JPH0156673B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はタイミング信号に基づいて印字素子を
選択的に駆動させて文字等をドツトマトリクス形
式にて印字するドツトプリンタに関するものであ
る。

従来技術 従来、上記種類のドツトプリンタにあつては、
印字行に沿つてキヤリツジを移動させるステツプ
モータの励磁タイミングを決定するためのパルス
発生回路から出力されたクロツク信号により決定
された各文字毎のタイミング信号によりキヤリツ
ジ上に載置された印字ヘツドにおける印字素子を
選択的に駆動させて文字等をドツトマトリクス形
式にて印字する、所謂開ループ制御形式であり、
前記ステツプモータの脱調現象等によりキヤリツ
ジが非等速移動された際、キヤリツジの移動に対
し印字素子による印字タイミングの誤差が発生
し、該誤差の蓄積により夫々のドツトピツチが不
均一になるため、印字文字品質が低下する欠点を
有していた。

また、キヤリツジの移行に伴なつて、例えばロ
ータリエンコーダ等の検出器から出力された検出
信号に基づいて決定されたタイミング信号により
印字素子を選択的に駆動させて印字を行う、所謂
閉ループ制御形式のドツトプリンタにあつては、
制御回路が複雑化すると共に、例えばエリートピ
ツチ、パイカピツチ等、複数のドツトピツチによ
る印字を可能とするには、夫々のドツトピツチに
対応して検出信号を出力する複数の検出器を装着
しなければならず、装置の高コスト化を招く不都
合を有していた。

発明の目的 本発明の目的上記した従来の欠点に鑑み、簡易
な構成により複数のドツトピツチに対応して高い
印字品質の文字等を印字しうるドツトプリンタを
提供することにある。

発明の構成 以下、実施例に従つて本発明を説明する。

第１図は本発明に係るドツトプリンタの概略を
示す電気的ブロツク図、 第２図はメモリに書込まれた夫々のドツトピツ
チに対応するデータを示す説明図でであり、 図中印字ヘツド１は電磁ソレノイドにより選択
的に駆動され、プラテンに装着された印字用紙上
に文字等を、例えば５×７ドツトマトリクス形式
にて印字する７本の印字素子としての印字ワイヤ
が列方向に配列され、ステツプモータ２の回転駆
動により印字用紙の印字行に沿つて往復移動する
キヤリツジ（何れも図示せず。）上に載置固定さ
れている。

検出装置３は周囲に10cpi（character pet
inch）ドツトピツチに対応するピツチ毎に多数の
スリツトが形成され、前記ステツプモータ２の回
転子に固着されたデイスクと、前記スリツトの対
向位置に夫々配設されてなる一対の発光素子、並
びに受光素子と、前記ステツプモータ２の回転駆
動に従つてスリツトを通過する光に基づいて受光
素子から出力される電気信号を適宜しきい値にて
デイジタル信号に変換する変換回路（何れも図示
せず。）とのロータリーエンコーダからなり、前
記キヤリツジの移動に伴なつて一連の検出信号Ａ
を出力する。

キーボード４は多数の印字キー５、並びに例え
ば10cpiドツトピツチ、12cpiドツトピツチ、
17cpiドツトピツチ等、複数のドツトピツチから
所望のドツトピツチを選択するドツトピツチ切替
スイツチ６等が配列され、前記文字キー５が押下
されると該文字キー５に対応するコード信号Ｂを
出力する。

印字制御回路７は入力されたコード信号Ｂに基
づいて夫々のコード信号Ｂに対応する文字パター
ンデータが予め書込まれてなるパターンメモリ８
から文字パターンデータをアクセスして後述する
駆動回路１４に、またキヤリツジを移動させるキ
ヤリツジ駆動信号Ｃを後述するキヤリツジ制御回
路１１に出力する。

