JPH02152591A

JPH02152591A - 流体用殺菌部材

Info

Publication number: JPH02152591A
Application number: JP30727688A
Authority: JP
Inventors: Makio Ishikawa; 石川　万喜雄; Masayuki Emoto; 江本　正之
Original assignee: MANZAN KK
Current assignee: MANZAN KK
Priority date: 1988-12-05
Filing date: 1988-12-05
Publication date: 1990-06-12

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は流体用殺菌部材に関するものであり、特に、流
体に金属イオンを作用させて、流体中の雑菌を死滅させ
ることができる流体用殺菌部材に関するものである。

（従来の技術）従来から、水道水には、水道法などで定められている水
質基準を維持するために、塩素などの薬品が混入されて
いる。このために、水道水にはいわゆるカルキ臭があり
、このようなカルキ臭のある水道水は飲料水としてはあ
まり好まれない。

そこで、従来は、飲料水として好まれる水を得るために
、水道水を一旦フィルタを内蔵した浄水器を通し、塩素
およびその他の微細な浮遊物を濾過する場合があった。

（発明が解決しようとする課８）上記した従来の技術は、次のような問題点を有していた
。

すなわち、従来の浄水器に使用されているフィルタは、
一般に顆粒状の活性炭あるいは活性炭素繊維または長繊
維不織布等のフィルタ部材を容器に内包したものであり
、該フィルタ部材により塩素などの消毒薬品が取除かれ
るために、該フィルタ内部には雑菌が繁殖しやすいとい
う問題点があった。

換言すれば、前記フィルタは塩素などを好適に吸着して
除去するものの、水の流れが停止した状態においては該
フィルタが雑菌繁殖の温床となり、浄水器を通した水が
前記水質基準以上の雑菌を含んだ水になる場合があった
。

このような問題点は、特に、自動給水機の水道水貯蔵タ
ンクなど、長時間水道水を貯蔵するような場合に生じや
すい。

本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解消し、水道
水等の流体が滞留しやすいようなタンク、および該タン
クに連続する配管内の流体に作用して効果を発揮する流
体用殺菌部材を提供することにある。

（課題を解決するための手段および作用）前記問題点を
解決し、目的を達成するために、本発明は、異種金属が
多層にメッキされた金属イオン発生部と、該金属イオン
発生部に接触して設けられた、接触層とを具備した点に
特徴がある。

上記構成を有する本発明によれば、金属イオン発生部か
ら生ずる金属イオンの作用により、該金属イオン発生部
近傍の流体に含まれる雑菌を死滅させることができる。

また、前記接触層に金属イオン発生部から溶出された金
属イオンが吸着して、金属イオンの流出が防げるので、
殺菌効果を長時間持続させることができる。

（実施例）以下に図面を参照して、本発明の詳細な説明する。第１
図は本発明の一実施例の一部分を示す断面斜視図である
。

第１図において、層状に形成された殺菌部材１の中心部
には多層のメッキが施された網目状部材２があり、該網
目状部材２は、両面を活性炭素繊維３およびナイロン不
織布４からなる接触層によって挾まれている。

前記網目状部材２は、その基体部分が、例えばステンレ
ス、真鍮、銅などの金属線、もしくは細線状の樹脂など
の１つからなり、該基体部分の表面には、下層部に、ニ
ッケルおよび銅などのいずれか１つの金属のメッキが施
され、上層部には下層部にメッキされた金属と異なる金
属、例えば、金、銀、銅、クロム、およびこれらの合金
のうちのいずれか１つの金属がメッキされているもので
ある。

なお、網目状部材２の形成にあたっては、前記金属線ま
たは樹脂線を網目状に組んだ後、その表面にメッキを施
しても良いが、前記金属線または樹脂線に予めメッキを
施し、その後、このメッキ線を網目状に組むようにして
も良い。

