JPH02173283A - 不溶性陽極の補修方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、電極の補（Ｉｆ方法、特に不溶性陽極の補修
方法に関する。

（従来の技術） 銅箔製造、アルミニウム箔の化成処理における液体給電
等の電解捏作には鉛合金陽極が使用されていたが、電解
による消耗が激しく、使用中に変形したＩ）、また電解
浴中に多量の鉛スラッジが混入し、浴を汚染したり、箔
の表面に付着する等の欠点があった。このため現在では
鉛合金陽極−二代わって、バルブ金属基体上に電極活性
物質として白金族金属またはそれらの酸化物、あるいは
これにチタン、スズなどの卑金属酸化物を含む皮膜を数
μ−の厚さに被覆した不溶性陽極が使用される上うにな
った。

銅箔製造、アルミニウム箔の化成処理における液体給電
の電解操作中において箔が切れる事故が発生することが
あり、その際箔の切れ端が陽極に接触して陽極表面の一
部が損傷を受けることがある。また、摺電圧を低減する
ために箔と陽極の距離は極力狭められており、箔の振動
により箔と陽極が接触し同様の事故が生じることがある
。従来の鉛合金陽極を使用した場合は、鉛合金陽極の厚
みが数ｌ〜士数輪輪なのでその表面に傷が生じても通電
可能であるため、製品に悪影響を与えることがほとんど
無かった。また、鉛合金陽極が大きな損傷を受けて補修
が必要な場合には慴接等により、容易に短時間で補イ１
纂が可能であった。

不溶性陽極を使用した場合には、電極活性物質層の厚み
が数μ１６と薄いため陽極の表面が損傷して電極活性物
質の皮膜が失われるとバルブ金属基体が露出してその部
分は通電不能となる。通電不能部分が存在すると電流分
布が不均一となり製品に悪影響を与える場合がある。陽
極表面の損傷が原因で製品に悪影響がでた場合には、不
溶性陽極の大部分が使用可能であるにもががわらず操業
を停止し、電解槽からこの陽極を取り外して、新しい電
極活性物質を被覆するいわゆるリフ−ティングを実施し
ているのが現状である。

（発明が解決しようとする問題点） 不溶性陽極のわずかの部分に通電不能部分が生じたこと
によるリフ−ティングの実施には、大部分が正常なコー
ティングであるにらかかわらず剥離処理を必要とするの
で者しい不利番をもたらす。

そこで不溶性陽極上の通電不能部分を短時間でかつ容易
に補修する技術が望まれていた。

（問題点を解決するための手段） 不；容性陽極の通電不能部分を葡（１する方法として、
その部分に適合する別のト溶性陽極を溶接で接合する方
法が考えられる。しかし、溶接待の熱により正常な不溶
性陽極が損傷を受けてしまう。

本発明者らは不溶性陽極の損傷部分のみを短時間で簡単
に補修する技術ｌこついて検討した。その結果、不溶性
陽極上に生じた通電不能部分より大きい範囲わたって穿
孔して得た穴【こ、不溶性陽極と同一の電極活性物質を
′ｖＬ覆した補修材を埋め込むことにより不溶性陽極を
短時間で簡単に補修できることを見い出した。

次に、本発明の方法を図面により説明する。第１図（ａ
）および第２図（、）に示すように、バルブ金属よりな
る電極基体６の上に電極活性物質２を被覆してなる不溶
性陽極上に生じた通電不能部分の形状は、主として点状
の通電不能部分１（第１図（ａ））または線状の通電不
能部分４（第２図（ａ））となる。本発明を実施するた
めには、ドリル等で陽極上の通電不能部分を穿孔する。

その際通電不能部分より大きな形状とすることが必要で
、線状の通電不能部分には、第２図（ｂ）に示すように
その部分の沿って数箇所に穿孔する。第１図に示すよう
に不溶性陽極の基体が厚い場合は、第１図（ｂ）のよう
に不溶性陽極の中程まで穿孔する。必要ならばネジ切り
を施してもよい。チタン等のバルブ金属基体表面に不溶
性陽極と同じ電極活性物質を被覆せしめた補修材３（た
とえばネジ、リベット、ビン、ボルトまたはブロック等
）を穿孔した穴に埋め込む。第２図に示すよ）に不溶性
陽極の基体６が薄い場合には、第２図（ｂ）のように不
溶性陽極を貫通するように穿孔したのち、電極活性物質
を被覆せしめたバルブ金属製の補修材３を埋め込み、バ
ルブ金属製のナツト５等で固定する。

