JPH02129312A

JPH02129312A - 浴銑樋における溶銑の脱珪方法および脱珪剤吹込ランス

Info

Publication number: JPH02129312A
Application number: JP28234888A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Uchiyama; 武内山; Kanji Takeda; 武田　幹治
Original assignee: Kawasaki Steel Corp
Current assignee: JFE Steel Corp
Priority date: 1988-11-10
Filing date: 1988-11-10
Publication date: 1990-05-17

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は、溶銑樋を流れる溶銑に脱珪剤をキャリアーガ
スとともに吹付ける脱珪効率に優れた溶銑樋における溶
銑の脱珪方法および脱珪処理用吹付ランス（以下ランス
と略す）に関するものである。

〈従来の技術〉最近、高炉の溶銑樋における溶銑の脱珪技術が急速に発
達し、普及している。溶銑樋における脱珪方法は、大別
して、上置き法、ブラスティング法、インジェクション
法がありそれぞれに長所・短所を有する。すなわち上置
き法は最も簡便で、設備コストも安いが反応効率が低い
、ブラスティング法は、例えば特開昭５８−１３０２０
８号公報に開示されているように、脱珪剤を吹き付は溶
銑中に深く侵入させ上置き法における反応効率を改善し
た方法である（第４図参照）。特開昭５７−２００５１
０号公報に開示されたようなインジェクション法は、さ
らに反応効率を改善するものであるが、吹込みランスを
溶銑に浸漬するためランスの損耗が激しくライニングコ
ストが高い。

そこで本発明者らによるインジェクション法のランス損
耗を軽減する技術（特願昭６２−２２９７４号公報参照
）やブラスティング法での反応効率を改善する技術など
各種技術が発明されている。

ブラスティング法での反応効率の改善には、ブラスティ
ング位置の近傍で溶銑のガス攪拌を行う方法（特開昭６
２−１０７０１０号公報参照）、機械撹拌を行う方法（
特開昭６２−２０２０１１号公報参照）、および段差を
利用し溶銑と脱珪スラグを攪拌する方法（特開昭６３−
１８００９号公報参照）などがあり、特に段差を利用し
た場合の攪拌力は強く、反応効率は最も高い、ここで、
段差を設ける場所としては溶銑樋の途中での落下部、溶
銑樋から傾注砿への落下部、傾注樋からトピードカーへ
の落下部などがある。しかし、トピードカー受銑量を大
きく確保するために脱珪スラグを溶銑樋の途中で除滓す
る必要があり、傾注樋およびトピードカーへの落下エネ
ルギーを用いることはできない。

しかしながら、溶銑樋の途中に前述の特開昭６３−１８
００９号公報に示すような溶銑落下部をつくることは、
限られた高炉鋳床でのレイアウト上、不可能な場合も多
く、たとえ可能だとしても改造費は草大なものとなり、
設備コストが高（なる。

また、特開昭６２−２０２０１１号公報にはブラスティ
ングノズルを多段に配し、反応効率を高める方法が開示
されているが、ノズルの設置場所の制約。

設備コストが高くなるという問題があり、現状ではブラ
スティング法自体の反応効率を高めることが望まれてい
る。

〈発明が解決しようとする課題〉ブラスティング法において、前述のように溶銑樋長さが
短い場合や、高炉鋳床でのレイアウト上、反応効率の改
善のための溶銑落下部設備や多段ブラスティングノズル
の配設ができず、又設備コスト上の問題がある。従って
、本発明は、簡単な設備改造などでブラスティング法自
体の反応効率を高め、脱珪反応効率の高い溶銑樋におけ
る溶銑の脱珪・方法や、脱珪処理用吹付ランスを提供す
るためになされたものである。

〈課題を解決するための手段〉本発明者らは、ブラスティング法における脱珪効率の向
上について鋭意研究を重ねた結果、脱珪剤のノズル先端
速度を低下させず、溶銑中に巻き込まれるキャリアーガ
ス量及び空気量を減少させればよいとの知見を得、この
知見にもとづいて本発明をなすに至った。

本発明は、■溶銑樋を流れる溶銑の脱珪のために、脱珪
剤吹付ランスから溶銑上に脱珪剤をキャリアーガスと共
に吹き付けるブラスティング法において、該吹付ランス
の先端部でキャリアーガスを減速し、溶銑に巻き込むキ
ャリアーガス量及び空気量を減少することを特徴とし、
■その方法を達成する脱珪剤吹付ランスは先端部分にキ
ャリアーガス減速手段を備えたことを特徴とし、■前記
キャリアーガス減速手段はラッパ状のテーパー管で構成
され、下記の条件を満足する形状を特徴とするものであ
る。

