JPH0157398B2

JPH0157398B2 -

Info

Publication number: JPH0157398B2
Application number: JP61229979A
Authority: JP
Inventors: Ryohei Kondo; Isao Morimura
Original assignee: Sanden Corp
Current assignee: Sanden Corp
Priority date: 1986-09-30
Filing date: 1986-09-30
Publication date: 1989-12-05
Also published as: JPS6385894A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、コーヒー、紅茶、緑茶等の自動販売
機に用いられる飲料抽出装置に関する。

（従来の技術）この種の飲料抽出装置は、フイルタ付きの抽出
チヤンバにコーヒー、紅茶、緑茶等の原料と熱水
を供給し、フイルタを通じて所望の飲料が抽出さ
れるものである。

しかし、従来の飲料抽出装置では、抽出チヤン
バ内の熱水が短時間で原料及びフイルタを通過す
るために抽出効率が悪く、抽出された飲料は濃
度、風味等の点で充分とはいえない。

これを防止するため、同出願人は特開昭62−
89191号公報（特願昭60−235692号）として、熱
水の滞留時間を確保して抽出が充分に行なえる飲
料抽出装置を先に提案した。

この飲料抽出装置は、第２図に示すように、抽
出チヤンバ１の下方に熱水の滞留部２とノズル３
を設け、該滞留部２の上面に平板状のフイルタ４
を取付けて構成されており、シユート５から原料
を、給湯パイプ６から熱水を夫々抽出チヤンバ１
に供給すると、熱水は滞留部２に一定時間滞留し
て充分な抽出が行なわれた後、ノズル３からカツ
プに飲料が注がれる。また、前記抽出チヤンバ１
は側面を反転・復帰機構７に連結されており、抽
出後に水平軸を中心に反転されて原料かすがかす
受け容器（図示せず）に落下する。

また、前記とは別に特公昭50−3070号には、半
球状の剛性濾過体に茶葉と湯を供給して茶を抽出
した後、該濾過体を反転・復帰機構により反転さ
せて原料かすを廃棄するようにした茶入れ装置が
開示されている。

（発明が解決しようとする課題）しかし、前者の飲料抽出装置では、原料が抽出
チヤンバ１の内面及びフイルタ４の上面に溜まる
ので、抽出チヤンバ１が反転されてもその内面及
びフイルタ４に原料かすが残留し易く、くり返し
て使用される場合に衛生上の問題及びフイルタの
目詰り等の問題がある。

また、後者の茶入れ装置では、原料が半球状の
濾過体の底部に溜まるので前者に比べて原料かす
を残留なく落下させることができるものの、前者
と同様に目詰りを生じることに加え、原料かすの
廃棄時に濾過体を反転させると固まつていた原料
かすが散らばりながら落下するために一部の原料
かすが濾過体の内面に付着する欠点がある。

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、原料かすを残留なくほぼ完全
に落下し得る飲料抽出装置を提供することにあ
る。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するため、本発明では、上方に
開口部を、下方に飲料滞留部及びノズルを夫々有
する抽出チヤンバと、該抽出チヤンバ内において
前記滞留部の上方に取付けられたフイルタと、前
記抽出チヤンバを反転・復帰させる回転手段と、
前記抽出チヤンバの上方に設置された原料キヤニ
スタ及び給湯タンクとから成り、抽出チヤンバ内
に原料と熱水を供給して所望の飲料を抽出し、抽
出後に該抽出チヤンバを反転して原料かすを廃棄
する飲料抽出装置において、前記フイルタを軟質
材にて篭形状に、且つ裏返し可能に形成すると共
に、前記回転手段と抽出チヤンバとの間に、反転
と同時に抽出チヤンバを所定距離だけ下方に落下
させて衝撃を付与するカム機構を設けたことを特
徴としている。

（作用）本発明の飲料抽出装置によれば、抽出チヤンバ
に原料と熱水が供給されると、滞留部内のフイル
タがこれらを受容して一定時間抽出作用を行なつ
た後、所定の飲料がノズルを通じてカツプに注が
れる。

抽出後に回転手段の作動によつて抽出チヤンバ
が反転されると、フイルタは裏返しになり該フイ
ルタ内の底部に溜まつていた原料かすは固まつた
状態のまま落下する。また、この反転と同時にカ
ム機構の作動によつて抽出チヤンバが所定距離だ
け下方に落下して衝撃を付与され、前記のフイル
タの裏返し動作及び原料かすの落下が促進される
と共に、フイルタに付着していた原料かすもこの
衝撃によつて落下する。

