JPH0159365B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0159365B2 JPH0159365B2 JP11435286A JP11435286A JPH0159365B2 JP H0159365 B2 JPH0159365 B2 JP H0159365B2 JP 11435286 A JP11435286 A JP 11435286A JP 11435286 A JP11435286 A JP 11435286A JP H0159365 B2 JPH0159365 B2 JP H0159365B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tube
- rod
- molding
- heat
- fiber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000000835 fiber Substances 0.000 claims description 107
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 25
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims description 19
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims description 12
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 8
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 claims description 7
- 239000003507 refrigerant Substances 0.000 claims description 6
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 27
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 22
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 11
- 239000000306 component Substances 0.000 description 7
- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
- -1 polyethylene Polymers 0.000 description 6
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 description 5
- 230000004927 fusion Effects 0.000 description 5
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 5
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 description 5
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 4
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 3
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 3
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 3
- 229920000742 Cotton Polymers 0.000 description 2
- 239000004698 Polyethylene Substances 0.000 description 2
- 239000008358 core component Substances 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 2
- 229920000573 polyethylene Polymers 0.000 description 2
- 239000002344 surface layer Substances 0.000 description 2
- 229920002994 synthetic fiber Polymers 0.000 description 2
- 239000012209 synthetic fiber Substances 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- QTBSBXVTEAMEQO-UHFFFAOYSA-M Acetate Chemical compound CC([O-])=O QTBSBXVTEAMEQO-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- VGGSQFUCUMXWEO-UHFFFAOYSA-N Ethene Chemical compound C=C VGGSQFUCUMXWEO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000005977 Ethylene Substances 0.000 description 1
- 239000004952 Polyamide Substances 0.000 description 1
- 239000004372 Polyvinyl alcohol Substances 0.000 description 1
- 229920000297 Rayon Polymers 0.000 description 1
- 229920006221 acetate fiber Polymers 0.000 description 1
- 235000019504 cigarettes Nutrition 0.000 description 1
- 229920001577 copolymer Polymers 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000005485 electric heating Methods 0.000 description 1
- 239000005038 ethylene vinyl acetate Substances 0.000 description 1
- 239000002657 fibrous material Substances 0.000 description 1
- 229920001903 high density polyethylene Polymers 0.000 description 1
- 239000004700 high-density polyethylene Substances 0.000 description 1
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 229920001684 low density polyethylene Polymers 0.000 description 1
- 239000004702 low-density polyethylene Substances 0.000 description 1
- 229920001200 poly(ethylene-vinyl acetate) Polymers 0.000 description 1
- 229920002647 polyamide Polymers 0.000 description 1
- 229920000098 polyolefin Polymers 0.000 description 1
- 229920002451 polyvinyl alcohol Polymers 0.000 description 1
- 239000002964 rayon Substances 0.000 description 1
- 230000008674 spewing Effects 0.000 description 1
- 238000004381 surface treatment Methods 0.000 description 1
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 1
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 description 1
- 229920005992 thermoplastic resin Polymers 0.000 description 1
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
Landscapes
- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明はフエルトペンのインクタンク、タバコ
フイルター、給水棒等に利用される棒状繊維成形
体の製造方法およびその装置に関する。 従来技術とその問題点 熱接着性繊維を含有する繊維束を熱処理して熱
接着性繊維の融着により形状が安定化された棒状
成形体の製造方法は特開昭52−85574号、特公昭
59−40938号等に開示されている。前者は繊維束
