JPH0215106A - 溶銑の製造方法 - Google Patents

溶銑の製造方法

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JPH0215106A
JPH0215106A JP63164587A JP16458788A JPH0215106A JP H0215106 A JPH0215106 A JP H0215106A JP 63164587 A JP63164587 A JP 63164587A JP 16458788 A JP16458788 A JP 16458788A JP H0215106 A JPH0215106 A JP H0215106A
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scrap
iron ore
carbon
furnace
tuyere
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、上部に原料装入用の炉口、底部に出銑口を
有する筒型炉を使用し、スクラップと鉱石を鉄源として
溶銑を製造する方法に関する。
(従来の技術) 従来、鉄源としてのスクラップは、転炉製鋼時の冷材と
して一部使用されているが、大部分は電気炉において溶
解・精錬されてきた。しかし、電気料金の高い我が国で
は、その使用量の増加に伴って消費電力が著しく増大し
、スクラップを使用する利点が失われつつある。
そこで、溶解熱源を電力より安いコークスあるいは石炭
等の炭材に求め、転炉でスクラップを溶解しようとする
転炉スクラップ溶解法が種々提案されている。それらの
代表的なものは、下記のとおりである。
(a)製鋼時の熱勘定改善方法(特公昭56−8085
号公報) 上吹ノズルおよび底吹ノズルから酸素を吹き込んでスク
ラップの使用比率を高める方法であり、コークス、石炭
、石油等でスクラップを予熱した場合には、全量スクラ
ップ溶解もできるとしている。
(b)リアクター製鉄方法および装置(特開昭5719
8206号公報) 溶鉄を収容した転炉型反応炉にスクラップを装入して炭
材と酸素を吹き込み、炭材の燃焼熱でスクラップを溶解
させると共に、高温の排ガスで予熱炉内のスクラップを
予熱するという方法である。
(C)スクラップの溶解精錬方法(特開昭62−474
17号公報) 上底吹転炉に装入された石炭またはコークス等の炭材に
底吹酸素により着火した後スクラップを装入し、上方か
ら炭材を装入しながら上吹ランスと底吹羽口から送酸し
てスクラップを溶解する方法である。
(d)溶銑製造方法(本出願人の提案した特願昭622
33548号) 横吹羽口と底吹羽口を設けた転炉内の下部にコークス充
填層を形成し後スクラップを横吹羽口より上のレベルま
で装入し、底吹羽口から酸素を吹き込んで高温のCOを
発生させ、横吹羽口から酸素を吹き込み、前記COをス
クラップ層内で燃焼させてスクラップを溶解する方法で
ある。
ところで、転炉型製鋼炉でスクラップを主原料にして、
銑鉄を効率よく、低コストで製造できるようにするには
、少なくとも次の三つの課題が解決されていなければな
らない。即ち、 (A)安価で、安定して入手可能な燃料を使用できるこ
と、 (B)スクラップ以外の鉄源が使用できること、(C)
高い熱効率が得られること、 である。
前記(八)における燃料としては、石炭、天然ガス、石
油、コークス等が対象になるが、コークスは粘結炭をコ
ークス炉で乾留して製造したものであり、資源およびコ
スト面から制約される。従って石炭、天然ガス、石油な
どの一次燃料が使用できることが好ましい。
前記(B)の鉄源では、スクラップは将来的に必ずしも
価格および供給面で安定していないことから、スクラッ
プ以外の鉄源も使用できることが望ましい。鉄源には鉄
鉱石、還元鉄、型銑などがあるが、還元鉄は直接製鉄法
の成品、型銑は高炉の成品でありコストが高いため、鉄
