JPH0211153B2 - - Google Patents

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JPH0211153B2
JPH0211153B2 JP58245311A JP24531183A JPH0211153B2 JP H0211153 B2 JPH0211153 B2 JP H0211153B2 JP 58245311 A JP58245311 A JP 58245311A JP 24531183 A JP24531183 A JP 24531183A JP H0211153 B2 JPH0211153 B2 JP H0211153B2
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layer
atoms
region
gas
silicon
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Keishi Saito
Yukihiko Oonuki
Shigeru Oono
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Canon Inc
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Publication date
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Priority to US06/649,850 priority patent/US4592981A/en
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Publication of JPH0211153B2 publication Critical patent/JPH0211153B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、光(ここでは広義の光で、紫外光
線、可視光線、赤外光線、X線、γ線等を示す)
の様な電磁波に感受性のある電子写真用光導電部
材(以下、単に光導電部材という)に関する。 固体撮像装置、或いは像形成分野における電子
写真用像形成部材や原稿読取装置における光導電
層を形成する光導電材料としては、高感度で、
SN比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照
射する電磁波のスペクトル特性にマツチングした
吸収スペクトル特性を有すること、光応答性が速
く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時におい
て人体に対して無公害であること、更には固体撮
像装置においては、残像を所定時間内に容易に処
理することができること等の特性が要求される。
殊に、事務機としてオフイスで使用される電子写
真装置内に組込まれる電子写真用像形成部材の場
合には、上記の使用時における無公害性は重要な
点である。 この様な点に立脚して最近注目されている光導
電部材にアモルフアスシリコン(以後a−Siと表
記す)があり、例えば、独国公開第2746967号公
報、同第2855718号公報には電子写真用像形成部
材として、独国公開第2933411号公報には光電変
換読取装置への応用が記載されている。 而乍ら、従来のa−Siで構成された光導電層を
有する光導電部材は、暗抵抗値、光感度、光応答
性等の電気的、光学的、光導電的特性、及び耐湿
性等の使用環境特性の点、更には経時的安定性の
点において、総合的な特性向上を図る必要がある
という更に改良される可き点が存するのが実情で
ある。 例えば、電子写真用像形成部材に適用した場合
に、高光感度比、高暗抵抗化を同時に図ろうとす
ると、従来においては、その使用時において残留
電位が残る場合が度々観測され、この種の光導電
部材は長時間繰返し使用し続けると、繰返し使用
による疲労の蓄積が起つて、残像が生ずる所謂ゴ
ースト現像を発する様になる或いは、高速で繰返
し使用すると応答性が次第に低下する等の不都合
な点が生ずる場合が少なくなかつた。 更には、a−Siは可視光領域の短波長側に較べ
て、長波長側の波長領域よりも長い波長領域の吸
収係数が比較的小さく、現在実用化されている半
導体レーザとのマツチングに於いて、通常使用さ
れているハロゲンランプや螢光灯を光源とする場
合、長波長側の光を有効に使用し得ていないとい
う点に於いて、夫々改良される余地が残つてい
る。 又、別には、照射される光が光導電層中に於い
て、充分吸収されずに、支持体に到達する光の量
が多くなると、支持体自体が光導電層を透過して
来る光に対する反射率が高い場合には、光導電層
内に於いて多重反射による干渉が起つて、画像の
「ボケ」が生ずる一要因となる。 この影響は、解像度を上げる為に、照射スポツ
トを小さくする程大きくなり、殊に半導体レーザ
を光源とする場合には大きな問題となつている。 更に、a−Si材料で光導電層を構成する場合に
は、その電気的、光導電的特性の改良を図るため
に、水素原子或いは弗素原子や塩素原子等のハロ
ゲン原子、及び電気伝導型の制御のために硼素原
子や燐原子等が或いはその他の特性改良のために
他の原子が、各々構成原子として光導電層中に含
有されるが、これ等の構成原子の含有の仕方如何
によつては、形成した層の電気的或いは光導電的
特性に問題が生ずる場合がある。 即ち、例えば、形成した光導電層中に光照射に
よつて発生したフオトキヤリアの該層中での寿命
が充分でないこと、或いは暗部において、支持体
側よりの電荷の注入の阻止が充分でないこと等が
生ずる場合が少なくない。 更には、層厚が十数μ以上になると層形成用の
真空堆積室より取り出した後、空気中での放置時
間の経過と共に、支持体表面からの層の浮きや剥
離、或いは層に亀裂が生ずる等の現象を引起し勝
ちであつた。この現象は、殊に支持体が通常、電
子写真分野に於いて使用されているドラム状支持
体の場合に多く起こる等、経時的安定性の点に於
いて解決される可き点がある。 従つてa−Si材料そのものの特性改良が図られ
る一方で光導電部材を設計する際に、上記した様
な問題の総てが解決される様に工夫される必要が
ある。 本発明は上記の諸点に鑑み成されたもので、a
−Siに就て電子写真用像形成部材が固体撮像装
置、読取装置等に使用される光導電部材としての
適用性とその応用性という観点から総括的に鋭意
研究検討を続けた結果、シリコン原子とゲルマニ
ウム原子とを母体とし、水素原子又はハロゲン原
子のいずれか一方を少なくとも含有するアモルフ
アス材料、所謂水素化アモルフアスシリコンゲル
マニウム、ハロゲン化アモルフアスシリコンゲル
マニウム、或いはハロゲン含有水素化アモルフア
スシリコンゲルマニウム〔以後これ等の総称的表
記として「a−SiGe(H、X)」を使用する〕か
ら構成される光導電性を示す光受容層を有する光
導電部材の構成を以後に説明される様な特定化の
下に設計されて作成された光導電部材は実用上著
しく優れた特性を示すばかりでなく、従来の光導
電部材と較べてみてもあらゆる点において凌駕し
ていること、殊に電子写真用の光導電部材として
著しく優れた特性を有していること及び長波長側
に於ける吸収スペクトル特性に優れていることを
見出した点に本発明は基づいている。 本発明は電気的、光学的、光導電的特性が常時
安定していて、殆んど使用環境に制限を受けない
全環境型であり、長波長側の光感度特性に優れる
と共に耐光疲労に著しく長け、繰返し使用に際し
ても劣化現象を起さず、残留電位が全く又は殆ん
ど観測されない光導電部材を提供することを主た
る目的とする。 本発明の他の目的は全可視光域に於いて光感度
が高く、殊に半導体レーザとのマツチングに優
れ、且つ光応答の速い光導電部材を提供すること
である。 本発明のさらに他の目的は、支持体上に設けら
れる層と支持体との間や積層される層の各層間に
於ける密着性に優れ、構造配列的に緻密で安定的
であり、層品質の高い光導電部材を提供すること
である。 本発明のさらに他の目的は、電子写真用の像形
成部材として適用させた場合、通常の電子写真法
が極めて有効に適用され得る程度に、静電像形成
の為の帯電処理の際の電荷保持能が充分あり、且
つ多湿雰囲気中でもその特性の低下が殆んど観測
されない優れた電子写真特性を有する光導電部材
を提供することである。 本発明のさらに他の目的は、濃度が高く、ハー
フトーンが鮮明に出て且つ解像度の高い、高品質
画像を得る事が容易に出来る電子写真用の光導電
部材を提供することである。 本発明のさらに他の目的は、高光感度性、高
SN比特性及び支持体との間に良好な電気的接触
性を有する光導電部材を提供することである。 本発明は電子写真用光導電部材用の支持体と、 該支持体上に設けられシリコン原子との和に対
して1〜10×105原子ppmのゲルマニウム原子を
含む非晶質材料で構成された層厚30Å〜50μの第
一の層領域(G)および該第一の層領域(G)上に設けら
れ、シリコン原子を母体とする(ゲルマニウム原
子を含まない)非晶質材料で構成された層厚0.5
〜90μの第二の層領域(S)を有する層厚1〜
100μの光導電性を示す第一の層、ならびに該第
一の層上に設けられ、シリコン原子と窒素原子と
を含む非晶質材料で構成され、窒素原子の含有量
が1×10-3〜60原子%であつて、層厚0.003〜30μ
の第二の層からなる光受容層と、で構成された電
子写真用光導電部材であつて、 前記第一の層は、炭素原子を含有するとともに
前記支持体側から順にその層厚方向における炭素
原子の分布濃度がそれぞれC(1)、C(3)、C(2)とさ
れた層厚0.03〜30μの第1の領域(1)、層厚1〜
100μの第3の領域(3)、層厚0.03〜30μの第2の領
域(2)を有するとともに、前記C(3)が単独では最大
になることなく、かつ前記C(1)、C(2)、C(3)のい
ずれか1つが0になる場合には、他の2つは0で
なく、かつ異なつていることを特徴とする。 上記した様な層構成を取る様にして設計された
本発明の光導電部材は、前記した諸問題の総てを
解決し得、極めて優れた電気的、光学的、光導電
的特性、電気的耐圧性及び使用環境特性を示す。 殊に、本発明の光導電部材は、電子写真用像形
成部材として適用させた場合には、画像形成への
残留電位の影響が全くなく、その電気的特性が安
定しており高感度で高SN比を有するものであつ
て、耐光疲労、繰返し使用特性に長け、濃度が高
く、ハーフトーンが鮮明に出て、且つ解像度の高
い、高品質の画像を安定して繰返し得ることがで
きる。 又、本発明の光導電部材は、支持体上に形成さ
れる光受容層が層自体強靭であつて、且つ支持体
との密着性に著しく優れており、高速で長時間連
続的に繰返し使用することができる。 更に、本発明の光導電部材は、全可視光域に於
いて光感度が高く、殊に半導体レーザとのマツチ
ングに優れ、且つ光応答が速い。 以下、図面に従つて、本発明の光導電部材に就
て詳細に説明する。 第1図は、本発明の第1の実施態様例の光導電
部材の層構成を説明するための模式的構成図であ
る。 第1図に示す光導電部材100は、光導電部材
用としての支持体101と、該支持体101上に
設けられた第一の層()102と、第一の層
()102上に設けられた第二の層()10
3とを有する。第一の層()102と第二の層
()103とによつて光受容層104を構成す
る。 第一の層()102は、ゲルマニウム原子
と、必要に応じて、シリコン原子、水素原子、ハ
ロゲン原子の中の少なくとも1つとを含む非晶質
材料(以後「a−Ge(Si、H、X)」と記す)で
構成され、支持体上に設けられた第一の層領域(G)
105と、シリコン原子と、必要に応じて、水素
原子およびハロゲン原子の少なくとも1つを含む
非晶質材料(以後「a−Si(H、X)」と記す)で
構成され、第一の層領域(G)105上に設けられ
た、光導電性を示す第二の層領域(S)106と
を有する。 ゲルマニウム原子は、第一の層領域(G)105中
に万遍無く均一に分布する様に第一の層領域(G)1
05中に含有されても良いし、或いは層厚方向に