また、網目状部材２は、板状の素材を打抜いて網目状に
形成することもできる。さらに、該網目状部材２の網目
は、必ずしも孔が貫通した網に限定されず、板状素材に
無数のくぼみを設けて、水との接触面積を増やすような
形状にしても良い。

第２図〜第５図には上記層状殺菌部材を、用途に合わせ
て成型した例を示す。

同図に示したように、層状殺菌部材１は、例えば、流体
を貯蔵するタンクの形状に合わせて筒形（第２図）、箱
形（第３図）、および帯状（第４図）に成型したり、流
体との接触面積を大きくとるために波形（第５図）に成
型したりして、各種用途に適合させることができる。

このように成型された殺菌部材１を、水道水が貯蔵され
るタンクに浸積させた時の配置例を第６図に示す。

同図（ａ）は殺菌部材１をタンク５の側壁に対してシー
リングしてタンク５底部に固定した例、同図（ｂ）は殺
菌部材１をタンク５底部に固定し、さらに３個の殺菌部
材をタンク５内に吊下げた例、同図（ｅ）は殺菌部材１
をタンク５底部に固定し、さらに筒状の殺菌部材１をタ
ンク内５に固定した例である。

上記殺菌部材１の配置例において、貯蔵されている水道
水はタンク５底部の取出ロアから取出されて使用に供さ
れる。

ここで、上記した本実施例の殺菌効果を試験結果に基づ
いて明らかにする。

表１は、第６図に示した配置例における殺菌部材１の殺
菌効果をみるために、タンク内の菌液の生菌数の経時変
化を調べた試験結果である。

試験条件を次に示す。

供試菌液；大腸菌液菌数４．２　Ｘ１０５．個／ｍｌ−・・第６図（ａ）の
配置例菌数８Ｘ１０３個／ａｌ・・・・・・第６図（ｂ
）（ｅ）の配置例供試殺菌部材；基体部分・・・ステンレス、１００メツシュ網メッキ；
下層・・・ニッケルメッキ上層・・・銀メッキ接触部材・・・活性炭素繊維、ナイロン不織布積層菌液
採取位置；タンク上部中心およびタンク下部取出口′上記条件にお
ける試験の結果、表１に示したように、大腸菌の生菌数
が時間経過と共に減少し、殺菌部材１をタンク５の下部
およびその上部に浸漬させた配置例では、特に生菌数の
減少が著しいことが判る。

このことから、本発明の殺菌材料は、タンク５の底部に
固定して菌液を通過させることによって、菌に直接的に
作用して殺菌する使用法だけでなく、タンク５内に浸漬
させ、その近傍の菌に間接的に作用して殺菌するような
使用法においても殺菌効果があることが明らかである。

次に、本発明の第２実施例について説明する。

第７図において、殺菌部材１は、全体の形状が線状を呈
していて、タンク５の底部に接続されたチューブ６の中
に装着される。このように、線状に形成された殺菌部材
１は、チューブ内に装着されることにより、チューブ６
を通過する水、および滞留している水に対して殺菌作用
を果たす。

第７図に示した殺菌部材１の形状を第８図に示す。同図
（ａ）に示したように、殺菌部材１は、線状またはリボ
ン状の部材２ａに接触部材３．４が巻付けられるか、同
図（ｂ）に示したように、線状またはリボン状部材２ａ
と、糸状に形成された接触部材３．４とをより合わせた
構造等が採用される。線状またはリボン状部材２ａ１お
よび接触部材３．４を構成する素材は１本に限らず各々
複数本で構成しても良い。

該第２実施例における殺菌部材ｌは、前記第１実施例に
おける殺菌部材１と同様の素材から構成される。すなわ
ち、線状またはリボン状部材２ａとしてはステンレス、
銅などの金属材料、または樹脂材料等の基体部分に、ニ
ッケル、銅等の下層部メッキおよび金、銀、銅等による
上層部メッキが施されたものが使用され、接触部材には
活性炭素繊維およびナイロン等の不織布が使用される。

