JPH0158248B2 - - Google Patents
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- JPH0158248B2 JPH0158248B2 JP4056085A JP4056085A JPH0158248B2 JP H0158248 B2 JPH0158248 B2 JP H0158248B2 JP 4056085 A JP4056085 A JP 4056085A JP 4056085 A JP4056085 A JP 4056085A JP H0158248 B2 JPH0158248 B2 JP H0158248B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/04—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing manganese
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/005—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment of ferrous alloys
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、Fe−Mn−Si系形状記憶合金の製造
方法に関するものである。 (従来の技術) Fe−Mn−Si系形状記憶合金は例えば日本金属
学会秋期大会一般講演概要集(1984年10月)550
頁により知られている。 このFe−Mn−Si系形状記憶合金は室温で変形
後Af点(ε→γ変態終了温度)以上に加熱する
ことによつてすぐれた形状記憶特性を示す。しか
し、100%の形状記憶効果を示すまでには至つて
おらず、実用に供する場合、さらに形状記憶特性
を向上させれば応用範囲も拡大されると考えられ
る。 (発明が解決しようとする問題点) さてFe−Mn−Si系形状記憶合金は変形によつ
てγ→ε変態を生ぜしめ、それをε→γ変態の終
了温度以上に加熱することによつてγ→ε→γの
サイクルで形状記憶効果を得ている。この際εマ
ルテンサイトで形状記憶効果に寄与するのは応力
によつて誘起されたある特定の方位を持つたεで
あるがこれに対しMs(γ→ε)点が室温以上の場
合、変形前にすでにεが生成している。このεは
変形によつて誘起されたものではないのでε→γ
への逆変態で必ずしももとの母相の状態には戻ら
ないため、形状記憶効果には有害的にはたらく。
さてMnならびにSi、Cr、Moなどの合金元素添
加量を適当に変化させればMs点を室温以下にす
ることも可能であるが、室温での変形で75%程度
の形状記憶を示す本発明の成分範囲のものでは室
温ですでにεマルテンサイトがみとめられる。こ
れは、形状記憶能のすぐれた合金は変形によつて
もまた冷却によつてもγ→ε変態が生じやすいた
めと考えられる。しかし冷却によつて生じたεは
形状記憶効果には有害と考えられるので、ε相の
量を低下させれば形状記憶特性が改善されると予
想される。 (問題点を解決するための手段) マルテンサイトの生成は合金の組成のみなら
ず、その組織や結晶粒度また冷却速度などに大き
く依存することがよく知られている。本発明が対
象とする合金においても熱処理および冷却速度を
適切に制御すれば冷却中に生成するεマルテンサ
イトの混入をある程度防ぐことが可能と考え、
種々の熱処理条件および冷却条件を変えて実験し
たところ、室温で存在するε相の量を低下させる
ことが可能であることを確めた。 本発明は以上の知見にもとづいてなされたもの
である。 すなわち本発明はMn:26〜34%、Si:4〜7
%を含有し、残部はFeおよび不可避不純物から
なる形状記憶合金、または前記成分に加えて10%
以下のCr、Ni、Co、2%以下のMo、1%以下
のC、Al、Cuの1種または2種以上を含有し、
残部はFeおよび不可避不純物からなる形状記憶
合金を、熱間圧延後20℃/分以下の冷却速度で
冷却するか、または熱間圧延後の冷却途中の
Ms点以上800℃以下の温度域で5分以上保持した
後冷却するか、あるいは熱間圧延後冷却し、さ
