JPH01502155A - 糖密醗酵によるエタノ−ルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 糖蜜醗酵によるエタノールの製造方法 本発明は醗酵器から醗酵液の流れを連続放出中、醗酵器中での炭水化物含有基質 の醗酵によりエタノールを製造する方法に関し、前記醗酵液流を遠心分離工程で 酵母濃縮（ａｎｒｉｃｂｅｄ　）流（これは醗酵器に再循環させる）および本質 的に酵母を含まぬ流れに分離し、前記酵母不含流を一次蒸溜工程でエタノール濃 縮塔頂流および残存液底流に分離し、残存液底流の一部を醗酵器に再循環し、残 部を二次蒸溜工程に供給して残存エタノールを溜置してエタノール含有量の少な くなった濃縮されたアルコール蒸溜廃液（ｓｔｉｌｌａｇｏ　）を形成させる。

例えば本発明者等の米国特許第４３５８５３６号に記載されている如く、連続的 なアルコール蒸溜廃液の再循環および酵母の再循環をする前述した種類の既知の 方法において、この方法の一つの本質的な利点は少ない水の投入量と副生成物と して得られるアルコール蒸溜廃液の蒸発のために伴われる低エネルギーコストに ある。例えば原材料として蔗糖糖蜜を用いる代表的な醗酵法では、約１０重量に の非醗酵性材料の最大乾燥物質含有率（ＤＳ）を有するアルコール蒸溜廃液が達 成できる、一方前記連続再循環法においては、通常二次蒸溜工程からのアルコー ル蒸溜廃液中で２２〜２５重量にの範囲のＤＳ含有率が達成され、醗酵器中での ＤＳ含有率は１５重量に台である。

算術的には、単に工程中への水投入量をそれ以上減少させ、−次蒸溜工程から再 循環される中間アルコール蒸溜廃液の溜置を増大させることによって、最終アル コール蒸溜廃液のＤＳ含有率のそれ以上の増大とこれによる必要蒸発エネルギー のそれ以上の減少を達成することができる。前記連続再循環法のために、最少必 要水投入量を二つの本質的に異なる基準で設定する。一つの基準は、醗酵器への 水投入量を減少させて濃度を増大させ、原材料中に含有される非醗酵性物質の一 部を分子的に溶解した物質および浸透現象形成溶解塩から構成するという事から 発展させる。醗醒液中の浸透現象形成物質の増大した濃度が、酵母生長速度が生 きてる酵母細胞を殺す速度より小さい条件をもたらす。

全体としてのエタノール生産性は、活性酵母細胞の数の減少およびなお活性な酵 母細胞のエタノール生産性の減少とによって低下する。

水投入量のために規定しうる第二の基準は、系の流動条件によって決る。例えば 可溶性浸透現象形成物質の適度な量を含有する粒状原材料での醗酵の場合、系中 の要求される流動度を達成するため、最少水膜入量限界は一般に可溶性物質の含 有率によって決らずに、不溶性物質の最大含有率によって決る。しかしながらビ ートおよび蔗糖糖蜜の如き一定の糖原材料の醗酵においては、流動度条件は、醗 酵器中で浸透現象形成物質の大きすぎる濃度により醗酵が殆ど完全に停止するよ うな低い水投入量を許容にする。

本発明の目的は、二次蒸溜工程から乾燥物質において更に濃縮されたアルコール 蒸溜廃液が得られるように、導入部で説明した種類のエタノール醗酵の方法を改 良することにある。

この目的はビートまたは蔗糖糖蜜についてのエタノール醗酵の方法で達成され、 工程水投入量は、例えば供給される糖蜜基質の濃度を制御することによって制御 し、かくして第一期間中水不含物質（ＤＳ）として計算した醗酵器中の非醗酵性 物質の濃度を、ＤＳ５〜１５重量にの範囲での開始値から、ＤＳ２０〜３０重量 にの範囲の値に増大させる、この範囲では酵母のエタノール生産性は減少する、 その後前記底流の再循環をして連続醗酵および蒸溜を最後に第二期間中醗酵型中 の非醗酵性物質の前記高濃度で続け、かくして前記二つの期間中醗酵型中の非醗 酵性物質の平均濃度をＤＳ２０重量％を越えるようにすることを特徴としている 。