鉱石が使用できることが好ましい。
前記(C)の熱効率は、燃焼における下記(1)式およ
び(2)式の何れの燃焼反応を主体にするか((2)式
の比率が大きいほど燃焼効率が高い)、あるいは燃焼反
応で発生する顕熱をどれだけ利用できるかに依存する。
2 C+O□−2CO+58800Kcal/Kmol
 02 ・・(1)C+02= Co2+97000K
cal/Kmol Oz ・・(2)多くの場合、CO
ガスは回収され他の工程の動力源として活用される。従
って製鉄所全体のことを考慮すると、必ずしも溶解工程
において燃焼効率を高める必要がない場合もある。即ち
、他工程の動力事情に見合った燃焼効率に調整できるこ
とが好ましい。
以上に述べた(A)〜(C)の観点に立って、従来のス
クラップ多配合製鋼法(a)〜(d)を検討すると、そ
れぞれ下記のような問題点を有する。
(a)の方法は、石炭やコークス等を使用できるため燃
料面では有利である。しかし酸素と燃料を上吹して鉄浴
を直接加熱するため、高温ガスはそのまま排出され顕熱
の利用率が低い。またスクラップ以外にも型銑や還元鉄
等も使用できるとしているが、還元雰囲気が生起されな
いことから鉱石の使用は困難である。
(b)の方法は、燃料上の制約がないので有利であり、
またスクラップ予熱炉を設けているから排ガスの顕熱利
用率は高いが、設備が複雑化する。この方法も前記(a
)法と同様に鉱石の使用はできないという問題がある。
(C)の方法は酸素上吹のため、高温排ガスがそのまま
排出され顕熱が利用できない。
(d)の方法は、炉内下部のコークス充填層内で燃焼反
応を起こさせ、発生した高温ガスで上部のスクランプを
加熱するようにしているため、顕熱の利用率は高い。下
部コークス層で発生したCOを、スクラップ層内で横吹
羽口から吹き込む酸素量を調整して下記(3)式に示す
2次燃焼をさせれば、燃焼効率を自在に制御することが
できる。
Co−1−1/202=CO□+67600 Kcal
/Kmol CO・・・(3)しかし、この方法で使用
する鉄源は全量スクラップであり、スクラップが不足す
るような事態が生した場合には安定した操業ができない
という不安がある。
そこで、本発明者は、スクランプの需給変動が生し、ス
クラップが不足することがあっても、これに替わる鉄源
を容易に入手でき、安定した操業が可能になる製銑方法
について検討を重ねた結果、安価で豊富に存在する鉄源
である鉄鉱石を使用する溶銑の製造方法を発明し、先に
特許出願した(特願昭63−122292号)。
上記特願昭63−122292号の方法(以下、(e)
法と記す)は、本出願人の提案になる前記(d)法にお
けるスクラップの一部を鉄鉱石に替えるものであって、
炉壁下部に一次羽口を、その上部に二次羽口を備えた筒
型(転炉型)の炉を使用し、炉底から一次羽口を含み二
次羽口の直下まで塊コークス層を形成させ、その上に二
次羽口を含んで炉壁肩部までスクラップと鉄鉱石からな
る層を形成させた後、−次羽口から支燃性ガスと燃料を
、二次羽口から支燃性ガスを吹き込んでスクラップと鉄
鉱石を溶解・精錬して溶銑を製造する方法である。
(e)法において最も重要な点は、塊コークスを使用す
ることにある。塊コークスは、く1〉炉内下部で空気や
酸素などの支燃性ガスによって、前記(1)式の反応を
生起させCOと熱を発生させる役割、(2〉前記(1)
式の反応で発生した顕熱の助けを借りて鉄鉱石を溶融還
元する還元剤の役割、〈3〉コークス充填層を形成して
生成した溶鉄をその空間に保持するとともに、」二部の
未溶解スクラップと鉄鉱石が下部に降下しないよいに支
持するスペーサーの役割、をしている。
前記く1〉の燃料としての役割に注目すると、コークス
には(1)式の部分酸化燃焼をさゼ、(2)式の完全燃
焼反応を起こさせないことが大切である。
即ち、コークスが(2)式によって完全燃焼してしまう
と、還元材としてのコークスの役割が失われる。
