JPH0149257B2 - - Google Patents

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JPH0149257B2
JPH0149257B2 JP57185991A JP18599182A JPH0149257B2 JP H0149257 B2 JPH0149257 B2 JP H0149257B2 JP 57185991 A JP57185991 A JP 57185991A JP 18599182 A JP18599182 A JP 18599182A JP H0149257 B2 JPH0149257 B2 JP H0149257B2
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guanidino
compound
formula
group
acid
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Hamao Umezawa
Tomio Takeuchi
Shinichi Kondo
Hironobu Iinuma
Daishiro Ikeda
Teruya Nakamura
Akio Fujii
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Microbial Chemistry Research Foundation
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は制癌性物質である次の一般式() (式中R1は水素原子または水酸基を有していて
もよい炭素数1ないし4のアルキル基またはベン
ジル基を示し、Yは
【式】または− CH=CH−を示し、nは4、5または6の整数
を示す。但し、Yが
【式】nが4の場 合はR1は水素原子以外の基を示す。)で表わされ
るスパガリン−11−o−アルキル誘導体およびそ
の関連化合物およびそれら塩、並びにそれらの製
造法に関する。 本発明者らは、先にバチルス属に属する菌株バ
チルス・ラテロスポルスBMG162−aF2(微工研
菌寄第5230号)の培養によつて取得したスパガリ
ンが各種の動物移植癌に対して優れた制癌効果を
有することを発見した(ザ・ジヤーナル・オブ・
アンチビオチクス、34巻、1619頁、1981年)。こ
のスパガリンの化学構造式は次式 で表わされる(15S)−1−アミノ−19−グアニ
ジノ−11,15−ジヒドロキシ−4,9,12−トリ
アザノナデカン−10,13−ジオンである(ザ・ジ
ヤーナル・オブ・アンチビオチクス、34巻、1622
頁、1981年)。この化合物は、また(S)−7−グア
ニジノ−3−ヒドロキシヘプタンアミドとグリオ
キシルスペルミジンとの縮合によつても合成され
た(ザ・ジヤーナル・オブ・アンチビオチクス、
34巻、1625頁、1981年)。 本発明者らは、スパガリンの誘導体及びその関
連化合物につき鋭意研究をした結果、前記一般式
()の化合物が優れた制癌作用を有し、特にR1
水素原子以外の基を示す場合、化合物の安定性の
点でも優れていることを見い出し、本発明を完成
した。 本発明の一般式() (式中Y、R1およびnは前記に同じ)で表わさ
れる化合物はいずれも11位に不斉炭素を有し、11
位のエピマーが存在する。すなわち、11位の立体
配位に基く旋光性が左旋性を示すエピマー〔以下
(−)を表わす〕と右旋性をエピマー〔以下(+)で
表わす〕が存在する。本発明化合物において、特
に記載しない場合には、二つのエピマーの約1:
1の混合体〔以下、必要ならば(±)と表わす〕で
ある。 また、本発明化合物のうちYが
【式】の場合には15位にも不斉炭素を 有し、15位が(S)のエピマーと(R)のエピマーが存
在する。本発明化合物において特に記載しない場
合には(S)体と(R)体の約1:1の混合体である。 本発明の代表的化合物の理化学的性質および生
物学的性質は次の通りである。 (1) 理化学的性質 本発明により得られる制癌性物質であるスパ
ガリン11−o−アルキル誘導体およびその関連
化合物の代表的化合物の構造と化合物名を第1
表に示す。これらの化合物は遊離塩基の状態で
は不安定なため、通常の方法により酸を加えて
任意の酸付加塩とすることが好ましい。付加す
る酸としては、塩酸、リン酸、ホウ酸などの無
機酸または酢酸、クエン酸、酒石酸、グルタル
酸などの有機酸が用いられる。 これらの化合物の塩酸塩はいずれも白色吸湿
性の粉末で、明確な融点を測定できない。代表
的化合物の塩酸塩の分子式と元素分析値を第2
表に、また赤外線吸収スペクトル(KBr錠と
して測定)およびプロトンNMRスペクトル
(重メタノール中TMSを基準物質として測定)
を第3表に示す。 また、11−o−アルキル誘導体はスパガリン
と比較して、化学的安定性において優れてい
る。スパガリンは中性〜アルカリ性条件下で不
安定であるが、11−o−アルキル誘導体はPH9
〜10でも極めて安定である。 これらの化合物の化学的安定性を60℃、4時
間保温した時の残存率(%)で測定した結果を、
スパガリンの場合と比較して、第4表に示す。
なお残存率の測定は、高速液体クロマトグラフ
イー(HPLC)を用いて行つた。 カラムはヌクレオシル5C18を使用し、溶
媒は、スパガリンの場合はアセトニトリル−
0.01Mペンタンスルホン酸ナトリウム+
0.01MNaHPO4(PH3)(6:94)を用いたが、
本発明化合物の場合にはアセトニトリル−
0.005Mペンタンスルホン酸ナトリウム+
0.01MNaHPO4(PH3)の混合溶媒を用い、化
合物の種類により混合比を変えて使用した。例
えば化合物No.13の場合は混合比(7:93)の溶
媒を用いた。 本発明化合物の代表的なもののエピマーの比
旋光度を第5表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 (2) 生物学的性質 本発明の前記一般式()の化合物は、いずれ
も著明な制癌作用を有し、下記のように試験管
内における癌細胞に対して顕著な増殖阻害効果
を示し、また癌の移植をうけたマウスに対して
も顕著な延命効果を示す。またこの化合物の毒
性はいずれも比較的弱く、優れた制癌剤として
使用されうるものである。 (1) 試験管内における癌細胞に対する増殖阻害
効果 マウス白血病L1210細胞10万個を移植した
後4日間飼育したDBA/2マウスから、腹
水を無菌的に採取し、生理的食塩水で3回洗
浄して得られるL1210細胞を10%牛胎児血清
および5μM2−メルカプトエタノールを添加
したRPMI1640培養液に懸濁し、0.9ml当り
L1210細胞5万個となるように希釈した。 マイクロプレートにこの細胞浮遊液0.9ml
と試料を含む培養液0.1mlを入れ、炭酸ガス
インキユベーター中で37℃で培養した。48時
間後にコールターカウンターを用いて細胞数
を測定し、増殖阻害度〔(1−T/C)×100
=(1−試料含有培養の増殖細胞数/対照培
養の増殖細胞数)×100〕を求めた。また、
種々の試料濃度の増殖阻害度から50%増殖阻
害に要する濃度を算出した。 本発明の代表的化合物の塩酸塩のL1210細
胞に対する増殖阻害は第6表の通りであつ
た。
【表】 (2) マウス移植癌に対する治療効果 1群4〜8匹の雄性BDF1系マウス(5週
令)にマウス白血病L1210細胞10万個を腹腔
内に接種し、続いてその当日より1日1回6
日間連続で、生理的食塩水に溶解した試料を
腹空内に投与し、30日間飼育観察して延命率
〔T/C×100=(処理群の平均生存日数/無
処理群の平均生存日数)×100〕を求めた。 本発明の代表的化合物の塩酸塩のマウス白
血病L1210に対する治療効果は第7表の通り
であつた。
【表】
【表】 (3) 毒 性 本発明の化合物はいずれも比較的低毒性で
あり、また、いずれの化合物も連続投与によ
る毒性の蓄積性が小さいことが特徴的であ
る。 次に本発明における代表的化合物をマウス
腹腔内に1回投与した場合の50%致死量
(LD50)、およびマウス腹惨内に単位体重当
り一定量を1日1回6日間連続投与した場合
の最大耐量を総投与量で表わしたもの、を第
8表に示した。
【表】
【表】 以上から明らかなように()式で表わされる本
発明化合物は、制癌剤として有用性を有する化合
物である。 本発明化合物のうち、具体的に示したR1が水
素原子、炭素数1ないし4のアルキル基(ヒドロ
キシル基で置換されていてもよい)およびベンジ
