JPH02101017A - 疾患治療用医薬組成物 - Google Patents

疾患治療用医薬組成物

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JPH02101017A
JPH02101017A JP63249944A JP24994488A JPH02101017A JP H02101017 A JPH02101017 A JP H02101017A JP 63249944 A JP63249944 A JP 63249944A JP 24994488 A JP24994488 A JP 24994488A JP H02101017 A JPH02101017 A JP H02101017A
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JP
Japan
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amino acid
plasmid
activity
solution
acid sequence
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JP63249944A
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English (en)
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Nobuya Kitaguchi
暢哉 北口
Yasuyuki Takahashi
保之 高橋
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、疾患治療用医薬組成物に関する。詳しくは、
優れた抗トリプシン作用、抗キモトリプシン作用、抗活
性型血液凝固X因子作用(以下、活性型血液凝固X因子
をファクターXaと記す)、抗カリクレイン作用を有す
るペプチドを、少なくともその一部に含む化合物を有効
成分として含有する、上記医薬組成分に関する。
更に、上記化合物を有効成分として含有する、膵炎治療
薬及び汎発生血管内血液凝固症(以下、DICと略す)
の治療・薬として有効な医薬組成物に関する。
(従来の技術) 蛋白分解酵素阻害作用をもつ蛋白性の象、性膵炎治療薬
として、アプロチニン(ウシ膵臓トリプシンインヒビタ
ー)が広く用いられている。アプロチニンは分子量65
00の抗トリプシン、抗カリクレイン作用物質であり、
とくに栄、性膵炎発症直後の大量投与が有効とされてい
る。しかしアプロチニンは、ウシ由来の蛋白であるため
反復投与によりショックを引きおこすことがある〔日本
臨床44巻 秋季臨時増刊号 766〜767゜(19
8B))。さらにアプロチニンは、血液凝固系の酵素で
あるファクターXaやトロンビンに対する阻害が弱く、
重症急性膵炎においてしばしば併発するDICの治療に
は適さない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、急性膵炎の治療薬及び重症急性膵炎時に
併発するDIClさらには種々の基礎疾患により生じる
DIC等の治療薬で、ショック等を惹起しない医薬組成
物を得るために、鋭意検討した結果本発明を完成するに
至った。
本発明の主たる目的とするところは、抗トリプシン活性
、抗キモトリプシン活性を有し、かつ血液凝固系酵素で
ある抗ファクターXa活性、抗カリクレイン活性を有し
、さらにはショックを惹起しにくい蛋白分解酵素阻害剤
を有効成分として含む疾患治療用医薬組成物を提供する
ことにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、」二速の目的を達成すべく本発明者らが鋭意
研究を重ねた結果、下達する知見を得、該知見に基づい
て本発明者らによる更なる研究の結果、完成に至ったも
のである。
すなわち本発明者らは、蛋白分解酵素阻害活性を有する
新規な老人斑アミロイド前駆体蛋白を発見し、その1−
リプシン阻害活性を確認した(N。
Kitaguchi et al、、 Nature 
 331 、530−532(198B))。そして本
発明者らは、そのトリプシン阻害活性は、下記の一般式
(1)で表わされるペプチドの存在が必須であることを
見出した(既に特願昭63−201998号として出願
済み)。
一般式(I): Val−Cys−3er−Glu−Gin−Ala−G
lu−Thr−Gly−Pr。
Cys−Arg−Aha−Met、 I Ie−5er
−Arg−Trp−Tyr−Phe八sへ−Val−T
hr−Glu−Gly−Lys−Cys−Ala−Pr
o−PhePhe−Tyr−Gly−Gly−Cys−
Gly−Gly−Asn−Arg−^sn八5へ−Ph
e−^sp−Thr−Glu−Glu−Tyr−Cys
−Met−八IaVal−Cys−Gly−3et−A
la(但し式中、Ala ;アラニン、Arg ;アル
ギニン、Asn ; アスパラギン、^Sp; アスパ
ラギン酸、Cys ; システィン、Gln ; グル
タミン、Glu ;グルタミン酸、cty 、グリシン
、His ; ヒスチジン、Ice ; イソロイシン
、Leu ; ロイシン、Lys ; リジン、Met
 ; メチオニン、Phe ; フェニルアラニン、P
rO; プロリン、Ser; セリン、Thr i ス
レオニン、Trp;)リプトファン、Tyr ;チロシ
ン、 Val ;バリン残基を各々示す)。
一般式(1)で表わされるペプチドはアプロチニン等の
クニック(Kunitz)型塩基性トリプシンインヒビ
ター類と高い相同性を有する。クニック型塩基性トリプ
シンインヒビター類は、トリプシンなどのセリンプロテ
アーゼを阻害するといわれているが、トリプシン以外の
セリプロテアーゼに対する活性は一般には強くない。ま
た、一般式(1)で表わされるペプチドは、酸性アミノ
酸残基数の方が塩基性アミノ酸残基数よりも多く、一般
式(1)の範囲に限れば酸性のトリプシンインヒビター
となり、その阻害活性は他のクニック型塩基性トリプシ
ンインヒビターとは異なる可能性があることを本発明者
らは予測した。
急性膵炎では、膵臓及びそこから逸脱したトリプシンに
より種々のカリクレインやエラスターゼ等の蛋白分解酵
素や、ホスホリパーゼA2が活性化され、それら活性化
酵素により、また膵臓から逸脱した膵カリクレインにも
よって、膵臓や他臓器の消化がずずむので、強い抗トリ
プシン作用及び抗カリクレイン活性をもつことは膵炎の
治療薬として重要である。また、重症急性膵炎に併発す
るDICや、その他の基礎疾患によるDICにおいては
、トロンビン、血漿カリクレイン、ファクターXa等の
セリンプロテアーゼが、血液凝固や血栓の形成を惹起す
るのでこれらの酵素を阻害することが重要である。とく
にファクターXaについては、プロトロンビンからトロ
ンビンが生しる経路を触媒し、1分子のファクターXa
から105分子(Thromb、Res、、上5 、6
17−629  (1979)](1102分との記述
もある〔山崎博男、臨床検査MOOK  No、30.
