JPH02165900A - プレス機の下死点補正装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明はプレス機の下死点補正装置に関する。

（従来の技術） プレス機のラムを平行にスライドさせるために、ラムの
上面に左右対称に一対のプランジャを取付け、これをク
ランク軸によって同期的に上下方向に駆動するようにし
たものは、すでによく知られている。この場合スライド
の下死点の位置は、加工精度を決定する重要な要素とさ
れている。

しかし下死点位置は、プレス機の運転を続けるにつれて
、熱膨張の影響により数１０μｍも変動することがあり
、また回転数の変化（慣性力）の影響により、１００μ
ｍ以上も変動することもある。

このような変動の発生は、理論的には不可避であり、従
来では前記した変動が一定量を超えたら、プレス機の運
転を止めて、プレス機に備えられているダイハツト調節
機構を利用し、下死点を再調節するようにしている。し
かしこのような調節手段はプレス機の運転を停止しなけ
ればならない不便がある。

これを解決するために、プレス機の運転を停止するのを
止め、ダイハイド調節機構のロックを解除し、これを駆
動することによって下死点位置の調節を行なうことが考
えられている。

しかしこれによるとロックを解除するという不安定な状
態に対する対応を余儀無くされる。またその間に何等か
の原因によって誤動作が生ずると、ロックがかからない
ため、スライドが際限なく下降してしまうことが考えら
れる。このような状態が発生すると、プレス機の運転中
であるから、重大な事故を引き起すこととなる。

（発明が解決しようとする課題） この発明はスライドの下死点位置の補正を、プレス機の
運転を停止することなく、しかもダイハイド調節機構の
ロックを解除することなく、可能とすることを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） この発明はクランク軸の回転を水平往復運動に変え、こ
の水平往復運動をプランジャに上下方向の駆動力を与え
るナックル機構を備えたプレス機において、このナック
ル機構のナックル支点軸をエキセン軸とし、これを適宜
所望の角度だけ回転させることによって、ナックル支点
軸の位置を上下方向に微調整し、これによりプランジャ
の下死点位置を補正するようにしたことを特徴とする。

（作用） ナックル支点軸を外部から回転させると、これがエキセ
ン軸であることにより、ナックル機構全体が上下に移動
するようになる。これによってプランジャ機構、したが
ってスライドの下死点位置が上下に移動するようになる
。

ナックル機構はダイハイド調整機構とは機械的に分離し
ているので、ダイハイド機構のロックを解く必要はない
。したがってロック解除による不安定な状態が惹起する
ことはない。

（実施例） この発明の実施例を図によって説明する。１はクラウン
、２はコラム、３はスライド、４はクランク軸、５はコ
ネクチングロッドで、クランク軸４の回転によって水平
方向に駆動される。６は必要により設置される直線案内
機構を構成するロバ−ドリンクである。

７はナックル機構で、互いに一端がピン１ｏによって連
結されであるアーム８，９によって構成されている。１
１はアーム８の他端に設置されであるナックル支点軸、
１２はアーム９の他端に連結されであるプランジャ機構
である。

プランジャ機構１２は調節ネジ１３を介してスライド３
に連結されである。スライド３はプランジャ機構１２に
よって上下方向にスライドする。

１４はスライドギブである。

１５はダイハイド調節機構で、モータ１６によって回転
されるウオーム１７、ウオーム１７に固定されている歯
車１８、歯＄１８の回転によって回転されるスプライン
１９、スプライン１９の回転によって回転される歯車２
０、歯車２０の回転によって回転されるネジ２１などか
らなる。

