JPH02152993A - アンチマーおよびアンチマー複合体 - Google Patents

アンチマーおよびアンチマー複合体

Info

Publication number
JPH02152993A
JPH02152993A JP1040128A JP4012889A JPH02152993A JP H02152993 A JPH02152993 A JP H02152993A JP 1040128 A JP1040128 A JP 1040128A JP 4012889 A JP4012889 A JP 4012889A JP H02152993 A JPH02152993 A JP H02152993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drug
antimer
component
conjugate
complex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1040128A
Other languages
English (en)
Inventor
Alton C Morgan Jr
アルトン シー.モーガン,ジュニア
Gowsala P Sivam
ゴーサラ ピー.シバム
Paul G Abrams
ポール ジー.アブラムス
Ananthachari Srinivasan
スリニバサン アナンサチャリ
John M Reno
ジョン エム.レノ
Alan R Fritzberg
アラン アール.フリッツベルク
John H Priest
ジョン エイチ.プリースト
David C Anderson
デビッド シー.アンダーソン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Poniard Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
Poniard Pharmaceuticals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Poniard Pharmaceuticals Inc filed Critical Poniard Pharmaceuticals Inc
Publication of JPH02152993A publication Critical patent/JPH02152993A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/50Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates
    • A61K47/51Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the non-active ingredient being a modifying agent
    • A61K47/68Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the non-active ingredient being a modifying agent the modifying agent being an antibody, an immunoglobulin or a fragment thereof, e.g. an Fc-fragment
    • A61K47/6801Drug-antibody or immunoglobulin conjugates defined by the pharmacologically or therapeutically active agent
    • A61K47/6803Drugs conjugated to an antibody or immunoglobulin, e.g. cisplatin-antibody conjugates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/50Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates
    • A61K47/51Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the non-active ingredient being a modifying agent
    • A61K47/68Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the non-active ingredient being a modifying agent the modifying agent being an antibody, an immunoglobulin or a fragment thereof, e.g. an Fc-fragment
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、薬剤分子を担体または抗体に非共有結合に
より結合させるために機能する、「アンチマーJ (a
ntimer)と呼ばれる化合物に関し、この際、親和
性は、薬剤を担体または抗体からほとんど解離させない
程度であって、薬効の損失は全くないが、毒性は減少す
る。このような化合物は、抗体やその他の標的タンパク
質などような輸送系物質に薬剤を結合させるために用い
ることができる。アンチマーは、天然に存在するもので
あるか、又は薬剤に特異的結合をもたらすように設計す
ることができる(「設計アンチマー」)、この結合は、
構造は類似しているが、1つ以上の「対立」官能基を有
し、各薬剤の官能基に対して非共有結合により結合する
ことができ、それによって、複数の非共有結合的相互作
用を介して、薬剤との複合体を形成することができる化
合物を用いて行われる。
〔発明の背景〕
瘍の治療に対して、いわゆる「ミサイル療法」への関心
が高まってきた。最近では、モノクローナル抗体などの
特異的抗体に新生物の化学療法薬を結合させ、正常組織
には作用せずIll瘍細胞を選択的に標的とし得る複合
体の調製が試みられている。様々な種類の薬剤が、この
応用に向けられている。これらには、β−及びα−放射
性同位元素、植物及び細菌の毒素、および挿入剤、代謝
拮抗物質、アルキル化荊ならびに抗体などの様々な抗新
生物剤が含まれている。化学療法薬と抗体との結合が望
ましいが、それは以下の理由による。
1、近年、薬剤は、抗原特異的モノクローナル抗体に結
合させた場合、遊離で添加したときより、約1000倍
程度多く腫瘍細胞に到達する、ということが示された。
2 多面発現作用を有する薬剤の耐性は、様々な化学療
法薬の1つによる処置後に起きる可能性があり、数種の
薬剤への耐性を引き起こす結果を招く。このような耐性
の機構は、完全に解明されているとは言えないが、耐性
が薬剤の標的抗体によって部分的に解消する場合もある
ことが知られている。
3、今日の化学療法剤は主要な腫瘍型の幾つかのみに有
効であるが、薬剤に非感受性のIII瘍型の反応速度が
抗体介在型の供給によって増加することがある。
4、現在、化学療法薬にみられる様々な用量制限的毒性
が、抗体への結合によって減少することもある。少なく
とも等しい有効性を伴って毒性低下が認められれば、こ
の薬剤は優れた製剤であって、高い化学療法指数を有す
るものとえよう。
薬剤と抗体との複合体を調製するために、薬剤を、抗体
のある種の基(例えば、リジン残基、カルボキシル基、
又はスルフヒドリル基)の求核置換によって抗体に直接
結合させることができる。
また、薬剤は、ペテロもしくはホモ二機能性の架橋性リ
ンカ−を介して抗体に結合することも可能である。リン
カ−は、低分子量有機化合物でもよくまたは結合用の架
橋剤で置換したペプチドであってもよい。リンカ−を含
む高分子量担体が用いられることもあり、それによって
、単一抗体に多数の薬剤分子が結合可能となる利点が生
じる。担体の例では、リジンとグルタミン酸とのポリマ
ーデキストラン、ならびにポリペプチドアルブミンが挙
げられる。
従来、薬剤は、共存結合子を利用することによってのみ
抗体に結合されていた*  BsairおよびGhos
e、 J、Immunol、Meth、 59:129
−144.1983参照。
共有結合は、さらに、代謝不可能な結合と代謝可能な結
合とに分類できる0代謝可能な結合は、加水分解を起こ
すことができ、低pH1還元的環境、タンパク質分解な
どの細胞内または細胞周囲の条件で、薬剤の放出を引き
起こす、有用な代謝可能な結合の例として、細胞内のエ
ンドソームの低pH環境に感光性のあるものが挙げられ
る。 5henおよびRyser+ Biochem、
 and Biophys、Res、Com5un、 
102:104B−1054参照、薬剤−抗体複合体は
、細胞への結合の後、エンドソームに導(経路によって
内在化(internalize)され、そこで複合体
は低pH環境にさらされる。複合体の共有結合の加水分
解によって、薬剤が遊離し、その細胞障害活性を発揮す
る。
代謝不可能な結合によっても、活性な薬剤複合体が調製
可能である。しかし、代謝不可能な結合で生じる複合体
は、代謝可能な結合によって形成される複合体と比較し
て、薬効の低下が見られる。
これは、細胞内のタンパク賞分解過程によって、代謝可
能な結合子はど有効に薬剤の放出が生じないからである
。さらに、薬剤は、その放出が生じた場合、一般には元
の薬剤と異なった形をとり、細胞毒性の低下が見られる
薬剤が抗体に直接結合するか、または薬剤が抗体への結
合に先立って担体に結合される共有結合性薬剤/抗体複
合体が調製されている。米国特許筒4.507,234
号、およびGarnetとBaldwin、 Canc
erRes、 46:240?−2412参照、直接的
結合は、抗体分子内での残基、例えば、リジンならびに
グルタミン酸のアミノ基、スルフヒドリル基と、オリゴ
糖鎖の糖残基との結合によるものである。この直接的結
合法に係る重大な限界は、抗体投与後の血清中からの抗
体のより急速な消失が生じるような厳しい結合条件にさ
らされる可能性がある、ということにある、直接結合法
が、部位特異的(例えば、s鎖またはスルフヒドリル基
に)でなければ、複合体の免疫反応が低下することがあ
る0部位特異的な結合が生じても、抗体へ結合した薬剤
の性質によって、直接結合は、非選択的(例えば、はぼ
等しい効力で抗原陽性および抗原陰性細胞を殺す)で、
弱い標的局在化を生じさせる場合がある0例えば、部位
特異的なスルフヒドリル基を介して抗体に結合したりシ
ンAilは、リシンAil上の1!鎖のマンノースレセ
ブダに起因する、肝の貧食作用によって急速に取り込ま
れる。これは、極めて親油性の強い薬剤を用いても生じ
る可能性がある。
遊離薬剤形中での親油性薬剤は、細胞と相互作用のため
に有効な何らかの手段を有するにちがいないからである
。親油性薬剤に関するこのような1つの機構として、細
胞膜脂質二重層への挿入が挙げられる。この直接的薬剤
/抗体複合体が代謝可能な共有結合によって形成される
ならば、この結合は、血中、肝、牌、その他の器官など
、体内の他の部位で代謝されることが多い。
間接結合法は最初に、通常ではリンカ−を介して、薬剤
の担体への結合を必要とする。この担体は続いて、最初
に担体に結合し次に薬剤の結合後に活性化されるヘテロ
二機能性リンカ−を介して、抗体に結合する。この間接
結合法の1つの利点は、抗体に結合した多数の薬剤分子
が、標的部位への供給のための抗体に結合する可能性が
ある点にある、しかし、多数の薬剤分子が、例えば、薬
剤の親脂性により、非特異的取込みの先進をもたらすこ
ともある。この間接結合法では、抗体が厳しい結合条件
にさらされることはない、化学的操作は一般に抗体に対
してではなく担体に対して行われるからである。さらに
、担体は、薬剤複合体の溶解性を高めることもある。
抗体に対する薬剤の直接または間接結合法を用いれば、
安定な複合体が標的部位に到達し、薬剤の解離が最小限
に抑えられる。しかし、最大の効力を得るためには、こ
の性質を薬剤の選択的放出機構と組み合わせる必要があ
る。
選択的放出は、3つの段階で説明することができる。第
1は、腫瘍細胞中での細胞内放出である。
この型の放出の最適例は、複合体の細胞内処理に際し、
分解して遊離薬剤の放出をもたらす、pH感受性および
還元的結合である。これには、薬剤の解離に先立ち、複
合体の結合および内在化が必要である。細胞内での複合
体の内在化には、複合体が細胞質に入るか、エンドソー
ムもしくはライソゾームに取り込まれることが必要であ
る。固形腫瘍の抗原に対するモノクローナル抗体の内在
化速度は小さい、従って、そのような薬剤の放出過程を
必要とする薬剤複合体は、それほど強力とは言えないよ
うだ、さらに、すべての内在化された複合体が、活性薬
剤の放出のための適当な細胞内過程を経るわけではない
、ライソゾーム中で処理される複合体は恐ら(分解され
、不活性されるものもあろう、エンドソームまたは細胞
質中で処理される複合体には、それらの薬剤を放出する
機会があり、薬剤が細胞内標的へ到達する。
複合体からの薬剤の選択的放出に関する第2の部位は原
形質膜である。原形質膜放出機構の1例は、米国特許第
4.671.958号に言及されている。
この例では一度腫瘍細胞に結合した複合体は補体を活性
化し、この補体が、薬剤が結合している感受性の高いペ
プチド結合の酵素的分解を引き起こし、それを遊離形で
放出せしめる。
薬剤放出の第3レベルは、腫瘍部位にあって、複合体が
腫瘍細胞に結合する前の段階である。この放出段階には
、腫瘍組織と正常組織との間の細胞内環境の差異を利用
するような、薬剤/抗体結合が必要である。そのような
ものは、今まで開発されてはいない。
リンカ−を介した担体の使用の有無に拘らず、部位特異
的または非特異的に抗体に共有結合した細胞障害剤また
は抗新生物剤から成る、上記の共有結合性薬剤複合体に