1−15  (1979)))のトロンビンが生成する
といわれており、トロンビンを阻害するよりもファクタ
ーXaを阻害する方がはるかに効率がよいと考えられる
またDICの亢進時、凝固因子がもはや欠乏して全身に
出血傾向がでることが多い。この場合はプラスミンを阻
害する活性が必要で、DIC治療薬としては強い抗凝固
活性とともに、抗プラスミン活性をもつことが重要であ
る。
本発明者らは、一般式(1)で表わされるペプチドをそ
の一部に含む種々の化合物を作成し、その蛋白分解酵素
阻害活性を測定したところ、抗トリプシン活性の他に強
い抗キモトリプシン活性及び抗圧カリクレイン活性、抗
血漿カリクレイン活性、抗ファクターXa活性、さらに
抗白血球エラスターゼ活性、さらにまた抗プラスミン活
性を有することを見出し本発明を完成した。とくに抗フ
ァクターXa活性は、アプロチニンに比べ103倍Ki
が小さく、阻害活性はアプロチニンに比し著しくすくれ
ており、抗凝固剤として望ましい性質を有している。
本発明にかかる化合物とは、一般式(1)で表わされる
アミノ酸配列を有するペプチドを、少なくともその一部
に含む化合物である。例えば、本発明者らがすでに発見
し出願した(特願昭63201998号)新規な老人斑
アミロイド前駆体の一部である以下の一般式(II)及
び一般式(II[)で表わされるアミノ酸配列を含むペ
プチド等が挙げられる。
一般式(■): Glu−(1) −Ice (但し式中、(1)は一般式(1)と同じアミノ酸配列
を有するペプチド。) 一般式(■): Glu−(1) −Met−3er−Gln−5er−
Leu−Leu−LysThr−Thr−Gln−Gl
u−Pro−Leu−^1a−八rgへ^5p−Pr。
Val−Lys−Leu (但し式中、(1)は一般式(1)と同じアミノ酸配列
を有するペプチド。) また、これらのペプチドのN末端又はC末端等にシステ
ィン−MBS(メタマレイミド安息香酸(N−ヒドロキ
シサクシニイミド)エステル〕等のいわゆるスペーサー
を介して又は介さないで、別のペプチドを結合したもの
も本発明にかかる化合物に含まれる。また、一般式(1
)で表わされるアミノ酸配列とは1〜数アミノ酸異なり
、尚かつ蛋白分解酵素阻害活性を有する変異体も、本発
明にかかる化合物に含まれる。
本発明で用いるペプチドは、そのアミノ酸配列をコード
するDNAを適当なプロモーターの下流に接続し、適当
な宿主へ形質転換し、形質転換体を培養することにより
産生せしめることができる。
また、本発明で用いるペプチドは、アミノ酸を出発原料
として有機合成により製造することもできる。その場合
の方法としては、例えば、生化学実験講座第1巻、タン
パク質の化学■(日本生化学会編、東京化学同人)に詳
しく記されている方法を用いることができる。また別に
、ペプチド合成機を用いる固相合成法により製造するこ
ともできる。ただし、アミノ酸残基数が多いので、収率
は一般にあまり高くない場合が多い。
本発明にかかる化合物の蛋白分解酵素阻害活性発現には
、一般式(1)のペプチドの6個のシスティンが正しく
S−3結合をつくり、正しい形にフォールディング(お
りたたみ)されることが望ましい。動物細胞で発現させ
た場合はこの点の問題はないが、微生物宿主とくに大腸
菌で発現させた場合及び有機化学合成を行なった場合は
、グアニジン塩酸でいったん水素結合を切り、かつメル
カプトエタノールやジチオスレイトール等でSS結合を
いったん還元後、自然酸化で正しいフォルディングをさ
せて、蛋白分解酵素阻害活性を発現させることが多い。
このようにして、形質転換体からの産生、有機合成、D
NA組換え技術等によって得られた来光明にかかる化合
物は、蛋白又はペプチドの精製方法として知られる各種
の方法を組合わせることによって精製することができる
。そのような方法としては例えば、高速液体クロマトグ
ラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー
ポリアクリルアミドゲル電気泳動、等電点電気泳動、硫
安沈澱などの塩析等を用いることができる。
とくに、本発明にかかる化合物は、蛋白分解酵素阻害活
性を有するため、蛋白分解酵素を結合した担体を用いた
、アフィニティー精製法が有用である。例えば、トリプ
シン又はキモトリプシンを結合したアガロース又はポリ
アクリルアミドなどである。このアフィニティー精製法
は、比較的短いペプチドを含む本発明にかかる化合物を
精製する場合にとくに有用である。あまり長いペプチド
は、担体に結合した蛋白分解酵素により分解されてしま
う可能性がある。
本発明の医薬組成物は、本発明にかかる化合物を単独で
又は薬剤的に可能な担体と複合して投与される。その組
成は、化合物の溶解度、化学的性質、投与経路、投与計
画等によって決定される。
たとえば、化合物を非経口的に筋肉内注射、静脈内注射
、皮下注射で投与する場合、溶液を等張にするために食
塩あるいはグルコース等の他の溶質を添加した無菌溶液
として使用される。また、でんぷんや乳糖等の適当な賦
形剤を含む錠剤、カプセル剤、顆粒剤や、溶液の状態で
経口投与も可能である。ただし本発明にかかる化合物は
、ペプチドを含む分子量の比較的大きな薬剤なので、腸
管吸収性の点から非経口投与が望ましい。経口投与の場
合は、消化管内に存在している蛋白分解酵素を阻害する
作用が主になる。非経口投与では薬効が早くあられれる
点で、静脈内注射や点滴静注などが好ましい。
本発明の医薬組成物の投与量は投与法、化合物の種類、
患者の状態等を勘案して医師によって決定される。
(発明の効果) 本発明の医薬組成物によれば急性膵炎の治療及び重症急
性膵炎に併発するDICや種々の基礎疾患から惹起され
るDIC等の有効な治療が可能となり、従って本発明の
組成物は疾患治療用医薬組成物として有用である。
(実施例) 以下に実施例により本発明を詳述するが、本発明は該実
施例によって限定されるものではない。
尚、実施例中に実験書として記載されている文献は下記
の底置を示す。
マニアティスら著モレキュラー・クローニング・ア・ラ
ボラトリ−・マニュアル、コールド・スプリング・ハー
バ−・ラボラトリ−出版、1982年(T、Mania
tis et at、、 Mo1ecular Clo
ningA  Laboratory Manual、
Co1d Spring HarborLaborat
ory  (1982) )実施例に記載の略称及全略
号で、本文中には記載のないものは以下の通りのもので
ある。
