JPH0211400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は製紙業界で一般に用いられるウエブ巻
取装置に関するものである。

（従来技術） 製紙業界で一般に用いられているウエブ巻取装
置（以下ワインダと称す）の例を第５図に示す。
第５図において０１は巻戻ロール、０２は巻取ロ
ール、０３は第１ドラム、０４は第２ドラム、０
５は紙、０６はスリツタナイフ、０７は蹴出装
置、０８は取卸装置である。ワインダにおいて、
巻取りが完了すると、巻取ロール０２の最表層部
の巾方向を切断し、蹴出装置０７により巻取ロー
ル０２を取卸装置０８上に蹴出す。蹴出された巻
取ロール０２の切断された紙端は、後工程へ搬送
する際の取扱いに支障のないよう第６図に示すよ
うに分割された各巻取り毎に人手によりテープ止
めする。

しかしながら前記従来のウエブ巻取装置は、前
記テープ止め作業が数分毎に繰り返される作業の
ため、本作業の専業要員を確保する必要があつ
た。また巻取ロールの紙端が切断されることによ
り、巻取ロール０２の表面層の張力が失われるた
め、取卸装置０８に転送している間に表面層の数
枚がゆるむ。このため後工程に搬送中、巻取ロー
ル０２の端面がずれる等の不具合を生じる欠点が
あつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、従来の多くの人手を要し、かつ巻取
ロールの端面がずれる等の問題点を解決し、巻取
ロールの紙切断端面を自動的に貼付けることによ
り、省人化を図り、また巻取ロール外層部のゆる
み防止を図ることができるウエブ巻取装置を提供
しようとするものである。

（問題点を解決するための手段及び作用） このため本考案は、両面接着テープ用テープ貼
りユニツトがワインダドラム軸方向に往復動作す
るスライドレール上の任意位置に、巻取ロールの
分割数と同数又はそれ以上の必要数配置可能なテ
ープ貼り装置をワインダドラム下部に装備し、巻
取ロール紙端の接着を自動的に行なうようにした
ものである。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面について説明する
と、第１図〜第４図は本考案の実施例を示す。さ
て図において０２は巻取ロール、０３は第１ドラ
ム、０４は第２ドラム、０５は紙を示し、これら
は第５図の従来装置と同じである。０７は紙切ナ
イフ０９を内蔵した蹴出装置である。１０はビー
ムで、スタンド１１に揺動可能に取付けてあり、
シリンダ１２により揺動出来るようになつてい
る。またビーム１０上には摺動軸受１３を介して
スライドレール１４が設けてある。スライドレー
ル１４はエアシリンダ１５を作動させることによ
り、ビーム１０の軸方向に摺動するようになつて
いる。更にスライドレール１４上には、軸方向に
移動可能なブラケツト１６が取付けてあり、同ブ
ラケツト１６はスライドレール１４上の任意位置
へ固定することが出来るようになつている。

またブラケツト１６には、アーム１８がエアシ
リンダ１９により揺動可能に取付けてあり、同ア
ーム１８には従来公知のテープ貼りユニツト２０
を組込んである。テープ貼りユニツト２０の概略
図を第２図に示す。第２図において２１は両面接
着テープ取付軸、２２はローラ、２３は板ばね付
爪、２４は歯車群、２５はセパレータ巻取装置、
２６は両面接着テープである。２７はボルトでブ
ラケツト１６に取付けてある。第３図は両面接着
テープ２６の断面図で、図中２８は接着剤層、２
９は不織布層、３０はセパレータである。

次に以上の如く構成された実施例について作用
を説明する。先ず巻取ロール０２が規定寸法に巻
かれると、ワインダの運転は停止される。次に第
１図中のシリンダ１９によりテープ貼りユニツト
２０を揺動させると、第２図に示す爪２３がブラ
ケツト１６のボルト２７に当たり、歯車群２４と
の噛合いが外される。次に第１図中のシリンダ１
２により、ビーム１０を第１ドラム０３側へ揺動
させることにより、テープ貼りユニツト２０のロ
ーラ２２が第１ドラム０３に接触している紙０５
の表面に押付けられる。なお、テープ貼りユニツ
ト２０は、事前に巻取ロール０２の分割数だけ、
スライドレール１４上に取付けておき、また分割
された巾のほぼ中央付近にローラ２２が位置する
よう設定しておく。

この状態でシリンダ１５によりスライドレール
１４を摺動させると、両面接着テープ２６の接着
剤２８、不織布層２９は紙０５に転写され、セパ
レータ３０は、ローラ２２が摺動運動により回転
力が与えられるため、このローラ２２に噛合され
た歯車群２４も回転させられ、セパレータ巻取装
置２５に巻き込まれることとなる。転写が終了す
ると、シリンダ１９によりテープ貼りユニツト２
０を第１ドラム０３から開放し、同時にボルト２
７と爪２３との接触が解除され、爪２３は板ばね
の力で歯車群２４と噛合い、回転力を阻止する。

このため両面接着テープ取付軸２１からの両面
接着テープ２６の繰出しも不可となり、テープ貼
りユニツト２０の揺動時に接着剤層２８、不織布
層２９は、紙０５側とローラ２２側とに引きちぎ
られる。以上の工程が終了すると、ビーム１０は
元の位置へシリンダ１２により復帰する。

次に第１、第２ドラム０３，０４を低速回転に
より、紙切ナイフ０９の切断個所より少し上迄、
接着剤転写部分を移動させる。この時接着剤転写
部分が、巻取ロール０２と第１ドラム０３の間で
形成される接圧部で巻取ロール０２と紙０５が接
着される。

最後に巻取ロール０２を蹴出装置０７で蹴出し
ながら紙切ナイフ０９で紙端を切断すると、第４
図に示すように巻取ロール０２の紙端が接着剤で
とめられた状態となる。

（考案の効果） 以上詳細に説明した如く本考案は構成されてお
り、巻取ロールがドラム上にある時に紙端をとめ
ることができるため、転送時の巻取ロール表面の
ゆるみが生じない。また人手作業を要せず、テー
プ貼り装置を巻取ロールの分割数だけ配している
ため、貼り付けに要する時間が軽減出来る等の効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示すウエブ巻取装置
の斜視図、第２図は第１図におけるテープ貼り装
置の側面図、第３図は両面接着テープの断面図、
第４図は巻取ロールの紙端を接着剤でとめた状態
を示す側面図、第５図は従来のウエブ巻取装置の
斜視図、第６図は従来の人手によるテープ止め状
態を示す斜視図である。 図の主要部分の説明、０２……巻取ロール、０
３……第１ドラム、０４……第２ドラム、０５…
…紙、１４……スライドレール、２０……テープ
貼りユニツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両面接着テープ用テープ貼りユニツトがワイン
   ダドラム軸方向に往復動作するスライドレール上
   の任意位置に、巻取ロールの分割数と同数又はそ
   れ以上の必要数配置可能なテープ貼り装置をワイ
   ンダドラム下部に装備し、巻取ロール紙端の接着
   を自動的に行なうようにしたことを特徴とするウ
   エブ巻取装置。