は多くの問題がある。第一に、抗体への薬剤の共存結合
では、抗体または担体の基に結合可能な薬剤形を生じさ
せるために、薬剤の誘導体形成が必要である。−触にこ
れは、官能基の化学修飾による薬剤の細胞障害活性また
は効力の低下をもたらす。幾つかの薬剤については、誘
導体形成を行うだけで薬剤が完全に不活性化される場合
もある。また、誘導体形成が十分に調節されず、その結
果、薬剤の細胞障害活性に重要な基が、それがこの方法
での1次標的とはならないにもかかわらず、化学的に修
飾されることがある。pH感受性結合などの不安定な結
合の使用は、この問題の解決についながる面もあるが、
標的部位で薬剤の放出が比較的遅くなったり、薬剤が活
性の低い修飾型で放出されることもある。
複合体からの薬剤の細胞ット放出は、米国特許第4.6
71,958号に記載されているように、複合体に関連
した、内在化および細胞内処理の問題の解決をもたらす
、しかし、この薬剤は、抗体分子中の糖鎖に共有結合に
より結合するためには、直接にまたは担体仲介系を介し
て導体化される必要がある。さらに、薬剤の放出速度は
、腫瘍細胞の原形質膜上の抗体の半減期、及び抗体の補
体固定速度により左右されよう、この過程の欠点は、は
とんどのマウスモノクローナル抗体(使用頻度が高い)
についてそれらのヒト補体固定能が極めて低いことであ
る。
薬剤と抗体の免疫複合体の現世代は、選択性の低さとい
う別の問題も抱えている。低い選択性の問題は、抗原陽
性および抗原陰性細胞に対して、kri vttroで
薬剤複合体を試験することによって評価することが可能
である。抗原陽性細胞は、一般に、抗原陰性細胞より1
0分の1以下の薬剤複合体濃度で死滅する0例えば、ア
ントラセン複合体について、これが言える。逆に、同一
の抗体と植物または細菌毒素との複合体は、3ないし4
桁強い選択性を示す、従って、細胞障害性薬剤自体が細
胞膜と相互作用するための別の機構を有し、それによっ
て非選択的細胞毒性の生じることが予想される。さらに
、しばしば、1個の抗体分子に結合する1個より多くの
薬剤分子が存在し、各薬剤分子が非選択的細胞相互作用
を行うことができる。
従って、薬剤免疫複合体の選択性を改善する技術の必要
性は極めて高い、これによって、腫瘍部位へのin v
ivo改良された供給、および正常組織での取込みの低
下がもたらされるであろう。
〔発明の要約〕
上記の問題を解決すべく、この発明は、抗体又はその他
の担体分子へ薬剤を結合させる非共有結合法の使用によ
って改良された免疫複合体の産生に関する。非共有結合
法の使用は薬剤を厳しい誘導体形成条件に暴露せず、薬
効を低下させない。
非共有結合法の使用は、標的細胞に対して十分に高い薬
剤の結合親和性を生じさせるが、しかし標的部位で細胞
障害剤が腫瘍細胞内または細胞表面上の薬剤レセプタに
移行し得る程度に不安定である。実際、非共有結合法の
長所の1つは、それによって、相互作用の親和性の別々
の検定が可能となり、薬剤の結合と放出との望ましい均
衡が得られる点である。この発明の複合体は、それぞれ
、緩徐な薬剤放出または標的化された薬剤の供給のため
の担体−薬剤または標的タンパク質の複合体を含んで成
り、抗体もしくは抗体断片などの標的タンパク質または
担体分子、「アンチマー」と呼ばれ、抗体又は担体に共
有結合した成分、および該アンチマーに非共有結合した
薬剤を含んで成る。
異なった配置において、薬剤をまず抗体もしくは担体に
共有結合せしめ、続いてアンチマーに結合せしめて、細
胞殺傷能の選択性を改善することができる。このアンチ
マーは、天然に存在するものであってもよく、又は特に
設計されたものでもよい。(このように特に設計された
アンチマーを、以下「設計アンチマー」と呼ぶ、) 薬剤と担体タンパク賞または抗体との非共有結合的会合
は、結合親和性はランダムであり、そして不均一であり
、一般には結合薬剤の低レベルをもたらす、安定性の低
い結合薬剤は、早過ぎる放出の可能性の増大及び宿主へ
の毒性の危険性増大、および腫瘍部位へ局在化する能力
の低下によって、不適切と見られる。この発明はアンチ
マーを提供し、このアンチマーは薬剤分子に適合しそし
て薬剤との多数の非共有結合性相互作用を受け、抗体又
は担体へのその結合親和性を高め、そして薬剤のほとん
どがなお結合した状態で標的部位に達するほど十分安定
な複合体提供するように特に設計されている。
この発明はまた、薬剤とアンチマーの可溶性複合体に関
する。この前形成複合体は、細胞障害療法の毒性を低下
させ、又は遊離薬剤の徐放性のための機構を付与するた
めの製剤として投与される。
アンチマーは単独で、静注部位周辺におけるドキソルビ
シンの溢血といった毒性を予防するために、薬剤の局所
投与部位に注射することもできる。
この発明の説明に先立って、以下のような定義が有用と
なろう。
・アンチマー: 「アンチマー」という表現は、現在、
この分野では用いられていないが、ここではこの発明を
説明するために使用した。接尾語rm13r Jは、化
学種のもう一方の化学種との関連を表すために当業界に
おいて用いられる0例えば、r iso*er (異性
体)」とは、ある化合物に対して、原子の数と種類は同
一であって、立体配置が異なるもう一方の化合物を指す
、  rantimer(アンチマー)」とは、もう一
方の分子形に対して対立しそして相補的な形を有する分
子をいう、この明細書では、アンチマーという用語は、
ある薬剤分子に構造的に逆でありそして相補的である官
能基を備えた分子を指すために用いる。このアンチマー
および薬剤は、類似の平面環構造を有し、対立する官能
基を有することが好ましい、アンチマーの対立する官能
基には、水素結合及びイオン結合に関する基、並びにp
i結合を増加させるアンチマー上の電子欠乏基(例えば
、酸性プロトンを与える基)または電子過剰基(例えば
、ヘテロ原子およびカルボキシレートなどのアニオン基
土における非共有電子対)の有無に拘らないその他の非
共有結合的相互作用が含まれる。さらに、アンチマー上
の対立官能基が立体的に適切な3次元配置を取るので、
薬剤上の官能基は、適正な立体配置でアンチマー上の対
立官能基との相互作用が可能となる。
・官能基:官能基とは、もう一方の基と、相互作用が可
能であって、会合または結合し得る分子の一部である0
例えば、電子過剰基、電子欠乏基、水素結合能のある双
極子、およびイオン性原子団が、官能基の例として挙げ
られる。第1図のドキソルビシンの構造を参照すると、
ケト基、水酸基、メトキシ基、およびアミノ基が、ドキ
ソルビシン上の官能基の例といえる。
・抗新生物剤:抗新生物剤とは、DNA、 RNA、タ
ンパク質合成、その他の重要な細胞の機能を抑制する能
力のために細胞障害活性を有し、最終的には細胞死をも
たらす薬剤を指す。
・非共有結合:非共有結合は、イオン結合、水素結合、
pi−pi結合、疎水性相互作用、およびファンデルバ
ールス相互作用として定義される。
・共有結合:共有結合は、有機2分子間におけるシグマ
結合の形成として定義される。
・電子過剰基:電子過剰基は、過剰な電子、または利用
可能な塩基性で非結合性の電子対を含む。
電子過剰基には、カルボキシレート、スルフィネート、
フェノキシトだけでなく、酸素、イオウならびに窒素な
どの非共有電子対を有するヘテロ原子含有基が含まれる
・電子欠乏基:電子欠乏基は、カチオン、電気陰性度の
高い原子団などのように電子欠乏状態にある。を子欠乏
基には、ヘテロ原子に結合したプロトン(酸性状B)に
限らず、アンモニウムの窒素原子、およびニトロ基が含
まれる。
・立体配置:アンチマー上の官能基の立体配置とは、ア
ンチマーの立体官能基が薬剤の官能基の反対側に向くよ
うに並び、薬剤の官能基とアンチマーの対立官能基との
非共有結合を可能にする配置を示す。
・担体:担体とは、ポリ−1−リジン、ポリ−1−グル
タメート、ポリマーデキストラン、またはアルブミンな
どのポリペプチド、ポリマー、またはタンパク質を示す
。担体は、薬剤を抗体または標的タンパク質に結合させ
るために用いられ、これにより抗体の免疫源性を低下さ
せずに、有効投与量を増大させる。
・標的タンパクf:標的タンパク質には、標的細胞また
は標的部位に特異的に結合し得るどのようなタンパク質
領成分も含まれる。標的タンパク質の例として、抗体、
抗体断片CF−b、F<−・、2、およびF。・)、モ
ノクローナル抗体、モノクローナル抗体断片、および特
定の細胞のレセプタに結合し得るペプチドホルモンが挙
げられる。
・リンカー:担体または抗体に薬剤を結合させる、ヘテ
ロまたはホモ二機能性結合子を有する小ペプチドまたは
有機化合物分子。
・相補基:相互に反応可能であって、2分子間で引力を
生じるような官能基、電子欠乏基および電子過剰基は、
相補基の一例である。
要約すると、この発明はアンチマー、アンチマー/薬剤
複合体、担体/アンチマー/薬剤複合体、標的タンパク
質/アンチマー/薬剤複合体、標的タンパク質/担体/
アンチマー/薬剤複合体、標的タンパク譬/薬剤/アン
チマー複合体、標的タンパク質/担体/薬剤/アンチマ
ー複合体、および、薬剤と多数の非共有結合性相互作用
を起こすアンチマー(天然型もしくは合成型)を設計し
たり調製する方法に関する。各相互作用は、それ自体で
は比較的弱いが、組み合わせた場合、それらは薬剤に対
して強い結合をもたらす。薬剤に対するアンチマーの非
共有結合は、様々な点で、薬剤−レセプタ部位の相互作
用と類似している。その作用は、疎水結合、イオン結合
ならびに水素結合の組み合わせであり、レセプタに対す
る薬剤の安定で且つ選択的な結合を生じさせる。このよ
うなアンチマー分子は、協奏的で複数の非共有結合性相
互作用により薬剤の安定な接合体または復合体を生じさ
せる。アンチマーに非共有結合した薬剤の安定な複合体
は、続いて、アンチマーの部分で標的タンパク質に共有
結合する。これは、アンチマー分子、すなわち、複合体
形成をすべき薬剤と構造的に類似するがしかし対立する
又は相補的な官能基を存する分子の形成から始まる。ア
ンチマーの反対で相補的な官能基は、薬剤の官能基に配
向するようにアンチマー分子上に配向される。これによ
って、−gには、薬剤とアンチマーの構造が同様の空間
配置をとる結果になる。
アンチマーと薬剤が、可能な限り、互いに同じ平面環構
造をとることが好ましい、これによって、「スクッキン
グ」、およびpi −pi もしくは電荷移動相互作用
が起きる。高親和性結合を生じるにはこれらの作用だけ
では不十分であり、そしてそれ故に対立する相補的官能
基が平面環構造の回りに位置し、水素結合またはイオン
結合を介して薬剤の官能基と相互作用する。さらに同様
に、電子過剰基が薬剤上に存在すると、薬剤とアンチマ
ーとのpi−piまたはスクッキング作用を高めるよう
に電子欠乏基をアンチマーの平面環構造上に配置するこ
とができる。
非共有結合の一つの形は、環構造間に形成される疎水性
(pi−pt)結合である。この環構造は、類似の立体
配置をとることが好ましい、平面環構造は、類似の立体
配置の実例である。水素結合は、−C−0などの陰性双
極子とOHなどの陽性双極子との間で起こり得る。水素
結合は、C−0カルボニル基中の酸素などの塩基性の非
共有電子対を含むヘテロ原子のある基と、置換型アミン
及びヘテロ原子上の酸性を示すプロトンのごときカチオ
ンを有する基との間で形成される。イオン性の非共有結
合は、ホスフェート、ホスホネート、スルホネート、お
よびプロトンに強く結合したその他の基と、NH”、な
どのカチオン基との間で形成される。官能基は、官能基
が存在する環構造との関連のために非共有相互作用を行
うそれらの能力において異ることができるから、上記の
例は限定的ではない。
しばしば、ドキソルビシンなどの薬剤によって、注射部
位において一種の毒性としての浴出または局所性壊痘が
生じる。ドキソルビシンとアンチマーの同時投与の場合
、またはアンチマーを後で投与した場合、アンチマーは
、局所の注射部位で遊離の薬剤に結合し、遊離の薬剤の
局所的濡出を減少させる。同様に、その他の局所性壊痕
形成薬の局所的毒性は、アンチマーの投与によって低下
することもある。
アンチマーを特定の薬剤に非共有結合させる設計におい
て、アンチマーの構造に対する薬剤全体の親和性は、薬
剤とアンチマー間での可能な非共有結合性相互作用の数
を増加または減少させることによって調節できる。一般
に、この結合は、薬剤/アンチマーがin vivo供
給のために十分に安定となるために、10”■ol/1
以上でなければならない、しかし、その親和性は、標的
アクセプタ部位への薬剤の最終的移行のために十分低(
なければならない。非共有結合性相互作用を起こし得る
アンチマー上の基の数は、基の数が異なる環の有機合成
、またはアンチマーの単純な酸化もしくは還元によって
変更できる。−例として、ドキソルビシンに対する天然
のンチマーであるフラビンアデニンジヌクレオチ、ドが
挙げられる。これは、その還元状態で1分子のフラビン
当たり3つの水素結合の、酸化状態でただ1つの水素結
合の能力を有する。
複合体形成に関して、指定されたR基(各実施例参照)
においてFADが修飾される。その他の薬剤に関する設
計アンチマーを実施例9〜14に示す。さらに、FAD
アンチマーは、頚の環構造ヲ有スるその他の既知製剤を
ドキソルビシンに結合させるために用いられる。それら
の例には、アントラサイクリン誘導体、モルホリノ及び
シアノモルホリノドキソルビシン、エビルビシン、アク
チノマイシンD1エリプチシン、並びにマイトマイシン
Cが挙げられている。
薬剤とアンチマー/との最初の非共有結合性相互作用は
、必要に応じて、脱水剤の存在下で薬剤/アンチマーの
複合体形成を行うことによって高められる* Pt  
Piおよび疎水性相互作用を水分子が妨害するであろう
。従って、水を除去すると、初めにこれら結合の相互作
用が増強される。
複合体は、−皮形成されると、その安定性によって再水
和されにくくなる。以下の第1表に、薬剤/アンチマー
の相互作用を促進する脱水剤、および薬剤とアンチマー