ル基で、nが4.5または6の整数を示す場合の化
合物は、いずれもマウス白血病L1210細胞に対
し、優れた増殖抑制効果を示している。 これらの化合物の中で、特にR1が水素原子ま
たは炭素数1ないし2のアルキル基(ヒドロキシ
ル基で置換されていてもよい)、特に炭素数1、
nが4または6である化合物は、癌を移植された
マウスに対し優れた治療効果を示している。さら
に、その中で化合物の安定性の点でも優れている
のは、R1がメチル基(炭素数1のアルキル基)
の化合物であり、化合物番号7、13は最も好まし
い化合物である。 次に本発明の製造法について説明する。 (1) まず次の一般式() (式中Y、nは前記に同じ)で表わされるω−グ
アニジノ脂肪酸アミドまたはその塩と次式() で表わされるN−〔〔4−(3−アミノプロピル)
アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキシエタンア
ミドまたはその塩を、触媒の存在下または不在
下、縮合させて、次の一般式(a) (式中Y、nは前記に同じ)で表わされる化合物
またはその塩を得る。 この一般式(a)の化合物においてYが
【式】−CH2−で、nが5または6の化合物 およびYが−CH=CH−で、nが4.5または6の
化合物は新規化合物であり、優れた制癌効果を有
し、本発明の化合物に含まれるものである。 また、この一般式(a)の化合物の11−位の
ヒドロキシ基をアルキル化することにより本発明
化合物の一般式()におけるR1がアルキル基また
はベンジル基である化合物を得ることができる。 本発明者らは、先にザ・ジヤーナル・オブ・ア
ンチビオチクス、34巻、1625頁、1981年に詳述し
たように、次式 で表わされる(S)−7−グアニジノ−3−ヒドロ
キシヘプタンアミドと()式の化合物を縮合する
に当つて、それらの有するグアニジノ基、アミノ
基、水酸基などの官能基を特定の保護基で保護す
ることなく反応できることを見い出した。従つ
て、本発明における()式と()式の化合物の縮
合は、上記反応を適用して行つた。すなわち、本
反応は脱水縮合反応であるので通常は無水溶媒中
での反応が好ましいが、()式の化合物と()式
の化合物は通常酸付加塩として取り扱われるの
で、その溶解性から微量の水を添加して行つた。
添加する水の量は()式の化合物と()式の化合
物を均一に溶解する最小値でよく、()式の化合
物1モルに対し、4−40モルの範囲で使用され
る。()式および()式の化合物は通常酸付加塩
として取り扱われるので、特に酸を添加する必要
はないが、収率上酸触媒を加える方が好ましい。
酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸な
どの無機酸や、酢酸、クエン酸、酒石酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸などの有機酸が使用
されるが、グルタル酸などのジカルボン酸の使用
が好ましい。使用される酸の量は、()式の化合
物1モルに対し、0〜10モルの割合で、好ましく
は0.5〜4モルの割合である。反応温度は室温〜
80℃で行われ、好ましくは40〜60℃であり、反応
時間は温度に応じて任意に選択できるが好収率を
得るためには1〜2日が好ましい。 前記の一般式() (式中Y、nは前記に同じ)で表わされるω−グ
アニジノ脂肪酸アミドは公知の反応を利用し種々
の方法で合成することができる。 ()式の化合物のうち、Yが
【式】 の場合すなわち次の一般式(a) (式中nは前記に同じ)で表わされるω−グアニ
ジノ−β−ヒドロキシ脂肪酸アミドは、例えば次
の一般式() H2N(CH2)nCOOH …() (式中nは前記に同じ)で表わされるω−アミノ
脂肪酸のアミノ基を保護した後、炭素2個を増炭
し、β−ヒドロキシカルボン酸誘導体とする一連
の公知の反応を行いβ−ヒドロキシ脂肪酸アミド
とし、続いてアミノ保護基を除去後、アミノ基を
グアニジノ基に変換することにより合成すること
が出来る。 その1例について、更に詳しく述べると、()
式の化合物のアミノ基をベンジルオキシカルボニ
ル基などのアミノ保護基で保護した後、そのカル
ボン酸を酸イミダゾライドなどのカルボン酸反応
性誘導体に変換し、次いで次式 で表わされるモノエチルマロン酸のマグネシウム
エノレートと縮合させ、次の一般式() X−NH(CH2)nCOCH2COOEt …() (式中Xはアミノ保護基を示し、nは前記に同
じ)で表わされるβ−ケトエステルとし、続いて
通常の方法でケトンのカルボニル基を還元してβ
−ヒドロキシエステルとした後、アンモニアで処
理してアミド化し、次にアミノ保護基を除去し、
生成するアミノ基をグアニジノ基に変換すること
によつて、所望の一般式(a)で表わされるω
−グアニジノ−β−ヒドロキシ脂肪酸アミドを合
成することができる。 (a)式の中でn=4の化合物はスパガリン
を酸もしくはアルカリで加水分解して得られる
(S)−7−グアニジノ−3−ヒドロキシヘプタン
アミドを利用することもできる。 ()式の化合物のうち、Yが−CH=CH−の場
合、すなわち次の一般式(b) (式中nは前記に同じ)で表わされるβ−グアニ
ジノ−α,β−不飽和脂肪酸アミドは、先に合成
法を述べた次の一般式(a) (式中aは前記に同じ)で表わされるβ−グアニ
ジノ−β−ヒドロキシ脂肪酸アミドを脱水反応に
付すことにより合成するのが有利である。脱水反
応としては、β−ヒドロキシ脂肪酸アミドを脱水
する通常の方法を用いることができるが、中性条
件下緩和な条件で進行する脱水方法、例えば、塩
化銅(2価)の存在下、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミドを作用させる方法が好ましい。溶媒とし
ては(a)の化合物は通常酸付加塩として取り
扱われるので、その溶解性により、N,N−ジメ
チルホルムアミドを用いるのが好ましい。反応温
度は通常室温〜100℃であり、反応時間は温度に
より異なるが通常数時間〜数日であるがジシクロ
ヘキシルカルボシイミドを過剰に用いることによ
り短縮できる。 また次式() で表わされるN−〔4−(3−アミノプロピル)ア
ミノブチル〕−2,2−ジヒドロキシエタンアミ
ドは、スパガリンを酸もしくはアルカリで加水分
解して得ることができる(ザ・ジヤーナル・オ
ブ・アンチビオチクス、34巻、1622頁、1981年)。
また合成により得ることもできる(ザ・ジヤーナ
ル・オブ・アンチビオチクス、34巻、1625頁、
1981年)。 (2) 次に下記一般式(a) (式中nおよびYは前記と同じ) で表わされる化合物のアルキル化について説明す
る。 アルキル化は、一般式(a)の化合物に、炭
素数1ないし4の1価または2価の脂肪族アルコ
ール、ベンジルアルコールまたは炭素数1ないし
4のジアゾパラフインを反応させることにより行
われ、得られる化合物は下記一般式(b) (式中R2は水酸基を有してもよい炭素数1ない
し4のアルキル基またはベンジン基を示しYおよ
びnは前記と同じ)で示される。 一般式(a)の化合物と前記アルコールとの
反応は通常酸触媒の存在下に行わる。反応にあた
つて一般式(a)の化合物のグアニジノ基およ
びアミノ基は保護する必要はないが、保護して行
つても差し支えない。 用いられるアルコールは下記一般式() R2−OH …() (式中R2は前記と同じ)で表わされ、具体的に
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノールなどの低級アルコール類、エチレングリ
コール、プロピレングリコールなどのグリコール
類、またはベンジルアルコールなどが使用され
る。 反応は不活性溶媒中で行つてもよいが、前記
()式のアルコール中で行うのが好ましい。酸触
媒としては、塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸、パ
ラトルエンスルホン酸などの有機酸または陽イオ
ン交換樹脂などが使用される。 反応温度は0℃〜100℃通常室温〜80℃で好ま
しくは室温であり、反応時間は温度によつて異
り、1時間ないし10日間で、好ましくは1〜2日
である。 (a)式の化合物の()式のアルコールに対
する溶解性が悪い場合には、一般式(a)の化
合物のアミノ基及びイミノ基を保護基で保護して
から反応させることが収率上好ましい。 保護基については、例えば公知の文献〔ジエ
ー・エフ・ダブリユー・マコミー(J.F.W.
