JPH0153880B2 - - Google Patents

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JPH0153880B2
JPH0153880B2 JP59031577A JP3157784A JPH0153880B2 JP H0153880 B2 JPH0153880 B2 JP H0153880B2 JP 59031577 A JP59031577 A JP 59031577A JP 3157784 A JP3157784 A JP 3157784A JP H0153880 B2 JPH0153880 B2 JP H0153880B2
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Efu Torensu Hooru
Ai Jonsuton Maagaretsuto
Jiro Imai
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Publication of JPH0153880B2 publication Critical patent/JPH0153880B2/ja
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/16Purine radicals
    • C07H19/20Purine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、2,5−インターヌクレオチド結
合、1〜15個のリボースアデニンユニツトおよび
末端モルホリンユニツトを有するヌクレオチド化
合物に関し、詳しくは前記のヌクレチド化合物の
抗腫瘍剤またはインターフエロンによる自己免疫
性の病気の治療剤に関する。 〔技術の背景および従来技術〕 2−5Aは、一般式:ppp5′A2′(p5′A)n(n≧
2)で示される2′,5′−結合リボヌクレオチドで
ある。2−5Aは、インターフエロンによつて誘
起される2−5A合成酵素と呼ばれる酵素によつ
て、 n ATP−ppp5′A2′(p5′A)n+(n−1)pp
(n≧2)という具合にATPからつくられる。2
−5A合成酵素は2−5Aポリメラーゼ、2′,5′−
ヌクレオチジルトランスフエラーゼと呼ばれてい
ることもある。2−5Aはエンドリボヌクレアー
ゼ(R Nase L、R Nase F)を活性化し、
活性化されたエンドリボヌクレアーゼはRNAを
UpA、UpUまたはUpGの断片に裂開する。この
ために、2−5Aは、真核細胞の無細胞系抽出物
における蛋白質合成の潜在的な阻止剤(IC50:〜
10-9M)とされている。 2−5Aによる蛋白質合成阻止のメカニズムは
インターフエロンの抗ウイルス作用のメカニズム
に結び付けられている。すなわち、インターフエ
ロンは宿主細胞に2−5A合成酵素を誘導し、さ
らにこの酵素は、ウイルスの模写によつて生成し
た2本鎖RNAにより活性化された2−5Aを合成
する。合成された2−5AはR Nase Lを活性
化しウイルスのm RNAを分解して蛋白質合成
阻止をもたらす。2−5Aに関する多くの研究お
よびこのような2−5Aによる蛋白質合成の抑制
は、2−5Aのウイルス病またはガンの治療剤と
しての用途を暗示するものである。 しかしながら、2−5A自身はイオン的性質を
有しているため、細胞内に入り込むことが難かし
く、また2−5Aは2′,5′−ホスホジエステラーゼ
により分解されるので、生体内または細胞抽出物
内の寿命が短かく、その生物学的活性は意外に弱
い。 単一のヌクレオシドのリボース環のモルホリン
環への変換がJ.C.キムによつて報告され
〔Biochemistry第2巻第344−350漿(1963年)〕
この化合物の正確な構造がブラウン等によつて公
表された〔J.Chem.Soc.第5072−5074漿(1965
年)〕。しかし、キムの化合物は、次の理由により
本発明の化合物と容易に区別することができる。
(1)単一のモルホリン環に変換された単一のリボー
スを有するだけのものであること、(2)モルホリン
のNにメチル置換があるだけであること、(3)ホス
フエート部分がないこと、および(4)生物学的活性
の増強がないことにおいて本発明の化合物とは異
なるからである。 米国特許第3532695号明細書および米国特許第
3542776号明細書は、過ヨウ素酸塩による変換が
プリンリボシドをモルホリノイソニコチンアミド
に酸化したことを開示する。 また米国特許第3687808号明細書はポリヌクレ
オチド鎖上のホスフエートのチオ同族体による置
換または存在するホスフエートにこのような同族
体を結合することを開示する。 また米国特許第3579890号明細書は多糖類およ
びポリペプチドのイミダゾリル誘導体を開示す
る。 さらに米国特許第3850749号明細書は2′,(3′)
−o−イソパレリルApApApAを含むオリゴリボ
ヌクレオチドを開示する。これには末端のモルホ
リンの開示はなく、また総べての化合物は、3′,
5′−インターヌクレオチド結合を有するものであ
る。 さらに米国特許第3998822号明細書は、モルホ
リノを含むピリドーピリダジンを開示する。 さらになお米国特許第4000137号明細書および
米国特許第4041037号明細書は抗腫瘍剤として有
用なイノシン、アデニンおよびシチジンを含む
種々の合成ヌクレオチドを開示する。 さらにまた米国特許第4210746号明細書は
pppApApAを開示する。 もう1つ米国特許第4302533号明細書は(2,−
5)pppApApAを開示する。 これらの化合物のほとんどのものは末端に置換
モルホリンがなく、また2,5−結合のないもの
もあり、これらの点にいずれかによつて本発明の
化合物と明らかに相違し、明確に区別することが
できる。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、細胞内における蛋白質合成の
阻止に有効である2′,5′−結合リボアデニレート
の新規誘導体を提供することにある。 本発明は、次に示されるとおりである。即ち、 (1) 一般式: 式中、−Yは、末端フオスフエート上以外で
は常にHであり、末端フオスフエート上では、
H、アデノシン、またはC1〜20の第1級または
第2級アルコールである。 −mは、0、1、2、3または4である。 −nは、1から15までの整数である。 −Zは、HまたはC1〜50の炭化水素或いは置
換炭化水素であつて、その炭素原子の1つを通
してモルホリン環のN原子に結合する基であ
る。 を有し、2′,5′−インターヌクレオチド結合、
少なくとも1個のリボースデニンユニツトおよ
び末端モルホリンユニツトを有することを特徴
とするヌクレオチド化合物であり、また、 (2) 上記(1)のヌクレオチド化合物においてZが1
〜40の炭素原子を有するものであるヌクレオチ
ド化合物とすることができ、更に (3) 上記(1)のヌクレオチド化合物においてZが1
〜30の炭素原子を有するものであるヌクレオチ
ドとすることができる。また、 (4) 上記(2)のヌクレオチド化合物においてZが、
【式】そしてR1およびR2は同一か または異なつたものであり、またその各々は、
水素;飽和または不飽和および分枝または直鎖
であるアルコールとそれらに相応するエステ
ル、エーテルおよび酸;ステロール;アミノ
酸;第1級アミン;芳香族炭化水素;シクロア
