JPH02101039A - 置換アセトフェノンの製法 - Google Patents

置換アセトフェノンの製法

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JPH02101039A
JPH02101039A JP63254390A JP25439088A JPH02101039A JP H02101039 A JPH02101039 A JP H02101039A JP 63254390 A JP63254390 A JP 63254390A JP 25439088 A JP25439088 A JP 25439088A JP H02101039 A JPH02101039 A JP H02101039A
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diphenylethane
acid
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石川 倶通
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  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明は新規な置換アセトフェノンの製造方法に関する
ものである。さらに詳しくは、電子吸引性基が置換した
1、1−ジフェニルエタン置換体を酸化して対応する過
酸化物を得て、次いでこれを酸分解する新規な置換アセ
トフェノンの製造方法に間するものである。
[従来技術とその課題] 1.1−ジフェニルエタンを酸性下で分子状酸素て酸化
することは知られているが、酸性下で酸化するために生
成物は複雑であり、工業的な方法とはいえない。
さらに、1.1−ジフェニルエタンのベンゼン核に種々
の置換基が置換した1、1−ジフェニルエタン置換体を
分子状酸素で酸化することは知られていない。
本発明者が1.1−ジフェニルエタンのベンゼン核に種
々の置換基が置換した1、1−ジフェニルエタン置換体
をアルカリ性下で分子状酸素により酸化し、さらに酸性
下で分解することを研究した結果、驚くべきことには、
特定の置換基の場合に選択的に置換アセトフェノンが得
られることが見出された。
[発明が解決すべき課題] すなわち本発明は、電子吸引性基か置換した1、1−ジ
フェニルエタン置換体を、塩基の存在下に、温度40〜
150℃で分子状酸素により酸化することによって、該
置換体に対応したヒドロペルオキシドを得て1次いでこ
れを酸分解することを特徴とする該電子吸引性基の置換
した置換アセトフェノンを選択的に製造する方法に関す
るものである。
好ましい方法は、下記式(I)で表される1、1ジフ工
ニルエタン置換体を分子状酸素により酸化することによ
り、下記式(TI )で表されるヒドロペルオキシドを
得て、次いでこれを酸分解することからなる、下記式(
III)で表される置換アセトフェノンの製法である。
式(I)m (R2) n 式(II ) 式(I)m (R2) n 式(I)m 上式において、R,、R2は同一の電子吸引性基、また
はR1はR2よりも相対的に電子吸引性の度合か高い置
換基である。また、m、nは1から3の整数である。
以下に、本発明をさらに説明する。
本発明の第一段の反応である酸化反応において用いられ
る出発原料である上記式(I)で表される1、1−ジフ
ェニルエタン置換体は、少なくとも1つの電子吸引性基
が置換していることが好ましい。かくすることにより、
置換アセトフェノンの選択率や収率が向上する。
すなわち、2つのベンゼン環に置換している置換基は、
同一でもよく、あるいは互いに電子吸弓性が相違してい
る置換基であってもよい。酸化とそれに続く過酸化物の
分解により、原料の1,1−ジフェニルエタン置換体に
おいて、より電子供与性の高い方の置換基が置換したベ
ンゼン核と炭素原子の炭素/炭素結合が切断され、この
結果より電子吸引性の高い方の置換基が置換した置換ア
セトフェノンが選択的に生成することになる。
2つの置換基が同一の基、またはそれらの電子吸引性に
差があってもよいので、電子吸引性基を置換させた1、
1−ジフェニルエタン置換体を原料にしてもよく、また
逆に電子供与性基を置換させた1、1−ジフェニルエタ
ン置換体を原料にしてもよい。そのほか、電子吸引性基
と電子供与性基とを、■、1−ジフェニルエタンの2つ
のフェニル基にそれぞれ置換させ、これを原料にするこ
ともできる。いずれにしても、本発明の方法によれば、
電子吸引性基、またはより電子吸引性の高い方の置換基
が置換した置換アセトフェノンが選択的に生成する。
本発明において好まし・い代表的な電子吸引性基は、臭
素、塩素、ヨウ素などのハロゲン、ニトロ基、スルホン
基、カルボキシル基、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニルなどのアルコキシカルボニル基などである。
電子供与性基としては、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t、ert−ブ
チル、5ec−ブチル、ペンチルなどの低級アルキル基
、さらに、これらの低級アルキル基にカルボキシル基が
置換したカルボキシル基置換アルキル基、たとえば、カ
ルボキシエチル基など、これらの低級アルキル基にシア
ノ基が置換したシアノ基置換アルキル基、たとえばシア
ノエチル基、および同じくこれら低級アルキル基にメト
キシカルボニル、エトキシカルボニルなどのアルコキシ
カルボニル基などが置換したアルコキシカルボニルアル
キル基またはメトキシ、エトキシなどの低級アルコキシ
基なとである。これらは、各々のベンゼン核に1から3
個置換してもよい。
また、R1,R2として上記の電子吸引性基および電子
供与性基から適宜に選択、組み合せて用いることかでき
る。なお、R2は水素原子であってもよい。
具体的な上記式(I)の1.1−ジフェニルエタン置換
体としては、1−(p−クロロフェニル)−1−フェニ
ルエタン、1−ブロモフェニル−1フエニルエタン、1
−ヨードフェニル−1−フェニルエタン、1−(4−ニ
トロフェニル)−1=フエニルエタン、1−(4−カル
ボキシフェニル)−1−フェニルエタン、1−(2−カ
ルボキンフェニル)−1−フェニルエタン、1−(2−
エトキシカルボニルフェニル)−1−フェニルエタンな
どが例示される。
本発明の酸化反応においては、分子状酸素による酸化に
よって、上記出発原料の1.1−ジフェニルエタンに対
応したヒドロペルオキシドである前記式(II )で表
されるヒドロペルオキシドが得られる。
たとえば、1−(p−クロロフェニル)−1フエニルエ
タンヒドロペルオキシド、1−プロそフェニル−1−フ
ェニルエタンヒドロベルオキシト、ヨードフェニル−1
−フェニルエタンヒドロペルオキシド、1−(4−ニト
ロフェニル)−1フエニルエタンヒドロペルオキシド、
1−(4カルボキシフエニル)−1−フェニルエタンビ
トロベルオキシト、1−(2−カルボキシフェニル)−
1−フェニルエタンヒドロペルオキシド、1−(2−エ
トキシカルボニルフェニル)−1−フェニルエタンヒド
ロペルオキシドなどのヒドロペルオキシドか得られる。
次いで上記のヒドロペルオキシドを酸分解することによ
り、置換アセトフェノンが選択的に製造される。ここで
選択的に製造される置換アセトフェノンは、原料1.1
−ジフェニルエタン置換体に置換した置換基のうち、電
子吸引性の度合がより高い置換基が置換したものである
具体的な、得られる式(III)の置換アセトフェノン
としては、4−クロロアセトフェノン、4ブロモアセト
フエノン、4−ニトロアセトフェノン、4−ヨードアセ
トフェノン、4−アセチル安息香酸なとである。
本発明の第一段の反応である1、1−ジフェニルエタン
置換体の分子状酸化は塩基の存在下に行なう。この分子
状酸素による酸化を酸性下で行なうと、生成物が複雑に
なり、最終の目的生成物である置換アセトフェノンの生
成が少なくなるので好ましくない。
塩基は、出発原料としての1.1−ジフェニルエタン置
換体1モルに対して、少なくとも0.06グラム当景を
反応系に供給する。好ましくは、0.1〜3.0、より
好ましくは0.2〜1.0グラム当量の塩基を供給する
。存在させるべき塩基は、その全量を反応開始前に反応
系に添加してもよく、また分割して反応系に添加しても
よい。好ましくは、数分割し、反応の開始前にその一つ
を反応系中に添加し、残りの部分を反応の途中で反応系
に添加する。
塩基としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属化合物
:水酸化カルシウム、水酸化マクネシウム、水酸化スト
ロンチウムのようなアルカリ土類金属化合物が好ましく
使用される。
これらの塩基は2種以上使用することもできる。
本発明の塩基としては、特に水酸化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、水酸化カリウムなどか好ましく使用できる。
本発明の酸化反応は、上記塩基の存在下において、好ま
しくは水性媒体の存在下において実施する。水性媒体の
存在下て実施する場合、前記塩基の存在により、酸化反
応における水層のpHは7〜14、好ましくは8.5〜
10.5である。塩基を水溶液として系内に加える場合
、塩基は好ましくは0.1〜25重量%重量%水溶液と
して加えることが適当である。
本発明では、ラジカル開始剤を使用しなくても酸化反応
は進行するが、ラジカル開始剤を用いると酸化反応か速
くなり好ましい。ラジカル開始剤は1.1−ジフェニル
エタン置換体の1モル当り0.001〜01モルを反応
系に供給すれば十分である。これより多いと反応か暴走