Mcomie)編のProtective groups in Ovganic
Chemistry in Plenum Press、N.Y.、1973年〕
を参照することができ、ペプチン合成に常用され
ているアミノ保護基を使用することができる。例
えば、ベンジルオキシカルボニル、p−メトキシ
ベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジル
オキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ト
リクロロエトキシカルボニル、イソボルニルオキ
シカルボニルなどの一価の保護基または、フタロ
イル、スクシニルなどの二価の保護基などが用い
られるが保護基の導入方法、除去方法の容易なベ
ンジルオキシカルボニルやp−メトキシベンジル
オキシカルボニルなどのアラルキルオキシカルボ
ニル基が好ましい。これらの保護基の導入は公知
の方法、例えば、活性エステル法を用いることが
有利である。一般にこの方法では一般式(a)
の化合物の有するグアニジノ基には反応しない。 一般式(a)の化合物にジアゾパラフインを
反応させ、11位のヒドロキシル基をアルキル化す
る方法は次のようにして行うことができる。 通常、まず一般式(a)の化合物のアミノ基
およびイミノ基を上記の保護基で保護し、次いで
この化合物を、塩化メチレンテトラヒドロフラン
等の不活性有機溶媒中で、−20℃〜20℃、通常は
−10゜〜10℃好ましくは−3℃〜3℃で1〜15時
間、通常2〜8時間、ジアゾパラフインと反応さ
せることによりアルキル化を行うことができる。 この反応は、触媒を必ずしも必要としないが触
媒として、三フツ化ホウ素、塩化アルミニウム、
ホウフツ化水素酸、二酸化セレンなどのルイス酸
触媒の存在下で反応は促進される。 使用される炭素数1ないし4のジアゾパラフイ
ンとしては、例えばジアゾメタン、ジアゾエタ
ン、ジアゾプロパンまたはジアゾブタンなどをあ
げることができる。 これらのジアゾパラフインは公知の方法〔例え
ば、 Organic Synthesis .165(1943)(John
Wiley & Sons.Inc.) Organic Synthesis .119(1955)(John
Wiley & Sons.Inc.) Journal of Organic Chemistry.13.763
(1948) Organic Synthesis .250(1963)(John
Wiley & Sons.Inc.) Chemishe Berichte 94.2547(1961) Canadian Journal of Research 28B.683
(1950) Organic Synthesis、.244(1955)(John
Wiley & Sons、Inc.) Journal of Chemical Society1935、286〕 によつて、対応するN−ニトロソアルキル尿素、
N−ニトロソアルキルウレタン、N−ニトロソア
ルキルスルホンアミド、N−ニトロソアルキル−
N′−ニトログアニジンなどから合成される。 このジアゾパラフインを用いる方法は、一般式
(a)の化合物の11位の立体配置を変えること
なく、11位の水酸基にアルキル基を導入できるも
ので、例えば(-)の旋光性を有する一般式(
a)の化合物を用いると、対応する(-)体の一般
式(b)の化合物が得られ、(+)体または、
(+)体と(-)体の11位のエピマー混合体((±)体)
を用いればそれぞれ(+)体または(±)体が得られ
る。 一般式(a)の化合物において、Yが
【式】を示す場合、11位と15位に2個 の水酸基を有することになるが、上記いずれの場
合も反応性の相違により選択的に11位の水酸基に
アルキル基を導入することができる。 11位のアルコキシ化された化合物がアミノ基お
よびイミノ基に保護基を有する場合には常法によ
り除去することにより、一般式(b)の化合物
とすることができる。 例えば、保護基がアラルキルオキシカルボニル
基であれば、常法により常圧で接触還元を行うこ
とにより達成される。溶媒としてはメタノール、
エタノール、ジオキサンまたは水などの単独また
は混合溶媒が好ましく、触媒としてパラジウム、
白金などが使用されうる。また塩酸、酢酸などの
酸を加えることにより、反応が促進されうる。 本発明の一般式()の化合物のうち、Yが
【式】である次の一般式(c) (式中n、R1は前記に同じ、但し、nが4を示
すときR1は水素原子以外の基を示す)で表わさ
れる化合物において、15位が(S)または(R)のいず
れかの一方であり、11位のエピマーの混合物の場
合、クロマト的手段を用い、両エピマー〔(-)体
および(+)体〕に分離することができる。高速液
体クロマトグラフイー(HPLC)を用いるのが好
ましく、実施するに当り、カラム充填剤として
は、例えばヌクレオシル C18(M.ナーゲル社製)
を用い、溶出液としては、例えば、アセトニトリ
ル−ペンタンスルホン酸ナトリウム−リン酸緩衝
液の混合溶液を用いると良好な結果を得ることが
できる。 以上述べてきたように、ジアゾパラフインを用
いた11位の水酸基のアルキル化によりおよび
HPLC分離して得た光学活性な次の一般式(
d) (式中nおよびR2は前記と同じ)で表わされる
化合物を、必要に応じてアミノ基およびイミノ基
を前記保護基で保護したのち、15位の水酸基を脱
水することにより、光学活性な次の一般式(
e) (式中n、R2は前記に同じ)で表わされる化合
物に誘導することができる。 脱水反応として、例えばジシクロヘキシルカル
ボジイミドを塩化銅(1価もしくは2価)の存在
下、作用させる公知の脱水反応〔Journal of the
American Chemical Society、40、3245(1968)〕
は、中性条件下、緩和な条件で、行えるので好ま
しい方法である。この場合、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミドを過剰に用いる方が反応時間を短縮
できる。溶媒は、原料化合物の溶解性より、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましく、
反応温度は通常室温〜100℃であり、反応時間は、
温度により異るが、通常数時間〜数日である。 (b)式の化合物においてR2がベンジル基
を示す化合物は、接触還元に附し脱ベンジル化す
ることはより、11位の立体を保持したまま(
a)式の化合物に変換することができる。この場
合、アラルキルオキシカルボニル基を脱保護でき
る常圧接触還元では、反応が遅く例えば、酢酸水
溶液中、数気圧〜数10気圧の加圧下で接触還元を
行うことにより、反応時間が短縮され好結果を得
ることができる。次に参考例および実施例により
本発明を具体的に説明する。 実施例 1 1−アミノ−20−グアニジノ−11,15−ジヒド
ロキシ−4,9,12−トリアザエイコサン−
