JPH019442Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、強度に優れ外観体裁が良好で成形が
容易なコンパクト容器に関するものである。

「従来の技術」 化粧料等を収納するコンパクト容器は、ハンド
バツク等に入れて携帯することが多く、それ故に
小型で強度に優れ、しかも女性の携帯品として軽
量で外観体裁が良好であることが要求される。

このような観点から、等に容器におけるドラム
が嵌め込まれる容器本体の構成を、合成樹脂製の
リング形状の短筒壁下端に金属薄板製の底板を連
設した製品が考えられている。

この構成では、小型で強度に優れ軽量であると
いう点では前記要求に沿うものであるが、短筒壁
に底板を連設する際に手間がかかり、底板との接
続部分に短筒壁の合成樹脂がバリとして発生する
こともあり、外観体裁が悪く、後加工を必要とす
る等の問題が存した。

「考案が解決しようとする問題点」 本考案は、上述した従来の欠点、不都合を解消
するべく考案されたコンパクト容器に関するもの
であつて、外観体裁が良好で成形が容易となる構
成とすることを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本考案のコンパクト容器は、容器本体１と蓋体
１１とを蝶番１２を介して組付けた構成である。

容器本体１は、短筒壁２に底蓋５を連設してド
ラム１３嵌入用の凹部１０を内部に形成した構成
であるが、所定の合成樹脂で成形されるこの短筒
壁２下面には嵌入溝３が周設されている。

これに対して底蓋５は、アルミニウム等の金属
薄板で成形された有底短筒体であつて、底壁６周
縁に立設された筒壁７が前記嵌入溝３内に嵌入す
る。そしてこの筒壁７の下端を、短筒壁２下端よ
りも僅かに下方に突出させた姿勢で超音波溶着
し、底蓋５を短筒壁２に確固と組み付けるのであ
る。

「作用」 上述した構成のコンパクト容器にあつて、底蓋
５の筒壁７下端は、短筒壁２下端よりも僅かに下
方に突出しているので、段部９が形成されること
になり、短筒壁２を底蓋５の筒壁７に組み付ける
際に、この段部９に所定の治具を当接して底蓋５
を保持することができることになる。

「実施例」 図示した実施例にあつて、短筒壁２の嵌入溝３
内にはリブ４が付設されており、筒壁７を嵌入し
た際にこのリブ４は破断され、その残片が嵌入溝
３内に残つて筒壁７がきつく嵌入することにな
り、固定保持が或る程度確実に維持されることに
なる。

また筒壁７の外周には周溝８が周設されてい
て、該部分が肉薄となつており、この部分に超音
波をかけることによつて溶着が達成される。

なお短筒壁２を底蓋５の筒壁７に組み付ける手
段のひとつとして、筒壁７を成形金型の一部とし
て短筒壁２をインサート成形することも考えら
れ、この場合には前記段部９を成形金型に固定す
ることができるので、極めて成形し易く、またバ
リの発生が出にくくなつて後加工の必要がない。

「効果」 本考案のコンパクト容器は、以上説明したよう
な構成となつている。

従つて容器本体１にあつて、短筒壁２と筒壁７
との間に形成した段部９によつて短筒壁２と筒壁
７との組み付けが確実かつ簡単に達成することが
でき、短筒壁２と筒壁７との接合部を面一にする
必要もないので位置合わせが簡単であり、成形が
極めて容易なものとなり、また底蓋５が金属薄板
製であるので、強度に優れかつ軽量であり、さら
には外観体裁も良好なものとなる。

よつて、本考案のコンパクト容器は、成形が容
易で構成が簡単で軽量であり、強度に優れ外観体
裁も良好なものである等、多くの優れた作用効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の構成を示す断面図である。 符号の説明、１；容器本体、２；短筒壁、３；
嵌入溝、５；底蓋、７；筒壁、９；段部、１１；
蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に嵌入溝を周設した合成樹脂製のリング形
   状の短筒壁と、金属薄板製の有底短筒形状の底蓋
   とを有し、前記嵌入溝内に、前記底蓋の筒壁を僅
   かに下端が突出する形態で嵌入して超音波溶着し
   た容器本体に、蝶番を介して蓋体を組付けて成る
   コンパクト容器。