JPH0148819B2 - - Google Patents

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JPH0148819B2
JPH0148819B2 JP59123660A JP12366084A JPH0148819B2 JP H0148819 B2 JPH0148819 B2 JP H0148819B2 JP 59123660 A JP59123660 A JP 59123660A JP 12366084 A JP12366084 A JP 12366084A JP H0148819 B2 JPH0148819 B2 JP H0148819B2
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JP
Japan
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alkali metal
supported
amount
carrier
substance
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JP59123660A
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English (en)
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JPS614531A (ja
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Katsuo Taniguchi
Tadaaki Fujimoto
Kenji Saeki
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Priority to DE8585902648T priority patent/DE3573536D1/de
Priority to PCT/JP1985/000291 priority patent/WO1985005562A1/ja
Publication of JPS614531A publication Critical patent/JPS614531A/ja
Publication of JPH0148819B2 publication Critical patent/JPH0148819B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の技術分野 本発明は担体にアルカリ金属を担体したアルカ
リ金属担持物質を安定化処理して得られるアルカ
リ金属担持安定化処理物質および該安定化処理物
質よりなるオレフイン類の異性化反応触媒に関す
る。 産業上の利用分野 本発明のアルカリ金属担持安定化処理物質は固
体強塩基性を示し、触媒として種々の有機合成反
応、例えばオレフイン類の異性化反応、オレフイ
ン類の低重合反応、脱水素反応および各種の縮合
脱水反応などの触媒として利用でき、産業上有用
である。 従来技術 固体塩基触媒として従来から知られているアル
カリ金属担持物質、例えば活性アルミナなど金属
ナトリウムを乾燥窒素雰囲気下で担持して得られ
るアルカリ担体担持物質[一例として特公昭45―
24138公報、S.Malinowski;React.Catal.Lett.、
7151(1977)]は、水、水分を含んだ化合物、ある
いか湿つた空気と接触すると水素ガスを発生して
発火するなど取扱いに細心の注意を要し、工業上
使用する場合煩雑な取扱い操作が必要である。 こういつたアルカリ金属担持物質のもつ欠点を
改良する方法として、例えば特公昭50−3274号公
報には、窒素気流中、活性アルミナにアルカリ金
属水酸化物を担持した後、引き続いてアルカリ金
属を担持して調製されるアルカリ金属担持物質は
空気中に放置しても発火することはなく、また、
水アルコールなどによる水素の発生の発生もみら
れず安定である旨の記載がなされている。しかし
該方法によるアルカリ金属担持物質の調製法は、
アルカリ金属水金属換算と反応触媒含有ガスを2
段分けてアルミナ約400℃高温で担持させる必要
があ、しかも該調製時は、まず、アルミナとアル
カリ含有ガス水金属換算の反応によつて多生成し
た水を完全に除去しなければならない。またアル
カリ金属水酸化物とアルカリ金属との反応におい
ては発火性の水素ガスが発生するなど該調製操作
