JPH0149196B2 - - Google Patents
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- JPH0149196B2 JPH0149196B2 JP7337882A JP7337882A JPH0149196B2 JP H0149196 B2 JPH0149196 B2 JP H0149196B2 JP 7337882 A JP7337882 A JP 7337882A JP 7337882 A JP7337882 A JP 7337882A JP H0149196 B2 JPH0149196 B2 JP H0149196B2
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Landscapes
- Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は石炭の脱灰方に係り、特に微量の捕収
剤で高い炭分回収率と脱灰率を与える浮遊選鉱法
に関するものである。
剤で高い炭分回収率と脱灰率を与える浮遊選鉱法
に関するものである。
近年、火力発電所等においては石油から石炭へ
の燃料転換が急速に進められているが、石炭利用
時における問題点の一つはその高い灰分含有率に
ある。一方、ハンドリングの容易さ、輸送費の低
減を目的として固体燃料である石炭を流体化しよ
うとする試みが活発化し、最近は特に石炭−水ス
ラリーに対する関心が高まつている。
の燃料転換が急速に進められているが、石炭利用
時における問題点の一つはその高い灰分含有率に
ある。一方、ハンドリングの容易さ、輸送費の低
減を目的として固体燃料である石炭を流体化しよ
うとする試みが活発化し、最近は特に石炭−水ス
ラリーに対する関心が高まつている。
従来、石炭脱灰法としては、Oil
Agglomeration法を始め種々の方法が提案され
ているが、(1)脱灰操作前後における石炭性状の変
化が少ない、(2)対象炭種が広い、(3)ユーテイリテ
イ、特に油消費量が低減可能である。等の目的を
同時に達成できるプロセスは知られていない。本
発明者らは浮選法に着目し、その高効率化を計つ
て来たが、その結果、(1)捕収剤をガス化して石炭
−水スラリー中に供給して脱灰を行う、(2)石炭を
湿式法にて粉砕する、ことなどにより捕収剤使用
量を数10g/t−石炭にまで低減させ、炭種によ
つては炭分回収率95%以上、脱灰率70%以上を達
成することができた。しかし、脱灰操作を石炭−
水スラリーの製造プロセスと結合するためには、
捕収剤の利用効率を更に高め、かつ迅速に脱灰を
行う方法を探索する必要がある。
Agglomeration法を始め種々の方法が提案され
ているが、(1)脱灰操作前後における石炭性状の変
化が少ない、(2)対象炭種が広い、(3)ユーテイリテ
イ、特に油消費量が低減可能である。等の目的を
同時に達成できるプロセスは知られていない。本
発明者らは浮選法に着目し、その高効率化を計つ
て来たが、その結果、(1)捕収剤をガス化して石炭
−水スラリー中に供給して脱灰を行う、(2)石炭を
湿式法にて粉砕する、ことなどにより捕収剤使用
量を数10g/t−石炭にまで低減させ、炭種によ
つては炭分回収率95%以上、脱灰率70%以上を達
成することができた。しかし、脱灰操作を石炭−
水スラリーの製造プロセスと結合するためには、
捕収剤の利用効率を更に高め、かつ迅速に脱灰を
行う方法を探索する必要がある。
本発明の目的は、上記の石炭の脱灰方法におけ
る技術上の欠点をなくし、石炭中の灰分を高効率
で除去する方法を提供することにある。
る技術上の欠点をなくし、石炭中の灰分を高効率
で除去する方法を提供することにある。
本発明は、微粉砕した石炭を、捕収剤を含有す
る気体と接触させ、前処理した後、浮選槽に供給
し、石炭中の炭分と灰分を分離するようにしたも
のである。
る気体と接触させ、前処理した後、浮選槽に供給
し、石炭中の炭分と灰分を分離するようにしたも
のである。
以下、本発明の原理を説明し、さらにその具体
的方法について述べる。
的方法について述べる。
石炭の浮遊選鉱法脱灰プロセスにおいては、捕
収剤の供給法が炭分−灰分の分離効率に大きく影
響する。すなわち、通常、捕収剤をガス化し、か
つ窒素、空気等で希釈して供給すると、その必要
量を著しく低下することができる。このような捕
収剤蒸気含有ガスが分離槽内に導入されると、液
温に対応する蒸気圧分を内部に残して、それ以外
の捕収剤は気液界面に凝縮するものと考えられ
る。気泡内部に蒸気として存在する捕収剤も徐々
