JPH02133697A - Ｐｖａ繊維混抄紙を紙層内に挿入した証券類用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業−■−の利用分野〕 本発明はＰＶＡ　（ポリビニルアルコール）繊維混抄紙
に、凸版、平版及び凹版印刷で可視又は不可視な文字、
図柄等を付与し、これを抄紙段階ですき合せた証券類用
紙に関する。

〔従来の技術〕

銀行券、有価証券等の証券類及び身分証明書、表彰状等
のｄ重文−１類には不正な偽造、変造あるいは改ざんを
防１１−する多数の安全対策が施されていることは周知
である。このような用紙関係の安全対策としては、例え
ばすき入れ、水玉、着色繊維、蛍光繊維、セキュリティ
スレッド等を使用し、イδ頼性を維持している。また着
色紙及びすき合せ紙の技法も有効な安全対策である。す
き合せ紙に関してはイギリス特、ｒ′［４，４１９号（
１８１９年）による中間層を着色又は印刷を施した積層
紙、イギリス特許１９．９６３号（１９０９年）による
中間層として薄紙（坪量・１０９／ｄ程度）にせん孔又
は印刷を施したすき合せ紙、ドイツ特許４１２，３８１
号（１９２５年）による中間層を不連続的に入れたすき
合せ紙、特公昭４９−３６０４３号公報による２層すき
合せの中間に澱粉又は高分子合成糊料に染料を混ぜて用
紙表層に浸透させる染色法、実公昭４９−１４９６５５
ｊ公報による多色印刷したプラスティクフィルムの表面
に、透明又は不透明な薄紙と、裏面に不透明な紙をはり
合せた多色の擬似すき入れ紙が開示されている。ところ
でこれら公知のすき合せ紙は紙層間における中間層の存
在によって、複数の低層のはく離を発生し、証券及び貴
重書類の用紙としての外観及び紙質特性が得られず、ま
た中間層の不正な再使用の発生もあることから、偽造防
止上必ずしも万全とはいえない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は以上の観点から、抄紙工程で製造される湿紙の
含有水分で溶解する、すなわち、易溶性ＰＶＡ繊維（以
下、バインダー繊維という）と、セルロース繊維からな
るＰＶＡ繊維混抄紙を使用し、印刷図柄を紙層内に形成
させ、また、そのＰＶＡ繊維混抄紙の再使用の防止を図
る証券類用紙の提供を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

抄紙段階における湿紙状の複数の紙層間にあらかじめ文
字、図柄等を付与したＰＶＡ繊維混抄紙を挿入し、湿紙
の含有水分と加熱によりその文字、図柄等を前記紙層内
に形成させることを特徴とする証券類用紙。

〔作　用〕

本発明はＰ　Ｖ　Ａ　ｔＩＬ雄混抄紙に、印刷方式によ
る多色印刷の他１こ、先発光、光変色、熱変色の機能性
等を付与し、中間層としてのそのｌ）　Ｖ　Ａ繊維混抄
紙の存在を容易に看破ができないすき合せ効果を有する
証券類用紙である。

〔実施例〕

本発明で使用される中間層としてのｌ）　Ｖ　Ａ繊維混
抄紙の一部を構成する前記バインダー繊維は、抄紙−■
１程の湿紙の含有水分と続いての乾燥工程の加熱で溶解
し、Ｐ　Ｖ　Ａ繊維混抄紙の−・部を構成する前記セル
ロース繊維と印刷図柄のみを紙層間に内在させる証券類
用紙を提供するものである。