ルカンとシクロアルケン;モノケトン;ニトリ
ル;フエノール;脂肪酸;二塩基性カルボン
酸;および置換されたときは上記の化合物から
なる群より選択されたものでありうるが、ただ
しZは、 (a) モルホリノ部分のチツ素に結合する遊離の
炭素を常に有する、 (b) 化合物の残りの部分の増強された生物活性
と調和しないものでない、 (c) 化合物の残りの部分の分解に対する増大し
た抵抗性と調和しないものでない、 (d) 生体内に服用されたときに、薬剤的に調和
しない化合物をつくらない、 ヌクレオチド化合物とすることができ、ま
た、 (5) 上記(1)のヌクレオチド化合物においてZが複
合糖類であるヌクレオチド化合物とすることが
でき、また (6) 上記(1)のヌクレオチド化合物においてZが、
式:
【式】であり、またR1およびR2の双 方がメチルであるヌクレオチド化合物とするこ
とができ、また (7) 上記(4)のヌクレオチド化合物においてR1
よびR2の一方がHであり、他方がペンチル、
ε−アミノペンチルまたは
〔発明の具体的な説明〕
本発明のヌクレオチド化合物のより好ましい形
は、ホスフエートのない化合物(m=0)、モノ
ホスフエート(m=1)およびトリホスフエート
(m=3)である。しかしながら本発明の化合物
のジホスフエート(m=2)およびテトラホスフ
エート(m=4)の形のものもまた有用である。
mが3を超えると、その化合物はモノ−およびト
リ−型に裂開し易くなると考えられる。 YがHにあるのが好ましい。YがHでない場
合、置換基部分Yは、化合物の性質に影響するよ
うに作用する。たとえば、YがHである本発明の
化合物において、最も効果的な抗ウイルス性の化
合物はトリホスフエートであるが、モノホスフエ
ートは、インターフエロンに対する強い毒性反応
を阻止するためまたは自己免疫欠乏疾患を処理す
るために、細かく調整する化学療法においてより
効果的である。一般的に、ジホスフエートおよび
テトラホスフエートは、(YがHである場合)ト
リホスフエートと同様な効果を示す。ホスフエー
トのない化合物も、恐らくトリホスフエートと同
様に行動するだろう。YがH以外の置換基部分で
ある場合、テトラホスフエートはYがHであると
きのトリホスフエートと同様に行動するだろう。
YがH以外の置換基部分である場合トリホスフエ
ートは、モノホスフエートまたはYがHであると
きのトリホスフエートと同様に行動するだろう。
そしてジホスフエートとモノホスフエートは、Y
がHであるときのモノホスフエートと同様に行動
するだろう。 ()式において、nは1から15までの整数で
ありうる。合成法において可能な変化のゆえに、
n値は絶対数よりもむしろ平均でありうる。リボ
ースモノマー(n=1)が本発明で有用である
が、リボースの低重合物(n=2ないし6)が好
ましく、またリボースオリゴマー(n=2、3ま
たは4)が最も好ましい。化合物はこれらのモノ
マーおよびポリマーの混合物であつてよい。 ()式において、ZはH或いは複素環のモル
ホリノ環の窒素に結合したC1-50の炭化水素また
は置換炭化水素であつてもよい。結合は置換基部
分の炭素原子の1つを通してなされるべきであ
り、またそれゆえにかかる結合のための遊離の炭
素原子を有しない結合基はこの発明から排除され
る。またこの発明の化合物の望ましい生物学的活
性または安定性を妨ぐ置換基部分も排除される。 好ましくは、Zは次の式を有する。 式において、R1およびR2(またはZ自体)は同
一または異なつた基であることが可能であり、水
素またはC1-50、好ましくはC1-40、より好ましく
はC1-30、最も好ましくはC1-20を有する次の部分
のいかなるものであつてもよい。 (a) アルコールおよびそれらに相当するエステ
ル、エーテルおよび酸であつて、これらは飽和
または不飽和、分枝または直鎖であつて、好ま
しくは直鎖および不飽和またはステロールであ
つて次のものを含むが、これらに限定されな
い。 Γ1−テトラデカノールおよび1−オクタコサ
ノールのような直鎖の一価飽和アルコール、 Γシス−9−ヘキサデセノールおよびシス−9
−アイコセノールのような直鎖の一価不飽和
アルコール、 Γキミルアルコールおよびセラチルアルコール
のような二価アルコール、 Γグリセロールおよびプロピレングリコールの
ような多価アルコール、 Γアミノイソプロパノールおよびアミノシクロ
ヘキセノールを包含するアミノアルコールの
ような置換アルコール、 (b) ラノステロール、ルペオール、アルフア−ア
ミリン、コプロステロール、アグノステロー
ル、コレステロール、シトステロール、スチグ
マステロール、ブラシカステール、エルゴステ
ロール、ルミステロール、タキステロール、お
よび7−ジヒドロコレステロールのようなステ
ロール(脂環族アルコール)、特にコレステロ
ールおよびエルゴステロール、 (c) エタン、インペンタン、デカン、イナデカ
ン、およびテトラセンタンのようなアルカン、 (d) プロピレン、ブタジエン、テトラメチルエチ
レン、およびイソプレンのようなアルケン、 (e) グリシン、アラニン、パリン、ロイシン、イ
ソロイシン、フエニルアラニン、セリン、スレ
オニン、メチオニン、システイン、シスチン、
チロシン、ジヨードチロシン、チロキシン、ト
リプトフアン、アスパルチン、グルタミン、ア
ルギニン、およびヒスチジンのようなアミノ
酸、 (f) ブチルアミン、オクチルアミン、およびウン
デシルアミンのような第1級アミン(第2級、
第4級または第4級アミンではないが)、 (g) ベンゼン、キシレン、ナフタレン、コロネ
ン、およびスチルベンのような芳香族炭化水
素、 (h) シクロプロパン、シクロペンタン、スピロペ
ンタン、およびデカリンのようなシクロアルカ
ンおよびシクロアルケン、 (i) アセトン、ジエチルケトン、およびシクロヘ
キサノンのようなモノケトンおよびアセトン、 (j) トリプロピオニトリル、アクリロニトリル、
およびマロノニトリルのようなニトリル、 (k) フエノール、クレゾール、ナフトール、およ
びアルキルフエノールのようなモノヒドロキシ
であるフエノール、 (l) 次のものを含む有機酸(上記のアルコールに
相当するものに加えて) Γペンタノイツク、トリデカノイツク、および
テトラコサノイツクのようなn−飽和酸およ
びそれらのメチルエステル(メタノイツクを
除く)、 Γ21−トリアコテノイツク、9,12−オクタデ
カジエノイツク、9,12,15−オクタデカト
リエノイツク、および12−ヒドロキシ−9−
オクタデカノイツクのようなモノおよびポリ
不飽和脂肪酸(エポキシを除く)、 Γ3−メチルブタノイツク、10−メチルステア
リツク、および13−(2−シクロペンチル)
トリデカノイツクのような分枝鎖脂肪酸、 Γマロニツク、サクシニツク、アジピツク、ア
ゼライツク、およびフタリツクのようなC2
よりも大きい二塩基酸、 上記の広範囲の適例に限定されるものではない
が、本発明の目的のためには、Zのいかなる置換
基部分も有用であり、次の限定的な条件を満たし
ている事が常に提示され明らかにされていなけれ
ばならない。 (1) モルホリノ部分の窒素に結合するために遊離
の炭素を常に有すること、 (2) この発明の化合物の残りの部分の増強された
生物学的活性を低下することのないこと、 (3) この発明の化合物の残りの部分の分解に対す
る増強された抵抗性を減少させないこと、 (4) それが生体内に服用される場合に、この発明
の化合物を薬剤的に不適当なものにさせないこ