らにAf点以上800℃以下の温度域に再加熱、焼鈍
後冷却することのいずれかの方法によつて、室温
におけるε相の量を低減することにより、形状記
憶特性を改善することを特徴とするものである。 そこで先ず本発明における各成分の限定理由に
ついて説明する。 先ずMnおよびSiについて説明すると、Mnお
よびSi量を変化させることによつてMs点を室温
以下にすることが可能である。しかし室温におけ
る変形によつてγ→ε変態が生じ易いものは冷却
によつてもε相が生じ易い。しかしながらMn26
〜34%、Si4〜7%の範囲では形状記憶効果も大
きく、しかも室温におけるε相の量も少い。従つ
て本発明においてはMnおよびSiの範囲を以上の
ものの組合せに限定した。 Crはγ→ε変態を容易にし、形状記憶特性を
向上させるうえ、耐食性の向上にも役立つが10%
を越えて添加すると、Siと低融点の金属間化合物
をつくり、合金の溶製が不可能となる。 Niは形状記憶特性を劣化させることなく靭性
の向上に寄与するが、これもまた10%を越えて添
加すると熱間加工性が悪くなる。 Coは形状記憶特性を向上させ、熱間加工性も
良好であるが、高価であり、また多量に添加して
も効果が顕著ではないのでその上限を10%とし
た。 Moは形状記憶特性を向上させるとともに耐熱
性をも向上させるが2%を越えて添加すると熱間
加工性が悪くなり、逆に形状記憶特性も劣化す
る。 Cは形状記憶効果を向上させるが1%を越える
添加では靭性が著しく劣化する。 Alは脱酸剤としてはたらくとともに、形状記
憶効果を向上させるが1%を越える添加では効果
に変化がない。 Cuは形状記憶効果を劣化させることなく耐食
性を向上させるが、その添加は上限1%で十分で
ある。 次に本発明における熱間圧延後の工程について
説明する。 本発明において熱間圧延後に、第1図の〜
に各々対応するような20℃/分以下、好ましく
は0.1〜5℃/分の冷却速度で徐冷する、冷却
途中(この冷却速度は特に制限されない。)Ms点
以上800℃以下の温度域で5分以上保持した後冷
却する、熱間圧延後、室温まで冷却した後、
Af点以上800℃以下の温度域に再加熱し焼鈍を行
い冷却する、のいずれかの工程を実施するがこれ
らはいずれも室温におけるε相の量を低減し、形
状記憶特性を改善するために行うものである。 熱間圧延後、20℃/分以下の冷却速度で徐冷却
することにより、冷却中に生ずるε相の生成を抑
えることができるが、冷却速度が遅く室温もしく
は100℃以下に到達するのにあまり時間がかかり
すぎる場合には、少なくとも冷却途中の800〜400
℃間を20℃/分以下で徐冷すればよい。冷却中に
生ずるε相変態を抑制するためには、熱間圧延後
の冷却途中におけるMs点以上800℃以下、好まし
くは400〜500℃の温度域での保定処理も有効であ
る。 また、熱間圧延後の冷却過程で生ずるε相およ
び転位等の欠陥を除去するために、Af点以上800
℃以下に再加熱する焼鈍処理を施こしてもよい。
この場合には、400〜600℃、5分以上の焼鈍処理
が望ましい。 (実施例) 以下実施例について説明する。 実施例 1 第1表のA1〜A6の鋼を真空溶解し、鋳塊とし
た後、1050℃加熱、900℃仕上げで厚さ5mmまで
熱間圧延を行なつた。 熱間圧延後800℃に加熱した炉に装入し、炉冷
却を行ない、200℃に到達したところで炉より取
り出し大気中で放冷した。 第1表中の冷却速度は、800〜200℃間の平均冷
却速度で示してある。 実施例 2 第1表のB1〜B6の鋼を真空溶解し、鋳塊とし
た後、1100℃加熱、850℃仕上げで厚さ5mmまで
熱間圧延を行なつた。 熱間圧延後、大気中で放冷し目標温度より若干
高い温度になつたところで、所定温度に保持した
炉内に移し、保定処理を施こした。 実施例 3 第1表のC1〜C11の鋼を真空溶解し、鋳塊とし
た後、1050〜1200℃の範囲に加熱し、熱間圧延に
より5mmの厚さの板を製造した。 熱間圧延後室温まで冷却した熱延板を再加熱
し、第1表に示す条件の焼鈍処理を施こした。 比較例 比較のため第1表D1〜D9に示す成分の鋼を真
空溶解で溶製し、熱間圧延で板厚5mmに仕上げた
後、室温まで放冷した。 この場合の800〜200℃間の冷却速度は大略60
