JPH02116649A - セメント焼成設備のスケール付着防止方法、及び装置、並びにこれに用いるバイパス管 - Google Patents

セメント焼成設備のスケール付着防止方法、及び装置、並びにこれに用いるバイパス管

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JPH02116649A
JPH02116649A JP26904288A JP26904288A JPH02116649A JP H02116649 A JPH02116649 A JP H02116649A JP 26904288 A JP26904288 A JP 26904288A JP 26904288 A JP26904288 A JP 26904288A JP H02116649 A JPH02116649 A JP H02116649A
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duct
pipe
exhaust gas
kiln
bypass pipe
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JP26904288A
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Kazuyoshi Ishida
石田 一義
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Original Assignee
Tosoh Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/36Manufacture of hydraulic cements in general
    • C04B7/43Heat treatment, e.g. precalcining, burning, melting; Cooling
    • C04B7/44Burning; Melting
    • C04B7/4492Inhibiting the formation of or eliminating incrustations in the cement kiln

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、セメント焼成設備においてロータリーキルン
排ガスが通るダクト壁面にスケールが付着することを抑
制するスケール付着防止方法及び装置、並びにこれに用
いるバイパス管に関するものである。
(発明の背景) 一般にセメント焼成設備は、セメント原料を1500℃
前後の高温で焼成してセメントクリンカを生成させる装
置であるロータリーキルンと、このロータリーキルンの
窯尻から出る1000℃程度のキルン排ガスを利用して
、熱交換により粉体セメント原料を予熱する装置である
ブレヒータとを必須の構成としており、このブレヒータ
にはキルン排ガスの熱だけを予熱に利用するサスペンシ
ョンブレヒータ(以下SPと略称する)と、キルン排ガ
スの熱と共に予熱のための仮焼炉を設けてこの熱も利用
するニューサスペンションブレヒータ(以下NSPと略
称する)とがその代表的なものとして知られている。
このブレヒータにおいては、セメント原料、及びロータ
リーキルンの焼成燃料によって系内に持ち込まれる に
2504. Na2SO4等の硫酸塩と、に61等の塩
化物とを含む塩類が循環し、これがブレヒータ系内で循
環しながら順次濃縮される。また製造されたセメントク
リンカ−中にもアルカリ分は含まれる。
アルカリ分が上記のように循環する理由は、アルカリは
塩素、硫黄及びこれらの塩と結合し易く、またセメント
クリンカの焼成工程では高温域にあたるキルン内で分解
蒸発する。そしてロータリーキルン内で分解蒸発したア
ルカリ分等を含むキルン排ガスが、セメント原料予熱の
ためにブレヒータ内に通気されると、粉末のセメント原
料との間で熱交換しながら上記アルカリ分の多くは該原
料に吸収され、この原料がロータリーキルンに導入され
て焼成される際には再び分解蒸発し、これを繰返すこと
で上記循環、濃縮を生ずるのである。系内を循環する上
記アルカリ分は、濃度を増しながら次第に平衡状態に至
る。
ところでセメント製造においては上記のように循環、蓄
積するアルカリ分について製造設備の運転上あるいは製
品の品質向上の点から適宜の対応が必要になることが知
られている。例えば、系内にもちこまれるアルカリ分が
