JPH0242420Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は射出成形用筒易樹脂型に関するもので
あり、試作成形品または少量成形品製作用の射出
成形用筒易樹脂型として利用される。

（従来の技術） 従来の合成樹脂成形用型は第３図に示すよう
に、固定型１１および可動型１２の型枠１３，１
３内に金属粉入り樹脂、例えば鉄粉、銅粉、アル
ミ粉などを含有するエポキシ系樹脂から形成され
た注型樹脂層１４，１４およびキヤビテイ１５を
形成する表装樹脂層１６，１６が配設されている
（例えば、特公昭58−54971号公報）。

（考案が解決しようとする問題点） 型枠１３内に配設された樹脂層１４，１６は熱
伝導性が悪いため、樹脂型、すなわち固定型１１
および可動型１２の冷却能が小さく、射出成形中
の固定型１１および可動型１２の温度調節および
成形温度の安定維持ができず、溶融樹脂の固化速
度が遅く、成形品の品質を著しく低下させてい
た。

本考案が解決しようとする問題点は、容易に樹
脂型の温度調節および成形温度の安定維持を行う
ことである。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するための手段は、樹脂層中
に金属コイルが周設された冷却用管を設けること
である。

（作用） 上記手段は次のように作用する。

射出成形において、射出された溶融樹脂がキヤ
ビテイ内に充填される。このとき、金属コイルが
周設された冷却用管には冷却水、油等の冷媒が通
されており、樹脂型は冷却用管および金属コイル
を介して強制的に冷却され、前記溶融樹脂は冷却
用管を通る冷媒によつて速やかに熱を奮われ固化
する。

（実施例） 以下、上記手段の一具体例を示す実施例につい
て説明する。

第１図に本考案に係る合成樹脂成形用樹脂型が
示され、固定型１と可動型２と可動型２に保持さ
れたスプルーブツシユ３とからなる。固定型１お
よび可動型２は型枠４，４内に樹脂または金属粉
入り樹脂、例えばエポキシ系樹脂、または、鉄
粉、銅粉、アルミ粉などを含有するエポキシ系樹
脂から形成された注型樹脂層５，５およびキヤビ
テイ７を形成する表装樹脂層６，６が配設され、
さらに注型樹脂層５，５中に冷却水、油等の冷媒
の通る金属製冷却用管８，８が多数個設けられ、
第２に示すように冷却用管８，８の外周面に鉄線
材、銅線材、アルミ線材などから形成された金属
コイル９，９が周設されている。スプルーブツシ
ユ３にはスプルー３ａが形成され、キヤビテイ７
と連通している。

射出成形において、溶融樹脂を射出ノズル（図
示せず）から樹脂型内に射出する。樹脂型内に射
出された溶融樹脂はスプルー３ａを通り、キヤビ
テイ７内に充填される。このとき、冷却用管８，
８には冷却水、油等の冷媒が通されており、樹脂
型は冷却用管８，８および金属コイル９，９を介
して強制的に冷却され、キヤビテイ７に充填され
た溶融樹脂は冷却用管８，８を通る冷媒によつて
速やかに熱を奮われ固化され、所望形状の成形品
となる。

（考案の効果） 本考案は次の効果を生ずる。

樹脂または金属粉入り樹脂層中に冷媒の通る冷
却用管および金属製コイルが多数個設けられてい
るから、樹脂型の冷却能が大となるので、樹脂型
の温度調節および成形温度の安定維持が容易にで
き、さらに耐熱性が向上するので、大幅なる型寿
命を延長しうることが可能となつた。

冷却用管および金属製コイルにより樹脂型およ
び樹脂型内に注入された溶融樹脂を強制的に冷却
するから、成形品の固化が早くなるとともに成形
品の離型性が向上するので、成形サイクルタイム
が短縮でき、しかも成形品に歪が発生しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る合成樹脂成形用樹脂型の
断面図、第２図ａは金属コイルが周設された冷却
用管の要部正面図、第２図ｂは同図ａの側面図、
第３図は従来の合成樹脂成形用樹脂型の断面図で
ある。 １……固定型、４……可動型、５……注型樹脂
層、８……冷却用管、９……金属コイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 樹脂または金属粉入り樹脂からなる合成樹脂成
   形用樹脂型において、樹脂層中に金属コイルが周
   設された冷却用管を設けたことを特徴とする合成
   樹脂成形用樹脂型。