と、および (5) 1−50、好ましくは1−40、より好ましくは
1−30、最も好ましくは1−20の炭素原子の総
数を有すること、 特に興味のあるのは、既に合成された本発明に
よる化合物であつて、さらにその詳細は以下に記
載されるものである。このような化合物は、Zが
複合糖類であるもの、またZが−CH−R1R2であ
つて、R1およびR2の一方が水素であるが、他方
がペンチル、ε−アミノペンチルまたは
【式】(パラ)であるか或いは R1およびR2の双方がメチルであるものを包含す
る。 過ヨウ素酸塩酸化/シツフ塩基の生成/水素化
ホウ素還元のサイクルによるp5′A2′(p5′A2′)
np5Aの化学的修飾は、2′−末端ヌクレオチドの
リボースがN−置換モルホリン(アザヘキサビラ
ノース)に変えられた一連の2−5A類似化合物
を生成する。この修飾を有する2′,5′−オリゴリ
ボアデニール、5′−モノホスフエートは、2−
5Aまたはポリ(I)ポリ(C)の作用の拮抗剤としては、
未修飾のp5′A2′p5′A2′p5′Aよりも5−10倍強力
であつた。四量体トリホスフエート
ppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aに対するこの修飾の
適用は、蛋白質合成の阻止剤または2−5A依存
エンドリボヌクレアーゼの活性化剤として
ppp5′A2′p5′A2′p5′A(2−5A三量体トリホスフエ
ート)の活性の10倍の活性を有する類似化合物を
もたらした。今日までに報告された最も強力な2
−5A誘導体である新規な2−5A類似化合物は
10-10M(50%最大阻止濃度)の濃度において、脳
心筋ウイルスRNAによりプログラムされたマウ
スのL細胞の抽出物中の翻訳を阻止した。かかる
N−置換モルホリンで修飾された2′,5′−オリゴ
リボアデニレートの総べての化合物は、2−5A
またはその誘導体が急速に破壊される条件下でL
細胞抽出物による分解に対して極度に抵抗性のあ
ることが見出された。これらのデータは、2−
5Aホスホジエステラーゼの作用のために完全な
末端リボース環を必要とすることを示唆する。か
くして2−5Aの2′−未端の大規模な化学的修飾
は、その生物学的活性に対して影響しないが、逆
に分解に対する抵抗性のような都合のよい性質を
共に付与することを可能にする。 以下の検討において省略形が用いられる。 PEI:ポリエチレンイミン、EMCV:脳心筋炎
ウイルス、HPLC:高速液体クロマトグラフイ
ー、DMOS:ジメチルスルホキシド、ds
RNA:二重ラセン(構造)のRNA、および
DMF:ジメチルホルムアミド。 オリゴマクレオチドであつて、2′,5′−ホスフ
オジエステル結合を有する化合物は3′,5′−結合
のものよりも酵素分解に対してかなり抵抗性があ
るが、この2′,5′−結合を持つオリゴヌクレオチ
ドを分解できる酵素がインターフエロン処理若し
くは無処理細胞抽出液中に存在する事が報告され
ている。この酵素は2−5A
(ppp5′A2′p5′A2′p5′A)をその2′−未端から分解
し5′−AMPおよび5′−ATP(5−末端のN−1か
ら)を生じる。粗抽出物においては、5′−末端
(N−1)は、ホスフアターゼの作用のゆえに、
ATPとして生成されない。 2−5Aを分解する酵素は、他に記載されたホ
スホジエステラーゼ(例えば、Crotalus atroxか
ら精製される蛇毒ホスホジエステラーゼ)と基質
特異性において類似しており、末端の2′(3′)リ
ボースの水酸基を化学的に修飾し、オリゴヌクレ
オチド鎖の切断速度を顕著に遅らせる働きをす
る。2−5Aの分解に働くホスホジエステラーゼ
活性は酵素反応の認識部位として完全な2′−及び
3′−水酸基を有する末端リボースを必要とするだ
ろう。この仮説は、本明細書に記載済みである
が、2′−末端のリボース全体を遊離の水酸基のな
いモルホリン部分で置換したオリゴリボヌクレオ
チドの代謝安定性の結果からも裏付けられる。他
の研究でも、2−5Aのコルデイセピン
(Cordycepin)推定類似化合物である
ppp5′(3′dA)2′p5′(3′A)2′p5′(3′DA)はHe
La細
胞の抽出物中で増強された安定性を有することが
報告されている。加えて本発と同一条件下で、コ
ルデイセピン類似化合物の5′−モノホスフエート
のp5′(3′dA)2′p5′(3′dA)2′p5′(3′dA)は
2時間
のインキユペーシヨン後、僅かに17%が分解され
たに過ぎない。一方、末端の3′−o−メチル化類
似体のppp5′A2′p5′A2′p5′Amの寿命は、2−5A
自身と比較すると、細胞抽出物中において実質的
に増加したことが見出されている。最後に、2−
5Aの3′−末端をリン酸化した誘導体はウサギの
網赤血球またはエールリツヒ腹水ガン細胞の抽出
物による分解に対してより安定であることが報告
された。 本発明の結果は、2−5A依存リホヌクレアー
ゼ(R Nase L)への結合とその活性化のため
に必要なオリゴヌクレオチドの構造上に関する情
報も提供する。結合と活性化は異なつた現象とし
て以前から確立されているが、以下の事実によつ
て立証される。初めに、2′−末端を修飾した四量
体トリホスフエート化合物(13)はR Nase L
の有力な活性化剤であるので、末端のリボース
(N−4)の大規模な修飾は何ら関係なく
ppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aの相当するN−4末
端のリボース位置がエンドヌクレアーゼの活性化
と結合に全く寄与しないことと同様なことを意味
する。次に、本明細書中若しくは他に記載されて
いるが、2−5Aの四量体トリホスフエートの
ppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aおよび2−5A三量体
トリホスフエートのppp5′A2′p5′A2′p5′AがR
Nase Lの活性化剤として全く同等であるという
ことと一致する。同様に、網赤血球システムにお
いてppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aおよび
ppp5′A2′p5′A2′p5′A2′pA2′p5′CpがR Nase
Lの活性化剤として同等の効果を現わすが、L
細胞システムでは、かかる3′−末端モノホスフオ
リル化類似体は修飾されていない2−5Aよりも
著しく活性が低い(≧30倍)ことが報告されてい
る。3′−o−メチル化類似体の
ppp5′A2′p5′A2′p5′Amは、RNA切断の増加を指
標として検定すると、2−5A三量体よりも約4
倍も活性的であることが確められている。従つ
て、2−5A三量体トリホスフエートの末端(N
−3)ヌクレオチドの3′−水酸基は、恐らくはエ
ンドヌクレアーゼへの結合またはエンドヌクレア
ーゼの活性化のいずれのためにも重要でないと考
えられる。2−5A三量体の末端リボース側(N
−3)の3′−水酸基を水素に置換した影響は、網
赤血球溶解物における三量体トリホスフエートの
生物学的活性が四量体トリホスフエートに比べて
変則的に低いことが既知であることから、定量的
に評価することか難かしい。2′−末端を修飾した
三量体モノホスフエート(11)が2−5A作用の拮抗
剤としてp5′A2′p5′A2′p5′Aよりも効果的である
という事実は、全部ではないが、ほとんどの2−
5A三量体の末端(N−3)ヌクレオチドのリボ
ース部分がエンドヌクレアーゼへの結合には含ま