が煩雑となる欠点を有する。 発明の目的 本発明者等は従来のアルカリ金属担持物質には
前述の欠点があることを認識し、これを改良すべ
く鋭意検討した。 発明の構成 その結果、アルカリ金属担持物質を加温下に酸
素含有ガスで処理すれば前記目的を達成できるこ
とを見出し、本発明に到達した。 すなわち、本発明は、「金属酸化物、金属塩、
炭素化合物または炭素材を担体として含み、該担
持にナトリウムおよび/またはカリウムを、アル
カリ金属換算で表示して該担体重量に対して、1
ないし15重量%担持してなるアルカリ金属担持物
質を、25ないし200℃の温度にて乾燥酸素含有ガ
スで処理して得られる処理物であり、かつ (A) 最高塩基強度がpKa値で表わして35以上であ
ること、 (B) 水と反応して発生する水素ガスの量が、該物
質に含有されるアルカリ金属化合物をアルカリ
金属で換算したときに式 M+H2O〓MOH+1/2H2 (Mはアルカリ金属を表わす)によつて該アル
カリ金属の全量が水と反応するとしたときの理
論水素発生量の5%以下であること、 の特性を有するアルカリ金属担持安定化処理物
質」を提供する。 また、本発明は、「金属酸化物、金属塩、炭素
化合物または炭素材を担体として含み、該担体に
ナトリウムおよび/またはカリウムを、アルカリ
金属換算で表示して該担体重量に対して1ないし
15重量%担持してなるアルカリ金属担持物質を、
25ないし200℃の温度にて乾燥酸素含有ガスで処
理して得られる処理物であり、かつ (A) 最高塩基強度がpKa値で表わして35以上であ
ること、 (B) 水と反応して発生する水素ガスの量が、該物
質に含有されるアルカリ金属化合物をアルカリ
金属で換算したときに式 M+H2O〓MOH+1/2H2 (Mはアルカリ金属を表わす)によつて該アル
カリ金属の全量が水と反応するとしたときの理
論水素発生量の5%以下であること、 の特性を有するアルカリ金属担持安定化処理物質
よりなるオレフイン類の異性化反応触媒」を提供
する。 本発明のアルカリ金属担持安定化処理物質は、
好適には、比表面積が20m2/g以上である金属酸
化物、金属塩、炭素化合物、炭素材の群から選ば
れる担体にアルカリ金属を担体重量に対して1な
いし15重量%担持してなるアルカリ金属担持物質
を乾燥した酸素含有ガス25ないし200℃で処理す
ることにより製造することができる。 このようにして得られたアルカリ金属担持安定
化処理物質は、オレフイン類の異性化反応触媒と
して非常に優れた触媒活性を示す。 発明の具体的な説明 本発明において使用される担体としては、例え
ば MgO、CaO、SrO、BaOなどのアルカリ土類
酸化物、 La2O3、CeO2、Y2O3などの希土類酸化物およ
び アルミナ、シリカ、シリカ―アルミナ、酸化ナ
トリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チ
タン、タルク、ハイドロタルサイト類縁化合物、
硅藻土、セライト、ベントナイト、ゼオライトな
どの金属酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシ
ウム、ホウ酸カリウムなどの金属塩、 炭化硅素およびグラフアイト、活性炭などの炭
素材などを例示できる。 この中では、MgO、アルミナ、ナイドロタル
サイト類縁化合物を使用することが、アルカリ金
属担持物質の塩基強度が強く、また塩基点の量も
多いことから好ましい。 本発明で使用される前記担体における金属酸化
物は、例えば水酸化物を空気中で焼成することに
よつて得られる。該焼成に際しては乾燥空気また
は窒素を流通させたり真空に排気しながら焼成す
ることが望ましい。特に窒素気流中で焼成する方
法が好ましく、通常は400ないし600℃で焼成され
る。 本発明の方法において担体として使用できるハ
イドロタルサイト類縁化合物は、一般組成式
[] [M1-xRx(OH)2x+・[Ax/n・mH2O]x-
…[] M:2価の金属 R:3価の金属 A:n価のアニオン(nは1または2) x:0<x<0.34 で表わされる化合物であり、 この中でも特にMで示した2価金属をMgに、 Rで示した3価金属をAl、Cr、Feに、 また、Aで示したn価のアニオンがCO3 2-であ
る式[]で表わされるハイドロタルサイト類縁
化合物の焼成物を担体として使用することが好ま
しい。 [Mg1-xRx(OH)2x+・[CO3x/2・mH2O]x-
…[] R:Al、Cr、Fe x:0<x<0.34 m:0≦m≦5 なお、前記一般式[]においては、2価金属