10,13−ジオン(化合物番号1)の合成 8−グアニジノ−3−ヒドロキシオクタンアミ
ド塩酸塩150mg(0.59ミリモル)、N−〔4−(3−
アミノプロピル)アミノブチル〕−2,2−ジヒ
ドロキシエタンアミド二塩酸塩208mg(0.71ミリ
モル)、グルタル酸78mg(0.59ミリモル)と水0.1
mlを混合し、60℃で1日間加温した。反応後、水
5mlを加え、CM−セフアデツクスC−25、Na
型(150ml)のカラムにかけ、水1と1MNa
Cl1によるグラジエント溶出を行つた(17g分
画)。分画82−94を合せ、濃縮乾固して得た残渣
をメタノール5mlで3回抽出した。抽出液をセフ
アデツクスLH−20(150ml)のカラムにかけ、メ
タノールで溶出し脱塩した(4g分画)。分画17
−24を合し、濃縮乾固して、白色粉末状の1−ア
ミノ−20−グアニジノ−11,15−ジヒドロキシ−
4,9,12−トリアザエイコサン−10,13−ジオ
ン三塩酸塩を120.7mg得た。収率38.6%。 実施例 2 1−アミノ−21−グアニジノ−11,15−ジヒド
ロキシ−4,9,12−トリアザヘンエイコサン
−10,13−ジオン(化合物番号2)の合成 9−グアニジノ−3−ヒドロキシノナンアミド
塩酸塩325.8mg(1.23ミリモル)、N−〔4−(3−
アミノプロピル)アミノブチル〕−2,2−ジヒ
ドロキシエタンアミド二塩酸塩428.1mg(1.47ミ
リモル)、グルタル酸161.4mg(1.23mg)と水0.3ml
を混合し、60℃で1日間加温した。反応後、実施
例1に準じ、CM−セフアデツクスC−25、セフ
アデツクスLH−20を用いて精製し、白色粉末状
の1−アミノ−21−グアニジノ−11,15−ジヒド
ロキシ−4,9,12−トリアザヘンエイコサン−
10,13−ジオン三塩酸塩を220.8mgを得た。収率
33.4%。 実施例 3 1−アミノ−19−グアニジノ−11−ヒドロキシ
−4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン−
10,13−ジオン(化合物番号6)の合成 7−グアニジノ−2−ヘプテンアミド塩酸塩
234.5mg(1.06ミリモル)、N−〔4−(3−アミノ
プロピル)アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキ
シエタンアミド二塩酸塩372.3mg(1.27ミリモ
ル)、グルタル酸140.4mg(1.06ミリモル)と水0.2
mlを混合し、60℃で1日間加温した。反応後、実
施例1に準じ、CM−セフアデツクスC−25、セ
フアデツクスLH−20を用いて精製し、白色粉末
状の1−19−グアニジノ−11−ヒドロキシ−4,
9,12−トリアザ−14−ノナデセン−10,13−ジ
オン三塩酸塩を244.6mg得た。収率46.5%。 実施例 4 1−アミノ−20−グアニジノ−11−ヒドロキシ
−4,9,12−トリアザ−14−エイコセン−
10,13−ジオン(化合物番号10)の合成 8−グアニジノ−2−オクテンアミド塩酸塩
202.4mg(0.86ミリモル)、N−〔4−(3−アミノ
プロピル)アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキ
シエタンアミド二塩酸塩302.4mg(1.04ミリモ
ル)、グルタル酸113.9mg(0.86ムリモル)と水0.2
mlを混合し、60℃で1日間加温した。反応後、実
施例1に準じ、CM−セフアデツクスC−25、セ
フアデツクスLH−20を用いて精製し、白色粉末
状の1−アミノ−20−グアニジノ−11−ヒドロキ
シ−4,9,12−トリアザ−14−エイコセン−
10,13−ジオン三塩酸塩を128.3mg得た。収率
29.2%。 実施例 5 1−アミノ−21−グアニジノ−11−ヒドロキシ
−4,9,12−トリアザ−14−ヘンエイコセン
−10,13−ジオン(化合物番号11)の合成 9−グアニジノ−2−ノネンアミド塩酸塩
206.2mg(0.84ミリモル)、N−〔4−(3−アミノ
プロピル)アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキ
シエタンアミド二塩酸塩291.0mg(1.00ミリモ
ル)、グルタル酸109.6mg(0.84ミリモル)と水0.2
mlを混合し、60℃で1日間加温した。反応後、実
施例1に準じ、CM−セフアデツクスC−25、セ
フアデツクスLH−20を用いて精製し、白色粉末
状の1−アミノ−21−グアニジノ−11−ヒドロキ
シ−4,9,12−トリアザ−14−ヘンエイコセン
−10,13−ジオン三塩酸塩を135.0mg得た。収率
31.1%。 実施例 6 1−アミノ−21−グアニジノ−15−ヒドロキシ
−11−メトキシ−4,9,12−トリアザヘンエ
イコサン−10,13−ジオン(化合物番号3) 1−アミノ−グアニジノ−11,15−ジヒドロキ
シ−4,9,12−トリアザヘンエイコサン−10,
13−ジオン三塩酸塩52.0mg(0.10ミリモル)を無
水メタノール1mlに溶かし、2N−塩酸−メタノ
ール0.1mlを加え、室温で1晩撹拌した。反応液
に水5mlを加え、PHを6に調整した後濃縮乾固し
て得た残渣を実施例1に準じ、CM−セフアデツ
クスC−25、セフアデツクスLH−20を用いて精
製し、白色粉末状の1−アミノ−21−グアニジノ
−15−ヒドロキシ−11−メトキシ−4,9,12−
トリアザヘンエイコサン−10,13−ジオン三塩酸
塩を41.1mg得た。収率74.1%。 実施例 7 1−アミノ−19−グアニジノ−11−メトキシ−
4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン−10,
13−ジオン(化合物番号7)の合成 1−アミノ−19−グアニジノ−11−ヒドロキシ
−4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン−10,
13−ジオン三塩酸塩50.3mg(0.10ミリモル)を無
水メタノール1mlに溶かし、2N−塩酸−メタノ
ール0.1mlを加え、室温で一晩撹拌した。反応液
に水5mlを加え、PHを6に調整した後、濃縮乾固
して得た残渣を実施例1に準じ、CM−セフアデ
ツクスC−25、セフアデツクスLH−20を用いて
精製し、白色粉末状の1−アミノ−19−グアニジ
ノ−11−メトキシ−4,9,12−トリアザ−14−
ノナデセン−10,13−ジオン三塩酸塩を37.2mg得
た。収率72.4%。 実施例 8 1−アミノ−21−グアニジノ−11−(2−ヒド
ロキシ)エトキシ−15−ヒドロキシ−4,9,
12−トリアザヘンエイコサン−10,13−ジオン
(化合物番号4)の合成 1−アミノ−21−グアニジノ−11,15−ジヒド
ロキシ−4,9,12−トリアザヘンエイコサン−
10,13−ジオン三塩酸塩53.0mg(0.10ミリモル)
をエチレングリコール2mlに溶かし、塩化水素ガ
スを飽和したエチレングリコール0.2mlを加え、