量的に多い場合にはセメントクリンカーのアルカリを低
減するために、ダクト内のガスを一部排気することで系
内のアルカリ分を低減させる所謂アルカリバイパスが必
要になる場合がある。また選択される原料等によって系
内のダスト成分が硫酸塩よりもむしろKCu等のクロー
ル塩を主体とする場合には、この塩類は硫酸塩よりも低
融点で粘着性が大きいために、設備の稼動中においてブ
レヒータ系内で低融点化合物を形成し、これがダクト壁
面に溶融付着してスケールとなって蓄積する傾向の強い
ことが知られていて、このスケールの付着・蓄積量が多
くなるとキルン排ガスの流通阻害要因となる他、ブレヒ
ータの最下段サイクロンの閉塞を招き設備全体の休・停
止が必要になる場合もある。そこでこの対策として系内
のクロール塩の濃度を低下させるために上記と同様にア
ルカリバイパスを採用することが考えられる。なおこの
場合は、排出対象を主にクロール塩とし、また目的とす
る効果もスケール付着に対するものであるため、作業内
容は実質的に同様であるが、以下においてはこれを特に
「クロルバイパス」と称する。
(従来の技術) 上記のような例えば設備の休・停止につながるスケール
付着の問題に対処するために、従来から種々の対応が考
えられており、最も基本的な方法は付着したスケールを
定期的に除去する方法である。他方、スケールの付着量
自体を減少させる方法として、高濃度のアルカリ分を含
有したキルン排ガスが通気するキルン窯尻からブレヒー
タに至る立上りダクトに、該キルン排ガスの一部を系外
に抜き出すバイパス管を設ける上述したバイパス方法も
提案されている(例えば特開昭63−166741号)
。これは、粉体セメント原料に吸収・蒸発するサイクル
で循環するアルカリ分のガス中の濃度を低下させること
で、スケール付着量を減少させるものである。
第5図、第6図は、上記のキルン排ガスの一部を系外に
抜き出すバイパス管を設けた例を、NSP方式のブレヒ
ータをもつ従来のセメント焼成設備の例で説明するもの
である。
第5図はセメント焼成設備の全体概要を示しており、図
において51はニューサスペンションブレヒータ(NS
P)の全体を模式的に示していて、これは数段に分れた
複数のサイクロンとこれらを順次に接続するダクトとか
らなり、上部は粉末のセメント原料供給装置52、主排
風機58に接続されている。NSPの下部は、最下段分
離サイクロン54、仮焼バーナ59を設けた仮焼炉53
に接続されている。なお第5図のNSPにおいて各サイ
クロンを接続している実線はガスの流れを示し、破線は
粉体セメント原料の流れを示している。
55はロータリーキルンであり、窓開側(図の左端側)
からキルンバーナ60により原料焼成のための火焔が吹
込まれ、窯尻(図の右端側)には原料セメントの入口チ
ャンバ63が設けられていて、立上りダクト64により
上記仮焼炉53の下部に接続されていると共に、仮焼原
料供給シュート65を介して上記最下段分離サイクロン
54に接続されている。
56は窓開に接続されたタリンカークーラであり、ロー
タリーキルン55の窓開から連続的に導出されるセメン
トタリンカーを搬送路上で穆送させながら下部より冷却
空気送風機57からの冷却風を送って冷却する。このタ
リンカークーラの排気の一部はクーラ抽気ダクト61を
通して上記仮焼炉53に導かれ、他はターラ排気ダクト
62により排気系に送られる。
以上がセメント焼成設備の全体概要であり、これに、バ
イパス管66からキルン排ガスの一部を系外に抜き出す
ためのキルン排ガスのガス抽気排出系が次のように設け
られている。すなわち、上記立上りダクト64の下部壁
面には、第6図で拡大して示しているように、バイパス
管66を壁面に開口させ、抽気ファン70により該バイ
パス管66からキルン排ガス(の一部)を吸引抽気する
。このバイパス管66の立上りダクト64への開口から
抽気ファン70への経路の途中には、冷却空気送風11
67からの送風管が合流するように接続されていると共
に、ガス中の泊解成分を溶・解除去するための調湿塔6
8、及び電気集塵機69が介設されている。抽気ファン
70を通った排ガスは煙突71から外部に排出される。
以上のバイパス管を用いたキルン排ガスを抽気するアル
カリ分除去の方法、あるいは装置は、バイパス管を使用
する等の理由から上述の如くアルカリバイパスと通称さ
れる場合が多いが、原料の構成によってクロール塩の排
出を主な目的としてキルン排ガスの一部を系外に取出し
、冷却し、アルカリ分をダストに凝結させて集塵機で除
去することを内容とする場合には「クロルバイパス」と