との至適相互作用を生じる対応する濃度範囲CV/V)
を示す。
グリセロール         0.5〜30ポリエチ
レングリコール    0.5〜10エチレングリコー
ル       0.5〜50硫酸ナトリウム    
     0.5〜18二の発明は、また、「アンチマ
ー増幅」の概念を描く、アンチマー増幅は、抗体分子が
アンチマーと複合体形成する場合に達成される。続いて
、薬剤が複合体化したアンチマーと複合体を形成する元
の薬剤は、まだ第二のアンチマー分子と反応することが
でき、そして3分子間で平衡複合体を形成することがで
きる。アンチマーの第二層を添加してから、薬剤の第二
層を加えることができる。
この過程は、複合体の溶解性が減少するまで繰り返すこ
とができる。このスクッキング過程は、「アンチマー増
幅」と呼ばれ、抗体の低レベルの誘導体化を伴って複数
の薬剤分子が運ばれることを可能にする。
アンチマーの複合体を作る別の方法は、細胞と薬剤との
正常な相互作用を妨害するために、直接または担体を介
して抗体に共有結合した薬剤を複合体化するものである
。多数の薬剤の中でいかなるものも、抗体に結合するこ
とができる(例えば、アントラサイクリン)、このアン
チマーは薬剤の複合体形成後に混合物中に透析される。
この状況で、アンチマーは、薬剤を細胞から遮蔽する役
割を果し、複合体の標的への指向を指令する抗原抗体反
応のみを許容する。アンチマーは、薬剤との複合体形成
によって選択することができ、そして次に効力の保持に
ついて試験される。この出願の実施例8で示されるよう
に、異なった親和性を有する様々なアンチマーによって
異なった程度で1nvitro活性が低下するであろう
この発明の複合体および接合体は、適切な方法、例えば
、静脈内、皮下、リンパ管内、腹腔内、筋肉内、標的組
織へ直接、または経口などのいかなる経路によってもi
n vivoで投与することができる。注射によって投
与される複合体または接合は、この発明の複合体または
接合体および製剤の分野では既知の担体から成る組成物
の形態を取っている。
薬剤/アンチマー/抗体複合体を調製する「後形成J 
(post−form)法は、二段階法である。最初の
段階では、アンチマーを抗体に共有結合する。
次の段階で、薬剤をアンチマーに非共有結合により結合
させる。薬剤の結合に関しては、アンチマーのすべての
官能基が使用される必要はない、すなわち、複合体形成
のための置換のためにはカルボキシル基のようない(つ
かの基が利用される。
複合体形成に有用な求核基には、例えば、活性化エステ
ルまたはマレイミドが挙げられる。アンチマーには、部
分的アンーチマーであるが内因性の基またはタンパク質
に隣接した場合に完全なアンチマー構造を取り得る分子
により置換された標的タンパク質または担体の組成物も
含まれる。
部分的アンチマーとして、カルデイオリビンおよびアデ
ノシン三リン酸の2例が挙げられる。それぞれには、ド
キソルビシンと強いイオン結合を行い得る隣接リン酸基
が少なくとも2つ含まれている。そういった「部分的ア
ンチマー」が、芳香族アミノ酸に併置して、抗体または
担体に結合すれば、これらのアミノ酸にはさらにpiま
たは水素結合が生じ、完全なアンチマー構造が形成され
る。理論的には、芳香族残基と部分的アンチマーとの併
置は、完全なアンチマー構造の複合体形成はど調節が容
易ではない。
ある種の条件下では、結合可能なアンチマー構造を形成
する芳香族および荷電アミノ酸の適切な併置が抗体また
はアルブミンのような担体タンバり質に生じて、反応を
開始するのに脱水剤のみを必要とする。しかしながら、
タンパク質と高度の相互作用を起こす薬剤は一般的では
ない、薬剤のアルブミンとの結合が、それに類似した例
といえる。一般に、アルブミンの分子内には、薬剤に対
して高親和性を示す部位と低親和性を示す部位がある。
高親和性部では、荷電アミノ酸残基と芳香族アミノ酸残
基との併置が必要である。これによって、アルブミンは
、薬剤との結合に必要な相互作用のいくつかを満たすた
め、有用面もあることが示された。これは当該分野で周
知の事実であるので、この発明の目的は、第1表に示し
たような、薬剤/タンパク質の相互作用を促進する薬剤
の使用にあって、非共有結合薬剤/タンパク賞複合体の
標的供給への応用もこの発明の一部である。
この発明の一態様では、芳香族薬剤が、オリゴペプチド
またはその類似体上の2つ以上の芳香族原子団に非共有
結合(例えば、挿入)する、これら芳香族原子団は、同
一の場合もあり異なっている場合もあり、そして一般に
ペプチドまたはペプチド類似体の「骨格j上の側鎖(例
えば、酸素、窒素、その他のへテロ原子で置換可能なI
!鎖)である、得られた複合体は、通常(薬剤が唯一の
平面環構造と相互作用を介して結合した上記のアンチマ
ー複合体よりも安定な薬剤結合を示す。この薬剤担体系
は、癌を含めて様々な疾病の治療に用いられる芳香族薬
剤のために有用であるにちがいない。
この発明における上記態様の一例は、芳香族側鎖を有す
る2つ以上のアミノ酸を含んで成るオリゴペプチド配列
である。「芳香族側鎖」とは、少なくとも1つの芳香環
を含む側鎖を指す、これら芳香族側鎖は、2本の側鎖と
の相互作用(挿入など)を介して芳香族薬剤の結合を可
能にするような配置を取っている。標的タンパク質は、
既知のタンパク賞工学または組換えDNA技術を用いて
、目的のオリゴペプチドが含まれるように設計すること
ができる。また、オリゴペプチドは、好ましくは薬剤の
結合後で、標的タンパク質に結合させることができる(
例えば、架橋剤を用いて)。得られた複合体は、in 
vivoで目的の標的部位に薬剤を輸送するために有用
である。
上記のオリゴペプチドは、既知のペプチド合成法を用い
て合成することができ、これらは天然およびいわゆる非
天然アミノ酸の両方を含む、これらオリゴペプチドは、
合成ペプチドの芳香族アミノ酸鎖間への薬剤の挿入、ま
たは薬剤とペプチド側鎖との他の相互作用によって、薬
剤と非共有結合するように設計される。完全な複合体を
より水溶性にするためそしておそらく薬剤の結合を補助
するために、電荷を有する側鎖をオリゴペプチド中に近
接して含めることができる。ペプチド配列中のアミノ酸
を、電荷密度および2次構造の調整のために選択して、
芳香族薬剤を抗体へ結合させる初期の試みを満たせなか
った深刻な溶解性の問題を解決することができる。薬剤
を挿入または結合させる配列の反復単位を含めることに
よって、オリゴペプチドが複数の薬剤分子に結合するこ
とが可能となり、それによって標的タンパク質に複数の
薬剤分子を付加して治療効率を高めることができる。
オリゴペプチド中の側鎖の型および位置は、結合される
べき薬剤の構造に従って選択される。薬剤は、以下の例
の一つに存在するものを含む上記芳香族薬剤の一種のよ
うな少なくとも一つの芳香族環を含有するものが挙げら
れる。ペプチド骨格上の側鎖には、結合されるべき薬剤
の環に類似した平面環構造が少なくとも一つ存在しなけ
ればならない、この薬剤が複数の環を含むものであれば
、側鎖は、強固な薬剤の結合のためには複数の類似の環
を含むことが好ましい、オリゴペプチドの側鎖との相互
作用による結合であれば、薬剤は、その環が側鎖の類似
の環にある角度を取るか平行となるような位置に存在し
得る。その結果、ペプチド側鎖上の芳香環は、薬剤分子
9芳香環と面対面、縁灯面、又は面封縁に結合する。そ
の他のペプチド側鎖は、反対の電荷の相互作用を介して
薬剤の結合を助けるように近くに配置することがある。
負電荷アミノ酸、すなわちグルタミン酸またはアスパラ
ギン酸を使用して、例えば、ドキソルビシン(NH3’
基を含む)の結合を助けることができる。
上記のオリゴペプチドは、少なくとも1つの芳香環を含
む側鎖を有する天然型アミノ酸、例えば、トリプトファ
ン、フェニルアラニンおよびチロシンを含むであろう。
また、ペプチド骨格に他の適切な芳香環含有側鎖、例え
ば、9−フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)
 、ピレン、レイン、ユニブルーA、アクリジンTCR
191、ヒスチジン−N−ジニトロフェニルもしくはベ
ジル基、または目的薬剤の芳香環部分さえも含むように
オリゴペプチドを合成することができる。側鎖は、結合
すべき薬剤の構造に1(IJ性を有するものを選択する
複合体の形成を示唆する薬剤を沈澱させるような芳香族
化合物も、側鎖として使用される(例えば、ドキソルビ
シンに対するプロプラノロール)。
別の方法として、側鎖を、オリゴペプチド配列の合成後
に結合させることもできる。2つ以上の同一アミノ酸を
含んで成るオリゴペプチドの合成に直交(orthog
onal)保護基を使用すると、異る条件下で脱保護さ
れる基によってそれらを保護することにより、同一アミ
ノ酸残基のそれぞれに異なった側鎖を有する結合単位を
合成することができる。市販の直交基には、例えば、シ
スティンのためのp−メチルベンゼン基及びアセトアミ
ドメチル基、並びにリシンのための2,6−シクロロベ
ンゾキシカルポニル基、FMOC又はトリフルオロアセ
チル基が挙げられる。
システィン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、
セリン、スレオニン又はアルギニン残基に容易に結合し
得る複合体形成性芳香環基は、Richard lla
rglandのrHar+dbook of P1uo
reseer+tProbes and Re5ear
ch Chemicals(1985) J (Mol
ecularProbes、 Eugene+ Ore
gon)に記載されている0例えば、ヨウ化アルキル基
またはマレイミド基を含んで成る芳香族化合物は、オリ
ゴペプチドのシスティンと反応し、側鎖としてペプチド
骨格にその芳香族化合物が結合する。芳香族イソチオシ
アネート、塩化スルフォニル、スクシンイミドエステル
、ジクロロトリアジニル基もしくはハロゲン化アルキル
ニトロベンゾキサゾール誘導体などの芳香族化合物は、
リジン残基と反応し得る。アミン基を含む芳香族化合物
は、カップリング剤のカルボジイミドを用いてアスパラ
ギン酸またはグルタミン酸に結合可能である。カルボキ
シル基、フェニル基、フェニルグリコジル基、またはジ
カルボキシアルデヒド基を含む芳香族化合物は、アルギ
ニン残基と結合可能である。
こういった芳香族化合物の中には、以下のように、ある
種のアミノ酸残基に側鎖として結合し得るものもある。
チオール反応性(システィン残基への結合)ン アクリジンICI? アミン反応性 (リシン残基) ロイコキニザリン誘導体 レイン 一部 これらの芳香族化合物は、以下の構造式で示される癌の
治療に幅広く適用されるアントラセン環の抗生物質、ド
キソルビシンおよびダウノルビシンの非共有結合に有用
である。
側鎖としてはブチドに結合し得る他の芳香族化合物には
、プリン、ピリミジン、それらの類似体がある。適当な
長さのオリゴペプチドは、同族塩基(例えば、グアニン
、シトシン、チミン、およびアデニン)杏取り込むこと
もでき、それらの塩−OH −H 基によって、DNAが巻き戻って水素結合を形成した後
、有効な取りこみのための二重鎖伸長DNAを模倣する
であろう゛、これら薬剤の中で、ドキソルビシンは、D
NA中へ入ることが知られている。従って、合成ペプチ
ドは、挿入のためのDNA類似体として作用するといえ
よう。
個々のオリゴペプチド結合単位は、長いペプチド担体に
結合し、抗体1分子当たりに非共有結合する薬剤の化学
量論値を増加させる。ヘブチド担体は、ドキソルビシン
などの薬剤が結合するとき、不溶性であれば、ペプチド
上でより水溶性の芳香族側鎖を用いるか、1結合単位当
たりグルタミン酸またはアスパラギン酸などのより多く
の荷電アミノ酸を含存させることによって、溶解度を増
加させることができる。ペプチドは、その長さが増すほ
ど二次構造を形成しやすく、α−ヘリックスまたはP−
シート構造のような規則的構造は、結合単位の側鎖から
の斥力によって、薬剤の結合を阻害し得る。2分子以上
連続したグリシンを結合単位間に挿入し、規則的二次構
造を破壊しやすいグリシンの立体的柔軟性のために、各
単位を立体的に調節することができる。さらに、規則的
二次構造を破壊するために、結合単位間にプロリンを挿
入することもできる。より溶解度の高い伸長されたペプ
チドのコンホーメーションは、薬剤−結合単位間への2
つ以上のグルタミン酸の挿入によって達成され、電荷の
反発による鎖の伸長を可能にする。
連続するグルタメートを有するペプチドは、抗体複合体
が細胞内に取り込まれた後、グルタメートヒドラーゼに
よってライソゾーム中で加水分解され、これらの残基が
イオン対の形成に重要であれば、薬剤の放出が生じる。
同様に、ライソゾームのカルボキシペプチダーゼの作用
によっても、内在化後の薬剤の放出が高まる。もう一つ
の可能性は、ライソゾームのエラスターゼの加水分解に
感受性を示すアラニン連続配列の挿入である。
上記のオリゴペプチドは、様々な既知の方法のいずれを
用いても合成することができる。必要に応じて、上記の
ように、オリゴペプチドの合成後、ある種のアミノ酸残
基にさらに側鎖を結合させることができる。ペプチドの
アミドは、4−メチルベンジルヒドリルアミンで誘導化
化された架橋されたポリスチレン−1%のジビニルベン
ゼン樹脂を用いて、そしてペプチド酸はPAM(フェニ
ルアセタミドメチル)樹脂を用いて調製することかので
きる(Stewartら、“5olid Phase 
PeptideSynthesis、’ Pie−ce
 Chemical Co+mpany、 Rockf
ord。
、 1984) 、この合成は、Applied Bi
osystems430Aなどの市販の合成剤を用いて
、またはMerrifiedらの方法(Biochem
ystry、 21:5020−31.1982)もし
くはHoughton(PNAS 82:5131−3
5.1985)の方法に従って実施できる。側鎖の保護
基は、Tag−MerrifiedのHF法(Ti−ら
、J、^m、che+++、soc、 105:644