メモリ９は前記検出信号Ａの各周期ｎ（ｎは１
文字当りのドツト列数に対応し、５×７ドツトマ
トリクス形式にあつては１〜５の整数とする。）
に対応して後述するタイマ回路１２から出力され
るタイマ信号Ｄの出力タイミングを決定する遅延
データtn、並びに後述するタイミング発生回路１
３から出力されるタイミング信号Ｅの信号数を決
定する信号数データanとが第２図に示すとおり
夫々のドツトピツチ毎に書込まれてなるリード・
オンリ・メモリ等により構成されている。尚、前
記信号数データanはフルドツトタイミング信号
数、並びにハーフドツトタイミング信号数からな
る。

制御回路１０は前記ドツトピツチ切替スイツチ
６により設定されたドツトピツチに対応する選択
信号Ｆをキヤリツジ制御回路１１に出力すると共
に、前記ドツトピツチ切替スイツチ６により設定
されたドツトピツチに関し、キヤリツジの移動に
伴なつて入力される５周期からなる検出信号Ａを
１サイクルとし、各周期ｎ毎に遅延データtn、並
びに信号数データanをメモリ９から順次アクセ
スし、遅延データtnをタイマ回路１２へ、また信
号数データanをタイミング発生回路１３へ出力
する。

キヤリツジ制御回路１１は前記制御回路１０か
ら入力された選択信号Ｆに基づいてドツトピツチ
切替スイツチ６により選択されたドツトピツチに
対応する速度データをメモリ１１ａからアクセス
してステツプモータ２を駆動制御し、例えば
10cpiドツトピツチにおける検出信号Ａのパルス
幅をＴとすると、12cpiドツトピツチにあつては
パルス幅を1.2T、または17cpiドツトピツチにあ
つてはパルス幅を1.7Tとする速度で前記キヤリ
ツジを印字領域内において定速移動させる。

タイマ回路１２は入力された検出信号Ａの立上
りエツヂにおいてトリガされた後、該検出信号Ａ
の周期ｎに対応して前記制御回路１０から入力さ
れた遅延ータtnにより決定される時間、遅延した
タイミングにてタイマ信号Ｄをタイミング発生回
路１３に出力する。

タイミング発生回路１３は前記タイマ回路１２
からら入力されたタイマ信号Ｄによりトリガさ
れ、前記信号数データanにより決定される信号
数のタイミング信号Ｅをパルス発生回路１３ａか
ら発生されるクロツク信号により設定された前記
パルス幅Ｔの１／２からなる同一周期毎に駆動回
路１４に出力する。

駆動回路１４はタイミング発生回路１３から入
力されたタイミング信号Ｅ、並びに前記印字制御
回路７から入力された文字パターンデータに基づ
いて印字ヘツド１における印字ワイヤを選択的に
駆動させて印字用紙上に文字等を印字する。

次に夫々のドツトピツチに対応するタイミング
チヤートを示す第３図、乃至第５図に従つて本実
施例の作用を説明する。

先ず基本となる10cpiドツトピツチの印字動作
について説明すると、ドツトピツチ切替スイツチ
６により10cpiドツトピツチを選択した後、文字
キー５が押下されると、印字制御回路７はキーボ
ード４から入力されたコード信号Ｂに対応する文
字パターンデータをパターンメモリ８からアクセ
スして駆動回路１４へ出力する。一方制御回路１
０は10cpiドツトピツチに対応するフラグをセツ
トすると共に、10cpiドツトピツチに対応する選
択信号Ｆをキヤリツジ制御回路１１へ出力し、メ
モリ１１ａからアクセスされた速度データに基づ
いて検出信号Ａのパルス幅がＴになる様にステツ
プモータ２を駆動し、印字領域内における印字行
に沿つてキヤリツジを定速移動させる。

また制御回路１０はセツトされたフラグに基づ
いてキヤリツジの移動に伴なつて検出装置３から
出力された検出信号Ａの各周期ｎに対応する遅延
データtn、並びに信数データanをメモリ９から
順次アクセスして遅延データtnをタイマ回路１２
へ、また信号数データanをタイミング発生回路
１３へ出力する。

