JPH0157678B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 従来、タンポン印刷に使用される版は凹版が使
用されその材質はスチール、ステンレス、クロム
メツキされた銅等であるため他の印刷方式の版よ
り高価であり、その版の交換方法も簡単ではない
ことからデザイン全体、或いはその一部が短時間
で変つて行くような商品にはタンポン印刷は不向
きとされていた。一方、ゴム凸版を用いるオフセ
ツト印刷等のナンバリングまで可能な印刷方式は
印刷品質が悪く、商品の装飾的価値まで要求され
るような印刷には使用できず、このような場合、
タンポン等の高級印刷機とオフセツト、レーザー
マーカー等のマーキング機を併用しなければなら
なかつた。

本発明は、文字変換装置とインキ除去装置をタ
ンポン印刷機と連動させることにより、タンポン
印刷でも安価に簡単にナンバリングまで可能とす
るタンポン印刷方法を提供するものである。

別紙に装置例を１つ示すが、これは単なる参考
例であり、装置の作製方法はいろいろあるが、基
本は文字変換装置とインキ除去装置が必要という
ことである。

本発明によれば、変更のない、或いは変更の度
合の比較的少ない印刷文字・デザイン等は、通常
のタンポン印刷方式で印刷し、変更頻度の大きな
印刷文字・デザイン等はタンポンの対応部分にイ
ンキをベタ塗りし、そのベタ部分に他に用意した
変更頻度の大きい印刷文字等の版を押しあて、不
必要な部分のインキを除去し、必要な文字等のイ
ンキをタンポン上に残して、印刷を行うものであ
る。

以下、添付図面に示す本発明の実施例について
説明する。

第１図は、被印刷物に印刷される印刷パターン
を示し、点線が囲んだNo.1234のうち1234が頻繁に
変更される部分である。

第２図は、第１図の印刷パターンに対応するタ
ンポン用印版である。印刷パターンの1234に対応
する部分がベタ版になつている。他の部分は従来
のようにエツデイングにより凹版になつている。

タンポンが第２図の印版に押しあてられると、
1234に対応する部分はインキで全面被覆（ベタ）
される。

第３図は、第１図の1234をタンポン上に形成す
るための凹文字版を示すもので、図示のものでは
必要な数字がポジ型であるから、凹文字版となる
が、ネガ文字が必要な場合には凸文字版とするこ
とができる。またこの印版は第２図のタンポン印
刷版のベタ部（斜線部）より多少大き目に成形す
ることが好ましく、その中央部に文字（この場合
は1234）を彫刻等で凹型文字とする。

この印版はタンポン用インキの付着性の良好で
且つシンナータイプインキに浸食されない材質の
ものが好ましく、例えば感光性樹脂、アルミ、ゴ
ム等が用いられる。

第４図は、本発明を従来公知の標準型（シヨツ
ト式）タンポン印刷機に本発明を適用した場合の
装置例を示すもので、例えば第３図に示した印版
１を交換可能にとりつけた文字交換装置Ａを従来
のタンポン印刷機Ｂに連設したもので、同印版を
インキ皿からインキを吸着して被印刷物３の上方
に来たタンポン２に押しあてるように文字交換装
置をタンポン印刷機に連動せしめたもので、その
機械的機構は従来周知のものが使用できる。

尚、４はタンポン支持装置７の水平移動用シリ
ンダーを示し、５は同じく垂直移動用シリンダー
を示す。

第５図は、タンポンのベタ部分に押圧されて文
字形成に不必要な部分のインキを吸着し、所定の
位置に戻つたときの印版１からインキを除去する
ためのテープの巻き取り装置Ｃを示すもので、印
版１にテープを当接してタンポンから吸着して来
たインキを除去するものである。テープは印版１
の位置移動に合わせて間ケツ式に移動される。

第６図は、回転式タンポン印刷機に本発明を適
用した場合の装置例の概略を示すもので、印版１
１１、タンポン１１２、凹版文字版１１３及びイ
ンキ除去装置１１４はすべてローラ形態をなして
いるが、印刷の原理は標準型タンポン印刷機に応
用した場合と同様である。

次に本発明の印刷工程を第７図について説明す
る。

工 程 １ タンポン２は通常の印刷のように印版からイン
キを捨つて来るが、前述の如く、変更の多い部分
はベタとなつているので、この部分に凹文字版６
を押しあてるために、被印刷物の印刷前に一時停
止させる（第６図−イ）。回転式タンポン印刷機
の場合では一時停止の必要はないが、例えば２回
転で１回の印刷を行う。

次に、凹文字版６がタンポン表面に形成された
ベタ部分に合致するように、文字交換装置を作動
せしめて凹文字版６をタンポンに押しあてる（第
６図−ロ）。文字版６がタンポンから離れるとき、
同版がタンポンに接触した部分のインキを持ち去
るので、タンポン表面に必要な文字が残される
（第６図−ハ）。

工 程 ２ タンポンのベタ部分に必要な文字を残したあ
と、タンポンは直ちに被印刷物へ押しあてられ、
印刷が完了するが一方インキの付着した凹文字版
６は、タンポンの横方向に移動され、粘着テープ
等を装備したインキ除去装置によりインキが除去
され、再び次のサイクルに移る。標準型タンポン
印刷機に本発明を適用した場合、凹文字版取付部
が印刷機の前部に搬ばれたあと、さらに上昇して
印刷機前面にとりつけられているテープ巻き取り
装置（インキ除去装置）のテープに文字版表面が
密接し、再び下降する際インキはテープに吸着さ
れて、凹文字版６は最初の状態に戻る。

又、第６図に示す回転式印刷の場合は、タンポ
ンローラと同期して回転する文字ローラ上にとり
つけられた凹文字版がタンポン表面のインキを受
けとつたあと、インキ除去ローラ上の粘着テープ
等によつてインキが除去される。

尚、文字変換装置における文字版の交換を手作
業によつてもよいが、機械的に印刷機のサイクル
と同期して行うようにすればタンポン印刷でもナ
ンバリング印刷が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、被印刷物に印刷される印刷パターン
を示す。第２図は、第１図の印刷パターンに対応
するタンポン用印版を示す。第３図は、ベタ部印
刷用の凹文字版を示す。第４図は、本発明を実施
する装置例を概略的に示す。第５図は、第４図の
装置例に使用されるインキ除去装置の概略図であ
る。第６図は、回転式タンポン印刷機に本発明を
適用したときの装置例を概略的に示す。第７図
イ，ロ，ハは本発明の印刷工程を概略的に説明す
る図である。 Ａ……文字版交換装置、Ｂ……タンポン印刷
機、Ｃ……インキ除去装置、１……印版、２……
タンポン、３……被印刷物、４……水平移動用シ
リンダー、５……垂直移動用シリンダー、６……
凹文字版、７……タンポン支持装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ タンポン印刷機により、変更頻度の高い印刷
   文字等を含む印刷を行う場合に同変更頻度の高い
   印刷文字等に対応するタンポン表面を印版により
   ベタ塗りとし、別に用意した印版を同ベタ塗り部
   分に押しあて、必要な文字を残し、ベタ部分中の
   他の部分のインキを除去することを特徴とするタ
   ンポン印刷方法。