は万遍なく含有されてはいるが分布濃度は不均一
であつても良い。而乍ら、いずれの場合にも第一
の層領域(G)105中においては、支持体の表面と
平行な面内方向に関して、ゲルマニウム原子は、
均一な分布で万遍無く含有されるのがその面内方
向に於ける特性の均一化を計る点から必要であ
る。 殊に、第一の層()102の層厚方向には万
遍無く含有されていて、且つ前記支持体101の
設けられてある側とは反対の側(光受容層104
の自由表面107側)の方に対して前記支持体1
01側(光受容層と支持体101との界面側)の
方に多く分布した状態となる様にするか、或いは
この逆の分布状態となる様に前記第一の層領域(G)
105中にゲルマニウム原子は含有される。 本発明の光導電部材においては、前記した様に
第一の層領域(G)105中に含有されるゲルマニウ
ム原子の分布状態は、層厚方向においては、前記
の様な分布状態を取り、支持101の表面と平行
な面内方向には、均一な分布状態とされるのが望
ましい。 本発明に於いては、第一の層領域(G)105上に
設けられる第二の層領域(S)106中には、ゲ
ルマニウム原子は含有されておらず、この様な層
構造に第一の層()102を形成することによ
つて、可視光領域を含む、比較的短長波から比較
的長波長迄の全領域の波長の光に対して光感度が
優れている光導電部材を得ることができる。 又、好ましい実施態様の1つに於いては、第一
の層領域(G)105中に於けるゲルマニウム原子の
分布状態はその全層領域にゲルマニウム原子が連
続的に万遍無く分布し、ゲルマニウム原子の層厚
方向の分布濃度Cが支持体101側から第二の層
領域(S)106に向つて減少する変化が与えら
れているので、第一の層領域(G)105と第二の層
領域(S)106との間に於ける親和性に優れ、
且つ後述する様に支持体101側端部に於いてゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cを極端に大きくする
ことにより、半導体レーザー等を使用した場合
の、第二の層領域(S)106では殆んど吸収し
切れない長波長側の光を第一の層領域(G)105に
於いて、実質的に完全に吸収することが出来、支
持体101面からの反射による干渉を防止するこ
とが出来る。 第2図乃至第10図には第一の層領域(G)105
中に含有されるゲルマニウム原子の層厚方向の分
布状態が不均一な場合の典型的例が示される。 第2図乃至第10図においては、横軸はゲルマ
ニウム原子の分布濃度Cを、縦軸は光導電性を示
す第一の層領域(G)105の層厚を示し、tBは支持
体101側の第一の層領域(G)105の表面の位置
を、tTは支持体側とは反対側の第一の層領域(G)1
05の表面の位置を示す。即ち、ゲルマニウム原
子の含有される第一の層領域(G)105はtB側から
tT側に向つて層形成がなされる。 第2図には、第一の層領域(G)105中に含有さ
れるゲルマニウム原子の層厚方向の分布状態の第
1の典型例が示される。 第2図に示される例では、ゲルマニウム原子の
含有される第一の層領域(G)105が形成される表
面と支持体101の表面とが接する界面位置tB
らt1の位置までは、ゲルマニウム原子の分布濃度
CがC1なる一定の値を取り乍ら第一の層領域(G)
105に含有され、位置t1から界面位置tTに至る
まで分布濃度は、C2より徐々に連続的に減少さ
れている。界面位置tTにおいてはゲルマニウム原
子の分布濃度CはC3とされる。 第3図に示される例においては、第一の層領域
(G)105に含有されるゲルマニウム原子の分布濃
度Cは位置tBより位置tTに至るまで濃度C4から
徐々に連続的に減少して位置tTにおいて濃度C5
なる様な分布状態を形成している。 第4図の場合には、第一の層領域(G)105に含
有されるゲルマニウム原子の分布濃度Cは位置tB
より位置t2までは濃度C6と一定値とされ、位置t2
と位置tTとの間において、徐々に連続的に減少さ
れ、位置tTにおいて、分布濃度Cは実質的に零と
されている(ここで実質的に零とは検出限界量未
満の場合である)。 第5図の場合には、第一の層領域(G)105に含
有されるゲルマニウム原子の分布濃度Cは位置tB
より位置tTに至るまで、濃度C8より連続的に徐々
に減少され、位置tTにおいて実質的に零とされて
いる。 第6図に示す例においては、第一の層領域(G)1
05に含有されるゲルマニウム原子の分布濃度C
は、位置tBと位置t3間においては、濃度C9と一定
値であり、位置tTにおいては濃度C10とされる。
位置t3と位置tTとの間では、分布濃度Cは一次関
数的に位置t3より位置tTに至るまで減少されてい
る。 第7図に示される例においては、第一の層領域
(G)105に含有されるゲルマニウム原子の分布濃
度Cは位置tBより位置t4までは濃度C11の一定値を
取り、位置t4より位置tTまでは濃度C12より濃度
C13まで一次関数的に減少する分布状態とされて
いる。 第8図に示す例においては、第一の層領域(G)1
05に含有されるゲルマニウム原子の分布濃度C
は位置tBより位置tTに至るまで、濃度C14より実質
的に零に至る様に一次関数的に減少している。 第9図においては、第一の層領域(G)105に含
有されるゲルマニウム原子の分布濃度Cは、位置
tBより位置t5に至るまでは濃度C15より濃度C16
で一次関数的に減少され、位置t5と位置tTとの間
においては、濃度C16の一定値とされた例が示さ
れている。 第10図に示される例においては、第一の層領
域(G)105に含有されるゲルマニウム原子の分布
濃度Cは位置tにおいて濃度C17であり、位置t6
に至るまではこの濃度C17より初めはゆつくりと
減少され、t6の位置付近においては、急激に減少
されて位置t6では濃度C18とされる。 位置t6と位置t7との間においては、初め急激に
減少されて、その後は、緩かに徐々に減少されて
位置t7で濃度C19となり、位置t7と位置t8との間で
は、極めてゆつくりと徐々に減少されて位置t8
おいて、濃度C20に至る。位置t8と位置tTの間にお
いては、濃度C20より実質的に零になる様に図に
示す如き形状の曲線に従つて減少されている。 以上、第2図乃至第10図により、第一の層領
域(G)105中に含有されるゲルマニウム原子の層
厚方向の分布状態の典型例の幾つかを説明した様
に、本発明においては、支持体101側におい
て、ゲルマニウム原子の分布濃度Cの高い部分を
有し、界面tT側において、前記分布濃度Cが支持
体101側に較べて可成り低くされた部分を有す
るゲルマニウム原子の分布状態が第一の層領域(G)
105に設けられている場合が、好適な例の1つ
として挙げられる。 本発明に於ける光導電部材を構成する第一の層
領域(G)105は、好ましくは上記した様に支持体
101側の方か又はこれとは逆に自由表面105
側の方にゲルマニウム原子が比較的高濃度で含有
されている局在領域(A)を有するのが望ましい。 例えば、局在領域(A)は、第2図乃至第10図に
示す記号を用いて説明すれば、界面位置tより層
厚方向に5μ以内に設けられるのが望ましい。 上記局在領域(A)は、界面位置tBより5μ厚までの
層領域(LT)の全部とされる場合もあるし、又、
層領域(LT)の一部とされる場合もある。 局在領域(A)を層領域(LT)の一部とするか又
は全部とするかは、形成される第一の層領域(G)1
05に要求される特性に従つて適宜決められる。 局在領域(A)は、その中の含有されるゲルマニウ
ム原子の層厚方向の分布状態としてゲルマニウム
原子の分布濃度の最大値Cmaxがシリコン原子と
の和に対して、好ましくは1000原子ppm以上、よ
り好適には5000原子ppm以上、最適には1×104
原子ppm以上とされる様な分布状態となり得る様
に層形成されるのが望ましい。 即ち、本発明においては、ゲルマニウム原子の
含有される第一の層領域(G)105は、支持体10
1側からの層厚で5μ以内(t8から5μ厚の層領域)
に分布濃度の最大値Cmaxが存在する様に形成さ
れるのが好ましい。 本発明において、第一の層領域(G)105中に含
有されるゲルマニウム原子の含有量としては、本
発明の目的が効果的に達成される様に所望に従つ
て適宜決められるが、シリコン原子との和に対し
て、好ましくは1〜10×105原子ppmより好まし
くは100〜9.5×105原子ppm、最適には、500〜8
×105原子ppmとされるのが望ましい。 第一の層領域(G)105中に於けるゲルマニウム
原子の分布状態が、全層領域にゲルマニウム原子
が連続的に分布し、ゲルマニウム原子の層厚方向
の分布濃度Cが支持体101側から光受容層10
4の自由表面107側に向つて、減少する変化が
与えられているか、又はこの逆の変化が与えられ
ている場合には、分布濃度Cの変化率曲線を所望
に従つて任意に設計することによつて、要求され
る特性を持つた第一の層領域(G)105を所望通り
に実現することが出来る。 例えば、第一の層領域(G)105中に於けるゲル
マニウム原子の分布濃度Cを支持体101側に於
いては、充分高め、光受容層104の自由表面1
07側に於いては、極力低める様な、分布濃度C
の変化を、ゲルマニウム原子の分布濃度曲線に与
えることによつて、可視光領域を含む、比較的短
波長から比較的長波長迄の全領域の波長の光に対
して高光感度化を図ることが出来ると共に、レー
ザ光等の可干渉光に対しての干渉防止を効果的に
計ることが出来る。 本発明に於いて第一の層領域(G)105の層厚と
第二の層領域(S)106の層厚とは、本発明の
目的を効果的に達成させる為の重要な因子の1つ
であるので形成される光導電部材に所望の特性が
充分与えられる様に、光導電部材の設計の際に充
分なる注意が払われる必要がある。 本発明に於いて、第1の層領域(G)105の層厚
TBは、好ましくは30Å〜50μ、より好ましくは40
Å〜40μ、最適には50Å〜30μとされるのが望ま
しい。 又、第二の層領域(S)106の層厚Tは、好
ましくは、0.5〜90μ、より好ましくは1〜80μ、
最適には2〜50μとされるのが望ましい。 第一の層領域(G)105の層厚Tと第2の層領域
(S)106の層厚Tの和(TB+T)は、両層領
域に要求される特性と光受容層全体に要求される
特性との相互間の有機的関連性に基いて、光導電
部材の層設計の際に所望に従つて、適宜決定され
る。 本発明の光導電部材に於いては、上記の(TB
+T)の数値範囲は、好ましくは1〜100μ、よ
り好適には1〜80μ、最適には2〜50μとされる
のが望ましい。 本発明のより好ましい実施態様に於いては上記
の層厚TB及び層厚Tは、好ましくはTB/T≦1
なる関係を満足するように、夫々に対して適宜適
切な数値が選択されるのが望ましい。 上記の場合に於ける層厚TB及び層厚Tの数値
の選択に於いて、より好ましくは、TB/T≦0.9、
最適にはTB/T≦0.8なる関係が満足される様に
層厚TB及び層厚Tの値が決定されるのが望まし
いものである。 本発明に於いて、第一の層領域(G)105中に含
有されるゲルマニウム原子の含有量が1×10原子
ppm以上の場合には、第一の層領域(G)105の層
厚TBは、可成り薄くされるのが望ましく、好ま
しくは30μ以下、より好ましくは25μ以下、最適
には20μ以下とされるのが望ましい。 本発明の光導電部材に於いては、高光感度化と
高暗抵抗化、更には、支持体と第一の層()1
02との間の密着性の改良を図る目的の為に、第
一の層()102中には、炭素原子が含有され
る層領域(C)が設けられる。 第一の層()102には、第11図に示すよ
うに、炭素原子が含有され、その層厚方向に置け
る分布濃度が、C(1)なる値である第1の領域(1)1
08、C(2)なる値である第2の領域(2)109およ
びC(3)なる値である第3の領域(3)110とを有す
る。 本発明においては、上記の第1、第2、および
第3の各領域108〜110中には、必ずしも炭
素原子が含有されている必要はない。しかし、い
ずれか1つの領域に炭素原子が含有されていない
場合には、他の2つの領域には炭素原子が必ず含
有されており、且つそれ等の領域における炭素原
