JPH0218009Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （関連産業分野） 本考案は例えば撒物払出、積込機等の如きコン
ベヤが内蔵された俯仰ブームをもつ撒物荷役機械
における落粉除去装置に関するものである。

（従来技術） 従来、定置されたベルトコンベヤの下方に樋状
の下床を設け、その下床の両側に水洗ノズルを先
端に取付けた散水支管を設け、下床に落下した粉
粒体を水洗により除去する装置はしられている
が、ブームが起伏・旋回するような撒物荷役機械
において、ブームコンベヤや機内にコンベヤから
夫々のデツキプレート上に落下した粉粒体を除去
する装置はなかつた。この為、従来ではデツキプ
レート上に落下した粉粒体はスコツプ等を使用し
て人力で掻集めて処理する外はなかつたので、落
粉除去作業が甚だ非能率でかつ場所的にも危険で
あつた。

（考案の解決しようとする問題点） 本考案はこのような落粉除去作業の現状を改善
し、デツキプレートを水洗可能な構造にし、かつ
ブームが起伏・旋回するようなものであつてもデ
ツキプレートの汚濁水を確実に汚水排出溝まで導
けるようにすることを目的とする。

（問題点の解決手段） ブームコンベヤが内蔵された俯仰ブームをもつ
撒物荷役機械において、前記ブームコンベヤの下
方に、排水パイプに向けて下向に傾斜されかつ傾
斜方向両側が上向に折曲げられた溝状のデツキプ
レートを設け、該デツキプレートの傾斜上端部の
上方には給水パイプに連通する給水バルブを設け
ると共に、ブームコンベヤ用デツキプレートに枢
支した排水部を排水パイプとテレスコ機構を介し
て接続したことを特徴とする。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面について説明す
る。１はポータル、２は該ポータル１上に旋回可
能に支承された旋回フレーム、３は該旋回フレー
ム２上に俯仰可能に支承されたブーム、４はブー
ムコンベヤ、５は該ブームコンベヤ用のデツキプ
レート、６はポータル１に内蔵された機内コンベ
ヤ、７は該機内コンベヤ用のデツキプレートであ
る。

ブームコンベヤ用のデツキプレート５と機内コ
ンベヤ用のデツキプレート７とは、いずれもコン
ベヤ長手方向端部に設けた排水パイプ８，９に臨
ませる如く傾斜され、かつその傾斜方向両側は溝
状に上向きに折曲げられている。ブームコンベヤ
用のデツキプレート５の基端部下端に排水部５′
が枢支され、該排水部５′と旋回フレームに設け
られた排水パイプ８とはテレスコ機構により互に
係合され、ブーム３の俯仰に順応する（ブーム３
を俯仰させてもデツキプレート５に排水部５′が
枢支されているので、排水部５′は常に垂直方向
に姿勢を取ることが可能である）。デツキプレー
ト７の排出端に臨ませた排水パイプ９はポータル
１の下面に装備され、その上方には排水パイプ９
と同一軸延長線上に排水パイプ１０がポータル１
に内装されている。そして、排水パイプ１０はそ
の上端を排水パイプ８の下端直下になるようにポ
ータルに設けられている。又、夫々のデツキプレ
ート５，７の上端部上方には排水パイプ１１に連
通する給水バルブ１２および１２′が設けられて
いる。なお１３は地上コンベヤ、１４は汚水排水
溝である。

（作用） 本考案の構成は以上の通りであつて、次にその
作用を説明する。デツキプレート５上に落下した
粉体Ａを除去するには、ブーム３の先端を起して
デツキプレート５の傾斜角度を大きくすると共
に、旋回フレーム２を回動してデツキプレート５
に枢支した排水部５′と係合する排水パイプ８を
ポータル１に内装した排水パイプ１０の上方に位
置するように固定する。

尚、上記作用でブーム３の先端を起こしていく
と、排水部５′の先端はブームの前方及び上方に
向つて移動しようとする。しかし、排水部５′が
デツキプレート５に対して枢支連結されているの
で、排水部５′の先端は常に垂直方向に姿勢を取
ることができる。よつて、排水パイプ８の管内に
収まることができる。また、排水端５′の先端が
上方に移動したとしても、排水端５′と排水パイ
プ８とはテレスコ機構により互いに係合されてい
るので、夫々が分離することはない。

この状態でブーム先端部に設けた給水バルブ１
２をあけてデツキプレート５上の落粉Ａを洗い流
す。落粉を含んだ汚濁水はデツキプレート５の傾
斜に沿つて排水部５′より排水パイプ８，１０，
９を経て地上に設けた汚水排出溝１４に流出す
る。又、機内コンベヤ用デツキプレート７上に落
下堆積した落粉は、給水バルブ１２′をあけるこ
とにより排水パイプ９から汚水排出溝１４に流出
する。汚水排出溝１４に流出した汚濁水は、さら
に汚水処理設備に集められ、集中処理される。

（効果） 本考案によれば、叙上の如く起伏及び旋回する
ようなブームコンベヤのデツキプレート上に落下
した粉体を水洗により確実に除去できるようにす
ると共に、その汚濁水を確実に汚水排水溝へ導け
るようにしたため、落粉除去作業が極めて容易と
なり、省力化並に安全に極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用した撒物荷役機械の側面
図。第２図は第１図の〜線に沿う断面図であ
る。 図において、１……ポータル、２……旋回フレ
ーム、３……ブーム、４……ブームコンベヤ、５
……ブームコンベヤ用デツキプレート、６……機
内コンベヤ、７……機内コンベヤ用デツキプレー
ト、８，９，１０……排水パイプ、１１……給水
パイプ、１２，１２′……給水バルブ、１３……
地上コンベヤ、１４……汚水排出溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブームコンベヤが内蔵された俯仰ブームをもつ
   撒物荷役機械において、前記ブームコンベヤの下
   方に、排水パイプに向けて下向に傾斜されかつ傾
   斜方向両側が上向に折曲げられた溝状のデツキプ
   レートを設け、該デツキプレートの傾斜上端部の
   上方には給水パイプに連通する給水バルブを設け
   ると共に、ブームコンベヤ用デツキプレートに枢
   支した排水部を排水パイプとテレスコ機構を介し
   て接続したことを特徴とする撒物荷役機械におけ
   る落粉除去装置。