発生したC 02やH2C(他の燃料の燃焼生成物)は
、溶融還元反応を妨げる。しかし、(1)式の部分燃焼
であれば、残ったCが下記(5)式および(6)式の反
応によってCO2やH2Cを直ちに溶融還元反応に寄与
するCOおよびH2に変換させ、実質的に燃焼反応を(
1)式の部分燃焼反応にすることができる。
Go□+C=  2CO−38200Kcal/Kmo
l C・(5)1(20+ C=H2+C0−2840
0Kcal/Kmol C・(6)以」二のように、(
e)法によれば、鉄源はスクラップに限らず鉄鉱石も使
用が可能となる。
しかしながら、前記(e)法では、コークスにスペザー
としての役割もあって、高価な塊コークスを必要とする
という難点がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、鉄源としてはスクラップとともに鉄鉱
石が使用でき、燃料および還元剤とじては高価な塊コー
クスに替えて安価に入手できる石炭粉、粉コークス、天
然ガス、重油等の燃料を使用し、低コストで効率よく製
銑できる溶銑の製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、上記のような粉状、気体または液体状の燃
料(以下、まとめて非塊状燃料という)を使用して、前
記塊コークスの〈1〉、く2〉および〈3〉の役割を代
替させる手段について種々研究を続け、下記のごとき貴
重な知見を得た。
前記〈1〉に替わる手段 鉄源を装入した炉内に、上記の非塊状燃料と支燃性ガス
(0□を含む気体、即ち空気、酸素富化空気、純酸素 
等)を吹き込んで燃焼させるとき、非塊状燃料中の炭素
量(Cf kg/h)を、この非塊状燃料中に含まれる
酸素(Of kg/h)と支燃性ガス中の酸素 (Og
 kg/h)と結合して一酸化炭素(CO)を生成する
化学量論的な量よりも過剰になるようにする。そうすれ
ば、前記の(1)式の反応でCOが生成して溶融還元に
必要な熱が得られると同時に、高温の未燃焼炭素が残留
し、これが(5)式および(6)式によってC02およ
びH,0の生成を防ぐ。
前記〈2〉に替わる手段 く1〉の燃焼反応の際に発生するCOおよび未燃焼炭素
は還元剤として鉄鉱石の還元に寄与する。
前記く3〉に替わる手段 銑鉄は炭素を多く含有するため鋼(スクラップ)より融
点が低い。スクラップと鉄鉱石を還元して溶鉄を製造す
る過程で浸炭を充分に進行させ、溶鉄を速やかに銑鉄に
すれば、炉下部でも溶銑およびスラグと未溶解スクラッ
プを共存させることができるため、未溶解スクラップと
鉄鉱石層をスペーサーとして使用できる。即ち、スペー
サーは必ずしも塊コークスである必要はない。
上記の基本的な知見に基づいてなされた本発明は、次の
とおりの溶銑の製造方法をその要旨とする。
「炉上部にガスの排出と原料装入用の炉口を、炉壁下部
に一次羽口を、その上部炉壁に二次羽目を、炉底に出銑
口をそれぞれ備えた筒型炉を使用すること、二次羽口レ
ベル以上までスクラップと鉄鉱石の充填層を形成させる
こと、−次羽口から支燃性ガスと気体、液体または粉状
固体の炭素含有物質を、二次羽口から支燃性ガスをそれ
ぞれ吹き込むこと、および−次羽口から吹き込む炭素含
有物質中の炭素が、その炭素含有物質中の酸素および上
記−次羽口から吹き込まれる支燃性ガス中の酸素と結合
して一酸化炭素を生成する化学量論的炭素量よりも過剰
になるように調整すること、を特徴とする溶銑の製造方
法」 上記本発明の溶銑の製造方法において、スクラップと鉄
鉱石の層には、石灰石、蛇紋岩、珪石、その他の副原料
を必要に応じて供給する。炭素含有物質としては、粉状
の石炭(粉炭)、粉コークス、等の粉状固体燃料の外、
重油、灯油などの液体燃料、天然ガス、コークス炉ガス
のような気体燃料を単独あるいは適宜組み合わせて使用
できるが、現在量も安価で実用的なのは粉炭である。
支燃性ガスは、酸素含有気体であり、代表的なのは純酸
