JPH0157488B2 - - Google Patents

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JPH0157488B2
JPH0157488B2 JP57163290A JP16329082A JPH0157488B2 JP H0157488 B2 JPH0157488 B2 JP H0157488B2 JP 57163290 A JP57163290 A JP 57163290A JP 16329082 A JP16329082 A JP 16329082A JP H0157488 B2 JPH0157488 B2 JP H0157488B2
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JP
Japan
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ions
ion implantation
ion
garnet film
implanted
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JP57163290A
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JPS5863121A (ja
Inventor
Jeraado Fuiritsupu
Hobe Haabaato
Madore Mitsusheru
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Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Commissariat a lEnergie Atomique CEA
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Publication date
Application filed by Commissariat a lEnergie Atomique CEA filed Critical Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Publication of JPS5863121A publication Critical patent/JPS5863121A/ja
Publication of JPH0157488B2 publication Critical patent/JPH0157488B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/08Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
    • H01F10/10Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
    • H01F10/18Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being compounds
    • H01F10/20Ferrites
    • H01F10/24Garnets
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/14Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、フエリ磁性ガーネツト膜中に均一な
平面磁化層を形成する方法に関する。更に詳細に
は、本発明の方法によれば、単結晶の非磁性基体
上にエピタキシヤル成長させたフエリ磁性ガーネ
ツト膜によつて構成される物質中に、イオン注入
法によつて均一な平面磁化層を形成することが可
能となる。更に本発明は磁気バブル記憶素子の製
造分野に適用される。
(背景技術) フエリ磁性ガーネツト膜は、酸化硼素(B2O3
と酸化鉛(PbO)から成る溶媒を用いて液相エピ
タキシヤル成長させることにより作製させること
が指摘されている。
当該分野において、イオン注入法を用いると、
フエリ磁性ガーネツト膜の表面に磁気バブルの安
定性を増加させる役割をする平面磁化層を形成す
ることが可能となることが知られている。イオン
注入は磁気バブルを消滅させるフエリ磁性体の分
極性磁場を増加させることができる。この分極性