本明細書においてビートおよび蔗糖糖蜜なる語は、さとうきびおよびてんさい糖 から糖を回収するに当って得られる副産物を含有する種々の糖を称する。

本発明によれば、糖蜜でのエタノール醗酵における水投入量を、前述した既知の 再循環法において使用される水投入量と比較して減少させ、これによって醗酵器 中の浸透現象形成物質の濃度を、酵母生長および酵母エタノール生産性の維持が もはや可能でなくなる限界を越えて増大させたとき、それにも拘らずかかる長い 期間中一定の（しかし減少した）エタノール生産性を維持でき、アルコール蒸溜 廃液の平均ＤＳ含有率におけるかなりの増大を達成できることを驚いたことに見 出した。更にアルコール蒸溜廃液のＤＳ含有率の増大および蒸発コストは、定常 状態での長期間の連続醗酵器の運転から時間の限定された運転期間：醗酵器のよ りしばしば繰返すスタートアップと空にすること、各スタートアップのための新 しい酵母の増殖、および低い平均エタノール生産性を与える醗酵器条件への工程 改変に伴われるコスト上昇要件より大きく節約されたことを見出した。

醗酵器内でのＤＳ　Ｉ　Ｑ〜１８重量％の範囲での定常状態濃度での糖蜜の長時 間醗酵に２いて、醗酵器液１−１１時間についてのエタノール８〜１５Ｋｆのエ タノール生産性が一般に達成されるが、一方本発明方法においては５〜９Ｋｆ／ ｒｒｅ／ｈｒの底い平均エタノール生産性が得られる。

このような情況においては、酵母生長を促進するため醗酵器液への酸素供給およ び栄養供給にも拘らず一定のエタノール生産性のために要する簿冊集団を保持で きない状態で、酵母のエタノール生産性の減少が考えられる。

本発明による改良法によって、本来の全体的連続再循環法の幾つかの利点が維持 され、あるいは強化される。例えば他のエタノール醗酵法との比較において、本 発明方法は、醗酵器中の醗酵液に対する４〜１０時間という著しく短い滞留時間 、即ち液が一次蒸溜工程に達する前の平均時間の短いことも特徴とし、醗酵器を 殺菌条件でその大部分が戻させる前に約８０〜１００℃に加熱される。このこと は系中での感染の危険の非常に低いことに寄与する。それ以外に、非醗酵性材料 の濃度、これによる醗酵器中の浸透を形成する溶解物質の濃度が、醗酵器中での 細菌生長にとって更になお不利な環境を与える他の既知の方法での濃度より大に なるという事実によって、感染の危険が本発明方法において更に減少する。

醗酵器を有する回路中の一次蒸溜工程およびアルコール蒸溜廃液の最終ス）　Ｉ Ｊツピングのための一次蒸溜工程に接続した二次蒸溜工程に加えて、一般にエタ ノール含有蒸気を精製して所望の濃度および品質にするための連続蒸溜装置も含 む蒸溜プラントにおいて一次蒸溜工程へのエタノールの一定の供給をする全般的 な連続操作がしばしば最も好ましい。従って本発明の好ましい実施態様によれば 、醗酵は二つの交互に操作する醗酵器中で行なう。この場合、一つの醗酵器を一 次蒸溜工程に接続し、このとき他の醗酵器は接続しないようにかかるタイムラグ をもって開始し、そして空にする。完了した醗酵サイクル後接続しない醗酵器は 、２５時間台の間二次蒸溜工程への中間アルコール蒸溜廃液の流れ（即ち一次蒸 溜工程からの底流）に相当する量の醗酵液を含有する。接続してない醗酵器はそ の醗酵液を延長時間中二次蒸溜工程へ供給することによって適宜空にされる、こ の方法はそれへの供給流を増大させる、この場合約３０％増大させる。