リガーゼ緩衝液70.05M )リス(pH7,4)1
0.01M MgCRw/ 0.01 Mジチオスレイ
トール/1mMスペルミジン/1mg/ml ウシ血清
アルブミン、 PBS (−):ダルベッコのリン酸緩衝塩類溶液(C
a2Z ”g”不合)、 L培地:バクトトリブトン10g/イーストエキストラ
クト5g/塩化ナトリウム5gを水11に?8解したも
の。
PBS :ダルベッコのリン酸緩衝塩類溶液T B S
 : 0.05 M トIJ 、l、−塩酸(pH7,
5) / 0.9w/v%NaCl!。
FC3n牛脂児血清 DMSOニジメチルスルホキシド BSA:ウシ血清アルブミン 〔蛋白分解酵素阻害活性ペプチドとヒト腫瘍壊死因子(
TNF)融合タンパクの大腸菌での発現〕 工程上皿上 〔蛋白分解酵素阻害活性領域のサブクローニング〕 第2図(A) ([Nature 331.530 (
1980)]に示されたAP770のcDNAを含むプ
ラスミドpAPP770の配列の一部を第1図に示す。
この塩基番号866番から1090番に相当する部分を
第2図(A)中で黒く塗りつぶした)に示したストラテ
ジイに従ってプラスミドを構築した。
即ち、pAPP770の3μgをAccIとXholで
消化し、1%低融点アガロースゲル電気泳動により約9
00bpの断片を切出し、精製した。次にこのAcc 
I −Xho I断片をXhoIIで37°C1,5時
間消化し、そののち反応緩衝液をTaqI用に調製して
から、Taqlで65°C1時間消化した。この反応液
をフェノール抽出後、マニアティスの実験書記載の方法
に準じた急速ゲル濾過法で緩衝液交換を行ったのち、1
%低融点アガロースゲル電気泳動により、約230bp
のTaq I −XhoI[断片を切出し精製した。
一方、BRL社の、SP6プロモーター及びT7プロモ
ーターを含むプラスミドpSP6/T719の2μgを
AcclとBamHIで消化後、1%低融点アガロース
ゲル電気泳動により、目的とするベクター断片を切出し
精製した。
こうして得たTaqI−XhoII断片と、AccI。
BamHI切断ヘクター断片とをリガーゼ緩衝液中、A
TPの存在下でT4リガーゼを用いて15°C2時間反
応させることにより連結した。この反応液を、マニアテ
ィスの実験書の記述に従い、大腸菌MC1061に処理
することにより、アンピシリン耐性のコロニーを得た。
これらのコロニーから12個を任意に選び、簡便法でプ
ラスミドを単離し、5calで消化し、アガロースゲル
電気泳動を行ったところ、3クローンが、約1.5 k
 b pと1゜7kbpの断片を与え、目的とするクロ
ーンであることがわかった。こうして得たプラスミドを
pSPGP2TXとした。
本プラスミドは、T7プロモーター下流に、APP77
0cDNAにコードされた蛋白分解酵素阻害活性領域(
以下この領域をPIと略す)をコードする塩基配列を有
している。
工■土二) [t rpプロモーター発現用プラスミドの構築]下記
に示す手順に従ってtrpプロモーター制御下でヒト腫
瘍壊死因子(以下TNFと略す)を発現するプラスミド
p HN trp535を構築した。
具体的にはプラスミドp HN tac4 (Shir
ai、T、。
et al、、 Nature 313.803−80
6. (1985) )をEcoRI及びHincII
で二重切断し、tacプロモーターの一部を含む約22
0bpのDNA断片を切出し精製した。この断片と以下
のような配列を有する4本の合成りNA、TRP−1,
TRP2、TRI”3.TRP−4 TRP−1:5’−GACAATTAATCATCG^
八CTAGTTAACT−3′へRP−2:5′−^G
TACGCAAGTTCACGTAAAAAGGGTA
TCG−3′TRP−3:5’−GATCCGATAC
CCTTTTTACGTGAACTTG−3’TRP−
4:5’−CGTACTAGTTAACTAGTTCG
ATGATTAATTGTC−3′を混合し、T4DN
Aリガーゼを用いて連結した。
次いで、反応物をEcoRIとBamHIで二重切断し
、約270bpのtrpプロモーター断片を切出し精製
した。
一方、pHNtac4をXhoI[とHindl[Iで
切断し、ヒ)TNF遺伝子を含む約600bl)の断片
を切出し精製し、上記で得たプロモーター断片及びEc
oRIとHindI[[切断したプラスミドpBR32
7(Soberon、 X、、 et al、、Gen
e+ 9+ 287296 (1980))を混合し、
T4リガーゼにより連結せしめた。反応物を大腸菌MC
1061(ファルマシア社)に形質転換し、プラスミド
を解析した結果、trpプロモーター下流にヒ)TNF
遺伝子を持つ発現プラスミドpHNtrp535を得た
千■上二1 (PI発現用プラスミドの構築) 第2図(B)に示される手順に従って、trpプロモー
ター下流に開始コドンATGを介してPI領領域組込ん
だプラスミド、pPItrp314を構築した。
まず、発現ベクターpTGFβtrpを構築した。
具体的にはプラスミドpU01B(宝酒造)をH4nd
 III及びEcoR,Iで切断し、約2.7kbのH
ind mEcoRI断片を得た。一方、工程1−2で
得たpHNtrp535をHindll+及びBamH
Iで切断し、trpプロモーターを含む約250bpの
Hind TMBamHI断片を得た。さらに、Epi
dermoid carcinomaであるKB細胞(
ATCCNo、CCL 17)より調製ししたpoly
(A)” RNAを基質として合成したcDNAライブ
ラリーよりプリンクらの報告(Derynck、R,、
et al、、 Nature、316 、70170
5(1985) :lに従って単離したヒト腫瘍細胞増
殖因子(TGF−β)cDNA中、成熟TGFβコーテ
ィング領域5°末端にBamH1部位及び翻訳開始コド
ンATGを、さらに3゛末端にHindl[1部位をそ
れぞれ人為的に付加した約0.7 k b断片を得た。
上記で得られた断片を連結せしめ、発現プラスミドpT
GFβtrpを得た。
本プラスミドpTGFβtrpを、制限酵素Nc。
Iで切断後、DNAポリメラーゼIクレノウフラグメン
トで平滑末端とし、さらにEcoRIで切断した。ゲル
切出しにより、trpプロモーターを含むベクター切断
を単離精製した。一方工程1−1で得たpSPGP2T
Xを制限酵素Taqlで切断後、DNAポリメラーゼI
クレノウフラグメント(宝酒造)を用いて平滑末端とし
、さらにEcoRIで切断した。1%低融点アガロース
