JPS6125552B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は印字装置においてて印字ヘツドが所定
の速度を越えて駆動された時に生じる印字ミスを
未然に防止するための誤動作防止装置に関するも
のである。

この種の印字装置としては第１図に示すような
シリアル・ドツトプリンターがあり、これは印字
用紙１が装置されたプラテン２に対向配置された
印字ヘツド３を主構成要素とし、その印字ヘツド
３が多数の印字ワイヤを有し、全体が印字行に沿
つて駆動されるのに伴ない、その印字ワイヤがイ
ンクリボン４を介してプラテン２方向に適宜選択
駆動され印字用紙１上に所定の文字を構成するド
ツトパターン５を印字するようになつており、ま
たこの印字ヘツド３の印字位置を決定するための
ものとして多数の指標６が規則的に等間隔に並設
された被検出部材７と、この被検出部材７に対向
配置され前記印字ヘツド３の移動に伴い各指標６
を検出し印字ヘツドの移動速度に応じてその周期
が変化する。検出信号を発生する検出部材８とが
設けられており、印字ヘツド３が各指標６位置に
対応した印字位置に到来したタイミングで印字制
御がなされるようになつている。

そして、この印字制御について更に詳述する
と、印字ヘツド３が印字行に沿つて移動し、検出
部材８が任意の指標６を検出すると極めて短かい
時間遅れをもつて前記印字ワイヤによるドツトパ
ターン５の印字が行なわれるようになつており、
印字ヘツド３の定速駆動時には指標６の間隔に対
応した印字位置で印字がなされるのに対し、印字
ヘツド３の加速中にはドツトパターンの間隔が
徐々に広くなる形に、また印字ヘツド３の減速中
にはドツトパターンの間隔が徐々に狭くなる形と
なり、このようなドツトパターンの乱れは所定の
速度を越える加速中に最も顕著に現われるもので
あり、しかも印字ヘツド３の駆動を特に同期電動
機で行なつた場合における瞬間停電の回復時若し
くは不規則な負荷解放時のジヤーキング現象等に
よりこのドツトパターンの乱れが生じ易く、更に
この乱れは単にドツトパターンの間隔の乱れに止
まらず、場合によつては印字ワイヤの応答速度の
限界により連続駆動が行なえない結果、いわゆる
ドツト抜けが生じることもある。

そこで本発明はこのような状況の中で検出部材
による検出信号の周期を常時観測することにより
急激なジヤーキング現象が生じた場合に印字ヘツ
ドが所定の速度を越えて駆動されることによる印
字ミスを防止した印字装置の誤動作防止装置を提
供しようとするものである。以下、第２図〜第４
図を参照して本発明に詳細に説明する。尚、以下
に説明する本発明の実施例は第１図で示したシリ
アル・ドツトプリンターに関するものであるた
め、その全体構成の説明は第１図の説明を援用す
る。

第２図は本発明に係るシリアル・ドツトプリン
ターの電子的ブロツク図であり、図中９は検出部
材８の検出信号に基き印字位置を決定するための
タイミング回路で、検出部材８並びに被検出部材
７とともに位置信号発生手段を構成するものであ
り、１０はこのタイミング回路９の出力を入力
し、検出部材８からの検出信号の周期が所定値以
下、即ち印字ヘツド３の駆動速度が一定値以上に
つた時にエラー信号を発生するためのエラー信号
発生回路であり、これらのタイミング回路９並び
にエラー信号発生回路１０の詳細な構成は第３図
に示した通りである。１１はタイミング回路９か
らの位置信号と、中央処理装置１２かの制御信号
に基き、印字ヘツド３の印字ワイヤを駆動制御す
る印字制御回路で、中央処装置１２はタイミング
回路９並びにエラー信号発生回路１０からの信号
を受けるとともに、タイミング回路９並びに印字
ヘツド３を駆動するための同期電動機１３を制御
するものであり、前記エラー信号により印字動作
を中断せしめるように動作する。

第３図において、１４は検出部材８からの検出
信号Ａによりトリガされるワンシヨツトマルチバ
イブレータ（以下、OMと称す）であり、その出
力信号Ｂはアンドゲート１５，２０に入力され、
アンドゲート１５は印字ヘツドが印字領域にある
時（このシリアル・ドツトプリンタでは左右終端
位置が夫々電動機１３の回転開始若しくは回転終
了位置となつていて、その近傍では印字ヘツドの
速度が不安定であるため、印字動作が行なわれな
いようになつている）に第２図で示した中央処装
置１２からの信号に基き前記OM１４の出力信号
Ｂの状態が復帰するタイミングでOM１６，１９
をトリガする。OM１６は前記アンドゲート１５
の出力信号に基き、印字ヘツドの印字動作におけ
る正規ドツトパターンの印字制御信号となる出力
信号Ｃを出力し、この出力信号Ｃは更にOM１７
のトリガ信号にもなり、OM１７はその出力信号
Ｄの状態が復帰するタイミングでOM１８をトリ
ガし、このOM１８の出力信号Ｅが印字ヘツドの
印字動作におけるハーフドツトパターンの印字制
御信号となる。OM１９の出力信号Ｆは前記OM
１４の出力信号Ｂとともにアンドゲート２０に入
力され、このアンドゲート２０の出力信号Ｇは前
述したエラー信号となる。尚、OM１９の出力信
号Ｆのパルス巾はハーフドツトパターンの信号形
成用のOM１７の出力信号Ｄのパルス巾の略２倍
となり、印字ヘツド３の定速度駆動時の検出信号
Ａの周期よりも短く設定されている。

