JPH0197638A - 耐熱性フィルム又はその類似物、並びにその製造方法 - Google Patents

耐熱性フィルム又はその類似物、並びにその製造方法

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JPH0197638A
JPH0197638A JP13743687A JP13743687A JPH0197638A JP H0197638 A JPH0197638 A JP H0197638A JP 13743687 A JP13743687 A JP 13743687A JP 13743687 A JP13743687 A JP 13743687A JP H0197638 A JPH0197638 A JP H0197638A
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飯田 浩介
Hiroshi Yamato
大和 博司
Yoji Sumino
角野 洋二
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基材にコーティング層を形成した耐熱性フィ
ルム又はその類似物、並びにその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
熱可塑性樹脂を基材とする柔軟なフィルムやその類似物
であるシート(以下、これらを総称してフィルムという
、)などは、それらに具備された可撓性のためにデザイ
ンの自由度が高く、しかもある程度の絶縁性を有してい
るが、−船釣には耐熱性が不十分であるために、その用
途が限られている。従来、基材として使用される無処理
フィルムの中で、比較的優れた耐熱性を有するものとし
て、ポリイミド(PI)等のようなエンジニアリングプ
ラスチックよりなるフィルムがあったが、樹脂自体が高
価であり、また、これをフィルムに加工するのに高度な
加工技術が加わり、−層高価なものとなり、汎用的に使
用されることが期待できにくかった。そこで、近年では
、基材自体に安価な熱可塑性樹脂を用いているにもかか
わらず、基材自体よりなる無処理フィルムよりも優れた
耐熱性を具備するフィルムについて種々の研究がなされ
、現実にそのようなフィルムも種々提案されている。
例えば、安価でかつ入手が容易な熱可塑性樹脂の代表で
あるポリ塩化ビニル樹脂(PVC)に所定の添加剤を混
和した組成物を基材とするフィルムもその一つである。
ところが、添加材を混和して基材の耐熱性を改善する方
法では、目標とする耐熱特性を得るために種々の添加物
を混和して調整しなければならないことが多く、添加物
の混和に伴って透明度やその他の物性値も大きく変化し
てしまうという難点が指摘されていた。
他方、熱可塑性樹脂よりなる基材にコーティング層を形
成することによって、基材自体では得られなかった耐熱
特性を持つフィルムを得ることも考えられる。このよう
なフィルムによると、基材自体が持つ透明度などの物性
が余り損なわれず、コーティング層によって基材自体で
は得られない耐熱特性を得られる可能性がある。従来、
このようなフィルムは、一般に、熱可塑性樹脂よりなる
基材に収縮やしわを生じるおそれがない低温条件下でコ
ーティング層を焼き付けるという手段が考えられる。し
かし、コーティング層を有するフィルムの耐熱性はコー
ティング層の焼付温度と相関するものであるから、その
ような低温で焼き付けると、耐熱性の改善度合が比較的
小さいものにしかならないと想定された。また、耐熱性
繊維やガラス繊維のシート状のものに耐熱性樹脂を含′
浸し、それを既存フィルムにラミネートした耐熱性フィ
ルムが存在するが、厚みが厚く、柔軟性が失われ、特に
厚みが薄く柔軟性の要求されるような可撓性プリント配
線基板等の用途には完全ではなかった。
そのため、従来のフィルムは、いずれにしても耐熱性フ
ィルムとしては未だ十分なものであるとはいい難いもの
であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、従来想定される耐熱性フィルムは、基材
自体よりなる無処理フィルムに比べると幾分かは耐熱性
が改善される可能性はあり得るが、未だ十分な耐熱性を
有するものであるとはいい難く、また既存のその他の耐
熱性フィルムは上記に述べた如(厚み・柔軟性やコスト
面で、また、添加材の混和によって耐熱性を改善すると
他の物性が損なわれる等、耐熱性フィルムとしては未だ
不十分なものであるという問題があった。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたもので、コーティ
ング層となる薄膜が基材に高温度で焼き付けられた耐熱
性フィルム、並びにその製造方法を提供することを目的
とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の耐熱性フィルムは、