を成形器に充填した後外部から加熱する方法であ
り、バツチ方式であるため生産性が低く、かつ長
尺の成形体を得ることができない等の欠点を有す
る。後者は繊維束を連続的に成形機を通過させる
間に加熱気体と接触させる方法であり、生産性は
高く、長尺の成形体を得ることも可能であるが、
原料繊維の状態によつては、例えば開繊状態の不
均一、捲縮斑、加熱時の熱収縮等により、成形体
の表面が割れ、溝、肌荒れ等粗雑なものとなり易
いという欠点があつた。原料繊維がトウの場合に
は開繊操作を充分に行つたり、予め熱処理して収
縮を発生させておく、原料繊維が紡績糸の場合に
は太番手甘撚糸として引揃えて使用する等の手段
により改善することはできるが充分ではない。ま
た、前記特公昭59−40938号に示された装置の口
金部を回転させ、該口金で成形体の表面を摩擦す
る方法によれば成形体の表面状態は改善される
が、成形体の表面の熱接着性繊維を完全に融解さ
せる必要があり、成形体はその中心部まで加熱さ
れ、強固な融着が発生した硬質なものとなり、か
つ、比較的生産速度が遅いという問題点を有す
る。さらにまた、軟化点の低い繊維や短繊維を用
いて高速で成形しようとし、かつ糸切れを防ぐた
めに成形部を充分高温にできない場合等では繊維
間の接着が不充分となり易く、成形体の表面もき
ずや割れ目の多いものとなり易い。 問題点を解決するための手段 本発明者らは従来技術の上記問題点を解決する
ため鋭意研究の結果、熱接着性繊維を含有する繊
維束を第1段の熱処理をした後、該熱処理とは独
立に温度調節された回転管を通過させて表面処理
することにより所期の目的が達せられることを知
り本発明を完成するに到つた。すなわち本願の第
1の発明は、熱接着性繊維を20%(重量)以上含
有する繊維束を高温気体で熱処理し、次いで冷却
して棒状繊維成形体を製造するに際し、成形部で
熱処理された繊維束の表面を成形部とは独立して
温度調節された回転管の内面で摩擦した後冷却す
ることを特徴とする棒状繊維成形体の製断方法で
ある。 また本願第2の発明は、熱接着性繊維を20%
(重量)以上含有する繊維束を高温気体で熱処理
し、次いで冷却して棒状繊維成形体を製造する装
置であつて、高温気体導入孔を有する加熱室と該
室内に突出して設けられた成形管とからなる成形
部と、成形管と相対して加熱室内にその入口を突
出させかつ成形管と中心軸を共有するように設け
られた回転管および該回転管を回転させるための
駆動手段ならびに該回転管の加熱手段とからなる
ロータリー部と、該ロータリー部の後段に設けら
れた冷却部とで構成された棒状繊維成形体の製造
装置である。 本発明を更に詳しく説明する。熱接着性繊維を
含有する繊維束とは熱可塑性樹脂からなる繊維
(以下低融点繊維ということがある)とこの繊維
より融点が20℃以上、好ましくは30℃以上高い繊
維(以下高融点繊維ということがある)との混合
物、融点差が20℃以上、好ましくは30℃以上ある
複数成分からなる複合繊維あるいはこの複合繊維
を低融点繊維とする繊維混合物であつて、トウ、
ウエブ、スライバーあるいは紡績糸等の如く束状
にまとめられたものを指す。低融点繊維として
は、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
プロピレン等の単独繊維のほか、ポリプロピレ
ン/ポリエチレン、ポリプロピレン/エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリエステル/低融点ポリ
エステル、ポリアシド/低融点ポリアシド等の組
み合せの並列型のあるいは低融点成分を鞘成分と
する鞘芯型の複合繊維が例示される。高融点繊維
としては、綿、麻等の天然繊維、レーヨン、アセ
テート等の半合成繊維、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフイン等の合成樹脂からなる合成繊
維が例示される。融点差が20℃以上ある複数成分
からなる複合繊維は、低融点成分が低融点繊維の
役割をはたすため、複合繊維自身を繊維混合物と
して用いることもでき、また他の高融点繊維と混
合して低融点繊維として用いることもできる。繊
維混合物中の低融点繊維の含量は成形体の強度外
観を保つため20%(重量)以上が必要である。 これらの繊維束は低融点繊維の融点以上高融点
繊維の融点以下(複合繊維単独の場合は複合成分
の各融点間)の温度で熱処理されることにより繊
維の接触点で融着が発生し成形体となる。熱処理
はそれぞれ別々に温度調節された成形部とロータ
リー部で行われ、前者は主として繊維束全体の接
着を、後者は繊維束表面の融着を実行する。成形
部の温度を低融点繊維の融点ないしそれよりわず
か高く設定することにより、繊維束内部の接着点
の大きさや数を低くおさえて柔軟な成形体を得た
り、熱処理に伴う繊維の捲縮発生を防止して成形
