JPH0211804A - 湿分分離加熱器異常検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は蒸気タービンプラントに係り、特に高圧タービ
ンと低圧タービンとの間にあってサイクル蒸気中に含ま
れる湿分を取除き、さらにこれを加熱するように構成さ
れた湿分分離加熱器に付設される異常検出装置に関する
。

（従来の技術） 一般に、原子力発電用蒸気タービンプラントでは原子炉
で発生する蒸気は飽和蒸気または若干の湿り蒸気であり
、この蒸気か高圧タービン内で膨張を遂げたときに湿り
度は１０％を超える程の大きな値となる。この湿分を多
量に含む蒸気がそのまま低圧タービンに送られると、蒸
気の流動は湿分のために著しく阻害され１、効率の低下
を招くと共に、湿分によって動翼等か浸食を受ける等の
不具合が生じるため、湿分を１％以内に抑えるための様
々な工夫がなされている。その代表的な仕組は高圧ター
ビンと低圧タービンとを結ぷ再熱蒸気管の経路に湿分分
離加熱器を設ける方法であり、およそ次のように構成さ
れている。

すなわち、第４図において、原子炉１で発生した蒸気は
主蒸気管２を介して高圧タービン３に導かれ、そこで膨
張を遂げて後、高圧タービン３から再熱蒸気管４を通し
て湿分分離器５、第１段加熱器６および第２段加熱器７
を有する湿分分離加熱器８に導かれる。湿分分離器５で
は蒸気中の大部分の湿分が除去され、続いて導かれる第
１段および第２段加熱器６．７で残りの湿分ち加熱蒸気
によって蒸発させられ、湿分分離加熱器８の出口では過
熱蒸気となる。ここで、第１段加熱器６の加熱蒸気とし
ては高圧タービン３の適当な圧力の段落から抽出されて
第１段加熱蒸気管９を通して送られる蒸気が、また第２
段加熱器７の加熱蒸気には主蒸気管２から抽出されて第
２段加熱蒸気管１０を通して送られる蒸気がそれぞれ用
いられる。

この後、蒸気は湿分分離加熱器８から再熱蒸気管４を通
って低圧タービン１１に導かれ、そこで膨張して仕事を
行ない、排気として復水器１２に排出され、そこで凝縮
させられる。復水は復水器１２から復水ポンプ１Ｂによ
って抽出され、低圧給水加熱器１４へ、さらに給水ポン
プ１５によって高圧給水加熱器］６へ送られ、高温の給
水となって原子炉１へ供給される。

また、第１段および第２段加熱器６．７にて加熱蒸気か
凝縮してドレンか生じるため、第１段加熱蒸気用ドレン
タンク１７および第２段加熱蒸気用トレンタンク１８が
設けられ、それらの間は各々トレン回収管１９．２０に
よって結ばれてドレンか回収されるようになっている。

さらに、ドレンタンク１７．１８には水位計２１．２２
がそれぞれ設けられており、ドレンタンク１７．１８と
高圧給水加熱１６とを結ぶドレン管２３．２４の経路に
設けられた調節弁２５．２６の開度がこの水位計２１．
２３から出される水位信号によって調節され、その水位
が一定に保たれる。また、第１段および第２段加熱器６
．７と高圧給水加熱器１６との間は第１段加熱蒸気用ベ
ント管２７および第２段加熱蒸気用ベント管２８によっ
て結ばれ、常時、微量の加熱蒸気がこれらのベント管２
７．２８を通って高圧給水加熱器１６に流れるようにな
っている。なお、図中符号２９および３０は第１段およ
び第２段加熱蒸気止め弁をそれぞれ示している。

（発明が解決しようとする課題） ところで、第１段および第２段加熱器６．７は、いわゆ
る多管式熱交換器の一種であり、伝熱面を構成する要素
として伝熱管が多数使用されている。この場合、加熱蒸
気は伝熱管の内側を流動しつつ、伝熱面によって隔てら
れたサイクル側の蒸気に熱を放出して温度降下させられ
るが何らかの原因により伝熱管に破断事故か発生すると
、圧力差により加熱蒸気が破損箇所を通ってサイクル側
の蒸気に噴き出し、双方の蒸気が混ざり合って湿分分離
加熱器８を通過し、再熱蒸気管４に流れてしまう。この
ような不測の事態が発生し、そのまま放置されると低圧
タービン１１および湿分分離加熱器８において次のよう
な問題が生じる。