れないことを暗示する。この結論を支持して、最
近ppp5′A2′p5′A2′p5′(2′dA)がR Nase Lの効
果的な活性化剤であることが報告された。しかし
ながら、この結論はホスホジエステラーゼを含ま
ず精製されたエンドヌクレアーゼを用いてヌクレ
アーゼ結合を直接研究するまでは仮の提証のまま
である。 要約すると、2−5AのN−3−またはN−4
−末端リボース環のN−置換モルホリンシステム
(アザヘキサピラノース)への変換はR Nase
Lへの結合を明らかに妨害しないが、2−5Aを
正常に分解する2′,5′−ホスホジエステラーゼの
作用を阻害する。この酸素の分解能に対して著る
しく増強された抵抗性は、蛋白質合成の阻止剤お
よびR Nase L作用の活性化剤として四量体ト
リホスフエート(13)の2′−末端のリボースを修
飾した際に、増強された能力と関連した。(化合
物のカツコ番号は表中の化合物番号を示す。以下
同じ。)この代謝安定性の増大は、2′−末端も修
飾した2′,5′−オリゴリボアデニレート5′−モノ
ホスフエート(11)および(12)の、2−5Aおよびポリ
(I)・ポリ(c)の作用に対する拮抗剤として活性の増
加と関連する。翻訳の阻止とRNA分解の活性化
の増強に関する限りでは、修飾した四量体トリホ
スフエート(13)は今日、報告された最も活性の
高い2−5A誘導体である。化合物(13)のよう
な修飾された誘導体は2−5Aから容易に合成で
き、更に重要なこととして2−5A分子の2′−末
端をさらに大巾に変えることも修飾の一つとして
用いられる。 (実験の手順について) 細胞抽出物の調製およびインターフエロンで処
理したまたは無処理のマウスL細胞の抽出物を用
いた無細胞系での蛋白質合成の技術と条件は他に
記述されている。 薄層クロマトグラフイーはシステムA(n
BuOH/EtOH/H2O/NH4OH、60:20:20:
1)またはシステムB(クロロフオルム/メタノ
ール、10:1)によるシリカゲルGFプレート上、
またはシステムC(0.1M NH4HCO3)またはシ
ステムD(0.25M NH4CO3)によるPEIセルロー
ス上で展開した。高速液体クロマトグラフイー
(HPLC)は超球状ODS−C−18カラム(4.6mm×
15cm)を使用し、型式110Aポンプを備えたベツ
クマン装置により、流速(1.0mL/分)で行な
われた。溶出は50mMのNH4−H2PO3(PH:7.2)
(30%)およびメタノール−水(1:1)(70%)
のイソクラチツク混合液によつた。検出波長は
260nmであつた。(マウスのL細胞抽出物におけ
る2′,5′−オリゴアデニレートの安定性 免疫化
学的研究) 400nMの最終濃度のオリゴアデニレートを蛋
白質合成条件(マイナス〔 3H〕−leuおよび
EMCY RNA)30℃で0〜6時間の間、インキ
ユーベートした。試料が除去され、0.05%ポリオ
キシエチレンソルピタンモノラウレート(PSM)
を含有するリン酸塩で緩衝した食塩水(PBS、
0.01Mリン酸ナトリウム、PH7.4、0.14M、NaCl)
の等量で希釈された。その後、95℃において10〜
15分間加熱された。冷却後、試料はEppendorfマ
イクロ遠心機中で室温にて1分間遠心分離され
た。上澄液の試料は酵素と結合した抗体で競合的
な検定分析に先立つて、0.05M PSMで連続的に
希釈された。(3倍)(化合物(11)または(12)の存在に
おける2−5A合成の反応機構) 標準的な反応混合物は次のものから構成され
た。180mM KCl 20mM Mg(OAC)2、10m
M ATP、40mM Hepes(PH7.5)、14mMβ−
メルカプトエタノール、20%グリセロールの溶液
の100μ;0.01M KCl中のポリ(I)ポリ(C)
(2.10-3Mp)、0.01M Hepes(PH7.5)または0.01M
KCl、0.01M Hepes(PH7.5)(−ds RNA、対照)
のいずれか10μ;水に溶解した5μの潜在的阻
止剤の5μ;水に溶解した〔α−32p〕−ATP
(30.8Ci/mモル、0.645m Ci/mlアマーシヤム
サーレ社製)の65μ;インターフエロンで処理
された(10単位/ml)マウスのLK細胞のミクロ
コツカスのヌクレアーゼで処理されたS30抽出物
の20μ。インキユベーシヨンは30℃において表
記された時間で行なつたが、適当量(35μ)を
除去し、そして冷水で10倍に希釈した。これらの
希釈された反応混合物は分析まで−90℃で凍結さ
れた。 反応混合物は、希釈された反応混合物の2μ
をプラスチツクのPEIセルロースプレート(メル
ク社製)上にスポツトし薄層クロマトグラフイー
によつて分析された。そのプレートは先ず溶媒シ
ステムDにより、その後溶媒システムCにより3
回展開された。よく通風されたフード(風洞)に
おいて完全に乾燥後、そのプレートはデユポン社
のCronex強化スクリーンを使つて18時間X線フ
イルム(コダツクSB−5)に露光された。展開
されたフイルムの鋳型がトレーシングペーパーを
使つて製作され、tlc−プレート上に相当する放
射性のスポツトの位置の確認に使用された。その
プレートは鋳型に示された位置によつて切断し、
そして得られた小片は標準シンチレーシヨン瓶に
おいて10mlのフルオール溶液により数えられた。
総放射能に対する各々の放射能のパーセンテージ
はtlc上の化合物の位置に匹敵した。ATP、
pp5′A2′p5′A、pppA2′p5′A2′p5′Aなどの位置は
信頼すべき標準物質から決定された。 尻尾のついた(pA)3または尻尾のついた
(pA)4のどちらも2−5A二量体トリホスフエー
ト、三量体トリホスフエートまたは四量体トリホ
スフエートの合成率に意義のある効果を与えなか
つたことは明白である。2−5Aに関連した生産
物はポリ(I)ポリ(C)の不存在においては合成できな
かつた。 過ヨウ素酸塩酸化/シツフ塩基生成/水素化ホ
ウ素還操作による2−5Aおよび関連オリゴヌク
レオチドの誘導体に関する試験的研究のために、
アデノシンおよびATPは基質のモデルとして選
択された。そしてヘキシルアミンがシツフ塩基生
成のアミンとして用いられた。ホスフエート残基
のβ−除去または得られる3−アザヘキソピラノ
ース環の分解のような可能性のある複雑な反応は
認識されなかつた。その理由として、溶媒のPHを
ヘキシルアミン結合後に注意深く8.6に調整し、
シアノ水素化ホウ素ナトリウム還元後に6.5に調
整した結果、アデノシンまたはATPから化合物
(7)および(8)のすぐれた収率が得られたことによる
と考えられる。
【表】
〔修飾された(2′→5′)オリゴリボアデニレートの生物学的活性の評価〕
これまでの研究は、5′−モノホスフオリル化さ
れたオリゴリボアデニレートの
p5′A2′p5′A2′p5′Aが2−5Aで活性化されたリボ
ヌクレアーゼと結合することができ、そしてポリ
(I)・ポリ(C)と同様に2−5A自身の蛋白質合成阻
害効果を防げることを示した。この観察は、与え
られたヌクレオチドまたはオリゴリボヌクレオチ
ドが2−5Aで活性化されたリボヌクレアーゼに
意義のある結合をすることができるかどうかを決
定するため比較的簡単なアプローチを提供した。
このために(2′→5′)オリゴアデニレート5′−モ
ノホスフエート(11)および(12)が最初に脳心筋炎ウイ
ルスのRNAによりプログラムされたマウスのL
細胞抽出物中においてppp5′A2′p5′A2′p5′Aの翻
訳阻止効果を妨げることができるか否かによつて
