JPH02133143A - 低融点合金中子およびその製造方法並びにその中子を用いる成形品の成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低融点合金中子およびその製造方法並びにその
中子を用いる成形品の成形方法に関し、・特に、金属製
の蛇腹管を埋設した低融点合金中子およびその製造方法
並びにその中子を用いる成形品の成形方法に関するもの
である。

〔従来技術および解決しようとする課題〕一般に、中空
部のある最終成形品を成形する際に、前記中空部に合致
した中子を成形空所内に配設した状態で成形材料を充填
し、中子を内蔵した一次成形品を成形後、この−次成形
品から前記中子のみを除去して中空部のある成形品を得
る方法がある。

そして、これに用いられる中子としては、中子を内蔵し
た一次成形品の成形後に所定の温度に加熱するのみで中
子を溶融、除去できる低融点合金製のものが知られてい
る。

しかしながら、上記低融点合金製中子にあっては、全体
が低融点合金からなるので中子の重量が大きくその取り
扱いが不便であるとともに、低融点合金を溶解する際に
多量の熱エネルギーが必要になり経済的でなく、また、
低融点合金の溶解および固化に時間がかかり中子の生産
性が低いという問題点に加え、この中子を用いて最終成
形品を成形する際に、中子を内蔵した一次成形品から中
子を溶融除去するに要する溶解エネルギーも多量に必要
であるとともに、その溶解時間も長く最終成形品の生産
効率が低いという問題点を有していた。

本発明は上記のような従来のもののもつ問題点を解決し
たものであって、低融点合金の使用量を低減し中子全体
の重量を軽くしてその取り扱いの不便さをなくし、中子
の製造に際し低融点合金を溶解する熱エネルギーおよび
時間を節約できるとともに、低融点合金の固化するに要
する時間を短縮できて中子自身の生産性を高くし、さら
に、この中子を用いて最終成形品を成形する際に、中子
を内蔵した一次成形品から中子を溶融除去するに要する
時間を大′幅に短縮でき、最終成形品の生産効率を向上
することができる低融点合金中子およびその製造方法並
びにその中子を用いた成形品の成形方法を提供すること
を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために本発明の低融点合金中子は
、低融点合金からなる中子本体の軸方向の略中心に、金
属製の蛇腹管を埋設した構成を有していて、また、本発
明の低融点合金中子の製造方法は、当接離隔する一対の
鋳造型で形成する鋳造空所内に、両端を鋳造型外に連通
した金属製の蛇腹管を配設し、該蛇腹管を配設した前記
鋳造空所内に溶融した低融点合金を充填し、低融点合金
の充填完了後、前記蛇腹管の内部に冷却した流体を流し
中空状の蛇腹管の周囲に充填される低融点合金を冷却し
て中子本体を形成する手段を有していて、また、本発明
の中子を用いる成形品の成形方法は、当接離隔する一対
の成形型で形成する成形空所内に、低融点合金からなる
中子本体の軸方向の略中心に金属製の蛇腹管を埋設した
低融点合金中子を配設するとともに、該低融点合金中子
の蛇腹管の両端部を成形型外に連通して蛇腹管の内部に
流体を供給可能とし、この低融点合金中子を配設した成
形空所内に成形材料を充填して中子を内蔵した一次成形
品の成形完了後、前記低融点合金中子の蛇腹管の内部に
中子本体を構成する低融点合金の融点温度以上に加熱し
た流体を流し中子本体を溶融する手段を有している。

〔作用〕

本発明は上記の構成および手段を採用したことにより、
中空状に形成した低融点合金中子の低融点合金の使用量
を低減し中子全体の重量を軽くするとともに、中子を製
造する際の低融点合金を溶解する熱エネルギーおよび時
間を節約でき、また、中子に埋設した蛇腹管の内部に冷
却した流体を流すことで低融点合金を固化するに要する
時間を大幅に短縮でき、さらに、中子を内蔵した一次成
形品から中子を溶融除去する時間を中子に埋設した蛇腹
管の内部゛に加熱した流体を流すことで大幅に短縮でき
ることとなる。

