JPH02170914A - 耐摩耗性摺動部材の製造方法 - Google Patents

耐摩耗性摺動部材の製造方法

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JPH02170914A
JPH02170914A JP32646688A JP32646688A JPH02170914A JP H02170914 A JPH02170914 A JP H02170914A JP 32646688 A JP32646688 A JP 32646688A JP 32646688 A JP32646688 A JP 32646688A JP H02170914 A JPH02170914 A JP H02170914A
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JP
Japan
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stock
sliding member
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resistant sliding
resistance
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Application number
JP32646688A
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English (en)
Inventor
Yasuo Uosaki
靖夫 魚崎
Yasushi Asai
裕史 浅井
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はロータリピストンエンジンのアペックスシール
等のように、耐摩耗性を有する摺動部材の製造方法に関
する。
(従来の技術) 耐摩耗性摺動部材の製造方法としては、特公昭48−2
5290号公報に示されるように、耐摩耗性摺動部材の
素材における摺動部を高エネルギービームで再溶融して
チル化させるものや、特願昭61−265324号の明
細書に示されるように、前記と同様にして耐摩耗性摺動
部材の素材の摺動部をチル化した後、焼入れと焼戻しを
して該素材のマトリックスをソルバイト化するもの等が
知られている。
(発明が解決しようとする課題) 近時、ロータリピストンエンジンの高回転化と高出力化
等の理由で、アペックスシールを初めとする耐摩耗性摺
動部材は、耐摩耗性のほかに耐焼付性と耐折損性が要求
されるようになってきた。
ところが、前記の耐摩耗性摺動部材の製造方法によると
、得られる摺動部材は耐摩耗性は有しているが、耐焼付
性及び耐摩耗性については十分ではない。
前記に鑑みて、本発明は、耐摩耗性のほかに耐焼付性と
耐折損性をも有する摺動部材が得られるようにすること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明は、ベイナイト組織
である素材の摺動部を高エネルギービームで再溶融した
後、この素材をイオン窒化処理するものである。
具体的に本発明の講じた解決手段は、重量比で、c:3
.o〜4.0%、Si:1.5〜2.5%、Mn:0.
 3〜1. 0%、Pro、  05〜0. 3%、C
r:0.4〜1,0%、V:Q、l〜0゜5%、Mo 
: 1. 0〜2.0%、Mg:0.005〜0.02
5%、残部がFeの組成からなる材料を鋳造してベイナ
イト組織である耐摩耗性摺動部材の素材を得た後、該素
材の摺動部を高エネルギービームで再溶融して炭化物と
マルテンサイトとの混在組織とし、しかる後、前記素材
をイオン窒化処理して前記JP+動部の表面に窒化層を
形成すると共に前記素材のマトリックスをソルバイト化
する(&成としたものである。
(作用) 前記の構成により、素材をイオン窒化処理することによ
り、摺動部の表面に窒化層が形成されて耐焼付性が向上
する。また、素材をイオン窒化処理することにより、再
溶融で生成された摺動部におけるマルテンサイトMfa
がソルバイトM1織化すると共に、この素材の母材部も
ソルバイト組織となることにより耐折損性が向上する。
さらに、窒化処理を低温で行うことができるイオン窒化
処理としたので、素材の変形が極めて少ない。
(実施例) 以下、本発明の詳細な説明する。
まず、重量比で、C: 3.  0〜4. 0%、Si
:1.5〜2.5%、Mn : 0.3〜1.0%、P
:0.05〜0.3%、Cr:0.4〜1.0%、V 
: 0. 1〜0. 5%、Mo : 1.  0〜2
. 0%、Mg: o、005〜0.025%、残部が
Feからなるベイナイト組織の耐摩耗性摺動部材の素材
を鋳造する。この素材の組成を前記のような範囲に設定
した理由は次のとおりである。
すなわち、Cの含有量については、3. 0ff11%
未満では後述する再溶融により得られる摺動部のチル組
織における炭化物量が少なくなって耐摩耗性が低下し、
また、4.0重量%超では鋳造時に初晶黒鉛を核として
巨大な黒鉛を生成するようになって、強度及び耐摩耗性
が悪化するためである。さらには、Siとの飽和度及び
鋳造性の関係から前記の範囲が好ましい。
Siの含有量については、1. 5ffl1%未満では
鋳造性を悪化させると共に、素材中に炭化物を生成し易
くなって加工性の観点から好ましくなく、また、2. 
