JPH0210760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 送電線上の積雪はいつたん氷結すると、その後
に附着する雪片も氷結して次第に重量を増し、つ
いには電線を破断に至らせる恐れを生じる。電線
の氷結は電線の撚りに沿うて進行するので、その
進行を防ぐため、電線へ適当間隔ごとに難着雪リ
ングと呼ばれるものを装着する。

本考案はこのリングの改良に関するものであ
る。

図面についてその実施例を説明する。リング１
はプラスチツク材製切れ目付のもので、長手方向
中央部を撓めやすい薄肉部２に形成し、電線を抱
持可能としている。一方の切れ目には突起３を設
け、そのつけ根は若干狭小な基部３ａとする。ま
た突起の中央に軸線方向切割３ｂを設けてある。
他方の切れ目には突起３を収納可能な凹み４を設
け、そのゲート部４ａは、突起３を押込み可能な
幅としてある。第３図の拡大図では、突起３の左
右両先端部と、これに対応するゲート部４ａの背
面とを互に係合可能な傾斜切込とし、かつ凹み４
の底面に切割３ｂと係合可能な小突起４ｂを設け
たものを示した。これにより両切れ目の係合は一
層確実となる。

公知の難着雪リングは上記の切割を欠いたため
突起の押込にはペンチを用いてもかなりの力を要
した。しかもこの作業が送電線上の高所で両手を
使つてのものとなるため、地上では想像できない
困難を伴う。さりとてゲート部を押欠み容易な幅
にすれば装着後抜け出す恐れがある。これに対し
本考案では切割による弾性で押込を容易にし、係
合後は小突起４ｂの作用で即時旧に復するので抜
け止めも確実となる。高所作業を著るしく容易に
したことが本考案の特徴である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の正面図、第２図は同平面図、
第３図は係合部の拡大平面図である。 １……リング、２……薄肉部、３……突起、３
ａ……基部、３ｂ……切割、４……凹み、４ａ…
…ゲート部、４ｂ……小突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電線を抱持可能なプラスチツク材製切れ目付リ
   ングに於いて、切れ目の一方には挾小基部を有す
   る突起を、また他方にはこれを挿入係合可能な凹
   みを設け、上記の突起に軸線方向切割を入れ、こ
   の切割先端を拡開可能な小突起を他方の凹みの底
   面に設けたことを特徴とする難着雪リングの係合
   構造。