素である。
一次羽口からは支燃性ガスとともに、上記の非塊状燃料
を吹き込むのであるが、重要なことは、この燃料に含ま
れる炭素と、支燃性ガスおよび燃料に含まれる酸素のバ
ランスである。
先に述べたとおり、−次羽口の近傍では、(1)式の不
完全燃焼を起こさせ、なお未燃焼炭素を残留させなけれ
ばならない。そのためには、先に定義したCf 、 O
f 、およびOgが、次の関係になければならない。
Cf/12>Of/16+O’g/16 (kmol/
h)さて、上記の本発明方法は、上部に原料装入用(排
ガス回収用を兼ねる)の開口部(炉口)を持ち、下部に
出銑口(スラグ排出口を兼ねてもよく、スラグ排出口を
別個に設けてもよい)を持つ筒型の炉で実施する。炉の
イメージとしては、製鋼用の転炉やキュポラに近い。
操業は、従来の高炉におけるように、炉口から鉄源およ
び必要な副原料を連続投入し、出銑口から連続的或いは
間歇的に出銑、出滓する連続操業方式をとることができ
る。この場合、−次期ロレベルで、(1)式の不完全燃
焼が起きて発熱し、スクラップと鉄鉱石の溶融と還元が
進行し、二次羽口レベルでは、上昇してくるガスの顕熱
とCOの次燃焼((3)式)とによって、スクラップと
鉄鉱石の層が充分に予熱される。この場合、原料の層高
が二次羽口以上の所定のレベルに維持されるように、原
料の装入速度を調整しなければならない。
層高は、例えば高炉で使用されているサウンジングロッ
ドを用いて計測することができる。
この操業形態が、特許請求の範囲第2項に記載したr生
成した溶銑とスラグを炉底の出銑口から排出しつつ炉口
からスクラップと鉄鉱石を装入し、そのスクラップと鉄
鉱石の充填層の上端を二次羽ロレベル以上に維持して連
続的に操業する特許請求の範囲第1項記載の溶銑の製造
方法jである。
また、本発明方法の操業は、原料の装入と溶銑(および
スラグ)の排出を間歇的に行う、いわゆるハツチ式で実
施することもできる。この操業形態が、特許請求の範囲
第3項記載の「下記[1]から[3]の工程を繰り返す
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の溶銑の製
造方法。
■炉底部に残存する未溶解スクラップと未溶解鉄鉱石の
層の上に、二次羽ロレベル以上までスクラップと鉄鉱石
を装入してそれらの充填層を形成させる工程、 [2]一次羽口ら前記未溶解スクラップと未溶解鉄鉱石
の層に支燃性ガスと気体、液体または粉状固体の炭素含
有物質を、二次羽口から前記スクラップと鉄鉱石の充填
層に支燃性ガスをそれぞれ吹き込み、しかも、一次羽口
から吹き込む炭素含有物質中の炭素が、その炭素含有物
質中の酸素および一次羽口から吹き込まれる支燃性ガス
中の酸素と結合して一酸化炭素を生成する化学量論的炭
素量よりも過剰になるように調整する工程、■スクラッ
プと鉄鉱石の充填層頂部が一次期ロレベル以上の所定の
レベルまで降下したら、炉内に未溶解スクラップと未溶
解鉄鉱石の層を残存させたまま、溶銑およびスラグを排
出する工程。」である。
1に のパンチ式の操業においては、未溶解スクラップと鉄鉱
石の層の頂部が一次期ロレベル以上の所定のレベルまで
きた時に、これらを残存させた状態で、生成した溶銑と
スラグを出銑口から出銑し、そのあと新しいスクラップ
と鉄鉱石を未溶解スクラップと鉄鉱石の層の上に装入す
る。一次羽口近傍の未溶解スクラップと鉄鉱石層は加熱
されているため、一次羽口から吹き込まれる支燃性ガス
による炭素含有物質の燃焼は円滑に進行し、溶解、還元
、浸炭が速やかに行われる。新しく装入されたスクラッ
プと鉄鉱石の層は、二次羽口レベルより上で、COの2
次燃焼による熱で効率よく予熱される。
なお、本発明においては、最初の溶解は従来法どおりに
塊コークスを用いて行うか、あるいは?容解までの時間
はかかるがスクラップと鉄鉱石を装入した後、支燃性ガ
スと燃料で着火して本発明の工程に入ることができる。