室温で1日間撹拌した。水5mlを加え、PHを6に
調整した後、実施例1に準じCM−セフアデツク
スC−25、セフアデツクスLH−20を用いて精製
し、白色粉末状の1−アミノ−21−グアニジノ−
11−(2−ヒドロキシ)エトキシ−15−ヒドロキ
シ−4,9,12−トリアザヘンエイコサン−10,
13−ジオン三塩酸塩を42.5mg得た。収率72.6%。 実施例 9 1−アミノ−21−グアニジノ−11−(2−ヒド
ロキシ)エトキシ−4,9,12−トリアザ−14
−ヘンエイコセン−10,13−ジオン(化合物番
号12)の合成 1−アミノ−21−グアニジノ−11−ヒドロキシ
−4,9,12−トリアザ−14−ヘンエイコセン−
10,13−ジオン三塩酸塩52.1mg(0.10ミリモル)
をエチレングリコール2mlに溶かし、塩化水素ガ
スを飽和したエチレングリコール0.2mlを加え、
室温で1日間撹拌した。水5mlを加え、PHを6に
調整した後、実施例1に準じ、CM−セフアデツ
クスC−25、セフアデツクスLH−20を用いて精
製し、白色粉末状の1−アミノ−21−グアニジノ
−11−(2−ヒドロキシ)エトキシ−4,9,12
−トリアザ−14−ヘンエイコセン−10,13−ジオ
ン三塩酸塩43.1mg得た。収率73.6%。 実施例 10 1−アミノ−11−ベンジルオキシ−21−グアニ
ジノ−15−ヒドロキシ−4,9,12−トリアザ
ヘンエイコサン−10,13−ジオン(化合物番号
5)の合成 1−アミノ−21−グアニジノ−11,15−ジヒド
ロキシ−4,9,12−トリアザヘンエイコサン−
10,13−ジオン三塩酸塩54.0mg(0.10ミリモル)
にベンジルアルコール3mlと塩化水素ガスを飽和
したベンジルアルコール0.3mlを加え、室温で1
日間撹拌した。反応液を水10mlで2回抽出し、水
層のPHを6に調整した後、減圧濃縮して得た残渣
を実施例1に準じ、CM−セフアデツクスC−
25、セフアデツクスLH−20を用いて精製し、白
色粉末状の1−アミノ−11−ベンジルオキシ−21
−グアニジノ−15−ヒドロキシ−4,9,12−ト
リアザヘンエイコサン−10,13−ジオン三塩酸塩
を44.7mg得た。収率70.8%。 実施例 11 1−アミノ−11−ベンジルオキシ−19−グアニ
ジノ−4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン
−10,13−ジオン(化合物番号9)の合成 1−アミノ−19−グアニジノ−11−ヒドロキシ
−4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン−10,
13−ジオン三塩酸塩50.0mg(0.10ミリモル)にベ
ンジルアルコール3mlと塩化水素ガスを飽和した
ベンジルアルコール0.3mlを加え、室温で1日間
撹拌した。反応液を水10mlで2回抽出し、水層の
PHを6に調整した後、減圧濃縮して得た残渣を実
施例1に準じ、CM−セフアデツクスC−25、セ
フアデツクスLH−20を用いて精製し、白色粉末
状の1−アミノ−11−ベンジルオキシ−19−グア
ニジノ−4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン
−10,13−ジオン三塩酸塩を41.7mg得た。収率
71.3%。 実施例 12 1−アミノ−11−ブトキシ−19−グアニジノ−
4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン−10,
13−ジオン(化合物番号8)の合成 1−アミノ−19−グアニジノ−11−ヒドロキシ
−4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン−10,
13−ジオン三塩酸塩49.2mg(0.10ミリモル)にn
−ブタノール5mlと塩化水素ガスを飽和したn−
ブタノール0.5mlを加え、室温で2日間撹拌した。
n−ブタノール可溶部を濃縮乾固して得た残渣
を、実施例1に準じ、CM−セフアデツクスC−
25、セフアデツクスLH−20を用いて精製し、白
色粉末状の1−アミノ−11−ブトキシ−19−グア
ニジノ−4,9,12−トリアザ−14−ノナデセン
−10,13−ジオン三塩酸塩を30.1mg得た。収率
54.7%。 実施例 13 11−o−メチルスパガリン(化合物13)の合成 (-)−スパガリン三塩酸塩1.8g(3.51ミリモ
ル)を無水メタノール35mlに溶かし、2N−塩酸
−メタノール3.5mlを加え、室温で15時間撹拌し
た。反応液を濃縮乾固して得た残渣を水30mlに溶
かし、CM−セフアデツクス C−25(Na型、
600ml)のカラムにかけ、水から1MNaCl(各3
)によるグラジエント溶出を行つた(17gずつ
分画)。分画208−230を合して濃縮乾固し、10ml
のメタノールで3回抽出した。この抽出液をセフ
アデツクスLH−20(300ml)のカラムにかけ、メ
タノールで溶出し脱塩した(7gずつ分画)。分
画19−33を合して濃縮乾固し白色粉末状の11−o
−メチルスパガリン三塩酸塩のエピマーの混合物
を1.528g得た(収率82%)。 実施例 14 11−o−エチルスパガリン(化合物14)の合成 スパガリン三塩酸塩((-)−スパガリン:(+)
−スパガリン=1:1)484mg(0.94ミリモル)
に無水エタノール20mlと2N−塩酸−エタノール
2mlを加え、室温で2日間撹拌した。反応液を濃
縮乾固して得た残渣を水10mlに溶かし1N−
NaOHでPH4に調整した後、実施例1に準じ、
CM−セフアデツクスC−25(Na型)およびセフ
アデツクスLH−20を用いて精製し、白色粉末状
の11−o−エチルスパガリン三塩酸塩のエピマー
の混合物を355.6mg得た(収率70%)。 実施例 15 11−o−n−ブチルスパガリン(化合物15)の
合成 (-)−スパガリン三塩酸塩493mg(0.96ミリモ
ル)にn−ブタノール30mlと塩化水素ガス飽和の
n−ブタノール3mlを加え、室温で2日間撹拌し
た。n−ブタノール可溶部を濃縮乾固して得た残
渣を水10mlに溶かし、1N−NaOHでPH4に調整
した後、実施例1に準じ、CM−セフアデツクス
C−25(Na型)およびセフアデツクスLH−20を
用いて精製し、白色粉末状の11−o−n−ブチル
スパガリン三塩酸塩のエピマーの混合物を114.7
mg得た(収率21%)。 実施例 16 11−o−(2−ヒドロキシ)エチルスパガリン
(化合物16)の合成 (-)−スパガリン三塩酸塩2.88g(5.61ミリモ
ル)をエチレングリコール100mlに溶かし、塩化
水素ガス飽和のエチレングリコール10mlを加え、
室温で1日間撹拌した。水200mlを加え、1N−
NaOHでPH4に調整した後、実施例1に準じCM
−セフアデツクスC−25(Na型)およびセフアデ
ツクスLH−20を用いて精製し、白色粉末状の11
−o−(2−ヒドロキシ)エチルスパガリンのエ