2−55゜1983)を用いて除去される。
上記ペプチドは、20%酢酸で抽出し、凍結乾燥して、
Vydac C−4分析用カラムを装着した逆相HPL
Cにより、50分間で100%H,0から100%アセ
トニトリル10.1%トリフルオロ酢酸の直線濃度勾配
をかけて精製した。このペプチドの分析は、PTCアミ
ノ酸分酸分上って行う(Hainriksoriら、A
nal、Bioche*、 136:65−74.19
84)、気相での加水分解(Meftzerら、Ana
l、Bioche+w、 160:356−61.19
87)後、配列決定は、エドマン分解またはf量分析に
よって行う。
上記オリゴペプチドは、それが標的タンパク質に結合し
得る、システィンまたはリシンなどのアミノ酸残基(通
常では、ペプチドのN末端またはC末端で)含むように
設計することができる。必要に応じて、残基を直交的に
保護したり、タンパク質との反応直前または反応中に脱
保護することができる。−例として、にトロピリジアン
スルフェニル)システィンが挙げられる。このオリゴペ
プチドは、様々な既知の三機能性架橋剤のいずれを用い
ても、標的タンパク質に結合させることができる(薬剤
の結合後が好ましい。)架橋剤は、オリゴペプチドのア
ミノ酸配列に応じて選択する。
オリゴペプチドがりシン残基を含む場合、ビス(スルフ
ォスフシミジル)基質などの、アミン反応性三機能性架
橋剤を使用することもできる。また、水溶性カルボジイ
ミドのカップリング剤は、一方の反応体(すなわち、オ
リゴペプチドまたは標的タンパク質)の遊離アミノ基と
他方の反応体のカルボキシル基との間で結合を形成する
ために用いられる。
以下の実施例によって、「アンチメリズム(anti−
merisoi) Jの概念を説明する。これらの実施
例では、ドキソルビシンを取り上げるが、抗新生物剤の
典型としての構造式を第1図に示す。ドキソルビシンは
、それが様々な腫瘍に有効な承認薬であり、広範に適用
され、ぞの化学療法剤の作用機構ならびに薬物動態が研
究されているために、例示を目的として選択した。さら
に、ドキソルビシンは、生体化合物と薬剤との相互作用
の研究において典型的な化学療法剤としてしばしば使用
される。
m土  キソルビシン アン マー 少なからぬ例で、天然に存在するアンチマー構造が用い
られている。この構造は、薬剤のドキソルビシンに結合
する。フラビンアデニンジヌクレオチド(PAD)(第
1図参照)は、還元状態のとき、アンチマー官能基を有
し、この基がカルボキシル基および水酸基と水素結合し
、FADの陰性リン酸基とダウノサミン糖のアミノ基と
の間でイオン性相互作用及び平面環同士の間でpi結合
を行う。
刀缶贋) アンチマー  人 の  法この方法では、
薬剤は、初めに「活性化された」アンチマーと複合体形
成し、続いて抗体に接合する。アンチマーは、まず、抗
体分子の還元型スルフヒドリル基に結合し得る、マレイ
ミドなどの求核基を用いて誘導体にする。この接合体形
成は、希薄で中性pHの緩衝液(わずかに低張)中で、
FADとドキソルビシンとを混合する段階から始まる。
アンチマーは、N荊とアンチマーとの1:l複合体(等
モル)の形成をまず促進する濃度で用る。薬剤とアンチ
マーの最初の結合は、10%硫酸アンモニウムなどの脱
水剤の添加によって促進されるであろう、この薬剤は2
〜4 tg/dといった比較的高濃度で添加される。そ
の結果、アンチマーの大部分が、薬剤と複数の非共有結
合的相互作用によって複合体形成され、少しの部分が沈
澱を生じる。
複合体形成に際し、水素結合、イオン結合、およびpi
−pi相互作用によって、複合体が安定化する。複合体
形成の終了後、この複合体を、室温で1時間抗体と反応
させる。そのとき、薬剤/アンチマー〇モル比は、抗体
のそれの10ないし100倍とする。モノクローナル抗
体などの抗体は、ジチオスレイトール(DTT )を用
いた還元によって複合体形成のために用意される。(実
施例4参照)。
続いて、未結合の薬剤/アンチマーはゲル濾過によって
除去する。直接の複合体形成により抗体1分子当たり6
ないし10分子の薬剤/アンチマー複合体が結合し、ま
たはアルブミピなどの担体を介して複合体15〜40分
子が結合するであろう。
裏庭1  アンチマー    ム の 第−例として、FADを直接抗体に結合させた。
1■の抗体を2■のFAD (5mg/d)と混合した
。この溶液を水浴中で37°Cに温め、2■のEDCI
 (1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
−カルボジイミド)10■/dを添加した。lNHCl
でpHを約6.0に調整し、反応液を37℃で約20分
間撹拌した。 0.05M PBS (pH9,0)0
.7dを、plfが8.0〜8.5になるまで反応液に
加えて混合した。続いて、0.25%グルタルアルデヒ
ド(■型−51g++a Chemical Co、+
 St、Louis。
Mo、) 100.l17を、ゆっくりと撹拌しながら
加えた。
次に、この複合体を、リン酸緩衝液(PBS)を用いた
ゲル濾過によって反応体から精製し、躍外濾過によって
濃縮し、2容のPBSで少なくとも2回洗浄した。典型
的には、10分子のFAD/抗体がこの方法で結合する
。100mol過剰のドキソルビシンを、37°Cで6
0分間反応させ、4°Cで一晩放置した。遊離の薬剤を
、ゲル濾過と瞑外濾過を組み合わせて抗体/アンチマー
/薬剤複合体から除去した。典型的には、抗体に結合し
たFAD分子当り1molの薬剤かに取り込まれる。
アンチマー複合体を用いる二番目の例では、React
ive  Blue  4(PH4)(八1drich
  Chemical  Co、)などの色素が用いら
れ、最初にヒト血清アルブミン(USA )に結合させ
、続いて抗体に接合させた。
PH8,5の0.2 M重炭酸ナトリウム緩衝液中2■
のヒト血清アルブミン(10g/d)を、7.5■の活
性型RB4と反応させた(PH4のクロロ基によるタン
パク賞のアミノ基のアルキル化)。水中20■/dのP
H4を、1時間室温で反応させる。pl!約10の1.
0Mリジンを用いて反応を停止した。この複合体をゲル
濾過によって洗浄すると、約7RB4分子/ヒト血清ア
ルブミン(ISA )が得られた。
このアルブミン誘導体を、pHり、sの10%DMSO
/エタノール中のSMCC1■と室温で1時間反応させ
た。過剰の反応体をゲル濾過によって除(。抗体(10
mg)を、室温で30分間8■のDTTと反応させた。
過剰の反応体を脱気したPBSを用いるゲル濾過によっ
て除去し、抗体(SH)をSMCCにより誘導体にした
アルブミンと反応させた。この複合体は、続いて、4 
’Cで一晩かけて100mo lの過剰ドキソルビシン
と反応させ、次に未結合の薬剤を除去した。
裏庭■土 アンチマー   の   の可溶性アンチマ
ーへの、または抗体もしくは担体に結合したアンチマー
への薬剤の結合親和性は、例えば、アルブミンまたはカ
ルシオリビン含有リポソームとの競争反応によって評価
し得る。カルシオリピンはドキソルビシンの強力なアク
セプタである。リポソームと会合したドキソルビシンを
分光光度法により測定した。アルブミンに会合したドキ
ソルビシンも、分光光度法により測定した。
(NH4) ZSO4による分別沈澱、またはC1br
aeron Blueセファロースへの結合によって、
−度アルプミンを抗体から分離した後、2種類の薬剤ア
クセプタを用いて抗体もしくは担体に結合した薬剤をチ
ャレンジし、そして血清中もしくは標的層全体での解離
速度を示した。1例として、抗体または担体上の還元型
フラビンアデニンジヌクレオチドに結合したドキソルビ
シンは、アルブミンによりチャレンジされた場合結合し
たドキソルビシンの低下は認められないが、カルシ、オ
リピンリポソームへのドキソルビシンの輸送が見られた
。酸化型フラビンアデニンジヌクレオチドを用いて結合
数を低下させると、カルシオリビン含有リポソームヘノ
より急速な輸送が可能となるが、アルブミンへの輸送は
なお低レベルである。この系は、アルブミンと薬剤の相
互作用の適当な親和性についての試験として用いられ、
薬剤/アンチマー複合体中の非共有結合の数が腫瘍部位
での薬剤の供給および放出のための適当な親和性をもた
らすか否かを前取て知ることができた。アクセプタが未
知の幾つかの場合、適切な標的細胞から調製した膜が競
争物質として使用することもできよう。
二番目の方法は、アンチマーと薬剤との間の累積非共有
結合エネルギーの概算を可能にする。現在用いられてい
る多数の化学療法剤は、生理学的pHで帯電する。ドキ
ソルビシンは、ダウノサミン糖のアミノ基により正電荷
を帯びている。アガロースゲルの等電点電気泳動によっ
て分析すると、ドキソルビシンは陽極に移動し、容易に
可視化され得る。ドキソルビシンと安定に非共有結合し
そしてイオン性相互作用を満たすアンチマーとの複合体
形成の場合、薬剤/アンチマー複合体は、アガロースゲ
ルの等電点電気泳動の原点に止まる。
薬剤とアンチマーの解離が生じるまで電界強度を調節す
ることによって、アンチマーと薬剤間での結合親和性を
間接的に調べる。
薬剤複合体の効力および選択性は、抗原陽性細胞および
抗原陰性細胞とを比較したin vitroの細胞障害
アッセイによって測定できる。そういったアッセイの一
つでは、MTT色素の取込みおよび代謝を利用して、残
留生存細胞を測定する。
共有結合性および非共有結合性の抗体/アンチマー/薬
剤ドキソルビシン複合体の効力および選択性を第2図に
示す。2つのタイプの共有結合複合体がベンチマークと
して使用された。第1は、架橋剤としてHDCIを使用
するドキソルビシンの複合体である。第2の場合は、ド
キソルビシンがグルタルアルデヒドを用いる架橋反応に
よりダウノサミン糖のアミノ基を介して抗体に結合して
いる。
EDCI結合した非代謝性複合体は、同じ細胞系に対し
て遊M薬剤と比較した場合、糟o 1 / no 1で
、抗体複合体の3つのタイプ中で有効性が最も低かった
アミノ結合した複合体によって、効力のより高い値が得
られるが、抗原陰性細胞系に対する選択性を示さない、
アンチマー/薬剤免疫複合体は、効力が遊離薬剤より高
く、共有結合複合体より優れ合のような非共有結合性相
互作用を用いるアンチマー複合体形成によって、有効で
より選択性の高い複合体が得られることを示している。
アンチマーが薬剤の官能基を占有し、抗原非特異的に細
胞膜と相互作用するので、選択性が改善される。細胞表
面の抗原に対する抗体の結合に際し、細胞の脂質膜と非
共有結合薬剤との併置は、ドキソルビシンの脱離を引き
起こし、そして、原形質膜内または上の受容体部位への
薬剤の輸送するのに十分である。
1施肛    にお番る   たは   しめ戒 この実施例では、低い親和性と若干高い親和性の両方の
部位を有するアルブミンを、第1表に示すように、脱水
剤の存在下でタンパク質1mof当たり薬剤100mo
lにさらした。脱水剤が存在しないと、2mo1未満の
薬剤が1molのアルブミンに結合し、薬剤は急速に溶
出(teaching) L/た。脱水剤の存在下では
、低親和性及び高親和性をもって〔例えば、急速または
緩徐な消失溶出(leaching) )タンパク質1
mol当たりに6〜15molの薬剤が結合した。複合
体は、過剰な遊離薬剤の除去後、凍結乾燥され、通常の
薬剤として再構成され、ドキソルビシンの徐放剤として
投与される。
アルブミン上の高親和性部位の数は、アルブミンに対す
るAZP上の活性型カルシオリビンの複合体形成によっ
て増加する。これら「部分的」アンチマーの幾つかは、
アンチマー構造を完成させるであろう内因性アミノ°酸
の官能基と併置状態を取るであろう、薬剤の複合体形成
は上記のように行われ、徐放性を備えた薬剤/担体複合
体が生じる。
1施貫1 ロ     アンチマーの アンチマー単独使用のほとんどの場合、ドキソルビシン
などの薬剤は、実施例2に示すような脱水剤の有無にか
かわらず、アンチマーと複合体を形成する。脱水剤を用
いた場合、エチレングリコールのような静注に適するも
のが好ましい、アンチマー、FADについては、タンパ
ク質への結合を目的としなければ、追加の官能基が、薬
剤とのさらなる相互作用のために用いられ、高親和性結
合を生じる。カルシオリビン−リポソームによるチャレ
ンジに際しては、遅い輸送動態のみが認められる。これ
らの結果は、ドキソルビシン/アンチマーのin vi
vo心臓毒性の低さと相関していた。
実施班l ドキソルビシンを、250Kdの黒色腫関連抗原に特異
的なモノクローナル抗体、NR−ML−05と共有結合
により複合体形成せしめる。共有結合性複合体の形成機
構は、この分野ではよく確立されている。ドキソルビシ
ンに対する酸化型FAD、非酸化型FAD、プロプラナ
ロール又はその他のアンチマーを添加し、そして次に透
析する。非共有結合したアンチマーとの薬剤複合体を、
抗原陽性(M14+)細胞系および抗原陰性(ML4−
) 14胞系に対して評価し、遊離ドキソルビシンおよ
びアンチマーのないドキソルビシン/NR−ML−05
複合体に対するM14+およびML4−細胞系のID5
O値を比較することによって、in vitroでの選
択性を比較する。アンチマーと結合しない複合体にでき
るだけ近い効を提供するが、in vttroアッセイ
で定義される最大の選択性を示すアンチマーが選択され
る。しかしながら、そのアンチマーは、薬剤または抗体
と十分安定に結合し、ヒト血清中で複合体のままで存在
しなければならない。
別の態様では、マイトマイシン−Cを抗体に共有結合せ
しめる。FAD、酸化型FAD、プロプラノロール又は
その他のアンチマーを添加し、そして次に未結合アンチ
マーを透析して除去する。
マイトマイシンCの複合体は、抗原陽性細胞および抗原
陰性細胞に対して試験し、様々なアンチマーにさらされ
た複合体−と比較する。この方法によって、最大の細胞
障害活性を示す複合体の選択が可能となる。
5−FUに対するアンチマーは、チアミン(ビタミンB