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリサルフォン樹
脂(PSF)、ポリエーテルサルフォン(P E S)
樹脂から選ばれる基材に、ポリイミド樹脂(PI)、ポ
リアミドイミド樹脂(FAI)、ポリパラバン酸樹脂(
PPA)、ポリヒダントイン樹脂(P H)から選ばれ
る一種又は二種以上の組成物の薄膜、或いは上記各樹脂
の一種又は二種以上とフェノール樹脂、エポキシ樹脂、
メラミン樹脂から選ばれる一種又は二種以上との組成物
の薄膜を焼き付けてなることを特徴とする。
また、本発明の耐熱性フィルムの製造方法は、PP、5
SPSF、PESから選ばれる基材に、PISPAI、
PPA、PHから選ばれる一種又は二種以上の組成物の
薄膜、或いは上記各樹脂の一種又は二種以上とフェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂から選ばれる一種
又は二種以上との組成物の薄膜を形成し、その薄膜を平
坦に保形した状態に維持して200〜300℃の温度で
焼き付けることを特徴とする。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細な説明する。
第1図は耐熱性フィルムの断面図で、100は基材、2
00は基材100に焼き付けられた薄膜よりなるコーテ
ィング層を示す。
上記基材100はPETSPPS、PSF、PESから
選ばれる。基材100がPETである場合は引裂強度に
優れ、かつ可撓性に富んでいる。
また、PPSやPSFやPESを基材100として使用
した場合には優れた耐熱性と耐高温収縮性を持つ。PP
SやPSFやPESは現在のところ汎用的ではないが、
今後は安価で汎用的に市場に供給されることが想定され
る。基材100は、作業性の点から1〜350μ程度の
厚みのフィルム状であることが望ましい。厚みが1μよ
り薄いと取扱性に欠け、強度が不十分になり、厚みが3
50μより厚いとデザインの自由度が不足する心配があ
る。この厚みは上記範囲に限定されるものではなく、耐
熱性だけを追求する場合にはさらに厚いものであっても
よい。
薄膜よりなるコーティング層200にはPI、PAI、
PPA、PHから選ばれる一種又は二種以上の組成物、
或いは上記各樹脂の一種又は二種以上とフェノール樹脂
、エポキシ樹脂、メラミン樹脂から選ばれる一種又は二
種以上との組成物が用いられる。コーティング層200
を形成するための薄膜の組成物はワニス状であることを
要し、200〜300℃の温度で硬化し、基材に対する
密着性を具備することが必要である。具体的には、PI
SPAI、PPA、PHをそれぞれ単独で用いる場合と
、PIPAI%PPA、PHの二種以上を組み合わせて
用いる場合と、PI、PAI、PPA、PHのうちの何
れか一つとフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂から選ばれる一種又は二種以上とを組み合わせて用い
る場合と、PI、PAi PPASPHの二種以上を組
み合わせたものとフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラ
ミン樹脂から選ばれる一種又は二種以上とを組み合わせ
て用いる場合である。
PPAとしては例えば東亜燃料工業■製、商品名XT−
1,XT−4がある。このものは一般式を基本単位とす
る単独重合体又は共重合体である。
上記Arとしては、 等がある。上掲のPPAはN、N−ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)等を主
溶剤とし、希釈溶剤としてアセトン、MEK、MIBK
等のケトン系溶剤を用いてワニス状の溶液に調製して使
用する。PPAはptに次ぐ耐熱性を持ち、本発明の耐
熱性フィルムのコーティング剤として好適に使用できる
ものである。
PIとしては例えばカネボーエヌエスシー■製。
商品名サーミッド(IP−600)を好適に使用できる
このPIは末端にアセチレン基を持つポリイソイミドオ
リゴマーであり、次の構造式で表される。
このものの溶剤にはDMF、、NMP等を主溶剤とし、
希釈剤としてアセトン、MEK、MIBK等のケトン系
溶剤を使用する。またPIとしてビスマレイミド・トリ
アジン樹脂のような熱硬化性ポリイミド樹脂(三菱瓦斯
化学■、BTレジンBT−2170’)を使用できる。
FAIとしては例えば次の構造式で表されるバイエル社
製、商品百しジスサーム(At 133L)を使用でき
る。
このものの溶剤にはNMPSDMAC(ジメチルアセト
アミド)等を主溶剤とし、希釈剤としてアセトン、ME
KSMIBK等のケトン系溶剤を使用する。
PHとしては例えば次の構造式で表される住友バイエル
ウレタン■製、商品名しジスサーム(PH20)を使用
できる。