のMとしてMg以外にも例えばZn、Mn、Niなど
を例示でき、アニオンのAとして、CO3 2-以外に
も、例えば、F-、Cl-、Br-、I-、CrO4 2-
HPO4 2-、NO3 -、SO4 2-、などの無機アニオンお
よびしゆう酸イオン、サリチル酸アニオンなどの
有機アニオンを例示できる。 前記式[]で表わされるハイドロタルサイト
類縁化合物は、Mg等の金属Mを中心金属イオン
とする八面体が網目層状に結合して形成される基
本層によつて構造母体が形成されている。この基
本層においては、Mgの一部が金属Rによつて置
換され、正に荷電しているため、電荷を中性に保
たせるよう、基本層に交換可能なCO3アニオンが
介在する層状の構造を結晶構造としており、層間
にはまた水も存在している。 具体的には、式 [Mg1-xAlx(OH)2x+・[CO3x/2・mH2O]x-で表
わされる化合物が好んで用いられ、かかる化合物
として次のものを例示できる。 [Mg〓.75Al0.25(OH)2]・[CO3 0.125 ・0.5〜0.625H2O]x=0.25 …(1) [Mg9/13Al4/13(OH)2]・[CO3 2/13 ・7/13H2O]x=4/13 …(2) [Mg2/3Al1/3(OH)2]・[CO3 1/6 ・0.5H2O]x=1/3 …(3) また他の化合物として次のようなものを例示で
きる。 [Mg2/3Fe1/3(OH)2]・[CO3 1/6 ・mH2O]R=Fe、x=1/3 …(4) [Mg2/3Cr1/3(OH)2]・[CO3 1/6 ・mH2O]R=Cr、x=1/3 …(5) 前記した(1)から、(5)で示された化合物はそれぞ
れ次の(1)′から(5)′で示すことができる。 Mg6Al2(OH)16CO3・4〜5H2O …(1)′ Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O …(2)′ Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O …(3)′ Mg4Fe2(OH)12CO3・6mH2O …(4)′ Mg4Cr2(OH)12CO3・6mH2O …(5)′ これらのハイドロタルサイト類縁化合物の焼成
は、一般に約300〜700℃、好ましくは400〜600℃
で1時間以上行なわれる。この焼成処理は、窒素
ガスまたは乾燥空気など、好ましくは窒素ガスの
気流中で行なうことが望ましい。 また、例えば上記のようにして得られる担体
は、比表面積が20m2/g以上であることが好まし
い。比表面積が20m2/g以下の担体を用いた場合
には、アルカリ金属あるいはアルカリ金属化合物
が担体上で疑集してクラスターを形成するため
に、このような担体を用いて調製されるアルカリ
金属担持安定化処理物質を例えばオレフイン類の
異性化触媒として用いたときには触媒としての活
性が低下し、また水素発生量も多くなるなど触媒
としての安定性が悪くなる傾向がある。 上記のような高い塩基強度を有する焼成物は、
前記一般式[]で表わされるハイドロタルサイ
ト類縁化合物の中でもMで示した2価金属をMg
とした化合物、この中でも特に前記式[]で表
わされるハイドロタルサイト類縁化合物を焼成す
ることによつて得られる。 本発明で使用される担体のうち、ハイドロタル
サイト類縁化合物の焼成物は、従来知られている
アルカリ金属担持物質の塩基性の担体、例えば酸
化マグネシウムが、50m2/g程度の比表面積を有
しているのに対し、一般に100m2/g以上という
大きな比表面積を有している。そこにアルカリ金
属を担持させた場合には、アルカリ金属が高度に
分散して担持されるため、高活性で安定した固体
強塩基性触媒が形成されるので特に好ましい。特
に強塩基性の焼成物担体にアルカリ金属を担持さ
せると、本発明のアルカリ金属担持安定化処理物
質をオレフイン類の異性化反応などの触媒として
使用したときにきわめて高活性な触媒が得られ
る。 また、例えば上記のようにして得られる焼成物
については、その塩基強度の高いものが好まし
く、具体的には、以下に詳細に説明するように、
指示薬としてジフエニルアミンを吸着させたとき
に該指示薬の色が酸性色(無色)から塩基性色
(淡青色)に変化するのに充分な塩基強度、すな
わち、この塩基強度(pKa)22.3よりも高いもの
を担体として使用するのが望ましい。 本発明の説明において用いられる塩基強度と
は、次式 H-=pKa+log[A-]/[AH] で表わされるH-である。 ここに[AH]および[A-]は塩基強度を測
