JPH02115306A - カーボンによって被覆された金属超微粒子の製造方法 - Google Patents

カーボンによって被覆された金属超微粒子の製造方法

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JPH02115306A
JPH02115306A JP26419188A JP26419188A JPH02115306A JP H02115306 A JPH02115306 A JP H02115306A JP 26419188 A JP26419188 A JP 26419188A JP 26419188 A JP26419188 A JP 26419188A JP H02115306 A JPH02115306 A JP H02115306A
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Takero Sato
佐藤 健朗
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カーボンによって被覆された金属超微粒子、
例えば粒径0.1μm以下の金属超微粒子の製造方法に
関する。
金属超微粒子については特異な物性を有していることか
ら最近関心が強く寄せられているが、この方法によりカ
プセル状の超微粒子が得られるので、次の工業分野に利
用することが可能である。
■磁気記録用テープ ■磁気シール材、電磁波吸収材 ■磁性流体 ■複写機用キャリアトナー ■導電塗料、導電性ゴム用充填材 ■乾電池 ■医療用超微粉体 [従来の技術] 金属超微粒子そのものを製造する方法はすでに多くの国
内文献が発表されている(例えば「応用物理」50巻、
2号151(45))。
このような方法により製造された金属超微粒子は表面が
極めて活性であり、雰囲気の影響を受けたり、焼結する
など好ましくない変化を生じる。
また金属超微粒子の用途によっては、内部にその金属微
粒子本来の性質を残し、しかも表面には内部金属と閏な
る化学的物理的性質が要求されることがあり、このため
超微粒子の表面を別な物質で覆うニーズが生じた。
この微粒子の表面を異なる物質で被覆した例については
、報告例は少ないが、例えば「表面」Vo1、26 N
o、136(1988)に記された例がある。これは鉄
超微粒子表面にビニル基をつけ、その上に高分子膜ツマ
−を重合させマイクロカプセル状粒子を作ったもので、
高分子膜表面の反応性官能基に蛋白質や酵素、抗体を結
合させ医療用に使用するものである。
他の例として、「ニューカーボンに関する調査研究報告
書」第2報+02P にューカーボンフォーラム)に記
載例がある。これは鉄を分子中に含有する化学物質(フ
ェロセン)をジビニルベンゼンと共重合させ1250気
圧、650℃で熱処理することにより、セメンタイトが
分散した200−500人の球状炭素を得る方法である
。これをさらに熱処理することによりα−Feが分散し
た炭素微粒子が生成するとの報告がある。この使用目的
としてミニチュアボールベアリング、磁性流体、磁気シ
ール材、電磁波吸収材料、複写機トナー、触媒、レント
ゲン増影剤などを指摘している。
この後者の例は記載されている写真によれば、最終の粒
子径が数ミクロンとなっており、厳密な意味で超微粒子
とはいえないが、特異な製造法を提示し製造中途におい
ては超微粒子を生成していることからここに記した。
[発明が解決しようとする課題] 上記の二つの方法とも多くの化学的操作、物理的操作を
繰り返して最終的に被覆微粒子を得るものであり、工業
的に必要な量を得ようとすると極めて高価にならざるを
得ない。超微粉自身のコストが高価である現在、更に表
面を処理した高機能複合材料的な性質を有する微粉は価
格面で一段と入手しにくいことは明らかであり、本発明
はこの点を解決する手段を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、カーボンを溶解しうる溶融金属の浴中へ酸素