管や回転管での摩擦抵抗を小さく保ち高速成形を
可能とすることができる。成形部の温度を高める
ことにより成形体の強度、硬度を高くすることも
可能である。ロータリー部の温度は低融点繊維の
融点以上、好ましくは融点より10℃以上高温に設
定することにより成形体の表面全体に均質な融着
を発生させ、割れ目や溝がなく美観の優れた成形
体を得ることができる。成形部およびロータリー
部の温度は、用いる繊維の材質成形体に要求され
る物性、成形速度等により適宜選択されねばなら
ない。 本発明を図面によつて説明する。第1図は本発
明の製造装置の一実施例における断面の概念図で
ある。図において、1は加熱室、2は成形管、3
は回転管、4は回転管加熱室、5および5′はギ
ヤ、6はモーター、7は冷却管、8はジヤケツ
ト、9および11は高温気体導入管、10および
12は高温気体放出弁、13は冷媒流出管、14
は冷媒供給管、15は繊維束、16は棒状繊維成
形体である。 繊維束15は成形管2のラツパ状の入口から導
入され、回転管3を通り次いで冷却管7を通つて
棒状繊維成形体16として図外引取装置により引
き取られる。引取装置としてはニツプロールある
いは一対の走行する無端ベルトで挾持する方法等
が利用できる。 高温気体導入管9より加熱室1に吹き込まれた
高温気体は成形管2を外部から加熱するととも
に、その全部あるいは一部は繊維束を通り抜けて
成形管入口より放出され、残りは高温気体放出弁
10より放出される。従つて、繊維束は外部から
成形管によつて加熱されるのみならず繊維束を通
り抜ける高温気体によつても直接加熱されるので
繊維束の内部まで低融点繊維による接着が可能な
までに迅速に加熱される。表面層のみを接着固化
させ中心部は接着点の少い柔軟な構造の棒状繊維
成形体を昨るために、高温気体の大部分を放出弁
10から放出させ繊維束を通り抜ける高温気体の
量を減らすことができる。成形管の長さおよび内
径は原料繊維の特性(繊維組成、熱収縮性等)お
よび目的とする成形体の特性(直径、密度、融着
点密度等)に応じて適宜選択されるが、後段の引
取装置による張力と成形管内の摩擦抵抗により成
形管の出口で繊維束の太さがほぼ目的とする成形
体の直径になるように設定する。強固な熱接着を
得るため繊維束を直接高温気体で充分加熱するこ
とが好ましい場合には成形管と回転管との間に空
間を残すと良い。 回転管3は成形管2と中心軸を共有するように
同一線上に位置し、その入口が加熱室1内に成形
管と相対するように突出しており、歯車5および
5′を介してモーター6により駆動され中心軸の
回りに回転可能に設けられる。回転管には加熱室
1とは別個に温度制御できる加熱装置が付加され
ている。図においては高温気体で加熱する回転管
加熱室4が示されているが、熱源としては高温液
体、赤外線あるいは電気加熱等がいずれも利用で
きる。回転管と加熱室の壁との接点は回転管が回
転可能な状態で高温気体が外部に噴出しないよう
にガスケツト等によりシールされる。成形管から
引き出された繊維束は回転管を通過する間にその
表面が回転管壁により加熱されると同時に摩擦さ
れ、繊維束の表面に緻密な融着層を形成する。回
転管の内径、長さ、温度、回転速度は繊維束の素
材や目的とする成形体の物性あるいは加工速度に
基いて適宜選択される。回転管の内径が過小、長
さが過大、あるいは回転数の過大の場合は繊維束
にねじれが生じたり、通過抵抗が過大となつて成
形体の外観を損うことになる。また逆の場合には
回転管を用いることによる成形体の改質効果が上
らない。 実施例によつて本発明を更に説明する。内径
9.2mm、長さ260mmの成形管を備えた直径200mm、
長さ500mmの円筒状加熱室からなる成形部、この
加熱室内に5mm突出した長さ100mm、内径10mmの
回転管をカバーする直径200mm、長さ85mmの回転
管加熱室および回転管を駆動するモーターならび
に歯車装置からなるロータリー部、内径10mm、長
さ150mmの水冷式冷却管からなる冷却部およびニ
ツプロール式引取装置で構成された成形装置を用
い第1表に示した各種素材の繊維束を第2表に示
した各種製造条件に従つて棒状繊維成形体とし
た。各例において得られた成形体を長さ90mmに切
断した試料各100本を採取して表面を観察し、幅
×長さが5.0mm2以上の溝または直径2.2mm以上の凹
凸を1個以上有するものを不良品と判定し不良率
を求め第2表に併せ示した。高温気体としては各
温度に加熱された空気を用い、冷媒には20℃の水
を用いた。 第 1 表 A ポリプロピレン(mp166℃)を芯成分とし、
エチレン酢酸ビニル共重合体(mp108℃)と
低密度ポリエチレン(mp112℃)の混合物
(重量比1:3)を鞘成分とする、複合比
50:50、単繊維繊度3デニール、統繊度
84400デニールの複合繊維捲縮トウ B ポリプロピレン(mp166℃)を芯成分とし、