このものの溶剤にはクレゾール、フェノール等を主溶剤
とし、希釈剤としてアセトン、MEK、MIBK等のケ
トン系溶剤を使用する。
フェノール樹脂はストレートフェノール樹脂でも変性フ
ェノール樹脂でもよい。この溶剤にはメタノール、イソ
プロパツール(IPA)等のアルコール系、アセトン、
MEK等のケトン系、またセロソルブ系が用いられる。
また、コーティング溶液に必曽に応じて界面活性剤や有
機、無機、金属の微粉末充填材を適宜添加する場合もあ
る。変性フェノール樹脂としては、エポキシ変性、メラ
ミン変性、無機物変性(Bias、 PgOs)などの
フェノール樹脂があり、特にメラミン変性やエポキシ変
性のフェノール樹脂を用いると、基材に対する高い密着
性が確保される。これら三者の中でも、エポキシ変性フ
ェノール樹脂は特に高い密着性を示す。
FAI溶液とエポキシ樹脂溶液とを組み合わせて用いる
と、コーティング層の基材への密着性が向上すると共に
、耐薬性や吸水性も改善される。
また、PI温溶液エポキシ樹脂溶液とを組み合わせると
成形温度が低くなる。さらにメラミン樹脂溶液をコーテ
ィング層として用いると耐熱性が向上する。以上は例示
であり、コーティング層を形成させる組成物としてはそ
の性質を勘案し、製造すべきフィルムの使用目的に適う
ものを適宜選択すべきである。また、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂のそれぞれとしては、通常−船釣に知られて
いるものが使用される。さらにフェノール樹脂、メラミ
ン樹脂、エポキシ樹脂のそれぞれは変性体もしくは誘導
体として使用されてもよい。
焼付後の薄膜の厚みはドライで1〜10μであることが
望ましく、その程度の厚みであっても十分な耐熱性・難
燃性が得られる。
コーティング層200は上述した組成物の溶液を基材1
00に塗布して薄膜とし、200〜300℃で焼き付け
ることを要するが、焼付温度が高すぎると基材100か
らのブリードや他の物性値の低下を伴うだけでなく、大
きな収縮やしわ等の不都合を生じやすく、フィルムとし
ての性能が損なわれる。フィルムとしての性能を維持し
得る焼付温度は300℃以下である。焼付温度が200
℃より低いと十分な耐熱性、密着性などが得られない。
また、焼付時間は0.5〜5分程度にしておくことが望
ましい。ここで、注意を要することは、焼き付けは温度
条件を上記範囲に設定することのみでなく、基材100
に弛みを生じさせることなく平坦に保形した状態に維持
して行うことである。このように保形して焼き付けを行
うと、表面に形成された薄膜の耐熱性、形状維持性と相
まって基材がその溶融点よりも高い温度で加熱されるに
もかかわらず基材が変形せず、フィルム表面に高度な平
滑性が付与される。フィルム表面の平滑性を高めるため
には、ドラムを用いて上下からフィルムを押圧してもよ
い。
第2図は本発明の耐熱性フィルムの製造方法を、 実施
するための製造工程のフローシートであり、1は基材の
繰出機、2はコーティング溶液のディッピングコータ、
3は乾燥炉、4は焼付炉、5はトリミング装置、6は巻
取機である。同図から明らかなように、繰出機1から繰
り出された基材lOOはディッピングコータ2を通過す
る間にその片面又は両面にコーティング溶液の薄膜が形
成され、その薄膜が乾燥炉3を通る間に乾燥される。
その後、上記基材100が平坦に保形された状態で焼付
炉4を通過する間に上記薄膜が所定温度で焼き付けられ
、コーティング層を形成する。こうして得られたフィル
ムはトリミング加工された後、巻取機6に巻き取られる
上記において、ディッピングコータ2に入る前の基材1
00にプライマー処理やコロナ放電処理を施してその表
面活性を高めると共に、基材100の静電除去処理や♂
み除去処理を行うことは、コーティング層の密着性を高
める上で有益である。
上記保形状態を維持する装置の一例を第3図及び第4図
に示しである。この装置は、第4図に示すクリップ機構
10を無端状に多数連結してなる左右一対の無端回動体
11.11を、その一端部同士又は他端部同士が個別に
接近離反できる状態として基台12に取り付けてなる。
第4図に示すように、上記クリップ機構10は、支持台
13に具備されたブラケット14に、先端の爪15が上
記支持台13に対して基材100を挾み込む位置と支持
台13から離れた位置との間で変位可能となるようにア
ーム16を取り付け、このアーム16とブラケット14
との間に、上記爪15を上記挾み込み位置側へ常時付勢
するばね17を介装してなり、無端回動体11の巻掛ロ
ーラに設けられた制御用向転板18の外周部に上記アー
ム16の上端部19を対応させている。
以上の構成において、無端回動体11を図中矢印方向に
回転駆動させると、無端回動体11の転向部分ではクリ
ップ機構10のアーム16が制御用回転板18により第
3図の仮想線の位置へ揺動して爪15が支持台13から