ピマーの混合物を2.7g得た(収率73%)。 実施例 17 11−o−ベンジルスパガリン(化合物17)の合
成 (-)−スパガリン三塩酸塩2.36g(4.60ミリモ
ル)に、ベンジルアルコール90mlと塩化水素ガス
飽和のベンジルアルコール9mlを加え、室温で一
晩撹拌した。反応液を水350mlで1回抽出し水層
を1N−NaOHでPHを6.0に調整した後、濃縮乾固
して得た残渣を1MNaCl20mlに溶かし、ダイヤイ
オンHP−20(三菱化成製)500mlのカラムにか
け、0.6MNaCl、0.4MNaCl、水を各1.5用い順
次溶出した。水溶出部を濃縮乾固して得た残渣を
実施例1に準じ、セフアデツクスLH−20を用い
て脱塩し、白色粉末状の11−o−ベンジルスパガ
リン三塩酸塩のエピマーの混合物を1.92g得た
(収率69%)。 実施例 18 11−o−メチルスパガリンの分離 実施例13で得られた11−o−メチルスパガリン
三塩酸塩のエピマーの混合物を分離するために
HPLCを用いた。HPLCとしてはC18逆相充填剤
ヌクレオシル30C18(M.ナーゲル社製)を充填し
た2cmφ×25cmのカラムを用いた。分離は以下の
条件で実施した。 流速:10ml/min 圧力:30Kg/cm2 溶媒:アセトニトリル:0.01Nペンタンスルホ
ン酸Na+0.01MNa2HPO4(PH3)=9:
91 負荷:6mg 検出:UV205nm HPLCではUV吸収を示すピークとしてまず
(−)−11−o−メチルスパガリンが、ついで(+)
−11−o−メチルスパガリンが溶出した。12回の
分取により得られた各ピークを集めて実施例13に
準じCM−セフアデツクス C−25(Na型)およ
びセフアデツクスLH−20で精製し、(-)−11−
o−メチルスパガリン三塩酸塩の白色粉末状を
32.9mg、および(+)−11−o−メチルスパガリン
三塩酸塩の白色粉末を24.5mg得た。 実施例 19 11−o−エチルスパガリンの分離 実施例14で得られた11−o−エチルスパガリン
三塩酸塩のエピマーの混合物を分離するために
HPLCを用いた。方法は実施例18と同様の方法で
行い分離条件の溶媒のみを変えた。 溶媒:アセトニトリル:0.01Mペンタンスルホ
ン酸Na+0.01MNa2HPO4(PH3)=
10.5:89.5 6回の分取により、(-)−11−o−エチルスパ
ガリン三塩酸塩の白色粉末を11mgおよび(+)−11
−o−エチルスパガリン三塩酸塩の白色粉末を
14.5mg得た。 実施例 20 11−o−n−ブチルスパガリンの分離 実施例15で得られた11−o−ブチルスパガリン
の三塩酸塩のエピマーの混合物を分離するために
HPLCを用いた。方法は実施例18と同様の方法で
行い分離条件の溶媒のみを変えた。 溶媒:アセトニトリル:0.01Mペンタンスルホ
ン酸Na+0.01MNa2HPO4(PH3)=
14.5:85.5 6回の分取により、(-)−11−o−n−ブチル
スパガリン三塩酸塩の白色粉末を15mgおよび(+)
−11−o−n−ブチルスパガリン三塩酸塩の白色
粉末を16mg得た。 実施例 21 11−o−ベンジルスパガリンの分離 実施例17で得られた11−o−ベンジルスパガリ
ン三塩酸塩のエピマーの混合物を分離するために
HPLCを用いた。方法は実施例18と同様の方法で
行い、分離条件の溶媒のみを変えた。 溶媒:アセトニトリル:0.01Mペンタンスルホ
ン酸Na+0.01MNa2HPO4(PH3)=16:
84 9回の分取により、(-)−11−o−ベンジルス
パガリン三塩酸塩の白色粉末を21.2mg、および
(+)−11−o−ベンジルスパガリン三塩酸塩の白
色粉末を18.8mg得た。 実施例 22 11−o−(2−ヒドロキシ)エチルスパガリン
の分離 実施例16で得られた11−o−(2−ヒドロキシ)
エチルスパガリン三塩酸塩のエピマーの混合物を
分離するためにHPLCを用いた。方法は実施例18
と同様の方法で行い、分離条件の溶媒及び負荷量
のみを変えた。 溶媒:アセトニトリル:0.01Mペンタンセルホ
ン酸Na+0.01MNa2HPO4(PH3)=7:
93 負荷:20mg 6回の分取により(-)−11−o−(2−ヒドロ
キシ)エチルスパガリン三塩酸塩の白色粉末を
2.3mg、および(+)−11−o−(2−ヒドロキシ)
エチルスパガリン三塩酸塩の白色粉末を2.5mg得
た。 実施例 23 (-)−11−o−メチルスパガリンの合成 (イ) (-)−1−N,4−ビス(ベンジルオキシカ
ルボニル)スパガリン (-)−スパガリン三塩酸塩2.3g(4.48ミリモ
ル)をN,N−ジメチルホルムアミド11mlと水
11mlの混合液に溶かし、氷冷下トリエチルアミ
ン1.25ml(8.96ミリモル)を加え、さらにN−
ベンジルオキシカルボニルオキシコハク酸イミ
ド2.24g(8.97ミリモル)をN,N−ジメチル
ホルムアミド11mlに溶かした溶液を加え、5℃
で15時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得た
残渣を0.5MNaCl10mlにとかし、0.5MNaClで
平衡化したダイヤイオンHP−20(400ml)のカ
ラムにかけ、0.5MNaCl1、水1で洗浄後、
メタノールで溶出した(15gずつ分画)。分画
21−30を合して濃縮乾固し、白色粉末状の(-)
−1−N,4−ビス−(ベンジルオキシカルボ
ニル)スパガリン塩酸塩2.87gを得た(収率82
%)。 〔α〕21 D−11゜(C1、水)。プロトンNMR(重メタ
ノール中測定)δ:1.3〜2.0(CH2×6)、2.38
(CH2)、2.9〜3.4(NCH2×5)、4.0(CH)5.04
(CH2)、5.07(CH2)、5.56(CH)、7.30(C6H5×
2)。 (ロ) (-)−1−N,4−ビス−(ベンジルオキシ
カルボニル)−11−o−メチルスパガリン: 前項(イ)で得られた(-)−1−N,4−ビス−
(ベンジルオキシカルボニル)スパガリン塩酸
塩378mg(0.484ミリモル)を塩化メチレン12ml
に溶かし、氷冷下、3フツ化ホウ素−エーテル
錯塩0.1mlを塩化メチレン4mlに溶かした溶液
2.44ml(0.484ミリモル)を加えた。ついでジ
アゾメタンの塩化メチレン溶液を30分から1時
間間隔に1mlずつ合計9ml加えた。(ジアゾメ
タンの塩化メチレン溶液は次のようにして調製
した。40%KOH溶液30mlと塩化メチレン100ml
を混ぜ、水で40℃に冷却しながら徐々にN−ニ
トロソメチル尿素10gを添加した。有機層を分
取し、水層をもう一度塩化メチレン10mlで抽出
し、粒状のKOHを加えて5℃で3時間脱水し
た。)反応開始後、3時間半で撹拌を止め、希
酢酸数滴を加え、減圧濃縮し、残渣を50%メタ
ノール水3mlにとかし、ダイヤイオンHP−20
(100ml)にかけ、10%メタノール水300mlで溶
出後、メタノールで溶出した。(1.5mlずつ分
画)分画25−28を減圧濃縮して白色粉末の(-)