高密度ポリエチレン(mp131℃)を鞘成とす
る、複合比50:50、単繊維繊度2.5デニール、
統繊度82200デニールの複合繊維捲縮トウ C 上記Bの繊維を繊維長89mmに切断して得たス
フ30%(重量)と、ポリエステル(mp253
℃)の単繊維繊度2.5デニール、繊維長51mm
のスフ70%とからなる統繊度62200デニール
のスライバー
フイルター、給水棒等に利用される棒状繊維成形
体の製造方法およびその装置に関する。 従来技術とその問題点 熱接着性繊維を含有する繊維束を熱処理して熱
接着性繊維の融着により形状が安定化された棒状
成形体の製造方法は特開昭52−85574号、特公昭
59−40938号等に開示されている。前者は繊維束
を成形器に充填した後外部から加熱する方法であ
り、バツチ方式であるため生産性が低く、かつ長
尺の成形体を得ることができない等の欠点を有す
る。後者は繊維束を連続的に成形機を通過させる
間に加熱気体と接触させる方法であり、生産性は
高く、長尺の成形体を得ることも可能であるが、
原料繊維の状態によつては、例えば開繊状態の不
均一、捲縮斑、加熱時の熱収縮等により、成形体
の表面が割れ、溝、肌荒れ等粗雑なものとなり易
いという欠点があつた。原料繊維がトウの場合に
は開繊操作を充分に行つたり、予め熱処理して収
縮を発生させておく、原料繊維が紡績糸の場合に
は太番手甘撚糸として引揃えて使用する等の手段
により改善することはできるが充分ではない。ま
た、前記特公昭59−40938号に示された装置の口
金部を回転させ、該口金で成形体の表面を摩擦す
る方法によれば成形体の表面状態は改善される
が、成形体の表面の熱接着性繊維を完全に融解さ
せる必要があり、成形体はその中心部まで加熱さ
れ、強固な融着が発生した硬質なものとなり、か
つ、比較的生産速度が遅いという問題点を有す
る。さらにまた、軟化点の低い繊維や短繊維を用
いて高速で成形しようとし、かつ糸切れを防ぐた
めに成形部を充分高温にできない場合等では繊維
間の接着が不充分となり易く、成形体の表面もき
ずや割れ目の多いものとなり易い。 問題点を解決するための手段 本発明者らは従来技術の上記問題点を解決する
ため鋭意研究の結果、熱接着性繊維を含有する繊
維束を第1段の熱処理をした後、該熱処理とは独
立に温度調節された回転管を通過させて表面処理
することにより所期の目的が達せられることを知
り本発明を完成するに到つた。すなわち本願の第
1の発明は、熱接着性繊維を20%(重量)以上含
有する繊維束を高温気体で熱処理し、次いで冷却
して棒状繊維成形体を製造するに際し、成形部で
熱処理された繊維束の表面を成形部とは独立して
温度調節された回転管の内面で摩擦した後冷却す
ることを特徴とする棒状繊維成形体の製断方法で
ある。 また本願第2の発明は、熱接着性繊維を20%
(重量)以上含有する繊維束を高温気体で熱処理
し、次いで冷却して棒状繊維成形体を製造する装
置であつて、高温気体導入孔を有する加熱室と該
室内に突出して設けられた成形管とからなる成形
部と、成形管と相対して加熱室内にその入口を突
出させかつ成形管と中心軸を共有するように設け
られた回転管および該回転管を回転させるための
駆動手段ならびに該回転管の加熱手段とからなる
ロータリー部と、該ロータリー部の後段に設けら
れた冷却部とで構成された棒状繊維成形体の製造
装置である。 本発明を更に詳しく説明する。熱接着性繊維を
含有する繊維束とは熱可塑性樹脂からなる繊維
(以下低融点繊維ということがある)とこの繊維
より融点が20℃以上、好ましくは30℃以上高い繊
維(以下高融点繊維ということがある)との混合
物、融点差が20℃以上、好ましくは30℃以上ある
複数成分からなる複合繊維あるいはこの複合繊維
を低融点繊維とする繊維混合物であつて、トウ、
ウエブ、スライバーあるいは紡績糸等の如く束状
にまとめられたものを指す。低融点繊維として
は、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
プロピレン等の単独繊維のほか、ポリプロピレ
ン/ポリエチレン、ポリプロピレン/エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリエステル/低融点ポリ
エステル、ポリアシド/低融点ポリアシド等の組
み合せの並列型のあるいは低融点成分を鞘成分と
する鞘芯型の複合繊維が例示される。高融点繊維
としては、綿、麻等の天然繊維、レーヨン、アセ
テート等の半合成繊維、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフイン等の合成樹脂からなる合成繊
維が例示される。融点差が20℃以上ある複数成分
からなる複合繊維は、低融点成分が低融点繊維の
役割をはたすため、複合繊維自身を繊維混合物と
