JPH01502156A - 漁船用トロールウインチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 漁船用トロールウィンチ 本発明は漁船用トロールウィンチに関し、詳細には、請求の範囲第１項導入部に 記載したような種類の、特に限定されるわけではないが、好ましくは船尾トロー ル船に用いるトロールウィンチに関する。

船尾トロール船のような漁船がトロール漁をする場合右舷側と左舷側双方の各１ 本、若しくは各２本１組のトロールケーブル（引網ケーブル）の各々に等しく負 荷をかけることが重要である。経験的に、各ケーブルの張力が等しい場合にトロ ール網の開度が最も大きいことが判明しており、トロール網の開度が最大であれ ば迅速に、かつ大量の漁獲が得られるからである。

ある種のトロールウィンチではケーブルの張力を測定し、ケーブルの１つを緩め たり引っ張ったりして両側のケーブルの張力を等しくするか、或いは、ケーブル 張力の自動調節機構付きの、いわゆる分割ウィンチを採用している。又、上記の 代わりに、トロールウィンチのドラム駆動エンジンの操作によりトロールケーブ ルの張力を略一定に保つ、別の方法もる種の構成によっては、半時間から２時間 若しくはそれ以上にわたるトロール漁の間ずっと、乗組員を割り当ててトロール ウィンチを操作してケーブル張力を調整しなければならない。トロールウィンチ の操作に要するエネルギーは相当な量になり、１日２０時間の漁とした場合、そ の漁船の主機関の出力１００８Ｐ　（英馬力）当たり１９Ａの燃料油消費に相当 する。

例えば７００）ＩＰの主機関を持つ船尾引網船では１日１３３１の油が消費され る。上記の消費量はあまり多くないように見えるにせよ、それでも１年間で３０ ０日の漁と１１当たり３　Ｄｋｒ。

（デンマーク・クローネ）の燃料コストとした場合１００．０００Ｄｋｒ、を越 える金額になる。

本発明の目的は、通常の方法でトロール網を繰り出したり引き入れたりでき、し かもトロール漁の間は動力を使用せずにトロールケーブルの張力を常時均一に保 つことができるトロールウィンチを提供することである。上記は、請求の範囲第 １項に開示された本発明によりウィンチを設計することで達成される。本発明に 依れば、差動装置への入力装置、例えば駆動エンジンがロックされると、両側の ドラムは自由に、但し互いに逆方向に、回転可能となる。即ち、一方のドラムが ケーブルを緩める方向に回転した場合は、それにより他方のドラムはケーブルを 引っ張る方向に回転し、逆の場合も同様となる。上記は、トロール網による張力 が２本のケーブルに、正確にそれぞれ半分ずつ伝達されることを意味している。

特に漁船が針路を転換するような場合、内側のケーブルの張力は相当量減少する が、海底をトロールするときに両側の張力が異なるとトロール網開度が小さくな ってしまうため、余分な動力を消費せずに全自動で、応答性良く両側のケーブル の張力を常に一定に保つことは非常に有用である。もし、一方のオッターボード （拡網板）が海底に引っ掛かったような場合でも、他方のオッターボードは２倍 の速度で前進するが、余分な負荷は各々のケーブルに半分ずつ分散され、このた め船を停止させる前に漁具が損傷することを防止できる。従来の形式のトロール ウィンチでは、ドラムはバンドブレーキで制動されているため、上記の場合全荷 重が引っ掛かったオッターボード側のケーブルに加わってしまう。

本発明によるウィンチでトロール網の引き込みを行う場合は、差動ロック装置を 作動させ、両側のドラムに等しいトルクを加えることで行う。上記の方法によれ ば、トロール網の繰り出し、引き込みを通常の方法で行うことができる。

請求の範囲第２項に更に開示したように、本発明によりトロールウィンチを設計 すれば、駆動装置若しくは駆動エンジンと差動装置の間にロック装置を設置する ことは簡単である。

ロック装置は電気的に或いは油圧若しくは機械的に作動するように設計でき、例 えば操舵室から操作するようにもできる。

また、上記ロック装置は、非常に簡単な方法でも済み、特に小型船では、差動装 置への入力装置をロックする手動操作のアームのみで構成される。

請求の範囲第３項には、本発明によるトロールウィンチの、非常に小型の設計の 実施例が開示されている。

請求の範囲第４項と第５項には差動装置の実際的で信頼性の高い構成が開示され ている。トロールウィンチは海上の厳しい作業環境に耐えるように強固でかつ信 頼性高い構造とすることが必要不可欠である。