〔実施例〕

以下、図面に示す本発明の実施例について説明する。

第１図および第２図（ａ）　（ｂ）　（Ｃ）には本発明
による低融点合金中子の一実施例が示されていて、この
低融点合金中子１は、断面円形で全体がコ字形状の低融
点合金からなる中子本体２の軸方向の略中心に、ステン
レス鋼等からなる金属製の蛇腹管３を埋設したものであ
る。

本発明の低融点合金中子１の中子本体２に用いられる低
融点合金としては、７０〜２５０°Ｃの融点を有する合
金であることが好ましく、錫（Ｓｎ）、ビスマス（Ｂｉ
）、鉛（Ｐｂ）、カドミウム（Ｃｄ）、亜鉛（Ｚｎ）お
よびアンチモン（ｓｂ）のグループから選ばれる２〜４
つの金属元素を含む合金が好ましく、たとえば、（１）
Ｂ　ｉ／Ｐ　ｂ／Ｓｎ／Ｃｄ−５０／２６．７／１３．
３／１０　（融点７０　”Ｃ）　、（２）　Ｂ　ｉ　／
　Ｐ　ｂ／ｃｄ＝５１．６５／４０．２０／８．１５（
融点９１．５°ｃ　）　、（３）　Ｂ　ｌ　／　Ｓ　ｎ
　＝　５７　／　４３（融点１３Ｂ、５°Ｃ）　、（４
）　Ｐ　ｂ　／　Ｓ　ｎ　−３８、１／６１．９（融点
１８３°Ｃ）　、（５）　Ｓ　ｎ　／　Ｚ　ｎ　＝９１
・／９（融点１９９°Ｃ’）　、（６）Ｐ　ｂ／Ｓ　ｂ
　＝８７．５／１２．５　（融点２４７°Ｃ）等が挙げ
られる。

本発明の低融点合金中子１に埋設する蛇腹管３には、そ
の一端に孔４ａおよび切欠部４ｂが形成された取付具４
が取付けられるとともに、他端に孔５ａが形成された取
付具５が取付けられていて、冷却または加熱した空気、
水、油等の流体を一端の取付具４の孔４ａから蛇腹管３
の内部を経由して他端の取付具５の孔５ａに流すことが
できるようになっている。

上記の蛇腹管３は、ステンレス等の金属材料をたとえば
外径側を溶接したもの、内外径を溶接したもの、さらに
は一体に成形したもの等の蛇腹状に形成したものであれ
ばいずれのものでもよい。

上記の構成となる本発明の低融点′合金中子１にあって
は、前記金属製の蛇腹管３を低融点合金からなる中子本
体２に埋設しており、中子１全体で使用する低融点合金
の量を低減しているので、中子１の全体重量を軽量化で
き、中子１の製造に際し低融点合金を溶解する熱エネル
ギーおよび時間を節約できるとともに、低融点合金の冷
却固化するに要する時間を短縮できて中子１自身の生産
性を高くするとともに、この中子１を利用して中空部を
有する最終成形品を成形する際に、中子１を内蔵した一
次成形品から中子１を溶融除去するに要する溶解エネル
ギーおよび時間の節約ができ、最終成形品の生産効率も
向上することとなる。

本発明の低融点合金中子１を製造するには、まず、第３
　［ｇＪに示すような前記孔４ａ、５ａが形成された取
付具４．５がそれぞれ端部に取付けられた金属製の蛇腹
管３を、第４図に示すような第１の鋳造型１１とこの第
１の鋳造型１１と当接離隔して面対称となる図示しない
第２の鋳造型とで形成する鋳造空所１２内に図示の如く
配設する。この鋳造型には、鋳造空所１２内に低融点合
金２ａを導入する導入口１３、ランナー１４とともに、
前記蛇腹管３に取付けた取付具４．５の孔４ａ、５ａに
連通する流路１５がそれぞれ形成されている。