上記説明のように、本実施例では、貯蔵タンク内あるい
は貯蔵タンクから給水口までの配管内に滞留している水
および流動水に対して効果的な殺菌作用があり、特に、
第２実施例では、殺菌材料を曲がった配管内にも自由に
装着できるので、配管のすみずみにわたって殺菌効果が
期待できる。

なお、第１実施例における本体部分２の基体部分、およ
び第２実施例における線状またはリボン状部材２ａの基
体部分が銅である場合には、前記下層部メッキの下にさ
らにスズメッキを施こしても良い。

接触層は、活性炭素繊維および不織布の積層構造にする
ことが長期間の使用に対して最も望ましいが、使用箇所
のスペースの制限があるような場合には、本体部分２，
２ａに不織布だけを接触させて配設するのが実用的であ
る場合がある。

つまり、この場合には多少、使用寿命は短くなるが、製
造コスト、材料費の面で有利であるといえる。接触層が
不織布だけでも、短期間の殺菌作用は良好であることは
勿論である。さらに、前記接触層は本体部分全体を覆う
必要はなく、部分的に接触させてあっても良い。

なお、前記接触層は、上記活性炭素繊維および不織布に
限らず、活性炭、濾過紙、濾過膜、濾過中空膜等公知の
濾過材料のうちの１種類または、これらの組合せによっ
ても構成できる。

また、第２実施例に示した線状の殺菌材料を製造するに
あたっては、電線等を製造するための公知の撚り線技術
が使用できる。

なお、本発明による銀溶出量はｌ０ＰＰＢ以下であり、
飲料用として人体への影響はない。

（発明の効果）以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次の
ような効果が達成される。

（１）使用頻度の低い自動給水装置に使用しても、流動
水および滞留水に対して良好な殺菌効果がある。

（２）細い配管内にも装着できるので、配管内のすみず
みまで、殺菌効果を行き届かせることができる。

（３）可撓性のある殺菌部材を提供できるので、流体の
収容容器形状に合わせて該殺菌部材を配置でき、用途の
拡大がはかれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２図〜第５
図は本発明殺菌部材の各種成型例を示す斜視図、第６図
は本発明殺菌部材のタンク内配置例を示す図、第７図は
本発明の第２実施例を示す図、第８図は第２実施例にお
ける殺菌部材の形状を示す図である。１・・・殺菌部材、２・・・網目状部材、３．４・・・
接触部材

Claims

【特許請求の範囲】

（１）基体部分および該基体部分に施された異種金属の
メッキ層からなる金属イオン発生部と、前記金属イオン
発生部に接触させて配設された接触層とを具備し、該接
触層により前記金属イオン発生部の少なくとも一部が被
覆されたことを特徴とする流体用殺菌部材。
（２）前記金属イオン発生部および接触層を撚合わせて
線状に形成したことを特徴とする流体用殺菌部材。
（３）前記金属イオン発生部が線状およびリボン状のい
ずれかの形状であって、該金属イオン発生部に、前記接
触層が巻かれていることを特徴とする流体用殺菌部材。
（４）前記接触層が、活性炭素繊維、不織布、活性炭、
濾過紙、濾過膜、中空膜の少なくとも１つから構成され
たことを特徴とする請求項１、２または３記載の流体殺
菌部材。
（５）前記金属イオン発生部が網目形状を有しているこ
とを特徴とする請求項１記載の流体用殺菌部材。
（６）前記基体部分が、ステンレスであることを特徴と
する請求項１、２、３、４または５記載の流体用殺菌部
材。
（７）前記メッキ層が、ニッケルメッキの下層部、銀メ
ッキの上層部からなること特徴とする請求項１、２、３
、４、５または６記載の流体用殺菌部材。
（８）前記メッキ層が、ニッケルメッキの下層部、金メ
ッキの上層部からなること特徴とする請求項１、２、３
、４、５または６記載の流体用殺菌部材。