以下に本発明の実施例を示す図面を参照して本発明につき詳細に説明する。

ここで、第１図は本発明の主要構成及び機能を示す略本図、第２図は本発明によ るトロールウィンチの機構の実施例である。

第１図において、船の船尾が参照番号１に略本されている。

船上には差動装置４を介して共通の駆動エンジン又はモーター３により駆動され る２つのケーブルドラムを備えたトロールウィンチが配設されている。上記駆動 エンジン若しくはモーターはどのようなタイプのものでも良く、電動モーター、 油圧モーター、内燃機関等が使用できる。上記ケーブルドラム５と６からは、そ れぞれトロールケーブル８と９が各々の滑車７を介して、通常の方式では２つの オッターボード１０により展開されるトロール網に接続されている。トロール網 がセットされて、漁船１がトロール網２を引く場合、駆動エンジン３又は駆動エ ンジン３と差動装置４の接続は、２つのケーブルドラム５と６が差動装置４を介 して連結されたままの状態で停止及びロックされる。上記により、２つのドラム は自由に、但し、常に互いに反対の方向に回転できるようになり、ケーブル８と ９の張力が常に等しくなるように前記ケーブルの張力の差が解消される。これに よりトロール網２は最大に展開し、それにより漁獲量も最大になる。

第２図は前記２つのドラム間に機械式歯車差動装置を有するトロールウィンチの 例を示す。駆動エンジン３は駆動ギヤ（ビニオン）１４を有し入力装置１５（冠 歯車）と噛合している。前記ロック装置は例えば、駆動ギヤ１４若しくは入力装 置１５に噛合する機械式ロック装置とすることができる。

また、同様に駆動エンジン３をロックすることにより、前記ロック装置を構成す ることも可能である。

トロールケーブル８及び９用のケーブルドラム５と６は、差動装置４０両側に共 通の軸１２．１２’上に配置されており、ドラム５と６の上記差動装置４の側の 側面にはドラム駆動装置として働くリングギヤ１７が設けられている。前記ドラ ム駆動リングギヤ１７は、前記差動装置の冠歯車を形成する入力装置１５に固定 したピニオン軸１８上に設置した差動ビニオン歯車１６と噛合している。上記冠 歯車１５は上記ピニオン軸１８に溶接された円形の歯車軸で外側に歯面を備えて いる。冠歯車の軸心は前記主軸１２の軸心に一致し、ピニオン軸は主軸１２に対 して直角を成している。また主軸１２．１２’は軸受１１に通常の方法で装着さ れ、軸受１１は船の甲板に固着されている。２つのドラム５と６は剛体軸受１３ により主軸１２に取着されている。差動装置は通常の方式で作動し、また明示の ため差動ロック装置は図示していない。更に、差動ロック装置は周知の構成のも ので良く、また、手動で操作するものでも操舵室から操作するものでも良い。

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Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. １．各々のトロールケーブル（８，９）用に２つのケーブルドラム（５，６）を 備え、前記ドラムは駆動エンジン（３）により操作され、また、トロール網を引 く際に上記ケーブルの両方に加わる張力が略等しくなるように上記ケーブルドラ ムを制御する制御手段を備えた漁船（１）用トロールウインチにおいて、前記２ つのケーブルドラム（５，６）は差動ロック装置を有する共通の差動装置（４） に連結されると共に、前記駆動エンジン（３）に前記差動装置の入力装置（１５ ）が連結された部分をロックできることを特徴とする漁船用トロールウインチ。
2. ２．上記に加え、更に前記差動装置（４）への前記入力装置（１５）をロックす るロック装置（１９）を備えることを特徴とする、請求の範囲第１項に記載のト ロールウインチ。
3. ３．前記２つのドラム（５，６）は前記差動装置（４）の両側に共通の軸（１２ ，１２′）上に配設されていることを特徴とする、請求の範囲第１項又は第２項 に記載のトロールウインチ。
4. ４．前記差動装置（４）は、入力装置としての冠歯車（１５）と、上記冠歯車上 に設けたピニオン軸（１８）に配設した差動ピニオン歯車（１６）と、各々のド ラムに固着した、ドラム駆動装置（１７）として機能するリングギヤとを備えた 機械式歯車差動装置であることを特徴とする請求の範囲第１項から第３項までの いずれか１項に記載のトロールウインチ。
5. ５．前記差動装置の前記入力装置（１５）は、外側に歯を備えると共に、その軸 心が前記軸（１２，１２′）の軸心と一致し、差動ピニオン歯車（１６）のピニ オン軸（１８）に、該ピニオン軸（１８）が常に前記軸（１２，１２′）と直角 を成すように取着された円形歯車輪であることを特徴とする請求の範囲第１項か ら第４項までのいずれか１項に記載のトロールウインチ。