JPH019455Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガスバーナによつて加熱して炊飯を
行う炊飯器において、電気ヒータを用いて保温を
行うようにした炊飯器の保温装置に関する。

背景技術 炊飯器においてガスバーナを用いて加熱炊飯す
ることによつて、電気ヒータによつて炊飯する場
合に比べて、熱量が大きくでき、迅速に加熱炊飯
することができて有利である。この保温のために
は、電気ヒータを用いることが、構成の簡便さか
ら有利である。この場合、電気ヒータに通電され
ている状態を表示しておくことが、安全性の面か
ら要望される。

本考案の目的は、ガスバーナによつて加熱炊飯
を行い、保温のために電気ヒータを用い、その電
気ヒータの通電状態を表示することができるよう
にした新規な炊飯器の保温表示装置を提供するこ
とである。

第１図は本考案の一実施例の断面図である。保
温可能な炊飯器１の容器２には、炊飯されるべき
水および米などが収納される。この容器２の下部
には、本体３０内において、バーナ３が配置され
る。このバーナ３には管路４からガス燃料が供給
される。バーナ３によるガス燃料の燃焼によつ
て、容器２内の米が炊飯される。保温のために、
容器２の外周を覆う胴ヒータ５が電力付勢され
る。また蓋６には、蓋ヒータ７が設けられてお
り、保温のために電力付勢される。容器２の温度
を検出するためにサーモスタツト８が本体３０に
内蔵される。サーモスタツト８は、容器２の温度
が予め定める値以上であるときに遮断し、前記予
め定める温度未満のときに導通する。

第２図は、胴ヒータ５および蓋ヒータ７に関連
する電気回路図である。商用交流電源１０からの
電力は、サーモスタツト８を介して胴ヒータ５に
与えられる。蓋ヒータ７には、ダイオード１１，
１２，１３，１４から成る全波整流回路１５が直
列に接続される。全波整流回路１５の接続点１
６，１７間には、蓋ヒータ７の通電を表示するた
めの発光ダイオード１８が接続される。蓋ヒータ
７は、たとえばその消費電力が12W程度であり、
電力付勢時において約10数mA程度の電流が流れ
る。この電流は、発光ダイオード１８を点灯付勢
するに適した値である。胴ヒータ５とサーモスタ
ツト８とは第１直列回路を構成し、この第１直列
回路は交流電源１０に接続される。また蓋ヒータ
７と発光ダイオード１８，２０とは直列に接続さ
れて第２直列回路を構成し、この第２直列回路は
交流電源１０に接続される。

商用交流電源１０の一方の半周期においては、
発光ダイオード１３、接続点１６、発光ダイオー
ド１８、接続点１７およびダイオード１４を経
て、蓋ヒータ７に電流が流れる。また他の半周期
では、蓋ヒータ７、ダイオード１１、接続点１
６、発光ダイオード１８、接続点１７およびダイ
オード１２を経て電流が流れる。このようにして
発光ダイオード１８は、蓋ヒータ７の電力付勢時
に点灯し、これによつて蓋ヒータ７の通電状態が
表示される。

第３図は、本考案の他の実施例の電気回路図で
ある。この実施例では、蓋ヒータ７に直列に発光
ダイオード２０とダイオード２１が並列に接続さ
れる。発光ダイオード２０とダイオード２１とは
相互に逆方向性に結合されている。この実施例で
は、前述の実施例と同様に胴ヒータ５に直列にサ
ーモスタツト８が接続されている。

商用交流電源１０の一方の半周期においては、
発光ダイオード２０を経て蓋ヒータ７に電流が流
れる。他の半周期では、蓋ヒータ７からダイオー
ド２１に電流が流れる。このような実施例によれ
ば、発光ダイオード２０には、その半周期だけ電
流が流れることになる。したがつて第２図に示さ
れた実施例において発光ダイオード１８に流れる
電流が大きすぎるとき、および発光ダイオード１
８の輝度が高すぎるときにおいて、このような問
題を解決するために第３図示の実施例を好適に実
施することができる。

