JPH02134533A - 回転伝達系における継手部の摩耗量評価方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は回転軸が継手によって連結された回転伝達系に
おいてその継手部の微小摩耗量を評価する方法に関する
。

〈従来の技術〉 自動車の推進軸にはその機能上自在継手が必要７あり、
車体構造上大きな軸角を必要とする場合には軸角の変化
によって角速度が変動することのない等速自在継手が用
いられる。

この等速自在継手は、回転に伴って内部の機構部品が相
対連動をする摺動部を有しており、長期に亘る使用にお
いてはこの摺動部に摩耗が発生し、この摩耗は微小でも
振動発生等の重大な欠陥に繋がる。

そこで、推進軸の耐久試験等においては、この継手部の
摩耗量の大きさを評価することが必要である。従来、こ
の摩耗量の評価は、等速継手を分解し、その摺動部各部
の形状を精密に測定することで行われており、各部の測
定結果を集計して等速継手の耐久性を評価していた。

〈発明が解決しようとする課題〉 上述のように、従来は継手部の摩耗の程度を調べるに当
たって、その都度継手を分解してそれを形状測定器で精
密測定しているので、作業が非常に煩雑であるばかりで
なく微小摩耗は測定が困難であるという問題点があった
。

本発明は、このような実状に鑑みて成されたものであり
、継手を分解することなく簡単にその摩耗量を評価する
ことのできる方法を提供することを目的としている。

く課題を解決するための手段〉 この目的を達成するための本発明にかかる回転伝達系に
おける継手部の摩耗量評価方法は、回転軸が継手部を介
して互いに連結された回転伝達系におけろ該継手部の微
小摩耗量を評価するに際し、対象となる継手部を介して
互いに連結された一対の回転軸の一方に所定の角度間隔
を開けて第１及び第２の検出マーカを付すと共に他方の
回転軸に前記２個の検出マーカの中間に位置させて第３
の検出マーカを付し、前記回転軸を回転させながら検出
器で前記第１の検出マーカから前記第２の検出マーカま
で及び該第１の検出マーカから前記第３の検出マーカま
での回転間隔をそれぞれ測定し、それらの比の変化から
前記両回転軸の位相差を求めてこの位相差によって前記
継手部の摩耗量を評価することを特徴とする。

く作 用〉 第１の検出マーカを基準として第２の検出マーカまで、
及び第３の検出マーカまでの回転間隔を測定してそれら
の比の変化を経時変化によって生じた両回転軸の位相差
を求めろ。

この際、常に一定の第１及び第２の検出マーカ間の間隔
に対する比をとることで、回転速度変動による誤差の発
生が除去されろ。

ここで、継手部に摩耗が発生すると、その摩耗が継手部
のガタに繋がり、その継手部を介して連結されている両
回転軸に位相差が生じる。従って、この位相差を測定す
ることで、逆に継手部の摩耗量を知ることができる。

く実　施　例〉 以下、本発明の一実施例を図面により説明する。

第１図は本発明方法を使用した微小摩耗測定器のブロッ
ク図、第２図はその測定対象例の正面図、第３図は同じ
くその要部の波形図であって、第３図■〜■はそれぞれ
第１図■〜■の位置における波形を表わしている。

本実施例は、第２図に示すように、自動車の推進軸１１
と出力軸１２との間に介在する等速継手１３の摩耗量を
検出しようとするものである。先ず、等速継手１３を介
して互いに連結される推進軸１１と出力軸１２のうちの
いずれか一方、本実施例では出力軸１２側に第１の検出
マーカ１４及び第２の検出マーカ１５を付設する。これ
らは同一円周上に所定の角度間隔、例えば２０ｄｅｇの
間隔を開けて付す。また、推進軸１１側には第３の検出
マーカ１６を、第１及び第２の検出マーカ１４゜１５の
中間の角度位置に位置させて付設する。

一方、この第１及び第２の検出マーカ１４゜１５を検出
する第１の検出器１７、及び第３の検出マーカ１６を検
出する第２の検出器１８がこれらに近接してそれぞれ設
けられる。

測定に当たっては、推進軸１１及び等速継手１３を介し
て出力軸１２を一定の負荷トルクをかけた状態で一定の
回転速度で回転させる。すると、第１及び第２の検出器
１７．１８はそぞれ対向する検出マーカ１４〜１６を検
出した時にパルスを発生し、それらの出力波形はそれぞ
れ第３図で■及び■で表わすようになる。すなわち、第
１の検出＠ｉ！１７は第１の検出マーカ１４及び第２の
検出マーカ１５を検出することで出力軸１２の１回転毎
に連続する一対のパルスＩ及び■を発生し、第２の検出
器１８は第３の検出マーカ１６を検出することで推進軸
１１の１回転毎に前記パルスエ及び■の間にパルス■を
発生する。

