JPH02144073A - カテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカテーテルに関するものである。

〔従来の技術〕

カテーテルは、一般に血管（特に環状動脈）、気管、卵
管、尿管などや各種臓器内に挿入して、液体の注入また
は吸入、或いは通路の開存確保などを目的として使用さ
れる。

〔発明が解決しようとする課題〕

血管などや種々の臓器にはかなりの狭小領域があり、細
部の領域内に進入させて広範な適用部位に対応させよう
とする場合には、カテーテルは可能な限り細径であるこ
とが都合がよい。

ところが、細径にすると適用部位が広くなり、且つ挿入
が容易になるが、細径化に随伴して液体の単位時間当た
りの注入・吸入量の低下、局部拡張機能の損失などが生
起して（る。

そのために、挿入時にはできるだけ細径のカテーテルで
あることが好ましく、一方では挿入終了後に行う液体の
注入・吸入、局部拡張、開存確保などの機能を発揮する
には太径であることが優先する。

従って本発明の目的は、挿入容易性及び挿入終了後の各
種機能性を併有するカテーテルを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、本発明のカテーテルは、形
状記憶材料からなる細径カテーテルであって、所望部分
が体温にて前記細径から太径に変形復元することを特徴
とするものである。

本発明のカテーテルは、上記特性を有する形状記憶材料
からなることにより、挿入時にはカテーテルが細径であ
り挿入を容易に行うことができ、所望の挿入位置に達し
た時には体温にてカテーテルが前記細径から太径の記憶
形状状態に復元し、カテーテルの諸機能を損なうことが
ない。

特に本発明のカテーテルの態様において、挿入側先端部
の記憶形状の外径を先端部以外の部分の記憶形状の外径
よりも大きく設定しておけば、カテーテル挿入後に該先
端部のみがそれ以外の部分よりも太径になるので、カテ
ーテルの所定領域からの抜は防止機能が付加されて、た
とえば子宮の異常破水時における羊水の流出の治療に使
用することができる。もちろん、先端部以外にも適用領
域に応じて所望部分が挿入前の細径から太径に変形復元
するよう、所望部分の記憶形状の外径を任意の値に設定
することが好ましく、太径の記憶形状は直線状のみなら
ず、適用部位の形状に適合するような形状を有していれ
ばよい。

しかして、上記特性を有するカテーテルに使用する形状
記憶材料は、本発明の目的を達成し得る限り特に制限は
なく、たとえば次の（１）、（２）のようなものが例示
される。

（１）　　加硫ゴム（Ａ成分）と体温近傍でセット力の
なくなるポリマーと（Ｂ成分）との混合物。

が例示される。

Ａ成分用のゴムとしては天然ゴム、ブタジェンゴム、ス
チレン−ブタジェンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム
、アクリルゴムなどの合成ゴムがあげられる。

Ｂ成分としては、その融点が体温近傍（好ましくは３２
〜４０°Ｃ）である結晶性ポリマー、具体的にはポリト
リメチレングルタレート（融点３９°Ｃ）、ポリトリメ
チレンアジペート（融点３８°Ｃ）、ポリトリメチレン
アジペート（融点３７’Ｃ）、ポリ（オクタデシルメタ
クリレート）（融点３４°Ｃ）、ポリ（ヘキサデシルア
クリレート）（融点３３°Ｃ）などが例示される。

Ａ成分とＢ成分との配合割合は、通常前者１００重量部
に対して、後者５０〜２００重量部である。

（２）熱可塑性エラストマー（Ｃ成分）とＢ成分との混
合物。

Ｃ成分としては、たとえばポリスチレン系（例、硬質セ
グメントがポリスチレン、軟質セグメントがポリブタジ
ェンまたはポリイソプレンであるコポリマー）、１，２
−ポリブタジェン（例、硬質セグメントがシンジオタク
チック１．２−ポリブタジェン、軟質セグメントが無定
形ポリブタジェンであるコポリマー）、ポリオレフィン
系（例、硬質セグメントがポリプロピレン、軟質セグメ
ントがエチレン−プロピレンゴム−であるコポリマー）
、ポリエステル系（例、硬質セグメントがポリエステル
、軟質セグメントがポリエステルであるコポリマー）、
ポリアミド系（例、硬質セグメントがナイロン１２、軟
質セグメントがポリエーテルであるコポリマー）、塩素
化ポリエチレン系（例、硬質セグメントがブロック型塩
素化ポリエチレン、軟質セグメントがランダム型塩素化
ポリエチレンであるコポリマー）、ポリビニルクロライ
ド（例、硬質セグメントがポリビニルクロライド、軟質
セグメントがゴム買であるコポリマー）などが例示され
る。