称されるのが適当である。ただしこれらの名称によって
本発明の範囲を限定する趣旨ではない。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記の第5図、第6図で示されるようなりロ
ルバイパスを設けたセメント焼成設備について本発明者
等が検討を重ねたところによると、このクロルバイパス
を実施しても実際には有効なスケール付着の防止効果が
効果的には得られず、更に解決すべき問題のあることが
分った。
すなわち、ダクト内でのスケール付着を防止する目的で
上記第6図に示したバイパス管66を設ける方式では、
バイパス管内部にスケールの付着が発生してしまい、ダ
クト内部のスケール付着場所がバイパス管内に移行する
だけで、キルン排ガスの連続、安定したガス抽気に支障
を生じ、結局、設備全体の連続稼動ができなくなるとい
う点では、大きな改善が実質的には得られないという問
題がある。
なお、上記アルカリ分の除去のためにはガス容量でキル
ン排ガスの20%程度を抽気することも考えられている
が、このような大量のガス抽気は一面において1000
〜1100℃程度の高温のガスを系外に放出することに
なるのでその熱損失が大きく、また取出した高温のガス
を処理しなければならないので、その処理装置が大規模
な高価なものとなるばかりでなく、アルカリ分が処理装
置の表面に凝着する結果、連続運転が困難になると共に
アルカリ分を含んだダストが微粉であるために処理操作
が面倒であるという問題がある。
更に系外に抽気排出するガス量の割に除去対象成分であ
るアルカリ分の除去量が少なく有効なスケール付着防止
ができないという問題がある。
本発明者等はかかる問題点の解決のために鋭意研究を重
ね、高濃度の除去対象成分を含むキルン排ガスを抽気で
きる方法を提供することを目的の一つとする本発明をな
すに至ったものである。
本発明者等はかかる問題点の解決のために鋭意研究を重
ね、ブレヒータの立上りダクト内におけるスケール付着
を解消、軽減するだけでなく、キルン排ガスの抽気排出
系においても管内でのスケール付着が防止でき、したが
って実際の工業的なレベルでの連続稼動に有益なスケー
ル付着防止方法を提供するところにある。
本発明者の他の目的は、高濃度の除去対象成分を含むキ
ルン排ガスを抽気できる方法を提供するところにある。
更にまた本発明は、以上の方法の実施に好適に利用され
るスケール付着防止装置、及び該装置に用いられるバイ
パス管を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 而して上記目的の実現のためになされた本発明よりなる
セメント焼成設備におけるスケール付着防止方法の特徴
は、セメント焼成設備のキルン排ガス用の立上りダクト
内に空気を導入しながら、該導入空気と共にキルン排ガ
スの一部をダクト外に抽気するようにしたところにあり
、代表的には、上記ダクト内への空気導入量を、抽気す
るキルン排ガス中のクロル分を凝結させるまで該キルン
排ガスを低温化させるに必要十分な程度とすることによ
り、キルン排ガス中のクロル分濃度を低下させるクロル
バイパスとして特に有効である。ガス中のクロル成分は
、一般に800℃以上のときにはミスト状で存在するが
800℃以下になるとガス中に存在する粉体の表面に凝
結付着してダスト化する。
またかかる方法の実施に好適に利用される本発明装置の
特徴は、ロータリーキルンの窯尻に連らなるキルン排ガ
ス用の立上りダクトと、該キルン排ガスの一部を系外に
抜くためにダクト内に先端が臨み好ましくは該ダクト内
に突設されたバイパス管と、このバイパス管の後端に接
続されたキルン排ガスのガス抽気排出系とを備え、上記
バイパス管は、上記ガス抽気排出系に接続されている内
管と、この内管のダクト内への突出先端近傍に大気を導
びく外管とからなる二重管構造に設けたという構成をな
すところにある。上記構成において、バイパス管を設け
るダクト壁面は垂直壁面、水平壁面であってもまた傾斜
壁面であってもよく、バイパス管を突設させる場合にそ
の方向は特に限定されるものではないが、一般的には垂
直下方に向けて突設させるのが好ましい場合が多い。
バイパス管をダクト内部に突出させる場合においては、
その突出の程度は、壁面から離れた位置の通気ガスを抽
気するのに適当であるように適宜選択して設定すればよ
く、ダクトの寸法等によっても一律に決められないが、
あまり突出長が長いとガスの通気に邪魔になるので、般
的にはダクト径の%〜局程度以下の範囲で、壁面より数
十cm程度以上突出させることが好ましい場合が多い。
