JPH0156176B2 - - Google Patents
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- JPH0156176B2 JPH0156176B2 JP57118818A JP11881882A JPH0156176B2 JP H0156176 B2 JPH0156176 B2 JP H0156176B2 JP 57118818 A JP57118818 A JP 57118818A JP 11881882 A JP11881882 A JP 11881882A JP H0156176 B2 JPH0156176 B2 JP H0156176B2
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Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は不飽和ポリエステル樹脂等の樹脂を繊
維質基材に含浸させて繊維強化プラスチツクを製
造する際に、繊維質基材として用いる不織布を製
造する方法に関するものである。
維質基材に含浸させて繊維強化プラスチツクを製
造する際に、繊維質基材として用いる不織布を製
造する方法に関するものである。
従来より、この種の不織布として微小中空体を
含有させたものが用いられている。これは含浸す
る樹脂の量を減少させ、経済的に繊維強化プラス
チクを得るためである。従つて不織布中により多
量の微小中空体を含有させればそれだけ経済的に
繊維強化プラスチツクスが得られることになる。
含有させたものが用いられている。これは含浸す
る樹脂の量を減少させ、経済的に繊維強化プラス
チクを得るためである。従つて不織布中により多
量の微小中空体を含有させればそれだけ経済的に
繊維強化プラスチツクスが得られることになる。
しかるに従来用いられていた不織布は微小中空
体の体積が不織布体積に対して50体積%程度のも
のであつた。上記の経済性の観点からは、微小中
空体をより多量に包含させ、不織布体積に対する
微小中空体の体積を増加させることが望まれる。
しかし50体積%を越え60体積%程度以上とする
と、樹脂含浸性が悪くなると共に不織布自体の強
度が低下するという欠点があつた。これは以下に
記載する理由によるものである。
体の体積が不織布体積に対して50体積%程度のも
のであつた。上記の経済性の観点からは、微小中
空体をより多量に包含させ、不織布体積に対する
微小中空体の体積を増加させることが望まれる。
しかし50体積%を越え60体積%程度以上とする
と、樹脂含浸性が悪くなると共に不織布自体の強
度が低下するという欠点があつた。これは以下に
記載する理由によるものである。
従来より不織布を製造するのにステープル繊維
を用いていた。ステープル繊維は主に紡績用に用
いられる単繊維であつて、一時的に捲縮数は3
個/cm以上あるものの捲縮保持度は60%未満のも
のである。このようなステープル繊維を用いて一
定の強度を有する不織布を得るためには、一定の
繊維密度が要求される。これは繊維相互の接触点
(つまり固着点)を多くすることが要求されるか
らである。従つてこのように一定の繊維密度が要
求される不織布においては、そこに含有される微
小中空体の量もおのずから制限される。この制限
を越えて微小中空体を含有させると、微小中空体
とステープル繊維との間隙が非常に細かになり、
一定の粘度を有する樹脂はその細かな間隙の中に
入つて行かず、結局樹脂の含浸性が不良というこ
とになる。一方、微小中空体をより多く含有さ
せ、かつステープル繊維と微小中空体との間隙を
ある程度大なものとするため、不織布の繊維密度
を小さくすると、前記したところから明らかなと
おり、不織布の強度が低下し、繊維強化プラスチ
ツクスの樹脂含浸基材として用いるのに適当でな
い。
を用いていた。ステープル繊維は主に紡績用に用
いられる単繊維であつて、一時的に捲縮数は3
個/cm以上あるものの捲縮保持度は60%未満のも
のである。このようなステープル繊維を用いて一
定の強度を有する不織布を得るためには、一定の
繊維密度が要求される。これは繊維相互の接触点
(つまり固着点)を多くすることが要求されるか
らである。従つてこのように一定の繊維密度が要
求される不織布においては、そこに含有される微
小中空体の量もおのずから制限される。この制限
を越えて微小中空体を含有させると、微小中空体
とステープル繊維との間隙が非常に細かになり、
一定の粘度を有する樹脂はその細かな間隙の中に
入つて行かず、結局樹脂の含浸性が不良というこ
とになる。一方、微小中空体をより多く含有さ
せ、かつステープル繊維と微小中空体との間隙を
ある程度大なものとするため、不織布の繊維密度
を小さくすると、前記したところから明らかなと