+)の側鎖を修飾することによって調製し、それを、標
的タンパク質への共有結合は容易にするが、ピリジン環
上の官能基をそのまま保持する。
こうして、複数相互作用を介して非共有結合せしめ、合
成スキームに示すように、化合物1の4−β−(N−Y
−カルボキシプロピオニル)アミノメチル−5−メチル
−1−N−(R−メチル−4−アミノピリミジン−5−
イル)メチルチアゾールの2.3,4.6−チトラフル
オロフエニルエステルを調製する。
チアミン(スキーム1の化合物1)の溶液を5−の無水
ピリジンに溶解し、0〜5℃に冷却する。
Pトルエンスルフォニルクロリド(1,1wIllol
) ヲ5〜10分間かけて少しずつ添加する。この溶液
を、2〜3時間冷却しながら撹拌し、冷却状態では一晩
保存することができる。約5〜10戚の水を添加して、
溶液は必要に応じて濾過することができる。沈澱が生じ
なければ、溶液は真空中で蒸発乾固させる。この乾燥残
渣を酢酸エチルに溶解する。この溶解した残渣を水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾燥させる
と、スキーム1の化合物2で示される、0−p−トルエ
ンスルフォニルチアミン生成物が得られる。
化合物2を無水テトラヒドロフラン10jdに溶かして
、1mMの溶液とする。この溶液にトリメチルシリルア
ジド(1,2m5of )を添加してから、溶液を6〜
8時間還流させる。溶液を蒸発乾燥して、残渣を酢酸エ
チルに溶解する。この新しい溶液を水で洗浄し、無水酢
酸ナトリウム上で乾燥させてから、蒸発乾燥させてると
、図式1の化合物3で示される、4−β−アジドエチル
−1−N−(2−メチル−4−アミノピリミジン−5−
イル)メチルチアゾールが得られる。化合物3を調製用
液体クロマトグラフィーによって精製する。
10〜151dの無水エタノールに化合物3(1,0m
mol )を溶解し、この溶液を、Paarの装置に入
れた硫化I’d−C触媒上にて大気圧で水素化する。水
素化の後、触媒をセライト上での濾過によって除去し、
溶媒を真空中で除去すると、図式lの化合物4、すなわ
ち4−β−アミノメチル−1−N−(2−メチル−4−
アミノピリミジニル)メチル−5−メチルチアゾールが
残る。
化合物4 (1,0mmol)を10m2の無水テトラ
ヒドロフランに溶解し、これにコハク酸モノ−1−ブチ
ルエステルモノスフシミデートエステルを添加する。こ
の溶液を混合してから、室温で2時間撹拌する。次に溶
媒を蒸発させ、残渣を塩化メチレンに溶かして、水で洗
浄する。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥しそして
蒸発させると、図式1の化合物5で示される化合物4の
誘導体が得られる。
化合物5は、L−ブチルエステル(1mmol)を塩化
メチレン10m2および無水トリフルオロ酢酸2dに添
加することよって遊離酸型に転化し、この溶液を冷却条
件下で30分間撹拌する。溶液を、さらに3時間撹拌を
続けながら、室温にまで戻す。
溶媒を真空中で除去し、残渣を塩化メチレンとともに数
回共蒸発させると、トリフルオロ酢酸が完全に除去する
。エーテルを滴加することによって、遊離酸が沈殿し、
これが図式1の化合物6である。
化合物6を液体クロマトグラフィーによって精製する。
遊離酸の2.3,5.6−チトラフルオロフエニルエス
テルは、アセトニトリル:水(4:1)10d、テトラ
フルオロフェニル3I11および1−(3−ジメチルア
ミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩5s
+mol中に溶解した遊離酸(化合物6)1糟■olの
溶液から生成する。得られた溶液を室温で一晩撹拌する
。沈殿した固体を濾過してから、エーテルで洗浄し、遊
離のテトラフルオロフェニルを除去する。この活性エス
テルは、高速液体クロマトグラフィーによって精製し、
図式1の化合物7が得られた。
a、  ’キソルビシンアンチマーとしてのこの実施例
では、修飾されたFDAをドキソルビシンのアンチマー
とするために調製した。得られたアンチマーは、リボフ
ラビン誘導体であって、ドキソルビシンと非共有結合性
相互作用をするアンチマー結合部位、および標的タンパ
ク質に共有結合する活性エステル残基を含む。修飾型F
DAアンチマーを調製する合成経路を、以下のスキーム
2に示す。
スキーム2 リボフラビン (Jti 入玉ニムlユ肱1 スキーム2の化合物8は、10−15mの蟻酸およべ2
〜3演の無水酢酸に溶解した2mmolの4−2チルア
ミノ)酪酸の溶液を混合することによて生成する。溶媒
を蒸発乾燥させ、エーテルを1すると、反応産物のN−
ホルミル−4−(メツアミノ)酪酸が得られ、このl 
wmolを無水チーヒドロフランに添加し、1.1 m
molのトリメチ・すJレエタノール(TMSB) (
八1drich Chemical)お’ 1.1 w
lIolのN、N’−ジシクロヒキシルカJし′イミド
と共に一晩撹拌する。固体沈澱物が生−る、この固体を
濾過し、濾液を蒸発乾燥する。
この残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄する。
有機相を蒸発乾燥すると、N−ホルミル−4−(メチル
アミノ)醋酸トリメチルシリルエステルが得られ、この
エステル(化合物8)を、触媒量のP−)ルエンスルホ
ン酸を含むメタノール(20M1/ +11101化合
物)と共に5〜6時間還流する。このメタノールを真空
中で完全に除去し、スキーム2の化合物9をカラムクロ
マトグラフィーによって精製する。
FAD (フラビンアデニンジヌクレオチド、Pier
ce Chea+1cal ;化合物10)lnuwo
lを20tdのアセトニトリル:水(1:1)に溶解し
、スキーム2の化合物9、N−ジメトキシメチル−N−
メチル−4−(メチルアミノ)酪酸トリメチルシリルエ
チルエステル(2〜3mmol)を添加し、この混合物
を室温で6〜10時間撹拌する。溶媒を真空中で除去し
、残渣を水に懸濁し、そして酢酸エチルで抽出して過剰
の化合1!19を除去する。この生成物は、スキーム2
で示される化合物11のフラビンN6− (メチル、Y
−カルボキシ−プロピル)アミノメチレンアデノシルジ
ヌクレオチドであって、凍結乾燥に続く液体クロマトグ
ラフィー精製によって水溶液から単離する。
化合物11のam物1 *molを、2dの重炭酸トリ
エチルアンモニウム溶液に溶解し、続いて、蒸発乾燥す
る。約5I11の水をその残渣に加え、2+n+olの
フッ化カリウムまたはフッ化テトラエチルアンモニウム
も添加して、この混合物を約30分間撹拌する。混合物
を蒸発乾燥し、アセトンを添加してから、溶液を共蒸発
乾燥する。残渣を1:lエタノール/アセトン混合物に
溶解し、それにNaCl0aの飽和溶液を添加する。固
体が沈殿し、これを遠心分離によって単離し、続いて、
真空デシケータ−中で乾燥し、移動相としてイソプロパ
ノール/酢酸/水を用いる液体クロマトグラフィーによ
って精製する。
I n+molの遊離酸化合物12を、5dのアセトニ
トリル:水(1: 1)に添加し、この溶液に3111
o1の2.3.5.6−チトラフルオロデノールおよび
3mmolの1−(3−ジメチルアミノプロピル−3−
エチルカルボジイミド塩酸塩を添加して、溶液を室温で
10〜12時間撹拌する.この溶液を希釈し、エーテル
で抽出して、過剰のテトラフルオロフェノールを除去す
ると、図式2の化合物13で示される生成物、フラビン
N6−(メチル−2。
3、5.6−テトラフルオロフエノキシカルボニルプロ
ビル)アミノメチレン−アデノシルジヌクレオチドが得
られ、これを高速液体クロマトグラフィーによって単離
する。
M.メソトレキセートのアンチマー メソトレキセート(1’lTX ”)に対するアンチマ
ーは、該アンチマーをMTXに非共有結合により連結せ
しめるためにイオン結合相互作用および水素結合相互作
用の両者を利用するものとし2て、生成することができ
た。メソトレキセートは、アンチマーのピリドピリミジ
ン環とMTXのプテリジン環、及びMTXのグルタミン
酸部分のαカルボン酸とMTXのピロリジン環により非
共有結合によってアンチマーに結合する。以下のスキー
ム3に、アンチマーであるα−1−ピペリジニル−αー
Nーp−(2.4.8−トリオキソピリド[3.2−d
]ピリミジン−6ーイル)アセトフェニルアミドグルタ
ル酸−T−スクシンイミデートエステルの生成に必要な
合成法を示す。
スキーム 化合物13であるグルタミン酸−α−ベンジルエステル
−r −t−7’チルエステルグルタルアルデヒドの2
5%溶液5111に添加し、この溶液を2〜3時間で撹
拌する.この溶液にナトリウムシアノボロヒドリドlQ
mmolを添加し、さらに2時間撹拌し続ける.溶液の
水相を蒸発させ、残渣を水に懸濁して、酢酸エチルで抽
出する。
有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ
てから蒸発させると、化合物14が得られる.化合物1
4の2−(ピロリジン−J−イル)−グルグル酸−1−
ベンジルエステル−5−L−ブチルエステルを、調製用
液体クロマトグラフィーで精製した。
21111101の化合物14の溶液を、塩化水素2当
量含むメタノール20jd中で調製し、Paarの装置
に入れたPd−C ( 1 0%)触媒上にて3時間水
素化する。触媒をセライト上での濾過によって除去し、
濾液を蒸発させると、化合物15が塩酸塩として得られ
る。
100dのエタノールに溶解した10w*olの5−ア
ミノウラシル溶液に、12.5mmolのメチル−2−
プチノエートを添加し、この懸濁液を室温で8時間撹拌
する。沈殿した固体を濾過し、真空乾燥すると、4−(
2’、4’ −ジオキソピリミジン−5−イル)アミノ
クロトネートが得られる。このクロトネート懸濁液を3
時間還流する。混合物を室温まで冷却し、石油エーテル
を添加する。沈澱した固体を濾過し、空気乾燥すると、
化合物16の2.4.8−)リオキソ−6−メチルビリ
ド[3,2−d]ピリミジンが生じる。これを結晶化に
よって精製する。
10M1の乾燥ジメチルホルムアミドに溶かしたP−ア
ミノベンツ゛ニトリルの2m請o1?S液に、3霞ga
olのジーt−ブチルジカルボネートを添加し、この溶
液を3〜5時間室温で撹拌する。溶媒を真空中で除去し
、残渣を水に懸濁して、塩化メチレンで抽出する。有機
相を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥すると、
p−N−t−ブトキシカルボニルアミノベンゾニトリル
が得られる。これを結晶化によって精製する。化合物1
6の5n+mol;j濁液を5−のへキサメチルジシラ
ザン、ldのクロロトリメチルシラン、および50dの
トルエンでと共に還流する。透明な溶液が得られな後に
、溶媒を脱気して除くと、化合物16のトリメチルシリ
ル誘導体が得られる。この誘導体を10−の無水テトラ
ヒドロフラン(THF )に溶解する。トリメチルシリ
ル誘導体の溶液を、無水THFに溶かしたIMrn−ブ
チル−リチウム6dの冷却溶液に加える。この赤色溶液
によって、化合物16のα−メチルリチウム誘導体の形
成されたことが分かる。約30分間の撹拌の後、5.d
の無水THFに溶解した5m5olのp−N−t−ブト
キシカルボニルアミノベンゾニトリルを5分間かけて滴
加する。さらに10〜15分間の撹拌を行った後、10
dのlNHClを添加して、反応で生成したアミンを加
水分解する。溶媒を真空で除去し、残渣を結晶化すると
、化合物17の生成物、2,4.8−)ジオキソビリジ
ノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル−(p
−t−ブトキシカルボイル)−アミノフェニルケトンが
得られる。
2m+1101の化合物17を、約10M1の塩化メチ
レンおよび2dのトリフルオロ酢酸に溶解し、3時間撹
拌する。溶媒を除去し、残液をエーテルで粉砕すると、
アニリン中間体が得られる。 211+1101のアニ
リン中間体溶液を、20dのアセトニトリル:水(1:
1)中2611101の上記化合物15および5sag
o Iの1−(ジメチルアミノプロピル)−3−エチル
−カルボジイミドとともに撹拌する。反応終了後、溶媒
を除去すると、化合物18で示される生成物、α−1−
ビベルジニルーα−N−p−(2,4,8−1−ジオキ
ソピリド[3、2−dlピリミジン−6−イル)アセチ
ルフェニルアミドグルタル酸−Y−t−ブチルエステル
が、シリカゲルのクロマトグラフィーによって単離され
る。
2 mmolの化合物1Bを、10idの塩化メチレン
および2dのトリフルオロ酢酸と共に3時間撹拌する。
溶媒を除去し、残渣をエーテルと共にすりつぶし、活性
エステルを調製するための酸中量体を得る。この酸中量
体は、スキーム3の化合物19である。化合物19 (
1o+s+ol)の溶液を、1. l mmolのN−
ヒドロキシスクシンイミドおよびl、 l m+mol
のN、N’ −ジシクロエトキシカルポジイミドととも
に、10〜12時間室温で撹拌する。沈殿したジシクロ
ヘキシル尿素を濾過し、濾液を蒸発乾燥する。残渣を酢
酸エチルに溶解しそして水で洗浄する。有機相を無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、真空中で蒸発乾燥すると、図式
3に化合物20として示されるアンチマー生成物、α−
1−ビベルジニルーα−N−p −(2、4、8−)ジ
オキソピリド[3,2−dlピリミジン−6−イル)ア
セチルフェニルアミドグルタル酸−Y−t−ブチルエス
テルが生ずる。最後の精製は、高速液体クロマトグラフ
ィーで行う。
11拠■、シ シン −ビノシ ARA−Cのアンチマ
ー ARA−Cのアンチマーは、ARA−C分子のニトロイ
ソシチジン基と反応する分子の設計によって調製する。
その反応は、イオン相互作用および水素結合によるもの
である。アンチマー分子の残りの部分は、該アンチマー
に水溶性を付与するために設計された。