を吹き込むか、あるいは前記溶融金属の浴上に酸素を吹
き付けることにより、酸素とカーボンの反応による高温
部を得て金属蒸気を発生させるとともに、気体または液
体状の炭化水素を含む炭素材を前記溶融金属の洛中また
は浴上空間の高温部に投入することにより、金属粒子を
内在しその周囲をカーボンによって被覆した粒径0.1
μm以下の超微粒子を得ることを特徴とするカーボンに
よって被覆された金属超微粒子の製造方法である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
炭素で被覆した金属超微粉を安価に製造するためには、
金属超微粉そのものの製造を安価に行う事、及び炭素に
よる被覆コストを出来るだけ下げることの二つの努力が
成されなければならない。
出来得ればこの二つの工程が同時に達成される方法であ
ることが望ましいことは言うまでもない。
まず前者については、「日本金属学会会報」第17巻5
号405pには金属の蒸発を促進するために、(1)蒸
発面積を増し、(2)溶湯面上の蒸気をすばやく取り除
く方式を講じる、の2点を指摘している。この文献に記
載されている方法ではこの指摘の方向に改良して超微粉
を工業的な目的に大量に供給することはかなり困難であ
る。
(+) (2)に近い方法として溶融金属中に反応性ガ
スを吹き込む方法がある。例えばJ、P、Morris
 et。
al’Journal of Metals41966
、july、p、803では、カーボンを4を程度含ん
だ溶融鉄表面上に酸素を吹き付けることにより微細な金
属鉄ヒユームを得ている。この方法では浴表面のみなら
ず浴内においても酸素とカーボンとの反応による気泡が
発生し、反応による発熱のため金属ヒユームが発生して
いると考えられる。また同時に発生するCOガスのため
ヒユームは浴表面に滞留することなくすばやく系外へ去
るので、上記(1) (2)は満足される状態となる。
しかしながら、この方法では鉄などの金属超微粒子は得
られても、周囲をカーボンで包まれた目的の物質は得る
ことができない。
本発明者は、金属蒸気が発生し凝縮すると同時にカーボ
ンが金属微粒子の周囲に付着して2層構造を生じさせる
条件を検討した。付着成長するためのカーボンは炭素そ
のものが大部分を占めて反応性に乏しいコークス状の形
態であってはこのような条件を満たすことは出来ない。
むしろこのカーボンは吹き込まれるときに水素と一部結
合した炭化水素状物質であって、炉内の高温雰囲気で分
解し金属超微粒子表面で炭素が凝縮、再結合して安定化
するものが望ましいと考えられた。以下、炭素材とはこ
のような炭化水素状物質を指すことにする。
このような検討より鉄浴から鉄超微粒子を製造する場合
でいえば、カーボンを溶解する鉄浴内あるいは浴表面に
酸素を送り上記の反応により鉄蒸気を発生させると同時
に、炭化水素ガスそのもの、あるいは高温下で炭化水素
ガスを発生させる液体または固体状物質を酸素と同時に
浴内、浴表面、浴上空間あるいは浴以降のダクト中に投
入することにより、金属超微粉製造とカーボン被覆とを
同一装置内でほとんど同一工程内で行う方法を考察し実
施した。
[作用] このプロセスにおける浴内の炭素の作用は(A)酸素と
反応して浴内に高温部を発生させ溶融金属を蒸発させる
作用。
(B)酸素と反応して一酸化炭素COを生成させ蒸発し
た金属粒を下流へ押し流す作用。
(C)目的である金属超微粒子の表面に凝集固着して被
覆する作用。
その他(A)に伴って溶融金属に熱を与え溶融状態を保
つ働きも考えられるが、他の方法例えば電気的な方法で
浴に熱を与え溶融状態を保つことも可能であるので、こ
の場合炭素が必須とはいえない。
また炭素含有物質の投入方法として次の2種類に区別さ
れる。
■浴内あるいは浴表面に投入する方法 ■浴上空間または生成超微粉を捕集する集塵器までのダ
クト高温部に投入する方法 さらに炭素含有物質として次のものがある。
■気体状物質((:H4、C2H,等)@液体状物質(
重油、軽油など石油製品あるいは石炭乾溜生成物) O固体状物質(石炭1石油コークス) 以上いくつかの組み合わせが考えられるが、固体状物質