次に、以上のように構成されたシリアル・ドツ
トプリンターの動作について、第４図に示す信号
波形図を参照して説明する。尚、第３図で説明し
た各部信号は第４図にて同一符号を付して示され
ている。

先ず、印字ヘツド３が印字領域内で所定の速度
にて駆動されている時のタイミング回路９並びに
エラー信号発生回路１０の各部信号波形は第４図
の部分ａで示した通りのものとなる。即ち、印字
ヘツド３が定速度で駆動されている時は、第３図
で示した各OMの設定時間長により正規ドツトパ
ターン並びにハーフドツトパターンのための各信
号が時間的に等間隔に出力され、印字制御回路１
１による印字ワイヤの駆動制御が所望の形、即ち
前述したドツト乱れもなく遂行され、また検出部
材８が被検出部材７の指標６を検出するタイミン
グ、即ち検出信号Ａの立上りのタイミングがOM
１９の出力信号Ｆの復帰するタイミングよりも遅
くなつているため（現実には信号Ｆのパルス巾
は、ハーフドツトパターンの信号形成用のOM１
７の出力信号Ｄのパルス巾の略２倍となり、印字
ヘツド３の定速度駆動時の検出信号Ａの周期より
も短かく設定されている）、エラー信号が発生さ
れることはない。

ところが、このような印字ヘツド３の定速度駆
動時に瞬間停電が生じた場合、印字ヘツド３を駆
動する同期電動機１３が一瞬減速されるが直ちに
瞬間停電の回復により今度は急激なジヤーキング
現象のために印字ヘツド３が瞬間的に前記所定の
速度を越えて駆動されるようになる。この所定の
速度を越えた時の様子は第４図の部分ｂで示す通
りであり、同期電動機１３の瞬間的な立上りのた
め、検出信号Ａの間隔が定速度中のものより挟く
なり、その結果、第３図で示したOM１９の出力
信号Ｆの状態が復帰しない間に次の検出信号Ａが
発生され、エラー信号のための出力信号Ｇがアン
ドゲート２０より出力されるようになり、このよ
うな検出信号Ａが発生された時点で中央処理装置
１２は直ちに印字動作を中断せしめるように動作
する。

従つて、このシリアル・ドツトプリンタでは
OM１９の出力信号Ｆの状態が復帰しない間に発
生された検出信号に基いて、また完全に直前のハ
ーフドツトパターンのための印字動作が終了しな
い間に次の正規ドツトパターンのための信号が形
成されるために生ずる印字ミス、即ちこの相前後
したハーフドツトパターンと正規ドツトパターン
のための両信号により同一印字ワイヤを駆動する
必要がある場合には、印字ワイヤを十分に駆動し
得ずいわゆるドツト抜けを生じてしまう現象、そ
してまた、異なる印字ワイヤを駆動する時にも、
その後に印字ヘツド３の駆動速度が所定のものに
復帰する数ドツトパターン分の間に各ドツトパタ
ーンの間隔が乱れたものとなる現象が夫々未然に
防止出来る。

尚、上記説明において、同期電動機１３の瞬間
的な減速時における印字状態に関しては特に触れ
かつたが、その期間中は極めて瞬時であり殆んど
印字されるドツトパターンの間隔が乱れず、また
上述したようなドツト抜けが生じることは決して
ない。更に、上述した実施例は、被検出部材７上
の１個の指標６に対して２個の印字制御信号を形
成するものについて説明したが、１個の指標に対
して１個の印字信号が形成される場合についても
同様なことが言え、その場合には第３図で示した
タイミング回路９のOM１７，１８が必要なくな
ることは勿論であり、またこのような印字ミスの
防止装置は単にドツトプリンターに限定されず、
印字ヘツドが印字行に沿つて駆動される各種印字
装置にも実現可能なものである。

このような本発明は、検出信号による検出信号
の周期を常時観測することにより、印字ヘツドが
所定の速度を越えて駆動される時に生じ得る印字
ミスを防止した印字装置を実現したものであり、
電源電圧の観測を行なうとにより同様な印字ミス
を防止しようとする従来のものに比し、十分性能
的に勝るものであり、その奏する効果は極めて大
なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る印字装置の概略機構図、
第２図はその電子的ブロツク図、第３図はその一
部詳細を示すブロツク図、第４図はその各部信号
波形図である。 図中、２はプラテン、３は印字ヘツド、６は指
標、７は被検出部材、８は検出部材、１０はエラ
ー信号発生回路、１１は印字制御回路である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 印字用紙が装着されるプラテンと、 その印字用紙上に所定の文字若しくは文字パタ
   ーンを印字するためにプラテンに対向配置された
   印字ヘツドと、 この印字ヘツドを印字行に沿つて駆動する同期
   電動機と、 多数の指標が規則的に等間隔に並設された被検
   出部材と、 この検出部材に対向配置され、前記印字ヘツド
   の移動に伴い前記各指標を検出し、印字ヘツドの
   移特速度に応じて周期が変化する検出信号を発生
   する検出部材と、 前記検出部材の検出信号により印字ヘツドの印
   字位置を支持する位置信号を形成する位置信号発
   生手段と、 この位置信号発生手段の位置信号に基き、印字
   ヘツドの印字動作を制御する印字制御手段と、 前記検出部材の検出信号に基づいて所定の時間
   を設定する設定手段と、 前記検出部材が任意の検出信号を発生してから
   前記設定手段ぐ設定された時間内に検出信号を発
   生する時にエラー信号を発生するエラー信号発生
   手段とを設け、 印字ヘツドが所定の速度を越えて駆動されるこ
   とによる印字ミスを、前記エラー信号発生手段に
   より防止したことを特徴とする印字装置の誤動作
   防止装置。