して用いることもでき、また他の高融点繊維と混
合して低融点繊維として用いることもできる。繊
維混合物中の低融点繊維の含量は成形体の強度外
観を保つため20%(重量)以上が必要である。 これらの繊維束は低融点繊維の融点以上高融点
繊維の融点以下(複合繊維単独の場合は複合成分
の各融点間)の温度で熱処理されることにより繊
維の接触点で融着が発生し成形体となる。熱処理
はそれぞれ別々に温度調節された成形部とロータ
リー部で行われ、前者は主として繊維束全体の接
着を、後者は繊維束表面の融着を実行する。成形
部の温度を低融点繊維の融点ないしそれよりわず
か高く設定することにより、繊維束内部の接着点
の大きさや数を低くおさえて柔軟な成形体を得た
り、熱処理に伴う繊維の捲縮発生を防止して成形
管や回転管での摩擦抵抗を小さく保ち高速成形を
可能とすることができる。成形部の温度を高める
ことにより成形体の強度、硬度を高くすることも
可能である。ロータリー部の温度は低融点繊維の
融点以上、好ましくは融点より10℃以上高温に設
定することにより成形体の表面全体に均質な融着
を発生させ、割れ目や溝がなく美観の優れた成形
体を得ることができる。成形部およびロータリー
部の温度は、用いる繊維の材質成形体に要求され
る物性、成形速度等により適宜選択されねばなら
ない。 本発明を図面によつて説明する。第1図は本発
明の製造装置の一実施例における断面の概念図で
ある。図において、1は加熱室、2は成形管、3
は回転管、4は回転管加熱室、5および5′はギ
ヤ、6はモーター、7は冷却管、8はジヤケツ
ト、9および11は高温気体導入管、10および
12は高温気体放出弁、13は冷媒流出管、14
は冷媒供給管、15は繊維束、16は棒状繊維成
形体である。 繊維束15は成形管2のラツパ状の入口から導
入され、回転管3を通り次いで冷却管7を通つて
棒状繊維成形体16として図外引取装置により引
き取られる。引取装置としてはニツプロールある
いは一対の走行する無端ベルトで挾持する方法等
が利用できる。 高温気体導入管9より加熱室1に吹き込まれた
高温気体は成形管2を外部から加熱するととも
に、その全部あるいは一部は繊維束を通り抜けて
成形管入口より放出され、残りは高温気体放出弁
10より放出される。従つて、繊維束は外部から
成形管によつて加熱されるのみならず繊維束を通
り抜ける高温気体によつても直接加熱されるので
繊維束の内部まで低融点繊維による接着が可能な
までに迅速に加熱される。表面層のみを接着固化
させ中心部は接着点の少い柔軟な構造の棒状繊維
成形体を昨るために、高温気体の大部分を放出弁
10から放出させ繊維束を通り抜ける高温気体の
量を減らすことができる。成形管の長さおよび内
径は原料繊維の特性(繊維組成、熱収縮性等)お
よび目的とする成形体の特性(直径、密度、融着
点密度等)に応じて適宜選択されるが、後段の引
取装置による張力と成形管内の摩擦抵抗により成
形管の出口で繊維束の太さがほぼ目的とする成形
体の直径になるように設定する。強固な熱接着を
得るため繊維束を直接高温気体で充分加熱するこ
とが好ましい場合には成形管と回転管との間に空
間を残すと良い。 回転管3は成形管2と中心軸を共有するように
同一線上に位置し、その入口が加熱室1内に成形
管と相対するように突出しており、歯車5および
5′を介してモーター6により駆動され中心軸の
回りに回転可能に設けられる。回転管には加熱室
1とは別個に温度制御できる加熱装置が付加され
ている。図においては高温気体で加熱する回転管
加熱室4が示されているが、熱源としては高温液
体、赤外線あるいは電気加熱等がいずれも利用で
きる。回転管と加熱室の壁との接点は回転管が回
転可能な状態で高温気体が外部に噴出しないよう
にガスケツト等によりシールされる。成形管から
引き出された繊維束は回転管を通過する間にその
表面が回転管壁により加熱されると同時に摩擦さ
れ、繊維束の表面に緻密な融着層を形成する。回
転管の内径、長さ、温度、回転速度は繊維束の素
材や目的とする成形体の物性あるいは加工速度に
基いて適宜選択される。回転管の内径が過小、長
さが過大、あるいは回転数の過大の場合は繊維束
にねじれが生じたり、通過抵抗が過大となつて成
形体の外観を損うことになる。また逆の場合には
回転管を用いることによる成形体の改質効果が上
らない。 実施例によつて本発明を更に説明する。内径
9.2mm、長さ260mmの成形管を備えた直径200mm、
長さ500mmの円筒状加熱室からなる成形部、この
加熱室内に5mm突出した長さ100mm、内径10mmの
回転管をカバーする直径200mm、長さ85mmの回転
管加熱室および回転管を駆動するモーターならび
に歯車装置からなるロータリー部、内径10mm、長
さ150mmの水冷式冷却管からなる冷却部およびニ
ツプロール式引取装置で構成された成形装置を用