（実施例）第１図には、本発明が適用された飲料抽出装置
１０が示されている。

この飲料抽出装置１０では抽出チヤンバ１１は
開口部１２を上方にして配置されている。この抽
出チヤンバ１１の内面には段部１３が形成されて
おり、該段部１３にフイルタ１４の周縁が取付け
られている。

前記フイルタ１４は、第３図にも示すように籠
形状をなしており、ナイロン製の環状の枠体１４
ａと、同材質からなり該枠体１４ａから下方に膨
らんだメツシユ部分１４ｂとから構成されてい
る。このメツシユ部分１４ｂは軟質で、枠体１４
ａを境にして自由に裏返しできるようになつてい
る。

また、前記抽出チヤンバ１１の下方は飲料の滞
留部１５になつており、また抽出チヤンバ１１の
下方側壁には該滞留部１５と連通するノズル１６
が設けられている。また、この抽出チヤンバ１１
のノズル側の側壁には、前記滞留部１５のエアを
外部に排出させる役割を果たすエア抜き孔１７が
設けられている。

前記抽出チヤンバ１１はＬ字形の支持板１８に
より底部を支持されており、またその上端には該
支持板１８のフツク部分１８ａが係止している。
この支持板１８の背面（図上右側）にはカム従動
子１９が固着されている。このカム従動子１９の
上下方向には、中空の孔２０ａに上方軸２０がス
ライド可能な嵌合し、また下方には前記孔２０ａ
に続いてこれより大きな下方孔２１が貫通してい
る。

前記上方軸２０の上端は、回転板２２の上端に
連結され、また下方孔２１はコイルばね２３を介
して回転板２２の下端に連結されている。また、
前記上方軸２０の外径はコイルばね２３の内径よ
り小さく、このばね２３が伸びたとき、上方軸２
０がコイルばね２３内に貫挿されるようになつて
いる。

前記回転板２２の中央はカムモータ２４の回転
軸２５に連結されており、該カムモータ２４はＬ
字金具２６の背面に固定されている。また、前記
Ｌ字金具２６のカムモータ２４に対応する前面に
はカム板２７が固着されており、該カム板２７の
中央には円形の孔２８が形成されている。この孔
２８の下方部分には、第４図から分るように右側
面が垂直で、左側面が孔内周に向つて傾斜した溝
２９が一体に形成されており、該溝２９と前記孔
２８とでカム溝が構成されている。

一方、前記カム従動子１９の先端３０は、回転
板２２の孔３１を貫通してカム板２７の孔２８に
入り込み、コイルばね２３の押圧力で孔２８の内
周面に当接している。

従つて、カムモータ２４が作動すると、回転板
２２、カム従動子１９、支持板１８及び抽出チヤ
ンバ１１は一体的に回転すると共に、カム従動子
１９の先端がカム板２７のカム溝に沿つて所定の
運動を行なう。

前記抽出チヤンバ１１の上方には原料キヤニス
タ３２のシユート３３が配置され、該原料キヤニ
スタ３２はＬ字金具２６の上面に載置されてい
る。この原料キヤニスタ３２の下方内部にはスク
リユー３４が設置されており、該スクリユー３４
はモータ３５の作動で回転して一定量の原料をシ
ユート３３から送り出す。

また、前記抽出チヤンバ１１の上方には、原料
キヤニスタ３２と対向して給湯タンク３６が配置
されており、その給湯パイプ３７の出口が抽出チ
ヤンバ１１の開口部１２に対応している。この給
湯パイプ３７の途中には電磁弁３８が設置され、
この電磁弁３８は一定時間パイプ３７を開いて給
湯タンク３６から所定量の熱水を抽出チヤンバ１
１に供給する。

抽出チヤンバ１１の下方には、飲料抽出後にお
ける抽出チヤンバ１１内の原料かすを受容するか
す受け容器３９が設置されている。

以上のように構成された本実施例の飲料抽出装
置１０は、次のように作動する。

まず、自動販売機の商品選択ボタン（図示せ
ず）が押されると、モータ３５がスクリユー３４
を回転させ、シユート３３から抽出チヤンバ１１
のフイルタ１４上に一定量の原料が供給される。
続いて、電磁弁３８が開放され、給湯タンク３６
から給湯パイプ３７を通じて抽出チヤンバ１１に
一定量の熱水が供給される。