子の層厚方向の分布濃度は異つている必要があ
る。詰り、炭素原子の分布濃度C(1)、C(2)、C(3)
のいずれか1つが0になる場合には、他の2つは
0でなく且つ等しくならないように各領域108
〜110を形成する必要がある。このようにする
ことによつて、帯電処理を受けた際に自由表面1
07側或は支持体101側から光受容層104中
に電荷が注入されるのを効果的に阻止することが
出来ると同時に、光受容層104自体の暗抵抗の
向上および支持体101と光受容層104との側
の密着性の向上を計ることができる。 第一の層()102が実用的に充分なる光感
度と暗抵抗を有し、且つ第一の層()102中
への電荷の注入を充分阻止し得ると共に、第一の
層()102中において発生するフオトキヤリ
アの輸送が効果的に成されるようにするには、第
3の領域(3)110の炭素原子の分布濃度C(3)が、
単独では最大とならないように第一の層()1
02を設計する必要がある。この場合、好ましく
は、第3の領域(3)110の厚層は、他の2つの領
域108〜110の層厚よりも充分厚くなるよう
に第一の層()102を設計するのが望まし
く、より好ましくは第3の領域(3)110の層厚
は、第一の層()102の層厚の5分の1以上
を占めるように第一の層()102を設計する
のが望ましい。 本発明において、第1の領域(1)108および第
2の領域(2)109の層厚としては、好ましくは
0.003〜30μ、より好適には0.004〜20μ、最適には
0.005〜10μとされるのが望ましい。また、第3の
領域(3)110の層厚としては、好ましくは1〜
100μ、より好適には1〜80μ、最適には2〜50μ
とされるのが望ましい。 第1の領域(1)108および第2の領域(2)109
に第一の層()102中への電荷の注入を阻止
する、所謂電荷注入阻止層としての機能を主に持
たせるように第一の層()102を設計する場
合には、第1の領域(1)108および第2の領域(2)
109の層厚は、それぞれ最大10μとするのが望
ましい。 第3の領域(3)110に電荷発生層としての機能
を主に持たせるように光受容層を設計する場合に
は、第3の領域(3)110の層厚は、使用される光
源の光の吸収係数に応じて適宜所望に従つて決め
られる。この場合、通常、電子写真分野において
使用される光源を使用するのであれば、第3の領
域(3)110の層厚は、精々10μ程度であれば良
い。第3の領域(3)110に主に電荷輸送層として
の機能を主に持たせるには、その層厚は少なくと
も5μあるのが望ましい。 本発明において、炭素原子の含有分布濃度C
(1)、C(2)、およびC(3)の最大値としては、シリコ
ン原子、ゲルマニウム原子および炭素原子の和に
対して、好ましくは67原子%、より好ましくは50
原子%、最適には40原子%とされるのが望まし
い。また、前記分布濃度C(1)、C(2)、C(3)が0で
ない場合の最小値としては、シリコン原子、ゲル
マニウム原子および炭素原子の和に対して、好ま
しくは1原子ppm、より好ましくは50原子ppm、
最適には100原子ppmとされるのが望ましい。 本発明において、炭素原子の分布状態は、第一
の層()102全体においては、前記したよう
に厚層方向に不均一であるが、第1、第2、第3
の各領域の各々においては、層厚方向に均一であ
る。 第12図乃至第16図には、第一の層()1
02全体としての炭素原子の分布状態の典型的例
が示される。なお、これ等の図の説明に当つて断
わることなく使用される記号は、第2図乃至第1
0図において使用したのと同様の意味を持つ。な
お、図中のtBは支持体101側の第一の層()
102の表面位置を、tTは支持体101とは反対
側の第一の層()102の表面位置を示す。 第12図に示される例では、位置tBより位置t9
までは炭素原子の分布濃度C(C)はC21と一定値と
され、位置t9から位置tTまでは炭素原子の分布濃
度C(C)はC22と一定とされている。 第13図に示される例では、位置tBより位置t10
までは炭素原子の分布濃度C(C)はC23と一定値と
され、位置t10より位置t11までは炭素原子の分布
濃度C(C)はC24とされ、位置t11から位置tTまでは
炭素原子の分布濃度C(C)はC25とされて、3段階
で炭素原子の分布濃度C(C)を減少させている。 第14図の例では、位置tBより位置t12までは炭
素原子の分布濃度C(C)はC26とし、位置t12から位
置tTまでは炭素原子の分布濃度C(C)はC27とされ
ている。 第15図の例では、位置tBより位置t13までは炭
素原子の分布濃度C(C)はC28とし、位置t13から位
置t14までは炭素原子の分布濃度C(C)はC29とし、
位置t14から位置tTまでは炭素原子の分布濃度C(C)
はC30としている。このように3段階で炭素原子
の分布濃度C(C)を増加している。 第16図の例では、位置tBより位置t15までは、
炭素原子の分布濃度C(C)はC31とし、位置t15から
位置t16までは、炭素原子の分布濃度C(C)はC32
し、位置t16から位置tTまでは、炭素原子の分布濃
度C(C)はC33としている。このように、支持体1
01側および自由表面107側で炭素原子の分布
濃度C(C)が高くなるようにしてある。 本発明において、第一の層()102に設け
られる炭素原子の含有されている層領域(C)(前記
した第1、第2、第3の領域108〜110の少
なくとも2つの層領域で構成される)は、光感度
と暗抵抗の向上を主たる目的とする場合には、第
一の層()102の全層領域を占めるように設
けられ、第一の層()102の自由表面107
からの電荷の注入を防止するためには、自由表面
107側の界面近傍に設けられ、支持体101と
第一の層()102との間の密着性の強化を図
るのを主たる目的とする場合には、第一の層
()102の支持体101側端部層領域(E)を占
めるように設けられる。 そして、層領域(C)中に含有される炭素原子の含
有量は、上述のように高光感度を維持することを
主たる目的とするためには比較的少なくされ、第
一の層()102の自由表面からの電荷の注入
を防ぐためには比較的多くされ、さらに、支持体
101と第一の層()102との密着性の強化
を確実に図ることを主たる目的とするためには比
較的多くされるのが望ましい。 また、これら三者を同時に達成するためには、
支持体101側において比較的高濃度に分布さ
せ、中央において比較的低濃度に分布させ、自由
表面107側の界面層領域には、炭素原子をより
多くしたような炭素原子の分布状態を層領域(C)中
に形成すれば良い。 本発明において、第一の層()102に設け
られる炭素原子を含有する層領域(C)における炭素
原子の含有量は、層領域(C)自体に要求される特
性、或いは該層領域(C)が支持体101に直に接触
して設けられる場合には、該支持体101との接
触界面における特性との関係等、有機的関連性に
おいて、適宜選択することができる。 また、前記層領域(C)に直に接触して他の層領域
が設けられる場合には、該他の層領域の特性や、
該他の層領域との接触界面における特性との関係
も考慮されて、炭素原子の含有量が適宜選択され
る。 層領域(C)中に含有される炭素原子の量は、形成
される光導電部材に要求される特性に応じて所望
に従つて適宜決められるが、シリコン原子とゲル
マニウム原子と炭素原子との和に対して好ましく
は、0.001〜50原子%、より好ましくは、0.002〜
40原子%、最適には0.003〜30原子%とされるの
が望ましいものである。 本発明において、層領域(C)が第一の層()1
02の全域を占めるか、或いは、第一の層()
102の全域を占めなくとも、層領域(C)の層厚
T6の第一の層()102の層厚Tに占める割
合が充分多い場合には、層領域(C)に含有される炭
素原子の含有量の上限は、前記の値より充分少な
くされるのが望ましい。 本発明においては、層領域(C)の層厚Tが第一の
層()102の層厚Tに対して占める割合が5
分の2以上となるような場合には、層領域(C)中に
含有される炭素原子の量の上限としては、シリコ
ン原子、ゲルマニウム原子および炭素原子の3者
の和に対して、好ましくは、30原子%以下、より
好ましくは、20原子%以下、最適には10原子%以
下とされるのが望ましい。 本発明において、炭素原子の含有される層領域
(C)は、上記したように支持体101側および第二
の層()103側の近傍に炭素原子が比較的高
濃度で含有されている局在領域(B)を有するものと
して設けられるのが望ましく、この場合には、支
持体101と第一の層()102との間の密着
性をより一層向上させることおよび受容電位を向
上させることができる。 上記局在領域(B)は、第12図乃至第16図に示
す記号を用いて説明すれば、界面位置tBまたはtT
から層厚方向に5μ以内に設けられるのが望まし
い。 本発明においては、上記局在領域(B)は、界面位
置tBまたはtTから5μ厚までの層領域(LT)の全部
とされる場合もあるし、また、層領域(LT)の
一部とされる場合もある。 局在領域(B)を層領域(LT)の一部とするかま
たは全部とするかは、形成される第一の層()
102に要求される特性に従つて適宜決められ
る。 局在領域(B)はその中に含有される炭素原子の層
厚方向の分布状態として炭素原子の分布濃度C(C)
の最大値Cmaxが好まし500原子ppm以上、より
好ましくは800原子ppm以上、最適には1000原子
ppm以上とされるような分布状態となり得るよう
に層形成されるのが望ましい。 すなわち、本発明においては、第一の層()
102中の炭素原子の含有される層領域(C)は、支
持体101側または第二の層()103の表面
側からの層厚で5μ以内(位置tまたはtから5μ
厚の層領域)に分布濃度C(C)の最大値Cmaxが存
在するように形成されるのが望ましい。 本発明において、必要に応じて第一の層()
102に含有されるハロゲン原子としては、具体
的にはフツ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、
殊にフツ素、塩素を好適なものとして挙げること
が出来る。 本発明の光導電部材に於いては、ゲルマニウム
原子の含有される第一の層領域(G)105又は/及
びゲルマニウム原子の含有されない第二の層領域
(S)106には、伝導特性を支配する物質(D)を
含有させることにより、当該層領域(G)又は/及び
層領域(S)の伝導特性を所望に従つて任意に制
御することが出来る。本発明においては、伝導特
性を支配する物質(D)の含有される層領域(PN)
は、第一の層()102の一部又は全部に設け
てもよい。又は、層領域(PN)は、層領域(G)ま
たは(S)の一部又は全部に設けてもよい。 この様な伝導特性を支配する物質(D)としては、
所謂、半導体分野で云われる不純物を挙げること
が出来、本発明に於いては、シリコン原子または
ゲルマニウム原子に対して、p型伝導特性を与え
るp型不純物及びn型伝導特性を与えるn型不純
物を挙げることが出来る。具体的には、p型不純
物としては周期律表第族に属する原子(第族
原子)、例えば、硼素(B)、アルミニウム(Al)、
ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム
(Tl)等があり、殊に好適に用いてれるのは、
B、Gaである。また、n型不純物としては、周
期律表第族に属する原子(第族原子)、例え
ば、燐(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ビ
スマス(Bi)等であり、殊に、好適に用いられ
るのは、P、Asである。 本発明に於いて、第一の層()102中に含
有される伝導特性を支配する物質(D)の含有量は、
該第一の層()102に要求される伝導特性、
或いは該第一の層()102が直に接触して設
けられる支持体101との接触界面に於ける特性
との関係等、有機的関連性に於いて、適宜選択す
ることが出来る。 又、前記の伝導特性を支配する物質(D)を第一の
層()102中に含有されるのに、該第一の層
()102の所望される層領域に局在的に含有
させる場合、殊に、第一の層()102の支持