ARA−C へのアンチマーの調製をスキー ム4に示す。
スキーム4で示される化合物21の5′−デオキシ−5
−アイオド−2’、3’−0−イソプロピリデン−5−
ニトロウリジンは、出発物質をウリジンの代わりに5−
ニトロウリジンを用いる以外、Brownら、J、Cb
e*、Soc、、 86B(1957)によって使用さ
れたものと同じ方法で調製する。化合物21は、スキー
ム4の化合物22である2、5′−アンヒドロー2.3
−0−イソプロピリデン−5−ニトロウリジンに転化さ
れる。化合物22は、飽和メタノールアンモニアと反応
し、スキーム4の化合物23である2、3−0−イソプ
ロピリデン−ニトロイソシチジンが生じる。化合物23
を、98%蟻酸を用いて脱保護し、化合物24の5−二
トロイソシチジンが得られる。
2m5olの化合物24の溶液を、2I11のテトラヒ
ドロフランに対して2,5111101のトリエチルア
ミンおよび1.1 mmolの1.3−ジクロロ−1、
1,、3。
3−テトライソプロピルジシロキサンを含む20dの無
水テトラヒドロフランを用いて調製する。
この溶液を8時間撹拌して、蒸発乾燥する。残渣を塩化
メチレンに溶解し、薄層クロマトグラフィーによってシ
リカゲル上で精製する。残渣は、化合物25の3.5−
テトライソブロビルージシロキシ−5−二トロイソシチ
ジンであった。
l mmolの化合物25の溶液を、触媒量のp−トル
エンスルホン酸、およびl、 l m+wolの3.4
−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸を含む無水
テトラヒドロフラン101d中に調製する。この溶液を
3〜4時間撹拌してから、真空中で蒸発乾燥すると、6
″−力ルボキシ−2′−テトラヒドロピラン−2″−イ
ル−3’、5’ −テトラーイソブロビルージシロキシ
−5−ニトロイソシチジンである化合物26が得られた
。化合?126をカラムクロマトグラフィーにより精製
する。化合物26のテトラヒドロフランエステルを、化
合物27としてスキーム4に示す。
1 +amolの化合物27を、水分lO%のTHF中
1、IMlのフッ化テトラーn−ブチルーn−アンモニ
ウムと30分間混合する。溶媒を真空中で除去すると、
生成物である化合物28の6”−(2゜3.5.6−テ
トラフルオロフエノキシカルボニル)−2′−テトラヒ
ドロピラン−2″−イル−5−ニトロイソシチジンを含
む残渣が得られ、化合物2日をシリカゲルの薄層クロマ
トグラフィーによって精製し、最終精製を高速液体クロ
マトグラフィーによって行う。
!IIJ!u、マイトマイシンCのアンチマースキーム
5に、活性エステルからマイトマイシンCのためのアン
チマーの合成法を示す。
↑ 5mmolの4,6−ジアミツー2−オキソピリミジン
と10〜15v+molのジエチルエトキシメチレンマ
ロネートの混合物を混合し、120℃〜150’Cで6
〜8時間加熱する。透明な溶解物が得られる。エタノー
ルの除去を容易にするためにこの温度を維持する。エタ
ノールの除去後、混合物を室温にまで冷却し、固体の塊
をエタノールと共にすりつぶし、濾過することにより中
間生成物の2−(4−アミノ−2−オキソビリミジン−
6−イル)アミノメチレンマロネートが得られる。上記
のマロネート誘導体を撹拌し、Dowtherao A
中で環化を完全に行うために3〜5時間加熱する。その
結果、スキーム5で示される生成’1Q30の4−アミ
ノ−6−カルベトキシ−2,5−ジオキソピリジノ[2
,3−d]ピリミジンが得られる。沈澱した固体を濾過
し、石油エーテルで洗浄して、還元段階の前に再結晶化
する。
20−の無水THF中の化合物30の懸濁液を、2mm
olのLiAIHa中に調製する。還元反応であれば、
進j¥FF’ L C(Fillクロマトグラフィー)
によって観察される。還元が不完全であれば、LiAl
H4の一部を加えて完了させる。少量の冷水を滴加して
過剰の試薬を分解し、そして次に濾過する。濾液を氷酢
酸で酸性にし、蒸発乾燥すると、化合物31で示される
生成物、4−アミノ−6−ヒドロキシメチル−2,5−
ジオキソピリド[2,3−d]ピリミジンが得られる。
化合物31を再結晶化する。
2mmolの無水カリウムカルボネートおよびクロロ酢
f’1p−(メチルチオ)フェニルエステル(1a+m
ol)を含有する無水ジメチルホルムアミド中1mmo
 1の化合物31の溶液を、標準法によるP−(メチル
チオフェニルエステル)とクロロ酢酸のDCC縮今によ
って調製し、添加し、そして混合物を一晩撹拌する。溶
媒壱真空中で除去し、残渣を水に懸濁し、酸性にし、濾
過および結晶化を行って、化合物32で示される生成物
の4−アミノ−6−ヒドロキシメチル−2,5−ジオキ
ソピリジノ[2,3−dlピリミジン−Nl−酢酸p−
メチルチオ)フェニルエステルが得られる。
テトラヒドロフラン中メチルチオ酢酸エチルエーテルの
ナトリウム塩の溶液を、塩化ナトリウムをメチルチオ酢
酸エチルエーテルに添加することによって調製する。こ
の溶液を、無水ジメチルホルムアミド(D?lF)中化
合¥yj32の溶液に加えて、それを50°C〜60″
Cに加熱し、反応を終了させる。
この反応過程を、試料を抜き取りながら監視する。
そして、酢酸で酸性にして、反応を停止し、TLCによ
って反応の進行を調べる0反応の終了が判定された場合
、この溶液を酢酸で酸性にし、溶媒の蒸発乾燥、その後
の水溶液処理によって、化合物33すなわち4−アミノ
−6−ヒドロキシメチル−2,5−ジオキソピリド[2
,3−dlピリミジン−7−(α−メチルチオ)酢酸エ
チル−Nm−4’F酸p−(メチルチオ)フェニルエス
テルを得る。
1 mmolの化合物33を、1gのラニーニッケル(
温重遣)と共にエタノール中で短時間加熱し、7−α−
チオメチル基を脱チオ化した0反応終了後、IMNのl
NHClを溶液に添加し、加熱を続け/ て、ラクトン形成を完了させる。溶媒を真空中で蒸発乾
燥させることにより生成物を得、続く再結晶化によって
、化合物34のラクトン誘導体を得る。10m1の無水
テトラヒドロフラン中1mmolのラクトン誘導体で懸
濁液を調製し、2当盪のm−クロロパーオキシ安息香酸
とともに3〜5時間撹拌する。この反応によって、スル
ホンとスルホキシド誘導体が生じる。これら産物を濾過
によって得る。
ドキソルビシンに結合する合成オリゴペプチドの使用を
評価する実験を行った。結合を、ドキソルビシンの可視
スベクロルの変化により追跡し、475nmまたは56
5nmにおける薬剤の吸収スベクロルを、0.1Mリン
酸緩衝液(pH7,0)中で様々な濃度のペプチドを用
いる検定によって解析した。
結合曲線は、Bnzfitterプログラム(Else
vier−Biosof t)での単純な双曲線に当て
はまった。結合のスクリーニング用に使用したオリゴペ
プチドに関する結果を第2表に示す。これらのペプチド
は、側鎖に芳香族を含むアミノ酸間で1,3−スペーシ
ング(すなわち、芳香族側鎖を有する2つの残基間で単
一の非芳香族アミノ酸が介在する)にドキソルビシンを
挿入するときの有効性を調べられるように設計した。こ
れらのアミノ酸は、C=Cys。
K =Lys、  W =Trp、  G =Gly、
  E =G1u、  D =Asp。
Fmoc =リジンのεアミノ基に結合した9−フルオ
レニルメトキシカルボニル、およびMIAMS−システ
ィンに結合した2−(4’ −マレイミジJレアニリノ
)ナフタレン−6−スルホン酸であった。
これらのオリゴペプチドは、BaranyおよびMer
rifield著、rThe Peptfdes: A
nalysis、 5yn−thesis+ Biol
ogyJ、 B、GrossおよびJ、Meienho
fer曙、New York: Acade+sie 
Press(1980)に記載された、boc−ベンジ
ル固相ペプチド合成法を用いて合成した。
」−じし−表 ペプチド配列        Kd、μHCKWG−に
一アミド         結合は未検出(JWGWG
Wに一アミド        結合は未検出CKWGW
KGWK−アミド       結合は未検出KK(F
moc) GK (Fn+oc) KGGC結合は未検
出EK (Fmoc) GGK (Fmoc) EGG
C結合は未検出Eに(Fn+oc) K (Fo+oc
) EGGC結合は未検出EK (Fmoc) GK(
Fmoc) EGGC2800K(Fmoc)GK(F
moc)DGGC22EK (Fnoc) EX (F
moc) EGGC結合は未検出EEK (Fmoc)
GK(Fm3oc)EEGGC33EC(MIANS)
GC(MfANS)EGGC(Acm)      4
8第3a図は、これらの実験から得られた検定曲線の一
例であり、オリゴペプチド、DK (F+++oc) 
GK (Fmoc)DGGC−アミドの様々な濃度に関
して50μ門 ドキソルビシンの至適な検定曲線を示す
。オリゴペプチドをドキソルビシン非存在下で添加した
ときは、吸光度の変化は認められなかった。吸光度の濃
度依存的飽和性の増大は、オリゴペプチドを薬剤に添加
した場合に認められ、これによって、2つの成分間で複
合体の形成したことが示唆された。このオリゴペプチド
担体、DK (Fmoc) GK (F+5oc) D
GGC−アミドは、ドキソルビシン(0,1Mリン酸緩
衝液、pH7,0中で50uM)に対して様々な濃度で
添加したところ、475nmにおいてドキソルビシンの
吸光スペクトルの変化が認められた。結合定数は、非線
形の最小二乗法から得られ、Enzfitter(El
sevierBiosoft)プログラムでの単双曲線
によく一敗しており、22μHの明らかな解離定数が得
られた9第3図に、オリゴペプチドのEC(旧ANS)
 GC(M IANS)EGGC(Acm )を用いて
ドキソルビシンの検定結果を示す、このオリゴペプチド
は、最初、ECGCHGGC(Ac+++)(ここで、
Aceは、アセトアミドメチルの保護基を示す)のオリ
ゴペプチドを合成することによって調製した。この合成
は、BaranyおよびMerrif 1eld、前記
文献、およびl(oughter++ R,A、(19
85)+ Proc。
Natl、Acad、Sci、 USA 82.513
1に示された固相法を用いて行った。ペプチド当たりシ
スティンのチオール基の数は、エルマン試薬での滴定に
よって1.8と測定された(Means+ G、E、;
 Feeny、 R,E。
(1971)+ Chemical Modifica
tion of Proteins。
San Francisco:、 Ho1den−Da
y+ 220頁参照)。
ペプチド濃度は、ニンヒドリンを用いて測定した(Sc
heraga、 H,(1987)Pure Appl
、Chem、 50.315参照)、続いて、オリゴペ
プチドは、オリゴペプチドImol当たりMIANS 
2 molでアルキル化した。
MIANS(Molecular Probes+ E
ugene+ 0re)を、このペプチドの2つのシス
ティン残基のチオール基に誘導体化し、565または5
80n−にてpH7,0の0.1Mリン酸緩衝液中で、
第1a図に示すように結合させた。見かけの至適の解離
定数は、48μHであった。
このデータによれば、1,3スペーシング(1゜2また
は1.4スペーシングに対立)中の芳香族側鎖は、ドキ
ソルビシンの結合を助けることが示唆された。このオリ
ゴペプチドにおいて負電荷側鎖を有する内部アミノ酸(
例えば、アスパルテートまたはグルタメート)は、薬剤
の結合に重要のようであり、その位置も同様と考えられ
る。このことは、ドキソルビシンのダウノサミン成分の
正電荷アミノ基と、グルタメートまたはアスパルテート
との間におけるイオン対形成に起因するようである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、天然に存在するアンチマー、フラビンアデニ
ンジヌクレオチドに結合するドキソルビシン分子を示す
、これら分子の配置から、2分子間で起こり得るpi−
pi結合またはスクッキングが分かる。この薬剤/アン
チマー複合体の潜在的水素結合も表される。さらに、薬
剤のアミノ基とアンチマーのリン酸基との間でのイオン
結合も起こり得る。複数の非共有結合性相互作用によっ
て、高親和性の複合体が生じる。アンチマーは、抗体ま
たは担体への結合に関して活性エステルまたはマレイミ
ドなどの典型的な求核基でそのR基を修飾できる。 第2図では、共有結合および非共有結合の抗体(NrM
L−5) /アンチマー(FAD) /薬剤(ドキソル
ビシン: Doxまたはアドリアマイシンの効力および
選択性を比較する。第2図でのアッセイは、抗原陽性の
黒色腫細胞(上)および抗原陰性の黒色腫細胞(下)の
両者に対するin viLroの細胞障害測定法である
。モノクローナル抗体NrML−5は、黒色腫抗原に特
異的である。棒グラフは、MTT色素の取込みおよび代
謝による測定(実施例5)などでの生存率を示す。 第3A図は、ドキソルビシン50μHおよびペプチドE
C(旧ANS) GC(M IANS) EGGC(A
c+++ )の様々な濃度(pH)での至適検定曲線を
示す。 第3B図は、ペプチド濃度48μiでの至適解離定数に
関して、吸光波長565n−および580n−での結合
を示す。 図面の浄書(内容に変更なし) HON)(2 HC−開 HC−開 HC−加 C)120P03− FIG、1 (%) (%) l Nrlt−O5のみ 2 Dox 10 ng/11 3  ’  50n!)/++1 9   ’     50ng/ml’to   ’ 
    1100n/++l  ’II FAryNr
ML−5のみ ペプチド(+、+M) FIG、3B 手 続 補 正 書 (方式) %式% 事件の表示 平成1年特許I幀第40128号 発明の名称 アンチマーおよびアンチマー複合体 補正をする者 事件との関係     特許出願人 名称 ネオルックス コーホ1425フフ2日 6、補正の対象 (1)  願書の「出願人の代表者」の樹(2)委任状 (3)明細書 (4)図 面 7、補正の内容 (1)(2)  別紙の通り (3)明細書の浄書(内容に変更なし)(4)図面の浄