評価された。実験では、2−5Aの三量体の
ppp5′A2′p5′A2′p5′Aを種々の濃度で添加し、他
の文献の数値と同じ50%最大応答を与える濃度〜
2×10-9モルで翻訳を阻止するテトラヌクレオチ
ド5′−モノホスフエートの存在、不存在下で検討
した。しかしながら化合物(12)が、8×10-5Mの濃
度で存在すると、蛋白質合成の50%最大阻止をも
たらすのに必要とされた2−5A三量体トリホス
フエートの濃度において少なくとも1000倍の増加
があつた。四量体(12)自体は翻訳に対して意義のあ
る効果はなかつた。 2′−末端を修飾したオリゴリボヌクレオチドが
2−5A作用の拮抗剤としていかに効果的である
かを知るために、これらのものは、実験において
修飾されていない三量体モノホスフエート
p5′A2′p5′A2′p5′Aと比較された。この実験にお
いて2−5A三量体トリホスフエートの濃度を
20nMに保持し、そしてp5′A2′p5′A2′p5′A、修飾
された三量体モノホスフエート(11)または修飾され
た四量体モノホスフエート(12)の濃度を変化させ
た。これらの条件の下では、2−5Aの作用を妨
げるために必要とされた(2→5)オリゴリボヌ
クレオチドの濃度はオリゴヌクレオチドの性質に
依存した。2−5Aによる翻訳の阻止において50
%の減少をもたらすのに必要な濃度の比較によつ
て、オリゴモノヌクレオチドモノホスフエートを
2−5A作用の拮抗剤として次の(減少)の順序
に効果を格付けすることができる。 修飾された四量体モノホスフエート(12)(7×
10-8M)>修飾されたもの(11)(2×10-7M)>
p5A2p5A2p5A(1.4×10-6M)p5′A2′p5′A2′p5′A
に対する最後の数値は先に報告さされたものと一
致している。 2′−末端を修飾した(2′→5′)オリゴヌクレオ
チドがp5′A2′p5′A2′p5′Aと同様のメカニズム
(すなわち2−5A依存性エンドリボヌクレアーゼ
の活用を妨げることによる)によつて2−5Aの
蛋白質合成阻止作用を妨げたかどうかを確めるた
めに、マウスのL細胞抽出物中において〔 3H〕
脳心筋炎ウイルスのRNAの2−5Aで増強された
分解を修飾された四量体モノホスフエート(12)の存
在または不存在において、追試した。脳心筋炎ウ
イルスのRNAの2−5Aで活性化された分解は、
化合物(12)によつて妨げられた。さらに化合物(11)の
8×10-5Mの濃度は最大の阻止の50%をもたらす
のに約1000倍のppp5′A2′p5′A2′p5′Aの濃度の増
加をもたらしたので、この結果と上記の結果は良
好な一致があつた。 オリゴマーのp5′A2′p5′A2′p5′Aは、インター
フエロンで処理されたマウスのL細胞の抽出物中
でポリ(I)・ポリ(C)によつて生ずる蛋白質合成阻止
のほとんどを妨げることができる。この観察はポ
リ(I)・ポリ(C)の阻止効果が2−5A合成酵素−エ
ンドヌクレアーゼによつて主として仲介されるこ
とを意味する。修飾されたオリゴヌクレオチド(11)
および(12)はp5′A2′p5′A2′p5′A自身よりも2−5A
作用のより効果的な拮抗剤であることが知られて
いるが、かかるオリゴマーがポリ(I)・ポリ(C)の拮
抗剤としていかに効果的であるかを決定すること
に興味があつた。一つの実験においてポリ(I)・ポ
リ(C)の濃度を2×10-5Mpにp5′A2′p5′A2′p5′A、
修飾された三量体モノホスフエート(11)または修飾
された四量体モノホスフエート(12)を2×10-4モル
から10-5モルの濃度範囲で変化させた。
p5′A2′p5′A2′p5′Aの行動様式は先に報告された
ものと同様であつた;すなわちポリ(I)・ポリ(C)に
よつて生ずる最大阻止を50%にまで減少させる濃
度は大略10-5Mであつた。しかしながら2′−末端
を修飾したオリゴヌクレオチドは(11)および(12)が
10-6Mの範囲の濃度においてポリ(I)・ポリ(C)の最
大阻害を50%減少させることができるので明らか
に秀れていた。2−5A作用を妨げることにおい
て四量体(12)が三量体(11)よりも幾分か効果的であつ
たのに対し、(11)および(12)の場合、ポリ(I)・ポリ(C)
の阻止作用を妨げることにおいては大略等しい能
力を有していた。前以つてp5′A2′p5′A2′p5′Aに
よつて観察されたように、ポリ(I)・ポリ(C)の阻止
作用の回復は完全ではなかつた。別の実験で標準
の合成酵素の検定条件の下で(11)または(12)のどちら
も2−5Aの生成の速度に影響を与えていなかつ
たので、ポリ(I)・ポリ(C)の作用の阻止は2−5A
合成の阻止によるものでなかつた。 修飾された(2′→5′)オリゴリボアデニレート
5′−モノホスフエート(11)および(12)は、修飾されて
いないp5′A2′p5′A2′p5′Aに対して2−5Aおよび
ポリ(I)・ポリ(C)の双方の作用の拮抗剤として、明
らかに秀れていたので、これに相当する末端を修
飾した(2′→5′)オリゴリボアデニレート四量体
5′−トリホスフエート(13)が合成され、そして
脳心筋炎ウイルスのRNAによりプログラムされ
たマウスのL細胞抽出物において蛋白質合成の阻
止剤として評価された。実験では、四量体トリホ
スフエート(13)は2−5A三量体トリホスフエ
ートppp5′A2′p5′A2′p5′A及び2−5A四量体トリ
ホスフエートppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aと比較
された。最大阻止の50%を達成するオリゴヌクレ
オチドの濃度を比較する目的で各々の化合物に対
して決定した。 ppp5′A2′p5′A2′p5′A:1×10-9モル、
ppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′A:5×10-10モル、修
飾された四量体トリホスフエート(13):1×
10-10モル。 2−5A四量体トリホスフエートが2−5A三量
体トリホスフエートよりも2倍も活性が高いこと
が以前に報告されていなかつたが、この結果は、
種々のL細胞抽出物および2−5A四量体トリホ
スフエートの種々の製剤など多数の場合に観察さ
れた。末端を修飾した四量体トリホスフエート
(13)は、2−5A三量体トリホスフエートよりも
10倍も活性的であり、また2−5A四量体トリホ
スフエートよりも無細胞系での蛋白質合成の阻止
剤として、5倍も活性的であることが観察されて
いる。この結果は種々の異なつたL細胞抽出物
中、2つの異なつた(13)の製剤によつて観察さ
れた。 2′−末端を修飾した四量体トリホスフエート
(13)の活性の増強は、細胞抽出物中で〔 3H〕
脳心筋炎ウイルスのRNAの分解が試験された時
にも、観察された。〔修飾した四量体トリホスフ
エート(13)は、ラベルされたRNAの分解を増
強し、50%最大反応を示す濃度で9×10-11モル
であり、これに対し、ppp5′A2′p5′A2′p5′Aでは
9×10-10モルの濃度で9×10-10モルであつた。
加えて、これらの数値と蛋白質合成阻止に対する
濃度の間には良好な相関関係があつた。 2′−末端を修飾した(2′→5′)オリゴリボアデ
ニレートの2−5A作用の拮抗剤として、また2
−5A依存性エンドリボヌクレアーゼの活性化剤
としての活性が増大したが、この原因が細胞抽出
物における種々の酵素活性の分解の増大に対して
抵抗性が増したことによりもたらされたという可