定する際に用いられる指示薬のAH、および共役
塩基の濃度を示す。 塩基強度の測定に用いられる酸指示薬の色の変
化は、近似的に[A-]/[AH]≒1のときに
起こるとみなしても差し支えないので、通常、
H-≒pKaであり、金属換算の測定に用いた指示
薬のpKa値をもつてこの物質の塩基強度を表示す
ることができ、pKa値が大きいものほど塩基強度
が強いことを表わす。 pKa値の異なる数種類の指示薬の色の変化を
pKa値の低いものから順次用いて調べることによ
り、測定しようとしている物質の最高の塩基強度
がどのようなpKa値の範囲にあるかを求めること
ができ、このようにして求めたものを本発明の説
明では最高金属換算と表現した。 また、試料に吸着した酢酸あるいは安息香酸を
用いて昇温脱離法により金属換算を調べる方法も
知られている。 この方法は、前記指示薬法における変色が試料
の色相の影響などにより不鮮明な場合に有用であ
る。 すなわち、安息香酸を室温で試料に吸着させた
後、10-3mmHgに排気しながら昇温し、吸着した
酸が完全に脱離する温度を求め、この温度が高い
ほど試料は強い塩基性点を有することになる。特
に該温度が350℃以上である場合にはいわゆる超
強塩基であり、前記指示薬法におけるpKa35以上
の強い塩基に対応する。 上記のような担体に特定量のアルカリ金属、特
にナトリウムおよび/またはカリウムを担持させ
て得られたアルカリ担持物質を酸素含有ガスで処
理して、アルカリ金属担持物質の安定化を図るこ
とにより、本発明のアルカリ金属担持安定化処理
物質が得られる。 アルカリ金属担持物質におけるアルカリ金属の
担持量は、前記担体の重量に対して、通常は1な
いし15重量%の範囲にあり、さらには3ないし10
重量%の範囲にあることが好ましい。本発明の安
定化処理を施したアルカリ金属担持安定化処理物
質を後述の有機合成反応の触媒として使用する場
合には、該アルカリ金属の担持割合が1重量%よ
り低下すると、触媒が高活性を示さなくなり、ま
た15重量%より多くなると、アルカリ金属の分散
状態が悪くなり高活性を示さなくなる。 アルカリ金属を前記担体に担持する方法として
は、例えば塊状のアルカリ金属をよく撹拌しなが
ら粉末顆粒状あるいは成形状の担体に融点以上の
温度で担持する方法あるいは減圧にアルカリ金属
を蒸着させるなどの方法を選ぶことができる。 本発明で使用できるアルカリ金属としては、ナ
トリウムまたはカリウムを使用することが特に好
ましく、これらは単独で使用することもできる
し、さらに組み合わせて使用することもできる。
ただし、本発明の目的を損なわない範囲内で、ナ
トリウム、カリウムに加えて、リチウム、ルビジ
ウム、セシウムなどを併用することもできる。 次に、本発明におけるアルカリ金属担持物質を
酸素含有ガスで処理する方法について以下詳述す
る。 本発明において使用される酸素含有ガスとは、
酸素を、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性
ガスで希釈した水分を含まない乾燥ガスである。 この酸素含有ガス中における酸素濃度は通常3
ないし30容量%であり、通常は乾燥空気、あるい
は窒素で希釈した空気が用いられる。特に、酸素
濃度が5〜10%の酸素含有ガスを使用することに
より安定化処理操作が容易になり好ましい。 本発明の方法においては、アルカリ金属担持物
質を前記酸素含有ガスと25ないし200℃、好まし
くは50ないし150℃の温度で接触させることによ
つて本発明の安定化処理が施される。該安定化処
理を行なうに当たつては、温度が25℃よりい場合
には、アルカリ金属と酸素との反応が極端に遅く
なり、長時間(例えば数10時間)を費やしても安
定化処理が不充分となる。また、200℃以上で安
定化処理を行なつた場合には前記した各種の反応
中でもオレフイン類の異性化反応の活性が低下す
る。 この場合の該処理は、通常は、酸素含有ガスを
適宜の量づつ流通させながら行うこともできる
し、あるいは一定容量の容器内に、必要な酸素量
を含んだガスを密封することによつて行なわれ
る。 本発明の安定化処理に必要な時間は、用いる温
度と酸素濃度とによつても多少異なるが、通常は
約10ないし約120分間である。処理時間がこれよ
りも短くなるとアルカリ金属担持物質が発火性を
有することがあり、また処理時間がこれよりも長
くなると前記した各種反応に対する触媒としての
活性が低下する。 上記のような安定化処理の方法を採用すれば、