し易い、ここでラジカル開始剤とは、採用する酸化条件
Fでラジカルを生成する化合物を指し、−〇−0結合ま
たは−N=N−結合を有する化合物を包含する。このよ
うな化合物としては過酸化物またはアゾ系化合物が挙げ
られる。
具体的なラジカル開始剤としては、過酸化水素、エチル
ペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、
ジーtert−ブチルペルオキシド、tert −ブチ
ルペルオキシベンゾエート、t、c r t、−ブチル
ペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブ
チルペルオキシピバレート、2−エチルヘキサノイルペ
ルオキシド、ピバリルベルオキシド、インオクチルペル
オキシモノカーボネート、インアミルペルオキシモノカ
ーボネート、イソオクチルペルオキシジカーボネート、
イソアミルペルオキシジカーボネートのような有機過酸
化物、アゾビスシクロへキシルカルボニトリル(ACN
)、アゾビスイソブヂロニトリル、アゾビス−2,2−
シフェニルアセトニトリル、1−tert−ブチルアゾ
1−シアノシクロ・\キサン、2− tert−ブチル
アゾ−2−シアノプロパン、2− tert−ブチルア
ゾ2−シアノブタンなどのアゾ系化合物などである。こ
れらは適宜に混合して使用される。
より好ましいラジカル開始剤は、たとえば、アゾビスシ
クロへキシルカルボニトリル(ACN)なとのアゾ系の
ラジカル開始剤である。
酸化温度は、40〜150℃、好ましくは70〜110
℃である。この温度より低いと反応が著しく遅くなり、
また、より高温では反応が暴走したり、副生物の生成が
多くなるので好ましくない。
反応系は、液相に保つために必要であれば適宜に加圧す
る。
本発明の酸化方法は、通常塩基を含有する水相と出発原
料である1、1−ジフェニルエタン置換体を含有する有
機相を機械的攪拌により混合して乳化状態とし、その状
態で分子状酸素と接触させることにより実施する。乳化
状態は水相と有機相とを機械的に攪拌混合することによ
り形成することができる。その際、従来公知の乳化剤を
利用し、乳化を容易にすることができる。攪拌は一般的
には強いほど好ましい。なお、水相を利用せずに1.1
−ジフェニルエタン置換体を含有する有機相のみによっ
て反応させることもできる。
通常、本発明の反応原料である1、1−ジフェニルエタ
ン置換体は親油性である。それ故、反応に不活性な適宜
の乳化剤を使用して、反応原料を乳化させて反応させる
。反応原料である1、1−ジフェニルエタン置換体それ
自体が水に溶解または分散する場合は特に乳化剤を使用
する必要はない。
水中の1,1−ジフェニルエタン置換体の濃度は、特に
限定されないが、通常は0.05〜0.4g/mlの範
囲から選択される。また、1,1−ジフェニルエタン置
換体を乳化すべき乳化剤の濃度も適宜に選択できるが、
通常0.1〜0.5g7100m1程度である。乳化剤
は、アルカリ性下で使用されるために、アニオン系また
は非イオン系の乳化剤が適当である。
たとえば、具体的には脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸
およびその塩、アルキルエーテルカルホン酸塩、アシル
化ペプチドなとのカルボン酸塩、アルキルヘンセンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、
α−オレフィンスルホン酸塩なとのスルホン酸塩などの
アニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルなどエーテル型、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸エステルなとのエーテルエステル型、ポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステルなどのニスデル型なとの非
イオン系界面活性剤などが例示される。
有機相は、出発原料たる1.1−ジフェニルエタン置換
体そのものからなることもでき、または適宜に有機溶媒
を含有させることもできる。
上記有機溶媒としては、たとえば、第二級アルキル基て
置換された芳香族炭化水素、ベンゼン、ハロケン化芳香
族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂肪族飽和炭
化水素、脂環族炭化水素、ニトロ化合物、ニトリルおよ
びスルホキシド類などが例示される。
第二級アルキル基で置換された芳香族炭化水素としては
、具体的には、クメン、ジイソプロピルベンゼン、トリ
イソプロピルベンゼン、メチルイソブロピルヘンセン(
シメン)、フルオロイソプロピルベンゼン、クロロイソ
プロピルベンゼン、ブロモイソプロピルベンゼン、5e
c−ブチルベンゼン、5ec−アミルベンゼン、5ec