つぎに、前記蛇腹管３を配設した前記鋳造空所１２内に
溶融した低融点合金２ａを導入口１３からランナー１４
、さらに前記取付具４の切欠部４ｂを経由して充填する
。

上記のようにして鋳造空所１２内の蛇腹管３の周囲に溶
融した低融点合金２ａを充填した後、前記流路１５を経
由して蛇腹管３の一端に設けた取付具４の孔４ａから冷
却した流体（たとえば、空気、水、油等）を流入し、蛇
腹管３の内部に流して他端に設けた取付は具５の孔５ａ
、流路１５から流出させ、蛇腹管３の周囲に充填される
低融点合金２ａを冷却して中子本体２を形成し、前記中
空状の蛇腹管３を低融点合金からなる中子本体２の軸方
向の略中心に埋設した本発明による低融点合金中子１を
得゛名。

上記のようにして鋳造する本発明による低融点合金中子
１の製造方法にあっては、中子】全体で使用する低融点
合金の量が少ないので、中子１の製造に際し低融点合金
を溶融する熱エネルギーおよび時間を節約できるととも
に、溶融した低融点合金２ａを中空状の蛇腹管３の周囲
に充填した状態で蛇腹管３の内部に冷却した流体を流し
、溶融した低融点合金２ａをその内側から冷却できるの
で、低融点合金２ａを冷却して形成される中子本体２の
固化時間を大幅に短縮でき、中子１の製造時間を大幅に
短縮できることとなり生産性を向上することができるこ
ととなる。

上記の方法で製造された本発明による低融点合金中子ｌ
は、中空部を有する最終成形品を成形することができる
ものである。

以下、本発明の低融点合金中子を用いて第６図に示すよ
うな中空部のある最終成形品３０を成形する例について
説明する。

まず、前記取付具４．５が取付けられた金属製の蛇腹管
３を埋設した本発明による低融点合金中子１を、第５図
に示すような第１の成形型２１とこの第１の成形型２１
と当接離隔して面対称となる図示しない第２の成形型と
で形成する成形空所２２内に図のように配設した後、導
入口２３から成形材料を成形空所２２内に充填し、所定
時間成形した後成形型から成形品を取り出し、前記中子
１を内蔵した一次成形品を得る。

次に、前記で得られた中子１を内蔵した一次成形品を中
子本体２を構成する低融点合金の融点温度以上で、−次
成形品の熱変形する温度以下の温度に加熱した流体（た
とえば、空気、油、水等）を前記蛇腹管３の一端に設け
た取付具４の孔４ａから流入し、蛇腹管３の内部に流し
て他端に設けた取付具５の孔５ａから流出させ、蛇腹管
３の周囲に充填した低融点合金２ａを加熱して中子本体
２を溶融し、さらに、中子本体２が溶融した後の中空部
内に残った蛇腹管３を除去して最終成形品３０を得る。

上記のようにして中空部を存する最終成形品３０を成形
する場合にあっては、中子１の軸方向の略中心に中空状
の蛇腹管３を埋設し、中子１に使用する中子本体２を構
成する低融点合金の全体量を低減するとともに、中子ｌ
を内蔵した一次成形品の中子１に埋設した蛇腹管３内部
に加熱した流体を流して中子ｌを内側から直接加熱する
ことができるので、中子本体２を溶融除去する際の溶解
エネルギーが少なくてすむとともに、短時間で中子１を
除去できることとなり、中空部を有する最終成形品３０
の生産効率を大幅に向上させることができることとなる
。

上記の本発明による低融点合金中子１は、射出成形、圧
縮成形、トラン・スファー成形等いずれの成形方法にお
いても適用でき、上記の低融点合金中子１を用いて成形
できる成形材料としては、低融点合金の融点温度付近に
おいても熱劣化、熱変形しない各種の樹脂材料を用いる
ことができ、たとえば熱可塑性樹脂としては、ナイロン
６、ナイロン６．６、ナイロン４，６、ナイロン１１、
ナイロン１２等のポリアミド樹脂、ポリブチレンチレフ
クレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン
、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアセタール
等の各合成樹脂が挙げられ、熱硬化性樹脂としては、フ
ェノール、不飽和ポリエステル、シリコン、エポキシ、
尿素等の各合成樹脂が挙げられる。