記５Ｄ≦ｌ≦１５Ｄ５０’　＜ｃｒ＜１２０゜ここで、Ｄ：脱珪剤吹付ランスの内径（＋ｍａ）　。

ｐ、：キャリアーガス減速手段の長さ（閣）。

α：キャリアーガス減速手段の広かり角度（°）。

〈作　用〉従来のブラスティング法では、キャリアーガス中に脱珪
剤を混合して溶銑上に吹き付けるので、脱珪剤と共にキ
ャリアーガスも溶銑中に侵入し、また吹込ランス先端部
から脱珪剤、キャリアーガスが高速で吹き出し、キャリ
アーガスは周りの空気を巻き込んで大量のガスが溶銑中
に侵入していた（第２図［有］）参照）、脱珪剤は主に
脱珪に用いられるが脱炭に寄与するものもあり、さらに
脱炭反応はガス発生反応（Ｃ＋　ＦｅＯ→ＣＯ１＋Ｆｅ
）であるため、溶銑中に吹き込まれるキャリアーガス量
が多いとガス発生が容易となり、脱炭反応を起こし易く
結果として脱珪反応効率を低下させていた。

本発明では、脱珪剤吹付ランスの先端部でキャリアーガ
スを減速させたので、吹込ランス先端からのキャリアー
ガス吹き出し速度は従来より遅くなり、周りから巻き込
む空気量は少なくなり、溶銑中に侵入するガスは減少し
脱炭反応は従来より起こりにくくなる。一方脱珪剤は、
ガスよりも慣性力が大きいために、吹付ランスの先端部
でキャリアーガスが減速されても急激に減速されず、脱
珪剤の溶銑への侵入深さは従来とほぼ同じである（第１
図参照）。

脱珪剤吹込ランスの先端部分にキャリアーガス減速手段
を設けることによって前記の方法が達成できる（第２図
（ａ）参照）。

脱珪剤吹付ランス先端に取付ける具体的なキャリアーガ
ス減速手段として、該吹付ランス先端側が小径で、大径
側を開口させたラッパ状のテーパー管で、テーパー管先
端部に向けてテーパー状に径が広がり、かつ内部中央の
大部分の脱珪剤が通過する位置よりも外側のテーパー状
の部分に邪魔板を必要に応じて取り付けたものを用いて
いる（第２図（ａ）参照）、従って吹込みランスを流れ
てきたキャリアーガスは、減速手段の部分での径の拡大
により減速され、さらに邪魔板によって減速され、減速
手段の下端から従来法よりも低速で吐出されるので、溶
銑中に巻き込まれるガス量は少なくなる。一方脱珪剤は
、ガスよりも慣性力が大きいために、減速手段のところ
で径が拡がっても急激に減速されず、また、邪魔板も脱
珪剤の通過位置よりも外側に設置しであるために脱珪剤
が邪魔板に当たって減速されることもなく、脱珪剤の侵
入深さは従来法とほぼ同じである。また減速手段の部分
のテーパー管があることと、吐出されるガスが低速とな
るためにテーパー管付吹込ランスから吐出したあとに空
気を巻き込むことも少なくなり、溶銑中に侵入するキャ
リアーガス量及び空気量は、従来法と比べて大幅に減少
する。従って脱珪剤による脱炭反応は減少し、結果とし
て脱珪反応効率は向上する。

次に本発明に係る減速手段の長さ２．広がり角度αにつ
いての範囲を決めているが、ｌが５Ｄ（Ｄは吹込ランス
の内径）より大きいので管径増加によるキャリアーガス
の減速効果を確保でき、又１５Ｄ以下なのでキャリアー
ガスの減速効果を確保でき、かつハンドリングが容易で
ある。

αは５０”以上なのでテーパー管の内径の拡大による減
速効果があり、又邪魔板取付はスペースが確保できる。

一方、１２０°位で減速効果がなくなるので１２０°以
下とした。

〈実施例〉本発明によるブラスティング方法の一例を第１図に、第
２図には、キャリアーガス減速手段がない場合（従来法
・・・第２図（ｂ）参照）とある場合（本発明・・・第
２図（ａ）参照）の脱珪剤とキャリアーガスの挙動を比
較して示した。

本発明によると、第２図（ａ）に示すようにキャリアー
ガス、空気の溶銑中への巻き込みが従来に比べて著しく
減少している。これは前述のとおり吹付ランス先端部に
おけるキャリアーガス速度を減速した結果である。