−ヘキシルベンセンのようなアミルベンゼン、ジイソプ
ロピルビフェニルのようなビフェニル類、イソプロピル
テトラリンのようなテトラリン類、β−イソプロピルナ
フタレンのようなアルキルナフタレン類を利用できる。
このうち、クメン、ジイソプロピルベンゼン、トリイソ
プロピルベンゼン、ハロゲン化イソプロピルベンゼンな
どのイソプロピルベンセン類を使用することが好ましい
また、ハロゲン化芳香族炭化水素類としては、たとえば
、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン
、ジブロモベンゼン、フロロヘンセン、ジクロロベンセ
ンなどが例示される。
ハロゲン化脂肪族炭化水素としては、たとえばクロロホ
ルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン
か例示される。
脂肪族炭化水素としては、たとえばヘキサン、ヘプタン
、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンな
どか例示される。
脂環族炭化水素としては、たとえばシクロヘキサン、シ
クロへブタン、クロロシクロヘキサン、ジクロロヘキサ
ンなどが例示される。
ニトロ化合物としては、ニトロベンゼン、ニトロメタン
などが例示される。
ニトリル類としては、たとえば、ベンゾニトリル、アセ
トニトリルなどが例示される。
スルホキシド類としては、たとえば、ジメチルスルホキ
シト、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン(ス
ルホラン)などが例示される。
これらの有機溶剤のうち、特にクロロベンゼン、ジクロ
ロベンセンなどのハロゲン化芳香族炭化水素を使用する
ことが、溶剤の人手容易さ、反応後の後処理のし易さな
どの点から好ましい6該有機溶剤の使用量は、好ましく
は反応原料の1.1−ジフェニルエタン置換体の100
重量部当り20〜1000重量部、好まし・くは50〜
300重量部である。
分子状酸素は純酸素を使用してもよく、窒素などの不活
性ガスとの混合ガス、たとえば、空気を利用することも
できる。分子状酸素の供給量は特に限定されず、酸化に
十分な量を供給すればよい。
通常は、酸化反応のための仕込1,1−ジフェニルエタ
ン置換体100g当り、酸素ガス換算で5〜15N1/
時の範囲である。
第一段の酸化反応の反応時間は、特に限定されず、1〜
数十時間の範囲から適宜に選択される。
本発明の第一段の酸化反応により、反応原料の1.1−
ジフェニルエタン置換体に対応した前記式(II )で
表されるヒドロペルオキシドが得られる。
これらのヒドロペルオキシドは、通常は比較的安定なた
め反応終了後は、蒸留による分離、あるいは水酸化ナト
リウムの20〜40重量%の水溶液に前記有機相を加え
てヒドロペルオキシドのナトリウム塩を沈澱させこれを
単離することによりヒドロペルオキシドを回収すること
も可能である。
しかしなから、通常は有機溶媒に溶解させたまま、適宜
にビトロペルオキシドの濃度を調節し、これを次の酸分
解工程に供することが好ましい。そのためには、通常酸
化反応後攪拌を停止し、反応相を静置すれば、ヒドロペ
ルオキシドを含有する有機相と水相の2相に分離する。
次に水相を除去し、有機相を回収し、これを次に酸分解
工程に供する。
あるいは、有機相と水相の2相に分離することなく次の
酸分解工程に供することもできる。
本発明の酸分解は、酸性触媒の存在下に行なわれる。酸
性触媒としては、硫酸、塩酸、過塩素酸、燐酸などの無
機酸、クロロ酢酸、パラトルエンスルポン酸なとの有機
酸、陽イオン交換樹脂、シリカアルミナ、シリカチタニ
アなどの固体無機酸または有機酸などが使用される。酸
性触媒として無機酸または有機酸を使用する場合、分解
反応に伴う危険を避けるために溶媒を用いることが好ま
しい。たとえば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなとのケトン類、
酢酸などの有機酸、水などを使用することが好ましい。
酸分解の反応温度は、通常30〜150℃、好ましくは
40〜90℃の範囲で行なう。この温度範囲を外れると
、いずれも目的化合物の収率が低下するので好まlノ〈
ない。酸分解の反応時間は、特に限定されないが、通常
は数分から数時間の範囲で行なうことができる。
酸分解終了後、酸分解混合物から目的化合物である前記
式(III)で表される置換アセトフェノンが回収され
る。回収方法としては、前記酸性触媒に無機酸あるいは
有機酸を使用した場合には、酸分解混合物に、たとえば
、ジエチルエーテルなどの抽出溶媒を加えて抽出分離し
た後、溶媒を留去し、さらに蒸留あるいは晶析などによ
り置換アセトフェノンを回収することができる。
また、前記酸性触媒に固体酸を使用した場合には、酸分
解混合物から該固体酸触媒を濾過などにより除去した後