ゲル電気泳動後、Plをコードするc D N A w
4域を含む約240bPの断片を回収した。これら2断
片をT4リガーゼにより連結し、大腸菌JM105に導
入せしめ、目的とするプラスミドpPItrp314を
得た。
M13シークエンシングキット(宝酒造)を用いて、本
プラスミドpPItrp314の一部の塩基配列を決定
した結果、trpプロモーター下流に翻訳開始コドンA
TG、更にArgをコードするコドンを介してPI領領
域同じ読み枠で連結されていることが確認された。
工程上ニ↓ (PIとヒト’rNF融合タンパク発現プラスミドの構
築〕 第2図(C)に示される塩基配列を有する合成リンカ−
(Xa 1ink  AS)を調製した。該リンカ−は
、両端にAvalおよび5stI部位を有し、さらに血
液凝固関連プロテアーゼであるファクターXaの認識、
切断アミノ酸配列(Nagai、 K。
Thogersen、C,Nature、 309.8
10−812 (1984)]を持つように設計した。
該図中の手順に従い、工程1−3で得たプラスミドpP
Itrp314を、制限酵素Avalおよび5stIで
二重切断し、ゲル切出しにより断片単離後、上記合成リ
ンカ−と連結し、p P I X a3142を構築し
た。
次に工程1−2で得たpHNtrp535を第2図(D
)の手順に従い断片化した。即ち、5stI及びPst
lで切断した約3kb断片およびPstl及びHind
l[[で切断した約0.9 k b断片を各々切出し精
製した。
これらの断片と、上記で得たpPIXa3142のH4
ndlll、  5stI切断による生じる約0.5k
bの断片を切出し精製したものを連結せしめ、大腸菌M
C1061に形質転換し、目的とするプラスミドplX
Ttrp726を得た。本プラスミドはtrpプロモー
ター下流にATCさらにArgをコードするコドンを介
して、PI域を含む71アミノ酸−X’a認識配列−h
、TNF融合タンパクを大腸菌内で発現しうる構造を持
っている。
工程よ二重 〔融合タンパクの大腸菌内での発現〕 工程1−4で得たplXTtrp726及びコントロー
ルとしてpBR327を大腸菌Y1089に形質転換せ
しめ、それぞれの菌体を50μg/m!のアンピシリン
及び5μg / mRのテトラサイクリンを含むI、培
地で37゛Cにて一晩培養した。かかる培養液各1 m
llを、上記濃度のアンピシリン及びテトラサイクリン
を含む、1%カザミノ酸、0.2%グルコース含有M9
培地50m1に加え、37°Cにて24時間培養せしめ
た。
遠心分離により各培養液2 mlより集菌し、20mM
)リス塩酸(pH7,5)に再懸濁した。オーフケ・ソ
ニケーター(大岳製作所)を用いて菌体を超音波破壊し
、遠心分離後上清を得た。該上清中に含まれるTNF活
性を、ルフらの方法(Ruff。
M、R,、Gifford、  G、E、、  J、 
Immunol、  1261279 (1981) 
)に従い、マウスL細胞障害効果により測定した。その
結果、対照としたpBR327保持菌では顕著なし細胞
障害活性は認められなかったのに対し、plXTtrp
726保持菌破壊上清中にはm!当たり338単位のし
細胞障害活性が検出された。
また上記で得た培養菌体の一部を、レムリーの方法(L
aemmli、 U、に、、 Nature、 227
680−685(1970) )に従って、5DS−サ
ンプルバッファー中で煮沸後、15%アクリルアミドゲ
ルを用いて5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に
供した。泳動後、バイオランド社製トランス・プロトコ
ールを用い、付属のプロトコールに従って、ニトロセル
ロースフィルターに転写シタ。該フィルターを、BRL
社のマニュアル(I mmunodetection 
Application Guide)に従って処理し
、抗hTNFウサギ抗血清によるTNF分子のイミュノ
ディテクションを行なった。その結果、目的とするPI
−Xa認識配列−hTNF融合タンパクと推定される2
8キロダルトンのバンドが発色し、目的融合タンパクの
大腸菌内での発現が確認された。
工丘土二■ 〔融合タンパクの精製〕 工程1−5で得たplXTtrp726を有する大腸菌
Y1089を、工程5記載の培地2I!、を用い、37
°Cで24時間培養せしめた。
遠心分離により菌体を集め、1mMのPMS F(P 
henylmethanesulfonyl F Iu
oride)を含む20mM1−リス塩酸(pH7,5
)200ml!に再懸濁した。かかる菌体をマントン・
ゴーリンを用いて破壊し、遠心分離後、上清を回収した
得られた上滑を、セファロース4B(ファルマシア社)
に固定化した抗り、TNFモノクローナル抗体カラム(
1cmX 10c+++)に2 rtdl / hの流
速で吸着させた。カラムを40戚のPBS (−)で4
回洗浄し、次いでIMKSCNを含むP B S (−
)20rdで溶出させた。
溶出液をセントリコン10@アミコン社)を用いて脱塩
・濃縮し、最終的には20mMl−リス塩酸(pH7,
5)1a+1の溶液とした。
得られた精製融合タンパクのトリプシン・インヒビター
活性及びL細胞障害活性を測定した結果、アプロチニン
1106n/M1に相当するトリプシン・インヒビター
活性及び328units/dのL細胞障害TNF活性
が存在していた。
1貫1−7 CPI高発現プラスミドの構築〕 工程1−4で得たplXTtrp726を制限酵素5t
ulで切断後、XbaIリンカ−DNA (5’CTC
TAGAG−3’ )をT4リガーゼにより連結し、次
いでXba I 、 EcoRIにより二重切断した。
生じた約0.5Kbpの断片を切出し精製し、Xba 
I 、 EcoRIで切断したpUc19に挿入した。
大腸菌MC1061に形質転換し、目的とするプラスミ
ドpPItrp75−1を得た。本プラスミドは第2図
(E)に示されるようにtrpプロモーター下流に、翻
訳開始コドン及びArgコドンを介して、PI領領域含
む71アミノ酸、以下Arg−Leu−停止コトンをコ
ードする塩基配列を有している。
工■土二■ (PIとヒトTNF融合タンパクの動物細胞での分泌用
プラスミドの構築) 工程1−4で得た該融合タンパクを動物細胞により発現
させ、かつ培地中に分泌させるためマウスメタロチオネ
インmMTプロモーター制御下で、ヒト組織型プラスミ
ノーゲンアクチベータ−(以下tPAと略す)を発現す
るプラスミドpSVMT−tPAを構築した。本プラス