かかる装置に用いるバイパス管としては、実質的に同心
の小径内管と大径外管が二重管構造をなしていて、上記
内管はキルン排ガス用の立上りダクト内とガス抽気排出
系とを接続するガス通路を提供し、外管は内管先端近傍
に大気を導く大気導入路を提供する構造のものが代表的
に例示されるが、この二重管構造に限定されるものでは
ない。
上記二重管構造のバイパス管は、外管のダクト内への突
出長を、内管のダクト内への突出長より長くした場合に
特に優れた効果を発揮し、バイパス管の先端周辺あるい
は管内にスケールが付着することが効果的に防止される
利点がある。
本発明のバイパス管を用いたスケール付着防止方法は、
使用する原−料の構成にもよるが、排ガス中のクロル分
の濃度を低下させることでスケールの付着防止に有効に
貢献することができ、したがってこの場合には、キルン
排ガスの大量抽気(一般に10〜20%前後)によるガ
ス中のアルカリ分除去を目的とする場合に比べ、抽気す
るガス量が数分の1から10分の1程度(通常数%程度
)に大幅に減少できる−という利点もある。
(作   用) 本発明によって、セメント焼成設備のブレヒータを通気
するキルン排ガスに含有されるクロル分あるいはアルカ
リ分は効果的に減少され、ダクト壁面等へのスケール付
着量が減少する。
(実 施 例) 以下本発明をクロルバイパスとして適用した図面に示す
実施例に基づいて説明する。
第1図は、本発明のクロルバイパスを適用したセメント
焼成設備の全体概要を示しており、クロルバイパスを除
く設備の概要はNSPをspに変更した以外は上述の第
5図で示した設備と概ね同様のものである。
この図において、1はサスペンションブレヒータ(sp
)の全体を模式的に示していて、これは数段に分れた複
数のサイクロンとこれらを順次に接続するダクトとから
なり、上部は粉末のセメント原料供給装置2、主排S機
8に接続されている。SPの下部は、最下段分離サイク
ロン4に接続されている。なおこの図のSPにおいて各
サイクロンを接続している実線はガスの流れを示し、破
線は粉体セメント原料の流れを示している。
5はロータリーキルンであり、窓開側(図の左端側)か
らキルンバーナ10により原料焼成のための火焔が吹込
まれ、窯尻(図の右端側)には入口チャンバ13に続い
て立上りダクト14が接続されていて、上記最下段分離
サイクロン4から予熱された粉体セメント原料が、第2
図のAで示したシュート出口から供給されるようになっ
ている。6は窓開に接続されたタリンカークーラ、7は
冷却空気送風機、12はクーラ排気ダクトであり、これ
らは第5図のものと同様に、ロータリーキルン5の窓開
から連続的に導出されるセメントタリンカーを搬送路上
で移送させながら下部より冷却空気送風機7の冷却風で
冷却し、タリンカークーラの排気はクーラ排気ダクト1
2により排気系に送るようになっている。
以上がセメント焼成設備の全体概要であり、これに、バ
イパス管16からキルン排ガスの一部を系外に抜き出す
ためのキルン排ガスのガス抽気排出系が次のように設け
られている。
すなわち、上記立上りダクト14の傾斜した上側壁面1
41には、第3図で拡大して示しているように、二重管
構造のバイパス管16を鉛直下方に向かって突設固着さ
せ、このバイパス管16の内管161はキルン排ガスの
抽気排出のためのガス通路を提供するものであり、その
後端には第1図で示すように、順次系統的に接続されて
いる排気ダクト31、熱交換機32、集塵装置(パック
フィルタ)33′を介して上記主排風機8からの吸引力
が作用されるようになっている。他方二重管構造のバイ
パス管16の外管162は、内管161との間で大気導
入路を提供し、大気に開放された後端から空気を導入し
て、内管161の立上りダクト14内への突出先端近傍
に該導入空気を導くようになっている。なお本例のバイ
パス管16は、第2図で示しているように内管161の
先端が外管162の先端よりも短く、外管の先端よりも
内側に後退(ひっこみ)して形成されている。このよう
な二重管の長さの相違により、導入空気のブレヒータ側
への流出が効果的に防止され、また実際の確認試験によ
りバイパス管先端周辺でのスケール付着防止に有効であ
ることが確認されている。外管に対する内管のひっこみ
の程度は200mH〜300n+m程度であることが好
ましい。また外管162を通した空気の導入の量は、一
般的には抽気するガス中に含まれるクロル成分、あるい
はアルカリ分をバイパス管16への抽気時点でできるだ
け迅速にダスト化(固体化)するまで該抽気ガスを低温