体側端部層領域に含有させる場合には、該層領域
に直に接触して設けられる他の層領域の特性や、
該他の層領域との接触界面に於ける特性との関係
も考慮されて、伝導特性を支配する物質(D)の含有
量が適宜選択される。 本発明に於いて、第一の層()102中に含
有される伝導特性を支配する物質(D)の含有量とし
ては、好ましくは、0.01〜5×104原子ppm、よ
り好適には0.5〜1×104原子ppm、最適には1〜
5×103原子ppmとされるのが望ましい。 本発明に於いて、伝導特性を支配する物質(D)が
含有される層領域(PN)に於ける該物質(D)の含
有量が、好ましくは30原子ppm以上、より好適に
は50原子ppm以上、最適には、100原子ppm以上
の場合には、前記伝導特性を支配する物質(D)は、
第一の層()102の一部の層領域に局所的に
含有させるのが望ましく、殊に第一の層()1
02の支持体側端部層領域(E)に偏在させるのが望
ましい。 上記の中、第一の層()102の支持体側端
部層領域(E)に前記の数値以上の含有量となる様に
前記伝導特性を支配する物質(D)を含有させること
によつて、例えば当該物質(D)が前記のp型不純物
の場合には、光受容層104の自由表面105が
+極性に帯電処理を受けた際に支持体101側か
ら光受容層104中へ注入される電子の移動を効
果的に阻止することが出来、又、前記伝導特性を
支配する物質が前記のn型不純物の場合には、光
受容層104の自由表面105が一極性に帯電処
理を受けた際に、支持体101側から光受容層1
04中へ注入される正孔の移動を効果的に阻止す
ることが出来る。 この様に、前記支持体側端部層領域(E)に一方の
極性の伝導特性を支配する物質(D)を含有させる場
合には、第一の層()102の残りの層領域、
即ち、前記支持体側端部層領域(E)を除いた部分の
層領域(Z)には、他の極性の伝導特性を支配す
る物質を含有させても良いし、或いは、同極性の
伝導動性を支配する物質を、支持体側端部層領域
(E)に含有される実際の量よりも一段と少ない量に
して含有させても良い。 この様な場合、前記層領域(Z)中に含有され
る前記伝導特性を支配する物質(D)の含有量として
は、支持体側端部層領域(E)に含有される前記物質
の極性や含有量に応じて所望に従つて適宜決定さ
れるものであるが、好ましくは、0.001〜1000原
子ppm、より好適には0.05〜500原子ppm最適に
は0.1〜200原子ppmとされるのが望ましい。 本発明に於いて、支持体側端部層領域(E)及び層
領域(Z)に同種の伝導性を支配する物質を含有
させる場合には、当該物質の層領域(Z)に於け
る含有量としては、好ましくは、30原子ppm以下
とするのが望ましい。上記した場合の他に、本発
明に於いては、第一の層()102中に、一方
の極性を有する伝導性を支配する物質を含有させ
た層領域と、他方の極性を有する伝導性を支配す
る物質を含有させた層領域とを直に接触する様に
設けて、該接触層領域に所謂空乏層を設けること
も出来る。詰り、例えば、第一の層()102
中に、前記のp型不純物を含有する層領域と前記
のn型不純物を含有する層領域とを直に接触する
様に設けて所謂p−n接合を形成して、空乏層を
設けることが出来る。 本発明において、a−Ge(Si、H、X)で構成
される第一の層領域(G)105は、例えば、グロー
放電法、スパツタリング法、或いはイオンプレー
テイング法等の放電現象を利用する真空堆積法に
よつて形成される。例えば、グロー放電法によつ
て、a−Ge(Si、H、X)で構成される第一の層
領域(G)105を形成するには、基本的にはゲルマ
ニウム原子を供給し得るゲルマニウム原子供給用
の原料ガスと必要に応じて、シリコン原子を供給
し得るシリコン原子供給用の原料ガス、水素原子
導入用の原料ガス又は/及びハロゲン原子導入用
の原料ガスとを、内部を減圧し得る堆積室内に所
望のガス圧状態で導入して、該堆積室内にグロー
放電を生起させ、予め所定位置に設置されてあ
る。 所定の支持体表面にa−Ge(Si、H、X)から
なる層を形成すれば良い。又、ゲルマニウム原子
を不均一な分布状態で第一の層領域(G)105中に
含有させるにはゲルマニウム原子の分布濃度を所
望の変化率曲線に従つて制御し乍らa−Ge(Si、
H、X)からなる層を形成させれば良い。又、ス
パツタリング法においては、例えばAr、He等の
不活性ガス又はこれ等のガスをベースとした混合
ガスの雰囲気中でシリコン原子で構成されたター
ゲツト、或いは、該ターゲツトとゲルマニウム原
子で構成されたターゲツトの二枚を使用して、又
は、シリコン原子とゲルマニウム原子の混合され
たターゲツトを使用して、必要に応じて、He、
Ar等の稀釈ガスで稀釈されたゲルマニウム原子
供給用の原料ガス又、必要に応じて水素原子又
は/及びハロゲン原子導入用のガスをスパツタリ
ング用の堆積室に導入し、所望のガスのプラズマ
雰囲気を形成することによつて第一の層領域(G)1
05を形成する。このスパツタリング法におい
て、ゲルマニウム原子の分布を不均一にする場合
には、前記ゲルマニウム原子供給用の原料ガスの
ガス流量を所望の変化率曲線に従つて制御し乍
ら、前記のターゲツトをスパツタリングしてやれ
ば良い。 イオンプレーテイング法の場合には、例えば多
結晶シリコン又は単結晶シリコンと多結晶ゲルマ
ニウム又は単結晶ゲルマニウムとを、夫々蒸発源
として蒸着ボートに収容し、この蒸発源を抵抗加
熱法、或いは、エレクトロンビーム法(EB法)
等によつて加熱蒸発させ、飛翔蒸発物を所望のガ
スプラズマ雰囲気中を通過させる以外は、スパツ
タリング法の場合と同様にすることによつて第一
の層領域(G)105を形成することができる。 本発明において使用されるシリコン原子供給用
の原料ガスと成り得る物質としては、SiH4
Si2H6、Si3H8、Si4H10等のガス状態の又はガス
化し得る水素化硅素(シラン類)が有効に使用さ
れるものとして挙げられ、殊に、層作成作業時の
取扱い易さ、シリコン原子供給効率の良さ等の点
でSiH4、Si2H6、が好ましいものとして挙げられ
る。 ゲルマニウム原子供給用の原料ガスと成り得る
物質としては、GeH4、Ge2H6、Ge3H8
Ge4H10、Ge5H12、Ge6H14、Ge7H16、Ge8H18
Ge9H20等のガス状態の又はガス化し得る水素化
ゲルマニウムが有効に使用されるものとして挙げ
られ、殊に、層作成作業時の取扱い易さ、ゲルマ
ニウム原子供給効率の良さ等の点で、GeH4
Ge2H6、Ge3H8が好ましいものとして挙げられ
る。 本発明において使用されるハロゲン原子導入用
の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化
合物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン
化物、ハロゲン間化合物、ハロゲンで置換された
シラン誘導体等のガス状態の又はガス化し得るハ
ロゲン化合物が好ましく挙げられる。又、更に
は、シリコン原子とハロゲン原子とを構成要素と
するガス状態の又はガス化し得る、ハロゲン原子
を含む水素化硅素化合物も有効なものとして本発
明においては挙げることが出来る。 本発明において好適に使用し得るハロゲン化合
物としては、具体的には、フツ素、塩素、臭素、
ヨウ素のハロゲンガス、BrF、ClF、ClF3
BrF5、BrF3、IF3、IF7、ICl、IBr等のハロゲン
間化合物を挙げることが出来る。 ハロゲン原子を含む硅素化合物、所謂、ハロゲ
ン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には例えばSi2F4、Si2F6、SiCl4、SiBr4等のハ
ロゲン化硅素が好ましいものとして挙げることが
出来る。 この様なハロゲン原子を含む硅素化合物を採用
してグロー放電法によつて本発明の特徴的な光導
電部材を形成する場合には、ゲルマニウム原子供
給用の原料ガスと共にシリコン原子を供給し得る
原料ガスとしての水素化硅素ガスを使用しなくと
も、所望の支持体101上にハロゲン原子を含む
a−SiGeから成る第一の層領域(G)105を形成
する事が出来る。 グロー放電法に従つて、ハロゲン原子を含む第
一の層領域(G)105を製造する場合、基本的に
は、例えばシリコン原子供給用の原料ガスとなる
ハロゲン化硅素とゲルマニウム原子供給用の原料
ガスとなる水素化ゲルマニウムとAr、H2、He等
のガス等とを所定の混合比およびガス流量になる
様にして第一の層領域(G)105を形成する堆積室
に導入し、グロー放電を生起してこれ等のガスの
プラズマ雰囲気を形成することによつて、所望の
支持体101上に第一の層領域(G)105を形成し
得るものであるが、水素原子の導入割合の制御を
一層容易になる様に図る為にこれ等のガスに更に
水素ガス又は水素原子を含む硅素化合物のガスも
所望量混合して層形成しても良い。 又、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で
複数種混合して使用しても差支えないものであ
る。 スパツタリング法、イオンプレーテイング法の
何れの場合にも形成される第一の層領域(G)105
中にハロゲン原子を導入するには、前記のハロゲ
ン化合物又は前記のハロゲン原子を含む硅素化合
物のガス堆積室中に導入して該ガスのプラズマ雰
囲気を形成してやれば良いものである。 又、第一の層領域(G)105中に水素原子を導入
する場合には、水素原子導入用の原料ガス、例え
ば、H2或いは前記したシラン類又は/及び水素
化ゲルマニウム等のガス類をスパツタリング用の
堆積室中に導入して該ガス類のプラズマ雰囲気を
形成してやれば良い。 本発明においては、ハロゲン原子導入用の原料
ガスとして上記されたハロゲン化合物或いはハロ
ゲンを含む硅素化合物が有効なものとして使用さ
れるものであるが、その他にHF、HCl、HBr、
HI等のハロゲン化水素、SiH2F2、SiH2I2
SiH2Cl2、SiHCl3、SiH2Br2、SiHBr3等のハロゲ
ン置換水素化硅素、及びGeHF3、GeH2F2
GeH3F、GeHCl3、GeH2Cl2、GeH3Cl、
GeHBr3、GeH2Br2、GeH3Br、GeHI3
GeH2I2、GeH3I等の水素化ハロゲン化ゲルマニ
ウム等の水素原子を構成要素の1つとするハロゲ
ン化物、GeF4、GeCl4、GeBr4、GeI4、GeF4
GeCl2、GeBr2、GeI2等のハロゲン化ゲルマニウ
ム、等々のガス状態の或いはガス化し得る物質も
有効な第一の層領域(G)105形成用の出発物質と
して挙げる事が出来る。 これ等の物質の中、水素原子を含むハロゲン化
物は、第一の層領域(G)105形成の際に層中にハ
ロゲン原子の導入と同時に電気的或いは光電的特
性の制御に極めて有効な水素原子も導入されるの
で、本発明においては好適なハロゲン導入用の原
料として使用される。 水素原子を第一の層領域(G)105中に構造的に
導入するには、上記の他にH2、或いはSiH4
Si2H6、Si3H8、Si4H10等の水素化硅素をゲルマ
ニウム原子を供給する為のゲルマニウム又はゲル
マニウム化合物と、或いは、GeH4、Ge2H6
Ge3H8、Ge4H10、Ge5H12、Ge6H14、Ge7H16
Ge8H18、Ge9H20等の水素化ゲルマニウムとシリ
コン原子を供給する為のシリコン又はシリコン化
合物と、を堆積室中に共存させて放電を生起させ
る事でも行う事が出来る。 本発明の好ましい例において、形成される第一
の層領域(G)105中に含有される水素原子の量、
又はハロゲン原子の量、又は水素原子とハロゲン
原子の量の和(H+X)は、好ましくは、0.01〜
40原子%、より好適には0.05〜30原子%、最適に
は0.1〜25原子%とされるのが望ましい。 第一の層領域(G)105中に含有される水素原子
又は/及びハロゲン原子の量を制御するには、例
えば支持体温度又は/及び水素原子、或いはハロ
ゲン原子を含有させる為に使用される出発物質の
堆積装置系内へ導入する量、放電々力等を制御し
てやれば良い。 本発明に於いて、a−Si(H、X)で構成され
