JPH0213282Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はカートンボツクスの両外側フラツプに接
着剤を塗布し、次いでこれを折曲することにより
カートンボツクスの側面に貼着して包装を完成す
る工程において、フラツプ折曲時のずれをなく
し、これをカートンボツクス側面に正確に貼着す
ることを目的としたカートンシーラにおけるカー
トン支持装置に関するものである。

従来のカートンシーラにおいては、カートンボ
ツクスを搬送する受具として底板の前後縁に立上
り部を有するものが用いられており、この受具の
両立上り部間にフラツプを両側に開いた状態でカ
ートンボツクスを嵌合保持させ、受具に直線方向
の移動送りを与えつつフラツプの表面に接着剤を
塗布し、次いでその進行途中で搬送ラインの両側
に設置された折曲げバーの曲縁に沿つてオーバー
フラツプを上方に押し上げ、これをカートンボツ
クスの側面に接着させるものであつた。

このように従来は受具の前後立上り部間にカー
トンボツクスを嵌合保持させて保型するものであ
つたため、特定の大きさのカートンボツクスにし
か適用することができず、大きさの異なるカート
ンボツクスに適用するにはカートンシーラに備え
たすべての受具をそのボツクスの嵌合に適した形
状のものに交換しなければならなかつた。また、
カートンボツクスはその前後面のみが受具の立上
り部で規制され、左右方向に対しては開放されて
いるため、オーバフラツプの折曲縁と前記折曲げ
バーとの関係位置にずれが生じ、オーバーフラツ
プが不正に折曲され、最終的な包装の姿に歪やゆ
がみが生ずるなどの欠点があつた。

本案は上記問題点を解消するもので、前記受具
を、カートンボツクスを載置する底板と、カート
ンボツクスの背面を支える後部立上り縁とで構成
し、カートンボツクスの搬送ラインに沿つてその
両側にカートンボツクスの側面に接触して摩擦力
を与える一対の摩擦バーと、その延長上に接着剤
が塗布されたカートンボツクスの両フラツプを水
平姿勢より垂直姿勢に誘導してカートンボツクス
の側面に圧接させる一対の折曲げバーとをそれぞ
れ設置し、少くとも一側の摩擦バー及び折曲げバ
ーをカートンボツクスの搬送ラインに向けて内外
進退調整可能としたことを特徴とするものであ
る。以下本案の実施例を図によつて説明する。

第１図、第２図において、機枠１の長手方向前
後にそれぞれスプロケツト２，３を支持させ、両
スプロケツト２，３間に無端チエーン４を掛け渡
し、無端チエーン４に一定間隔を置いてカートン
ボツクスＢの受具５，５…を取付け、無端チエー
ン４の上側行程にカートンボツクスＢの搬送ライ
ンｌを形成させる。図中６はチエーン駆動用モー
ターである。この搬送ラインｌの搬入側となる機
枠１の一端にはカートンボツクス供給テーブル７
を設置し、搬出側となる他端には取出しシユート
８を設置する。さらに搬送ラインｌの一側の機枠
１上には案内枠９ａに支持された送り台９を搬送
ラインｌに向けて進退動可能に配設し、案内枠９
ａに保持された送りねじ９ｂを送り台８のめねじ
（図示略）に螺合させ、この送りねじ９ｂを機枠
１に軸支した回転軸１０に歯車機構１１を介して
連動させ、回転軸１０の端末に操作ハンドル１２
を取付ける。一方、前記搬送ラインｌをはさんで
その一側の機枠１上と、他方の送り台８上とにそ
れぞれ搬送ラインｌに沿つて摩擦バー１３と、該
摩擦バー１３の途中より端を発してその延長方向
に延びる折曲げバー１４と、さらにその延長方向
に沿つて直線上に配列した圧着コロ列１５とをそ
れぞれ装備する。第３図において、受具５はカー
トンボツクスＢを載置する底板５ａと、底板５ａ
上に支えられたカートンボツクスＢの背面を支え
る後部立上り縁５ｂとからなり、他の三方は開放
されているものである。

摩擦バーＢは受具５上に載置されたカートンボ
ツクスＢの側面に接触し、この面に対して摩擦力
を与えるもので、受具５の底板５ａよりやや上方
位置で水平に配置されたバーである。

また、折曲げバー１４は受具５の底板５ａより
やや低い位置より端を発して次第に立上り、以後
搬出側に向けて摩擦バー１３とほぼ同一高さで水
平に配置されている。この折曲げバー１３は受具
５に載せられたカートンボツクスＢのフラツプＦ
を水平姿勢より垂直姿勢に折曲するためのもので
ある。

圧着コロ列１５は取出しシユート８に対応して
その両側に配置するもので、受具５より取出しシ
ユート８上に送り出されたカートンボツクスＢの
側面を押圧してフラツプＦをカートンボツクスＢ
の側面に圧接すると共に次工程への搬送を容易な
らしめるためのものである。さらに、第１図、第
２図において、搬送ラインｌをはさんで、各摩擦
バー１３の略中央部位の外側の機枠１上および送
り台８上に、それぞれカートンボツクスＢのフラ
ツプＦ上に接着剤、例えばホツトメルト接着剤を
供給する接着剤塗布装置（ホツトメルトガン）１
６を設置する。以上実施例では搬送ラインｌをは
さんでその一側の摩擦バー１３、折曲げバー１
４、圧着コロ列１５、接着剤塗布装置１６を可動
側とした例を示した。勿論両側の一連の機構を移
動調整しうるようにしてもよいのはいうまでもな
い。