磁場は一般に消滅磁場(collapse field)と称さ
れている。更に、イオン注入はハード・バブル
(複雑な磁壁構造を有するバブル)を消滅させる
と共に、前記平面磁化層中にイオン注入されてい
ない伝達経路を形成することにより情報の転送を
可能にする。
平面磁化層の存在により、イオン注入物質層の
下方にある磁区を安定にすることができる。
これまでイオン注入法において使用されてきた
イオンは、水素イオン、ヘリウムイオン、ネオン
イオンの如き気体元素イオンである。これらのイ
オンは一般に、イオン注入物質を非晶質化するの
に必要な線量以下の線量で注入される。
物質中へのイオン注入、特にフエリ磁性ガーネ
ツト膜への注入は、該物質の結晶格子中に種々の
タイプの格子欠陥を導入する。これらの格子欠陥
は物質中に大きい機械的応力を導く。
平面磁化層の存在が、イオン注入層の歪異方性
定数Kiが非注入物質の一軸性歪異方性定数Ku
りも大きくなるという事実と関連していることは
注目すべきである。
更に、これらの格子欠陥の深さ方向の分布は均
一ではない。この欠陥及び不純物(注入イオン)
の分布は深さ方向ではガウス分布である。このこ
とは、注入イオンが物質中において電子によつて
減速され、機械的応力の加わつた領域を形成する
事実と関連している。次いで注入イオンは原子核
の妨害によつて停止し、ある種の結晶結合が破れ
た領域を形成し、同時に磁化の減少を導く。
イオン注入に起因するこの2つの効果(機械的
応力及び不均一な欠陥分布)はフエリ磁性ガーネ
ツト膜の磁性、例えば膜の飽和磁化の強さ及び磁
気異方性エネルギーを変化させる。磁化の強さと
磁化異方性エネルギーはイオン注入層の厚さ方向
では均一でなく、すなわちそれらの分布は均一で
ない。
第1図は、フエリ磁性ガーネツト膜中に約1016
原子/cm2の線量、50keVのエネルギーで水素イオ
ンを注入した際に形成された欠陥の分布に対応す
る曲線aを示す。約1016原子/cm2の線量での水素
イオンの注入はガーネツト膜の結晶構造を変化さ
せない。
この欠陥の分布は示差エツチング測定
(diff′ere―ntial etching measurement)によつ
て得られる。この曲線は、イオン注入領域のエツ
チング速度VIと非注入領域のエツチング速度VNI
との差を、μmを単位とするエツチング深さ(A)
の関数で表わしたものである。この欠陥の分布は
均一ではない、すなわち曲線が矩形ではないこと
がわかる。従つて、イオン注入によつて得られた
平面磁化層は磁気的見地からして均一ではない。
格子欠陥の分布を改善するために、異なつたエ
ネルギー・レベルでの数回の連続したイオン注入
のパフオーマンスについて考えてみた。この場合
に得られた分布は第1図の曲線bに相当する。こ
の欠陥分布を得るための条件は、異なるエネルギ
ーを持つイオンを異なる線量で使用することを除
けば上述のものと同じである。異なるエネルギー
を持つイオンを異なる線量で使用することによ
り、欠陥分布が改善される。この欠陥分布は1回
のみのイオン注入の場合よりも少し均一性が良く
なつていることがわかる。
更に、イオン注入物質層における格子欠陥の分
布を更に均一にするために、該物質を高温の炉中
に置いてアニールを施す。このアニールは、イオ
ン注入中に乱された物質の結晶格子の再配列を可
能にする。一般に、使用されるアニール温度は
300℃〜400℃の間である。しかしながら、このア
ニールによつて格子欠陥の分布は若千均一になる
が、均一な平面磁化層を形成するのには適切でな
い。
(発明の課題) 本発明は、フエリ磁性ガーネツト膜中に均一な
平面磁化層を形成する方法に関する。
更に詳細には、本発明は、単結晶の非磁性基体
と溶媒とを用いて前記非磁性基体上に液相エピタ
キシヤル成長させて形成されたフエリ磁性ガーネ
ツト膜中に少なくとも1つの均一な平面磁化層を
形成する方法であつて、気体元素イオンと前記溶
媒の成分に含まれる金属元素イオン以外のイオン
によつて前記ガーネツト膜中に少なくとも1回の
イオン注入を行ない、前記ガーネツト膜のイオン
注入部分を非晶質化させることのできる線量のイ
オンにより前記イオン注入を行ない、このイオン
注入によつて非晶質化した前記ガーネツト膜のイ
オン注入部分を単結晶状に結晶化するために前記
ガーネツト膜と前記非磁性基体とをアニールする
ことを特徴とする方法に係るものである。
ガーネツト膜を非磁質化させるのに必要な線量
以上の線量でイオン注入を行ない、次いでアニー
ルを施すことによつて、エピタキシヤル成長した