い第1表に示した各種素材の繊維束を第2表に示
した各種製造条件に従つて棒状繊維成形体とし
た。各例において得られた成形体を長さ90mmに切
断した試料各100本を採取して表面を観察し、幅
×長さが5.0mm2以上の溝または直径2.2mm以上の凹
凸を1個以上有するものを不良品と判定し不良率
を求め第2表に併せ示した。高温気体としては各
温度に加熱された空気を用い、冷媒には20℃の水
を用いた。 第 1 表 A ポリプロピレン(mp166℃)を芯成分とし、
エチレン酢酸ビニル共重合体(mp108℃)と
低密度ポリエチレン(mp112℃)の混合物
(重量比1:3)を鞘成分とする、複合比
50:50、単繊維繊度3デニール、統繊度
84400デニールの複合繊維捲縮トウ B ポリプロピレン(mp166℃)を芯成分とし、
高密度ポリエチレン(mp131℃)を鞘成とす
る、複合比50:50、単繊維繊度2.5デニール、
統繊度82200デニールの複合繊維捲縮トウ C 上記Bの繊維を繊維長89mmに切断して得たス
フ30%(重量)と、ポリエステル(mp253
℃)の単繊維繊度2.5デニール、繊維長51mm
のスフ70%とからなる統繊度62200デニール
のスライバー
【表】
実施例1、2、3および比較例1、2、3のデ
ータより、回転管の温度、回転数を適当に選ぶこ
とにより高速で高品質の棒状繊維成形体が得られ
ること、および回転管を用いただけでは不良率の
低下が困難なことが判る。実施例1、2、3で得
られた成形体は内部まで繊維接着点が多数存在す
る硬質の棒状体であり、等の用途に好ましく用い
られる。 実施例4、5、6では回転管部の温度を高くす
ることにより短繊維のトウを用いて硬質の表面層
と柔軟な芯部を有する棒状態が得られたが、回転
管が低温でかつ回転させない場合(比較例4)は
外観が不良であり、高速成形でかつ所要の強度を
得るために成形部を高温にした場合(比較例5、
6)には、成形部でトウが引き伸ばされ成形体は
表面に多数の溝が発生し、太さ斑の大きなもので
あつた。
ータより、回転管の温度、回転数を適当に選ぶこ
とにより高速で高品質の棒状繊維成形体が得られ
ること、および回転管を用いただけでは不良率の
低下が困難なことが判る。実施例1、2、3で得
られた成形体は内部まで繊維接着点が多数存在す
る硬質の棒状体であり、等の用途に好ましく用い
られる。 実施例4、5、6では回転管部の温度を高くす
ることにより短繊維のトウを用いて硬質の表面層
と柔軟な芯部を有する棒状態が得られたが、回転
管が低温でかつ回転させない場合(比較例4)は
外観が不良であり、高速成形でかつ所要の強度を
得るために成形部を高温にした場合(比較例5、
6)には、成形部でトウが引き伸ばされ成形体は
表面に多数の溝が発生し、太さ斑の大きなもので
あつた。
第1図は本発明の製造装置の一実施例における
断面の概念図。図において、1は加熱室、2は成
形管、3は回転管、4は回転管加熱室、5および
5′はギヤ、6はモーター、7は冷却管、8はジ
ヤケツト、9および11は高温気体導入管、10
および12は高温気体放出弁、13は冷媒流出
管、14は冷媒供給管、15は繊維束、16は棒
状繊維成形体である。
断面の概念図。図において、1は加熱室、2は成
形管、3は回転管、4は回転管加熱室、5および
5′はギヤ、6はモーター、7は冷却管、8はジ
ヤケツト、9および11は高温気体導入管、10
および12は高温気体放出弁、13は冷媒流出
管、14は冷媒供給管、15は繊維束、16は棒
状繊維成形体である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 熱接着性繊維を20%(重量)以上含有する繊
維束を高温気で熱処理し、次いで冷却して棒状繊
維成形体を製造するに際し、成形部で熱処理され
た繊維束の表面を成形部とは独立して温度調節さ
れた回転管の内面で摩擦した後冷却することを特
徴とする棒状繊維成形体の製造方法。 2 熱接着性繊維を20%(重量)以上含有する繊
維束を高温気体で熱処理し、次いで冷却して棒状
繊維成形体を製造する装置であつて、高温気体導
入孔を有する加熱室と該室内に突出して設けられ
た成形管とからなる成形部と、成形管と相対して
加熱室内にその入口を突出させかつ成形管と中心
軸を共有するように設けられた回転管および該回
転管を回転させるための駆動手段ならびに該回転
管の加熱手段とからなるロータリー部と、該ロー
タリー部の後段に設けられた冷却部とで構成され
た棒状繊維成形体の製造装置。 3 冷却部が成形管および回転管と中心軸を共有
するように設けられた冷却管および該冷却管を包
む冷媒ジヤケツトからなる特許請求の範囲第2項