従来試みられたことのない簡単な処理によつて、
アルカリ金属担持物質を水と接触させても発生す
る水素ガス量が極めて少なくなり、発火すること
がないので、きわめて安全で取り扱い易いアルカ
リ金属担持安定化処理物質を得ることができる。 すなわち、アルカリ金属担持物質と水とを接触
させることにより、水素が発生する。この反応
は、アルカリ金属が例えばナトリウムの場合に
は、次式 Na+H2O〓NaOH+1/2H2 で表すことができる。 しかし、本発明のアルカリ金属担体安定化処理
物質では、酸素含有ガスによる処理によつて、ア
ルカリ金属が、例えば酸化物などのアルカリ金属
化合物になつて担体に担持されるために、水と接
触しても水素の発生量はきわめて少なくなり、通
常この発生量は、前記アルカリ金属化合物をアル
カリ金属で換算した量、すなわち酸素含有ガスで
処理する前のアルカリ金属担持物質に担持されて
いるアルカリ金属の全量が水と反応して水酸化物
になると仮定したときの理論水素発生量の約5%
以下である。このためこのアルカリ金属担持安定
化処理物質は発火性の危険がなく、きわめて安全
で、取り扱い易い物質である。 さらに、上記のようなアルカリ金属安定化処理
物質は、たとえば、比表面積が20m2/g以上の前
記担体を用いて調製された場合、このアルカリ金
属担持安定化処理物質を、X線粉末回折法によつ
て分析しても、アルカリ特公昭金属酸化物などの
アルカリ金属化合物に起因する回折ピークは認め
られず、アルカリ金属化合物は担体上に高度に微
分散して担持されていることがわかつた。これに
対して、比表面積が0m2/g以下の担体を用いた
場合には、アルカリ金属あるいはアルカリ金属化
合物が担体上で凝集してクラスターを形成すると
考えられる。このような担体を用いて調製される
アルカリ金属担体安定化処理粉質を、例えばオレ
フイン類の異性化触媒として用いたときには触媒
としての活性が低下し、また水素発生量も多くな
るなど触媒としての安定性が悪くなる傾向があ
る。なお、このような傾向は、従来公知のアルミ
ナなどの金属異性化の場合にも、同様に認めら
れ、また、このような担体に担持された担持物に
ついても、X線的に担持物に起因するピークの存
在は認られていない。 本発明のアルカリ金属担持安定化処理物質は塩
基強度がpKa値で表示して35.0以上の超強塩基性
を示すことから、該安定化処理物質を固体強塩基
性触媒として使用することができる。なお、塩基
強度のpKa36.0という値は、現在知られている指
示薬測定法によつて測定できる最も強い塩基強度
であり、またこれは昇温脱離法を利用して塩基強
度を測定する場合に、350℃に加熱しても、まだ
触媒に吸着させた安息香酸分子が残存しているこ
とに対応している。 上記のような安定化処理された塩基強度の高い
アルカリ金属担持物質は、各種反応の触媒として
使用することができる。 該安定化処理物質を触媒として用いる場合に、
高活性を示す反応の例としては、例えばオレフイ
ン類の異性化反応、脱水素反応、水素添加反応、
低重合反応、付加反応および各種の縮合反応など
を示すことができる。 この中でも該安定化処理物質は、オレフイン類
の異性化反応に対しては優れた触媒作用を示し、
例えば鎖状オレフイン類に対して、炭素骨格は変
化させずに、二重結合の位置だけをきわめて温和
な条件下に移動させるという優れた触媒作用を示
し、また、アルケニル架橋環化合物からアルキリ
デン架橋環化合物への異性化反応などに特に有効
に使用する。 本発明の安定化処理物質を異性化反応の触媒と
して使用する場合に、異性化反応に供されるオレ
フイン類としては、例えばブテン、ペンテン、メ
チルペンテン、ジメチルブテン、ヘキセン、ヘプ
テン、オクテン、ノネン、デセンなどの直鎖また
は分枝不飽和鎖状脂肪族炭化水素、 メチルシクロペンテン、エチルシクロペンテ
ン、メチルシクロヘキセン、エチルシクロヘキセ
ン、ビニルシクロヘキセンなどの不飽和環式炭化
水素、 ビニルシクロヘキセン、アリルシクロヘキセン
などのアルケニル環状炭化水素、 アルケニル還状炭化水素、 アルケニルビシクロペンテン類などのアルケニ
ル架橋環化合物、 アリルアミン、ブテニルアミン、ピロリンなど
の不和アミン化合物、 エチルクロチルエーテル、6―メトキシ―ヘキ
セン、3―メトキシ―1ブテンなどの不飽和エー
テル化合物などが挙げられる。 上記の触媒を用いた異性化反応には、具体的に
は、例えば前記不飽和鎖状脂肪族炭化水素の異性
化反応にあつては、骨格異性化反応および二重結
