JPH0215808A - 調質圧延用ロール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は深絞り性、耐型かじり性および加工後の外観に
優れたＤＩ缶（２ピ一ス缶）素材を製造する調質圧延用
ロールに関するものである。

〈従来の技術〉 従来、調質圧延用ロールの表面に凹凸パターンを付与す
る方法としては、鋼球を吹付け、その衝突エネルギーに
よって加工するショット・プラスト法が一般的である。

衝突によってロール表面に凹面を形成した鋼球は通常、
ロール表面より離脱し落下するが、場合によってはロー
ル表面に付着してしまうケースがある。この後、このロ
ールで調質圧延を行うと、ロール表面に付着した鋼球が
鋼板に転写される。この鋼板をＤＩ缶加工すると。

局部的に減肉した箇所を起点として９缶壁にピンホール
が発生する製品が現れる場合がある。また。

その時ピンホールが発生しなくても、非常に薄くなった
箇所は、その後の製缶工程または輸送の時にピンホール
を発生する危険が十分あるので、調質圧延用ロールの表
面の清浄度に対して厳格な管理が要求されてきている。

このため、近年上記の方法に代わり１例えば特開昭５６
−１１９６８７号公報や特公昭５Ｂ−２５５５７号公報
のように、レーザービームをパルス状に照射して。

ロール表面に無数の凹凸を規則的に形成する方法が採ら
れている。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、この方法で凹凸を形成したロールは表面の清浄
性には優れているが１凹凸が規則的に形成されているた
めに５画質圧延後の素材を０１缶加工すると缶壁に、第
３図に示すようなレーザーによるダル目が縞状に残り、
その外観を著しく損ない、製品としての価値が失われる
欠点があった。

ダル目が縞状に残る理由は、この方法で供給された素材
のダル目が板幅方向に等間隔で圧延方向に連続的である
ので、０１缶加工すると、ダル目が坊鐘形に引き伸ばさ
れ綿状を呈し、しかもその線の間隔が広げられるからで
ある。

ここで、上記のレーザービームをパルス状に照射して、
ロール表面に無数の凹凸を形成するには。

第４図に示すように、一定回転しているロール１の表面
に対し、メカニカルチョッパー２と呼ばれる南軍状の円
板を回転させ、その歯の間を通過したレーザービームを
パルス状に照射して凹凸を形成する方法によっている。

そして通常この方法のレーザー源はＣＯ！で、２〜３ｋ
Ｈの大出力なため。

電気的なオン、オフが難しいので前記のようなメカニカ
ルチョッパー２を用いているのが現状である。

従って、不規則なパルスを出力することはほとんど不可
能なので、ロール表面に不規則な凹凸を形成することは
不可能であった。

なお、第４図において５３は基台、４はロールｌの支持
台、５はロールｌの回転駆動装置、６はレーザー発振器
、７は伝達ダクト、８は反射鏡。

９は集光レンズ、　１０はガスノズル、１１はレーザー
発振器の台車、１２は台車１１のレールである。

更に、レーザーで溶融形成されたロール表面の凸形状は
残存する軟質のオーステナイトのため。

摩耗しやすいという欠点があった。

本発明は、従来の問題点であるロール表面の清浄性、Ｄ
Ｉ缶素材加工後の美観性を解決し、更にロール寿命を延
長した調質圧延用ロールを提供することを目ｎ勺とする
。

〈課題を解決するための手段〉 本発明の調質圧延用ロールは、ロール表面の粗さを構成
する微視的形態が、ランダムに形成された平坦な頂面を
有する凸部と、前記凸部の周囲に形成された谷部によっ
て構成され、かつ前記凸部の個々の径ｄがｌＯ〜２００
ｎ、高さが４．４〜２７−３隣り合う凸部間の中心距ｆ
ｌｄａがｄ　＜　ａ　＜　１．７３　ｄのものである。

〈作　用〉 本発明でロール表面に施す不規則な凹凸パターンは１例
えば第１図に示すようなものである。凹凸部の個々の形
状は円も楕円でもよく、特に制約しない。

ＤＩ缶素材としてこのような不規則な凹凸パターンが好
ましい理由について以下説明する。０１缶は通常Ｓｎメ
ツキされた鋼板（ブリキ）をカップ状に深絞り加工し、
次いで缶壁をしご（、いわゆるアイオニング加工をして
製造される。この場合。

鋼板と工具との境界面には通常、潤滑油を供給するが、
その際、潤滑油の機能を十分発揮させるための鋼板の表
面パターンについて以下説明すると。

工具と接する面のパターンが凹状の溝で構成されている
場合には、供給されたｔｈａ滑油は工具との面圧によっ
て、その溝に沿って流出してしまい、その機能が十分に
発揮されない。

これに対し、泡状の凹部を形成した鋼板表面では、潤滑
油はその凹部にとどまり、工具との面圧。

材１）の変形によってその凹部から工具と材料との間に
供給され、十分な潤滑油としての効果をもたらす。

従って１本来目的とするＤＩ缶用素材としては。

凹凸パターンが不均一で且つその凹部が単独に泡状に存
在する材料が最もよいことになる。

そして凸部の個々の径ｄが１０〜２００　ｐｒｔｒ、高
さが４．４〜２１ｐｍ、隣り合う凸部間の中心距離ａが
ｄくａ＜１．７３ｄである場合に、最もよい結果が得ら
れることを実験により見出したのである。