離れ、その他の部分ではアーム16が同図実線の位置へ
復帰して爪15が支持台13に対応する。従って、上記
薄膜が形成されている基材100を一対の無端回動体1
1.11の間へ送り込むと、その基材の両端部が上記装
置の入口部分でクリップ機構lOにより第3図実線のよ
うに支持された後、そのままの状態、     で同装
置の出口部分に達し、この出口部分でその保持が解除さ
れる。ここで、加熱により伸張する熱可塑性樹脂よりな
る基材100については、−対の無端回動体11.11
の間隔を出口側に近付くほど漸次広くなるようにし、加
熱により収縮する熱可塑性樹脂よりなる基材100につ
いては、上記間隔を出口側に近付くほど漸次狭くなるよ
うにしておけば、焼付炉4を通過中、基材100に弛み
を生じることがないので基材100が流れることがなく
、この基材100が平坦に保形された状態に維持され、
表面平滑性が損なわれない、なお、第2図には加熱によ
り収縮する合成樹脂よりなる基材を送る場合を仮想線で
例示している。
叙述のように基材を平坦に保形してその薄膜を焼き付け
ると、基材の収縮やしわ等が発生せず、フィルムとして
の性能が損なわれない、特に、この発明では、焼付温度
が比較的高温であるので、基材を平坦に保形することに
は大きな意味がある。
次に実験例を説明する。
〔実験例〕
第1表に本発明により製造したフィルム(以下、発明品
という。)の基材の種類、コーティング層の種類、厚み
等を示し、第2〜9表に発明品1〜8の諸特性を示した
。また、第10表にPET。
PPA、PIのそれぞれを基材とするコーティング層を
有しない無処理フィルム(以下、比較品という、)の諸
特性を示した。
第2〜9表より、発明品の耐熱性は、無処理フィルムの
うちPET基材のみのフィルム(比較品1)に比べて大
幅に改善され、コーティング層によって優れた耐熱性を
持つに至り、PETを基材としていながらその耐熱性が
PPA−?)PIのみを基材とするフィルム(比較品2
.3)に近づいていることが判る0例えば発明品の耐熱
性は、本発明の焼付温度条件の下限である200℃で焼
き付けられたものであっても、PET基材のみからなる
無処理フィルム(比較品1)に比べて50℃程度も向上
している。そして、焼付温度を高温、例えば270℃以
上にした場合の発明品1〜7の耐熱性は、PPAやPI
のみからなる無処理フィルム(比較品2,3)の耐熱性
に近づいている。このことから、発明品は、その無処理
フィルムに対して耐熱特性のグレードアップが達成され
ることが判る。
従って、これらの発明品の用途範囲は、無処理フィルム
の用途に比べて拡大されることが明らかである。また、
加熱収縮率はPETSPPS、PSF、PH9等の基材
自身のそれによって非常に優れたものとなるのであって
、エンジニアプラスチックと同程度である。このことと
、上述した耐熱性のグレードアップ傾向とが相まって発
明品(例えば焼付温度300℃で処理した発明品)は冒
頭で説明したエンジニアリングプラスチックを基材とす
るフィルムの代用に用いることができる。
また、発明品は、薄膜の焼付温度が高いほど耐熱性が良
く、難燃性は比較品2.3と同等であり、基材とコーテ
ィング層との密着性、耐溶剤性、耐アルカリ性などは各
発明品とも概ね良好であり、吸水率は比較品2.3に比
べて格段に小さい。また耐アルカリ性は比較品2.3よ
り優れていることが判る。
ところで、熱可塑性樹脂を基材とするフィルムの可撓性
を活用することによって、可撓性プリント配線基板(F
PC)やコンデンサや透明電極のベースフィルム1、耐
熱導電フィルム、液晶用フィルム、ICキャリアテープ
などのエレクトロニクス分野や、透析・拡散等に用いら
れるメンブレンや、航空機・自動車の内装材や、原子力
関連分野などに用いる試みがなされているが、それらに
上記フィルムを用いる場合には、その加工条件や使用条
件に応じた耐熱性や難燃性が要求される。
例えばFPCのベースフィルムとして用いる場合は、半
田時に高温にさらされるため、半田温度である250℃
程度の耐熱性・難燃性が要求される。
この要求に応え得るものとして、上表より、270℃以
上で焼付処理した発明品1〜8を使用できることが明ら
かであり、これらを使用すると、その可撓性を活用して
曲面部分へのFPCの配備などが可能になる利点がある
。また、航空機・自動車の内装材には、特に難燃性が要
求されるが、この要求はすべての発明品が満たしている
次に、各項目の試験方法などを説明する。
密着性: コーティング層にレザー刃で格子状に切目を付け、24
mm幅のセロファンテープを貼り合わせ、急激にセロフ
ァンテープを剥離したときの塗膜の剥離の有無を目視観
察する。○は剥離が殆どなかったものを表している。発
明品はすべて剥離していない。
耐溶剤性: JIS C−64815,13に準じ、アセトン、ME
K、トルエン及びトリクレンの各々に室温下で5分間浸
漬する。○は剥離や溶解が殆どない状態、×は塗膜の剥