記載の棒状繊維成形体の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61114352A JPS62268841A (ja) | 1986-05-19 | 1986-05-19 | 棒状繊維成形体の製造方法と装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61114352A JPS62268841A (ja) | 1986-05-19 | 1986-05-19 | 棒状繊維成形体の製造方法と装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62268841A JPS62268841A (ja) | 1987-11-21 |
JPH0159365B2 true JPH0159365B2 (ja) | 1989-12-18 |
Family
ID=14635593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61114352A Granted JPS62268841A (ja) | 1986-05-19 | 1986-05-19 | 棒状繊維成形体の製造方法と装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62268841A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2656948B2 (ja) * | 1988-06-22 | 1997-09-24 | 日立電線株式会社 | 合成繊維フィラメント束の熱処理装置 |
-
1986
- 1986-05-19 JP JP61114352A patent/JPS62268841A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62268841A (ja) | 1987-11-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0616055B1 (fr) | Procédé et dispositif de formation d'un fil composite | |
JPH03119112A (ja) | 易加工性繊維およびこれを用いた成形体 | |
US20050106391A1 (en) | Centrifugal spinning process | |
US3978647A (en) | Highly coherent and rigid synthetic multifilamentary yarn and process for manufacturing the same | |
FR2459302A1 (fr) | Procede pour la fabrication de filaments cristallins, files a partir de masses en fusion, et a molecules orientees par etirage | |
JPH0159365B2 (ja) | ||
US2543027A (en) | Method of making crinkled fibers | |
JP2797529B2 (ja) | 芯鞘型複合繊維の製造方法 | |
JPH0143412Y2 (ja) | ||
US3949544A (en) | Process for producing high bulky yarn by false-twisting system | |
US3188714A (en) | Process of producing self-crimping fibers | |
JPH0215659B2 (ja) | ||
JP2000096377A (ja) | 高比重複合フィラメントの製造方法 | |
WO2021092976A1 (zh) | 一种白色纯海岛网络丝加工工艺 | |
JP2002146637A (ja) | ポリオキシメチレン繊維の製造方法 | |
JPH0735606B2 (ja) | ポリエステル熱収縮差混繊糸の製造方法 | |
KR880001032B1 (ko) | 부분적으로 권축이 개선된 나일론사와 그 제조 방법 | |
JP2005133249A (ja) | 分繊用ポリ乳酸マルチフィラメントとその製造方法 | |
JPH0323642B2 (ja) | ||
JPH04163329A (ja) | 仮撚加工方法 | |
KR20230030079A (ko) | 원적외선 방사, 항균 및 uv차단 기능을 가지는 섬유 및 이의 제조방법 | |
JPH09157949A (ja) | ポリエステル繊維の製造方法 | |
JPH10273827A (ja) | 耐摩耗性芯鞘型高比重複合繊維 | |
JPS6285020A (ja) | ポリエステル繊維の製法 | |
JPH05171533A (ja) | 複合加工糸の製造方法 |