とくに石炭類は灰分を含み、洛中に吹き込まれた場合浴
内でスラグ状物質となって蓄積され長時間後には操業の
支障となるので、好ましくない。また浴上空間に石炭類
を投入する場合、高温下で熱割れを生じ生成微粒子と共
に下流に流されて製品中の不純物となる。したがって炭
素含有物質としては気体あるいは液体状のものが好まし
い。液体状物質を浴内にノズルで投入する場合こ、のよ
うな問題はないが、上部空間に投入する場合、いわゆる
セノスフィア(カーボン固形物)を生じ、やはり生成物
中の不純物となることが有り得るので、十分微粒化して
投入することが必要である。
投入方法としては■法と■法とではやや意味が異なる。
■法の場合投入された炭素の変化としては次の三つのル
ートが考えられる。
■−緒に投入された酸素により酸化され一酸化炭素CO
となる。
■溶鉄中に溶解する。
■金属超微粒子の表面に凝縮、縮合する。
それに比して■法の場合は事実上■の効果だけである。
鉄浴内には鉄蒸気を発生させるために酸素を投入するの
で、鉄浴のカーボン値を一定にするために炭素材も同時
に投入しなければならない。
カーボンを溶解した高温鉄浴に酸素を吹き込む場合、平
衡関係より酸素のほとんどすべては2C+0=COの反
応によりCOに転換する。したがって投入炭素量は投入
酸素量と原子数が等しければ■と■は満足されることに
なる。これ以上に炭素材を投入すればいわゆる揮発分が
発生し■の作用を行う。このように浴内役人だけでも目
的は達せられる場合もあるが、浴内では金属ヒユームの
みを発生させ、上部空間で炭素材を投入することにより
、最終製品の品質を変えることができる。すなわち浴内
で金属蒸気も炭化水素も共に発生させた場合、鉄微粒子
のまわりに炭素が凝縮しその炭素部分が数珠状に繋がっ
た微粉が得られる。それに対して浴内で金属微粒子のみ
発生させ、浴上部空間で炭化水素を発生させると金属微
粒子が数珠状に配列しその周囲を炭素が凝縮した形状の
ものを得ることができる。このように最終製品の使用目
的に応じて炭素材の投入方法を適当に選べば良い。
このような状況のもとで、このプロセスが連続運転を前
提としている限り溶鉄中力−ボン値はほぼ一定に保たれ
るはずであるから、■については基本的にゼロである。
すなわち、吹き込み炭素量が多く溶鉄中力−ボン値が目
標より高くなった場合、酸素量を増加させてカーボン値
を目標に近すけ、逆の場合は反対の操作を行う。この操
作を行っている時は酸素/カーボン比は変動するが、長
い時間でみればこの比率はほぼ一定に保たれる。
もし酸素原子数に比して炭素量が多い場合、■に回る量
が増加するので最終製品は鉄に比して炭素に富んだ物と
なる。逆の場合では鉄粒子の割合の多い製品となり、こ
の比率の調整によって製品の特性を変えることができる
。なお炭化水素の水素については鉄浴内あるいは上部空
間で分解されて水素ガスとなりCOと共に系外に去り製
品中にはほとんど入らない。
以上、鉄の例について説明したが、カーボンを溶解する
他の金属、例えばマンガン、ニッケル、コバルト、クロ
ムなどについても同様に適用可能である。またこれらの
合金についても使用することができる。
[実施例] (実施例1) 実施例1に用いた金属超微粒子の製造装置を第1図に示
す、、第1図において、1は超微粒子を生成する傾動可
能な耐火物を内張すした炉体、5は耐火物を内張すした
プレダスタ−で、炉体1で生成した0、1μm以下の超
微粒子と生成ガスの混合体6と0.1μm超のスラグを
含む大径粒子のダスト7を分離する室である。金属超微
粒子の製造操業中は、炉体!とプレダスタ−5は7ラン
ク10部にて油圧装置(図示せず)で圧着・連接されて
いる。
溶融金属を炉体1に装入する場合には、フランジIOの
油圧を解除して、炉体1をフランジ10部が上部になる
ように傾動させ(傾動装置図示せず)、フラン910部
の開口部より溶融金属を炉体1に装入した後、炉体1を
傾動させてプレダスタ−5と連接させる。また、操業後