ミドは以下の2本のDNA断片より構築されている。
■ mMTプロモーター、SV40複製オリジン、アン
ピシリン耐性遺伝子、pBR322の複製オリジン、及
びSV40転写終結配列を含むBglIIH4ndn1
部位約3.7 k b断片。
■ ペニカらの報告(Pennica、 D、、 et
 al、。
Nature、 301.214〜221. (198
3) )に従って単離したヒトt PA cDNA中約
2.2 k bの領域の両端に、BamHI切断部位及
びHindI[I切断部値をそれぞれ人為的に付加した
断片。
本プラスミドpsVMT−1PAを、BglII及びH
indI[lで切断し、生じた約3.7 k bの断片
を切出し精製した。一方工程1−4で得たプラスミドp
lXTtrp726を制限酵素BamHI及びHind
I[Iで二重切断し、生じた約0.8 k b断片を切
出し精製した。
上記で得た2断片を第2図(F)で示されるごとく連結
し、大腸菌MC1061に形質転換せしめ、目的とする
プラスミドル SVMT−P I XTを得た。本プラ
スミドは、mMTプロモーター下流に、t−PAのシグ
ナル配列を介してPI領域Xa認識配列−h−TNF融
合タンパクをコードする領域が同−読み枠で翻訳される
ように構築されている。
工10と11 (分泌型PIの動物細胞での発現と大量調製(cos−
i細胞)〕 BamHI及びHindl[lで切断し、生じた約24
0bpの断片を単離し、工程1−8で用いたpSVMT
−tPAをBglII及びHindI[I切断して得ら
れるヘクタ一部分に挿入、連結した。本混合物を大腸菌
MC1061に形質転換し、目的とするプラスミドp 
SVMT−APP Iを得た〔第2図(G)〕。
本プラスミドはmMTプロモーター下流に、第2図(H
)に示されるtPAシグナル配列に続いてPIを含む1
11アミノ酸をコードするDNAを有する構造を持つ。
■ ’  PIのCO3−1での ■で得られたプラスミドpsVMT−APP120μg
を、サル由来のCO3−1細胞、4×106個に導入し
た。導入はバイオランド社製シーンパルサーを用い、2
回電気パルス(コンデンサ容量3μF、電圧400V)
を272mMスクロース、7mMリン酸ナトリウムpH
7,4,1mMMgCff1.中で与えることによった
。導入後の細胞を、10%FC3を含むダルベツコ変法
最小基本培地中で37°C15%CO□の条件下で24
時間培養後、PBS (−)で洗浄し、血清を除いたの
ち、血清を含まない培地に交換し、48時間培養後、培
地を交換し、以後2日おきに培地交換を行い計4回の培
養上清を回収し、各上滑に含まれるトリプシン阻害活性
を測定した。
トリプシン阻害活性は次のような方法で行った。
50μ!の培養上清を、1%BSA(ウシ血清アルブミ
ン シグマ社製)を含むPBSで、96穴プレート上で
倍々希釈し、×2〜X1024倍希釈したサンプル液各
50μ!を調製した。これに1、25 unit/ d
、の濃度のトリプシン液(シグマ社製)50μlを加え
室温で10分放置後、9%DM、SOに溶解した1、8
■/#ll!のBAPNA (NαBenzoyl−D
 L−Arginine−p −N1troanili
deHydrochloride、 シグマ社製)10
0μfを加えて37°Cで一晩放置後、405nmの吸
光度を測定した。測定はT i tertech社製マ
ルチスキャンを用いた。測定値をタテ軸゛に、希釈率を
横軸にとりグラフを書き、バックグラウンドをさし引い
た最大実吸光度の半分の値を与える希釈率IC50を求
め、同時に測定した4 00 ng/mlの濃度のBP
TIの希釈率吸光度曲線と比較し、BPTIに相当する
トリプシン・インヒビター活性を次式にしたがって求め
た。
式: (ICso(Sample)/IC5o(BPT
I))X400・) ng/IIdl各培養上清の活性
はそれぞれ戚あたり、アプロチニン844,844,8
80,511ngに相当するインヒビター活性が発現さ
れていることが確認された。
さらに得られた培養上清の一部をセントリコン10■を
用いて分画したところ、インヒビター活性は、分子量1
0キロダルトン以上の両分に濃縮された。この両分を5
DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動後クマシー染色
をした結果、対照としたpSVMT−tPA導入細胞の
培養上清と比較して、15〜19キロダルトンの位置に
分泌されたPIと考えられる特異的バンドが検出された
この分泌されたPIを以後SPIと略す。分泌後のsP
Iの推定分子量は約8キロダルトンであることから、C
08−1細胞でsPIは糖鎖付加されていることが示唆
された。さらに上記画分を5DS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動後PAS染色(periodic aci
d−5chiff Staining for det
ec−Lion a sugar chain) した
結果、sPIは強く発色し、糖鎖が付加されていること
が確認された。
■ (ンへ  PI  の    8 1前項■記載の
方法でプラスミドp S VMT−APPIをC08−
1細胞に導入した。導入工程を40回行ない、さらに2
日おきに培地交換を3回繰り返すことにより、計1.2
1の培養上清を得た。
該培養上清に対して、アセトンを終濃度40%となるよ
うに加え、−20°にて1時間放置後、5000rpm
、−10°Cで20分間遠心分離し、上清を回収した。
回収上清に、さらに終濃度80%となるようにアセトン
を加え、−20°Cにて1時間放置後、遠心分離し、沈
澱を回収した。得られた沈澱を50m1の20mM)リ
ス塩酸(pH7,5)に懸濁し、5000rpm、4°
Cにて10分間遠心分離し、上清を回収した。
次いでこの上清50m2に対し、TPCK処理済みのト
リプシン固定化アガロースビーズ(シグマ社)150単
位を加え、37°Cで10分間振とうせしめ、インヒビ
ターを吸着させた。かかる懸濁液を、5′プライム→3
′プライム社のセレクトS■空カラムに充てんし、アガ
ロースビーズを回収した。以下、アガロースビーズとバ
ッファーとの分離は、101000rp分間の遠心操作
により行なった。回収したビーズを、0.3 MNaC
l、10mMcacIz、lOmMHcl  (pH2
)から成る液6 mflで熔出した。?守山は計3回行
ない、各溶出液を5NNaOHを用いて中和した。得ら
