JPH02159352A - 融雪合金線材及びその製造方法 - Google Patents

融雪合金線材及びその製造方法

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JPH02159352A
JPH02159352A JP31551688A JP31551688A JPH02159352A JP H02159352 A JPH02159352 A JP H02159352A JP 31551688 A JP31551688 A JP 31551688A JP 31551688 A JP31551688 A JP 31551688A JP H02159352 A JPH02159352 A JP H02159352A
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hysteresis loss
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Kazu Sasaki
計 佐々木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は架空送電線の着雪防止を目的に送電線外周部に
装着される融雪合金線材に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に降雪量の多い地域では、架空送電線(以下、単に
送電線という)への着雪による送電線重量の増大あるい
は着雪脱落時の異常荷重の発生により、送電線が断線、
短絡するとか、鉄塔が倒壊する等の事故が起こる問題を
かかえている。
このため、従来1着雪防止対策として、−時的に送電線
に大電流を送電し、電線のジュール熱に伴う発熱により
融雪する方法、あるいはプラスチックリング等のリング
状のものを送電線に取付けて機械的に着雪を脱落させる
方法が行なわれている。
しかし、大電流送電は電力運用上の制限や電力ロスが問
題となり、一方、機械的に落雪させる方法は、降雪雪質
により効果に大きな差があり、着雪が氷雪化した場合に
は、はとんどその効果が得られず、また落雷による雪崩
の発生、雪の落下地点の構造物破損などの2次災害を誘
発する等の問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらの問題点を解決しようとする着雪対策の方法とし
て、送電線にF e−N i−Cr系合金等の低キユリ
ー点をもつ磁性体のリングや線材を取付け、送電電流磁
界中でのヒステリシス損や渦電流損による発熱を利用し
て融雪する方法が提案されている(例えば特開昭58−
224511号、実開昭61−72034号等)。
しかし、低キユリー点材は一般に保磁力Heが1Oe以
下と小さく、軟磁性体であり、残留磁束密度Brも50
00G(ガウス)以下と小さい、また、装着時の成形加
工で磁性が著しく劣化する。このような特性のために、
低キユリー点材は、ヒステリシス損が小さく通常の送電
電流範囲では十分な発熱量が得られ難い欠点を有し、実
用上問題がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は以上の観点から、送電に利用される低電流域で
の磁性体の鉄損による発熱効果に優れ、かつ成形加工に
よる磁性劣化の少ないFe−Cu系融雪合金線材及びそ
の製造方法を提供しようとするものである。
磁性体の鉄損は、主に磁気的なヒステリシス損と渦電流
損失の和であるが、本発明の合金線材はこれらのいずれ
もが大きいものである。
本発明は、融雪を目的にFe−Cu系合金の磁気的性質
と発熱特性について研究した結果、特定のFe−Cu系
の適度の冷間加工と焼鈍の組み合せた合金線材が、保磁
力2〜20Oeで、特に高ヒステリシス損の特性による
発熱効果が著しく向上すると共に、加工歪による磁性劣
化の少ないこと、および電気抵抗が20μΩ口程度と、
低キユリー材の38μΩ口程度に比較して小さく、渦電
流も大きいため、より発熱効果が大きくなることを見出
したものである。
すなわち本発明は、Fe−Cu系合金からなり、保磁力
(Hc )が2〜20Oeで10Oeの磁界におけるヒ
ステリシス損(EhiI、)が50KG・Oe以上であ
り、鉄損による発熱効果で雪を融かすことを特徴とする
架空送電線用の融雪合金線材である。
Fe−Cu系合金のうち望ましい合金組成は、重量%で
、Cu2〜15%、C0,5%以下を含み、残部が実質
的にFeおよび不純物よりなるものである。
本発明においては、Fe−Cu系合金に少なくとも加工
率30%以上の冷間加工後、400〜1000℃で焼鈍
することにより、保磁力(Hc)が2〜20Oeで10
Oeの磁界におけるヒステリシス損(Eh10)が50