酵母のエタノール生産性は、醗酵器が一次蒸溜工程へ接続される時間の一部の間 減少し、そして−次蒸溜プラントへの一定のエタノール供給が所望されることか ら、酵母のエタノール生産性が最低であるとき操作時間の終りでも所望のエタノ ール生産が達成できるように醗酵器は適当な規模にする。これは最大生産能力を 操作時間の最初の部分の間では利用せず、この間エタノール生産を醗酵器への醗 酵性糖の供給によって制限することを意味する。最大醗酵生産について見て醗酵 性物質の供給を規定量以下にする一つの利点は醗酵器中の醗酵性物質の一定低濃 度のそれ以上の少しの減少およびアルコール蒸溜廃液中の醗酵性材料の損失の減 少による相当する収率の改良にある。しかしながら酵母および醗酵器の最大エタ ノール生産性の利用を望むときには、醗酵器の操作時間中減少したエタノール生 産が得られるように本発明による方法を実施できることは勿論である。それにも 拘らず、本発明の非常に興味ある点は、二つだけの交互に使用する醗酵器によっ て緩衝タンクを用いずに、無制限の時間−次蒸溜工程中を通る一定のエタノール 流を達成する可能性にあり、長い時間一つの醗酵器にのみ接続した相当する再循 環法と比較して、二次蒸溜工程へのエネルギー供給が同じであって、より非常に 濃縮されたアルコール蒸溜廃液が二次蒸溜工程から得られる。

本発明を添付図面を参照してここに更に説明する、図面は本発明の好ましい実施 態様のフローシートである。図において実線は一次蒸溜工程ＰＤに接続された醗 酵器Ｆ工との連続回路である。基質製造工程（図示せず）から、糖蜜基質がライ ン１１バルブ２およびライン３を経て醗酵器？■に供給される。醗酵器の頂部か ら二酸化炭素が４を介して放出され、醗酵器の底部から醗酵液がライン５、バル ブ６およびライン７をとおって遠心分離工程Ｃに抜き出され、ここで醗酵液は酵 母濃縮流８（これはバルブ９およびラインｌＯをとおって醗酵器？■へと再循環 される）および本質的に酵母不含流１１（これは−次蒸溜カラムＰＤへ供給され る）とに分離される。蒸溜カラムＰＤの頂部から、エタノール濃縮蒸気流が１２ をとおって放出され、カラムの底からは液流が１３をとおって放出され、その一 部１４はバルブ１１およびライン１６をとおって醗酵器？工に再循環され、残部 １７は二次蒸溜工程ＳＤへ送られる。液流１７の残存エタノールは間接加熱１８ によって二次蒸溜工程で溜置せしめられ、これによって生成した蒸気流１９は直 接流として一次蒸溜工程に導入される。二次蒸溜工程の底部から濃縮されたアル コール蒸溜廃液２０が放出される。

波線は醗酵器Ｐ工が同時に回路から遮断されるように、バルブを切換えることに よって醗酵器？工を醗酵器Ｆ［と切換えた一次蒸溜工程ｐｎへの接続を示す。従 って同じ参照委号を文字ａを付加して醗酵器Ｆ工について前述した対応するライ ンについて使用した。更に点線は操作から取り出された醗酵器がその醗酵液を仕 込むことによって二次蒸溜工程ＳＤへと空にできる方法をも示す。醗酵器Ｆｉｌ はバルブ６．８＆。

９．２および１５を切換えることによって連続回路に接続され、一方醗酵器Ｆ工 は遮断され、これによってライン２１および２２にとおってその醗酵液から二次 蒸溜工程ＳＤへと空にされる。