ガーネツト膜に均一な平面磁化層を形成すること
が可能となる。
これ迄の研究によつて、ガーネツト膜を非晶質
化させるのに必要な線量以上の線量で気体元素イ
オンを注入させると、アニール中に気泡の凝集に
よつて表面にふくれが生じることが明らかとなつ
ている。このようにして形成された物質は単結晶
構成ではなく多結晶構造となる。
更に、鉛や硼素の如き液相エピタキシヤル成長
に必要な溶媒の成分に使用されている金属元素
は、ガーネツト膜の良好な磁気特性に有害である
ことが実験より知られている。
本発明の方法の好ましい実施例によれば、ガー
ネツト膜中の同じ深さにおいて異なつた特性を得
るために、或る種のイオンにより第1のイオン注
入を行ない、次いでそれ以外の種類のイオンによ
り少なくとも1回の第2のイオン注入を行なうこ
とによつて前記ガーネツト膜中に複数回のイオン
注入が行なわれる。
本発明による複数回のイオン注入を行ない、次
いでアニールを施すことによつて、イオン注入層
の性質を変化させることができる。そして本発明
に従つて注入されたイオンは、イオン注入層の特
性を著しく変化させるために適当な濃度を有して
おり、イオン注入層の結晶構造はアニール工程に
より再構成される。このように、光学的、磁気的
及び電気的性質の如き、前記イオン注入層の物理
的性質を変化させるイオン注入を行なうことが可
能となる。
本発明の方法による別の好ましい実施例によれ
ば、ガーネツト膜中の異なる深さにおいて異なる
特性を得るために、異なる種類のイオンによる複
数回のイオン注入を前記ガーネツト膜中に行な
い、それぞれの種類のイオンが異なる深さで注入
される。
本発明の方法による別の好ましい実施例によれ
ば、良好な磁気的安定性を得るために、ガーネツ
ト膜の上部に第1のイオン注入を行なうと共に、
前記ガーネツト膜の下部に第2のイオン注入を行
なうことにより2つの均一な平面磁化層を形成
し、前記第1のイオン注入に用いたイオンより軽
いイオンによつて前記第2のイオン注入が行なわ
れる。
特に複数回のイオン注入の使用は、1回限りの
イオン注入と比べて、イオン注入層の磁気的な均
一性をより一層改善することができる。
本発明の方法による更に別の好ましい実施例に
よれば、注入されるイオンは、鉄、ヒ素及びガリ
ウムから成る群より選ばれてなる元素のイオンで
ある。
本発明の方法による更に好ましい実施例によれ
ば、アニールは、例えば400℃〜1000℃、好まし
くは600℃〜700℃の温度の炉中で酸素雰囲気の下
で行なわれる。その他の雰囲気を使用できること
は明らかであるが、その場合にはアニール条件が
変化する。
上述のアニール温度は技術的問題、とりわけ蒸
着の問題を克服し、イオン注入法と関連して有利
である。
本発明の方法による更に別の好ましい実施例に
よれば、アニールがレーザー・ビームによつて行
なわれる。
本発明による方法の結果として、非常に薄いフ
エリ磁性ガーネツト膜(厚さ約0.5μm)へのイオ
ン注入を考虜することができ、この場合イオン注
入は該ガーネツト膜の膜厚の1/3に等しい深さに
わたつて行なわれる。更に、エピタキシヤル成長
させた層、例えばガーネツト膜の厚さが薄くなる
場合には、非注入物質の一軸性歪異方性定数Ku
は増加することが知られている。このことは、平
面磁化層を形成するためには、イオン注入層の歪
異方性定数Kiが非注入物質の一軸性歪異方性定数
Kuより大でなければならないということを意味
する。本発明によれば、一軸性の異方性を持たな
い非晶質のイオン注入層を形成し、アニールによ
つて該層を再び結晶化させ、該層を均一な歪異方
性定数Kiで特徴づけることが可能となる。
(発明の構成及び作用) 本発明によれば、単結晶の非磁性基体上に従来
の方法でエピタキシヤル成長させたフエリ磁性ガ
ーネツト膜の表面に均一な平面磁化層を形成する
ことを、ガーネツト膜へのイオン注入と関連させ
ている。ここで使用されるイオンは、気体元素イ
オンとエピタキシヤル成長に必要な溶媒中に存在
する金属元素(Pb、B)イオンとを除いた、例
えば、鉄イオン、ヒ素イオン、ガリウムイオン等
のイオンである。これらのイオンは、イオン注入
物質を非晶質化するのに必要な線量以上の線量で
ガーネツト膜中に注入される。
このようなイオン注入により、完全に均一な欠
陥分布もしくは平担な欠陥分布が得られ、結果と
して均一な平面磁化層が形成される。第2図は、
フエリ磁性ガーネツト膜中に鉄イオンを1016
子/cm2の線量でイオン注入した際に形成された欠