すなわち、湿分分離加熱器８は第４図においては簡略化
されて１台か示されているが、複数台の湿分分離加熱器
８か組込まれる場合かあり、別々の再熱蒸気管４を経て
流れる蒸気が低圧タービン１１の入口で合流させられる
とき、加熱蒸気の漏洩があった方の高温蒸気と接する低
圧タービン１１の領域と、正常に機能している湿分分離
加熱器８を通過して流れる適正温度の蒸気と接する領域
との間に温度分布の偏りが生じる危険性かある。

このため、低圧タービン１１、特にケーシングに不均一
な熱膨張が生じて回転部分との接触を引き起こす懸念が
ある。

一方、−本の伝熱管の破断はこれに隣接する他の伝熱管
に高圧蒸気による励振力を及はす。このとき、他の伝熱
管の振動が激しくなり、万一伝熱管の固有振動数と一致
するようなことがあると、共振が引き起こされ、他の伝
熱管は短時間のうちに破損してしまう。

従来、このような湿分分離加熱器８の損傷および低圧タ
ービン１１での異常な熱膨張等を引き起こす伝熱管の異
常事態に対する有効な対策は採られてなく、これらの機
器の安全性について配慮かもとめられている。

本発明の目的は伝熱管における異常の発生を湿分分離加
熱器の外で速やかに検出し、機器の安全性を高めるよう
にした湿分分離加熱器異常検出装置を提供することにあ
る。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明による湿分分離加熱器異常検出装置は検出された
加熱器に流入する加熱蒸気圧力信号と、プラント負荷信
号に応じて出力される加熱蒸気圧力設定値信号とに基づ
いて演算を行ない、偏差信号を出力する第１の演算装置
と、検出された加熱器から流出する被加熱蒸気温度信号
と、プラント負荷信号に応じて出力される被加熱蒸気温
度設定値信号とに基づいて演算を行ない、偏差信号を出
力する第２の演算装置と、第１の演算装置から与えられ
る偏差信号が予め決められた値を超えたとき加熱蒸気圧
力異常信号を出力する圧力異常検出装置と、第２の演算
装置から入力される偏差信号か予め決められた値を超え
たときに被加熱蒸気温度異常信号を出力する温度異常検
出装置と、圧力異常検出装置および被加熱蒸気異常信号
の双方が与えられたとき加熱器伝熱管異常発生信号を出
力する論理回路とを備えることを特徴とするものである
。

（作用） 本発明において、第１図および第２の演算装置は検出器
からの信号を受けて、加熱器に流入する加熱蒸気圧力信
号と、プラント負荷に応じて出力される加熱蒸気圧力設
定値信号とに基づいて偏差信号を、また加熱器から流出
する被加熱蒸気温度信号と、プラント負荷に応じて出力
される被加熱蒸気設定値信号とに基づいて偏差信号を各
々得るように構成され、また、この第１および第２の演
算装置から出力される偏差信号を受けて、そのレベルが
予め決められた値の範囲内にあるうちは信号を出力せず
、一方その範囲を超えた場合には加熱蒸気圧力異常信号
および被加熱蒸気温度異常信号として出力するように圧
力異常検出装置および温度異常検出装置が、さらにこれ
らの信号の双方が与えられた場合に限り、加熱器伝熱管
異常発生信号を出力するように論理回路がそれぞれ構成
される。これにより加熱器に導かれる加熱蒸気の圧力降
下および加熱器を通過した被加熱蒸気の温度上昇の有無
に従い、伝熱管の破断を検知することができる。

（実施例） 本発明の実施例を第１図および第２図を参照して説明す
る。

第１図において、高圧タービン３から抽出され、第１段
加熱蒸気管９を通して第１段加熱器６に流れる加熱蒸気
の圧力が圧力検出器３１により、また湿分分離加熱器８
を通って低圧タービン１１に向かう被加熱蒸気の温度が
温度検出器３２によりてそれぞれ検出され、第１段加熱
蒸気圧力信号ａおよび被加熱蒸気温度信号すとして湿分
分離加熱器異常検出装置３３に出力される。