合移行反応が含まれる。 例えば、ブテン―1を用いた場合にはシス―ブ
テン―2およびトランス―ブテン―2が、 4―メチル―ペンテン―1を用いた場合にはシ
ス―4―メチルペンテン―2、トランス―4―メ
チルペンテン―2、2―メチルペンテン―1、2
―メチル―ペンテン―2および3―メチルペンテ
ン―2が、 またオクテン1を用いた場合にはオクテン―
2、オクテン―3おおよびオクテン―4が、 それぞれ異性化反応生成物として得られる。 かかる異性化反応によつて、2種類以上の反応
生成物が得られる場合には、得られる異性化反応
生成物の割合は、基本的には異性体の熱力学的平
衡に支配されるが、例えば反応温度、反温時間な
どを適宜選択することにより、特定の異性化反応
生成物をある程度選択的に生成させることも可能
である。 前記不飽和鎖状脂肪族炭化水素の異性化反応に
よつて得られる内部二重結合含有不飽和鎖状脂肪
族炭化水素は、水和反応による2級アルコールの
原料あるいはオレフイン不均化反応の料として有
用である。 また、上記の触媒を用いたアルケニルビシクロ
ペンテン類の異性化反応にあつては、 5―ビニル―2―ノルボルネンからは5―エチ
リデン―2―ノルボルネンが、 5―プロペニル―2―ノルボルネンからは5―
プロピリデン―2―ノルボルネンが、 また5―イソプロペニル―2―ノルボルネンか
らは5―イソプロピリデン―2―ノルボルネン
が、 それぞれ反応生成物として得られる。 これらの5―アルキリデンは、例えばエチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合体を製造する際に
ジエン成分として重要な単量体である。 これらのオレフイン類の異性化反応にあつて
は、アルカリ金属担持安定化処理物質たる固体強
塩基性触媒は、一般に原料オレフイン類1モルに
対してアルカリ金属として換算して、約0.001〜
1g原子、好ましくは約0.005〜0.1g原子の割合
で用いられる。 異性化反応は、一般に溶媒の不存在で行なわれ
るが、反応を阻害しない限り溶媒の存在下でも行
なうことができる。 用い得る溶媒としては、例えばペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭
化水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、テトラヒドロピランなどのエーテル類
などが挙げられる。 反応条件としては、常圧ないし加圧下りに、約
0〜120℃、好ましくは約20〜100℃の温度げ用い
られ、操作は回分法、半連続法あるいは連続法の
いずれの方法においても行なうことができる。 本発明に係るアルカリ金属担持安定化処理物質
は、オレフイン類の異性化反応触媒としてばかり
でなく、脱水素反応、水素添加反応、低重合反
応、付加反応および各種の縮合反応などの触媒と
しても有効に使用することができる。 例えば、脱水素反応の例として 2―メチル―1―ブチンおよび2―メチル―2
―ブテンからイソプレンを得る反応、 23―ジメチル―1―ブテンおよび2,3ジメチ
ル―2―ブテンから2,3―ジメチル―1,3―
ブタジエンを得る反応、 ブテン―1およびブテン―2からブタジエンを
得る反応、 ペンテンからピペリレンを得る反応のようにオ
レフイン類を脱水素してジエン化合物を得る反応
の触媒としても使用できる。 また、低重合反応の例としてはブタジエンある
いはイソプレンを反応させて低次重合体を得る反
応の触媒としても使用できる。 また、付加反応の例としては、アルキル基で置
換されたベンゼン、例えばトルエン、エチルベン
ゼン、キシレン、イソプロピルベンゼンなどに炭
素数2ないし5の鎖状脂肪族炭化水素を付加させ
る反応、あるいはジエチルアミンなどのアミノ化
合物とブタジエンなどの共役ジエンとを反応させ
て例えば2―ブテニルジエチルアミンを得る反応
の触媒としても使用できる。 発明の効果 本発明のアルカリ金属担持安定化処理物質は、
最高塩基強度が、指示薬測定法で調べてpKa>
35.0の超強塩基性を示し、かつ同じく強塩基性を
示す従来公知のアルカリ金属担持物質が発火性を
有しているのに対して、本発明の該物質は発火性
がなくきわめて取り扱いが容易で安全である。 また、このアルカリ金属担持安定化処理物質は
オレフイン類の異性化反応その他各種の反応に触
媒として用いられたとき、きわめて高い触媒活性
を示す。例えばアルケニルビシクロペンテン類の
異性化反応にそれを用いたときには、定量的にア