陥分布に対応する曲線を示す。1016原子/cm2の線
量の鉄イオンの注入はイオン注入層を非晶質化さ
せる。一方、同量の水素イオンの注入ではイオン
注入層は非晶質化しない。
この曲線によれば、均一な平面磁化層の厚さは
0.2μm程度であることがわかる。この欠陥分布は
示差エツチング測定によつて得られる。
更に、本発明によりイオン注入された物質のエ
ツチング速度は、従来技術によつてイオン注入さ
れた物質のエツチング速度よりもかなり大きいこ
とが判明した。これは、本発明によるイオン注入
層は完全に非晶質であるが、従来技術によりイオ
ン注入された物質の場合は非晶質ではないことを
示している。
物質(膜及び基本)の結晶格子を再配列し、前
段階で非晶質化された膜のイオン注入部分を単結
晶状に再結晶化するために、この物質にアニール
を施す。本発明によれば、アニールは、例えば
400〜1000℃の温度の恒温炉中に、酸素雰囲気の
下に該物質を置くことによつて行なわれる。
異方性磁場Hk及び消滅磁場Hcの変化は、イオ
ン注入物質のアニール温度の関数である。次段の
技術段階、例えば蒸着層、空〓、パツシベーシヨ
ン層の形成に係る温度が300℃〜400℃であるとい
う観点から、イオン注入層の作用領域は400℃以
上のアニールを施される。
本発明に基づいてイオン注入され、かつアニー
ルされた試料物質について種々の物理的性質の測
定を行なつた。初めに、試料物質のイオン注入層
とイオン非注入層との間の消滅磁場Hcの変化
ΔHcをアニール温度の関数として測定した。この
測定結果は第3図の曲線に示されており、ここで
割合ΔHc/Hcは℃で表わしたアニール温度(T)
の関数として与えられており、Hcは未処理膜の
消滅磁場である。曲線cは1016原子/cm2の線量、
120keVのエネルギーで鉄イオンを注入したケー
スに対応し、曲線dは1016原子/cm2の線量、
120keVのエネルギーでガリウムイオンを注入し
たケースに対応し、曲線eは1016原子/cm2の線
量、120keVのエネルギーでヒ素イオンを注入し
たケースに対応する。
これらの曲線によれば、消滅磁場の最大変化は
600℃〜700℃の間のアニール温度で生じることが
わかる。更に、鉄イオン(曲線c)が注入される
場合、変化は最も大きくなることがわかる。
次に、異方性磁場の変化ΔHkをアニール温度
の関数として測定すると共に、試料物質に垂直に
磁場を印加し、9GHzの共鳴周波数で強磁場共鳴
の測定を行なつた。この異方性磁場の変化ΔHk
は、イオン注入を行なつたフエリ磁性層の異方性
磁場の値と、イオン注入を行なつていないフエリ
磁性層の異方性磁場の値との間の差を表わしてい
る。この測定結果は第4図の曲線に示されてお
り、ΔHk(ガウス)がアニール温度(℃)の関数
として表わされている。フエリ磁性ガーネツト膜
に1016原子/cm2の線量、120keVのエネルギーで
イオン注入した場合につき、曲線fは鉄イオンの
注入のケースを示し、曲線gはガリウムイオンの
注入のケースを示し、曲線hはヒ素イオンの注入
のケースを示す。
これらの曲線によれば、異方性磁場の最大変化
は、600℃〜700℃の間のアニール温度に対して得
られることがわかる。また、鉄イオンを注入した
場合(曲線c)、この変化が最も大きくなること
が明らかである。
これらの種々の測定結果に基づくと、アニール
温度として600℃〜700℃の間の温度を選ぶのが好
ましく、注入されるイオンは鉄イオンが好ましい
ということが推測される。
次に、イオン注入層の磁気信号iの強度の測定
を行なつた。この信号iの強度は次式によつて支
配される。
i=(ΔHi/ΔH02hi/h0 ここでΔHi及びΔH0はそれぞれイオン注入層の
強磁性共鳴モードの巾及び主要モードの巾を示
し、hi及びh0はそれぞれイオン注入層の強磁性共
鳴モードの高さ及び主要モードの高さを示してい
る。この測定は3×1016原子/cm2の線量、
120keVのイオン注入エネルギーで鉄イオンを注
入し、次いでそれぞれ500℃、650℃及び700℃の
温度でアニールしたフエリ磁性試料を用いて行な
つた。
この測定結果は第5図の曲線で示され、そこに
は信号iの強度変化(×102)がアニール温度の
関数として表わされている。この測定結果は、イ
オン注入層における多数の共鳴電子スピンと関係
している。曲線1は500℃のアニール温度のケー
スに対応し、曲線2は650℃のアニール温度のケ
ースに対応し、曲線3は700℃のアニール温度の
ケースに対応している。
この測定結果は、磁気的な均一性の見地からし