この熱水は、原料及びフイルタ１４を透過して
飲料となるが、フイルタ１４のメツシユ部分１４
ｂが滞留部１５内に位置しているので、飲料は更
に原料と共に滞留部１５に一定時間滞留する。ノ
ズル１６の内径は小さいから、飲料は一度に流出
することがなく、滞留部１５で充分に抽出された
後に砂糖やミルクと混合されて所定のカツプ（図
示せず）に注がれる。

抽出中、飲料の湯面から生ずる蒸気の一部は、
エア抜き孔１７から排出され、残りはフイルタ１
４上の原料を蒸らす働きをする。

所定時間が経過し飲料の抽出が終了すると、カ
ムモータ２４を作動して回転軸２５及び回転板２
２が第４図の矢印方向に回転する。これと同期し
て、カム従動子１９、支持板１８及び抽出チヤン
バ１１も同方向に回転し、カム従動子１９を先端
３０はカム２７の孔２８（第４図）内周面に沿つ
て移動する。

各部材が180゜回転、即ち第５図に示すように抽
出チヤンバ１１が下方へ反転すると、フイルタ１
４のメツシユ部分１４ｂが裏返しになり該フイル
タ１４内の底部に溜まつた原料かす４０が自らの
重量と密着力により固まつた状態のまま落下す
る。

また、この反転と同時にカム従動子１９の先端
３０が、コイルばね２３の付勢力で溝２９（第４
図参照）に落込み、該溝２９の深さ分だけ抽出チ
ヤンバ１１が下方に移動する。これによつて、抽
出チヤンバ１１に衝撃が付与され、前述のフイル
タ１４の裏返し動作及び原料かす４０の落下が促
進されると共に、フイルタ１４に付着していた原
料かすもこの衝撃によつて落下する。

溝２９に落ち込んだカム従動子１９はその後の
カムモータ２４の作動に伴つて溝２９の傾斜面に
沿つて上昇し、これと共に抽出チヤンバ１１も上
昇した後、約180゜回転して第１図の状態に復帰す
る。復帰した時点でカムモータ２９が停止する。

これら一連の動作は、装置内に組込まれた制御
装置により連続的に行なわれる。

なお、抽出チヤンバ１１の反転・復帰を行なう
回転手段や、反転時において該抽出チヤンバ１１
を所定距離だけ下方に落下させて衝撃を付与する
カム機構は、上記実施例以外にも種々の変更が可
能である。

（発明の効果）以上詳述したように、本発明の飲料抽出装置に
よれば、飲料抽出後に抽出チヤンバが反転すると
フイルタが裏返しになるので、該フイルタ内の底
部に溜まつていた原料かすを自らの重量と密着力
により固まつた状態のまま落下させることができ
る。また、反転と同時に抽出チヤンバを所定距離
だけ下方に落下させて衝撃を付与することができ
るので、前記のフイルタの裏返し動作及び原料か
すの落下が促進されると共に、フイルタに付着し
ていた原料かすもこの衝撃で落下させることがで
きる。従つて、原料かすを残留することなくほぼ
完全に落下させて廃棄することができ、衛生上も
有利で、目詰り等を確実に防止できる利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用された飲料抽出装置の一
部縦断面図、第２図は従来品の縦断面図、第３図
はフイルタの斜視図、第４図はカム板の正面図、
第５図は抽出チヤンバの反転状態を示す拡大断面
図である。１０…飲料抽出装置、１１…抽出チヤンバ、１
２…開口部、１４…フイルタ、１５…飲料滞留
部、１６…ノズル、１９…カム従動子、２２…回
転板、２３…コイルばね、２４…カムモータ、２
７…カム板、２９…カム溝、３２…原料キヤニス
タ、３６…給湯タンク、３９…かす受容器、４０
…原料かす。

Claims

【特許請求の範囲】１上方に開口部を、下方に飲料滞留部及びノズ
ルを夫々有する抽出チヤンバと、該抽出チヤンバ
内において前記滞留部の上方に取付けられたフイ
ルタと、前記抽出チヤンバを反転・復帰させる回
転手段と、前記抽出チヤンバの上方に設置された
原料キヤニスタ及び給湯タンクとから成り、抽出
チヤンバ内に原料と熱水を供給して所望の飲料を
抽出し、抽出後に該抽出チヤンバを反転して原料
かすを廃棄する飲料抽出装置において、前記フイルタを軟質材にて篭形状に、且つ裏返
し可能に形成すると共に、前記回転手段と抽出チヤンバとの間に、反転と
同時に抽出チヤンバを所定距離だけ下方に落下さ
せて衝撃を付与するカム機構を設けたことを特徴とする飲料抽出装置。