書(内容に変更なし) 8、添付書類の目録 (1)訂正願書 (2)委任状及び訳文 (3)浄書明細書 (4)浄書図面 1通 各1通 1通 1通

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、標的タンパク質、薬剤成分、および該薬剤成分に非
    共有結合により結合しそして該標的タンパク質に共有結
    合しているアンチマー成分を含んで成る、標的タンパク
    質/アンチマー/薬剤−複合体。 2、前記標的タンパク質がモノクローナル抗体またはモ
    ノクローナル抗体断片である、請求項1記載の複合体。 3、前記薬剤成分が抗新生物活性または腫瘍細胞への細
    胞毒素を有する、請求項1記載の複合体。 4、前記アンチマー成分が、イオン結合、水素結合、p
    i−pi結合、疎水性相互作用、ファンデルワールス力
    、およびそれらの組み合わせから成る群より選ばれた相
    互作用を介して、薬剤成分に結合している、請求項1記
    載の複合体。 5、前記薬剤成分が平面環構造を含んで成り、前記アン
    チマー成分が該薬剤成分の平面環構造に非共有結合する
    平面環構造を含んで成る、請求項1記載の複合体。 6、該薬剤成分が、ドキソルビシン及び他のアントラサ
    イクリン誘導体、アクチノマイシンD、エリプチシン、
    並びにマイトマイシンCから成る群より選ばれる、請求
    項1記載の複合体。 7、前記アンチマー成分が、前記薬剤成分上の1又は複
    数の官能基に対して化学的に反対の官能基を有する、請
    求項1記載の複合体。 8、前記アンチマー成分が、前記薬剤成分の平面環構造
    上の各電子過剰官能基に立体的に対応した電子欠乏官能
    基を有し、そして/または、前記アンチマー成分が、前
    記薬剤成分の平面環構造上の各電子欠乏官能基に立体的
    に対応した電子欠過剰能基を有する、請求項7記載の複
    合体。 9、前記アンチマー成分が、前記薬剤成分上の陽性双極
    子に立体的に対応した水素結合の陰性双極子を有する、
    および/または、前記薬剤域上の陽性双極子に立体的に
    対応した水素結合の陰性双極子を有する、請求項7記載
    の複合体。 10、前記アンチマー成分が、少なくとも1つの疎水性
    相互作用および/またはpi−pi相互作用によって前
    記薬剤成分に非共有結合する、請求項7記載の複合体。 11、前記薬剤成分がドキソルビシンであって、前記ア
    ンチマー成分がフラビンアデニンジヌクレオチドまたは
    その誘導体である、請求項1記載の複合体。 12、前記アデニンがリアクチブ・ブルー4である、請
    求項1記載の複合体。 13、標的タンパク質、該標的タンパク質に直接もしく
    はリンカーを介して結合した薬剤成分、および該薬剤成
    分に非共有結合により結合したアンチマー成分であって
    、それによって該薬剤成分上の官能基が保護され、該薬
    剤成分と非標的細胞間の非特異的相互作用を低下させる
    アンチマー成分を含んで成る、標的タンパク質/薬剤/
    アンチマー−複合体。 14、前記アンチマー成分および薬剤成分が、平面融合
    環構造を有し、さらに前記複合体が、アンチマー成分と
    薬剤成分間で複数の非共有結合性相互作用を含んで成り
    、該平面融合環のアンチマー成分が、該平面融合環上の
    1つ以上の官能基に対して反対の官能基を有する、請求
    項13記載の複合体。 15、標的タンパク質、該標的タンパク質上の糖または
    アミノ酸残基に結合した担体、該担体に結合した薬剤成
    分、および、該薬剤成分に非共有結合により結合したア
    ンチマー成分であって、それによって該薬剤成分上の官
    能基が保護され、該薬剤成分と非標的細胞間の非特異的
    相互作用を低下させるアンチマー成分を含んで成る、標
    的タンパク質/担体/薬剤/アンチマー−複合体。 16、アンチマーを複数の非共有結合によって薬剤に結
    合させる方法であって、該薬剤と該アンチマーを脱水剤
    とともに混合することを特徴とする結合法。 17、前記脱水剤が、グリセロール、プロピレングリコ
    ール、エチレングリコール、硫酸ナトリウムおよび硫酸
    アンモニウムから成る群から選ばれる、請求項16記載
    の結合法。 18、複数の非共有結合性の相互作用によってアンチマ
    ーに非共有結合により結合した薬剤分子を含んで成る、
    活性な薬剤成分の生物学的利用性および毒素を調節する
    めのアンチマー/薬剤複合体。 19、前記薬剤分子の血清中半減期が少なくとも20%
    増加する、請求項18記載の複合体。 20、チミン誘導体から本質上成る5−フルオロウラシ
    ルに非共有結合により結合するアンチマー。 21、前記チミン誘導体が、スキーム1に示される化合
    物5、6および7から成る群より選ばれる、請求項20
    記載のアンチマー。 22、フラビンアデニンジヌクレオチドの修飾型から本
    質上成るドキソルビシンに非共有結合により結合する請
    求項22記載のアンチマー。 23、前記の修飾型フラビンアデニンジヌクレオチドが
    、フラビンN^6(メチル−T−カルボキシ−プロピル
    )アミノメチレンアデノシルジヌクレオチドの遊離酸ま
    たは活性エステルである、請求項22記載のアンチマー
    。 24、α−1−ピペリジニル−α−N−p−(2,4,
    8−トリオキソピリド[3,2−d]ピリミジン−6−
    イル)アセトフェニルアミドグルタル酸の遊離酸または
    スクシンイミデートエステルから本質上成るメソトレキ
    セートに非共有結合するアンチマー。 25、6″−カルボキシ−2′−テトラヒドロピロン−
    2″−イル−5−ニトロイソシチジンから本質上成るシ
    トシンアラビノシドに非共有結合により結合するアンチ
    マー。 26、4−アミノ−6−ヒドロキシメチル−2,5−ジ
    オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−7−(α−メ
    チルチオ)酢酸エチルエステル−N^6−酢酸p−(メ
    チルチオ)フェニルエステルのスルホンまたはスルホキ
    シド誘導体から本質上成るマイトマイシンCに非共有結
    合により結合するアンチマー。 27、酸化型フラビンアデニンジヌクレオチド、非酸化
    型フラビンアデニンジヌクレオチドおよびプロパノール
    から成る群より選ばれる、薬剤のドキソルビシンのため
    のアンチマー。 28、少なくとも2つの芳香族側鎖を含むオリゴペプチ
    ドに非共有結合により結合した芳香族薬剤を含んで成る
    複合体。 29、少なくとも2つの芳香族側鎖を含むオリゴペプチ
    ドに非共有結合により結合した芳香族薬剤、および該オ
    リゴペプチドに結合した標的タンパク質を含んで成る複
    合体。 30、前記オリゴペプチドが、芳香族側鎖を有する少な
    くとも2つの天然に存在するアミノ酸を含んで成る、請
    求項29記載の複合体。 31、天然に存在するアミノ酸の一員ではない芳香族化
    合物が、前記の芳香族側鎖としてオリゴペプチドの結合
    した、請求項29記載の複合体。 32、前記薬剤が2つの前記芳香族側鎖間への挿入によ
    って結合した、請求項29記載の複合体。 33、前記オリゴペプチドが、アスパラギン酸およびグ
    ルタミン酸のうちの少なくとも1つのアミノ酸をさらに
    含む、請求項29記載の複合体。 34、1つの非芳香族アミノ酸が、前記オリゴペプチド
    中の芳香族側鎖を有する2つのアミノ酸の間に介在する
    、請求項29記載の複合体。 35、前記薬剤がドキソルビシンである、請求項29記
    載の複合体。 36、前記芳香族薬剤が抗癌剤であって、前記標的タン
    パク質が癌細胞に結合するモノクローナル抗体である、
    請求項29記載の複合体。 37、前記芳香族薬剤および各芳香族側鎖が複数の芳香
    環を含んで成る、請求項29記載の複合体。
JP1040128A 1988-02-19 1989-02-20 アンチマーおよびアンチマー複合体 Pending JPH02152993A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15789588A 1988-02-19 1988-02-19
US157895 1988-02-19

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02152993A true JPH02152993A (ja) 1990-06-12

Family

ID=22565750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1040128A Pending JPH02152993A (ja) 1988-02-19 1989-02-20 アンチマーおよびアンチマー複合体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5106951A (ja)
EP (1) EP0329184A3 (ja)
JP (1) JPH02152993A (ja)

Families Citing this family (66)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8610551D0 (en) * 1986-04-30 1986-06-04 Hoffmann La Roche Polypeptide & protein derivatives
US6673347B1 (en) 1986-04-30 2004-01-06 Gryphon Therapeutics Polypeptide and protein derivatives and process for their preparation
US5420105A (en) * 1988-09-23 1995-05-30 Gustavson; Linda M. Polymeric carriers for non-covalent drug conjugation
US5252713A (en) * 1988-09-23 1993-10-12 Neorx Corporation Polymeric carriers for non-covalent drug conjugation
US5066789A (en) * 1988-09-30 1991-11-19 Neorx Corporation Targeting substance-diagnostic/therapeutic agent conjugates having Schiff base linkages
US6610299B1 (en) 1989-10-19 2003-08-26 Aventis Pharma Deutschland Gmbh Glycosyl-etoposide prodrugs, a process for preparation thereof and the use thereof in combination with functionalized tumor-specific enzyme conjugates
US6475486B1 (en) 1990-10-18 2002-11-05 Aventis Pharma Deutschland Gmbh Glycosyl-etoposide prodrugs, a process for preparation thereof and the use thereof in combination with functionalized tumor-specific enzyme conjugates
US7241595B2 (en) * 1989-10-20 2007-07-10 Sanofi-Aventis Pharma Deutschland Gmbh Glycosyl-etoposide prodrugs, a process for preparation thereof and the use thereof in combination with functionalized tumor-specific enzyme conjugates
US5274113A (en) * 1991-11-01 1993-12-28 Molecular Probes, Inc. Long wavelength chemically reactive dipyrrometheneboron difluoride dyes and conjugates
DK0473961T3 (da) * 1990-08-15 1996-07-01 Abbott Lab Immunoassay-reagenser og fremgangsmåde til bestemmelse af cyklosporin
US5776458A (en) * 1990-12-05 1998-07-07 Pharmacia & Upjohn S.P.A. Anthracycline-conjugates
DE69214709T2 (de) * 1991-04-26 1997-02-20 Surface Active Ltd Neue Antikörper und Verfahren zu ihrer Verwendung
ES2149768T3 (es) * 1992-03-25 2000-11-16 Immunogen Inc Conjugados de agentes enlazantes de celulas derivados de cc-1065.