てイオン注入層の特性を示している。これらの曲
線は、信号iが温度に対してほとんど変化しない
か若しくは全く変化しない重要な領域を示してい
る。特に650℃の温度のアニールのケース(曲線
2)の信号iは、このイオン注入層の優れた特性
及び均一性を示している。
X線回折を利用して格子パラメータの変化の割
合Δa/aを測定した。この割合は式Δa/a= a0−ai/a0に従つている。ここでa0及びaiはそれぞれ イオン非注入膜及びイオン注入膜の結晶格子のパ
ラメータである。この測定は、1016原子/cm2の線
量、150keVのイオン注入エネルギーで鉄イオン
の注入を行ない、次いで700℃〜800℃の間の温度
でアニールを施したフエリ磁性ガーネツト試料を
用いて行なつた。比Δa/aの変化をアニール温
度(℃)の関数としたものを第5図の曲線に示
す。
この曲線は、得られた値が非常に小さいことを
示しており、それは本発明に従つて非晶質化さ
れ、次いでアニールされた物質が再び優れた結晶
構造を得たことを証明している。そしてこれは、
アニール中にイオン非注入層の上にイオン注入層
が再びエピタキシヤル成長する現象に対応してい
るように思われる。
以上、炉によるアニールについてのみ述べてき
たが、研究によれば、本発明によるイオン注入物
質のアニールはレーザー・ビームによつても行な
うことが可能である。炉によるアニールと同様
に、レーザー・ビームによるアニールは、イオン
注入中に乱された物質の結晶格子を再配列させる
ことができる。炉によるアニールと違い、レーザ
ー・ビームによるアニールは、ビームの集光によ
つて物質の局所的アニールを可能にする。
更に、1回のイオン注入の使用についてのみ述
べてきたが、複数回のイオン注入を考えることが
できる。これは、同じ線量若しくは異なつた線量
の1つ以上のイオンを、同じエネルギー・レベル
か若しく異なつたエネルギー・レベルでイオン注
入することにより行なわれる。この場合、所定の
エネルギー及び線量の各イオン注入は、結晶の格
子欠陥の分布、物質中での平均侵入距離及び格子
欠陥分布の半値巾に関連する。
イオン注入領域における磁気的均一性を最も良
好にするために、新たな格子欠陥分布を付加する
ことにより平担な欠陥分布になるように、複数回
のイオン注入を行なうことが可能である。これは
異なつたエネルギーのイオン、特に鉄イオンを複
数回イオン注入することによつて達成される。こ
の複数回のイオン注入は、大きい膜厚にわたる成
長の異方性に対抗するように行なうこともでき、
それに異なつたエネルギーの異なつたイオンによ
つて達成される。
2つの均一な平面磁化層の形成、すなわち磁気
バブルのより良好な安定性を得るために、磁気バ
ブルの両面にそれぞれ平面磁化層を設けることも
可能である。これは、ガーネツト膜の下部に軽い
イオンを高エネルギーで注入させると共に、ガー
ネツト膜の上部に重いイオン、特に鉄イオンを注
入させることによつて達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、フエリ磁性ガーネツト膜に水素イオ
ンを約1016原子/cm2の線量、50keVのエネルギー
で1回イオン注入した場合(曲線a)と、注入エ
ネルギーを変えて数回イオン注入した場合(曲線
b)に得られた格子欠陥の分布に対応する曲線を
示す。第2図は、フエリ磁性ガーネツト膜に鉄イ
オンを1016原子/cm2の線量でイオン注入した際に
得られた格子欠陥の分布に対応する曲線を示す。
第3図は、フエリ磁性ガーネツト膜に1016原子/
cm2の線量、120keVのエネルギーでイオン注入し
た場合の消滅磁場Hcの変化をアニール温度(T
℃)の関数として表わしたものであつて、曲線c
は鉄イオンを注入したケース、曲線dはガリウム
イオンを注入したケース、曲線eはヒ素イオンを
注入したケースを示す。第4図は、フエリ磁性ガ
ーネツト膜に1016原子/cm2の線量、120keVでイ
オン注入した場合の異方性磁場Hkの変化をアニ
ール温度(T℃)の関数として表わしたものであ
つて、曲線fは鉄イオンを注入したケース、曲線
gはガリウムイオンを注入したケース、曲線hは
ヒ素イオンを注入したケースを示す。第5図は、
フエリ磁性ガーネツト膜に3×1016原子/cm2の線
量、120keVのエネルギーでイオン注入し、次い
でアニールを施した場合の磁気信号iの変化を温
度(T℃)の関数として表わしたものであつて、
曲線1は500℃でアニールしたケース、曲線2は