離や溶解が認められ、布でこすると脱離する状態を表し
ている。発明品は十分な耐溶剤性を有し、このことから
エツチング処理などにも十分耐え得るものであることが
判る。
耐熱性: 銅箔を貼り合わせたフィルムを5cmX5(2)にカン
トし、表中に表示した各温度のオイル浴あるいは半田浴
の中に10秒間浸漬する。
難燃性: UL−94VTM法による判定である。
次に、本出願人は、ポリ塩化ビニル樹脂(pvC)、ポ
リカーボネート樹脂(PC)、ボリアリレート樹脂(P
AR) 、PETより選ばれる基材をフェノール樹脂で
コーティングした耐熱性フィルムを提案した。この耐熱
性フィルムはコーティング層が130℃以上の高温で焼
き付けられており、耐熱性、密着性等の緒特性が上記F
PCに要求されるそれを満足する。第11表にその緒特
性を示す。
(以下、余白) 第11表と第2〜9表より、発明品は耐熱性に関してP
C,PVC,PAR,PET等の基材にフェノール樹脂
をコーティングしたフィルムよりも一層優れている。ま
た、引張強さについてはPC,PVC,、PAR等の基
材にフェノール樹脂をコーティングしたフィルムに比べ
て格段に優れている。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の耐熱性フィルムは、十分
な耐熱性・難燃性を示し、しかも、優れた柔軟性を有す
る薄肉のものを得られ、かつ、コーティング層と基材と
の密着性や、耐溶剤性、耐収縮性等に優れるため、特に
過酷な温度条件やエツチング条件の製造過程や使用条件
におかれるFPCとしての用途に適するばかりでなく、
絶縁用フィルム、耐熱導電フィルム、メンブレンやその
他種々の用途にも汎用できるものである。
また、本発明の耐熱性フィルムの製造方法は、基材にコ
ーティング組成物の薄膜を形成し、それを平坦に操影し
た状態に維持して焼き付けるものであるため、焼付温度
が200〜300℃度の高温度であるにもかかわらず製
造された耐熱性フィルムにしわ等が生じない利点がある
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の耐熱性フィルムの拡大断面図、第2図
は本発明の耐熱性フィルムの製造工程を示すフローシー
ト、第3図は基材を保形した状態に維持するための装置
の概略平面図、第4図はクリ 、ツブ機構の概略一部切
欠側面図である。 100・・・基材、200・・・コーティング層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレ
    ンサルファイド樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテ
    ルサルフォン樹脂から選ばれる基材に、ポリイミド樹脂
    、ポリアミドイミド樹脂、ポリパラバン酸樹脂、ポリヒ
    ダントイン樹脂から選ばれる一種又は二種以上の組成物
    の薄膜、或いは上記各樹脂の一種又は二種以上とフェノ
    ール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂から選ばれる一
    種又は二種以上との組成物の薄膜を焼き付けてなること
    を特徴とする耐熱性フィルム又はその類似物。
  2. (2)ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリサルフォ
    ン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂から選ばれる基材
    に、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリパラ
    バン酸樹脂、ポリヒダントイン樹脂から選ばれる一種又
    は二種以上の組成物の薄膜、或いは上記各樹脂の一種又
    は二種以上とフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン
    樹脂から選ばれる一種又は二種以上との組成物の薄膜を
    形成し、その薄膜を平坦に保形した状態に維持して20
    0〜300℃の温度で焼き付けることを特徴とする耐熱
    性フィルム又はその類似物の製造方法。
JP13743687A 1986-10-14 1987-05-29 耐熱性フィルム又はその類似物、並びにその製造方法 Pending JPH0197638A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009052680A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Panasonic Corp 真空断熱材
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