5ffl量26超ではチル形成時に多量の遊離黒鉛が生
成されて耐摩耗性が悪化するためである。
Mnの含有量については、0.3重量%未満では十分な
焼入れ性が得られなく、また、1.0重量%超では粒界
への1−析傾向が強くなって組織の不均一化を促して靭
性を低下させるためである。
Pの含有量については、0.05重量%未満ではチル組
織形成を促して耐摩耗性を向上させる効果が得られなく
なるためであり、また、0. 3fffm%超では摺動
部の母材部にステダイトが生成されて強度低下を招く恐
れがあるためである。
C「の含有量については、0.4ff11%未満ではチ
ル硬さを向上させて耐摩耗性を改善するというC「の効
果が得難くなり、また、1. 0!Il1%超では前記
の効果が飽和する一方、母材部の結晶粒界に炭化物とし
て偏析するため、加工性を阻害して強度を低下させるこ
とになるためである。
■の含有量については、0.1重量%未満ではC「と同
様にチル硬さを向上させて耐摩耗性を向上させる効果が
得られなくなるためであり、また、0.5重量%超では
前記効果が飽和する一方、母材部の結晶粒界に炭化物と
して偏析するため、加工性を阻害して強度を低下させる
ことになるためである。
Moの含有量については、1.0IIL%未満では前記
CrやVと同様にチル硬さを向上させて耐摩耗性を向上
させる効果が得られなくなるためであり、また、2.0
重量%超では前記効果が飽和する一方、母材部の結晶粒
界に炭化物としてIQ折するため、加工性を阻害して強
度を低下させることになるためである。
Mgの含有量については、0.005重量%未満では素
材溶解中に脱酸剤として添加されるMgの効果が得られ
ないため、チル形成時にブローホール欠陥が多発するお
それが−aす、また、o、。
25ffim%超ではチル形成時にスパッタリングによ
って形状が悪化するためである。
前記のようにして得た素材を荒加工した後、この素材の
摺動部に電子ビーム等の高エネルギービームを照射する
ことにより、この摺動部を再溶融して基地組織を炭化物
とマルテンサイトとの混在組織にする。その後、この素
材を仕上げ加工して製品の形状にする。
次に、この素材を400〜600’Cの温度下で1〜2
0時間保持することによりイオン窒化処理して、前記素
材の摺動部の表面に窒化層を形成すると共に、この摺動
部のマトリックスをマルテンサイトからソルバイト化す
る。このイオン窒化処理において窒化温度を前記の範囲
に設定した理由は、400℃未満では十分な窒化層が得
られない一方、600℃超では変形して製品の寸法精度
が悪くなるためである。また、窒化時間を前記の範囲に
設定した理由は、1時間未満では十分な窒化層を得られ
ない一方、20時間超では前記の効果が飽和するためで
ある。
このようにイオン窒化処理することにより、Jff動部
の表面に窒化層が形成され耐焼付性が向上すると共に、
この素材の摺動部におけるマルテンサイトがソルバイト
化し、且つ、母材部がソルバイト組織となることにより
耐折損性が向上する。さらに、イオン窒化処理は低温で
窒化層を形成できるため、仕上げ加工後に行なっても製
品の変形が少ない。
以下、第1図〜第3図に基づいて本発明の具体例及び比
較例について説明し、さらに、第4図〜TAB図に基づ
いて前記の具体例及び比較例に対して行なったテストに
ついて説明する。
第1図は具体例の作業工程の流れ図、第2図は具体例に
おけるイオン窒化処理の熱処理パターン図、第3図は比
較例の作業工程の流れ図を示し、具体例及び比較例共に
、重量比で、C:3.58%、Si:2.38%、Mn
:0.40%、P:0.22%、S:0.03%、Cr
:0.56%、V:0.21%、Mail、58%、M
g : 0゜022%、残部がFeからなるベイナイト
組織の耐摩耗性摺動部材の素材を鋳造する。
次に、前記の素材を荒加工した後、この素材の摺動部に
電子ビームを照射して再溶融チル化しく第1図及び第3
図においてはEB処理と表示)、その後、この素材に仕
上げ加工を行う。
以上のようにして得た耐摩耗性摺動部材を比較例とし、
具体例のものについては、さらに次のイオン窒化処理を
行う。
すなわち、放電電圧が450V、ガス組成がN2:N2
−に1の混合ガス、ガス分圧がPN2+11、”” 6