これらのパルスＩ、ｎ、Ｉは、第１図に示すように、基
準クロックパルス発生器１９からのクロックパルスをカ
ウントする第１及び第２のパルスカウンタ２２，２３の
ゲートを開くためのゲート信号作成に用いられる。すな
わち、第１の検出器１７の出力は第１及び第２のゲート
信号作成器２０．２１に入力されると共に、第２の検出
器１８の出力は第２のゲート信号作成器２１に入力され
、第１のゲート信号作成器２０は第３図で■で表わすよ
うなパルスＩ発生からパルス■発生までの時間ｔ１２　
ｔ！けゲートを開く信号を作成すると共に第２のゲート
信号作成器２１は同図で■で表わすようなバルスエ発生
からパルス■発生までの時間ｔ１３だけゲートを開く信
号を作成する。

第１及び第２のパルスカウンタ２２，２３はそれぞれ前
記ゲート信号がＯＮの量基準クロックパルスをカウント
し、それぞれのカウント数Ｎ、２．　Ｎ、３を演算器２
４へ出力する。

これらのカウント数Ｎ１２、Ｎ１３はそれぞれ第１の検
出マーカ１４から第２の検出マーカ１５まで、及び第１
の検出マーカ１４から第３の検出マーカ１６までの回転
間隔に相当し、演算器２４はこれらの比を求めて係数ψ
、２を乗じて第１の検出マーカ１４から第３の検出マー
カ１６までの位相角（角度間隔）を算出する。ここに、
係数ψ１２は第１の検出マーカ１４と第２の検出マーカ
１５との間の予め設定された角度間隔である。

こうして算出された位相角は比較器２５へ入力される。

比較器２５には、初期状態の位相角、つまり等速継手１
３に摩耗がない状態における第１の検出マーカ１４と第
３の検出マーカ１６の初期の角度間隔を記憶する初期位
相角メモリ２６が接続されており、比較器２５において
それらの位相角の差を算出する。

而して、この位相差が等速継手１３の摩耗量と比例する
ことから、この位相差の大小によって等速継手１３にお
ける摩耗の進行具合を評価することができる。

ここで、演算器２４にて第１の検出マーカ１４から第３
の検出マーカ１６までの位相角を求めるときに、−旦両
カウント数Ｎ１１２．Ｎ１３の比を出して無次元化する
ことで、測定時における推進軸１１、出力軸１２の回転
速度の変動による誤差の発生を除去することができ、摩
耗に起因する変化量だけを純粋に取出すことを可能とし
ている。

いよ例えば、推進軸１１及び出力軸１２の回転ＩＢ、を
１０００　ｒｐｍ、基準クロックパルスの周波数をＩＭ
Ｈｚとすると、基準クロックパルス１パルスが６　Ｘ　
１０−’ｄｅｇの軸回転角に相当する。すなわち、６　
Ｘ　１０”ｄｅｇの分解能で測定が可能であり、これは
半径２５間の点におけろ２．６２μｍの摩耗量に相当し
、極めて高い精度で摩耗量を測定できることがわかる。

尚、上述した実施例で（よ、自動車の推進軸１１と出力
軸１２とを連結する等速継手１３に関して述べたが、本
発明はこれに限定されるものではなく、その地回転軸が
継手部を介して互いに連結された任意の回転伝達系に適
用することができる。

〈発明の効果〉 以上、一実施例を挙げて詳細に説明したように本発明に
よれば、継手部を分解することなく簡単にしかも高精度
に継手部の摩耗量を評価することができ、継手の耐久試
験等を極めて容易に行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法を使用した微小摩耗測定器のブ四ツ
ク図、第２図はその測定対象例の正面図、第３図は同じ
くその要部の波形図である。 図　　面　　中、 １１は推進軸、 １２は出力軸、 １３は等速継手、 １４は第１の検出マーカ、 １５は第２の検出マーカ、 １６は第３の検出マーカ、 １７は第１の検出器、 １８は第２の検出器である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 回転軸が継手部を介して互いに連結された回転伝達系に
   おける該継手部の微小摩耗量を評価するに際し、対象と
   なる継手部を介して互いに連結された一対の回転軸の一
   方に所定の角度間隔を開けて第１及び第２の検出マーカ
   を付すと共に他方の回転軸に前記２個の検出マーカの中
   間に位置させて第３の検出マーカを付し、前記回転軸を
   回転させながら検出器で前記第１の検出マーカから前記
   第２の検出マーカまで及び該第１の検出マーカから前記
   第３の検出マーカまでの回転間隔をそれぞれ測定し、そ
   れらの比の変化から前記両回転軸の位相差を求めてこの
   位相差によって前記継手部の摩耗量を評価することを特
   徴とする回転伝達系における継手部の摩耗量評価方法。