る第二の層領域(S)106は、前記した第一の
層領域(G)105形成用の出発物質()の中よ
り、ゲルマニウム原子供給用の原料ガスとなる出
発物質を除いた出発物質〔第二の層領域(S)1
06形成用の出発物質()〕を使用して、第一
の層領域(S)106形成する場合と、同様の方
法と条件に従つて形成する事が出来る。 即ち、本発明において、a−Si(H、X)で構
成される第二の層領域(G)105は例えばグロー放
電法、スパツタリング法、或いはイオンプレーテ
イング法等の放電現象を利用する真空堆積法によ
つて形成される。例えば、グロー放電法によつ
て、a−Si(H、X)で構成される第二の層領域
(S)106を形成するには、基本的には前記し
たシリコン原子を供給し得るシリコン原子供給用
の原料ガスと共に、必要に応じて水素原子導入用
の又は/及びハロゲン原子導入用の原料ガスを、
内部を減圧し得る堆積室内に導入して、該堆積室
内にグロー放電を生起させ、予め所定位置に設置
されてある所定の支持体表面上にa−Si(H、X)
からなる層を形成させれば良い。又、スパツタリ
ング法で形成する場合には、例えばAr、He等の
不活性ガス又はこれ等のガスをベースとした混合
ガスの雰囲気中でシリコン原子で構成されたター
ゲツトをスパツタリングする際、水素原子又は/
及びハロゲン原子導入用のガスをスパツタリング
用の堆積室に導入しておけば良い。 本発明に於いて、形成される第二の層領域
(S)106中に含有される水素原子の量、又は
ハロゲン原子の量、又は水素原子とハロゲン原子
の量の和(H+X)は、好ましくは1〜40原子
%、より好適には5〜30原子%、最適には5〜25
原子%とされるのが望ましい。 本発明において、第一の層()102に炭素
原子の含有された層領域(C)を設けるには、第一の
層102の形成の際に炭素原子導入用の出発物質
を前記した第一の層()102形成用の出発物
質と共に使用して、形成される層中にその量を制
御しながら含有してやれば良い。 層領域(C)を形成するのにグロー放電法を用いる
場合には、前記した第一の層()102形成用
の出発物質の中から所望に従つて選択されたもの
に炭素原子導入用の出発物質が加えられる。その
ような炭素原子導入用の出発物質としては、少な
くとも炭素原子を構成原子とするガス状の物質ま
たはガス化し得る物質をガス化したものの中の大
概のものが使用され得る。 例えばシリコン原子を構成原子とする原料ガス
と、炭素原子を構成原子とする原料ガスと、必要
に応じて水素原子またはおよびハロゲン原子を構
成原子とする原料ガスとを所望の混合比で混合し
て使用するか、または、シリコン原子を構成原子
とする原料ガスと、炭素原子および水素原子を構
成原子とする原料ガスとを、これもまた所望の混
合比で混合するか、あるいはシリコン原子を構成
原子とする原料ガスと、シリコン原子、炭素原子
および水素原子の3つを構成原子とする原料ガス
とを混合して使用することができる。 また、別には、シリコン原子と水素原子とを構
成原子とする原料ガスに、炭素原子を構成原子と
する原料ガスを混合して使用しても良い。 炭素原子導入用の原料ガスとして有効なものと
しては、炭素原子と水素原子とを構成原子とす
る、例えば炭素数1〜5の飽和炭化水素、炭素数
2〜5のエチレン系炭化水素炭素数2〜4のアセ
チレン系炭化水素等が挙げられる。 具体的には、飽和炭化水素としては、メタン
(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、n
−ブタン(n−C4H10)、ペンタン(C5H12)、エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4)、
プロピレン(C3H6)、ブテン−1(C4H8)、ブテ
ン−2(C4H8)イソブチレン(C4H8)、ペンテン
(C5H10)、アセチレン系炭化水素としては、アセ
チレン(C2H2)、メチルアセチレン(C3H4)、ブ
チン(C4H6)等が挙げられる。 これ等の他にシリコン原子と炭素原子と水素原
子とを構成原子とする原料ガスとして、Si
(CH34、Si(C2H54等のケイ化アルキルを挙げる
ことができる。 本発明においては、層領域(C)中には炭素原子で
得られる効果を更に助長させる為に、炭素原子に
加えて、更に酸素原子または/および窒素原子を
含有することができる。 酸素原子を層領域(C)に導入するための酸素原子
導入用の原料ガスとしては、例えば酸素(O2)、
オゾン(O3)、一酸化窒素(NO)、一二酸化窒素
(N2O)、三二酸化窒素(N2O3)、四三酸化窒素
(N3O4)、五二酸化窒素(N2O5)、三酸化窒素
(NO3)、シリコン原子と酸素原子と水素原子と
を構成原子とする、例えば、ジシロキサン
(H3SiOSiH3)、トリシロキサン
(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シロキサン等を挙
げることができる。 層領域(C)を形成する際に使用される窒素原子導
入用の原料ガスに成り得るものとして有効に使用
される出発物質は、窒素原子を構成原子とするあ
るいは窒素原子と水素原子とを構成原子とする例
えば窒素(N2)、アンモニア(NH3)、ヒドラジ
ン(H2NNH2)、アジ化水素(HN3)、アジ化ア
ンモニウム(NH4N3)等のガス状またはガス化
し得る窒素、窒化物およびアジ化物等の窒素化合
物を挙げることができる。この他に、窒素原子の
導入に加えて、ハロゲン原子の導入も行えるとい
う点から、三弗化窒素(F3N)、四弗化窒素
(F4N2)等のハロゲン化窒素化合物を挙げること
ができる。 スパツタリング法によつて、炭素原子を含有す
る第一の層()102を形成するには、単結晶
または多結晶のシリコンウエハーまたはグラフア
イトウエハー、またはシリコン原子と炭素原子が
混合されて含有されているウエハーをターゲツト
として、これ等を種々のガス雰囲気中でスパツタ
リングすることによつて行えば良い。 例えば、シリコンウエーハーをターゲツトとし
て使用すれば、炭素原子と必要に応じて水素原子
または/およびハロゲン原子を導入するための原
料ガスを、必要に応じて稀釈ガスで稀釈して、ス
パツター用の堆積室中に導入し、これ等のガスの
ガスプラズマを形成して前記シリコンウエーハー
をスパツタリングすれば良い。 また、別には、シリコン原子と炭素原子とは
別々のターゲツトとして、またはシリコン原子と
炭素原子の混合した一枚のターゲツトを使用する
ことによつて、スパツター用のガスとしての稀釈
ガスの雰囲気中でまたは少なくとも水素原子また
は/およびハロゲン原子を構成原子として含有す
るガス雰囲気中でスパツタリングすることによつ
て成される。炭素原子導入用の原料ガスとして
は、先述したグロー放電の例で示した原料ガスの
中の炭素原子導入用の原料ガスがスパツタリング
の場合にも有効なガスとして使用され得る。 本発明において、第一の層()102の形成
の際に、炭素原子の含有される層領域(C)を設ける
場合、該層領域(C)に含有される炭素原子の分布濃
度C(C)を層厚方向に変化させて、所望の層厚方向
の分布状態(depth profile)を有する層領域(C)
を形成するには、グロー放電の場合には、分布濃
度C(C)を変化させるべき炭素原子導入用の出発物
質のガスを、そのガス流量を所望の変化率曲線に
従つて適宜変化させながら、堆積室内に導入する
ことによつて成される。 例えば手動あるいは外部駆動モータ等の通常用
いられている何らかの方法により、ガス流路系の
途中に設けられた所定のニードルバルブの開口を
漸時変化させる操作を行えば良い。このとき、流
量の変化率は線型である必要はなく、例えばマイ
コン等を用いて、あらかじめ設計された変化率曲
線を得ることもできる。 層領域(C)をスパツタリング法によつて形成する
場合、炭素原子の層厚方向の分布濃度C(C)を層厚
方向で変化させて、炭素原子の層厚方向の所望の
分布状態(depth profile)を形成するには、第
一には、グロー放電法による場合と同様に、炭素
原子導入用の出発物質をガス状態で使用し、該ガ
スを堆積室中へ導入する際のガス流量を所望に従
つて適宜変化させることによつて成される。 第二には、スパツタリング用のターゲツトを、
例えばシリコン原子と炭素原子との混合されたタ
ーゲツトを使用するのであれば、シリコン原子と
炭素原子との混合比を、ターゲツトの層厚方向に
おいて、予め変化させておくことによつて成され
る。 第一の層()102中に、伝導特性を支配す
る物質、例えば、第族原子或いは第族原子を
構造的に導入するには、層形成の際に、第族原
子導入用の出発物質或いは第族原子導入用の出
発物質をガス状態で堆積室中に、第二の層領域
(S)106を形成する為の他の出発物質と共に
導入してやれば良い。この様な第族原子導入用
の出発物質と成り得るものとしては、常温常圧で
ガス状の又は、少なくとも層形成条件下で容易に
ガス化し得るものが採用されるのが望ましい。そ
の様な第族原子導入用の出発物質として具体的
には硼素原子導入用としてはB2H6、B4H10
B5H9、B5H11、B6H10、B6H12、B6H14等の水素
化硼素、BF3、BCl3、BBr3等のハロゲン化硼素
等が挙げられる。この他、AlCl3、GeCl4、Ge
(CH34、InCl3、TlCl3、等も挙げることが出来
る。 第族原子導入用の出発物質として、本発明に
おいて有効に使用されるのは、燐原子導入用とし
ては、PH3、P2H4、等の水素化燐、PH4I、PF3
PF5、PCl5、PCl3、PBr3、PBr5、PI3等のハロゲ
ン化燐が挙げられる。この他、AsH3、AsF3
AsCl3、AsBr3、AsF5、SbH3、SbF3、SbF5
SbCl3、SbCl5、BiH3、BiCl3、BiBr3、等も第
族原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げ
ることが出来る。 本発明に於いて、第一の層()102を構成
し、伝導特性を支配する物質を含有領して支持体
101側に偏在して設けられる層領域(PN)の
層厚としては、該層領域(PN)と該層領域
(PN)上に形成される第一の層()102を
構成する他の層領域とに要求される特性に応じて
所望に従つて適宜決定されるものであるが、その
下限としては、好ましくは30Å以上、より好適に
は40Å以上、最適には、50Å以上とされるのが望
ましい。又、前記層領域域(PN)中に含有され
る伝導特性を支配する物質の含有量が30原子ppm
以上とされる場合には、該層領域(PN)の層厚
の上限としては、好ましくは10μ以下、好適には
8μ以下、最適には5μ以下とされるのが望ましい。 第1図に示される光導電部材100において
は、第一の層()102上に形成される第二の
層()103は自由表面107を有し、主に耐
湿性、連続繰返し使用特性、電気的耐圧性、使用
環境特性、耐久性において本発明の目的を達成す
る為に設けられる。 また、本発明においては、第一の層()の1
02と第二の層()103とを構成する非晶質
材料の各々がシリコン原子という共通の構成要素
を有しているので、両層()102および
()103の積層界面において化学的な安定性
の確保が充分成されている。 本発明における第二の層()103は、シリ
コン原子と窒素原子と、必要に応じて水素原子ま
たは/およびハロゲン原子とを含む非晶質材料
(以後、「a−(SixN1-xy(H、X)1-y」と記す。
但し、0<x、y<1)で構成される。 a−(SixN1-xy(H、X)1-yで構成される第二
の層()103の形成は、グロー放電法、スパ
ツタリング法、エレクトロンビーム法等によつて
成される。これ等の製造法は、製造条件、設備資
本投下の負荷程度、製造規模、作製される光導電
部材に所望される特性等の要因によつて適宜選択
されて採用されるが、所望する特性を有する光導
電部材を製造するための作成条件の制御が比較的
容易であり、かつシリコン原子と共に窒素原子お
よびハロゲン原子を、作製する第二の層()1
03中に導入するのが容易に行える等の利点を有
するグロー放電法あるいはスパツタリング法が好
適に採用される。 更に、本発明においては、グロー放電法とスパ