ルキリデンビシクロペンテン類を生成させる。こ
のように、アルカリ金属担持安定化処理物質は、
高い触媒活性を示す。 発明の実施例 以下本発明の内容を実施例によつて具体的に述
べる。 実施例 1 (1) アルカリ金属担持物質の調製 ハイドロタルサイト類縁化合物として、協和
化学社製キヨーワード 1000 (Mg4.5Al(OH)13CO3・3.5H3) を空気中で500℃に加熱し、3時間焼成した。 該焼成物の比表面積を、カウンタローム社製
カウンタソルブ比表面積測定装置を用いで、
B.E.T一点で測定したところ、174m2/gであ
り、焼成前の121m2/gに比べて著しく大きか
つた。 また該焼成物の塩基強度を指示薬測定法で調
べたところ、pKa26.5の4―クロロアニリンが
無色から桃色に変化し強塩基性を示した。 こうして得られた粉末25gをフラスコに入
れ、窒素を0.5/hr流通しながら加温し、よ
く撹拌しながら、金属ナトリウム3.5gを少量
づつ約15分間にわたつて加えた後、そのまま約
2時間撹拌を続けることによつて金属ナトリウ
ムをハイドロタルサイト類縁体に担持させたア
ルカリ金属担持物質を調製した。 金属ナトリウム担持量は12wt%であつた。 このようにして調製したアルカリ金属担持物
質を、指示薬測定法で塩基強度を測定したとこ
ろ、pKa35.0のトリフエニルメタンが無色から
黄色に変化し、超強塩基性を示した。 (2) アルカリ金属担持安定化処理物質の調製 (1)で調製したアルカリ金属担持物質を第1図
に示した装置を用いた窒素を流体させながら、
20℃で酸素濃度が5.3vol%になるように窒素で
希釈した酸素―窒素混合ガスをモレキユラーシ
ーブス4Aで乾燥した後、該混合ガスを安定化
処理の温度が125〜150℃、流量7/hrの条件
で流通させた。排出ガスを酸素濃度分析百に導
き、その酸素濃度を分析した。 その結果を第2図に示す。 排出ガス中における酸素濃度は、この条件で
は瞬間にほぼ%になり、約1.5時間後には導入
ガス濃度と同じになつた。150分間酸素処理を
続けることによつて安定化された炭素材金属担
持安定化処理物質を得た。 該物質の塩基強度を指示薬測定法で調たとこ
ろ、pKa35.0のトリフエニルメタンが無色から
黄色に変化し、超塩基性を示した。 (3) 安全性の評価 (2)で得られた炭素材金属担持安定化処理物質
の安全性を評価するため、該安定化処理物質に
水を導入する際に発生する水素量を、ガスビユ
ーレツトで続みとることによつて測定した。 発生した水素量は、触媒1g当り標準状態で
表わして0.7c.c.(理論水素発生量の1.2%)と殆
ど発生せず、安定化処理以前における水素発生
量50.4c.c.(諭論水素発生量86.3%)と比べる
と、1.3%にまで減少した。 この結果を表1に示す。 (4) 活性評価 次にこのアルカリ金属担持安定化処理物質を
触媒として使用したときの活性について調べ
た。 (2)で得られたアルカリ金属担持安定化処理物
質の粉末2.0gを5―ビニル―2―ノルボルネ
ン(VNB)200gの入つたフラスコに投入し、
100℃で60分間撹拌を続けた。 反応液をガスクロマトグラフイー(充填剤
PEG20M、3m)で分析したところ、全量が5
―エチリデン―2―ノルボルネンに変化してい
た。また、他の副生成物は全く認められなかつ
た。 この結果を表1に示す。
【表】 実施例 2 担体として日揮化学社製γアルミナ[N―
613N](比表面積215m2/g)を用いて金属ナト
リウムを9.0wt%担持させたアルカリ金属担持物
質を調製した。 実施例1と同じ装置を用い、該アルカリ金属担
持物質30gをフラスコに取り、窒素雰囲気下に
100℃に加温した。よく撹拌しながらモレキユラ
ーシーブス4Aで乾燥した空気を5/hrの流量
で約30分流通することによつて該物質の安定化処
理を行なつた。 こうして得られたアルカリ金属担持安定化処理
物質の水素発生量は、1g当り標準状態で表わし
て0.5c.c.(理論水素発生量の1.1%)であつた。ま
た該安定化処理物質の塩基強度を実施例1と同様
に測定したところ、pKa>35.0であつた。 次にこの金属担持安定化処理物質を触媒に用い
た4―メチル―1―ペンテンの異性化反応を行な
つた。すなわち、4―メチル―1―ペンテンの15
gに対して該物質を2g取り、60℃で1時間撹拌
した。1時間後にガスクロマトグラフイー(カラ
ムUCONLB―550、90m)で分析したところ、4
―メチル―1―ペンテンは87%が反応しており、
生成物は、cis―4―メチル―2―ペンテンが