実施例　１ 本実施例は定常状態下醗酵型中で長時間（２５０時間）の連続醗酵を示す。

１０−の全液体容量の醗酵器に、酵母種シゾサツカロミセス　ボンベ（５ｅｈｉ ｚｏｓａｃｃｈａｒｏｌｏｙｃｅ＊　Ｐｏａ＋ｂｅ　）の予備増殖酵母培地０． ７−を仕込み、そして２０時間で１１．６重量にの醗酵性糖を含有する蔗糖糖蜜 の稀釈基質で充填した。酵母生長を促進するため、少量のアンモニアおよびリン 酸モ醗酵器に加え、空気を醗酵器中の液中に連続的に吹き込んだ。

醗酵温度は３２℃に恒温制御し、醗酵器中のｐＨは４，８に制御した。醗酵器は ７−の液容量で充満させた。

充填した醗酵器を前述した蒸溜プラント中の一次蒸溜工程へ接続し、１９．４重 量にの醗酵性糖（Ｐ）の濃度および１５．５重量にの非醗酵性材料（ＮＦ）の濃 度を有する６５０Ｋｇ／ｈｒの蔗糖糖蜜を仕込んだ。再循環比は系中を定常状態 に保つように制御した。再循環比は０．５７、即ち一次蒸溜工程ＰＤから放出さ れる底流の５７にを醗酵器に再循環させた。

２５０時間の連続醗酵後下記流れ組成が測定された。

Ｆ　１２６１９．４　３　０２　３　０２　１　０３ＮＦ　１０１１５，５　２ ３３１６Ｂ　２３３１６．７　１０１２２５水　４２３　１０７０　８２　１１ ４４　３４０エタノ −７１６２４５５８４０Ｂ７　０Ｂ 合計６５０　１３８０　１４２　１３９８　４４７表１の値から、１５．５９６ ′のＮＦおよび１９．４にの醗酵性糖を含有する蔗糖糖蜜を供給した醗酵器中で の長時間定常状態醗酵では醗酵器中で約１６重量イのＤＳ濃度および放出アルコ ール醗酵廃液中で２２．８重量にのＤＳ濃度を保つことができることを結論でき る。エタノール生産性は２５０時間後で８．３　Ｋｇ　／　ｄ　／　ｈ　ｒであ ツタ。

実施例　２ 醗酵器を実施例１で使用したのと同じ酵母培地および同じ糖蜜基質を用いて２０ 時間充満させた、しかしこの時間は約ｌＯ−の液体容量までである。醗酵器中の 非醗酵性材′　料のＤＳ含有率は９．６重量にであった。

次いで醗酵器を実施例１で使用したのと同じ蒸溜装置に接続した。実施例１で使 用したのと同じ蔗糖糖蜜４８０Ｋｇ／ｈｒ（Ｌ、かじながらここでは醗酵性糖３ ０．２重量におよびＮＦ含有率２４．１重量％の濃度を有する）を連続的に醗酵 器に供給した。従って基質の水含有率は、実施例１による定常状態での運転中の ６５重量にに比較して４６重量にに減少した。−次蒸溜工程からの再循環した中 間アルコール蒸溜廃液の比は７３にに上昇された。醗酵器から一次蒸溜工程への 醗酵液の連続供給、−次蒸溜工程からの中間アルコール蒸溜廃液の一部の連続再 循環および中間アルコール蒸溜廃液の残部の最終ストリッピングは１２．０時間 維持した。

醗酵器中の非醗酵性物質（ＮＦ）の含有率および放出されたアルコール蒸溜廃液 中のＮＹ含有率はそれぞれ２７．５重量におよび５０．６重量にに増大した。醗 酵の別のモーメントでのＮＦ濃度を下表２に示す。試料は醗酵液中の細菌の数を 測定するため醗酵中にも皐った。結果を表２に示す。