Ｃ成分とＢ成分との配合割合は、通常前者１００重量部
に対して後者５０〜２００重景部であ重量上記材料にて
、カテーテルを製造する場合には、たとえば次のように
して行われる。

Ａ成分（ただし、未加硫のもの）またはＣ成分とＢ成分
との混合物を押し出して、所望とする鋳型に入れた後、
Ａ成分を使用した場合には加硫し、加熱等の手段にて所
望とする変形復元状態の太径に成形した後、Ｂ成分の融
点以下に冷却することによって形状記憶させる。次に、
Ｂ成分の融点以下の温度で延伸などの手段にて所定の細
径とすることによって製造される。

本発明のカテーテルの適用部位に関して、本発明のカテ
ーテルが前述した如き細径から太径への変形復元作用を
有するため、特に泌尿器や子宮の破水に対する抜は防止
策とすることが最適である。

このうち泌尿器では、これまで尿管やこれに通じる尿細
管に通常使用されている太さのカテーテルを挿入する際
には、カテーテルが尿管に接触する度に激痛を伴うこと
がしばしばであった。しかし、本発明の細径カテーテル
を挿入すれば、挿入時は細径であるから尿管に接するこ
とがほとんどなく、苦痛をそれ程惑じずに容易に所望の
部位まで挿入することができる。カテーテルを抜く時は
、従来はそれ程痛みを感じないで行えたことと同様に本
発明のカテーテルが太径に復元していても特に問題とは
ならない。

〔実施例］ 以下、本発明のカテーテルを実施例に基づいて説明する
。

前述した如（、本発明のカテーテルは記憶形状に復元す
る温度以下では細径で、体温によって温められると予め
記憶させておいた形状状態、即ち、復元前の細径から太
径の状態になる。従って、挿入終了時にカテーテルは太
径であるので、液体の時間当たりの注入・吸入量低下な
どの機能劣化を伴うことがない。

これら諸機能の他にさらに別の機能を付加した態様であ
り、かつ体温にて太径に変形復元した状態にあるカテー
テルを第１図に示す。当該カテーテル１は、人体に挿入
終了後に挿入側先端部２の記憶形状の外径が先端部２以
外の部分の記憶形状の外径よりも大きくなるように、予
め先端部２の記憶外径を他の部分の記憶外径よりも少し
大きく設定しであるものである。なお、第１図に示すカ
テーテルは体温加熱前にあっては、細径で先端部２の太
径部を含めて実質的に等径のものである。

当該カテーテル１は、たとえばエチレン−プロピレン−
ジエン三元共重合ゴム１００重量部、ポリ（オクタデシ
ル　メタクリレート）１００重量部およびジクミルパー
オキサイド２重量部からなる混合物を押出して、鋳型に
入れた後、加硫し、次に加熱して所望とする変形復元状
態の太径に成形した後、オクタデシル　メタクリレート
の融点以下に冷却することによ、て形状記憶させる。次
に、で延伸により所定の細径とすることによって製造さ
れたものである。

〔発明の効果〕

本発明のカテーテルは、以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載されるような効果を奏する。

形状記憶材料からなる細径カテーテルであって、所望部
分が体温にて前記細径から太径に変形復元することによ
り、挿入時は細径であるため挿入操作を容易に行うこと
ができ、挿入終了後には体温により太径の記憶形状状態
に変形復元しているので、液体の注入・吸入、局部拡張
などの諸ａ能を損なうことがない。

また、一部だＬＪ太径に変形復元するもの、たとえば先
端部のみ太径の記憶形状に変形復元する態様のカテーテ
ルは、特に泌尿器や子宮の破水に対する抜は防止策とす
ることができる。

従って、本発明のカテーテルは挿入容易性及び諸機能性
を併有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のカテーテルの一態様において体温にて
太径に変形復元した状態を示す一部省略縦断面図である
。 ｌ　　　　　　　　：カテーテル ２　　　　　　　：挿入側先端部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）形状記憶材料からなる細径カテーテルであって、
   所望部分が体温にて前記細径から太径に変形復元するこ
   とを特徴とするカテーテル。
2. （２）前記カテーテルが泌尿器導入用であることを特徴
   とする請求項（１）記載のカテーテル。
3. （３）前記カテーテルが子宮の破水防止用であることを
   特徴とする請求項（１）記載のカテーテル。