ツタリング法とを同一装置系内で併用して第二の
層()103を形成してもよい。 グロー放電法によつて第二の層()103を
形成するには、a−(SixN1-xy(H、X)1-y形成
用の原料ガスを必要に応じて稀釈ガスと所定量の
混合比で混合して、支持体101の設置してある
真空堆積室に導入し、この導入されたガスを、グ
ロー放電を生起させることによつてガスプラズマ
化して、前記支持体101上に既に形成されてあ
る第一の層()102上に、a−(SixN1-Xy
(H、X)1-yを堆積させればよい。 本発明において、a−(SixN1-xy(H、X)1-y
形成用の原料ガスとしては、シリコン原子、窒素
原子、水素原子、ハロゲン原子の中の少なくとも
一つを構成原子とするガス状の物質またはガス化
し得る物質をガス化したものの中の大概のものが
使用され得る。 シリコン原子、窒素原子、水素原子、ハロゲン
原子の中の一つとしてシリコン原子を構成原子と
する原料ガスを使用する場合は、例えばシリコン
原子を構成原子とする原料ガスと、窒素原子を構
成原子とする原料ガスと、必要に応じて水素原子
を構成原子とする原料ガスまたは/およびハロゲ
ン原子を構成原子とする原料ガスとを所望の混合
比で混合して使用するか、またはシリコン原子を
構成原子とする原料ガスと、窒素原子および水素
原子を構成原子とする原料ガスまたは/および窒
素原子およびハロゲン原子を構成原子とする原料
ガスとを、これもまた、所望の混合比で混合する
か、あるいはシリコン原子を構成原子とする原料
ガスと、シリコン原子、窒素原子および水素原子
の3つを構成原子とする原料ガスまたは、シリコ
ン原子、窒素原子およびハロゲン原子の3つを構
成原子とする原料ガスとを混合して使用すること
ができる。 また、別には、シリコン原子と水素原子とを構
成原子とする原料ガスに窒素原子を構成原子とす
る原料ガスを混合して使用しても良いし、シリコ
ン原子とハロゲン原子とを構成原子とする原料ガ
スに窒素原子を構成原子とする原料ガスを混合し
て使用してもよい。 本発明において第二の層()103中に含有
されるハロゲン原子として好適なのはフツ素、塩
素、臭素、ヨウ素であり、殊にフツ素、塩素が望
ましいものである。 本発明において、第二の層()103を形成
するのに有効に使用される原料ガスと成り得るも
のとしては、常温常圧においてガス状態のものま
たは容易にガス化し得る物質を挙げることができ
る。 第二の層()103を上記の非晶質材料で構
成する場合の層形成法としては、グロー放電法、
スパツタリング法、イオンインプランテーシヨン
法、イオンプレーテイング法、エレクトロンビー
ム法等が挙げられる。これ等の製造法は、製造条
件、設備資本投下の負荷程度、製造規模、作製さ
れる光導電部材に所望される特性等の要因によつ
て適宜選択されて採用されるが、所望する特性を
有する光導電部材を製造する為の作製条件の制御
が比較的容易であり、かつシリコン原子と共に窒
素原子、必要に応じて水素原子やハロゲン原子を
作製する第二の層()103中に導入するのが
容易に行える等の利点を有するグロー放電法ある
いはスパツタリング法が好適に採用される。 更に、本発明においては、グロー放電法とスパ
ツタリング法とを同一装置系内で併用して第二の
層()103を形成しても良い。 グロー放電法によつて、a−SiN(H、X)で
構成される第二の層()103を形成するに
は、基本的にはシリコン原子を供給し得るシリコ
ン原子供給用の原料ガスと窒素原子導入用の原料
ガスと、必要に応じて水素原子導入用のまたは/
およびハロゲン原子導入用の原料ガスを、内部が
減圧にし得る堆積室内に導入して、該堆積室内に
グロー放電を生起させ、予め所定位置に設置され
てある所定の第一の層()102上にa−SiN
(H、X)からなる第二の層()103を形成
させれば良い。 また、スパツタリング法で第二の層()10
3を形成する場合には、例えば次のようになされ
る。 第一には、例えばAr、He等の不活性ガスまた
はこれ等のガスをベースとした混合ガスの雰囲気
中でシリコン原子で構成されたターゲツトをスパ
ツタリングする際、窒素原子導入用の原料ガス
を、必要に応じて水素原子導入用のまたは/およ
びハロゲン原子導入用の原料ガスと共にスパツタ
リングを行う真空堆積室内に導入してやれば良
い。 第二には、スパツタリング用のターゲツトとし
てSi3N4で構成されたターゲツトか、あるいはシ
リコン原子で構成されたターゲツトとSi3N4で構
成されたターゲツトの二枚か、またはシリコン原
子とSi3N4とで構成されたターゲツトを使用する
ことで形成される第二の層()103中へ窒素
原子を導入することができる。この際、前記の窒
素原子導入用の原料ガスを併せて使用すれば、そ
の流量を制御することで第二の層()103中
に導入される窒素原子の量を任意に制御すること
が容易である。 第二の層()103中へ導入される窒素原子
の含有量は、窒素原子導入用の原料ガスが堆積室
中へ導入される際の流量を制御するか、または窒
素原子導入用のターゲツト中に含有される窒素原
子の割合を、該ターゲツトを作成する際に調整す
るか、あるいは、この両者を行うことによつて、
所望に従つて任意に制御することができる。 本発明において使用されるシリコン原子供給用
の原料ガスとなる出発物質としては、SiH4
Si2H6、Si3H8、Si4H10等のガス状態のまたはガ
ス化し得る水素化硅素(シラン類)が使用される
ものとして挙げられ、殊に、層作成作業の扱い易
さ、シリコン原子供給効率の良さ等の点でSiH4
Si2H6が好ましいものとして挙げられる。これ等
の出発物質を使用すれば、層作成条件を適切に選
択することによつて形成される第二の層()1
03中にシリコン原子と共に水素原子も導入し得
る。 シリコン原子供給用の原料ガスとなる有効な出
発物質としては、上記の水素化硅素の他に、ハロ
ゲン原子を含む素化合物、所謂、ハロゲン原子で
置換されたシラン誘導体、具体的には例えば
SiF4、Si2F6、SiCl4、SiBr4等のハロゲン化硅素
が好ましいものとして挙げることができる。 更には、SiH2F2、SiH2I2、SiH2Cl2、SiHCl2
SiH2Br2、SiHBr8等のハロゲン置換水素化硅素、
等々のガス状態のあるいはガス化し得る、水素原
子を構成要素の1つとするハロゲン化物も有効な
第二の層()103の形成の為のシリコン原子
供給用の出発物質として挙げる事ができる。 これ等のハロゲン原子を含む硅素化合物を使用
する場合にも、前述したように層形成条件の適切
な選択によつて、形成される第二の層()10
3中にシリコン原子と共に、ハロゲン原子を導入
することができる。 上記した出発物質の中で水素原子を含むハロゲ
ン化硅素化合物は、第二の層()103の形成
の際に、層中にハロゲン原子の導入と同時に電気
的あるいは光電的特性の制御に極めて有効な水素
原子も導入されるので、本発明においては好適な
ハロゲン原子導入用の出発物質として使用され
る。 本発明において第二の層()103を形成す
る際に使用されるハロゲン原子導入用の原料ガス
となる有効な出発物質としては、上記したものの
他に、例えば、フツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハ
ロゲンガス、BrF、ClF、ClF3、BrF5、BrF3
IF3、IF7、ICl、IBr等のハロゲン間化合物、HF、
HCl、HBr、HI等のハロゲン化水素を挙げるこ
とができる。 第二の層()103を形成する際に使用され
る窒素原子導入用の原料ガスに成り得るものとし
て有効に使用される出発物質は、窒素原子を構成
原子とするかあるいは窒素原子と水素原子とを構
成原子とする例えば窒素(N2)、アンモニア
(NH3)、ヒドラジン(H2NNH2)、アジ化水素
(HN3)、アジ化アンモニウム(NH4N3)等のガ
ス状のまたはガス化し得る窒素、窒化物およびア
ジ化物等の窒素化合物を挙げることができる。こ
の他に、窒素原子の導入に加えて、ハロゲン原子
の導入も行えるという点から、出発物質として
は、三弗化窒素(F3N)、四弗化窒素(F4N2)等
のハロゲン化窒素化合物を挙げることができる。 本発明において、第二の層()103をグロ
ー放電法またはスパツタリング法で形成する際に
使用される稀釈ガスとしては、所謂、希ガス、例
えばHe、Ne、Ar等が好適なものとして挙げる
ことができる。 本発明における第二の層()103は、その
要求される特性が所望通りに与えられるように注
意深く形成される。 すなわち、シリコン原子、窒素原子、必要に応
じて水素原子または/およびハロゲン原子を構成
原子とする物質は、その作成条件によつて構造的
には結晶からアモルフアスまでの形態を取り、電
気物性的には、導電性から半導体性、さらには、
絶縁性までの間の性質を示し、また、光導電的性
質から非光導電的性質を示す。そこで、本発明に
おいては、目的に応じた所望の特性を有するa−
(SixN1-xy(H、X)1-yが形成されるように、所
望に従つてその作成条件の選択が厳密に成され
る。 例えば、第二の層()103を電気的耐圧性
の向上を主な目的として設けるには、a−(Six
N1-xy(H、X)1-yは使用環境において電気絶縁
性的挙動の顕著な必晶質材料として作成される。 また、連続繰返し使用特性や使用環境特性の向
上を主たる目的として第二の層()103が設
けられる場合には、上記の電気絶縁性の度合はあ
る程度緩和され、照射される光に対してある程度
の感度を有する非晶質材料としてa−(SixN1-xy
(H、X)1-yが作成される。 第一の層()102の表面に、a−(Six
N1-xy(H、X)1-yから成る第二の層()10
3を形成する際における、層形成中の支持体温度
は、形成される層の構造および特性を左右する重
要な因子である。本発明においては、目的とする
特性を有するa−(SixN1-xy(H、X)1-yが所望
通りに作成され得るように層作成時の支持体温度
が厳密に制御されるのが望ましい。本発明におけ
る、所望の目的が効果的に達成されるための第二
の層()103の形成法に併せて適宜最適範囲
の支持体温度が選択されて、第二の層()10
3の形成が実行されるが、層作成時の支持体温度
は好ましくは、20〜400℃、より好適には50〜350
℃、最適には100〜300℃とされるのが望ましいも
のである。 第二の層()103の形成には、層を構成す
る原子の組成比の微妙な制御や層厚の制御が他の
方法に比べて比較的容易である事等のために、グ
ロー放電法やスパツタリング法の採用が有利であ
るが、これ等の層形成法で第二の層()103
を形成する場合には、前記の支持体温度と同様に
層形成の際の放電パワーが、作成されるa−(Six
N1-xy(H、X)1-yの特性を左右する重要な因子
の一つである。 本発明における目的が達成されるための特性を
有するa−(SixN1-xy(H、X)1-yが生産性良く
効果的に作成されるための放電パワー条件として
は、好ましくは1.0〜300W、より好適には2.0〜
250W、最適には5.0〜200Wとされるのが望まし
いものである。 堆積室内のガス圧は好ましくは0.01〜1Torr、
より好適には、0.1〜0.5Torr程度とされるのが望
ましい。 本発明において、第二の層()103を作成
するための支持体温度および放電パワーの望まし
い数値範囲としては前記した範囲の値が挙げられ
る。しかし、これ等の層作成フアクターは、独立
的に別々に決められるものではなく、所望特性の
a−(SixN1-xy(H、X)1-yから成る第二の層
()103が形成されるように相互的有機的関
連性に基づいて最適値が決められるのが望まし
い。 本発明の光導電部材における第二の層103に
含有される窒素原子の量は、第二の層103の作
成条件と同様、本発明の目的を達成する所望の特
性が得られる第二の層()103が形成される
重要な因子である。そこで、この第二の層()
103に含有される窒素原子の量は、第二の層
()103を構成する非晶質材料の種類および
その特性に応じて適宜所望に応じて決められるも
のである。 すなわち、前記一般式a−(SixN1-xy(H、