キャリアーガス減速手段は、第２図（ａ）に示すように
、脱珪剤吹付ランス２先端側が小径で、ランス内径りと
ほぼ同じ内径０１であり、かつ大径側の内径がＤ８で、
その広がり角度がα、長さでであるテーパー管であって
、５Ｄ≦２≦１５Ｄ、　５０″くα〈１２０°の条件を
満足する形状のものである。

第３図にキャリアーガス減速手段内の邪魔板の例を示し
た。第３図は第２図（ａ）のＡ−Ａ視背面図である。第
３図に示した様に邪魔板には穴あき仮。

網、棒などキャリアーガスを減速させる物質ならば何で
も適用でき、また第２図（ａ）に示した様に邪魔板を複
数段に設置することも可能である。

なお、キャリアーガス用減速手段は、ランスと一体に作
成してもよく、また別途作成し、吹付ランスに取付け、
取外せるようにしても良い。

本発明についての具体的な実施例を以下に示す。

吹付ランス内径Ｄ−２０ｓｌ＋第２図（ａｌタイプの内
周面に邪魔板を有する減速手段で長さｊ！−９０ｍ小径
側の径Ｄ＋＝２０ｍｍ、大径側の径Ｄｔ＝　２００ｍ＋
、広がり角度α−９０°のものを用い、脱珪剤吹込速度
：　４０ｋｇ／細、キャリアーガス流ｊｉ：　　１．５
Ｍ／廟。

溶銑流１：　４　Ｌ／廁、溶銑中５ｉｆｉ度：０．４５
〜０．５重量％の条件で、溶銑樋を流れる溶銑に脱珪剤
吹付ランスから脱珪剤をキャリアーガスと共に吹き付け
て脱珪を行った結果を、同一条件で脱珪した従来例に於
ける結果と合わせて第１表に示した。

第　　１　　表実施例では従来例に比べ脱炭効率が低下し、脱珪効率が
６０％から７５％に改善され、処理後Ｓ＋は従来例より
も大幅に低下した。

〈発明の効果〉本発明によると、巻き込み空気量の減少によって脱炭反
応効率が低下し、脱珪反応効率が向上する。従って付随
的に溶銑温度低下が防止でき、又溶銑樋周辺の集塵機の
負荷を軽減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による脱珪方法の説明図、第２図は、
本発明（ａ）と従来法（ｂ）とにおける吹込みランス先
端部分での脱珪剤及びキャリアーガスなどの挙動を説明
する模式図、第３図は、邪魔板の例を示した第２図（ａ
）のＡ−Ａ視背面図、第４図は、従来のブラスティング
法による脱珪方法の説明図である。第図１・・・減速手段、３・・・脱珪剤、５・・・溶銑樋、７・・・キャリアーガス、９・・・テーパー管、ｌ・・・巻き込み空気、！・・・低速ガス、Ｄ・・・ランス内径、０１・・・減速手段の小径側の内径、０□・・・減速手段の大径側の内径、！・・・減速手段の長さ、 α・・・減速手段の広がり角度。２・・・脱珪剤吹付ランス、４・・・熔　銑、６・・・気　泡、８・・・邪魔板、仲・・・溶銑の流れ、ｌ・・・高速ガス、第２図＜ａ＞　　本発明（σ）従来法特詐出願人川崎製鉄株式会社６Ｃ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）溶銑樋を流れる溶銑の脱珪のために、脱珪剤吹付
ランスから溶銑上に脱珪剤をキャリアーガスと共に吹き
付けるブラスティング法において、該吹付ランスの先端
部でキャリアーガスを減速し、溶銑に巻き込むキャリア
ーガス量及び空気量を減少することを特徴とする溶銑樋
における溶銑の脱珪方法。
（２）溶銑樋を流れる溶銑の脱珪のために、溶銑上に脱
珪剤をキャリアーガスと共に吹き付ける脱珪剤吹込ラン
スにおいて、該脱珪剤吹込ランスの先端部分にキャリア
ーガス減速手段を設けたことを特徴とする脱珪剤吹付ラ
ンス。
（３）請求項２記載のキャリアーガス減速手段はラッパ
状のテーパー管で構成され、下記の条件を満足する形状
であることを特徴とする脱珪剤吹付ランス。記５Ｄ≦ｌ≦１５Ｄ５０°＜α＜１２０° ここで、Ｄ：脱珪剤吹付ランスの内径（ｍｍ）、ｌ：キャリアーガス減速手段の長さ（ｍｍ）、 α：キャリアーガス減速手段の広がり角度（°）。