に気液界面に拡散して炭分の捕収に使用される
が、その速度は小さいために気液界面に凝縮する
割合が大きい程、捕収剤の利用効率が向上するこ
とになる。従つて、捕収剤は希薄ガスとしてより
も、むしろ高濃度ガスとして供給する方が利用効
率は向上することが分つた。
収剤の供給法が炭分−灰分の分離効率に大きく影
響する。すなわち、通常、捕収剤をガス化し、か
つ窒素、空気等で希釈して供給すると、その必要
量を著しく低下することができる。このような捕
収剤蒸気含有ガスが分離槽内に導入されると、液
温に対応する蒸気圧分を内部に残して、それ以外
の捕収剤は気液界面に凝縮するものと考えられ
る。気泡内部に蒸気として存在する捕収剤も徐々
に気液界面に拡散して炭分の捕収に使用される
が、その速度は小さいために気液界面に凝縮する
割合が大きい程、捕収剤の利用効率が向上するこ
とになる。従つて、捕収剤は希薄ガスとしてより
も、むしろ高濃度ガスとして供給する方が利用効
率は向上することが分つた。
一定量の捕収剤を高濃度ガスとして供給する方
法としては、(1)キヤリアーガス量を低減させる、
(2)捕収剤含有ガスをパルス状、従つて間欠的に供
給する、等が考えられる。しかし、キヤリアーガ
ス量を低減させると、泡沫層から分散気泡層への
還流量が増加して、炭分回収速度が低下するとい
う問題があり、またパルス状に添加する方法では
操作が複雑になることが否めない。
法としては、(1)キヤリアーガス量を低減させる、
(2)捕収剤含有ガスをパルス状、従つて間欠的に供
給する、等が考えられる。しかし、キヤリアーガ
ス量を低減させると、泡沫層から分散気泡層への
還流量が増加して、炭分回収速度が低下するとい
う問題があり、またパルス状に添加する方法では
操作が複雑になることが否めない。
このため、本発明では、炭分−灰分の分離を行
わせるための分離槽(浮選槽)とは別に前処理槽
を設け、この前処理槽において石炭−水スラリー
を濃厚捕収剤ガスと接触させた後、分離槽に導い
て炭分の浮上分離に十分な量のガスと混合するこ
とによつて、捕収剤の利用効率を高め、同時に炭
分回収速度の増大を図つている。
わせるための分離槽(浮選槽)とは別に前処理槽
を設け、この前処理槽において石炭−水スラリー
を濃厚捕収剤ガスと接触させた後、分離槽に導い
て炭分の浮上分離に十分な量のガスと混合するこ
とによつて、捕収剤の利用効率を高め、同時に炭
分回収速度の増大を図つている。
第1図は、本発明方法を実施するための石炭脱
灰プロセスの装置系統図である。
灰プロセスの装置系統図である。
原料石炭は微粉砕後、水によりスラリーとされ
て管路1から前処理槽2内に供給される。なお、
石炭の粉砕法としては乾式及び湿式が考えられる
が、(1)石炭表面の疎水性が保持される、(2)粉砕と
スラリー調製が同時に可能である。等の点で湿式
法が望ましい。
て管路1から前処理槽2内に供給される。なお、
石炭の粉砕法としては乾式及び湿式が考えられる
が、(1)石炭表面の疎水性が保持される、(2)粉砕と
スラリー調製が同時に可能である。等の点で湿式
法が望ましい。
捕収剤および気体はそれぞれ管路3および4か
ら加熱器5に送られ、ここで捕収剤は蒸気となつ
て気体とともに管路6および分散板6Aを通して
前処理槽2内に供給される。前処理槽2内におい
て、内部または気液界面に捕収剤を保持した微細
気泡が形成され、この微細気泡は槽内に懸濁する
炭分粒子と接着し、これを疎水化する。なお、石
炭表面の疎水化処理方法としては、捕収剤含有気
体を散気板を通して微細気泡として供給する方法
が好ましいが、機械撹拌あるいは両者の併用によ
つて行うこともできる。
ら加熱器5に送られ、ここで捕収剤は蒸気となつ
て気体とともに管路6および分散板6Aを通して
前処理槽2内に供給される。前処理槽2内におい
て、内部または気液界面に捕収剤を保持した微細
気泡が形成され、この微細気泡は槽内に懸濁する
炭分粒子と接着し、これを疎水化する。なお、石
炭表面の疎水化処理方法としては、捕収剤含有気
体を散気板を通して微細気泡として供給する方法
が好ましいが、機械撹拌あるいは両者の併用によ
つて行うこともできる。
表面が疎水化され、気泡に付着した石炭を含む
スラリーは管路7を通して浮選槽(分離槽)8に
送られ、ここで空気管路11から散気板11Aを
通して供給される多量の気泡と混合される。充分
な浮上速度を与えられた炭分付着気泡は管路9か
ら精炭フロスとして取出される。一方、槽内に残
留する高炭分の残炭は槽底の抜出口10から排出
される。浮選槽8としては、この実施例のように
底部に散気板を有する塔式の他に、デンバー式