−1−N,4−ビス−(ベンジルオキシカルボ
ニル)−11−o−メチルスパガリン塩酸塩と未
反応の(-)−1−N,4−ビス−(ベンジルオ
キシカルボニル)スパガリン塩酸塩の混合物を
262.4mg得た(重量回収率69.2%)。 この混合物の組成比をHPLC(カラム:ヌク
レオシル5C18、4.0×150mm、溶出液:アセトニ
トリル:0.01M(NH42HPO4=1:1、流速:
0.8ml/min)で分析した結果、(-)−1−N,
4−ビス−(ベンジルオキシカルボニル)−11−
o−メチルスパガリン塩酸塩(保持時間
10.47min):(-)−1−N,4−ビス−(ベンジ
ルオキシカルボニル)スパガリン塩酸塩(保持
時間7.74min)は47:50であつた。 この混合物78.5mgをシリカゲル60カラム(メ
ルク社製)30mlにかけ、10%メタノールクロロ
ホルムで溶出し、HPLC(条件は前記の通り)
で、保持時間10.47minにUV吸収を示す分画を
集め、減圧濃縮して、白色粉末の(-)−1−
N,4−ビス−(ベンジルオキシカルボニル)−
11−o−メチルスパガリン塩酸塩28.6mgを得
た。 〔α〕25 D−14.4゜(C1、メタノール)。プロトン
NMR(重メタノール中測定)δ:1.3〜2.0
(CH2×6)、2.42(CH2)、2.9〜3.4(NCH2×
5)、3.37(OCH3)、4.0(CH)、5.03(CH2)、
5.08(CH2)、5.34(CH)、7.29(C6H5×2)。 (ハ) (-)−11−o−メチルスパガリン 前項(ロ)で得られた(-)−1−N,4−ビス−
(ベンジルオキシカルボニル)−11−o−メチル
スパガリン塩酸塩と(-)−1−N,4−ビス−
(ベンジルオキシカルボニル)スパガリン塩酸
塩の47:50の混合物130mgをエタノール5ml、
水5ml、1N−HCl0.36mlの混液に溶かし、10
%パラジウム炭素50mgを加え、水素気流中で室
温4時間撹拌した。触媒を去し、液を濃縮
乾固した。これを水3mlに溶かし、CM−セフ
アデツクスC−25〔Na型〕150mlのカラムにか
け、水と1MNaCl(各900ml)によるグラジエン
ト溶出を行つた。(17gずつ分画)分画76−81
を合し濃縮乾固し、実施例1に準じ、セフアデ
ツクスLH−20を用いて脱塩し、白色粉末の
(−)−11−o−メチルスパガリン三塩酸塩を
25.4mg得た(収率51%)。 〔α〕25 D−27.1゜(C1、H2O) CM−セフアデツクスの溶出分画83−86よ
り、同様に脱塩処理して白色粉末の(-)−スパ
ガリン三塩酸塩を24.5mg回収した(回収率52
%)。 実施例 24 (-)−11−o−エチルスパガリンの合成 実施例23の(イ)項で得られた(-)−1−N,4−
ビス−(ベンジルオキシカルボニル)スパガリン
塩酸塩352mg(0.451ミリモル)を用い、実施例23
の(ロ)項と同様の方法で、ジアゾエタンの塩化メチ
レン溶液を作用し、(-)−1−N,4−ビス−
(ベンジルオキシカルボニル)−11−o−エチルス
パガリン塩酸塩と未反応の(-)−1−N,4−ビ
ス−(ベンジルオキシカルボニル)スパガリン塩
酸塩の混合物を217.0mg得た。これを実施例23の
(ハ)項と同様の方法で反応し、白色粉末の(-)−11
−o−エチルスパガリン三塩酸塩を41.7mg得た
(全収率17.1%)。 〔α〕25 D−24.8(C1、H2O) 参考例 1 8−グアニジノ−3−ヒドロキシオクタンアミ
ドの合成 (a) 8−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−
ケトオクタン酸エチルエステルの合成 6−アミノヘキサン酸6.56g(50ミリモル)
を2N−NaOH25mlに溶かし、エチルエーテル
5mlを加え、氷冷下、撹拌しながらベンジルオ
キシカルボニルクロリド10mlと2N−
NaOH37.5mlを30分かけて滴下した。滴下後、
室温にもどし、2時間撹拌を続けた後、反応液
をエチルエーテル20mlで2回洗浄した。水層を
濃塩酸で酸性にし、酢酸エチル50mlで3回抽出
した。抽出液を合せ、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、
6−ベンジルオキシカルボニルアミノヘキサン
酸を12.16g得た。収率92%。融点127〜8℃。 6−ベンジルオキシカルボニルアミノヘキサ
ン酸2.65g(10ミリモル)と市販の1,1′−カ
ルボニルジイミダゾール1.62g(10ミリモル)
を無水テトラヒドロフラン25mlに溶かし、室温
で15分間撹拌した。反応液にモノエチルマロン
酸のマグネシウムエノレートの白色粉末6.18g
(40ミリモル)(モノエチルマロン酸5.28gとマ
グネシウム972mgより調製)を無水テトラヒド
ロフラン50mlに懸濁させた液を加え、室温で2
時間撹拌した。反応液に1N−HCl50mlを加え、
10分間撹拌した後、クロロホルム50mlで3回抽
出した。クロロホルム層を1N−HCl、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留
去した。得られた残渣をシリカゲル60(メルク
社製)100gのカラムにかけ、クロロホルムで
溶出した(20g分画)。分画43−105を合して濃
縮乾固し、8−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−3−ケトオクタン酸エチルエステルを2.35
g得た。収率70%。プロトンNMRスペクトル
(重クロロホルム中測定)δ:1.27(CH3)、1.1
〜1.9(CH2×3)、2.52(CH2)、3.17(NCH2)、
3.40(CH2)、4.18(CH2)、5.05(NH)、5.09
(CH2)、7.32(C6H5)。赤外線吸収スペクトル
(KBr錠として測定)3360、2920、1730、
1710、1520、1240cm-1。 (b) 8−グアニジノ−3−ヒドロキシオクタンア
ミドの合成 前項(a)で得られた8−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ−3−ケトオクタン酸エチル2.01g
(6ミリモル)をエタノール20mlに溶かし室温
で撹拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム227
mg(6ミリモル)を少しずつ加えた。30分間撹
拌した後、酢酸を数滴加え、反応液を水100ml
中にあけ、クロロホルム50mlで3回抽出した。
クロロホルム層を合せ、1N−HCl、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を留去し、8−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−3−ヒドロキシオクタン酸エチルエステル