に、炉体1をフランジlOの開口部が下部になるように
傾動させることによって、炉体1の内部に残留したスラ
グ2の除去や炉体1の内張耐火物の捕集が可能である。
さらに、フランジlOの開口部からプレダスタ−5の内
部に堆積したダストを吸引除去可能である。また、同図
において、8はバグフィルタ−よりなる超微粒子の捕集
室、9は超微粒子捕集後の排ガス煙道を示す。
温度約1,500℃、約5 tonの4.2重i1[C
含有の溶銑3を炉体1内に装入して、底吹き二重管ノズ
ル4を2木用いて、内側ノズル(図示せず)から酸素を
、外側ノズル(図示せず)からプロパンガスを溶銑3内
に吹き込んだ。吹き込み速度は、酸素が108m3/H
rとプロパンガスがlONm3/Hrであった。吹き込
み実験後、捕集室8より超微粒子を採取した。この超微
粒子の電子顕微鏡写真を第7図に示す。第7図において
、微粒子は二層からなり、中心部に見える微粒子が鉄で
、その周囲部がプロパンの熱分解によって生じたカーボ
ンである。この超微粒子の化学分析値を第1表に示す。
第1表から明らかなように、本実施例で製造した微粒子
は鉄とカーボンが主成分である。なお、この微粒子には
、溶銑に起因する硫黄が約1重量を含まれているが、超
微粉の用途により、硫黄分が有害かあるいは不要の場合
には、溶銑を通常の脱硫処理を行なって後に超微粒子を
製造するか、あるいは硫黄分の少ない鉄原料を用いて超
微粒子を製造してもよい。
このようにして製造した超微粒子は、メタル状の鉄が多
量に含まれているため、磁石により強く引き寄せられる
性質を持っている。
第7図の電子顕微鏡写真(写真には示されて、いないさ
らに多くの超微粒子を含む)から、いわゆるパーチクル
アナライザによって粒子径の平均と標準偏差を求めた結
果を第6図に示した。第6図において、実施例1の平均
粒子径は300〜400人(30〜40nIm)を示し
ているが、この値は超微粒子の外周のカーボン粒径を指
しているので、内部の鉄粒子径はさらに細かい。
なお、第1図において、スラグ2は溶銑3を炉体1に装
入する際に不可避的に混入したものである。超微粒子製
造実験後に、炉体1を傾動させて、炉体1の内部に残留
したスラグおよびプレダスタ−5の内部に堆積したダス
トを除去した。
(実施例2) 実施例2に用いた金属超微粒子の製造装置を第2図に示
す。第2図に示す装置は、酸素およびプロパンの供給機
構を除いて、炉体1、プレダスタ−5、超微粒子の捕集
室8、排ガス煙道8の構成・機能が第1図に示した装置
と同じであるので説明を省略する。
温度約1.50θ℃、約5 tonの4.2重量tc含
有の溶a3を炉体1内に装入し、底吹き二重管ノズル4
を2本用いて、内側ノズル(図示せず)から酸素を、外
側ノズル(図示せず)からプロパンガスを溶銑3内に吹
き込んだ。吹き込み速度は、酸素が1ONm3/Hrと
プロパンガスが2 Nm’/)lrであった。実施例2
においては、ざらに溶鉄3の上方からプロパンガス用ラ
ンス11によってプロパンガスを1ONm3/Hrで浴
面に吹き付けた。吹き込み実験後、超微粒子の捕集室8
より超微粒子を採取した。この超微粒子の電子顕微鏡写
真を第8図に示した。第8図において、微粒子は二層か
らなり、中心部に見える微粒子が鉄で、その周囲部がプ
ロパンの熱分解によって生じたカーボンである。この超
微粒子の化学分析値を第1表に示す。第1表から明らか
なように、実施例2で製造した微粒子は鉄とカーボンが
主成分である。なお、実施例2は実施例1より酸素に対
するプロパンの比率を増加させた例である。このように
して製造した超微粒子は、メタル状の鉄が多量に含まれ
ているため、磁石により強く引き寄せられる性質を持っ
ていることは実施例1の超微粒子と同様であるが、酸素
に対するプロパンの比率を増加させると、第8図と第7
図との比較から明らかなように、カーボン粒子の繋がり
方がかなり異なり、実施例2では多数の粒子が連なって
いる。このように、本発明において酸素に対するプロパ
ンの比率を変えることにより、超微粒子の形態を変える
ことが可能である。