第２図において、湿分分離加熱器異常検出装置３３に備
えられた関数発生器３４には湿分分離加熱器の系全体が
正常であるときのプラント負荷に対応した第１段加熱蒸
気圧力の関数が予め与えられており、プラント負荷信号
Ｃが入力された場合、第１段加熱蒸気圧力設定短信号ｄ
を演算器３５に出力するようになっている。一方、関数
発生器３６には湿分分離加熱器の系全体が正常であると
きのプラント負荷に対応した被加熱蒸気温度の関数が予
め与えられており、プラント負荷信号Ｃが入力された場
合、被加熱蒸気温度設定値信号ｅを演算器３７に出力す
る。なお、プラント負荷信号は高圧タービン３に流入す
る蒸気を制御する蒸気加減弁の開度、高圧タービン３の
第１段蒸気圧力、発電機の出力等に基づいて得られる。

演算器３５では第１段加熱蒸気圧力設定短信号ｄと、検
出された第１段加熱蒸気圧力信号ａとに基づいて偏差を
求める演算が行なわれ、第１段加熱蒸気圧力偏差信号ｆ
がつくられる。この偏差信号ｆは圧力異常検出回路３８
に出力され、信号レベルが判定される。そして、あるレ
ベルを超えた場合には第１段加熱蒸気圧力異常信号ｇと
してタイマー３９に出力される。ここで、タイマー３９
は限時復帰形として構成され、入力信号が一定時間継続
して与えられる場合にアンド回路４０に第１段加熱蒸気
圧力異常信号ｇを出力し、入力信号が継続されないとき
にはこれを出力しないようになっている。一方、演算器
３７においては被加熱蒸気温度設定値信号ｅと、検出さ
れた被加熱蒸気温度信号すとに基づいて偏差を求める演
算が行なわれ、被加熱蒸気温度偏差信号りがつくられる
。

この偏差信号りは温度異常検出回路４１に出力され、偏
差信号りが予め決められた値を超えた場合には被加熱蒸
気温度異常信号ｉとしてアンド回路４０に出力される。

また、アンド回路４０では第１段加熱蒸気圧力異常信号
ｇおよび被加熱蒸気温度異常信号１の双方か入力された
場合に第１段加熱器伝熱管異常発生信号ｊを出力するよ
うになっている。

次に、上記構成によるところの湿分分離加熱器異常検出
装置の作用を説明する。第１段加熱器６の伝熱管に異常
がないときには、第１段加熱器６に流れる蒸気は高圧タ
ービン３の抽出段落の圧力とほぼ平衡する圧力を保って
おり、演算器３５に加えられる第１段加熱蒸気圧力設定
確信号ｄと、圧力検出器３１により検出される逆向きの
第１段加熱蒸気管９信号ａとはほぼ等しく、このとき制
御偏差は大きな値とはならない。このため、演算器３５
から偏差信号ｆが圧力異常検出回路３８に出されてもタ
イマー３９に対する第１段加熱蒸気圧力異常信号ｇは出
力されない。また、第１段加熱器６の伝熱管に異常がな
いときは、演算器３７で求められる被加熱蒸気温度設定
値信号ｅと、温度検出器３２により検出される被加熱蒸
気温度信号すとに基づいて得られる制御偏差は一定の範
囲に留まっており、偏差信号りか温度異常検出回路４１
に出力されても被加熱蒸気温度異常信号ｉは出力されな
い。

一方、第１段加熱器６において、−本の伝熱管］２ に破断等が発生し、内部を流れる加熱蒸気が破損部分か
ら被加熱蒸気中に噴き出すと、第１段加熱器６の器内圧
力は急激に下がり、これと通じている第１段加熱蒸気管
９を通る蒸気圧力も急変する。

このため、圧力検出器３１の演算器３５に対する出力は
それまでよりも小さくなり、演算器３５から圧力異常検
出回路３８に出される偏差信号ｆが大きくなる。この大
きな値の偏差信号ｆは圧力異常検出回路３８に予め与え
られた値を上回るため、タイマー３９に対して第１段加
熱蒸気圧力異常信号ｇが出され、一定時間これが継続さ
れると、アンド回路４０に入力される。また、伝熱管の
破損により加熱蒸気が被加熱蒸気中に噴き出し、ある時
間が経過すると湿分分離加熱器８を出る被加熱蒸気の温
度が上昇する。このため、温度検出器３２の演算器３７
に対する出力はそれまでよりも大きくなり、演算器３７
から温度異常検出回路４１に出される偏差信号りが大き
くなる。この大きな値の偏差信号りは温度異常検出回路
４１に予め与えられた値を上回り、被加熱蒸気温度異常
信号１としてアンド回路４０に与えられる。この結果、
アンド回路４０には双方の入力信号か与えられ、第１段
加熱器伝熱管異常発生信号ｊが発せられる。