検出装置３は10cpiドツトピツチに対応するピ
ツチによりスリツトが形成されているため、タイ
ミング信号Ｅの内、フルドツトタイミング信号は
検出信号Ａの立上りエツヂと同期して出力される
ものであり、上記遅延データtnはtn＝０に設定さ
ている。また、検出信号Ａの１パルス当り、フル
ドツトタイミング信号、並びにハーフドツトタイ
ミング信号（図中一点鎖線で示す。）が出力され
るため、信号数データanはan＝２に設定されて
いる。

タイマ回路１２は検出信号Ａの各立上りエツヂ
においてトリガされた後、上記遅延データtnによ
り設定された遅延時間後、即ち10cpiにドツトピ
ツチにあつてはtn＝０であるため、検出信号Ａの
立上りエツヂに同期してタイマ信号Ｄをタイミン
グ発生回路１３へ出力すると、該タイミング発生
回路１３は上記タイマ信号Ｄによりトリガされ、
検出信号Ａの１パルス毎に上記信号数データan
により設定された２個のタイミング信号Ｅをクロ
ツク信号により設定された同一周期毎に駆動回路
１４へ出力し、タイミング信号Ｅ、並びに文字パ
ターンデータに基づいて印字ワイヤを選択的に駆
動させ、キヤリツジの移動に伴なつて印字用紙上
にドツト列を順次印字し、文字キー５に対応する
文字の印字動作を実行する。

次に10cpiドツトピツチに設定された検出装置
３を使用して12cpiドツトピツチ、若しくは17cpi
ドツトピツチにより文字を印字する場合について
説明すると、ドツトピツチ切替スイツチ６により
12cpiドツトピツチ、若しくは17cpiドツトピツチ
を選択した後、文字キー５が押下されると、制御
回路１０は前記ドツトピツチ切替スイツチ６によ
り選択されたドツトピツチに対応するフラグをセ
ツトすると共に、該ドツトピツチに対応する選択
信号Ｆをキヤリツジ制御回路１１へ出力し、
12cpiドツトピツチにあつては検出信号Ａのパル
ス幅が1.2T、また17cpiドツトピツチにあつては
検出信号Ａのパルス幅が1.7Tになる様に夫々の
速度データ基づいてステツプモータ２を駆動し、
印字領域内における印字行に沿つてキヤリツジを
定速移動させる。

上記動作に伴なつて順次入力される検出信号Ａ
に基づいて制御回路１０は該検出信号Ａの各周期
ｎに対応し、セツトされたフラグのドツトピツチ
における遅延データtn、並びに信号数データan
をメモリ９から順次アクセスする。

タイマ回路１２は12cpiドツトピツチの場合、
各検出信号Ａの各パルス毎に制御回路１０から入
力された遅延データtnに基づいて各パルスの立上
りエツヂから時間t1＝０、t2、t3、t4、t5遅延し
たタイミングで、また17cpiドツトピツチの場合、
各検出信号Ａの各パルス毎に制御回路１０から入
力された遅延データtnに基づいて各パルスの立上
りエツヂか時間t1′＝０、t2′、t3′、t4′、t5′遅延
し
たタイミングでタイミング発生回路１３にタイマ
信号Ｄを出力すると、タイミング発生回路１３は
各タイマ信号Ｄにより順次トリガされ、各検出信
号Ａの１パルス毎に制御回路１０から入力された
信号数データanに基づいてクロツク信号により
設定された同一周期毎にan個のタイミング信号
Ｅを駆動回路１４に出力し、前述した動作と同様
に、キー入力された文字を12cpiドツトピツチ、
若しくは17cpiドツトピツチにより印字させる。