℃/分程度である。 第1表に合金の成分、製造方法および熱処理と
それに対応した形状回復率およびX線回折法によ
り定量したε相の含有量を示す。なお形状回復率
は、0.4×2×30(mm)の試験片を用い、室温で約
90゜曲げ、400℃に加熱してもどつた角度の割合で
ある。 本発明によればε相の量が低下し、それととも
に形状回復率が上昇することがわかる。
方法に関するものである。 (従来の技術) Fe−Mn−Si系形状記憶合金は例えば日本金属
学会秋期大会一般講演概要集(1984年10月)550
頁により知られている。 このFe−Mn−Si系形状記憶合金は室温で変形
後Af点(ε→γ変態終了温度)以上に加熱する
ことによつてすぐれた形状記憶特性を示す。しか
し、100%の形状記憶効果を示すまでには至つて
おらず、実用に供する場合、さらに形状記憶特性
を向上させれば応用範囲も拡大されると考えられ
る。 (発明が解決しようとする問題点) さてFe−Mn−Si系形状記憶合金は変形によつ
てγ→ε変態を生ぜしめ、それをε→γ変態の終
了温度以上に加熱することによつてγ→ε→γの
サイクルで形状記憶効果を得ている。この際εマ
ルテンサイトで形状記憶効果に寄与するのは応力
によつて誘起されたある特定の方位を持つたεで
あるがこれに対しMs(γ→ε)点が室温以上の場
合、変形前にすでにεが生成している。このεは
変形によつて誘起されたものではないのでε→γ
への逆変態で必ずしももとの母相の状態には戻ら
ないため、形状記憶効果には有害的にはたらく。
さてMnならびにSi、Cr、Moなどの合金元素添
加量を適当に変化させればMs点を室温以下にす
ることも可能であるが、室温での変形で75%程度
の形状記憶を示す本発明の成分範囲のものでは室
温ですでにεマルテンサイトがみとめられる。こ
れは、形状記憶能のすぐれた合金は変形によつて
もまた冷却によつてもγ→ε変態が生じやすいた
めと考えられる。しかし冷却によつて生じたεは
形状記憶効果には有害と考えられるので、ε相の
量を低下させれば形状記憶特性が改善されると予
想される。 (問題点を解決するための手段) マルテンサイトの生成は合金の組成のみなら
ず、その組織や結晶粒度また冷却速度などに大き
く依存することがよく知られている。本発明が対
象とする合金においても熱処理および冷却速度を
適切に制御すれば冷却中に生成するεマルテンサ
イトの混入をある程度防ぐことが可能と考え、
種々の熱処理条件および冷却条件を変えて実験し
たところ、室温で存在するε相の量を低下させる
ことが可能であることを確めた。 本発明は以上の知見にもとづいてなされたもの
である。 すなわち本発明はMn:26〜34%、Si:4〜7
%を含有し、残部はFeおよび不可避不純物から
なる形状記憶合金、または前記成分に加えて10%
以下のCr、Ni、Co、2%以下のMo、1%以下
のC、Al、Cuの1種または2種以上を含有し、
残部はFeおよび不可避不純物からなる形状記憶
合金を、熱間圧延後20℃/分以下の冷却速度で
冷却するか、または熱間圧延後の冷却途中の
Ms点以上800℃以下の温度域で5分以上保持した
後冷却するか、あるいは熱間圧延後冷却し、さ
らにAf点以上800℃以下の温度域に再加熱、焼鈍
後冷却することのいずれかの方法によつて、室温
におけるε相の量を低減することにより、形状記
憶特性を改善することを特徴とするものである。 そこで先ず本発明における各成分の限定理由に
ついて説明する。 先ずMnおよびSiについて説明すると、Mnお
よびSi量を変化させることによつてMs点を室温
以下にすることが可能である。しかし室温におけ
る変形によつてγ→ε変態が生じ易いものは冷却
によつてもε相が生じ易い。しかしながらMn26
〜34%、Si4〜7%の範囲では形状記憶効果も大
きく、しかも室温におけるε相の量も少い。従つ
て本発明においてはMnおよびSiの範囲を以上の
ものの組合せに限定した。 Crはγ→ε変態を容易にし、形状記憶特性を
向上させるうえ、耐食性の向上にも役立つが10%
を越えて添加すると、Siと低融点の金属間化合物
をつくり、合金の溶製が不可能となる。 Niは形状記憶特性を劣化させることなく靭性
の向上に寄与するが、これもまた10%を越えて添