れた溶出液計18m1をセントリコン10を用いて脱塩
濃縮し、最終的には1 mlのPBS (−)バッファ
ー溶液とした。
各ステップにおける5PIi液中のトリプシンインヒビ
ター活性を測定した結果を以下の表にまとめた。
ブロードながら単一バンドであった。また別に泳動した
ゲルを、ザカリウスらの方法(Z acharius。
R,M、、 et al、、 Anal Biochc
m、、 30148−152(1969) )に従って
糖染色(PAS染色)を行なった結果、得られたsPI
は糖鎖を有していることが判明した。
また本精製物のアミノ酸配列を、アプライド・バイオシ
ステム社気相プロティン・シークエンサー・モデル47
0Aを用い、付属のプロトコールに従って決定した。1
9サイクルまでのアミノ酸を決定した結果、該sPI標
品には、以下の配列を有する2種類のペプチド■、■力
月:2の比率で混合していることが判明した。
前項■で得られた精製PI溶液の一部をSDSポリアク
リルアミドゲルで電気泳動し、クマシー染色した結果、
分子量15〜19キロダルトンのを示す。
:下線部はPI領領域示す。
この結果よりsPIはCO3−1細胞で発現された後に
、tPAシグナル配列が2カ所で切断されているものの
、トリプシン・インヒビター活性領域は保持されている
ことが判明した。
工l 〔プロテアーゼの阻害スペクトル(I C3゜)〕工程
1−9で得られた蛋白分解酵素阻害活性を有する分泌型
PI(sPr)の、種々の酵素に対する阻害活性を測定
した。
使用した酵素は、下記の通りである。
は7−アミド−4−メチルクマリンを示す。
測定に用いた緩衝液等は下記の通りである。
バッフy  :50mMTris、1ICI(pH8,
0)/]00mMNaCl/ 10n+ M CaCI
z基質熔液:0.2mM基質/1%DMSO含有バッフ
ァー(最終測定時の濃度はO,in+M)これらを用い
測定を行なった。即ち、バッファーと、種々の濃度のs
PIとを混合し、それに酵素溶液を添加し、室温下5分
間インキユヘートした。
各々の酵素濃度は基質をほぼ同じ反応速度で分解解する
ようそろえた。これに基質溶液を加え、365nmの励
起光下で450nmのケイ光強度を経時的に測定して反
応速度を求めた。sPIを入れない時の反応速度を10
0とし、種々のsPI1度で各酵素の活性がどうかわる
かをまとめて第3図に示した。
対照薬としてアプロチニンを(BPTI)を用いて全く
同様の測定を行った。各酵素の活性を50%阻害するs
PI及びBPTIの濃度(IC3゜)を下表に示す。
N、D、 :測定範囲内では阻害活性が見られなかった
:未測定。
丁1 〔阻害定数Kiの測定〕。
sPI及び対照薬としてのBPTIのKiを下記のよう
にして測定した。大略をまず述べる。はじめに0.1〜
1mM程度の基質濃度で酵素濃度を種々に設定し、酵素
活性を測定して反応時間に対し酵素活性が直線性を示す
酵素濃度を選択した。
次に、この酵素濃度で、基質濃度をかえて酵素活性を測
定することにより、ミバエリス・メンテン定数(Km)
を取得した。次いで、0.1〜I Km程度の基質濃度
で、インヒビター濃度を大きくかえて、どの程度のイン
ヒビター濃度で阻害がかかるかを調べ、これらの情報を
もとにKiを測定した。
Kiの測定は、Kiのやや大きなもの(大略10−9M
以上のもの)と予想されたものについては、Dixon
−plot (M、 Dixon、 Biochem、
 J、 55+170−171 (1953)) 、K
 iが小さいと予想されたものについては、Green
 &  Work  plot  (N、 M。
Green & E、Work、Biochem、J、
 5A、347356 (1953))により各々解析
した。
本実施例における酵素活性は、以下に述べる96六マイ
クロプレートを用いたケイ光アッセイ法により測定した
。また、対照薬としてはアプロチニン(BPTI)を用
いた。
測定に用いた主な緩衝液は次の通りである。
バッファーA:  0.2M+−リス−塩酸pHs、。
O,02M CaCl z。
0.005%トリトンX−100 バッファーB: 0.2Mトリス−塩酸PH8,50、
02M CaCj22 0.005%トリトンx−io。
また、酵素活性測定反応液の最終DMSO濃度は、つね
に1%となるよう8周整した。
■トリプシンに  るKiの 工程2に示したトリプシンを、9.32 X 10−8
g/ml (4X 10−9M)となるようバッファー
Aに溶解・希釈し、酵素液とした。工程2に示したトリ
プシン用の基質をDMSOで溶解し、さらにバッファー
Aで2mMになるよう希釈して基質液とした。このとき
DMSO濃度が2%になるよう調整した。
sPIの高濃度(3,5X10−’M)PBS(−)溶
液をバッファーAで希釈して、(0,5,10゜15、
20.25.30.35.40.45.50.55.6
0.65)XIO−eMの濃度になるよう調整し、これ
らの溶液ラインヒビター液とした。ダイナチック(D 
yna tech)社製96六マイクロフルオロBプレ
ート(Micro  FLUORTM”B”PLATE
)の各ウェルに、酵素液50μlと各濃度のインヒビタ
ー液50μlを添加し、(いずれも2連で行った)、プ
レートミキサーで軽(混和後、室温(約25°C)で6
0分間静置した。次いで、基質液を各ウェルに 100
μ!ずつ添加しプレトミキサーで軽く混和後、バクスタ
ー社製96穴ケイ光リーダー(P andex F 1
uorescenceConcentration  
Analyzer 、以下、FCAと略す)を用い、3
0°Cの環境で励起光365nm、発光450nmで、
各ウェルのケイ光強度を10分おきに6〜12回測定し
、1分間あたりの蛍光強度増加量を酵素活性とした。得
られたデ夕をG reen gt Workプロットで
解析し、sPIのトリプシンに対するKiを得た。この
Ki値は、本工程3の最後の表中に記載しである。
sPIのかわりにBPTIを用いた他は全く同様にして
、BPTIのトリプシンに対するKiを得た。
■キモトリプシンに するKiの 工程2に示したキモトリプシンと基質を用いた。酵素液
の濃度は2.53 X 10−’mg/ m1l(I 
X 10−9M) 、基質液の濃度は2mM、インヒビ
ター液の濃度は、sPIでは(0,2゜3.4,5.1
0.15.20.25.30.35.40. )xlO
−”M、 B P T Iでは、(0,5,10,15
゜20、25.30.35.40.45.50.55.