〈実施例〉 ロール表面に凹凸パターンを付与する方法として、フォ
トエツチングを用いる０本来この方法の特徴は、規則的
なパターンを金属表面に施すことであるが１本発明では
、この方法でロール表面に不規則な凹凸パターンを付与
する。

凹凸を施すにはエツチングを使用し、ロール表面に不規
則なパターンを付与する手段としては。

例えば第２図に示すように、感光剤を均一に塗布したロ
ール１表面にレーザービームを照射するヘッド１３を多
数備えたマルチタイプのレーザー発振装置を用いる。そ
して各ヘッド１３にランダム関数を発生させ、ロールｌ
の表面に個々の凸部の中心を予め定めて、各ヘッド１３
にその情報を与え、レーザーを照射することにより、不
規則なパターンを形成することができる。

ロール１を１回転させるごとにヘッド１３の寸法分だけ
ロール１を送ることにより、ロールｌの全周面に不規則
に感光されたパターンを付け、この後、現像処理によっ
て未怒光部の感光剤は溶解し落とされ、その後ロール表
面をエツチングすれば。

感光剤にマスクされた部分のみがエツチングされずに凸
状に残ることになる。もちろん、このような不規則なパ
ターンを付与したフィルムを前記の感光剤を均一に塗布
したロール１表面に貼り合わせて感光させることも可能
である。

以上により、ロール表面に不規則な凹凸パターンを付与
することが可能である。

次に具体的な実施例について説明する。

凸部の個りの径は、パターンを付与する手段の一つであ
るレーザーのビーム径の限界値より、最小（ｌｌ！１１
０１ｒと定めた。また、最大値は目視より１個々の凸部
の存在が加工後に認識しにくい値２００−を選択した。

０１缶素材では、真実接触面積（凸部の面積）の広いも
のが一般的に、加工時、かじりを起こしやすい、そこで
、泡状の凹部の周囲に存在する凸部の領域が局所的に広
くならないように配慮する必要がある。従って、凸部に
もう一個凹部が存在不可能なパターンが、凹部間の最大
間隔を規定すると考える。第５図に示すような、凹部が
円形を成すパターンを例にとると、その径に等しい仮想
の円（点線部）に接触するように配置され、なおかつ、
それを囲む３個の凹部の中心をそれぞれ結ぶと生三角形
を構成するような場合が、上記の条件を満たすパターン
の限界である。凹部間の中心距離をａ、凹部の直径をｄ
とおくと。

ａ　＝　２　ａｃｏｓ３０’　！ｑ１．７３ｄ　　（ｐ
ｍ）である、また１個々の凹部が独立して形成されてい
ることを下限とすると、ロールにおいて、凸部間の中心
距離は。

ｄ　＜　ａ　＜１．７３ｄ　　（Ｑ） で表せる。凸部の個々の径が例えば１ｏｏｎのとき。

１００＜　ａ　＜１．７３　　（ｐｌｌ）となる。

これらの条件に基づき、第１図に示すような凸部が不規
則な配列を備えたロールを製作し、０１缶素材を調質圧
延し、中心面平均粗さＳＲａと十点平均粗さＳＲ，の関
係を調べると、第６図の斜線部に示す範囲にあった。Ｄ
Ｉ缶加工の結果、　ＳＲａ　０．５−未満では９間の外
壁面にかじりが生じ、　　１．５７１１１より上ではダ
ル目残りが発生し、加工不良であった。従って、素材の
ＳＲａは０．５〜１．５　ｐｔｍが望ましく９図よりＳ
Ｒ，では２．２〜ｓ、ｏｔｌｍが適当と判断する。Ｓｌ
？Ｚはロール面の凸部の高さに相当するので。

調質圧延の転写率３０〜５０％より、ロールにおける凸
部の個々の高さは４．４〜２１ｎとなる。更に、ロール
寿命も従来のレーザービームにより規則的な凹凸パター
ンを形成した調質圧延用ロールに比べ２倍に延びた。

〈発明の効果〉 以上説明したように本発明は、ＤＩ缶加工しても縞状の
ダル目が残らなく、ピンホールが発生しない０１缶素材
を製造することができ、しかもロール寿命が大幅に延び
る等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明の一実施例の調質圧延ロール表面
の凹凸パターンを模式的に示した拡大図、第１図（ｂ）
は第１図（ａ）のＩ−，１線断面′図である。第２図は
本発明の調質圧延ロールの表面加工法の一例を示す説明
図である。第３図はレーザービームの照射により、ロー
ル表面に規則的な凹凸パターンを形成した１ｌｉｆｆ圧
延ロールで！Ｉｆｆ圧延した素材を。 ＤＩ缶加工した際に発生する縞模様を模式的に示した斜
視図である。第４図は従来のレーザービーム照射により
、ロール表面に規則的な凹凸パターンを形成する装置の
平面図である。第５図は隣り合う凸部間の中心距離ａを
算出するための模式図である。第６図は本発明によるロ
ールで調質圧延したＤＩ缶素材の中心面平均粗さＳＲａ
と十点平均粗さＳＲ２の関係図である。 Ｉ・・・ロール １３・・・レーザービームを照射するヘッド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ロール表面の粗さを構成する微視的形態が、ランダムに
   形成された平坦な頂面を有する凸部と、前記凸部の周囲
   に形成された谷部によって構成され、かつ前記凸部の個
   々の径ｄが１０〜２００μｍ、高さが４．４〜２７μｍ
   、隣り合う凸部間の中心距離ａがｄ＜ａ＜１．７３ｄで
   あることを特徴とする調質圧延用ロール。