能性を調べるため、修飾されまたは修飾されてい
ないオリゴリボヌクレオチドの分解の増加に対す
る抵抗性を試験した。最初に2−5A三量体トリ
ホスフエートppp5′A2′p5′A2′p5′Aおよび四量体
トリホスフエート(13)の不活性化を第2のマウ
スのL細胞の存在しないシステム中でそれら化合
物の生物学的活性の減少を測定し追試された。マ
ウスのL細胞抽出物を用いた蛋白質合成の条件下
で、修飾した四量体トリホスフエート(13)の翻
訳阻止能力は少なくとも5時間は完全に安定して
いたが、修飾されていないオリゴマーである
ppp5′A2′p5′A2′p5′Aは約15分の半減期で急速に
破壊された。
【表】 第2シリーズの実験において、末端を修飾した
オリゴマーの5′−モノホスフエートと5′−トリホ
スフエートの双方の分解をそれに相当した無修飾
のモノ−およびトリ−ホスフエートの分解と比較
した。しかしながらこの場合、反応のコースを2
−5Aおよびその誘導体に対する免疫酵素測定検
定法を用いて追試した。この研究に使用した抗血
清は、無修飾のおよび2′−末端を修飾した2,5
−オリゴリボアデニレートの双方を、ナノモルの
範囲で50%阻止し、四量体オリゴリボアデニレー
トは相当する三量体のもの(第3表の実験)より
も2〜5倍反応性が強かつた。これに対し、二量
体は、これと同等レベルで阻止するのに約
300nMの濃度を必要とし、その反応性は著しく
弱かつた。モノヌクレオチドおよびアデノシンは
ミリモルの濃度でしか阻止できなかつた。三量体
と四量体オリゴリボアデニレートに対する抗体の
強力な反応性および二量体より小さい種によるよ
り弱い反応性から、三量体と四量体2′,5′−オリ
ゴリボアデニレートの低濃度での安定性の研究の
必要があつた。実験の部に記載した蛋白質合成条
件を変えた状態で、無修飾の2′,5′−オリゴリボ
アデニレートを最終濃度4×10-7モルのオリゴマ
ーで培養した時、抗体反応性物質の存在下で急速
な減少があつた。p5′A2′p5′A2′p5′A、
p5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aまたは
ppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aの半減期は20〜30分
であると評価された。これに対して、相当する修
飾された化合物(11)、(12)および(13)に対する抗体
の反応性は6時間培養後でも減少しなかつた。事
実、(12)および(13)を含む反応混合物の反応性は
時間とともに僅かに増加した。この増加は5′−末
端ホスフエートの部分的な解離によると考えられ
る。抗体の反応性は、5′−末端ホスフエートが
p5′A2′p5′A2′p5′Aおよび
p5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aから解離したときに、

倍および8倍増大し、そして
ppp5′A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aが
A2′p5′A2′p5′A2′p5′Aに分解されたときには、10
倍増加する。化合物(13)の生物学的活性が上記
の条件下で顕著に減少していないということを考
えると、ホスフアターゼの役割は最少であるに違
いない。しかしながら2−5Aに対する蛋白質合
成の検定は2−5Aの濃度の小さな変化(〜50%)
を確実に見い出せなかつたようである。従つて2
−末端を修飾したオリゴリボアデニレートのゆつ
くりした分解が遮へいされていれば、該当する無
修飾のポリマーのための20〜30分の半減期の評価
は最高であると見なしてよいであろう。5′−末端
ホスフアターゼは、2′−末端の修飾したオリゴリ
ボアデニレート上では、無修飾のポリマー上より
も活性的でないと仮定すると、これらの結果は、
生物学的活性の測定結果を確証するものである。
すなわち2′−末端を修飾した2′,5′−オリゴリボ
アデニレート(11)、(12)、(13)は、無細胞系の抽出
物中で修飾されていない2′,5′−オリゴリボアデ
ニレートよりもずつと安定である。 この明細書において引用された番号付きの化合
物は次のように示されるが、参照は分子式(1)にな
される。
〔2′−5′−オリゴリボアデニレートモノホスフエート(pA)n(n=2〜4)の調製〕
2′−5′−オリゴリボアデニレート モノホスフ
エート(pA)nは、鉛イオンで触媒されたアデ
ノシン 5′−ホスフオルイミダゾリド(ImpA)
の重合、または適当に保護されたA2′p5′Aまたは
A2′p5′A2′p5′Aのリン酸化によつて調製された。
鉛イオンで触媒された重合の場合、その反応混合
物は、好ましくない3′,5′ホスフエート結合異性
体を除去するために、先ずヌクレアーゼP1で処
理され、その後に、DEAEセフアデツクス
(HCO3 -)A−25カラム上で分離した。カラムは
トリエチルアンモニウム重炭酸塩(TEAB)緩
衝液(PH:7.6)(0.1M〜0.75Mの直線的濃度勾
配)によつて溶出した。各オリゴマーの純度は、
0.1M重炭酸アンモニウム緩衝液(PH:7.5)およ
び1N塩化リチウムで展開されたPEIセルロース
tlcプレート上でチエツクされた。 次に、本化合物を薬剤として使用するための試
験例を記載する。 試験例 1 (急性毒性試験) マウス30匹(ICR雄、23±1g)を使用し、本
発明の化合物、修飾された四量体トリホスフエー
ト(13)を生理食塩水に溶解し、腹腔内投与し、
50%致死量LD50をアツプダウン法により求めた。
その結果、約78mg/Kgであることが検定できた。 試験例 2 (薬理効果) 抗腫瘍効果試験は、In vivoにおいて、皮下移
植したザルコーマ180腹水腫瘍細胞に対する本発
明の化合物の腫瘍増殖抑制効果を下記の通り検定
した。 本発明の化合物は修飾された四量体トリホスフ
エート(13)とポリ−L−リジンとの接合体を実
施例4に記載した方法で調製した。 雄性ICR系マウス(体重23±1g)の6匹を一
群としてザルコーマ180腹水腫瘍細胞106個を各マ
ウスの背部皮下に移植した。腫瘍移植後24時間後
より担体ポリ−L−リジンと結合した本発明の化
合物を生理食塩水に溶解し1日1回連続7日間マ
ウスの腹腔内に投与した。薬剤は全て1me/100
g体重となる様に調製し、対照群には同量の生理
食塩水のみを同様に腹腔内に投与した。腫瘍細胞
移植後、10日目に腫瘍を滴出し、その重量を測定
し、対照群の腫瘍の重量に対する薬剤投与群の平
均腫瘍重量比から腫瘍増殖抑制率(%)を求め
た。その結果を第4表に示した。 この結果から本発明の化合物に優れた抗腫瘍効
果が認められ、抗腫瘍薬としての用途が期待され
ることが確認された。
〔化合物12の調製によつて示された脂肪族第1アミンによる(pA)nの誘導体化のための方法〕
2′−5′(pA)4(415ODS258、10μモル)の氷冷溶
液に水(300μ)と0.1Mメタ過ヨウ素酸ナトリ
ウム(120μモル)が加えられた。反応混合物を
氷上で20分間撹拌後、ヘキシルアミン(8μ、
60μモル)が加えられ、そして溶液のPHが10%酢
酸によつて、8.5に直ちに調整された。反応混合
物を、氷上でさらに20分間撹拌し、0.5Mシアノ
水素化ホウ素ナトリウム(100μ)が加えられ
た。溶液は、10%酢酸でPH6.5に滴定され、そし
て氷上で40分間撹拌し続けた。そこで反応混合物