WO1993023556A1 (en) * 1992-05-08 1993-11-25 Genentech, Inc. Antibodies to leukemia inhibitory factor
US6217869B1 (en) 1992-06-09 2001-04-17 Neorx Corporation Pretargeting methods and compounds
US5911969A (en) * 1992-06-09 1999-06-15 Neorx Corporation Pretargeting protocols for enhanced localization of active agents to target sites
JPH0640945A (ja) * 1992-07-23 1994-02-15 Kureha Chem Ind Co Ltd Fcフラグメント結合抗腫瘍剤
GB9305735D0 (en) * 1993-03-19 1993-05-05 North John R Novel agent for controlling cell activity
US5556623A (en) * 1993-03-30 1996-09-17 Eli Lilly And Company Antibody-drug conjugates
FR2704227B1 (fr) * 1993-04-22 1995-07-13 Union Pharma Scient Appl Immunonanoparticules porteuses d'anticorps monoclonaux anti-cd4 et leur utilisation pour la prophylaxie et/ou le traitemeent de pathologies dues a une infection par le virus hiv.
EP0695312A1 (fr) * 1993-04-22 1996-02-07 Laboratoires Upsa Immunoparticules porteuses d'anticorps monoclonaux anti-cd4 et leur utilisation
US6214345B1 (en) * 1993-05-14 2001-04-10 Bristol-Myers Squibb Co. Lysosomal enzyme-cleavable antitumor drug conjugates
US5578706A (en) * 1993-11-04 1996-11-26 Board Of Regents, The University Of Texas Methods and compositions concerning homogenous immunotoxin preparations
AU1441395A (en) * 1993-12-21 1995-07-10 St. Louis University Ocular diagnostics and therapies
US5968477A (en) * 1994-01-24 1999-10-19 Neorx Corporation Radiolabeled annexin conjugates with hexose and a chelator
US20030220233A1 (en) 1994-01-24 2003-11-27 Neorx Corporation Radiolabeled annexins
US5800991A (en) * 1994-03-11 1998-09-01 University Of Kentucky Research Foundation Nucleotide or nucleoside photoaffinity compound modified antibodies, methods for their manufacture and use thereof as diagnostics and therapeutics
US5596081A (en) * 1994-03-11 1997-01-21 University Of Kentucky Research Foundation Nucleotide or nucleoside photoaffinity compound modified antibodies, methods for their manufacture and use thereof as diagnostics and therapeutics
CA2190727C (en) * 1994-05-19 2006-07-18 Sudhakar Kasina Aromatic amine substituted bridged nitrogen and sulfur donor atom ligands for imaging
US5773001A (en) * 1994-06-03 1998-06-30 American Cyanamid Company Conjugates of methyltrithio antitumor agents and intermediates for their synthesis
US5712374A (en) * 1995-06-07 1998-01-27 American Cyanamid Company Method for the preparation of substantiallly monomeric calicheamicin derivative/carrier conjugates
SE9504347D0 (sv) * 1995-12-01 1995-12-01 Boerje Sellergren Surface modification technique
EP0904066A4 (en) * 1996-05-03 2002-04-24 Roger S Cubicciotti DRUG COMPOSITIONS AND METHOD FOR ADMINISTERING DRUGS USING SYNTHETIC RECEPTORS
US5780446A (en) * 1996-07-09 1998-07-14 Baylor College Of Medicine Formulations of vesicant drugs and methods of use thereof
US6005083A (en) 1997-03-28 1999-12-21 Neorx Corporation Bridged aromatic substituted amine ligands with donor atoms
CA2306443A1 (en) 1997-10-14 1999-04-22 Darwin Molecular Corporation Thymidine kinase mutants and fusion proteins having thymidine kinase and guanylate kinase activities
US20040009535A1 (en) 1998-11-27 2004-01-15 Celltech R&D, Inc. Compositions and methods for increasing bone mineralization
US6395511B1 (en) 1998-11-27 2002-05-28 Darwin Discovery, Ltd. Nucleic acids encoding a novel family of TGF-β binding proteins from humans
US6911429B2 (en) * 1999-04-01 2005-06-28 Transition Therapeutics Inc. Compositions and methods for treating cellular response to injury and other proliferating cell disorders regulated by hyaladherin and hyaluronans
US6864235B1 (en) 1999-04-01 2005-03-08 Eva A. Turley Compositions and methods for treating cellular response to injury and other proliferating cell disorders regulated by hyaladherin and hyaluronans
US20040062815A1 (en) * 2000-06-29 2004-04-01 Gerd Fricker Bdellosomes
ATE405586T1 (de) 2001-05-08 2008-09-15 Darwin Molecular Corp Verfahren zur regulierung der immunfunktion in primaten unter verwendung des foxp3-proteins
ES2552281T3 (es) 2001-05-11 2015-11-26 Ludwig Institute For Cancer Research Ltd. Proteínas de unión específica y usos de las mismas
US20100056762A1 (en) 2001-05-11 2010-03-04 Old Lloyd J Specific binding proteins and uses thereof
AU2002322720B2 (en) * 2001-07-25 2008-11-13 Raptor Pharmaceutical Inc. Compositions and methods for modulating blood-brain barrier transport
US7090922B2 (en) * 2001-12-18 2006-08-15 3M Innovative Properties Company Silicone priming compositions, articles, and methods
US20050026823A1 (en) * 2003-06-20 2005-02-03 Biomarin Pharmaceutical Inc. Use of the chaperone receptor-associated protein (RAP) for the delivery of therapeutic compounds to the brain and other tissues
EP1718145A4 (en) 2004-02-02 2012-03-07 Biosight Ltd CONJUGATES FOR CANCER THERAPY AND DIAGNOSIS
DE602005020755D1 (de) * 2004-03-05 2010-06-02 Univ Illinois Peptidträger für die verabreichung von arzneimitteln
EP1802333A2 (en) * 2004-09-13 2007-07-04 Arrowsmith Technologies LLP Antibody buffering of a ligand in vivo
US8945361B2 (en) * 2005-09-20 2015-02-03 ProteinSimple Electrophoresis standards, methods and kits
EP1991274A4 (en) 2006-01-20 2009-06-10 Women S And Children S Health METHOD FOR THE TREATMENT, PROPHYLAXIS AND DIAGNOSIS OF BONE DISEASES
US9090693B2 (en) * 2007-01-25 2015-07-28 Dana-Farber Cancer Institute Use of anti-EGFR antibodies in treatment of EGFR mutant mediated disease
MX2009009782A (es) * 2007-03-15 2010-09-10 Ludwig Inst Cancer Res Metodo de tratamiento que utiliza anticuerpos egfr e inhibidores de src y formulaciones relacionadas.
WO2009023265A1 (en) 2007-08-14 2009-02-19 Ludwig Institute For Cancer Research Monoclonal antibody 175 targeting the egf receptor and derivatives and uses thereof
US10107782B2 (en) 2008-01-25 2018-10-23 ProteinSimple Method to perform limited two dimensional separation of proteins and other biologicals
US20110076232A1 (en) * 2009-09-29 2011-03-31 Ludwig Institute For Cancer Research Specific binding proteins and uses thereof
US9804079B2 (en) 2012-04-19 2017-10-31 ProteinSimple Dual wavelength isoelectric focusing for determining drug load in antibody drug conjugates
US10131682B2 (en) 2012-11-24 2018-11-20 Hangzhou Dac Biotech Co., Ltd. Hydrophilic linkers and their uses for conjugation of drugs to a cell binding molecules
US10464955B2 (en) 2014-02-28 2019-11-05 Hangzhou Dac Biotech Co., Ltd. Charged linkers and their uses for conjugation
US10898582B2 (en) 2014-12-11 2021-01-26 University Of Utah Research Foundation Bi-functional allosteric protein-drug molecules for targeted therapy
CN113350518A (zh) 2015-07-12 2021-09-07 杭州多禧生物科技有限公司 与细胞结合分子的共轭偶联的桥连接体
US9839687B2 (en) 2015-07-15 2017-12-12 Suzhou M-Conj Biotech Co., Ltd. Acetylenedicarboxyl linkers and their uses in specific conjugation of a cell-binding molecule
BR112018011177A2 (pt) 2015-12-03 2018-11-21 Biosight Ltd conjugados de citarabina para terapia de câncer
IL259569B2 (en) 2015-12-03 2024-03-01 Biosight Ltd Salts of cytarabine-amino acid conjugate
NZ752394A (en) 2016-11-14 2021-07-30 Hangzhou Dac Biotech Co Ltd Conjugation linkers, cell binding molecule-drug conjugates containing the likers, methods of making and uses such conjugates with the linkers

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3867423A (en) * 1972-09-08 1975-02-18 Syntex Inc Difluoromethylene substituted prostaglandin derivatives
IL47372A (en) * 1975-05-27 1979-10-31 Yeda Res & Dev Fab'dimers bound to daunomycin or adriamycin,their preparation and pharmaceutical compositions containing same
EP0043718B1 (en) * 1980-07-07 1984-11-28 National Research Development Corporation Improvements in or relating to cell lines
US4474893A (en) * 1981-07-01 1984-10-02 The University of Texas System Cancer Center Recombinant monoclonal antibodies
US4671958A (en) * 1982-03-09 1987-06-09 Cytogen Corporation Antibody conjugates for the delivery of compounds to target sites
US4534971A (en) * 1982-10-20 1985-08-13 Regents Of The University Of Minnesota Complexation of anthracycline and anthraquinone antibiotics by the apo riboflavin binding protein from eggs
JPS59116229A (ja) * 1982-12-24 1984-07-05 Teijin Ltd 細胞毒性複合体を活性成分とする癌治療用剤およびその製造法
JPS60246400A (ja) * 1984-05-22 1985-12-06 Ajinomoto Co Inc アントラサイクリン系化合物及び制ガン剤
US4698420A (en) * 1985-02-25 1987-10-06 Xoma Corporation Antibody hybrid molecules and process for their preparation
US4689311A (en) * 1985-09-30 1987-08-25 Rhode Island Hospital Screening antibodies for capacity to deliver toxin to target cells
WO1988001513A1 (en) * 1986-08-28 1988-03-10 Teijin Limited Cytocidal antibody complex and process for its preparation

Also Published As

Publication number Publication date
EP0329184A3 (en) 1990-05-23
EP0329184A2 (en) 1989-08-23
US5106951A (en) 1992-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02152993A (ja) アンチマーおよびアンチマー複合体
US6083926A (en) Water soluble vitamin B12 receptor modulating agents and methods related thereto
ES2699312T3 (es) Enlace covalente reversible de moléculas funcionales
US6262253B1 (en) Vitamin B12 conjugates with gcsf, analogues thereof and pharmaceutical compositions
ES2736505T3 (es) Nuevo conjugado estable de anticuerpo-fármaco, método de preparación y uso del mismo
DE69730352T2 (de) Verfahren zur herstellung eines arzneimittelkomplexes
US20020019343A1 (en) Antineoplastic conjugates of transferrin, albumin and polyethylene glycol
US6150341A (en) Vitamin B12 derivatives and methods for their preparation
JP2000509394A (ja) 細胞膜を横切って物質を輸送するためのポリペプチド結合体
JPH06322000A (ja) 免疫学的に活性な複合体およびそれらの製造方法
JPH04334377A (ja) 酸−不安定性リンカー分子
WO1997046260A1 (en) Drug complexes
US5869465A (en) Methods of receptor modulation and uses therefor
Lelle et al. Overcoming drug resistance by cell-penetrating peptide-mediated delivery of a doxorubicin dimer with high DNA-binding affinity
Tsukada et al. An anti-α-fetoprotein antibody-daunorubicin conjugate with a novel poly-L-glutamic acid derivative as intermediate drug carrier
Bhandari et al. Synthesis, characterization and in vitro evaluation of a bone targeting delivery system for salmon calcitonin
JP3273608B2 (ja) 治療薬の部位特異的インビボ活性化
EP0606411B1 (en) Novel compounds and conjugates
ITFI940095A1 (it) Coniugati fotodinamici aventi proprieta' biocide
Kato et al. A novel method of conjugation of daunomycin with antibody with a poly (L-glutamic acid) derivative as intermediate drug carrier. An anti-. alpha.-fetoprotein antibody-daunomycin conjugate
US5739287A (en) Biotinylated cobalamins
WO1997014711A1 (en) Vitamin b12 receptor modulating agents and methods related thereto
Pandey et al. Specific interaction of jacalin with phycocyanin, a fluorescent phycobiliprotein
WO1997014711A9 (en) Vitamin b12 receptor modulating agents and methods related thereto
Liang et al. Synthesis and biological evaluation of a folate-targeted rhaponticin conjugate