JPH0214370Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は一般家庭用の園芸用立体栽培装置に関
するものである。

（従来の技術） 従来、一般家庭園芸用として、合成樹脂製箱状
のプランターや階段式棚の上に植木鉢を並べるよ
うにした栽培装置があり、これらの栽培装置はと
くにアパートやマンシヨン等の庭のない家庭のベ
ランダ等に設置されて使用されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、プランターをベランダ等に置く
と床面に泥が付着し汚れやすいと共に、単にプラ
ンターだけでは狭い場所において空間の有効利用
ができない問題点がある。又、階段式の棚の場合
は予め棚の高さや位置が固定されており、設置場
所に合わせて棚の高さや位置が変えられず融通性
がなく、しかも棚から植木鉢が落ちやすい問題点
がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案者はかかる従来の問題点に鑑み鋭意工夫
の結果、上述の問題点を解決した園芸用立体栽培
装置を提供するものである。

以下、図面を参照しながら本考案について説明
する。

図面において、１は支持枠体であつて、通常第
１図ハの如く台１１上に上部が一体に連結されて
逆Ｕ字形となされた２本の支柱１２，１２が起立
されて形成されている。台１１および支柱１２，
１２は金属製の管、棒状体から作製されている。
又、支持枠体１の形状は単に２本の支柱が所定間
隔をおいて横棧等で連結一体化されたもの等であ
つてもよい。支持枠体１は同形のもの一対が所定
間隔をおいて相対向して設けられている。

２は連結材であつて、金属製の管、棒状体から
作製され、相対向する一対の支持枠体１，１を連
結するものである。連結材２は支持枠体１，１の
支柱１２，１２の下端部間に架設されている。

３は回動枠体であつて、ほぼ平行な回動アーム
３１，３１と該アーム３１，３１を連結し、一対
の支柱１２，１２間の幅とほぼ等しい長さとなさ
れた間隔保持アーム３２，３２とからなり、回動
アーム３１，３１の両端部どうしがそれぞれ２本
の間隔保持アーム３２，３２により回動可能に軸
着されて変形可能な四辺形状となされている。回
動アーム３１及び間隔保持アーム３２は金属製の
管、棒状体から作製されている。又、回動枠体３
は支持枠体１，１にそれぞれ取付けられ、支持枠
体１，１間で相対向するようになされている。具
体的には回動枠体３は回動アーム３１，３１の中
間部がそれぞれ軸３３，３３により支持枠体１の
２本の支柱１２，１２のほぼ同じ高さの位置に支
持され、振子状に往復動可能となされている。

４は槽受けであつて、金属製の管、棒状体から
作製されている。槽受け４は相対向する回動枠体
３，３間に架設され、後述の栽培槽５を支持する
ためのものである。槽受け４は通常第１図の如
く、回動枠体３，３の間隔保持アーム３２，３２
間に２本一対として架設されている。又、槽受け
４は相対向する回動アーム３１，３１の中間部間
にも架設されていてもよく、たとえば第４図の場
合は隣り合う軸３３，３３間に間隔保持アーム３
２と同様のアームが取付けられ、相対向するアー
ム間に槽受け４が２本一対として架設されてい
る。又、上述のほか槽受け４は相対向する回動枠
体３，３の適宜位置に架設されてもよいが、槽受
け４に支持される後述の栽培槽５が回動枠体３の
回動バランスを保つて配置されるように架設位置
が調整されるものである。

栽培槽５は合成樹脂、金属等から作製された箱
体となされている。栽培槽５は両側縁に係止用フ
ランジ５１，５１を有し、係止用フランジ５１，
５１を槽受け４，４に係止させて支持されてい
る。又、栽培槽５は回動枠体３，３間に複数設け
られ、上述した如く軸３３，３３を支点とした回
動枠体３の回動バランスを保つ位置に配置され
る。なお、栽培槽５は中窪みの底を有し、この底
の上に孔あきの底板が載置されて二重底となさ
れ、過剰の水を底に溜めるようになされている。
なお又、栽培槽５内には培土が充填され、適宜草
花等が植付けられている。

又、本考案栽培装置の使用に際しては、設置場
所や日当り具合等によつてたとえば第１図ハや第
２図、第３図の如く適宜回動枠体３，３を回動さ
せ、栽培槽５，５…の高さや位置を変えればよ
い。栽培槽５，５…は回動枠体３，３の回動バラ
ンスを保つ位置に配置されていることから、栽培
槽５，５…はその自重により回動枠体３，３を適
宜回動された位置でバランスを保ち、回動枠体
３，３の回動が停止されるようになされている。

（考案の効果） 以上詳述した如く、本考案栽培装置は相対向す
る支持枠体に回動枠体が設けられ、回動枠体間に
架設された複数の槽受けに栽培槽が支持されてい
るので、ベランダ等に設置しても栽培槽が直接床
面に接触せず泥等で床面が汚れるようなことがな
く、しかも立体式栽培ができ狭い場所での空間の
有効利用ができる。

又、複数の栽培槽が２つの軸を支点とした回動
枠体の回動バランスを保つ位置に置されているの
で、設置場所や日当り具合等に応じて回動枠体を
回動させることにより栽培槽の高さや位置を容易
に変えることができると共に、回動枠体を適宜角
度回動させた位置で停止させて栽培槽の高さや位
置を自由に選ぶことができる。

さらに本考案においては回動枠体がほぼ平行な
２本の回動アームと該アームの両端部どうしを連
結し、一対の支柱間の幅とほぼ等しい長さとなさ
れた２本の間隔保持アームとが互いに回動可能に
軸着された変形可能な四辺形状となされているの
で、該回動枠体の各回動アームの中間部をそれぞ
れ２本の支柱の同じ高さの位置に軸着することに
より、回動枠体を振子状に往復動させても各回動
アームの両端部間に架設される栽培槽は常に水平
に支持され、栽培槽内の培土が片寄つたり、植物
の成育が不揃いであつても栽培槽が傾かず、潅水
や植物の成育に支障が生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案栽培装置の一実施例を示し、イ
は平面図、ロは正面図、ハは側面図、第２図及び
第３図はそれぞれ第１図の栽培装置の回動枠体の
回動状態の例を示す側面図、第４図は本考案栽培
装置の他の実施例を示す側面図である。 １……支持枠体、１１……台、１２……支柱、
２……連結材、３……回動枠体、３１……回動ア
ーム、３２……間隔保持アーム、３３……軸、４
……槽受け、５……栽培槽。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台１１上に２本の支柱１２，１２が所定間隔を
   おいて起立された一対の支持枠体１，１が所定間
   隔をおいて相対向されると共に連結材２により連
   結され、各々の支持枠体１，１に回動枠体３，３
   が相対向して設けられ、該回動枠体３はほぼ平行
   な２本の回動アーム３１，３１と該アーム３１，
   ３１の両端部どうしを連結し、一対の支柱１２，
   １２間の幅とほぼ等しい長さとなされた２本の間
   隔保持アーム３２，３２とが互いに回動可能に軸
   着された変形可能な四辺形状となされ、各回動ア
   ーム３１，３１の中間部が軸３３，３３により２
   本の支柱１２，１２の同じ高さの位置に支持され
   て振子状に往復動可能となされ、上記回動枠体
   ３，３間に架設された複数の槽受け４，４…に栽
   培槽５，５…が水平に支持され、該複数の栽培槽
   ５，５…は上記軸３３，３３を支点とした回動枠
   体３の回動バランスを保つ位置に配された園芸用
   立体栽培装置。