650℃でアニールしたケース、曲線3は700℃でア
ニールしたケースを示す。第6図は、フエリ磁性
ガーネツト膜に1016原子/cm2の線量、150keVの
エネルギーでイオン注入した場合の格子パラメー
タの変化の割合Δa/a(×103)をアニール温度
(T℃)の関数として表わしたものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 単結晶の非磁性基体と溶媒とを用いて前記非
    磁性基体上に液相エピタキシヤル成長させて形成
    されたフエリ磁性ガーネツト膜中に少なくとも1
    つの均一な平面磁化層を形成する方法であつて、
    気体元素イオンと前記溶媒の成分に含まれる金属
    元素イオン以外のイオンによつて前記ガーネツト
    膜中に少なくとも1回のイオン注入を行ない、前
    記ガーネツト膜のイオン注入部分を非晶質化させ
    ることのできる線量のイオンにより前記イオン注
    入を行ない、このイオン注入によつて非晶質化し
    た前記ガーネツト膜のイオン注入部分を単結晶状
    に結晶化するために前記ガーネツト膜と前記非磁
    性基体とをアニールすることを特徴とする方法。 2 前記ガーネツト膜中の同じ深さにおいて異な
    つた特性を得るために、或る種のイオンにより第
    1のイオン注入を行ない、次いでそれ以外の種類
    のイオンにより少なくとも1回の第2のイオン注
    入を行なうことによつて前記ガーネツト膜中に複
    数回のイオン注入を行なう特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。 3 前記ガーネツト膜中の異なる深さにおいて異
    なる特性を得るために、異なる種類のイオンによ
    る複数回のイオン注入を前記ガーネツト膜中に行
    ない、それぞれの種類のイオンが異なる深さで注
    入される特許請求の範囲第1項に記載の方法。 4 良好な磁気的安定性を得るために、前記ガー
    ネツト膜の上部に第1のイオン注入を行なうと共
    に前記ガーネツト膜の下部に第2のイオン注入を
    行なうことにより2つの均一な平面磁化層を形成
    し、前記第1のイオン注入に用いたイオンより軽
    いイオンによつて前記第2のイオン注入が行なわ
    れる特許請求の範囲第1項に記載の方法。 5 前記注入イオンが、鉄、ヒ素及びガリウムか
    ら成る群より選ばれてなる元素のイオンである特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。 6 選ばれる元素が鉄である特許請求の範囲第5
    項に記載の方法。 7 アニールが400℃〜1000℃の間の温度の炉中
    で行なわれる特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。 8 アニールが酸素雰囲気中で行なわれる特許請
    求の範囲第7項に記載の方法。 9 前記温度が600℃〜700℃の間である特許請求
    の範囲第7項または第8項に記載の方法。 10 アニールがレーザー・ビームによつて行な
    われる特許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP57163290A 1981-09-21 1982-09-21 フエリ磁性ガ−ネツト膜中に均一な平面磁化層を形成する方法 Granted JPS5863121A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR8117763 1981-09-21
FR8117763A FR2513430A1 (fr) 1981-09-21 1981-09-21 Procede d'obtention d'une couche a aimantation plane homogene dans un grenat ferrimagnetique

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5863121A JPS5863121A (ja) 1983-04-14
JPH0157488B2 true JPH0157488B2 (ja) 1989-12-06

Family

ID=9262327

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