おり、不織布の強度が低下し、繊維強化プラスチ
ツクスの樹脂含浸基材として用いるのに適当でな
い。
そこ本発明者等は種々検討した結果、高い捲縮
保持度を有する単繊維と微球体とを用いて製造し
た不織布は、多量の微小中空体が含有されている
にも拘らず、単繊維との間隙を比較的大に維持す
ることができると共に不織布の強度がそれを繊維
プラスチツクスの基材として用いるのに不適当で
ある程低下しないことを見出し、本発明をなすに
至つた。
保持度を有する単繊維と微球体とを用いて製造し
た不織布は、多量の微小中空体が含有されている
にも拘らず、単繊維との間隙を比較的大に維持す
ることができると共に不織布の強度がそれを繊維
プラスチツクスの基材として用いるのに不適当で
ある程低下しないことを見出し、本発明をなすに
至つた。
すなわち本発明は捲縮数3個/cm以上及び捲縮
保持度60%以上の単繊維を少なくとも20重量%以
上含有する繊維ウエブを作成し、次いで外壁は熱
可塑性樹脂で形成されると共に内部には熱膨張性
物質が包含されてなる微球体と結合剤との混合液
を前記繊維ウエブに付与し、次いで加熱すること
により、混合液を乾燥させて、前記繊維ウエブを
構成する繊維相互の接触点に前記結合剤を固着さ
せると共に、前記微球体の外壁を軟化させかつ前
記熱膨張性物質を膨張させて微球体の体積を実質
的に増大させることを特徴とした微小中空体を含
有した不織布の製造方法に関するものである。
保持度60%以上の単繊維を少なくとも20重量%以
上含有する繊維ウエブを作成し、次いで外壁は熱
可塑性樹脂で形成されると共に内部には熱膨張性
物質が包含されてなる微球体と結合剤との混合液
を前記繊維ウエブに付与し、次いで加熱すること
により、混合液を乾燥させて、前記繊維ウエブを
構成する繊維相互の接触点に前記結合剤を固着さ
せると共に、前記微球体の外壁を軟化させかつ前
記熱膨張性物質を膨張させて微球体の体積を実質
的に増大させることを特徴とした微小中空体を含
有した不織布の製造方法に関するものである。
ここで微球体とは、内部に包含されてなる熱膨
張性物質が未だ実質的に膨張していない状態のも
のをいい、微小中空体とは実質的に膨張した後の
状態のものをいう。
張性物質が未だ実質的に膨張していない状態のも
のをいい、微小中空体とは実質的に膨張した後の
状態のものをいう。
本発明に用いる単繊維は、天然繊維、半合成繊
維、合成繊維等その種類を問わず使用できる。し
かし捲縮数は3個/cm以上、捲縮保持度は60%以
上であることが必要である。ここで捲縮数はJIS、
L−1074法によつて測定したものであり、捲縮保
持度は同法によつて測定した切期捲縮率に対する
残留捲縮率の割合を(%)で表示したものであ
る。
維、合成繊維等その種類を問わず使用できる。し
かし捲縮数は3個/cm以上、捲縮保持度は60%以
上であることが必要である。ここで捲縮数はJIS、
L−1074法によつて測定したものであり、捲縮保
持度は同法によつて測定した切期捲縮率に対する
残留捲縮率の割合を(%)で表示したものであ
る。
捲縮数が3個/cm未満となると作成した繊維ウ
エブの構成繊維相互間の間隙が小さくなり、微球
体を多量含有させることが困難となる。単繊維自
体に嵩高性がなくなり、繊維密度を上げると可及
的に繊維相互間の間隙が小さくなつてゆくのであ
る。また捲縮保持度が60%未満となると、単繊維
を開繊する段階等で物理的な外力が加わり、繊維
ウエブを作成した段階で捲縮が消失してしまう傾
向にあるので好ましくない。捲縮が消失すると、
結局繊維自体の嵩高さがなくなり、構成繊維相互
間の間隙が小さくなるからである。
エブの構成繊維相互間の間隙が小さくなり、微球
体を多量含有させることが困難となる。単繊維自
体に嵩高性がなくなり、繊維密度を上げると可及
的に繊維相互間の間隙が小さくなつてゆくのであ
る。また捲縮保持度が60%未満となると、単繊維
を開繊する段階等で物理的な外力が加わり、繊維
ウエブを作成した段階で捲縮が消失してしまう傾
向にあるので好ましくない。捲縮が消失すると、
結局繊維自体の嵩高さがなくなり、構成繊維相互
間の間隙が小さくなるからである。
捲縮数3個/cm以上、捲縮保持度60%以上の単
繊維は、繊維ウエブ中に20重量%以上含有させれ
ば十分である。これ未満になると構成繊維相互間
の間隙を適度な大きさに保つことができなくなる
ので好ましくない。この単繊維以外の繊維として
は通常紡積用のステープル繊維が用いられる。
繊維は、繊維ウエブ中に20重量%以上含有させれ
ば十分である。これ未満になると構成繊維相互間
の間隙を適度な大きさに保つことができなくなる
ので好ましくない。この単繊維以外の繊維として
は通常紡積用のステープル繊維が用いられる。
微球体は、熱可塑性樹脂で形成された外壁と、