ＰＶＡ繊維混抄紙の一部を構成するｊｉｆ記バインダー
繊維は水溶性及び光透過性を０゛するｌ）　Ｖ　Ａを基
材とし、水に対する溶解性は主としてケン化度によって
支配される。ＰＶＡは結晶性ポリマーで、分子−内、分
子間のＯＨ基の水素結合が弱い部分ケン化物が、比較的
低温（約６０〜７０℃）で溶解し、かつ分子分散の状態
になり易い特性を有する。また他の水溶性高分子材とし
てポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン及びカル
ボキシメチルセルロース等があるが、紡糸性、接ｎ性、
経済性、印刷及び製紙作業性から、望ましくはケン化度
９０〜９５モル％の部分ケン化物に属する前記バインダ
ー繊維の使用によって、ＰＶＡｍ維混抄紙と各紙Ｈの接
着と紙質強度（はく離等）の改４号が図られる。

−ノｊ、セルロース繊維は針葉樹系のベルブ、例えばＮ
−Ｂ−ＫＰ　（晒クラフトパルプ）、Ｎ−Ｂ−３Ｐ（晒
１世硫酸パルプ）ｋ及びアバ力等のしん皮繊維を基材と
しているので、＋ｉｉｊ記のバインダー繊維の包Ｎと紙
質強度（引張り等）の数片が得られる。

その繊維組成例としてはバインダー繊維椎を３０〜５０
部としたものが望ましい。

また、ＰＶＡ繊維混抄紙はき取り方式でプロセス印刷、
グラビア印刷で精緻な文字１図柄を付与し、これを抄紙
工程の円網２槽又は長網−円網のすき合せ方式の複数の
紙層間、例えば上下層の中間に連続的な挿入が行われる
。このようなすき合せ紙は湿紙内面にモイスチャーセッ
ト型又は油性型インキで印刷を行ったもの以」−の印刷
品′ｒＸ（鮮鋭性、画線再現性）を示し、紙層間のはく
離もなく、かつ中間層の存在の識別も困難なすき合せ効
果と、透し図柄をｉｉＴ現光Ｆで容易に観察できる高度
な偽造防止効果をｆｒ　した証砂類用紙を得ることがで
きる。これは高度な美的効果を付加した特味美術紙への
適用も１ｉ（能である。

更に、印刷インキに機能性、例えば紫外光丁で発光する
蛍光又はりん丸材、紫外光又は可視光下で光変色するホ
トクロミック材、加熱下で熱変色するサーモクロミック
材等をインキ用Ｈ料として、隠し図柄又はＶｊ色の図柄
を前記ＰＶＡ繊維混抄紙に付与することができ、このよ
うなすき合せ紙は図柄の顕像性と機能性の複合効果を示
し、より高度な偽造防止効果を有した証券類用紙を得る
ことができる。

次に本発明の具体的な実施例を示すが、本発明はこれに
限定されるものではない。なお、以下に示す部又は）は
重１１１基中である。

実施例１ 〔紙料液〕 針葉樹晒クラフトパルプ　　　　　　　３５部広葉樹晒
クラフト・ぐルプ　　　　　　　関部白土　　　　　　
　　　　　　　　　５部サイズ剤　　　　　　　　　　
　　　　　　１部硫酸バンド　　　　　　　　　　　　
　３部内面接着剤　　　　　　　　　　　　　Ｏ，Ｓ部
上記組成の紙料液と７ａｐｐｉ式シートマシンで坪ｍ　
４０　ｇ／ｒｒ！程度になるように２枚の湿紙（１）、
（２）を作製し、予め直径１５０、坪ｉ１１８　ｇ／ｒ
ｌ程度の円形のＰＶＡ繊維混抄紙（３）（例えばクラレ
製、ＶＰＢ１０５：Ｎ−Ｂ−ＫＰ−３：　７）に、プロ
セス印刷用インキのマーク模様（４）を凸版印刷し、こ
れを湿紙（１）、１間に挿入し、加圧、乾燥を行って、
本発明の証券類用紙（Ｐｉを得た。この用紙ｆＰｌは日
光又は照明光下で表裏両面から鮮明なマーク模様（４）
が視認でき、すき合せによる外観の変化及びはく離など
の発生もなく、かつ湿紙内面に有色の印刷を施したのと
同様の印刷効果を示すとともに、極めて有効な偽造防止
効果を有している。