従つて本実施例は10cpiドツトピツチに対応す
る検出装置３を使用し、12cpiドツトピツチ、並
びに17cpiドツトピツチ等、複数のドツトピツチ
の印字タイミングを決定するタイミング信号Ｅを
発生させて夫々のドツトピツチからなる字を印字
することが可能であり、またステツプモータ２の
脱調現象等によりタイミング誤差が発生した場合
であつても、検出信号Ａの１パルス毎に該誤差を
吸収してタイミング誤差の蓄積を防止し、高品質
の文字を印字することが可能である。

尚、本実施例は印字ワイヤを選択的に駆動させ
て文字等を印字するインパクト形式のドツトプリ
ンタにより説明したが、本発明は多数の発熱層が
列方向に配列され、該発熱層を選択的に発熱させ
て文字等を印字するサーマル形式のドツトプリン
タであつても実施しうる。

発明の効果 以上説明した様に本発明は多数の印字素子を有
する印字ヘツドが載置され、印字用紙の印字行に
沿つて往復動するキヤリツジと、複数の異つたド
ツトピツチを切替可能なドツトピツチ切替手段
と、印字領域のキヤリツジの移動速度を前記ドツ
トピツチ切替手段により指定されたドツトピツチ
に対応する速度に制御するキヤリツジ制御回路
と、キヤリツジの移動に伴つて一連の検出信号を
発生する検出装置と、前記検出信号によりトリガ
され、設定可能な遅れ時間後、タイマ信号を出力
するタイマ回路と、前記タイマ信号によりトリガ
され、設定可能な数のタイミング信号を同一周期
にて発生するタイミング発生回路と、前記指定さ
れたドツトピツチに対応して、検出信号に対し遅
れ時間及びタイミング信号の信号数を設定する制
御回路とを設け、前記タイミング信号に基づいて
前記印字素子を選択駆動して印字を行う簡易な構
成により、複数のドツトピツチに対応して高い印
字品質の文字等を印字しうるドツトプリンタであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るドツトプリンタの概略を
示す電気的ブロツク図、第２図はメモリに書込ま
れた夫々のドツトピツチに対応するデータを示す
説明図、第３図Ａは10cpiドツトピツチに対応す
る検出信号の波形図、Ｂはタイミング信号の波形
図、第４図Ａは12cpiドツトピツチに対応する検
出信号の波形図、Ｂはタイミング信号の波形図、
第５図Ａは17cpiドツトピツチに対応する検出信
号の波形図、Ｂはタイミング信号の波形図であ
り、 図中１は印字ヘツド、３は検出装置、６はドツ
トピツチ切替手段としてのドツトピツチ切替スイ
ツチ、１０は制御回路、１１はキヤリツジ制御回
路、１２はタイマ回路、１３はタイミング発生回
路、Ａは検出信号、Ｄはタイマ信号、Ｅはタイミ
ング信号である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 多数の印字素子を有する印字ヘツドが載置さ
   れ、印字用紙の印字行に沿つて往復動するキヤリ
   ツジと、 複数の異つたドツトピツチを切替可能なドツト
   ピツチ切替手段６と、 印字領域のキヤリツジの移動速度を前記ドツト
   ピツチ切替手段６により指定されたドツトピツチ
   に対応する速度に制御するキヤリツジ制御回路１
   １と、 キヤリツジの移動に伴つて一連の検出信号Ａを
   発生する検出装置３と、 前記検出信号Ａによりトリガされ、設定可能な
   遅れ時間tn後、タイマ信号Ｄを出力するタイマ回
   路１２と、 前記タイマ信号Ｄによりトリガされ、設定可能
   な数のタイミング信号Ｅを同一周期にて発生する
   タイミング発生回路１３と、 前記指定されたドツトピツチに対応して、検出
   信号Ａに対し遅れ時間tn及びタイミング信号Ｅの
   信号数を設定する制御回路１０とを設け、 前記タイミング信号Ｅに基づいて前記印字素子
   を選択駆動して印字を行うことを特徴とするドツ
   トプリンタ。