その内部に包含された熱膨張性物質とからなる。
代表的なものとしては、外殻がビニリデンクロラ
イド−アクリロニトリル共重合体で、その内部に
イソブタンが封入されたものがあげられる。
その内部に包含された熱膨張性物質とからなる。
代表的なものとしては、外殻がビニリデンクロラ
イド−アクリロニトリル共重合体で、その内部に
イソブタンが封入されたものがあげられる。
結合剤としては、アクリルニトリル−ブタジエ
ンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリル酸
系樹脂、天然ゴム等が用いられる。
ンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリル酸
系樹脂、天然ゴム等が用いられる。
微球体と結合剤とは液中に分散された状態、つ
まり混合液として繊維ウエブに付与される。付与
の方法としてはスプレー法、浸漬法等が用いられ
る。
まり混合液として繊維ウエブに付与される。付与
の方法としてはスプレー法、浸漬法等が用いられ
る。
次いで加熱工程に導入されるが、この加熱は混
合液の乾燥、微球体の外壁の軟化及び熱膨張性物
質を膨張が起こる条件でなければならない。従つ
て用いた分散媒及び微球体によつて加熱条件が決
定される。
合液の乾燥、微球体の外壁の軟化及び熱膨張性物
質を膨張が起こる条件でなければならない。従つ
て用いた分散媒及び微球体によつて加熱条件が決
定される。
加熱工程を経ることにより、結合剤は繊維ウエ
ブ中の構成繊維相互の接触点に固着され、微球体
は膨張し実質的に体積が増大し、微小中空体を含
有した不織布が得られる。
ブ中の構成繊維相互の接触点に固着され、微球体
は膨張し実質的に体積が増大し、微小中空体を含
有した不織布が得られる。
本発明においては捲縮数3個/cm以上で捲縮保
持度60%以上の単繊維を用いて繊維ウエブを作成
するので、単繊維自身嵩高性を失つておらず、構
成繊維間隙の比較的大きいものが得られる。それ
故、多量の微球体が包含できると共に出来上がつ
た不織布においても微小中空体と構成繊維との間
には間隙が形成されかつその連通状態も良好であ
る。また単繊磯自身の嵩高性故、構成繊維間隙を
小さくすることなく繊維密度を向上させることが
比較的容易である。従つて得られた不織布の強度
低下も少ない。
持度60%以上の単繊維を用いて繊維ウエブを作成
するので、単繊維自身嵩高性を失つておらず、構
成繊維間隙の比較的大きいものが得られる。それ
故、多量の微球体が包含できると共に出来上がつ
た不織布においても微小中空体と構成繊維との間
には間隙が形成されかつその連通状態も良好であ
る。また単繊磯自身の嵩高性故、構成繊維間隙を
小さくすることなく繊維密度を向上させることが
比較的容易である。従つて得られた不織布の強度
低下も少ない。
以上のような次第で微小中空体の体積を不織布
体積に対して60体積%程度にすることができ、含
浸させる樹脂量を減少させることができると共に
不織布への樹脂の含浸性も低下することがなく、
繊維強化プラスチツクスを得ることができる。
体積に対して60体積%程度にすることができ、含
浸させる樹脂量を減少させることができると共に
不織布への樹脂の含浸性も低下することがなく、
繊維強化プラスチツクスを得ることができる。
以下実施例に基いて説明する。
実施例
捲縮数4個/cm、捲縮保持度40%で3デニー
ル、64mm長の通常紡積用に用いるポリエステル繊
維60重量%と、捲縮数4個/cm、捲縮保持度85%
で5デニール、58mm長のポリエステル繊維40重量
%とを均一に混合して目付78g/m2の繊維ウエブ
を作成した。
ル、64mm長の通常紡積用に用いるポリエステル繊
維60重量%と、捲縮数4個/cm、捲縮保持度85%
で5デニール、58mm長のポリエステル繊維40重量
%とを均一に混合して目付78g/m2の繊維ウエブ
を作成した。
別途、結合剤としてポリアクリロニトリル、微
球体としてイソブタンを内包し外殻がビニリデン
クロライド−アクリロニトリル共重合体で形成さ
れたもの、を重量比で6:4にして混合水溶液を
作成した。
球体としてイソブタンを内包し外殻がビニリデン
クロライド−アクリロニトリル共重合体で形成さ
れたもの、を重量比で6:4にして混合水溶液を
作成した。
繊維ウエブに混合水溶液を含浸し、次いで135
℃にこれを加熱した。出来上がつた不織布は148
g/m2、厚み4mm、強度15Kg/5cm巾であつた。
また微小中空体の占有体積は60体積%であり、構
成繊維の占有体積は各々3体積%、結合剤の占有
体積は1.5体積%であり、従つて不織布の空間容
積は35.5体積%であつた。
℃にこれを加熱した。出来上がつた不織布は148
g/m2、厚み4mm、強度15Kg/5cm巾であつた。