、前述と同様に置換アセトフェノンを回収する。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、1.1−ジフェニルエタン置換
体から高い選択率または収率で、置換アセトフェノンを
製造することができる。すなわち、電子吸引性基を出発
原料の1.1−ジフェニルエタン置換体が有するために
、置換アセトフェノンが選択的に製造され高い収率で得
られる。
[実施例] 以下に実施例により本発明を詳述する。
実施例1 ■、1−ジフェニルエタン置換体として1−(4クロロ
フエニル)−1−フェニルエタン11.4g (52,
8m mol)、ステアリン酸ナトリウム004g、反
応開始剤としてのアゾビスシクロへキシルカルボニトリ
ル(ACN)0.7gおよび1%炭酸ナトリウム水溶液
30m1の混合物を85℃で激しく攪拌しなから、純酸
素を4J2/hrの速度て10時間導入した。その後、
室温まで冷却した後、反応液の過酸化物濃度をヨードメ
トリーで測定したところ反応率は25.0%であった。
このようにして得られた過酸化物溶液のうち、2mlを
氷酢酸と10%硫酸水溶液の1:1混合液25m1に加
え、50℃で4時間攪拌した。
生成物はガスクロマトグラフおよびマススペクトルで分
析したところ、反応生成物中のアセトフェノン類のうち
4−クロロアセトフェノンの選択率は65.4%である
のに対し、無置換アセトフェノンでは34.6%に過ぎ
なかった。
実施例2〜4 第1表に記載した各種の基質を用い、実施例1と同様に
して反応させた。
結果を同じく第1表に示す。
実施例5 1.1−ジフェニルエタン置換体として1−(4カルボ
キシルフエニル)−1−フェニルエタン11.9 g 
(52,8m mol ) 、ステアリン酸ナトリウム
0.04g、水酸化ナトリウム2.1g、反応開始剤と
してのアゾビスシクロへキシルカルボニトリル(ACN
)0.7gおよび1%炭酸ナトリウム水溶液30m1の
混合物を、85℃で激しく攪拌しながら、純酸素を4u
/hrの速度で10時間導入した。反応の進行に従って
反応溶液が酸性になるのを防ぐため炭酸ナトリウム水溶
液を追加した。
このようにして得られたヒドロペルオキシドを含む溶液
を室温まで冷却した後、硫酸酸性にしエーテルで抽出し
た。エーテル層のヒドロペルオキシド濃度をヨードメト
リーで測定したところ反応率は13%であった。
蒸留によりエーテルを除去した残渣に10%硫酸水溶液
100m1を加え攪拌しながら還流温度で4時間加熱し
た。
室温まで冷却した後、エーテルで抽出した。エーテル層
は硫酸マグネシウムで乾燥した後蒸留によりエーテルを
除去した。残漬に5%硫酸を含むメタノール溶液を50
m1加え還流温度で4時間加熱した。生成物は中和した
後、油分はエーテルで抽出し、更にエーテルを蒸留で除
去した後、ガスクロマトグラフおよびマススペクトルで
分析したところ、反応生成物中のアセトフェノン類のう
ち4−アセチル安息香酸メチルの選択率は98.4%で
あったのに対し、無置換のアセトフェノンでは1.6%
に過ぎなかった。
特許出願人 日本石油化学株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも1つの電子吸引性基が置換した1,1
    −ジフェニルエタン置換体を、塩基の存在下に、温度4
    0〜150℃において分子状酸素により酸化することに
    よって、該置換体に対応したヒドロペルオキシドを得て
    、次いでこれを酸分解することを特徴とする該電子吸引
    性基の置換した置換アセトフェノンを選択的に製造する
    方法。
  2. (2)下記式( I )で表される1,1−ジフェニルエ
    タン置換体を分子状酸素により酸化して、下記式(II)
    で表されるヒドロペルオキシドを得て、次いでこれを酸
    分解することを特徴とする下記式(III)で表される置
    換アセトフェノンの製法。 式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼ 式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼ 式(III) ▲数式、化学式、表等があります▼ 上式において、R_1、R_2は同一の電子吸引性置換
    基、またはR_1はR_2よりも相対的に電子吸引性の
    度合が高い置換基である。また、m、nは1から3の整
    数である。(3)前記R_1がハロゲン原子である請求
    項2記載の置換アセトフェノンの製法。
JP63254390A 1988-10-10 1988-10-10 置換アセトフェノンの製法 Expired - Lifetime JPH0798772B2 (ja)

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