JPH0216351Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマイクロフイルム各撮影コマのフイル
ム側縁に近い遮光部分に一般に角型の露光部分を
任意に写し込み、フイルム現像後にこの部分を光
学的にマークとして検出し、撮影コマ数のカウン
ト及び区切りマークとして、使用するいわゆるブ
リツプをフイルム上に写し込む為のブリツプ写し
込み装置に関するものであり、特に簡単な構造で
又撮影縮率による影響を受けず高い信頼性を持
ち、外部の信号により制御して任意に明滅する事
の出来るブリツプ写し込み装置に関するものであ
る。

近年、マイクロフイルムの使用度は益々増加し
従来情報の保管のみに使用されていたものが、そ
の検索の必要性からロールフイルムに被写体の撮
影と同時に検索用のブリツプを写し込むことが重
要となつてきた。しかし、カメラの内部にこの様
な機能を設けることは技術的にも又スペース的に
もかなり困難であり価格も高いものとなる。

一方、被写体と同じ位置にフイルムに写し込む
べきブリツプに相当するものを設ける事は、その
撮影縮尺率を考えると相当大きなものが必要であ
り、これを必要に応じて明滅する事は極めて大き
な発光体が必要となり、その制御は実質的にかな
り大がかりなものとなり高価にもなる。

ちなみに、撮影縮率を1/50とし、フイルム上で
のブリツプの寸法を1.5mm×２mmとすると、被写
体と同じ位置に置く発光体の大きさは、75mm×
100mmとなる。この大きさの面光源を得る為には、
15ワツト程度の電球とこれを明滅制御する回路が
必要になる。

又、この大きな発光体は、小さな撮影縮尺率の
場合には使用できず、従つて縮尺率が異なる場合
は夫々に応じた発光体を用意する必要があり、極
めて不都合である。

本考案は、撮影レンズと被写体との間の撮影レ
ンズから一定の距離にある位置に発光体を設ける
と共に撮影画面マスクに開口部を設けることによ
りこの様な欠点を排しフイルム上に任意にブリツ
プを写し込む事の出来る便利で安価なマイクロフ
イルム用のブリツプ写し込み装置を提供するもの
である。

以下図と共に本考案の構造を説明する。

第１図は、本考案の一実施例の構造を示す斜視
図である。第１図において、撮影装置枠体１に
は、その上部にカメラ２及びレンズ３が設けら
れ、下部には被写体４がセツトされている。又レ
ンズ３と被写体４との間のレンズから一定の距離
にある位置には支持枠５によつてランプ６及び散
光板７が設けられると共にカメラ２の内部にはフ
イルム８に接近してマスク９及び開口１０が設け
られている。マスク９はフイルム上の画面サイズ
を定めるものであり開口１０はブリツプの位置と
形状を定めるものである。

次に、第１図と共に本考案の作動を説明する。
被写体４は図示しないシヤツターの開閉によりレ
ンズ３によりマスク９を通してフイルム８上に撮
影される。それと同時にランプ６が点燈している
時は、散光板７を介してその光はレンズ３によつ
てフイルム８上に写し込まれる。しかし、この状
態では散光板７の位置は被写体４よりレンズ３に
ずつと接近した位置にあるのでピントのボケた状
態となつている。しかし、開口１０がある為これ
を通して写し込まれたブリツプの像の縁は鮮明な
ものとなる。又ピントがボケていることは、散光
板７の上にごみ等があつた場合にもこれがフイル
ム上に写し込まれることがないという大きな利点
もある。又散光板７はレンズ３に接近した位置に
あるので被写体上に設ける場合に比べて大幅に小
型化出来るのでこれを明滅させるランプ及び制御
装置も小さなものでよく安価にすることが出来
る。

前記75mm×100mmの発光体の大きさが、たて、
横各々３分の１となると、照明電球も2W以下の
ものですむので、この制御回路も大幅に簡略化さ
れる。

第２図は本考案の他の一実施例の構造を示す斜
視図である。第２図においては被写体４はガラス
板１１の上にうら向きにセツトされており、ミラ
ー１２及び１３によつて反射されて撮影される様
に構成されている。ランプ６及び散光板７はミラ
ー１３の支持枠１４に取り付けられている。

尚ミラー１２は被写体４と共に図上左右方向に
移動可能であることが望ましく、これによつてレ
ンズ３と被写体４との距離を変え、撮影縮尺率を
変更し得るものである。

この様な構成の場合は比較的撮影縮小率が大き
く被写体４も大きなものであるので、もし被写体
４の位置にブリツプに相当するものを設けるとす
れば極めて大きなものとなるので本考案の効果は
更に大きくなる。又ランプ６′及び散光板７′は開
口１０′を通してフイルム８に写し込むべき他の
ブリツプ用のものである。

このように構成した本考案の利点は、もし大き
な被写体を撮影するために、カメラと被写体との
光学的距離を離した場合でも、ランプ及び散光板
による発光体の位置は変らないのでその都度発光
体の大きさを変える必要もなく、常に一定の位置
で安定した明滅機能を発揮することができる。

本考案の他のひとつの利点は、オペレータがブ
リツプの明滅状態を常に監視していることが出来
る事であり、カメラの内部にブリツプ機構を設け
た場合にはこの様な事は不可能である。

以上の説明から明らかなごとく本考案のブリツ
プ写し込み装置は極めて簡単な構造で便利に使用
することが出来る上安価であり、その実用上の効
果は極めて著しい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の構造を示す斜視図
であり、第２図は本考案の他の一実施例の構造を
示す斜視図である。 １…枠体、２…カメラ、３…レンズ、４…被写
体、６…ランプ、７…散光板、９…マスク、１０
…開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フイルムの上の撮影画面に隣接した遮光部分に
   均一な露光による検索用マーク（いわゆるブリツ
   プ）を写し込むべきマイクロフイルム撮影装置に
   おいて、カメラの撮影レンズと被写体との間の撮
   影レンズから一定距離にあり、焦点の合つていな
   い距離で撮影画角に隣接した位置に外部より制御
   されて明滅する発光体を設けると共に、カメラ内
   部のフイルムに近接した面にある撮影画面マスク
   上の、該発光体の光が撮影レンズを通して照射す
   る範囲に開口部を設け、該発光体の光により撮影
   レンズ及び該開口部を通してフイルムを露光させ
   るごとくなしたことを特徴とするマイクロフイル
   ム用ブリツプ写し込み装置。