また微小中空体の占有体積は60体積%であり、構
成繊維の占有体積は各々3体積%、結合剤の占有
体積は1.5体積%であり、従つて不織布の空間容
積は35.5体積%であつた。
この不織布に不飽和ポリエステル樹脂を含浸さ
せたところ約40秒で完全に含浸は完了し、含浸性
は良好であることが判明した。
せたところ約40秒で完全に含浸は完了し、含浸性
は良好であることが判明した。
比較例
実施例で用いた通常の紡積用のポリエステル繊
維100%を用いて、実施例と同様の条件で空間容
積35.5体積%の不織布を作つた。この不織布の強
度は11Kg/5cm巾であつた。しかも不飽和ポリエ
ステル樹脂を含浸させたところ約100秒もかかつ
て含浸が完了した。
維100%を用いて、実施例と同様の条件で空間容
積35.5体積%の不織布を作つた。この不織布の強
度は11Kg/5cm巾であつた。しかも不飽和ポリエ
ステル樹脂を含浸させたところ約100秒もかかつ
て含浸が完了した。
Claims (1)
- 1 捲縮数3個/cm以上及び捲縮保持度60%以上
の単繊維を少なくとも20重量%以上含有する繊維
ウエブを作成し、次いで外壁は熱可塑性樹脂で形
成されると共に内部には熱膨張性物質が包含され
てなる微球体と結合剤との混合液を前記繊維ウエ
ブに付与し、次いで加熱することにより、混合液
を乾燥させて、前記繊維ウエブを構成する繊維相
互の接触点に前記結合剤を固着させると共に、前
記微球体の外壁を軟化させかつ前記熱膨張性物質
を膨張させて微球体の体積を実質的に増大させる
ことを特徴とする微小中空体を含有した不織布の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57118818A JPS599254A (ja) | 1982-07-07 | 1982-07-07 | 微小中空体を含有した不織布の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57118818A JPS599254A (ja) | 1982-07-07 | 1982-07-07 | 微小中空体を含有した不織布の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS599254A JPS599254A (ja) | 1984-01-18 |
JPH0156176B2 true JPH0156176B2 (ja) | 1989-11-29 |
Family
ID=14745893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57118818A Granted JPS599254A (ja) | 1982-07-07 | 1982-07-07 | 微小中空体を含有した不織布の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS599254A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL8500242A (nl) * | 1985-01-29 | 1986-08-18 | Firet Bv | Werkwijze voor het vervaardigen van een vezelvlies waarin microbolletjes zijn opgenomen. |
JPH0644900B2 (ja) * | 1988-01-05 | 1994-06-15 | 金井 宏之 | 不織布クリーナー |
JPH01207459A (ja) * | 1988-02-15 | 1989-08-21 | Sekisui Chem Co Ltd | 軽量・剛性構造材の製造方法 |
US5258089A (en) * | 1988-08-05 | 1993-11-02 | Sekisui Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Method for producing interior-finishing material for use in automobiles |
JPH0428468A (ja) * | 1990-05-21 | 1992-01-31 | Ube Ind Ltd | アルミニウム鋳物の製造方法 |
-
1982
- 1982-07-07 JP JP57118818A patent/JPS599254A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS599254A (ja) | 1984-01-18 |
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