KG・Oe以上であり鉄損による発熱効果で雪を融かす
ことを特徴とする合金線材の製造方法をも提供する。
本発明の合金線材において、さらに好ましくは、送電線
との電蝕および耐食性の向上を目的に前記F e’−C
u系合金の表面に、A I 、 Cu 、 Zn等の導
電性金属を被覆することにより一層優れた効果を得るも
のである。
また本発明は原料の選択や真空溶解の適用により、特に
脱酸剤は必要としないが、脱酸が必要であればSL、M
n、AIの1種または2種以上を1%以下の範囲で添加
してもよい。さらに磁性の改善や強度の改善を目的とし
て、Mo、Ni、Cr、Co、V。
Nb、Zr、Tfを2%以下含んでも実質的に本発明の
効果に悪影響を与えることがないので含有することがで
きる。
〔作用〕
本発明による融雪合金の融雪の原理は、交番電流の流れ
ている送電線の回路中にFe−Cu系合金の磁性体を置
くと該磁性体がエネルギー損失により発熱し送電線に着
いている雪を融かすものである。
以下、本発明の成分限定理由を述べる。
Cuは本合金の基本成分であり、Cuが2%未満では、
冷間加工率を高くしても保磁力は必要な20sに達せず
、一方15%を越えると熱間加工性を害し、また保磁力
が20Oe以上となり実用上好ましくないため2〜15
%とした。
Cは少量の含有は、脱酸磁性に効果があるが、0.5%
を越えると本合金系の熱間・冷間での加工性が著しく劣
化するため0.5%以下とした。
本発明合金線材に要求される磁性は、低電流域で高い発
熱効果を得る目的から、ヒステリシス損は低電流(低磁
界)側で大きく、電線のジュール熱が大きくなる大電流
(高磁界)側で小さいことが望ましい。従って、通電電
流発生磁場に適応した最適保磁力の範囲内で高ヒステリ
シス損となることが必要で、磁性的には1000前後で
のヒステリシス損(Ehl。)が重要となることが判明
した。保磁力が20s未満では得られるヒステリシス損
(Eh10)は50KG・Oe以下で発熱量が小さく融
雪効果が得られない、一方保磁力が20Oeを越えると
低電流での磁化が不十分でヒステリシス損(Ehl。)
が小さく十分な発熱が得られず、逆に大電流時の発熱が
大きく電流損失の点で実用上好ましくなく、保磁力は2
〜200sで10Oeの磁界におけるヒステリシス損(
Ehよ。)が50KG・00以上に限定した。
本発明合金線材の製造方法のうち冷間加工と焼鈍は、本
発明の磁気特性に大きく影響を及ぼすもので、特に冷間
加工はFe基地への析出物の均一微細化による保磁力お
よびヒステリシス損(Eh10)の向上に大きな効果を
有し、冷間加工率が30%未満ではヒステリシス損(E
h10)が50にG・00以上得られないので、冷間加
工率は30%以上とした。焼鈍は保磁力をあまり低下さ
せることなくヒステリシス損の向上に効果を有し、冷間
加工との組合せで磁性の最適化が可能となる。
さらに本発明における焼鈍は、加工性の向上の点からも
重要である。すなわち1本発明合金線材は冷間加工まま
でも発熱特性の点からは効果が得られるが、硬さが高く
スパイラル成形等装老加工が困難で、焼鈍を施すことに
より良好な成形性が得られる。ヒステリシス損の向上と
加工性向上の目的では400℃以下の温度では効果が得
られず、一方1000℃以上ではヒステリシス損を著し
く低下させるため、焼鈍温度は400〜1000℃に限
定した。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により説明する。
第1表に示すF a−Cu系の合金を高周波誘導炉で溶
解、鋳造し、900℃以上の温度で鍛造、熱間圧延を行
ない線径8mφに圧延した。さらに800℃で30分焼
鈍を行なった後、加工率70%で冷間伸線を施し、線径
3mφの線材とし、さらに700℃で10分間アルゴン
ガス雰囲気中で焼鈍を行なった。
第1表は、本発明合金線材4種類と比較合金3種類につ
いて、冷間加工後の硬さ、熱処理後の磁性、硬さおよび
発熱の測定結果を示したものである。
磁性は3■φX80mAの試料を用い、最大磁化力50
Oeから反転させたときの保磁力、ヒステリシス損失を
示し、ヒステリシス損失はブラニメータで各磁界でのヒ
ステリシスループの面積を測定し求めた。硬さはビッカ
ース硬度(Hv)の値を示している。
また発熱は第1図に示すようにAC3R810m”の送
電線1上に上記3aφの焼鈍した線材2を5mピッチで
45回巻き付け、50〜30OA通電時の送電線と線材
表面の温度を熱電対で測定し、送電線温度に対する線材
の温度上昇で評価した。第1表は100A通電時の温度
上昇を示したものである。
ただし、表中の比較合金7は従来の低キユリー鋼に相当
し、木材だけはスパイラル成形後焼鈍を施したものであ
る。