(空気吸引式)、空気吹込式または加圧式(気泡析
出型)等のいずれを使用することも可能である。
スラリーは管路7を通して浮選槽(分離槽)8に
送られ、ここで空気管路11から散気板11Aを
通して供給される多量の気泡と混合される。充分
な浮上速度を与えられた炭分付着気泡は管路9か
ら精炭フロスとして取出される。一方、槽内に残
留する高炭分の残炭は槽底の抜出口10から排出
される。浮選槽8としては、この実施例のように
底部に散気板を有する塔式の他に、デンバー式
(空気吸引式)、空気吹込式または加圧式(気泡析
出型)等のいずれを使用することも可能である。
炭分−灰分の分離効率を高めるためには、石炭
−水スラリー中に発生する気泡は微細であること
が好ましく、このため本発明における前処理槽お
よび浮選槽内のスラリーには起泡剤を共存させる
ことが望ましい。この目的のための起泡剤として
は、高級アルコール、有機酸、多価アルコールの
エステル、クレゾール等が使用可能である。
−水スラリー中に発生する気泡は微細であること
が好ましく、このため本発明における前処理槽お
よび浮選槽内のスラリーには起泡剤を共存させる
ことが望ましい。この目的のための起泡剤として
は、高級アルコール、有機酸、多価アルコールの
エステル、クレゾール等が使用可能である。
本発明において石炭の捕収剤として用いられる
物質は一般に疎水性化合物であればよく、300℃
以下の沸点を有する常温で液状の石油系炭化水
素、例えば灯油、軽油、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン等がその範ちゆうに入る。
物質は一般に疎水性化合物であればよく、300℃
以下の沸点を有する常温で液状の石油系炭化水
素、例えば灯油、軽油、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン等がその範ちゆうに入る。
第1図の実施例においては、浮選槽8に供給す
る気体はライン4とライン11に二分割され、捕
収剤と混合される系統のみが加熱器5で加熱され
るが、前処理槽を設けず、炭分の浮上に必要な気
体の全量を捕収剤と混合したものを加熱する方法
に比較して気体加熱用エネルギーを大幅に低減さ
せることができる。
る気体はライン4とライン11に二分割され、捕
収剤と混合される系統のみが加熱器5で加熱され
るが、前処理槽を設けず、炭分の浮上に必要な気
体の全量を捕収剤と混合したものを加熱する方法
に比較して気体加熱用エネルギーを大幅に低減さ
せることができる。
以下、本発明を具体例によつて説明する。
実施例 1
タロン炭(灰分30.8%)を等量の水の共存下で
200メツシユパス99%に粉砕した後、酢酸により
PH4.0に調整した水を用いて濃度10%の石炭−水
スラリーとした。これを内径30mm高さ100mmの円
筒状反応器(前処理槽)に50g/minの流量で供
給した。底部の散気板を通して100℃に加熱され
たN2ガスを0.1/minの流量で供給し、このN2
気流中に灯油を0.2μ/minの流量で注入した。
前処理槽からの溢流質を内径65mm、高さ500mmの
円筒状浮選塔に送入し、底部の散気板を通して窒
素ガスを1/minの流量で連続的に供給した。
PH4の酢酸水溶液を注入することにより泡沫層高
さを4cmに保持しつつ、散気板上2cmの位置に設
けられた排出口からテールを50g/minの流量で
抜き出した。塔頂部から溢流するフロスを捕収
し、濾過、乾燥したところ、反応開始15分以後は
灰分含有率11.3%の精炭が3.82g/minの流量で
回収され、その炭分回収率および脱灰率はそれぞ
れ98および72%であつた。
200メツシユパス99%に粉砕した後、酢酸により
PH4.0に調整した水を用いて濃度10%の石炭−水
スラリーとした。これを内径30mm高さ100mmの円
筒状反応器(前処理槽)に50g/minの流量で供
給した。底部の散気板を通して100℃に加熱され
たN2ガスを0.1/minの流量で供給し、このN2
気流中に灯油を0.2μ/minの流量で注入した。
前処理槽からの溢流質を内径65mm、高さ500mmの
円筒状浮選塔に送入し、底部の散気板を通して窒
素ガスを1/minの流量で連続的に供給した。
PH4の酢酸水溶液を注入することにより泡沫層高
さを4cmに保持しつつ、散気板上2cmの位置に設
けられた排出口からテールを50g/minの流量で
抜き出した。塔頂部から溢流するフロスを捕収
し、濾過、乾燥したところ、反応開始15分以後は
灰分含有率11.3%の精炭が3.82g/minの流量で
回収され、その炭分回収率および脱灰率はそれぞ