このネジ２１が調整ネジ１３に噛み合って、これを回転
させることにより、スライド３が昇降し、下死点（ダイ
ハイド）が調節されるようになる。

なお２２はバランスウェイト、２３はダイハイド調節機
４ｉ１！１５をロックするロック機構、たとえば油圧ロ
ックシリンダである。

以上の構成は従来のこの種プレス機と特に相違するもの
でない。この発明にしたがい、ナックル支点軸１１を昇
降可能とするための構成を設ける。

そのための構成例として、ナックル支点軸１１をウオー
ムホイール２５にその回転中心軸より偏心させて連結す
る。

ウオームホイール２５にはウオームギア２６が噛み合う
ようにしてあり、このウオームギア２６は歯車２７を介
してサーボモータ２８によって回転されるようにしであ
る。

したがってこのサーボモータ２８が回転すれば、歯車２
７．ウオームギア２６を介して、ウオームホイール２５
が回転する。これによってウオームホイール２５に対し
て偏心しているナックル支点軸１１が上方に、または下
方に移動されるようになる。この移動によってスライド
３の下死点位置の調整が可能となる。

なお第４図に示すように、ＸＹ座標において、その交点
Ｏをウオームホイール２５の中心とし、これとナックル
支点軸１１との偏心量をｒとすれば、ナックル支点軸１
１の中心の移動軌跡は、交点Ｏを中心とし、半径ｒの円
の円周となる。

常時はナックル支点支点１１は、Ｘ軸（水平方向の線）
上にセットしておくとよい。このようにするとＸ軸をは
さんで６０度の範囲内でウオームホイール２５を回転さ
せて、ナックル支点軸１１を昇降させると、これが別の
位置にセットされである場合よりも、同じ角度だけ回転
させても、ナックル支点軸１１の昇降距離は最大となる
。

具体的数値をもって説明すると、たとえばｒを０．５ｍ
ｍと設定した場合、６０度の回転角度範囲でナックル支
点軸１１の位置を、上下方向に±０．２５＋＋＋ｍ補正
することができる。ナックル支点軸１１がＸ軸上にセッ
トされていない場合は、同じ角度だけ回転させても、こ
れ以上の範囲にわたって昇降させることはできない。

また前記した説明から理解されるように、誤ってウオー
ムホイール２５が連続して回転し続けたとしても、ナッ
クル支点軸１１はセット位置より上下方向にそれぞれ０
．５）変動するだけであり、無制限に降下していくよう
なことは絶対に起らない。

前記したナックル支点軸１１の位置補正は、スライド３
の下死点の変動に応じて自動的とすることが可能である
。そのためにはスライド３の下死点位置を常時監視して
おき、これが設定値より変動したことを検出したときに
、サーボモータ２８を運転制御すればよい。

その具体的構成を説明すると、ボルスタ３０とスライド
３との内の一方に、たとえば渦電流式近接センサのよう
な変位センサの検出部３１を、また他方に検出部３１に
よって検出される検出導体３２を設置しておく。

スライド３が上下することにより検出導体が検出部３１
に接近すると、その接近量に応じて検出部３１より出力
が出る。この出力は制御袋［３２に送られる。そして最
も接近したときの出力が制御装置３２内で基準値と比較
される。この比較結果によってスライド３の下死点が変
動したかどうかが判断される。

これが変動したことを検出されたとき、制御装置３２か
らの信号によりサーボモータ２８が正逆転して、前記し
たようにナックル支点軸１１の位置が上下に補正される
。

（発明の効果） 以上詳述したようにこの発明によれば、スライドの下死
点位置の補正を、プレス機の運転を停止することなく、
しかも従来のようにダイハイド調節機構から独立してい
るナックル機構のナックル支点軸の変位で行なうように
しているので、その補正に際し、ダイハイド謂節機構の
ロックを解除することはなく、したがって極めて安全に
補正が可能となるといった効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す断面図、第２図は第１
図の部分拡大断面図、第３図は第１図の他の部分拡大図
、第４図は補正量を説明するための座標軸である。 ３・・スライド、４・・・クランク軸、７・・・ナック
ル機構、１１・・ナックル支点軸。 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. クランク軸の回転によって駆動されるナックル機構に、
   プランジャを介してスライドを昇降駆動されるように連
   結するとともに、前記ナックル機構のナックル支点軸位
   置を上下方向に変位自在とし、前記スライドの下死点位
   置の変動に応じて、前記ナックル支点軸の位置を補正す
   るようにしたプレス機の下死点補正装置。