以上のように本考案によれば、次のような効果
ａ〜ｅが達成される。

(a) 炊飯されるべき水および米などが収納される
容器２は、ガスバーナ３によつて加熱されて炊
飯を行うようにしたので、迅速な炊飯動作を行
うことができ、また胴ヒータ５と蓋ヒータ７と
によつて保温を行うようにしたので、構成が小
形化され、こうして迅速な炊飯と小形化が達成
された新規な炊飯器が実現される。

(b) 特に本考案では、保温のための電気ヒータは
胴ヒータ５と蓋ヒータ７とから成り、胴ヒータ
５にはサーモスタツト８が直列に接続されて第
１直列回路を構成し、蓋ヒータ７には発光ダイ
オード１８，２０を直列に接続して第２直列回
路を構成している。したがつて発光ダイオード
１８，２０には蓋ヒータ７に流れる電流だけが
流れるだけであつて、胴ヒータ５に流れる電流
は発光ダイオード１８，２０には流れない。し
たがつて発光ダイオード１８，２０にむやみに
大きな電流が流れることを防ぐことができる。
したがつて発光ダイオード１８，２０には、電
流制限のための抵抗などを接続する必要がな
く、構成の簡略化を図ることができる。

(c) 蓋ヒータ７は蓋６に設けられており、発光ダ
イオード１８，２０を介して常時電力が供給さ
れ、保温が行われる。したがつて蓋６を頻繁に
開閉しても、容器２内のご飯が確実に保温され
ることができる。

(d) 胴ヒータ５には前述のようにサーモスタツト
８が直列に接続されており、このサーモスタツ
ト８によつて容器２の温度が検出されて胴ヒー
タ５による保温を行わせるようにしたので、容
器２の温度を、保温に適した希望する温度に保
つことができ、しかもこの胴ヒータ５に比較的
大きな電流が流れ、その大きな電流が前述のよ
うに、発光ダイオード１８，２０に流れること
がなく、保温動作を確実に達成することができ
る。

(e) 保温動作を表示するために発光ダイオード１
８，２０は、蓋ヒータ７に直列に接続されてお
り、このような発光ダイオード１８，２０を用
いることによつて構成を小形化することができ
るとともに、炊飯器の美観を向上し、またネオ
ンランプなどに比べて輝度が大きく、明るい所
においても発光ダイオード１８，２０の点灯状
態を明瞭に識別することができ、さらにまたそ
の発光ダイオード１８，２０の発色の種類が多
く、このことによつてもまた炊飯器の商品性を
向上することができるという優れた効果が達成
されるのはもちろん、さらにその他の優れた効
果として、蓋ヒータ７に電流が流れているとき
にのみ、その発光ダイオード１８，２０が点灯
するので、蓋６の頻繁な開閉によつて蓋ヒータ
７が断線などしても、発光ダイオード１８，２
０の点灯状態を見ることによつて、その故障の
識別を容易に行うことができるという優れた効
果が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の保温可能な炊飯器
の断面図、第２図は第１図に示された炊飯器の電
気回路図、第３図は本考案の他の実施例の電気回
路図である。 １……炊飯器、２……容器、３……バーナ、５
……胴ヒータ、７……蓋ヒータ、８……サーモス
タツト、１０……商用交流電源、１１，１２，１
３，１４，１９，２１……ダイオード、１５……
全波整流回路、１８，２０……発光ダイオード。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 炊飯されるべき水および米などが収納される容
   器２を、ガスバーナ３によつて加熱して炊飯し、
   この容器２を蓋６によつて開閉可能とした炊飯器
   の保温装置において、 容器２の外周を覆い、保温を行うための胴ヒー
   タ５と、 蓋６に設けられ、保温を行うための蓋ヒータ７
   と、 胴ヒータ５に直列に接続されて第１直列回路を
   構成し、この第１直列回路が交流電源１０に接続
   され、容器２の温度を検出して胴ヒータ５による
   保温を行わせるためのサーモスタツト８と、 蓋ヒータ７に直列に接続されて第２直列回路を
   構成し、この第２直列回路が交流電源１０に接続
   され、表示を行うための発光ダイオード１８，２
   ０とを含むことを特徴とする炊飯器の保温装置。