〔発明の効果〕

本発明は上記のように構成したことにより、低融点合金
の使用量を低減し中子全体の重量を軽くしてその取り扱
いの不便さをなくすことができ、中子の製造に際し低融
点合金を溶解する熱エネルギーおよび時間を節約できる
とともに、中子に埋設した蛇腹管の内部に冷却した流体
を流すことで低融点合金を固化するに要する時間を大幅
に短縮できて中子自身の生産性を高くするとともに、こ
の中子を用いて最終成形品を成形する際に、中子を内蔵
した一次成形品から中子を熔融除去するに要する溶解エ
ネルギーおよび時間を中子に埋設した蛇腹管の内′部に
加熱した流体を流すことで節約でき、最終成形品の生産
効率も大幅に向上するなどのすぐれた効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１回は本発明による低融点合金中子の一実施例の断面
図、第２図（ａ）（ト））（Ｃ）は第１図の断面図であ
り、第２図（ａ）はＡ−Ａ線断面図、第２図ｒｂ＞ｉ；
！　Ｂ　−Ｂ　Ｍ断面図、第２図（Ｃ）　ハＣ−Ｃｌ断
面図、第３図は本発明による低融点合金中子を製造する
際に鋳造空所に配設する蛇腹管の断面説明図、第４図は
本発明による低融点合金中子を製造する方法の説明図、
第５図は本発明による低融点合金中子を用いて中空部を
有する最終成形品を成形する方法の説明図、第６図は本
発明による低融点合金中子を用いて成形された最終成形
品の斜視図である。 ４・・・・・・ランナー ５・・・・・・流路 ｌ・・・・・・第１の成形型 ２・・・・・・成形空所 ３・・・・・・導入口 ０・・・・・・最終成形品 １・・・・・・低融点合金中子 ２・・・・・・中子本体 ２ａ・・・・・・低融点合金 ３・・・・・・蛇腹管 ４．５・・・・・・取付具 ４ａ、５ａ・・・・・・孔 ４ｂ・・・・・・切欠部 １１・・・・・・第１の鋳造型 １２・・・・・・鋳造空所 １３・・・・・・導入口 第 図 ｔ７Ｊ’ｐ汀ｐ ｈ 第 図 イエ３シへ一里、ピア［５＼二二＝〒−５−＝ＫＬ管 第 図 、偵乃 第 図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）低融点合金からなる中子本体（２）の軸方向の略
   中心に、金属製の蛇腹管（３）を埋設したことを特徴と
   する低融点合金中子。
2. （２）当接離隔する一対の鋳造型で形成する鋳造空所（
   １２）内に、両端を鋳造型外に連通した金属製の蛇腹管
   （３）を配設し、該蛇腹管（３）を配設した前記鋳造空
   所（１２）内に溶融した低融点合金（２ａ）を充填し、
   低融点合金（２ａ）の充填完了後、前記蛇腹管（３）の
   内部に冷却した流体を流し中空状の蛇腹管（３）の周囲
   に充填される低融点合金を冷却して中子本体（２）を形
   成することを特徴とする低融点合金中子の製造方法。
3. （３）当接離隔する一対の成形型で形成する成形空所（
   ２２）内に、低融点合金からなる中子本体（２）の軸方
   向の略中心に金属製の蛇腹管（３）を埋設した低融点合
   金中子（１）を配設するとともに、該低融点合金中子（
   １）の蛇腹管（３）の両端部を成形型外に連通して蛇腹
   管（３）の内部に流体を供給可能とし、この低融点合金
   中子（１）を配設した成形空所（２２）内に成形材料（
   ３０）を充填して中子（１）を内蔵した一次成形品の成
   形完了後、前記低融点合金中子（１）の蛇腹管（３）の
   内部に中子本体（２）を構成する低融点合金の融点温度
   以上に加熱した流体を流し中子本体（２）を溶融するこ
   とを特徴とする中子を用いる成形品の成形方法。