X)1-yで示される非晶質材料は、大別すると、シ
リコン原子と窒素原子とで構成される非晶質材料
(以後、「a−SiaN1-a」と記す。但し、0<a<
1)、シリコン原子と窒素原子と水素原子とで構
成される非晶質材料(以後、「a−(SibN1-bc
H1-c」と記す。但し、0<b、c<1)、シリコ
ン原子と窒素原子とハロゲン原子と必要に応じて
水素原子とで構成される非晶質材料(以後、「a
−(SidN1-de(H、X)1-e」と記す。但し0<
d、e<1)にそれぞれ分類される。 本発明において、第二の層()103がa−
SiaN1-aで構成される場合、第二の層()10
3に含有される窒素原子の量は、好ましくは1×
10-3〜60原子%、より好適には1〜50原子%、最
適には10〜45原子%とされるのが望ましいもので
ある。すなわち、先のa−SiNのaの表示で行え
ば、aが好ましくは0.4〜0.99999、より好適には
0.5〜0.99、最適には0.55〜0.9である。 本発明において、第二の層103がa−(Sib
N1-bc、H1-cで構成される場合、第二の層()
103に含有される窒素原子の量は、好ましくは
1×10-3〜55原子%とされ、より好ましくは1〜
55原子%、最適には10〜50原子%とされるのが望
ましいものである。さらに、水素原子の含有量と
しては、好ましくは1〜40原子%、より好ましく
は2〜35原子%、最適には5〜30原子%とされる
のが望ましく、これ等の範囲に水素原子含有量が
ある場合に形成される光導電部材は、実際面にお
いて優れたものとして充分適用され得る。 すなわち、先のa−(SibN1-b)H1-cのbおよ
びc表示で行えば、bが望ましくは0.45〜
0.99999、より好適には0.45〜0.99、最適には0.45
〜0.9であり、cが好ましくは0.6〜0.99、より好
適には0.65〜0.98、最適には0.7〜0.95であるのが
望ましい。 第二の層()103がa−(SidN1-de(H、
X)1-eで構成される場合には、第二の層()1
03中に含有される窒素原子の含有量としては、
好ましくは、1×10-3〜60原子%、より好適には
1〜60原子%、最適には10〜55原子%とされるの
が望ましいものである。さらに、ハロゲン原子の
含有量としては、好ましくは1〜20原子%、より
好適には1〜18原子%、最適には2〜15原子%と
されるのが望ましく、これ等の範囲にハロゲン原
子含有量がある場合に作成される光導電部材は、
実際面において充分適用され得るものである。さ
らに、また、必要に応じて含有される水素原子の
含有量としては、好ましくは19原子%以下、より
好適には13原子%以下とされるのが望ましいもの
である。 すなわち、先のa−(SidN1-de(H、X)1-e
dおよびeの表示で行えばdが好ましくは0.4〜
0.99999、より好適には0.4〜0.99、最適には0.45
〜0.9であり、eが好ましくは0.8〜0.99、より好
適には0.82〜0.99、最適には0.85〜0.98であるこ
とが望ましい。 本発明における第二の層()103の層厚の
範囲は、本発明の目的を効果的に達成するための
重要な因子の一つである。この層厚は、本発明の
目的を効果的に達成するように所期の目的に応じ
て適宜所望に従つて決められる。さらに、この層
厚は、該層()103中に含有される窒素原子
の量や第一の層()102の層厚との関係にお
いても、各々の層領域に要求される特性に応じた
有機的な関連性の下に所望に従つて適宜決定され
る必要がある。更に加え得るに、この層厚は生産
性や量産性を加味した経済性の点においても考慮
されるのが望ましい。 本発明における第二の層()103の層厚と
しては、好ましくは0.003〜30μ、より好適には
0.004〜20μ、最適には0.005〜10μとされるのが望
ましい。 本発明において使用される支持体101として
は、導電性でも電気絶縁性であつても良い。導電
性支持体としては、例えば、NiCr、ステンレス、
Al、Cr、Mo、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd
等の金属又はこれ等の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルロース、ア
セテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等
の合成樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラ
ミツクス、紙等が通常使用される。これ等の電気
絶縁性支持体は、好適には少なくともその一方の
表面を導電処理され、該導電処理された表面側に
他の層が設けられるのが望ましい。 例えば、ガラスであれば、その表面に、
NiCr、、Al、Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Ta、V、
Ti、Pt、Pd、In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2
等から成る薄膜を設けることによつて導電性が付
与され、或いはポリエステルフイルム等の合成樹
脂フイルムであれば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、
Ni、Au、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt
等の金属の薄膜を真空蒸着、電子ビーム蒸着、ス
パツタリング等でその表面に設け、又は前記金属
でその表面をラミネート処理して、その表面に導
電性が付与される。 支持体101の形状としては、円筒状、ベルト
状、板状等任意の形状として得、所望によつて、
その形状は決定されるが、例えば、第1図の光導
電部材100を電子写真用像形成部材として使用
するのであれば連続高速複写の場合には、無端ベ
ルト状又は円筒状とするのが望ましい。支持体1
01の厚さは、所望通りの光導電部材が形成され
る様に適宜決定されるが、光導電部材として可撓
性が要求される場合には、支持体としての機能が
充分発揮される範囲内であれば可能な限り薄くさ
れる。而乍ら、この様な場合支持体の製造上及び
取扱い上、機械的強度等の点から、支持体101
の厚さは、好ましくは、10μ以上とされる。 次に本発明の光導電部材の製造方法の一例の概
略について説明する。 第17図に光導電部材の製造装置の一例を示
す。 図中、1102〜1106で示すガスボンベに
は、本発明の光導電部材を形成するための原料ガ
スが密封されており、その1例としてたとえば1
102は、Heで稀釈されたSiH4ガス(純度
99.999%、以下SiH4/Heと略す。)ボンベ、11
03はHeで稀釈されたGeH4ガス(純度99.999
%、以下GeH4/Heと略す。)ボンベ、1104
はC2H4ガス(純度99.99%)ボンベ、1105は
Heガス(純度99.999%)ボンベ、1106はH2
ガス(純度99.999%)ボンベである。 これらのガスを反応室1101に流入させるに
はガスボンベ1102〜1106のバルブ112
2〜1126、リークバルブ1135が閉じられ
ていることを確認し、又、流入バルブ1112〜
1116、流出バルブ1117〜1121、補助
バルブ1132,1133が開かれていることを
確認して、先ずメインバルブ1134を開いて反
応室1101、及び各ガス配管内を排気する。次
に真空計1136の読みが約5×10-6Torrにな
つた時点で補助バルブ1132,1133、流出
バルブ1171〜1121を閉じる。 次に支持体としてのシリンダー状基体1137
上に光受容層を形成する場合の1例をあげると、
ガスボンベ1102からのSiH4/Heガス、ガス
ボンベ1103からのGeH4/Heガス、ガスボン
ベ1104からのC2H4ガスを、バルブ1122,
1123,1124を開いて出口圧ゲージ112
7,1128,1129の圧力を1Kg/cm2に調整
し、流入バルブ1112,1113,1114を
徐々に開けることによつて、マスフロコントロー
ラ1107,1108,1110内に夫々流入さ
せる。引き続いて流出バルブ1117,111
8,1119、補助バルブ1132を徐々に開い
て夫々のガスを反応室1101内に流入させる。
このときのSiH4/Heガス流量とGeH4/Heガス
流量とC2H4ガス流量との比が所望の値になるよ
うに流出バルブ1117,1118,1119を
調整し、又、反応室1101内の圧力が所望の値
になるように真空計1136の読みを見ながらメ
インバルブ1134の開口を調整する。そして基
体1137の温度が加熱ヒーター1138により
50〜400℃の範囲の温度に設定されていることを
確認した後、電源1140を所望の電力に設定し
て反応室1101内にグロー放電を生起させ、同
時にあらかじめ設計された変化率曲線に従つて
GeH4/Heガスおよび手動あるいは外部駆動モー
タ等の方法を適用してバルブ1118〜1120
の開口を適宜変化させる操作を行つてC2H4ガス
の流量を調整し、もつて形成される層中に含有さ
れるゲルマニウム原子および窒素原子の分布濃度
C(C)を制御する。 上記の様にして、所望時間グロー放電を維持し
て、所望層厚に、基体1137上に第一の層領域
(G)105を形成する。所望層厚に第一の層領域(G)
105が形成された段階に於いて、流出バルブ1
116を完全に閉じると、及び必要に応じて放電
条件を変える以外は、同様な条件と手順に従つて
所望時間グロー放電を維持することで第一の層領
域(G)105上にゲルマニウム原子の実質的に含有
されない第二の層領域(S)106を形成するこ
とが出来る。 第一の層領域(G)105および第二の層領域
(S)106中に、伝導性を支配する物質(D)を含
有させるには、第一の層領域(G)105および第二
の層領域(S)106の形成の際に例えばB2H6
PH3等のガスを堆積室1101中に導入するガス
に加えてやれば良い。 かくして、基体1137上に第一の層()1
02が形成される。 上記の様にして所望層厚に形成された第一の層
()102上に第二の層()103を形成す
るには、第一の層102()の形成の際と同様
なバルブ操作によつて、例えばSiH4ガス、NH3
ガスの夫々を必要に応じてHe等の稀釈ガスで稀
釈して反応室1101内に供給し、所望の条件に
従つて、グロー放電を生起させればよい。 第二の層()103中にハロゲン原子を含有
させるには、例えばSiF4ガスとNH3ガス、或い
はこれにSiH4ガスを加えて上記と同様にして第
二の層()103を形成すればよい。 夫々の層を形成する際に必要なガスの流出バル
ブ以外の流出バルブは全て閉じることは言うまで
もなく、又夫々の層を形成する際、前層の形成に
使用したガスが反応室1101内、流出バルブ1
117〜1121から反応室1101内に至るガ
ス配管内に残留することを避けるために、流出バ
ルブ1117〜1121を閉じ、補助バルブ11
32,1133を開いてメインバルブ1134を
全開して系内を一旦高真空に排気する操作を必要
に応じて行う。 第二の層()103中に含有される窒素原子
の量は例えば、グロー放電による場合はSiH4
スおよびNH3ガスの反応室1101内に導入さ
れる流量比を所望に従つて変えるか、或いは、ス
パツタリングで層形成する場合には、ターゲツト
を形成する際シリコンウエハと窒化シリコンウエ
ハのスパツタ面積比率を変えるか、又はシリコン
粉末と窒化シリコン粉末の混合比率を変えてター
ゲツトを成型することによつて所望に応じて制御
することが出来る。第二の層()103中に含
有されるハロゲン原子の量は、ハロゲン原子導入
用の原料ガス、例えばSiF4ガスが反応室1101
内に導入される際の流量を調整することによて成
される。 又、層形成を行つている間は層形成の均一化を
計るため基体1137はモータ1139により一
定速度で回転させてやるのが望ましい。 以下実施例について説明する。 実施例 1 第17図に示した製造装置により、支持体とし
てのシリンダー状のAl基体上に第1表に示す条
件で電子写真用像形成部材としての試料(試料No.