は、DEARセフアデツクス(HCO- 3)A−25カ
ラム(1.0×20cm)に適用され、そのカラムは
0.35M〜0.40M TEAB(PH:7.6)の直線濃度勾配
(250ml/250ml)によつて溶出した。適当なフラ
クシヨンを集め、真空乾燥濃縮し、そして
TEAB衝緩液を除去するために、数回水ととも
に蒸発させた。ヘキシルアミンの尻尾のついた
(pA)4(12)は、残渣をメタノール(300μ)溶解
し、それを乾燥アセトン中のヨウ化ナトリウム溶
液(50mg/5ml)中に注入することによつて、ナ
トリウム塩として単離した。得られた沈澱物を遠
心分離し、乾燥アセトン(各3ml)で2度洗浄
後、P2O5上で真空乾燥させた。収率は、258nm
における吸光度(354OD258、8.5μモル)による
と、85%であつた。同様な手順が、総べての尻尾
のついたオリゴヌクレオチドモノホスフエートを
調製するために採用された。 実施例 2 〔2−末端を修飾した(pA)4のトリホスフエ
ート(三リン酸)の調製〕 ヘキシルアミンの尻尾のついた四量体モノホス
フエートの化合物12(354OD258、8.5μモル)は乾
燥DMSO(250μ)に溶解され、そしてカルボニ
ルジイミダゾール(9.5mg、58.6μモル)がそれに
加えられた。室温において40分間撹拌後、反応混
合物全体は乾燥アセトン中のヨウ化ナトリウム
(50mg/6ml)に注加された。得られた沈澱物は
遠心分離され、乾燥アセトン(2×3ml)で洗浄
後室温において3時間P2O5上で真空乾燥された。
DMF(200μ)中の0.5Mトリブチルアンモニウ
ムピスホスフエート溶液がこの乾燥沈澱物に添加
された。反応混合物は室温で24時間放置された
後、冷水(1ml)が加えられた。希釈された溶液
はDEAEセフアデツクス(HCO3 -)A−25カラ
ム(1.0×20cm)に適用され、0.3M〜0.6M
TEAB(PH:7.6)の直線濃度勾配(250ml/250
ml)によつて溶出された。適当なフラクシヨンを
集め蒸発後、トリホスフエート13が上記と同じ方
法によつてナトリウム塩として単離された。
(133OD258)、(3.2μモル、収率37.6%) 31PNMR(D2O):−0.65、−0.77、−0.87、−5.63
(d、J=19Hz)、−10.70(d、J=18Hz)、−20.89
(t、J=18Hz)化合物13は上記のHPLC条件下
で7.19分の保持時間を有し、99%以上の純度であ
つた。 実施例 3 9−(3′−アザ−4′−ヘキシル−1′,2′,3′,
4′−テトラデオキシヘキソプラノス−1′−イ
ル)−アデニン〔2−(9−アデニル)−6−ヒ
ドロキシメチル−4−ヘキシルモルホリン〕 (7) アデノシン(267mg、1mモル)はDMF(10m
L)に溶解され、氷浴中で0.1Mメタヨウ素酸ナ
トリウム溶液(12ml)で反応させた。20分後にヘ
キシルアミンが反応混合物に加えられ、溶液のPH
が0.5N HClにより8.6に調整された。反応混合物
は氷上で10分間撹拌後、0.5Mシアノ水素化ホウ
素ナトリウム溶液(10mL)が加えられた。溶液
は再び0.5N HClによりPH6.5に滴定され、氷上40
分間攪拌された。水(20mL)が反応混合物に加
えられ、溶液は酢酸エチル(4×40mL)により
抽出された。集められた有機層が重炭酸ナトリウ
ムおよび食塩の飽和溶液により洗浄され、硫酸ナ
トリウム無水物上で乾燥された。真空中で溶媒を
蒸発後、得られた固体残渣がアセトンで再結晶さ
れて、融点136〜138℃、C16H26O2N6の計算値、
C:57−46、H:7.84、N:25.13、測定値、
C:57.09、H:7.85、N:24.91の無色の結晶
(302mg、0.905mモル、収率90.5%)を得た。 実施例 4 〔(pA)4−amine接合体の調整のための一般的
方法〕 2′−5′(pA)4(415OD258)、10μモル)の氷冷溶
液に、水(300μと0.1Mのメタ過ヨウ素酸ナト
リウム(120μ)が加えられた。反応混合物を
氷上で20分間撹拌後、DMF(120μ)溶解したチ
ラミン(8.2mg、60μモル)が加えられた。アミン
の添加直後、溶液のPHは10%酢酸水溶液で8.5に
調整された。反応混合物は、さらに20分間、氷上
で撹拌された。このようにして生成されたシツフ
塩基を0.5Mシアノ水素化ホウ素ナトリウム
(100μ)で還元し;溶液は再び10%酢酸水溶液
によつてPH6.5に適定され、氷上で40分間撹拌し
た。反応混合物は、DEARセフアデツクス
(HCO3 -)A−25カラム(1.0×20cm)に適用し、
カラムは0.35M〜0.45M TEAB(PH:7.6)直線濃
度勾配(250/250ml)で溶出した。適当なフラク
シヨンを集め、真空中で濃縮し、TEAB緩衝さ
せた。(pA)4−チラミン接合体はトリエチルアン
モニウム塩として単離された。その収率は、
258nm(363OD258単位、8.8μモル)における吸
光度から88%であつた。同様な手順が、2′,5′−
(pA)4と他のアミンの接合物を調製するために採
用された。反応条件の詳細は第3表に列挙した。
HPLC(高速液体クロマトグラフイー)による最
終純度の測定結果も第3表に示された。
〔(pA)4−アミン接合物のトリホスフエートの調製〕
(pA)4のチラミン接合物(363OD258、8.8μモ
ル)が乾燥DMF(500μ)に溶解後、トリフエニ
ルホスフイン(11.5mg、44μモル)、イミダゾール
(5.6mg、88μモル)およびジピリジニルジスルフ
イド(9.7mg、44μモル)をを順次添加した。室温
にて60分間撹拌後、反応混合物全体を乾燥アセト
ン中のヨウ化ナトリウム溶液(50mg/6ml)中に
注入した。生成した沈澱物が遠心分離され、乾燥
アセトンで3回洗浄後(各5ml)、室温において
3時間P2O5上で真空乾燥された。このようにし
て調製されたチラミン接合物の5′−ホスフオロイ
ミダゾリデートはDMF(200μ)中の0.5Mトリ
ブチルアンモニウムピロホスフエートの溶液で反
応させた。反応混合物は、イミダゾリデートが溶
液中に完全に溶解するまで撹拌された。反応混合
物を室温にて24時間放置し、引続いて冷水(1
ml)を加えた。希釈溶液を、DEAEセフアデツク
ス(HCO3 -)A−25カラム(1.0×20cm)に適用
しカラムは0.30M〜0.60M TEAB緩衝液(PH:
7.6)の直線濃度勾配(250ml/250ml)で溶出し
た。適当なフラクシヨンを集めて蒸発後、(pA)4
−チラミン接合物トリホスフエートが、5′−ジホ
スフエート(25OD258、0.6μモル、収率7.0%)お
よび5′−モノホスフエート(62OD258、1.5μモル、
収率17%)と共にトリエチルアンモニウム塩
(152OD258、3.7μモル、収率42%)として単離さ
れた。 参考例 2 〔アデノシン5′−トリメタホスフエート
(ATMP)の調製〕 ATMPはKnorre等(1976)が最初に記述した
方法を僅かに改変し合成された。手短かに言う
と、乾燥DMSO(600μ)に溶解したATP(乾燥
トリブチルアンモニウム塩、60μモル)を室温に
て1時間、乾燥したアルゴン気流中でDCC(79.5
mg、390μモル)と反応させた。溶液から析出し
たジシクロヘキシル尿素を濾過後、反応混合物
は、乾燥DMSOを除去するために、乾燥エーテ
ルによつて3回(各7ml)抽出された。得られた