実施例において、内容物が充填されて供給テー
ブル７上に供給されたカートンボツクスＢを受具
５上に搬入する。各カートンボツクスＢのフラツ
プＦは両側に水平に開いており、受具５上にはフ
ラツプＦを両側方に突出するようにカートンボツ
クスＢを載置する。この状態で操作ハンドル１２
を回転操作し、搬送ラインｌに向けて送り台９を
移動させ、送り台９上の摩擦バー１３でカートン
ボツクスＢを対向側の摩擦バー１３側に押し付
け、カートンボツクスＢの両側面に両摩擦バー１
３，１３の接触による摩擦力を作用させる。送り
台９の進退調整により、カートンボツクスＢに対
する摩擦バー１３の関係位置を設定すれば、同時
に折曲げバー１４，１４、接着剤塗布装置１６，
１６、圧着コロ列１５，１５のカートンボツクス
Ｂに対する関係位置が自動的に設定される。また
カートンボツクスＢの大きさが替らない限り、以
後送り台９の調整は不要である。

モーター６の駆動により無端チエーン４に連続
送りを与え、供給テーブル７上より、受具５上に
次々とカートンボツクスＢを搬入する。搬入ステ
ーシヨンでの受具５に対するカートンボツクスＢ
の搬入位置が多少ずれている場合でも、カートン
ボツクスＢは後部立上り縁５ｂで押され、且つ両
側の摩擦バー１３，１３より摩擦抵抗を受けるた
め、受具５上での前後、左右位置が規制され、搬
送ラインｌに沿つて一定の姿勢で移送される。次
いでカートンボツクスＢのフラツプＦ，Ｆが接着
剤塗布装置１６，１６の直下に達すると、ホツト
メルト接着剤の供給が行われて開かれたフラツプ
Ｆ，Ｆの上面に塗布される。ひきつづきカートン
ボツクスＢが移送されると、両側のフラツプＦ，
Ｆは折曲げバー１４，１４で押し上げられ、これ
によつてフラツプＦはその基部より折曲され、終
に垂直に折曲されて接着剤の塗布面がカートンボ
ツクスＢの側面に重ね合される。カートンボツク
スＢはその後取出しシユート８の基端に達し、受
具５のみが取出しシユート８の切欠きより下降し
てカートンボツクスＢはシユート８上に残され
る。シユート８上に移されたカートンボツクスＢ
は後続のカートンボツクスＢで押され、あるいは
手作業などによりシユート８上を機枠１の他端に
向けて移送され、その終端より次工程に向けて送
出される。カートンボツクスＢはシユート８上を
移行する間、両側の圧着コロ列１５より押圧力を
受けてフラツプＦはボツクスの側面に完全に接着
される。

本案は以上のようにカートンボツクスを搬送す
る受具５として底板５ａとボツクスの背面を支え
る後部立上り縁５ｂとで構成し、カートンボツク
スの搬送途中では両側の摩擦バー１３，１３より
ボツクスの側面に摩擦力が作用するようにしたた
め、受具５上に搬入するカートンボツクスＢの搬
入時の姿勢がずれた場合でも移送途中で自動的に
矯正されて接着剤の塗布位置やフラツプの折曲部
にずれが生ずることはなく、包装の姿に歪や変形
が生ぜず、正確な形状で包装することができる。

また本案によれば搬送ラインに対し、送り台を
内外に進退動させ、搬送ラインをはさんでその両
側の摩擦バーの間隔を調整することにより大小の
カートンボツクスの包装に自由に応ずることがで
き、受具を交換する必要は全くない。さらに受具
を底板と後部立上り縁とで構成することにより、
その送り終端で下降する場合にカートンボツクス
を取出しシユート上に残して無理なく下降でき、
また搬入の場合にもカートンボツクスと受具との
関係位置を正確に合せる必要がないため、カート
ンボツクスの搬出入を能率よく行なうことができ
る効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を装備したカートンシーラの
一実施例を示す平面図、第２図は同側面図、第３
図は要部拡大斜視図である。 ５……受具、５ａ……底板、５ｂ……後部立上
り縁、９……送り台、１３……摩擦バー、１４…
…折曲げバー、１６……接着剤塗布装置、Ｂ……
カートンボツクス、Ｆ……フラツプ、ｌ……搬送
ライン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 直線方向に向けて移動送りが与えられるカート
   ン受具と、該受具の移動途中で受具に支えられた
   カートンボツクスのフラツプ上に接着剤を塗布す
   る接着剤塗布装置とを備えたカートンシーラにお
   いて、前記受具をカートンボツクスを載置する底
   板とカートンボツクスの背面を支える後部立上り
   縁とで構成し、カートンボツクスの搬送ラインに
   沿つてその両側にカートンボツクスの側面に摩擦
   力を与える一対の摩擦バーと、その延長上に接着
   剤が塗付されたカートンボツクスの両フラツプを
   水平姿勢より垂直姿勢に誘導してカートンボツク
   スの側面に圧着させる一対の折曲げバーとをそれ
   ぞれ設置し、すくなくとも一側の摩擦バー及び折
   折曲げバーをカートンボツクスの搬送ラインに向
   けて内外進退調整可能としたことを特徴とするカ
   ートンシーラにおけるカートン支持装置。