60.65) X10−BMとした。酵素活性の測定は
酵素−インヒビター混合液の静置時間を20分とした以
外は、■のトリプシンの場合と全く同様に行い、得られ
たデータをGreen &Workプロットで解析しK
iを得た。結果は、表にまとめた。
■ファクターXaに  るKiの ダイアグノウスティック・リエイジエント社(Diag
nostic Reagents Ltd、、)のファ
クタXaと、工程2に示したファクターXa用の基質を
用いた。酵素液としては、購入液をバ・ソファ−Aで5
0倍希釈して用いた。基質液の濃度は200 nM、1
60nMの2水準を設定した。インヒビター液の濃度は
、sPIでは、(0,0,4,1,2,2,0,2,8
,4,0) Xl0−6M、BPTIでは、(0,0,
3,0,4,1,0,2,0゜3.0.4.0) X 
10−3Mとした。酵素活性の測定は、■のキモトリプ
シンの場合と同様に行った。
この測定と同時に、同一プレート内で同じ酵素液を用い
て基質濃度を種々かえて、最大速度V maxを求めた
。得られたデータをDixonプロットで解析しKiを
得た。結果は表にまとめた。
■   カリクレインに対するKiの 工程2に示した尿由来カリクレインと基質とを用いた。
酵素液の濃度は0.56■/Id、基質液の濃度は20
nMと1100nの2水準を設定した。インヒビター液
は、sPIでは、〔00,4,1,6,3,2,4,1
6,28,40) X 10−7M、BPTIでは、(
0,0,2,0,4,1,2,2,8゜4、12) X
 10−6Mとした。酵素活性の測定は■のキモトリプ
シンの場合と全く同様に行った。
この測定と同時に同一プレート内で同じ酵素液を用いて
最大速度V maxを求めた。得られたブタ−をDix
onプロットで解析しKiを得た。
結果は表にまとめた。
■血路  カリクレインに するKiの工程2に示した
血漿由来カリクレインと基質とを用いた。酵素液の濃度
は5.57μg/ml、基質液の濃度は400nMと1
100nの2水準を設定した。インヒビター液は■と同
じ濃度のものを用いた。酵素活性及びV maxを■の
尿由来カリクレインと全く同様に求め、データをDix
onプロットで解析しKiを得た。結果は表にまとめた
酵素液の濃度は22.5μg / tnl、基質液の濃
度は200nMと1100nの2水準を設定した。
インヒビター液(sPI)濃度は、(0,0,4゜0.
8.1.6,2.4.3.2.4.0) X 10−7
Mとした。酵素活性及びV maxを■のファクターX
aと同様に求め、得られたデータをDixonプロット
で解析しKiを得た。結果は表にまとめた。
■プラスミンに対するKiの   BPTI工程2に示
したプラスミンと基質とを用いた。
酵素液の濃度は22.5μg/戚、基質液の濃度は20
0 nM、インヒビター液(BPTI)濃度は(0,0
,5,1,1,5,2,2,5,3,3,5゜4.4.