化させるのに十分であることを考慮して選定すればよい
このような構成により、外管162を通ってバイパス管
16の先端部に導入された空気は、立上リダクト13内
の1100℃前後の高温のキルン排ガスと混合しながら
、内管161に作用しているガス抽気の吸引力により該
内管161に入り、上記排気ダクト31、熱交換機32
、集慶装置33の順に送られる。この際、バイパス管1
6の内管161内に入るキルン排ガスは、外管!62か
ら導入されている空気と混合されるために約450℃前
後まで急速に温度が低くなり、該ガス中に含まれるガス
状のクロル分は凝結してダスト(固体)化し、更に熱交
換機32で約150℃前後まで冷却された後、集塵機3
3で捕集される。このようなキルン排ガスの冷却抽気に
より、抽気排出系であるバイパス管16の内管161あ
るいは排気ダクト31等の内壁に溶融物が付着する所謂
スケール付着を生ずることが軽減、減少され、第5図で
説明した従来のアルカリバイパスの方式に比べて、鎖糸
の安定した長期連続運転が可能となった。
なお集塵機33に捕集されたダストは、本例ではスクリ
ュウ−コンベア34で洗浄槽35に送られ、攪拌機37
で水36と混合・洗浄してクロル分を溶解させた後、ス
ラリーとして沈降分ll1I槽38に送られる。沈降分
Mi槽38の溢流水40は例えば工業排水として処理し
、沈澱ダストは渦巻ポンプ39等を利用してセメント原
料として再利用することができる。この場合、本例はク
ロル分の除去を目的として装置を構成しまた抽気ガス量
もキルン排ガスの数%(例えば1〜2%)程度として上
記スケール付着の防止に十分な効果が確認されており、
したがって上記沈降分11114W38で沈降分離して
原料として回収する水に不溶解な成分の量も少なく、当
該回収設備は比較的小型に設計できるという利点もある
第3図は上記バイパス管16の部分を拡大して示した図
であり、本例では外管162を通して空気を導入するた
めに送風機163を用いて強制送風を行なうようにして
いる。バイパス管の外管を通した空気の導入は、該外管
の後端を大気に開放する方式でも行なうことができるが
、本例のように送風機163を用いた強制送風とした場
合、更に要すれば例えば空気導入経路にダンパーを配置
するなどした場合には、キルン排ガスの抽気に応じた空
気導入の調整等も確保できるので好ましい。
以上のキルン排ガスの抽気排出系を備えた第1図の構成
のセメント焼成設備において、実際に、粉末のセメント
原料の供給量を250 t/hとし、キルン排ガスの温
度を約1100℃、二重管構造のバイパス管16の内管
161を通過する抽気ガス温度を約45Q℃となるよう
に設定して試験を行なったところ、二重管構造のバイパ
ス管16およびこれに連なる抽気排出系内でのスケーリ
ングは殆んど見られず、ブレヒータ内への大気流出によ
る温度低下等の影響もなく連続運転が可能であることが
確認された。またクロル分の変化についてバイパス管1
6の有無により測定したところその結果は下記の通りで
あった。
すなわち、測定は第1図の集塵機33により集塵された
ダストを採取し、蛍光X線装置により成分分析を行なっ
てダスト中のクロール濃度を算出した。この結果、下記
比較例のバイパス管を用いた場合にはダスト中のクロー
ル分は約5%であったが、二重管構造のバイパス管を立
ち上がりダクト内に突出させないで設けた場合のダスト
中のクロール濃度は約2z%となった。更に二重管構造
のバイパス管を上記第2図の実施例に示した構成として
立ち上がりダクト内に300a+m突出させた場合には
ダスト中のクロール濃度は約30%となった。バイパス
管を突出させた場合にダスト中のクロール濃度が高くな
ったのは、立ち上りダクトの壁表面近傍よりも中心部側
でガス中のクロール濃度が高いためと推測される。
比較例 第4図は、上記第2図で示したバイパス管16に換えて
、立上りダクト14の上側壁面141の壁面にバイパス
管116を開口させ、このバイパス管118の立上りダ
クト14外の位置で肢管116に空気導入管117を合
流接続させた上記従来例に相当する構成のキルン排ガス
抽気排出系を設けた他は、実施例と同様に構成した設備
を示している。
このような構成の設備で実施例と同様に試験を行なった
ところ、バイパス管116内にダストの溶融付着による
強固なスケールが発生し、均一なキルン排ガスの吸気排
出が困難となって再三にわたって人的作業によるスケー
ルの取除ぎ作業が必要であった。
これはバイパス管118の立上りダクト14への開口部
と、上記空気導入管117がバイパス管116に開孔し