(作用) 以下、本発明の溶銑の製造方法について、図面を用いて
説明する。
第1図は、転炉型筒型炉の略式断面を示す図である。図
中において、1は筒型炉、2は炉口、3は一次羽口、4
ば二次羽口、5は出銑口(出滓口を兼ねる)であり、筒
型炉1内に未溶解スクラップ(6−1)と未溶解鉄鉱石
(6−2)の層6の上に新しいスクラップ(7−1)と
鉄鉱石(7−2)の層7が形成された状態を示している
なお、本発明におけるスクラップと鉄鉱石の比率は鉄鉱
石がスクラップの30%以下となる量が望ましい。それ
は、鉄鉱石は1000’Cを越えると軟化して収縮する
性質があるため、スペーサとなるべきスクラップの比率
を、ある程度以上多くとる必要があることによる。
第2図は、一次羽口から未溶解スクラップと未溶解鉄鉱
石の層6に支燃性ガス8と非塊状燃料9とを吹き込み、
上部の二次羽口から新しいスクラップと鉄鉱石の層7内
に支燃性ガス10を吹き込む工程である。この工程の一
次羽口レベルでは、燃料中の炭素が部分燃焼してCOが
発生し、未溶解スクラップと鉄鉱石の溶融還元が進行し
、残留するCは溶鉄に浸炭して炭素含有量の高い(従っ
て、融点の低い)溶銑ができる。二次羽口レベルでは、
下部で発生したCOを支燃性ガスで2次燃焼させてスク
ラップと鉄鉱石を予熱する。
また、一次羽口におけるガス火炎温度はスクラップと鉄
鉱石の溶解・還元を円滑に進行させるため、1500°
C以上に保つことが望ましい。
第3図は、第2図の工程が進行して溶銑とスラグの層1
1が生成して炉底部に貯留し、後から装入されたスクラ
ップと鉄鉱石の層が未溶解スクラップと未溶解鉄鉱石の
層6を形成し、溶銑およびスラグと共存している状態が
示されている。
第4図は、溶銑とスラグ11が出銑口から出銑され(出
銑工程)、未溶解スクラップと未溶解鉄鉱石の層6が炉
内に残存した状態を示している。この後、再び新しいス
クラップと鉄鉱石が装入されて第1図の状態になる。
以上のように、本発明方法では、連続的または間歇的に
第1図〜第4図に示されるとおりの工程が繰り返して行
われ、極めて熱効率の高い製銑が行われるのである。
(実施例) 以下、実施例によって本発明の溶銑製造方法を更に具体
的に説明する。
c本発明例1) 使用した炉は、第1図に示した形式の炉で、直径1.5
m、炉底から炉口までの高さが3.6m 、内容積6.
0m”で、炉底から1.4m上部の炉壁に90度間隔で
4本の一次羽口を設け、二次羽口は炉底から2.0mの
上の炉壁に90度間隔で4本設けた。
また炉底中央部に出銑口を設けた。
鉄源は、最大寸法400mm、嵩比重3500Kg/m
3のスクラップ(鉄純度99%)と、第1表に示す成分
で粒径10〜25mmの塊鉱石を使用した。
燃料は、第2表に示す組成で粒度200メツシユ以下の
微粉炭を用いた。
以上のような設備、鉄源および燃料を使用し、1チャー
ジ8ト、の溶銑(鉄鉱石比率は鉄換算で25重量%)を
製造した。
最初の溶解は、(e)法によって行い、二回目から本発
明の方法で操業した。炉内のスクラップと鉄鉱石の層頂
部が二次羽口レベル下まで降下したので、溶銑8 ト>
 (T、Fe=98重量%と想定)に相当するスクラッ
プ5.91 ):、と鉄鉱石2.98 トラを装入した
。同時にスラグの流動性確保と溶銑の脱硫を促進させる
ため、スラグの塩基度1.25、アルミナ12゜5重量
%、マグネシア10.0重量%になるように石灰石、蛇
紋岩、珪石等の副原料を装入した。
次に溶解工程に入り、一次羽口から1100ON’/h
、二次羽口から60ONm”/hの酸素(支燃性ガス)
を吹き込んだ。同時に一次羽口から微粉炭を吹き込んだ
が、第1表に示す微粉炭を使用する場合、COを生成す
る炭素と酸素の化学量論的な比率(炭素の化学当量と酸
素の化学当量が等しくなる流量比率)は、微粉炭1kg
に対し酸素0.644 Nm’であるから、発生するガ
スを全量COおよびH2にするには微粉炭は1552K