第8図の電子顕微鏡写真(写真には・示されていないさ
らに多くの超微粒子を含む)から、パーチクルアナライ
ザによって、粒子径の平均と標準偏差を求めた結果を第
6図に示した。第6図において、実施例2の平均粒子径
は実施例1の場合と同様に300〜400人(30〜4
0nm)であった。この値は超微粒子の外周のカーボン
粒径を指しているので、内部の鉄粒子径はさらに細かい
なお、第2図において、スラグ2は溶銑3を炉体1に装
入する際に不可避的に混入したものであって、超微粒子
製造実験後に、フランジ10の部分にて炉体1とプレダ
スタ−5それぞれの内部に残留したスラグやダストを除
去した。
(実施例3) 実施例3に用いた金属超微粒子の製造装置を第3図に示
す。第3図に示す装置は、酸素およびプロパンの供給機
構を除いて、炉体1、プレダスタ−5、超微粒子の捕集
室8、排ガス煙道8の構成・機能が第1図に示した装置
と同じであるので説明を省略する。
温度約1,500℃、約5 tonの2.0重量96C
含有の鉄浴13を炉体1内に装入し、炉体1の上方から
ステンレス製水冷ランス14を用いて、酸素を鉄浴13
の浴面に吹き付けて鉄ヒユームを発生させ、かつ、炉体
上部空間へ開口したプロパン注入口12からプロパンガ
スを注入した。酸素の吹き付は速度は1ONm3/Hr
、プロパンガスの注入速度は1ONm’/Hrであった
。吹き込み実験後、超微粒子の捕集室8より超微粒子を
採取した。この超微粒子の電子顕微鏡写真を第9図に示
した。第9図において、超微粒子は第7図、第8図の場
合と同様に二層からなり、鉄の核を中心として、その周
囲をカーボンが取り巻いた形状である。この超微粒子の
化学分析値を第1表に示す。第1表から明らかなように
、実施例3で製造した微粒子は鉄とカーボンが主成分で
ある。
なお、第3図において、スラグ2は鉄浴13を炉体1に
装入する際に不可避的に混入したものであって、超微粒
子製造実験後に、炉体1を傾動させてプレダスタ−5を
分離して、それぞれの内部に残留したスラグやダストを
除去した。
(実施例4) 実施例4に用いた金属超微粒子の製造装置を第4図に示
す。第4図に示す装置は、酸素およびプロパンの供給機
構を除いて、炉体1、プレダスタ−5、超微粒子の捕集
室8、排ガス煙道8の構成・機能が第1図に示した装置
と同じであるので説明を省略する。
温度約1,500℃、約5 tonの3.5重量tC含
有の鉄浴13を炉体1内に装入し、炉体1の上方からス
テンレス製水冷二重管ランス15を用いて、内側ランス
(図示せず)より酸素を鉄浴13の浴面に吹き付けて鉄
ヒユームを発生させるとともに、スリ。
ット状の外側ランス(図示せず)から灯油を噴霧状とな
るように投入した。酸素の吹き付は速度は1ONII+
3/Hr、灯油の投入速度は5 kg/Hrであった。
吹き込み実験後、超微粒子の捕集室8より超微粒子を採
取した。この超微粒子の電子顕微鏡写真は第9図に示し
た形状とほぼ同一であフた。
なお、第4図において、スラグ2は鉄浴13を炉体1に
装入する際に不可避的に混入したものであって、超微粒
子製造実験後に、炉体1を傾動させてプレダスタ−5を
分離して、それぞれの内部に残留したスラグやダストを
除去した。
(比較例1) 比較例1に用いた金属超微粒子の製造装置を第5図に示
す。第5図において、1は微粒子を生成する炉体、16
は微粒子の吸引サンプリング口、9は排ガス煙道を示す
温度約1,500℃、約5 tonの4.2重量tC含
有の溶銑3を炉体1内に装入し、炉体1の上方からステ
ンレス製水冷ランス14を用いて、酸素を溶銑3の浴面
に吹き付けて鉄ヒユームを発生させた。
酸素の吹き付は速度は1ONm3/Hrであフた。酸素
吹き付は実験中に、吸引サンプリング口16より微粒子
を採取した。その微粒子の電子顕微鏡写真を第10図に
示す。第1θ図における微粒子は、本発明の方法によっ
て製造した超微粒子の第7図、第8図、第9図の場合と
は異なり、カーボンの存在は眩められず、鉄の微粒子の
みが数珠状に繋がっていた。この微粒子の組成は、鉄が