5.5,5.5,6,6.5)XI 0−11Mとした
。酵素活性を■のキモトリプシンと同様に求め、得られ
たデータをGreen & Workプロットで解析し
Kiを得た。結果は表にまとめた。
■エラスターゼに するKiの ヒト白血球由来のエラスターゼ(シグマ社)を用い、基
質としてはMeO−3uc Ala  AlaPro−
Val  AMC(シグマ社)を用いた。
バッファーとしては、■〜■のバッファーAのかわりに
バッファーBを用いた。酵素液の濃度は1.2XICV
7g/rd、基質液の濃度は1mMと0.6mMの2水
準を設定した。インヒビタ液の濃度は、sPIでは、(
0,0,4,1,2゜2.0,2.8,4.0)XIO
−6M、BPT Iでは、(0,0,2,0,4,0,
8,1,2,1,6,2,0)XIO−6Mであった。
酵素活性及びVmaxを求め、得られたデータをDix
onプロットで解析しKiを得た。結果は表にまとめた
■ ■〜■で得られたKi値を以下の表にまとめる。
以下余白 〔注射用無菌溶液] 下記の表に示す成分を混合して溶液とし、濾過滅菌して
静脈内注射用溶液を調整した。sPIは工程1−9の■
に述べた方法□をくりかえし大量に取得した。
以下余白 (p S VMT−A P P IのAPPI領域から
17アミノ酸に相当する部分の欠失プラスミドの作成〕
実施例1工程1−9で得たプラスミドpSVMT−AP
PIを、5stlとHindI[Iで消化し、生じる2
断片のうち小さい分子量の断片をゲル切出し後、精製し
た。この断片を、5stlとH4ndnlで消化したM
l 3mp 18ヘクターにT4リガゼを用いて連結し
、大腸菌JM105ヘトランスフェクトした。白色プラ
ークから4個を選び、そのプラスミドを解析したところ
、4個ともが目的とするDNAを含んでいた。この形質
転換体から一重鎖DNAを常法により調整し、5sDN
A1とする。欠失反応は、自弁らの方法(T、5hir
aiet al、、  Gene  57. 、11−
19 (1987))に順して行った。以下に詳しく述
べる。
まず、下記の配列を有する26merのプラークDJI
を、アプライド社のDNA合成機により合成し、精製し
て得た。
DJ 1 : 5’−CAGGTCGACTCTAC;
GCGCTGCCACAC−3’ これは第2図(H)の塩基番号283番のAから、33
3番のCまでを欠失させるために設計したものである。
このプリーターDJI約300ngとユニバーサルプラ
イマー55ngを、T4カイネースでカイネションを行
い、次いで65°CIO分間処理ののち、5sDNA1
約600ngを添加し、95°C5分間処理ののち、室
温までゆっくり冷却してアニリングを行った。次いで、
デオキシリボ核酸(dATP、dCTP、dGTP、d
TTP)の混合物を加え、DNAポリメラーゼIクレノ
ウ断片とT4リガーゼで、相補鎖伸長反応を行った。得
られた2本鎖DNAを大腸菌JM105にトランスフェ
クトして、1枚のプレートあたり約300個のプラーク
を得た。このプラークを、ニトロセルロースフィルター
に転写し、DJIをプローブとしてプラークハイブリダ
イゼーションを行い、12個のポジティブプラークを得
た。このプラクからプラスミドを抽出し、EcoRTと
HindI[[で消化し、目的とするプラスミドを選択
しこれをpDJlとした。このPDJIの欠失させた領
域の塩基配列は、アマージャム社M13シークエンシン
グキットを用いてシーフェンシングし、目的とする欠失
が正しくおこなわれていたことを確認した。
このpDJlを、5aclとHindlllで消化後、
分子量の小さい断片をゲル切り出し精製し、pSVMT
−APPIをSac I −H4ndnl消化したベク
ターに連結し、これを用いて大腸菌JM105を形質転
換した。得られたコロニー3個のプラスミドを5stl
とHimdDIで消化して、目的とするプラスミドをも
つクローンを選択した。そのうちの1つのプラスミドを
pSVMT−APP I−delJとした。これはsP
Iより17アミノ酸短い5PIDを分泌させる構造をも
つ。
工払え (sPIDのCO3−1細胞での発現〕工程1で得たプ
ラスミドpSVMT−APP 1del Jを大量に調
整し、実施例1工程1−9の■及び■に記載と同様の方
法でcos−i細胞にトランスフェクトし、その培養上
清を実施例1工程1−9の■及び■に記載の方法で精製
し、sPIより17アミノ酸短い(第2図(H)の塩基
番号283のA1塩基番号284のT1塩基番号285
のGがコードするメチオニンから、塩基番号331の0
1塩基番号332のT1塩基番号333のCがコードす
るロイシンまでが欠失している)sPIDを得た。5P
IDの蛋白分解酵素阻害活性はsPIに類似していた。
工程主 〔注射用無菌溶液〕 下記の表に示す成分を混合して溶液とし、濾過滅菌して
静脈内注射用溶液を調整した。
【図面の簡単な説明】
第1図は(Nature 33し、 530−532 
(198B))に記載されたAPP770のcDNA配
列中、蛋白分解酵素阻害活性を有する部分の塩基配列及
びそれに対応するアミノ酸配列を示す。 第2図(A)は、APP770cDNAから、P1部分
をサブクローニングする手順を示す模式第2図(B)は
、PIの大腸菌用発現プラスミドの構築手順を示す模式
図である。 第2図(C)は、11とXa認識配列の融合蛋白の大腸
菌用発現プラスミドの構築手順を示す模式図である。 第2図(D)は、PI−Xa認識配列−ヒトTNF融合
蛋白の大腸菌用発現プラスミドの構築手順を示す模式図
である。 第2図(E)は、PIの大腸菌用高発現プラスミドの構
築手順を示す模式図である。 第2図(F)は、PIと−ヒトTNF融合蛋白の動物細
胞での分泌用プラスミドの構築手順を示す模式図である
。 第2図(G)は、PIの動物細胞での分泌用プラスミド
の構築手順を示す模式図である。 第2図(H)は、シグナルペプチド部分のついた状態の
sPIの塩基配列を示す。 第3図は、種々のプロテアーゼに対するsPIの阻害ス
ペクトルを現すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 一般式( I )で表わされるアミノ酸配列を有するペプ
    チドを、少なくともその一部に含む化合物を有効成分と
    して含有してなる、疾患治療用医薬組成物。 一般式( I ): 【アミノ酸配列があります】 (但し式中、Ala;アラニン、Arg;アルギニン、
    Asn;アスパラギン、Asp;アスパラギン酸、Cy
    s;システイン、Gln;グルタミン、Glu;グルタ
    ミン酸、Gly;グリシン、His;ヒスチジン、Il
    e;イソロイシン、Leu;ロイシン、Lys;リジン
    、Met;メチオニン、Phe;フェニルアラニン、P
    ro;プロリン、Ser;セリン、Thr;スレオニン
    、Trp;トリプトファン、Tyr;チロシン、Val
    ;バリン残基を各々示す)。
JP63249944A 1988-10-05 1988-10-05 疾患治療用医薬組成物 Pending JPH02101017A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0692490A2 (en) * 1989-06-06 1996-01-17 California Biotechnology, Inc. Recombinant Alzheimer's amyloid protein protease inhibitor

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0692490A2 (en) * 1989-06-06 1996-01-17 California Biotechnology, Inc. Recombinant Alzheimer's amyloid protein protease inhibitor
EP0692490A3 (en) * 1989-06-06 1996-06-05 California Biotechnology Inc Alzheimer's amyloid protein recombinant protease inhibitor

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