g/hでよいが、熔融還元および浸炭するための未燃焼
炭素を生成させるため、22470 Kg/hの微粉炭
を吹き込んだ。
溶解中、炉内原料の層頂部高さを1分間隔で測定し、層
頂部が炉底から2m(二次羽口レベルの直下)になった
時に、一次羽口および二次羽口からの酸素と微粉炭の吹
き込みを停止した。
この後、未溶解スクラップと鉄鉱石を炉内に残存させた
まま、出銑口から溶銑とスラグを排出した。結果を第3
表に本発明例1として示す。
(本発明例2) 用いた炉は、本発明例1と同じ炉とし、この炉の上方に
スクラップを連続的に投入するための装置を設けた。ま
た、鉄源と燃料は第1表および第2表に示すものを用い
た。
以上の設備、鉄源および燃料を使用して、連続的に溶銑
を製造する操業を行った。まず、炉口からコークスを一
次羽口の上部、即ち炉口から1.8mのレベルまで装入
してコークス充填層を形成させた。次に炉口からスクラ
ップと副原料(石灰石、蛇紋岩、珪石)を装入し、炉底
から3.5mの高さまで充填した。そして、一次羽口か
ら酸素10100ON/hと微粉炭1552kg/hを
吹き込んだ。この微粉炭の供給速度は、酸素10100
ON/hと反応してC○を生成させるのに必要な化学量
論的に相当する。
次期口からは酸素60ONm3/hを吹き込んでスクラ
ップの溶解を行った。スクラップ充填層の層頂部高さを
サウンジングロツドで計測しながら操業を進め、スクラ
ンプと鉄鉱石を炉口から連続的に装入して充填層頂部高
さが常に3.5mとなるように調節した。なお、スクラ
ップと鉄鉱石の割合は重量比で3=1である。
出銑口は開放しておき、生成した溶銑とスラグは出銑口
から連続的に排出されるようにした。
スタート時のコークスおよびスクラップの充填層が燃焼
され、溶解されてなくなった後の定常操業が可能になっ
た時点で、微粉炭の吹き込み量を2755kg/hに上
げ、スクラップと鉄鉱石の装入量をそれぞれ7.5t/
h 、3.8 t/hとし、副原料の石灰石、蛇紋岩、
珪石の装入量を、それぞれ760kg/h、133 k
g/h、20kg/hとして操業を続けた。
また、微粉炭の吹き込め量は、生成するスラグ中のFe
Oを分析してFeOが2.0重量%以下になるように調
整した。
本実施例の操業条件および操業結果を、本発明例2とし
て第3表に示す。
(比較例) 前記した(e)法を比較例として操業した。使用量は本
発明例1と同じ炉とし、鉄鉱石は第1表に示すもの、塊
コークスおよび微粉炭は第2表に示すものを用いた。
まず、二次羽口レベルまで塊コークスを装入し、その上
にスクランプと鉄鉱石を炉壁肩部まで装入した。その後
一次羽口から酸素10100ON/hと微粉炭1400
Kg/hを、二次羽口から酸素600 Nm3/hを吹
き込み、スクラップと鉄鉱石が完全に溶解するまで操業
を続けた。熔解完了後、溶銑とスラグを出銑口から排出
した。その結果を比較例として第3表に示す。
塊コークスを使用しない本発明例1 (バッチ操業)と
本発明例2(連続操業)、塊コークスを用いた比較例の
それぞれ操業結果を示した第3表から次のことが分かる
本発明例1と比較例を比べると、溶銑成分では、本発明
例1が比較例よりCが低く、Sが高い。本発明例1の場
合、炉下部にコークス充填層が形成されていないため、
還元雰囲気が弱いことと、溶銑中炭素も溶融還元に作用
していたためと考えられる。
スクラップと鉄鉱石の使用量をみると本発明例1の方が
多いが、溶銑のCが少ない代わりに鉄分が多くなってお
り、鉄歩留は変わらない。
排ガス温度、ガス利用率とも大差がなく比較例と同等の
燃料の燃焼効率および顕熱の利用率が達成されており、
酸素原単位、燃料比、溶解時間も大きな差はない。
ハンチ操業の本発明例1と連続操業の本発明例2を比較
すると、第3表に示されているように、本発明例2では
常時スクランプおよび鉄鉱石が供給されているので、排
ガス温度が低く、無駄に排出される熱量が少なくなって