０　９．６　１１．０　１２ ２０　１７．８　２６．５　１８ ４０　２３．２　３９．２　２０ ８０　２６．１　４６．８　１．３ １２０　２７．５　５０．６　１．４ 醗酵実施中集めた試料から、醗酵器および放出されたアルコール蒸溜廃液中のＮ Ｆ含有率の平均値も計算し、それぞれ２２．３重量におよび３９．３重量にであ った。連続処理中、エタノールの平均生産は６３　Ｋｇ　／　ｈｒであった、こ のことから１０−まで充満させた醗酵器中でのエタノール生産性は約６．３　Ｋ ｆ　／　ｄ　／　ｈｒと計算された。表２に示した細菌値は、醗酵器中の非醗酵 性材料の濃度がＤＳ２０重量に台またはそれ以上であるとき、生きている細菌の 量の明らかな減少を示している。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. １．醗酵器（ＦＩ）中で酵母によるてんさい糖または庶糖糖蜜の醗酵によつてエ タノールを生産する方法であつて、３〜７重量％のエタノール含有率および２重 量％未満の醗酵性材料の含有率を有する醗酵液の流れ（５）を醗酵器から連続的 に取り出し、上記流れ（５）を遠心分離工程（ｃ）で酵母濃縮流（８）および本 質的に酵母を含まぬ流れ（１１）に分離し、酵母濃縮流（８）は醗酵器（ＦＩ） に再循環し、酵母不含流（１１）は一次蒸溜工程（ＰＤ）でエタノール濃縮塔頂 流（１２）および残存液体底部流（１３）に分離し、その一部を醗酵器（ＦＩ） に再循環し、残部（１７）は二次蒸溜工程（ＳＤ）へ供給して残存エタノールを ストリツピングし、そして濃縮エタノール不含アルコール蒸溜廃液（２０）を形 成してこれを放出する方法において、工程水の投入量を例えば供給する糖密基質 の濃度を制御することによって制御し、かくして初期期間中水不含物質（ＤＳ） として計算した醗酵器（ＦＩ）中の非醗酵性物質の濃度をＤＳ５〜１５重量％の 範囲の開始値からＤＳ２０〜３０重量％の範囲の値に増大させ、この範囲で酵母 のエタノール生産性を低下させ、その後前記底流（１４）の再循環をして連続醗 酵および蒸溜を第二期間中醗酵器中の非醗酵性物質の最後の前記高濃度で続け、 かくして前記二つの期間中醗酵器中の非醗酵性物質の平均濃度をＤＳ２０重量％ 以上とすることを特徴とするエタノール生産方法。
2. ２．醗酵器（ＦＩ）中の非醗酵性物質の平均濃度をＤＳ２２重量％以上に維持す る請求の範囲第１項記載の方法。
3. ３．一次蒸溜工程（ＰＤ）からの底流（１３）の前記部分（１７）を二次蒸溜工 程（ＳＤ）でエタノール含有蒸気流（１９）および３５重量％を越える平均ＤＳ 含有率を有するエタノール不含アルコール蒸溜廃液流（２０）に分離し、前記エ タノール含有蒸気流（１９）を直後流の形で一次蒸溜工程（ＰＤ）に供給し、一 次蒸溜工程を操作するのに要する熱エネルギーの本質的部分を構成させる請求の 範囲第１項または第２項記載の方法。
4. ４．二次蒸溜工程（ＳＤ）からのアルコール蒸溜廃液流（２０）中の平均ＤＳ含 有率が３８重量％を越える請求の範囲第３項記載の方法。
5. ５．前記醗酵器（ＦＩ）が、前記一次蒸溜工程（ＰＤ）に交互に後続される少な くとも二つの醗酵器（ＦＩ，ＦＩＩ）の一つである請求の範囲第１項〜第４項の 何れかに記載の方法。
6. ６．二次蒸溜工程（ＳＤ）が醗酵器（ＦＩＩ）からの醗酵液（２２）も供給され 、一次蒸溜工程（ＰＤ）を有する回路中での完成した操作時間後それから不連続 にする請求の範囲第３項記載の方法。
7. ７．醗酵に使用する酵母種がシゾサツカロミセスポンべである請求の範囲第１項 〜第６項の何かに記載の方法。