加すると熱間加工性が悪くなる。 Coは形状記憶特性を向上させ、熱間加工性も
良好であるが、高価であり、また多量に添加して
も効果が顕著ではないのでその上限を10%とし
た。 Moは形状記憶特性を向上させるとともに耐熱
性をも向上させるが2%を越えて添加すると熱間
加工性が悪くなり、逆に形状記憶特性も劣化す
る。 Cは形状記憶効果を向上させるが1%を越える
添加では靭性が著しく劣化する。 Alは脱酸剤としてはたらくとともに、形状記
憶効果を向上させるが1%を越える添加では効果
に変化がない。 Cuは形状記憶効果を劣化させることなく耐食
性を向上させるが、その添加は上限1%で十分で
ある。 次に本発明における熱間圧延後の工程について
説明する。 本発明において熱間圧延後に、第1図の〜
に各々対応するような20℃/分以下、好ましく
は0.1〜5℃/分の冷却速度で徐冷する、冷却
途中(この冷却速度は特に制限されない。)Ms点
以上800℃以下の温度域で5分以上保持した後冷
却する、熱間圧延後、室温まで冷却した後、
Af点以上800℃以下の温度域に再加熱し焼鈍を行
い冷却する、のいずれかの工程を実施するがこれ
らはいずれも室温におけるε相の量を低減し、形
状記憶特性を改善するために行うものである。 熱間圧延後、20℃/分以下の冷却速度で徐冷却
することにより、冷却中に生ずるε相の生成を抑
えることができるが、冷却速度が遅く室温もしく
は100℃以下に到達するのにあまり時間がかかり
すぎる場合には、少なくとも冷却途中の800〜400
℃間を20℃/分以下で徐冷すればよい。冷却中に
生ずるε相変態を抑制するためには、熱間圧延後
の冷却途中におけるMs点以上800℃以下、好まし
くは400〜500℃の温度域での保定処理も有効であ
る。 また、熱間圧延後の冷却過程で生ずるε相およ
び転位等の欠陥を除去するために、Af点以上800
℃以下に再加熱する焼鈍処理を施こしてもよい。
この場合には、400〜600℃、5分以上の焼鈍処理
が望ましい。 (実施例) 以下実施例について説明する。 実施例 1 第1表のA1〜A6の鋼を真空溶解し、鋳塊とし
た後、1050℃加熱、900℃仕上げで厚さ5mmまで
熱間圧延を行なつた。 熱間圧延後800℃に加熱した炉に装入し、炉冷
却を行ない、200℃に到達したところで炉より取
り出し大気中で放冷した。 第1表中の冷却速度は、800〜200℃間の平均冷
却速度で示してある。 実施例 2 第1表のB1〜B6の鋼を真空溶解し、鋳塊とし
た後、1100℃加熱、850℃仕上げで厚さ5mmまで
熱間圧延を行なつた。 熱間圧延後、大気中で放冷し目標温度より若干
高い温度になつたところで、所定温度に保持した
炉内に移し、保定処理を施こした。 実施例 3 第1表のC1〜C11の鋼を真空溶解し、鋳塊とし
た後、1050〜1200℃の範囲に加熱し、熱間圧延に
より5mmの厚さの板を製造した。 熱間圧延後室温まで冷却した熱延板を再加熱
し、第1表に示す条件の焼鈍処理を施こした。 比較例 比較のため第1表D1〜D9に示す成分の鋼を真
空溶解で溶製し、熱間圧延で板厚5mmに仕上げた
後、室温まで放冷した。 この場合の800〜200℃間の冷却速度は大略60
℃/分程度である。 第1表に合金の成分、製造方法および熱処理と
それに対応した形状回復率およびX線回折法によ
り定量したε相の含有量を示す。なお形状回復率
は、0.4×2×30(mm)の試験片を用い、室温で約
90゜曲げ、400℃に加熱してもどつた角度の割合で
ある。 本発明によればε相の量が低下し、それととも
に形状回復率が上昇することがわかる。
【表】
【表】
(発明の効果)
以上説明したように、本発明によれば安価でか
つ形状記憶効果のすぐれたFe−Mn−Si系合金を
容易に製造することができ、しかもその使途範囲
は極めて広い。
つ形状記憶効果のすぐれたFe−Mn−Si系合金を
容易に製造することができ、しかもその使途範囲
は極めて広い。
第1図は本発明の製造工程を示す説明図であ
る。
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%としてMn26〜34%、Si4〜7%を含有
し、残部はFeおよび不可避不純物からなる形状
記憶合金、または前記成分に加えて10%以下の