通電不能の範囲が広範囲である場合には通電不能部分よ
り広い範囲を穿孔して表面に電極活性物質を被覆せしめ
た板またはブロック等の補修材を埋め込み電極活性物質
を被覆せしめたネジ等で固定する。表面に不溶性陽極と
同じ電極活性物質を被覆せしめたチタン等のバルブ金属
基体で作成された補修材、たとえばネジ、リベット、ビ
ン、ボルトまたはブロック等を予め数種類の大きさのも
のを作成しておけば、不溶性陽極に穴をあけて埋め込む
だけで短時間で容易に不溶性陽極の補修が可能である。

補修済みの陽極が寿命となってリコーティングを施す場
合には補修に使用した補修材は付けたままでもよく、そ
れを除去して穴を溶接等により埋めてもよい。

（実施例） 以下、実施例により本発明を説明する。

実施例１ 長さ１１００ＩＩＩ１１１幅１　ｏ　ｏτ１１τｎ、厚
さ３　（’ｌ　［１１１１１のチタン基体に二酸化イリ
ジウムの被覆を施しｔこ不溶性陽極を銅箔製造工程に約
３箇月間使用した時に銅箔が切れて不溶性陽極と接触し
て直径的２１ｆｌＩＩ＋の部分が通電不能となった。製
品の不良品数が増えたのでこの陽極を取り外して通電不
能部分を直径４■のドリルで約１０１１１１ａの深さに
穿孔したのち、第１図（ｂ）に示すように、ネジ切り加
工を施し予め表面に二酸化イリジウム被覆を施したチタ
ン製皿小ネジの補修材を取り付けた。その際二酸化イリ
ノウム被覆が剥離するのを防ぐためプラスチ。

り製ドライバーを使用した。補修作業は約２時間て゛終
了しｔこ。補（１後の不溶性陽極を使用して銅箔を製造
したところ不良品数は正常のレベルとなった。

実施例２ 約５箇月開銅箔製造に使用中に銅箔が切れて、長さ］　
１０　（１＋ａ＋ｏ、幅５００＋ｏｔｏ、厚さ３Ｉ６Ｉ
Ｉｌのチタン語体上に白金−イリジウムを被覆した不溶
性陽極と接触して不溶性陽極上に幅約１＋ａｍ、良さ１
００Ｉの通電不能部分が生じた。不良数が増えたのでモ
ｌ容性陽極を取り外して直径４＋＋ｏｎの貫通した穴を
ドリルで３個あけ、予め表面に白金−イリジウムの被覆
を施したチタン製皿小ネジの補修材が入るように加工し
たのち、第２図（ｂ）に示すようにチタン製ナツトでチ
タン製皿小ネジを固定した。その際プラスチンク製ドラ
イバーを使用した。補イ隊作業は約２時間で終了した。

補修後の不溶性陽極を使用して銅箔製造を正常１こ実施
でき、不良数は正常のレベルとなった。その後約５箇月
間使用できた。

（発明の効果） 本発明によれば、予め製作しておいた補＋ｌｉ材により
簡単に通電不能部分をｉ＋ｒｉできるため、陽極の長寿
命化ができ、電極活性物質の利用率が大幅に向上した。

また、従来上述の突発事故に討処するため陽極スペア−
を数多く保有しなければならなかったが、本発明によＩ
）陽極交換頻度か計画的に行なえるようになったため、
はとんど陽極スペア−を必要としなくなった。

【図面の簡単な説明】

第１図（、）、（ｂ）は、それぞれ厚い電極に生しｔこ
点状の通電不能部分と、この補修の態様を示す概略断面
図であり、第２図（ａ）、（ｂ）は、それぞれ薄い電極
に生じた線状の通電不１１ヒ部分と、二の補修の態様を
示す概略断面図である。 １・・点状の通電不能部分　　２・・電極活性物質　　
３・・補修材　　４・・線状の通電不能部分　　５・・
ナツト　　６・・電極基体特許出願人　日本カーリット
株式会社 高１圓 第２図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）不溶性陽極上に生じた通電不能部分を補修するに
   あたり、通電不能部分より大きい範囲に穿孔して得た穴
   に、不溶性陽極と同一の電極活性物質を被覆した補修材
   を埋め込むことを特徴とする不溶性陽極の補修方法。
2. （２）補修材の基体が、バルブ金属であることを特徴と
   する請求項（１）記載の不溶性陽極の補修方法。