11−1〜17−6)を夫々作成した(第2表)。 各試料に於けるゲルマニウム原子の含有分布濃
度は第18図に、又、炭素原子の含有分布濃度は
第19図に示される。 こうして得られた各試料を、帯電露光実験装置
に設置し5.0KVで0.3秒(sec)間コロナ帯電を
行い、直ちに光像を照射した。光像はタングステ
ンランプ光源を用い、2lux・secの光量を通過型
のテストチヤートを通して照射させた。 その後直ちに、荷電性の現像剤(トナーとキ
ヤリアーを含む)によつて試料(像形成部材)表
面をカスケードすることによつて、当該試料(像
形成部材)表面上に良好なトナー画像を得た。試
料上のトナー画像を、5.0KVのコロナ帯電で転
写紙上に転写した所、いずれの試料に於いても解
像力に優れ、階調再現性のよい鮮明な高濃度の画
像が得られた。 上記に於いて、光源としてタングステンランプ
の代りに810nmのGaAs系半導体レーザ(10m
W)を用いて、静電像の形成を行つた以外は、同
様のトナー画像形成条件にして、各試料に就いて
トナー転写画像の画質評価を行つたところ、いず
れの試料の場合も、解像力に優れ、階調再現性の
良い鮮明な高品位の画像が得られた。 実施例 2 第17図に示した製造装置によりシリンダー状
のAl基体上に第3表に示す条件で電子写真用像
形成部材としての試料(No.21−1〜27−6)をそ
れぞれ作成した(第4表)。 各試料におけるゲルマニウム原子の含有分布濃
度は第18図に、また、炭素原子の含有分布濃度
は第19図に示される。 これ等の試料のそれぞれに就て、実施例1と同
様の画像評価テストを行つたところ、いずれの試
料も高品質のトナー転写画像を与えた。また、各
試料に就て38℃、80%RHの環境において20万回
の繰り返し使用テストを行つたところ、いずれの
試料も画像品質の低下は見られなかつた。 実施例 3 層()103の作成条件を第5表に示す各条
件にした以外は実施例1の試料No.11−1、12−
1、13−1と同様の条件と手順に従つて電子写真
用像形成部材のそれぞれ(試料No.11−1−1〜11
−1−8、12−1−1〜12−1−8、13−1−1
〜13−1−8の24個の試料)を作成した。 こうして得られた各電子写真用像形成部材のそ
れぞれを個別に複写装置に設置し、各実施例に記
載したのと同様の条件によつて、各実施例に対応
した電子写真用像形成部材のそれぞれについて、
転写画像の総合画質評価と繰り返し連続使用によ
る耐久性の評価を行つた。 各試料の転写画像の総合画質評価と、繰り返し
連続使用による耐久性の評価の結果を第6表に示
す。 実施例 4 第二の層()103の形成時において、シリ
コンウエハおよび窒化シリコンウエハとのターゲ
ツト面積比を変えて、第二の層()103にお
けるシリコン原子と窒素原子の含有量比を変化さ
せる以外は実施例1の試料No.11−1と全く同様な
方法によつて像形成部材のそれぞれを作成した。
こうして得られた像形成部材のそれぞれにつき、
実施例1に述べた如き、作像、現像、クリーニン
グの工程を約5万回繰り返した後、画像評価を行
つたところ、第7表の如き結果を得た。 実施例 5 層()103の形成時、SiH4ガスとNH3
スの流量比を変えて、層()103におけるシ
リコン原子と窒素原子の含有量比を変化させる以
外は、実施例1の試料No.12−1と全く同様な方法
によつて像形成部材のそれぞれを作成した。 こうして得られた各像形成部材につき、実施例
1に述べた如き方法で転写までの工程を約5万回
繰り返した後、画像評価を行つたところ、第8表
の如き結果を得た。 実施例 6 層()103の層の形成時、SiH4ガス、
SiF4ガス、NH3ガスの流量比を変えて、層()
103におけるシリコン原子と窒素原子の含有量
比を変化させる以外は、実施例1の試料No.13−1
と全く同様な方法によつて像形成部材のそれぞれ
を作成した。こうして得られた各像形成部材につ
き実施例1に述べた如き作像、現像、クリーニン
グの工程を約5万回繰り返した後、画像評価を行
つたところ第9表の如き結果を得た。 実施例 7 層()103の層厚を変える以外は、実施例
1の試料No.11−1と全く同様な方法によつて像形
成部材のそれぞれを作成した。実施例1に述べた
如き、作像、現像、クリーニングの工程を繰り返
し第10表の結果を得た。
【表】 に調整して流量比を変化させた。
【表】
【表】 に調整して流量比を変化させた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 ◎:非常に良好 ○:良好 △:実用に充分耐える
×:画像欠陥を生ずる
【表】 ◎:非常に良好 ○:良好 △:実用に充分耐える
×:画像欠陥を生ずる
【表】 ◎:非常に良好 ○:良好 △:実用に充分耐える
×:画像欠陥を生ずる
【表】 以上の本発明の実施例に於ける層作成条件を以
下に示す。 基体温度:ゲルマニウム原子(Ge)含有層…約
200℃ ゲルマニウム原子(Ge)非含有層…約250℃ 放電周波数:13.56MHz 反応時反応室内圧:0.3Torr
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光導部材の層構成を説明す
る為の模式的層構成図、第2図乃至第10図は、
夫々、第一の層()中のゲルマニウム原子の分
布状態を説明する為の説明図、第11図は炭素原
子が含有される層領域の構成図、第12図乃至第
16図は、夫々、第一の層()中の炭素原子の
分布状態を説明するための説明図、第17図は、
本発明で使用された装置の模式的説明図、第18
図、第19図は夫々本発明の実施例における各原
子の含有分布濃度状態を示す分布状態図である。 100……光導電部材、101……支持体、1
02……第一の層()、103……第二の層
()、104……光受容層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電子写真用光導電部材用の支持体と、 該支持体上に設けられシリコン原子との和に対
    して1〜10×105原子ppmのゲルマニウム原子を
    含む非晶質材料で構成された層厚30Å〜50μの第
    一の層領域(G)および該第一の層領域(G)上に設けら
    れ、シリコン原子を母体とする(ゲルマニウム原
    子を含まない)非晶質材料で構成された層厚0.5
    〜90μの第二の層領域(S)を有する層厚1〜
    100μの光導電性を示す第一の層、ならびに該第
    一の層上に設けられ、シリコン原子と窒素原子と
    を含む非晶質材料で構成され、窒素原子の含有量
    が1×10-3〜60原子%であつて、層厚0.003〜30μ
    の第二の層からなる光受容層と、で構成された電
    子写真用光導電部材であつて、 前記第一の層は、炭素原子を含有するとともに
    前記支持体側から順にその層厚方向における炭素
    原子の分布濃度がそれぞれC(1)、C(3)、C(2)とさ
    れた層厚0.03〜30μの第1の領域(1)、層厚1〜
    100μの第3の領域(3)、層厚0.03〜30μの第2の領
    域(2)を有するとともに、前記C(3)が単独では最大
    になることなく、かつ前記C(1)、C(2)、C(3)のい
    ずれか1つが0になる場合には、他の2つは0で
    なく、かつ異なつていることを特徴とする電子写
    真用光導電部材。 2 前記第一の層領域(G)および前記第二の層領域
    (S)の少なくともいずれか一方に水素原子が含
    有されている特許請求の範囲第1項に記載の電子
    写真用光導電部材。 3 前記第一の層領域(G)および前記第二の層領域
    (S)の少なくともいずれか一方にハロゲン原子
    が含有されている特許請求の範囲第1項に記載の
    電子写真用光導電部材。 4 前記第一の層領域(G)中におけるゲルマニウム
    原子の分布状態が不均一である特許請求の範囲第
    1項に記載の電子写真用光導電部材。 5 前記第一の層領域(G)中におけるゲルマニウム
    原子の分布状態が均一である特許請求の範囲第1
    項に記載の電子写真用光導電部材。 6 前記第一の層領域(G)中に伝導性を支配する物
    質が含有されている特許請求の範囲第1項に記載
    の電子写真用光導電部材。 7 前記伝導性を支配する物質が周期律表第族
    に属する原子である特許請求の範囲第6項に記載
    の電子写真用光導電部材。 8 前記伝導性を支配する物質が周期律表第族
    に属する原子である特許請求の範囲第6項に記載
    の電子写真用光導電部材。
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