Cr、Ni、Co、2%以下のMo、1%以下のC、
Al、Cuの1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避不純物からなる形状記憶合金を
熱間圧延後、20℃/分以下の冷却速度で冷却する
ことにより、室温におけるε相の量を低減するこ
とを特徴とするFe−Mn−Si系形状記憶合金の製
造方法。 2 重量%としてMn26〜34%、Si4〜7%を含有
し、残部はFeおよび不可避不純物からなる形状
記憶合金、または前記成分に加えて10%以下の
Cr、Ni、Co、2%以下のMo、1%以下のC、
Al、Cuの1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避不純物からなる形状記憶合金を
熱間圧延後、熱間圧延後の冷却途中のMs点以上
800℃以下の温度域で5分以上保持した後冷却す
ることにより、室温におけるε相の量を低減する
ことを特徴とするFe−Mn−Si系形状記憶合金の
製造方法。 3 重量%としてMn26〜34%、Si4〜7%を含有
し、残部はFeおよび不可避不純物からなる形状
記憶合金、または前記成分に加えて10%以下の
Cr、Ni、Co、2%以下のMo、1%以下のC、
Al、Cuの1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避不純物からなる形状記憶合金を
熱間圧延後、一旦冷却し、さらにAf点以上800℃
以下の温度域に再加熱、焼鈍後冷却することによ
り、室温におけるε相の量を低減することを特徴
とするFe−Mn−Si系形状記憶合金の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056085A JPS61201724A (ja) | 1985-03-01 | 1985-03-01 | Fe−Mn−Si系形状記憶合金の製造方法 |
DE8585306285T DE3573932D1 (en) | 1984-09-07 | 1985-09-04 | Shape memory alloy and method for producing the same |
EP85306285A EP0176272B1 (en) | 1984-09-07 | 1985-09-04 | Shape memory alloy and method for producing the same |
US07/024,855 US4780154A (en) | 1984-09-07 | 1987-03-17 | Shape memory alloy and method for producing same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056085A JPS61201724A (ja) | 1985-03-01 | 1985-03-01 | Fe−Mn−Si系形状記憶合金の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61201724A JPS61201724A (ja) | 1986-09-06 |
JPH0158248B2 true JPH0158248B2 (ja) | 1989-12-11 |
Family
ID=12583840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4056085A Granted JPS61201724A (ja) | 1984-09-07 | 1985-03-01 | Fe−Mn−Si系形状記憶合金の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61201724A (ja) |
-
1985
- 1985-03-01 JP JP4056085A patent/JPS61201724A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61201724A (ja) | 1986-09-06 |
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