第1表から明らかなように、本発明合金線材1〜4は、
比較合金線材に比べて優れた発熱効果を有することがわ
かる。さらに冷間加工ままでは本発明合金線材2〜4は
硬さHv>280以上でスパイラル成形が困難であった
が、焼鈍品はいずれも良好であった。
第2図は、本発明合金線材2と比較合金線材5.7につ
いて各磁場に対するヒステリシス損(Eh)の変化を、
第3図は通電電流を50〜300Aまで変化させたとき
の各線材の温度上昇を示したものである。
保磁力の小さい比較合金線材は7は、ヒステリシス損が
小さく低電流で発熱するが発熱量が少ない。また保磁力
の大きい比較合金5は低電流での発熱はほとんどなく、
逆に電流の増加にともない、著しく発熱する。
第1表、第1図、第2図より本発明合金は低電流での発
熱が大きく、かつ電流が増加しても温度上昇は少なくな
る傾向を示し、融雪合金として好適であることがわかる
。すなわち、保磁力He 2〜20Oeでヒステリシス
損(Eh、l、) 50KG・Oa以上で良好な発熱特
性が得られる。
第4図は、本発明合金線材2について、加工率20〜9
0%で冷間伸線後の加工率と磁性の関係を、第5図は同
合金線材を加工率70%で冷間伸線後、300〜105
0℃で10分間焼鈍したときの焼鈍温度と磁性の関係を
示したものである。
第1表、第4図、第5図より本発明の詳細な説明すると
、Cu量により保磁力は高くなり、ヒステリシス損(E
h10)は低くなる傾向を示す、磁性は冷間加工、焼鈍
により大きく変化し、冷間加工率30%以上で保磁力、
特にヒステリシス損(Eh10)が急激に高くなる。
焼鈍温度が高くなるにつれ、保磁力は若干低くなるが、
400〜1000℃でヒステリシス損(Eh10)が高
くなり、冷間加工との兼ね合いで磁性を最適化できる。
第2表 第2表は1本発明合金線材2と比較合金線材7について
3Iφ焼鈍材の表面を研磨し、Al管を被覆(450℃
押出成形)後、2.7nnφまで伸線加工を施したとき
の磁性の変化を示したものである。本発明合金は加工に
よる磁性劣化がほとんどなく、成形加工ままでの使用が
可能である。
低キユリー材である比較合金線材7は磁性劣化が大きく
、成形材での焼鈍が必要で本用途で使用するには実用上
問題がある。
すなわち、Cu2〜15%%C<0.S%、残部Feよ
りなるFe−Cu合金で30%以上の冷間加工と400
〜1000℃の焼鈍を施し、保磁力2〜20Oeでヒス
テリシス損(Eh、、) 50にG・Oe以上を得るこ
とにより、低電流域での発熱効果に優れた融雪合金を得
ることができるのである。
〔発明の効果〕
本発明のFs−Cu系合金線材は、鉄損による発熱効果
が高く、かつ加工歪による磁性劣化が少なく架空送電線
の着雪対策として好適な融雪合金であり、産業上の効果
が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は発熱評価の方法を示す略図、第2図は本発明合
金と比較合金の磁場とヒステリシス損との関係を示す図
、第3図は同合金の通電電流と温度上昇の関係を示す図
、第4図は本発明合金の加工率と磁性の関係を示す図、
第5図は冷間加工(加工率70%)焼鈍後の焼鈍温度と
磁性の関係を示す図である。 1:送電線、2:融雪合金線材 第 図 第 図 2融i会か大材 \ \ 1送申\喋

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Fe−Cu系合金からなり、保磁力(Hc)が2〜
    20Oeで10Oeの磁界におけるヒステリシス損(E
    h_1_0)が50KG・Oe以上であり、鉄損による
    発熱効果で雪を融かすことを特徴とする架空送電線用の
    融雪合金線材。 2 Fe−Cu系合金が組成として重量%で、Cu2−
    15%、C0.5%以下を含み、残部が実質的にFeお
    よび不純物よりなることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の架空送電線用の融雪合金線材。 3 Fe−Cu系合金の表面に導電性金属が被覆されて
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2
    項記載の架空送電線用の融雪合金線材。 4 Fe−Cu系合金の加工率が少なくとも30%以上
    の冷間加工後、400〜1000℃で焼鈍することによ
    り、該Fe−Cu系合金の保磁力(Hc)が2〜20O
    eで10Oeの磁界におけるヒステリシス損(Eh_1
    _0)が50KG・Oe以上とする架空送電線用の融雪
    合金線材の製造方法。
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