 TOr rの条件下で、2時間で540”0間で昇温
した後、この温度で12時間保持し、その後2時間炉冷
した。
第4図(イ)及び(ロ)は焼付試験及び3点曲げ試験に
供されるテストピース1の形状を示す。
第5図は耐焼付性を評価するための焼付試験装置の概略
を示し、同図において、2は加重を加える油圧ユニット
、3は加重をa11定するロードセル、4は図示しない
モーターによりテストピース1を回転させる回転手段で
ある。この焼付試験はtFI速:20m/s、潤滑浦:
10W30(無添加オイル)の条件下で行い、その結果
は第6図に示す通りである。すなわち、比較例のものが
0. 8〜1. 0Kg/amであるのに対して、具体
例のものは1.3〜1. 5Kg/m園であって、具体
列のものは比較例のものと比べて約1.5倍の耐焼付性
を示している。
第7図は耐折損性を評価するための3点曲げ試験装置を
示し、その結果は第8図に示すとおりである。すなわち
、比較例のものが55〜85Kg!’であるのに対して
、具体例のものは105〜120Kg1’であって、具
体例のものは比較例のものと比べて約1.5倍の耐折損
性を示している。
第9図は前記のようにして得た具体例の金属組織を示す
顕微鏡写真(倍率:400倍)であって、表面の白い部
分は窒化層、内部における白い部分は炭化物、内部にお
ける黒い部分はソルバイト組織を各々示している。
(発明の効果) 以上説明したように本発明に係る耐摩耗性摺動部材の製
造方法によると、ベイナイト組織である素材のJFl動
部を高エネルギービームで再溶融した後、この素材をイ
オン窒化処理するので、Jf’?動部の表面に窒化層が
形成されて耐焼付性が向上し、また、素材のマトリック
スがソルバイト化するため耐折損性が向上し、さらに、
低温の窒化処理のため素材の変形が極めて少ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は具体例の作業工程の流れ図、第2図は具体例に
おけるイオン窒化処理の熱処理パターン図、第3図は比
較例の作業工程の流れ図、第4図(イ)及び(ロ)はテ
ストピースの形状を示し、(イ)は正面図、(ロ)は側
面図、第5図は焼付試験装置の側面図、第6図は焼付試
験の結果を示す図、第7図は3点曲げ試験装置の側面図
、第8図は3点曲げ試験の結果を示す図、第9図は具体
例の金属組織を示す顕微鏡写真である。 第1図 第2図 第3図 1.0   1,2   1A    1.61丁γテ
巴イ寸丁コミ(kg/mm) 第6図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量比でC:3.0〜4.0%、Si:1.5〜
    2.5%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.05〜0
    .3%、Cr:0.4〜1.0%、V:0.1〜0.5
    %、Mo:1.0〜2.0%、Mg:0.005〜0.
    025%、残部がFeの組成からなる材料を鋳造してベ
    イナイト組織である耐摩耗性摺動部材の素材を得た後、
    該素材の摺動部を高エネルギービームで再溶融して炭化
    物とマルテンサイトとの混在組織とし、しかる後、前記
    素材をイオン窒化処理して前記摺動部の表面に窒化層を
    形成すると共に前記素材のマトリックスをソルバイト化
    することを特徴とする耐摩耗性摺動部材の製造方法。
JP32646688A 1988-12-23 1988-12-23 耐摩耗性摺動部材の製造方法 Pending JPH02170914A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015117414A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 住友電工焼結合金株式会社 Cr含有鉄基焼結体及びその焼結体の製造方法
CN107923027A (zh) * 2015-08-17 2018-04-17 Ntn株式会社 滑动部件及其制造方法

Cited By (2)

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