かくして、第１段加熱器６における伝熱管の破断を検知
することができる。

次に、本発明の他の実施例を第３図を参照して説明する
。

本実施例は被加熱蒸気を加熱する手段として第１段加熱
器６の他により高温の加熱蒸気で被加熱蒸気を加熱する
第２段加熱器７を備えた湿分分離加熱器に適用されるも
ので、第２段加熱蒸気管１０を通して第２段加熱器７に
流れる加熱蒸気の圧力か圧力検出器４２て検出され、第
２段加熱蒸気圧内借号にとして湿分分離加熱器異常検出
装置４３に与えられる。なお、被加熱蒸気の温度が温度
検出器３２により検出され、被加熱蒸気温度信号すとし
て出力されるのは上記実施例と同様である。

また、湿分分離加熱器異常検出装置４３内における第２
段加熱蒸気圧内借号におよび被加熱蒸気温度信号すの扱
い方は上記実施例における第１段加熱蒸気圧力信号にお
よび被加熱蒸気温度信号すの処理の仕方と同様であり、
第２図に示されたものと同一の構成か用いられる。

このように構成した本実施例によれば、第１段加熱器伝
熱器伝熱管異常発生信号ｊに併せて第２段加熱器伝熱管
異常発生信号１が出力され、それぞれの加熱器６．７に
おいて伝熱管の破断を検知ことかできる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明は加熱器に流入する加熱蒸気
圧力信号と、プラント負荷に応じて出力される加熱蒸気
圧力設定値信号とに基づいて偏差信号を、また加熱器か
ら流出する被加熱蒸気温度信号と、プラント負荷信号に
応じて出力される被加熱蒸気温度設定値信号とに基づい
て偏差信号を各々得て、これらの各偏差信号が予め決め
られた値の範囲内にあるうちは信号を出力せず、一方そ
の範囲を超えた場合には加熱蒸気圧力異常信号および被
加熱蒸気温度異常信号としてそれぞれ出力し、かつこれ
らの信号が同時に与えられた場合に限り、加熱器伝熱器
異常発生信号を出力するようにしているので、伝熱管に
おける異常事態の発生を湿分分離加熱器の外で正確に知
ることができ、湿分分離加熱器および低圧タービン等の
機器に悪影響か及ぶのを未然に防止することができる。

したがって、本発明によれば蒸気タービンプラントの機
器の安全性が高められるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による湿分分離加熱装置異常検出装置の
一実施例を示す構成図、第２図は湿分分離加熱器異常検
出装置の回路接続図、第３図は本発明の他の実施例を示
す構成図、第４図は従来の蒸気タービンプラントの主要
な構成を示す系統図である。 ６・・・・・・・第１段加熱器 ７・・・・・・・第２段加熱器 ３１．４２・・・圧力検出器 ３２・・・・・湿分分離加熱器異常検出装置３４．３６
・・関数発生器 ３５．３７・・演算器 ３８・・・・・・・・圧力異常検出回路３９・・・・・
・・・・タイマー ４０・・・・・・・・アンド回路 ４１・・・・・・・・温度異常検出回路代理人　弁理士
　則　近　憲　佑 同　　　　第子丸　　健

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 検出された加熱器に流入する加熱蒸気圧力信号と、プラ
   ント負荷信号に応じて出力される加熱蒸気圧力設定値信
   号とに基づいて演算を行ない、偏差信号を出力する第１
   の演算装置と、検出された前記加熱器から流出する被加
   熱蒸気温度信号と、プラント負荷信号に応じて出力され
   る被加熱蒸気温度設定値信号とに基づいて演算を行ない
   、偏差信号を出力する第２の演算装置と、前記第１の演
   算装置から与えられる偏差信号が予め決められた値を超
   えたとき加熱蒸気圧力異常信号を出力する圧力異常検出
   装置と、前記第２の演算装置から入力される偏差信号が
   予め決められた値を超えたときに被加熱蒸気温度異常信
   号を出力する温度異常検出装置と、前記圧力異常検出装
   置および温度異常検出装置からぞれぞれ入力される加熱
   蒸気圧力異常信号および被加熱蒸気温度異常信号の双方
   が与えられたとき加熱器伝熱管異常発生信号を出力する
   論理回路とを具備してなる湿分分離加熱器異常検出装置
   。