を2.00g得た。収率99%。融点47〜50℃。 8−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−
ヒドロキシオクタン酸エチルエステル1.69g
(5ミリモル)をアンモニアガスを飽和したメ
タノール40mlに溶かし、室温で3日間撹拌し
た。反応液を濃縮乾固して得た残渣をエタノー
ルから結晶化し、8−ベンジルオキシウカルボ
ニルアミノ−3−ヒドロキシオクタンアミドを
1.18g得た。収率72.5%。融点100〜1℃。 8−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−
ヒドロキシオクタンアミド1.04g(3.2ミリモ
ル)をメタノール20mlに溶かし、1N−HCl3.2
mlと10%パラジウム−炭素200mgを加え、水素
気流中、室温で3時間撹拌した。触媒を去
し、液を濃縮乾固して、8−アミノ−3−ヒ
ドロキシオクタンアミド塩酸塩を670mg得た。 8−アミノ−3−ヒドロキシオクタンアミド
塩酸塩670mgを1N−NaOH8mlに溶かし、s−
メチルイソチオウレア硫酸塩668mg(2.4ミリモ
ル)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を
1N−HClでPHを6に調整し、濃縮乾固して得
た残渣を1M−NaCl5mlに溶かし、ダイヤイオ
ンHP−20(三菱化成製)160mlのカラムにか
け、1M−NaCl400ml、0.8M−NaCl400ml、
0.6M−NaCl800mlと順次溶出した(15g分
画)。分画41−87を合して濃縮乾固して得た残
渣をメタノール10mlで3回抽出した。メタノー
ル抽出液をセフアデツクスLH−20(スウエー
デン・フアルマシア製)300mlのカラムにかけ、
メタノールで溶出し、脱塩した(7ml分画)。
分画25−35を合して濃縮乾固し、8−グアニジ
ノ−3−ヒドロキシオクタンアミド塩酸塩を
687mg得た。収率85%。プロトンNMRスペク
トル(重メタノール中測定)δ:1.4〜1.8(CH2
×4)、2.36(CH2)、3.20(NCH2)、3.95(CH)。
赤外線吸収スペクトル(KBr錠として測定)
3350、3170、2930、1655、1400、1175cm-1。 参考例 2 9−グアニジノ−3−ヒドロキシノナンアミド
の合成 7−アミノヘプタン酸2.56gを原料として用
い、参考例1の8−グアニジノ−3−ヒドロキシ
オクタンアミドの合成と同様に行い、9−グアニ
ジノ−3−ヒドロキシノナンアミド塩酸塩892mg
を得た。プロトンNMRスペクトル(重メタノー
ル中測定)δ:1.2〜1.9(CH2×5)、2.35(CH2)、
3.19(NCH2)、3.92(CH)。赤外線吸収スペクトル
(KBr錠として測定)3350、3180、2940、1660、
1400、1175cm-1。 参考例 3 7−グアニジノ−2−ヘプテンアミドの合成 7−グアニジノ−3−ヒドロキシヘプタンアミ
ド塩酸塩955mg(4ミリモル)をN,N−ジメチ
ルホルムアミド20mlに溶かし、ジシクロヘキシル
カルボジイミド2.48g(12ミリモル)と塩化銅
(2価)40mgを加え、室温で2日間撹拌した。析
出しているDC−尿素を去し、液を減圧濃縮
して得た残渣を水10mlに溶かし、酢酸エチル10ml
で2回洗浄した。水層を濃縮乾固して得た残渣を
水5mlに溶かし、CM−セフアデツクスC−25、
Na型(スウエーデン・フアルマシア製)50mlの
カラムにかけ、水150ml続いて0.5MNaCl200mlで
溶出した(10g分画)。分画17−30を合して、濃
縮乾固し、残渣乾固し、残渣をメタノール5mlで
3回抽出した。メタノール抽出液をセフアデツク
スLH−20(150ml)のカラムにかけ、メタノール
で溶出し脱塩した(5g分画)。分画9−16を合
し、濃縮乾固して、7−グアニジノ−2−ヘプテ
ンアミド塩酸塩を790mg得た。収率89.5%。融点
162−8℃。プロトンNMRスペクトル(重メタ
ノール中測定)δ:1.4〜1.8(CH2×2)、2.27
(CH2)、3.20(NCH2)、5.98(CH)、6.80(CH)。
赤外線吸収スペクトル(KBr錠として測定)
3370、3150、2920、1660、1620、1590、1415、
1395、1370cm-1。 参考例 4 8−グアニジノ−2−オクテンアミドの合成 8−グアニジノ−3−ヒドロキシオクタンアミ
ド塩酸塩270mgを用いて、参考例3の7−グアニ
ジノ−2−ヘプテンアミドの合成と同様にして8
−グアニジノ−2−オクテンアミド塩酸塩を218
mg得た。収率86%。融点163−5℃。プロトン
NMRスペクトル(重メタノール中測定)δ:1.4
〜1.9(CH2×3)、2.25(CH2)、3.19(NCH2)、
5.94(CH)、6.79(CH)。赤外線吸収スペクトル
(KBr錠として測定)3400、3120、2920、1660、
1630、1400cm-1。 参考例 5 9−グアニジノ−2−ノネンアミドの合成 9−グアニジノ−3−ヒドロキシノナンアミド
塩酸塩361mgを用いて、参考例3の7−グアニジ
ノ−2−ヘプテンアミドの合成と同様にして、9
−グアニジノ−2−ノネンアミド塩酸塩を253mg
得た。収率75%。融点132−5℃。プロトン
NMRスペクトル(重メタノール中測定)δ:1.2
〜1.9(CH2×4)、2.23(CH2)、3.20(NCH2)、
5.97(CH)、6.80(CH)。赤外線吸収スペクトル
(KBr錠として測定)3350、3175、2940、1660、
1620、1420cm-1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中R1は水素原子または水酸基を有していて
    もよい炭素数1ないし4のアルキル基、またはベ
    ンジル基を示し、Yは【式】または− CH=CH−を示し、nは4、5または6の整数
    を示す。但し、Yが【式】nが4の場 合R1は水素原子以外の基を示す。)で表わされる
    スパガリン−11−o−アルキル誘導体およびその
    関連化合物並びにその塩。 2 一般式(a) (式中Yは【式】または−CH=CH− を示し、nは4、5または6の整数を示す)で表
    わされる化合物またはその塩のアミノ基およびイ
    ミノ基を必要に応じて保護し、次いで炭素数1な
    いし4の1価または2価の脂肪族アルコールまた
    はベンジルアルコールもしくは炭素数1ないし4
    のジアゾパラフインを反応させ、保護基がある場
    合には保護基を除去することを特徴とする一般式
    (b) (式中R2は水酸基を有していてもよい炭素数1
    ないし4のアルキル基またはベンジル基を示し、
    Yは【式】または−CH=CH−を示 し、nは4、5または6の整数を示す)で表わさ
    れる化合物またはその塩の製造法。
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