実施例２ 〔インキ〕 蛍光顔料　　　　　　　　　　　　　　５％フェス　　
　　　　　　　　　　　　９４９％乾燥剤　　　　　　
　　　　　　　　０．１％前記実施例１の２枚の湿紙（
１）、（２）に、予め直径１５ｃｍ、坪ｍ　１８　ｇ／
ゴ程度の円形のＰＶＡ繊維混抄紙（３）（例えばクラレ
製、ＶＰＢ１０５　：Ｎ−Ｂ−ＫＰ＝３　：　７）に、
上記組成のインキで無色のマーク模様（４）を凸版印刷
し、これを湿紙（１）、（２）間に挿入し、加圧、乾燥
を行って、本発明の証券類用紙（Ｉ））を得た。この用
紙（Ｐ）は日光又は照明光下で表裏両面から不可視のマ
ーク模様（４）のため肉眼では看破すき合せによる外観
の変化及びはく離などの発生もなく、かつ湿紙内面に無
色の蛍光印刷（隠し印刷）を施したのと同様の印刷効果
を示すととら１ζ″極めて有効な偽造防止効果を有して
いる。

実施例３ 〔インキ〕 蛍光体　　　　　　　　　　　１０％ 水性エマルジョン　　　　　　８３％ 水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　７％
ワックスエマルジＪン　　　　３％（外側）消泡剤　　
　　　　　　　　　２％（外側）前記実施例１の紙料液
と２層すき合せｉＴ能な長網−円網すき合せ方式の抄紙
機（１杓の秤量・、４０９７′ｄ程度）によって、２層
が重なる直前に、予め上、記組成のインキで無色のマー
ク模様（４）をグラビア印刷（スクリーン線数１３３線
／′インチ）し、これを抄紙方向に連続して挿入し、プ
レス、乾燥、カレ／ダー丁程を経て、本発明の証券類用
紙（１））を得た。この用紙（Ｐｉは１１１ｊ記実施例
２と同一で、不可視のマーク模様（４）が紫外光下で鮮
明な橙色蛍光によって可視化し、すき合せによる外観の
変化及びはく離などの発生もなく、かっ湿紙内向に無色
の蛍光印刷（隠し印刷）を施したのと同様の印刷効果を
示すとともに、極めて有効な偽造防止効果をイｆ；７て
いる。

〔発明の効果〕

本発明の証券類用紙は、ＰＶＡ繊維混抄紙の使用により
、すき合わせのとき紙層間に簡便でかっ安定に伸縮のな
い文字、図柄等を定位置へ挿入できる。

また、紙層間に内在する繊維はセルロース繊維であるた
め、挿入による違和感がなく、印刷方式で付ｌｊされた
極めて精緻な画線による文字、図柄等を１１）現できる
。更に紙層間のはく離の発生がなく、α図柄な偽造及び
変造に伴うすき０わせの＋１現が非常に困難になること
から、極めてイｆ効な偽造及び変造防止効果をイ１゛シ
ている。

また、これは美的効果を付加した特殊美術紙の製造にも
ｆ］゛効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係わる湿紙１．２間にすき合せをする
場合の断面の拡大図、第２図は本発明の用紙の断面の拡
大図である。ｌ及び２は湿紙、３はＰ　Ｖ　Ａ　！ａ！
Ｉ−混抄紙、４は印刷したマーク模様、５はＰ　Ｖ　Ａ
ｍ　ｋａ混抄紙のセルロース繊維部をｊ、す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）抄紙段階における湿紙状の複数の紙層間にあらか
   じめ文字、図柄等を付与したＰＶＡ繊維混抄紙を挿入し
   、湿紙の含有水分と加熱によりその文字、図柄等を前記
   紙層内に形成させることを特徴とする証券類用紙。