れ98および72%であつた。
実施例 2
ブレアソール炭(灰分7.7%)50gを実施例1
と同様に湿式粉砕し、酢酸によりPH4.0に調整し
た水を用いてスラリーとして浮選塔(内径65mm×
500mm)に送入した。浮選塔底部の多孔質散気板
を通して100℃に加熱された窒素ガスを0.1/
minの流量で供給し、このN2気流中に灯油5μ
を注入した。灯油添加3分後にガス流量を1.0
/minとし、その後6分間に塔頂部から溢流す
るフロスを捕収したところ、炭分回収率および脱
灰率はそれぞれ75および70%であつた。
と同様に湿式粉砕し、酢酸によりPH4.0に調整し
た水を用いてスラリーとして浮選塔(内径65mm×
500mm)に送入した。浮選塔底部の多孔質散気板
を通して100℃に加熱された窒素ガスを0.1/
minの流量で供給し、このN2気流中に灯油5μ
を注入した。灯油添加3分後にガス流量を1.0
/minとし、その後6分間に塔頂部から溢流す
るフロスを捕収したところ、炭分回収率および脱
灰率はそれぞれ75および70%であつた。
以上、本発明によれば、浮選法による石炭脱灰
方法において、浮選槽入口部に、濃厚な捕収剤蒸
気含有ガスを石炭−水スラリーと接触させる前処
理槽を設けたことにより、捕収剤の利用効率を高
め、石炭の炭分回収率ないしは脱灰率を向上させ
ることができる。
方法において、浮選槽入口部に、濃厚な捕収剤蒸
気含有ガスを石炭−水スラリーと接触させる前処
理槽を設けたことにより、捕収剤の利用効率を高
め、石炭の炭分回収率ないしは脱灰率を向上させ
ることができる。
第1図は、本発明方法の典型的な実施例を示す
装置系統図である。 1……石炭−水スラリー、2……前処理槽、3
……捕収剤供給ライン、4,11……気体、5…
…加熱管、6……分散板、8……浮遊選鉱槽。
装置系統図である。 1……石炭−水スラリー、2……前処理槽、3
……捕収剤供給ライン、4,11……気体、5…
…加熱管、6……分散板、8……浮遊選鉱槽。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 石炭中の炭分と灰分を分離する浮遊選鉱法に
おいて、微粉砕した原料石炭を、捕収剤を含有す
る気体と予め接触させて前処理した後、浮選槽に
供給することを特徴とする石炭の脱灰方法。 2 特許請求の範囲第1項において、石炭を水ス
ラリーとして捕収剤含有気体と接触させることを
特徴とする石炭の脱灰方法。 3 特許請求の範囲第1項または第2項におい
て、前処理槽への捕収剤含有気体の供給が散気板
を通して行なわれることを特徴とする石炭の脱灰
方法。 4 特許請求の範囲第1項、第2項または第3項
において、捕収剤および気体の供給配管系に加熱
手段を設け、捕収剤を蒸気として前処理槽内に供
給することを特徴とする石炭の脱灰方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7337882A JPS58191794A (ja) | 1982-05-04 | 1982-05-04 | 石炭の脱灰方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7337882A JPS58191794A (ja) | 1982-05-04 | 1982-05-04 | 石炭の脱灰方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58191794A JPS58191794A (ja) | 1983-11-09 |
JPH0149196B2 true JPH0149196B2 (ja) | 1989-10-23 |
Family
ID=13516457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7337882A Granted JPS58191794A (ja) | 1982-05-04 | 1982-05-04 | 石炭の脱灰方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58191794A (ja) |
-
1982
- 1982-05-04 JP JP7337882A patent/JPS58191794A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58191794A (ja) | 1983-11-09 |
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