主成分であってカーボンは極微量しかないことは第1表
に示した化学分析値からも明らかである。
以上、本実施例においては、気体状の炭素材としてプロ
パンガス、液体状の炭素材として灯油の例を述べたが、
本発明はこれに限定されることなく、気体状の炭素材と
して、例えばメタン、エタン、ブタン等、また液体状の
炭素材として、軽油、重油、タール等を投入しても、0
.1μm以下のカーボン被覆の金属超微粒子を得ること
ができる。
また、本実施例において、カーボンを溶解しうる溶融金
属として、溶銑、溶鉄の例を述べたが、本発明はこれに
限定されることなく、例えばマンガン、ニッケル、コバ
ルト、クロム等、またこれらの金属の合金を用いても、
溶銑、溶鉄の場合と同様に、0.1μm以下のカーボン
被覆の金属超微粒子を得ることができる。
また1本実施例における超微粒子の製造実験時間は、実
施例1〜4のいずれにおいても30〜120分であった
が、その間における超微粒子の性状は特に変化なく良好
に推移した。本発明法は、炉体1内に溶融金属が存在す
るとともに、プレダスタ−5内のダスト7が堆積し過ぎ
て、それが超微粒子と生成ガスの混合体6に巻き込まれ
るほど多くならない限り、連続して長時間操業すること
が可能である。従って、炉体1内に混入するスラグが少
ないほど、連続して長時間操業することが可能である。
[発明の効果] 本発明は、カーボンに包まれた金属超微粒子を安価に、
かつ大量に製造し得る方法であって、5金属超微粒子の
製造工程とカーボンによる金属超微粒子の被覆工程がほ
とんど同時に同一工程で行なうことができるので、製造
工程が著しく簡略化できた。
本発明によって、磁気記録用テープ、磁気シール材、複
写機用キャリアトナー、乾電池、医療用超微粉体の工業
分野において、安価で大量に良質のカーボン被覆の金属
超微粒子の供給が可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は、本発明の方法に用いた超微粒子の
製造装置の例を示す図、第5図は比較例に用いた微粒子
製造装置の図、第6図は本発明の方法によって製造した
超微粒子の粒径分布を示す図である。第7図〜第9図は
、本発明の方法によって製造した超微粒子の顕微鏡写真
の例である。 第10図は、比較例の微粒子の顕微鏡写真である。 1・・・炉体、2・・・スラグ、3・・・溶銑、4・・
・二重管ノズル、5・・・プレダスタ−6・・・超微粒
子と生成ガスの混合体、7・・・ダスト、8・・・超微
粒子の捕集室、9・・・排ガス煙道、IO・・・フラン
ジ、11−・・プロパン用ランス、12・・・プロパン
注入口、13・・・鉄浴、14・・・水冷ランス、15
・・・水冷二重管ランス、16・・・吸弓すンプリング
ロ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、カーボンを溶解しうる溶融金属の浴中へ酸素を吹き
    込むか、あるいは前記溶融金属の浴上に酸素を吹き付け
    ることにより、酸素とカーボンの反応による高温部を得
    て金属蒸気を発生させるとともに、気体または液体状の
    炭化水素を含む炭素材を前記溶融金属の浴中または浴上
    空間の高温部に投入することにより、金属粒子を内在し
    その周囲をカーボンによって被覆した粒径0.1μm以
    下の超微粒子を得ることを特徴とするカーボンによって
    被覆された金属超微粒子の製造方法。
JP26419188A 1988-10-21 1988-10-21 カーボンによって被覆された金属超微粒子の製造方法 Pending JPH02115306A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010212580A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Kurimoto Ltd 磁気粘性流体
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