いる。このため、本発明例1の燃料使用量が330kg
/lであるのに対し、本発明例2の場合は271kg/
lであり、約18%節減されている。
第 表 (重量%) 第 表 (重量%) (以下余白) 第 表 (発明の効果) 以上説明したように、本発明の方法によれば、高炉に比
較して操業の自由度の高い転炉型筒型炉を使用し、鉄源
としてスクラップと鉄鉱石を、燃料として安価で資源的
に豊富な微粉炭等の燃料を使用して銑鉄を製造すること
ができる。
本発明方法では、鉄鉱石の溶融還元も支障なく行われる
から、スクラップの供給が不足する事態が生じた場合で
も、鉄源不足のために操業に支障を来すようなことはな
い。また高価な塊コークスを使用しないため、低コスト
で製銑できるという大きな利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、筒型炉内の未溶解原料の上に新原料が装入さ
れた状態を示す略式断面図、 第2図は、溶解中の状態を示す略式断面図、第3図は、
溶解後の状態を示す略式断面図、第4図は、溶銑とスラ
グが排出された後の状態を示す略式断面図、である。 1は筒型炉、2は炉口、3は一次羽口、4は一次期目、
5は出銑口、6は未溶解スクラップと未溶解鉄鉱石の層
、7は新たに装入されたスクラップと鉄鉱石の層、8お
よび10は支燃性ガス、9は粉状固体、気体、または液
体の燃料、11は溶銑とスラグ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炉上部にガスの排出と原料装入用の炉口を、炉壁
    下部に一次羽口を、その上部炉壁に二次羽口を、炉底に
    出銑口をそれぞれ備えた筒型炉を使用すること、二次羽
    口レベル以上までスクラップと鉄鉱石の充填層を形成さ
    せること、一次羽口から支燃性ガスと気体、液体または
    粉状固体の炭素含有物質を、二次羽口から支燃性ガスを
    それぞれ吹き込むこと、および一次羽口から吹き込む炭
    素含有物質中の炭素が、その炭素含有物質中の酸素およ
    び上記一次羽口から吹き込まれる支燃性ガス中の酸素と
    結合して一酸化炭素を生成する化学量論的炭素量よりも
    過剰になるように調整すること、を特徴とする溶銑の製
    造方法。
  2. (2)生成した溶銑とスラグを炉底の出銑口から排出し
    つつ炉口からスクラップと鉄鉱石を装入し、そのスクラ
    ップと鉄鉱石の充填層の上端を二次羽口レベル以上に維
    持して連続的に操業する特許請求の範囲第1項記載の溶
    銑の製造方法。
  3. (3)下記[1]から[3]の工程を繰り返すことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の溶銑の製造方法。 [1]炉底部に残存する未溶解スクラップと未溶解鉄鉱
    石の層の上に、二次羽口レベル以上までスクラップと鉄
    鉱石を装入してそれらの充填層を形成させる工程、 [2]一次羽口から前記未溶解スクラップと未溶解鉄鉱
    石の層に支燃性ガスと気体、液体または粉状固体の炭素
    含有物質を、二次羽口から前記スクラップと鉄鉱石の充
    填層に支燃性ガスをそれぞれ吹き込み、しかも、一次羽
    口から吹き込む炭素含有物質中の炭素が、その炭素含有
    物質中の酸素および一次羽口から吹き込まれる支燃性ガ
    ス中の酸素と結合して一酸化炭素を生成する化学量論的
    炭素量よりも過剰になるように調整する工程、 [3]スクラップと鉄鉱石の充填層頂部が一次羽口レベ
    ル以上の所定のレベルまで降下したら、炉内に未溶解ス
    クラップと未溶解鉄鉱石の層を残存させたまま、溶銑お
    よびスラグを排出する工程。
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