た外気導入口との間に、高温のキルン排ガスが流れるた
め、この部分でスケーリングが発生するためと考えられ
る。
(発明の効果) 本発明のセメント焼成設備におけるスケール付着防止方
法によれば、キルン排ガスの一部を抽気排出することが
該抽気排出系内のスケーリングを招くことなく効果的に
行なうことが可能となり、したがってブレヒータ内特に
最下段サイクロン等において従来生じていたスケール付
着による閉塞等の虞れは大幅に軽減されるという効果が
ある。しかも主にクロル分の除去を目的とする場合には
、従来のアルカリ分の除去の方式に比べて抽気排出する
ガス量も数分の1以下程度に少なくてすみ、抽気ガスか
ら捕集されるダスト中の不溶解成分の量が少なくこれを
回収再利用するための設備が小型化、簡素化できるとい
う利点もある。
【図面の簡単な説明】
図面第1図は本発明を適用したセメント焼成設備の構成
概要−例を示す図、第2図はバイパス管装着部分の拡大
断面図、第3図はバイパス管部分の拡大図を示すもので
ある。 第4図は比較例のセメント焼成設備のバイパス管装着部
分の構造を示した図である。 第5図は従来のアルカリバイパス方式を適用したセメン
ト焼成設備を説明するための構成概要図、第6図はバイ
パス管装着部分の拡大断面図である。 1・・・サスペンションブレヒータ(s p)2.52
・・・セメント原料供給装置 4.54・・・最下段サイクロン 5.55・・・ロータリーキルン 6.56・・・タリンカークーラ 7.57・・・冷却空気送風機 8.58・・・主排m機   10.60・・・キルン
バーナ12、62・・・クーラ排気ダクト 13、63・・・入口チャンバ 14.64・・・立上
りダクト141・・・上側壁面 16・・・バイパス管    161・・・内管162
・・・外管      163・・・送風機31・・・
排気ダクト32・・・熱交換機33・・・集塵機 34・・・スクリュウ−コンベア 35・・・洗浄槽      36・・・水37・・・
攪拌機      38・・・沈降分離槽39・・・渦
巻ポンプ    40・・・溢流水51・・・ニューサ
スペンションブレヒータ(NSP)53・・・仮焼炉 
     5g・・・仮焼バーナ61・・・クーラ排気
ダクト 66・・・バイパス管67・・・冷却空気送風
機 69・・・電気集塵機 71・・・煙突 116・・・バイパス管 68・・・調湿基 70・・・排気ファン ・・・空気導入管 他4名

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セメント焼成設備のキルン排ガス用の立上りダクト
    内に空気を導入しながら、該導入空気と共にキルン排ガ
    スの一部をダクト外に抽気することを特徴とするセメン
    ト焼成設備のスケール付着防止方法。 2 上記ダクト内への空気導入量が、抽気するキルン排
    ガス中のクロル分が凝結する温度まで該キルン排ガスを
    低温化させるものであることを特徴とする請求項1に記
    載のセメント焼成設備のスケール付着防止方法。 3 ロータリーキルンの窯尻に連らなるキルン排ガス用
    の立上りダクトと、該キルン排ガスの一部を系外に抜く
    ために先端がダクト内に開口するバイパス管と、このバ
    イパス管の後端に接続されたキルン排ガスのガス抽気排
    出系とを備え、上記バイパス管は、上記ガス抽気排出系
    に接続されている内管と、この内管のダクト内への突出
    先端近傍に大気を導びく外管とからなる二重管構造に設
    けたことを特徴とするセメント焼成設備のスケール付着
    防止装置。 4 上記バイパス管が立上りダクト内に突出されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のセメント焼成設備の
    スケール付着防止装置。 5 上記外管のダクト内への突出長を、内管のダクト内
    への突出長より長くしたことを特徴とする請求項3又は
    4に記載のセメント焼成設備のスケール付着防止装置。 6 実質的に同心の小径内管と大径外管が二重管構造を
    なしていて、上記内管はキルン排ガス用の立上りダクト
    内とガス抽気排出系とを接続するガス通路を提供し、外
    管は内管先端近傍に大気を導くための大気導入路を提供
    するものであることを特徴とするセメント焼成設備のス
    ケール付着防止装置に用いられるバイパス管。
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