ガム状の残渣は、次の反応のために使用された。 実施例 6 〔A5′ppppA2′p5′A2′p5′A2′p5′Avvv(化合物
20)の調製〕 化合物12(トリエチルアンモニウム塩、621A260
ユニツト、15μモル)をトリブチルアミン(10μ
、40μモル)および乾燥DMF(500μ)に溶解
し、上記で調製されたATMP(60μモル)が加え
られた。Voltexミキサーで撹拌後、反応混合物
を室温で7日間放置した。溶液を水(1.5ml)で
希釈後、DEAEセフアデツクス(HCO3 -)A−
25カラム(1.0×20cm)に適用した。カラムは
0.30M〜0.64M TEAB(PH:7.6、全量500ml、136
のフラクシヨン)の直線濃度勾配で溶出した。95
から107のフラクシヨンを集め濃縮した。化合物
20はトリエチルアンモニウム塩342A260、全量500
ml、収率44%)として単離された。生産物は、
0.25M重炭酸アンモニウム中で展開された(Rf:
0.22)PEIセルロース上で均質であつた。最終純
度の点検は、Bondapak ODSカラム(4.5×250n
m)を取り付けたHPLCによつて行つた。溶媒A
は50mMリン酸アンモニウム(PH:7.0)溶媒B
はメタノール−H2O(1:1)であつた。溶出
は、25分における溶媒Bのゼロから100%までの
直接濃度勾配で行なつた。検出は258nmにおい
て行なわれた。化合物20は18.2分の保持時間に単
一のピークを与えた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式: 式中、−Yは、末端フオスフエート上以外では
    常にHであり、末端フオスフエート上では、H、
    アデノシン、またはC1〜20の第1級または第2級
    アルコールである、 −mは、0、1、2、3または4である、 −nは、1から15までの整数である、 −Zは、HまたはC1〜50の炭化水素或いは置換
    炭化水素であつて、その炭素原子の1つを通して
    モルホリン環のN原子に結合する基である、 を有し、2′,5′−インターヌクレオチド結合、少
    なくとも1個のリボースアデニンユニツトおよび
    末端モルホリンユニツトを有することを特徴とす
    るヌクレオチド化合物。 2 Zが1〜40の炭素原子を有することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載のヌクレオチド
    化合物。 3 Zが1〜30の炭素原子を有することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載のヌクレオチド
    化合物。 4 Zが、式:【式】そしてR1および R2は、同一かまたは異なつたものであり、また
    その各々は、水素;飽和または不飽和および分枝
    または直鎖であるアルコールとそれらに相応する
    エステル、エーテルおよび酸;ステロール;アミ
    ノ酸;第1級アミン;芳香族炭化水素;シクロア
    ルカンとシクロアルケン;モノケトン;ニトリ
    ル;フエノール;脂肪酸;二塩基性カルボン酸;
    および置換されたときは上記の化合物からなる群
    より選択されたものでありうるが、ただしZは、 (a) モルホリノ部分のチツ素に結合する遊離の炭
    素を常に有する、 (b) 化合物の残りの部分の増強された生物活性と
    調和しないものでない、 (c) 化合物の残りの部分の分解に対する増大した
    抵抗性と調和しないものでない、 (d) 生体内に服用されたときに、薬剤的に調和し
    ない化合物をつくらない、 ことを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の
    ヌクレオチド化合物。 5 Zが複合糖類であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載のヌクレオチド化合物。 6 Zが、式:【式】であり、またR1および R2の双方がメチルであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載のヌクレオチド化合物。 7 R1およびR2の一方がHであり、他方がペン
    チル、ε−アミノペンチルまたは
    【式】(メタまたはパラ)であること を特徴とする特許請求の範囲第4項に記載のヌク
    レオチド化合物。 8 mが、0、1または3であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載のヌクレオチド化
    合物。 9 YがHであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載のヌクレオチド化合物。 10 YがHであることを特徴とする特許請求の
    範囲第8項に記載のヌクレオチド化合物。 11 nが2から6までであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載のヌクレオチド化合
    物。 12 nが2、3または4であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第11項に記載のヌクレオチド
    化合物。 13 mが0、1または3であり、YがHであ
    り、そしてnが2、3または4であることを特徴
    とする特許請求の範囲第4項に記載のヌクレオチ
    ド化合物。 14 mが1または3であり、YがHであり、そ
    してnが2、3または4であることを特徴とする
    特許請求の範囲第6項に記載のヌクレオチド化合
    物。 15 mが1または3であり、YがHであり、そ
    してnが2、3または4であることを特徴とする
    特許請求の範囲第7項に記載のヌクレオチド化合
    物。 16 一般式: 式中、−Yは、末端フオスフエート以外では常
    にHであり、末端フオスフエート上では、H、ア
    デノシンまたはC1〜20の第1級または第2級アル
    コールである、 −mは、0、1、2、3または4である、 −nは、1から15までの整数である、そして
    −Zは、HまたはC1〜50の炭化水素またはモルホ
    リノ環のNにそのC原子の1つを通じて結合され
    た置換炭化水素である、 を有する化合物が有効成分であることを特徴とす
    る抗腫瘍剤。 17 一般式: 式中、−Yは、末端フオスフエート以外では常
    にHであり、末端フオスフエート上では、H、ア
    デノシンまたはC1〜20の第1級または第2級アル
    コールである、 −mは、0、1、2、3または4である、 −nは、1から15までの整数である、そして
    −Zは、HまたはC1〜50の炭化水素またはモルホ
    リノ環のNにそのC原子の1つを通じて結合され
    た置換炭化水素である、 を有する化合物が有効成分であることを特徴とす
    るインターフエロンに誘発される自己免疫性の病
    気の治療剤。
JP59031577A 1983-02-23 1984-02-23 2’,5’―リボアデニレート―モルホリノアデニレートヌクレオチド、これを有効成分とする抗腫瘍剤,これを有効成分とする自己免疫性の病気の治療剤 Granted JPS59205394A (ja)

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