12.5%、trans―4―メチル―2―ペンテンが13.2
%、2―メチル―2―ペンテンが73.8%、その他
が0.4%であつた。 結果を表2に示す。
【表】 *) 表1に同じ
実施例 3 (1) アルカリ金属担持物質の調製 市販試薬硝酸マグネシウム [Mg(NO326H2O]500gを2の水に溶解
した後、よく撹拌しながら、10wt%の苛性ソ
ーダを加え、液のPHが13以上になつた時点で苛
性ソーダの添加を終了した。生じた白色コロイ
ド状の沈澱を純水で洗浄した後、濾過により脱
水した。 得られたケーキを乾燥器で100℃で約20時間
乾燥した後、ロータリーキルンを用い窒素気流
中で600℃で3時間焼成した。 こうして担体である酸化マグネシウム
(MgO)を調製した。 得られた担体を窒素シール下に保存し、塩基
度を指示薬法により測定したころ、pKa26.5で
変色することが知られている4―クロロアニリ
ンが変色し、pKa値が6.5以上の強塩基である
ことを示した。 また、この比表面積は窒素吸着BET法で測
定したところ51m2/gであつた。 そうして得られた酸化マグネシウム粉末50g
をフラスコに取り、窒素雰囲気下に250℃に加
温し、250℃でよく撹拌しながら金属ナトリウ
ム3.5gを少量づつ約15分にわたつて加えた後、
約2時間撹拌を続けることによつて金属ナトリ
ウムを担持させた。この際のナトリウム担持率
は7.0wt%であつた。 (2) アルカリカリウム担持安定化処理物質の調製
と安全性の評価 こうして調製した金属ナトリウム担体酸化マ
グネシウムを実施例1と同様の方法で約5%酸
素含有窒素ガスで処理することにより安定化さ
せた。 このアルカリ金属担持安定化処理物質の水素
発生量は1g当り標準状態で表わして0.6c.c.
(理論水素発生量の1.8%)であつた。またこの
安定化処理物質の塩基強度は実施例1と同様の
方法で測定したところ、pKa>35.0であつた。 (3) 活性評価 (2)で得たアルカリ金属担持安定化処理物質2
gを窒素雰囲気下に30c.c.n―デカンの入つた容
量100c.c.のオートクレーブに取り、さらにジエ
チルアミン7.0gおよびブタジエン14.5gとを
仕込み、100℃に加温し、2時間反応させた。 この時、ジエチルアミンの転化率は75%で、
生成物はブタジエンのモノ付加体である2―ブ
テニルジエチルアミン73%またジ付加体が18%
その他8%(いずれもジエチルアミン基準)で
あつた。 結果を表3にまとめた。
【表】 *) 表1に同じ
実施例 4 実施例1において、金属ナトリウムのかわり
に、金属カリウムを用い、酸素処理時間を90分に
する以外はすべて実施例1の通りの方法でアルカ
リ金属担持物質ならびに安定化処理を行なつた。 結果を表4に示す。
【表】 実施例 5 実施例1で調製し、安定化処理を施したナトリ
ウム担持ハイドロタルサイト2gを、脱水したベ
ンズアルデヒド20gと溶媒としてn―デカン35g
の入つた葉器に加え、室温で3時間反応させた。 生成物をガスクロマトグラフイー(OV―17、
2m)で分析した。ベンズアルアルデヒドの転化
率は、90%で、安息香酸ベンジルエステルが89%
の収率で得られた。 実施例 6 武田薬品工業製活性炭白鷺G (比表面積950
m2/g)の粉末を窒素雰囲気下に400℃で10時間
焼成し、250℃で金属ナトリウムを窒素雰囲気下
に担持させた。 このナトリウムの担持量は8.7wt%であつた。 このアルカリ金属担持物質を75℃で5%の窒素
含有窒素で約2時間処理した。このときの水素発
生量は0.3c.c.(STP)/g―catであり、理論水素
発生量の0.7%であつた。また、このアルカリ金
属担持安定化処理物質の塩基強度を、該物質に安
息香酸を吸着させて塩基強度を昇温脱離法によつ
て調べたところ、350℃でも安息香酸がまだ吸着
しており、pKa>35の塩基強度の存在が認められ
た。 次に、このアルカリ金属担持安定化処理物質2
gをn―デカン30c.c.の入つた容量100c.c.のオート
クレーブに入り、さらにブタジエン8.5gを封入
した後、50℃で4時間反応したところ、ブタジエ
ンは全量反応し、ゴム状のポリマーが得られた。 結果を表5に示す。
【表】 *) 表1に同じ
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法において行なわれるアル
カリ金属担持物質の安定化処理に用いられる装置
を示す。第2図は実施例1で調製したアルカリ金
属担持物質を実施例1に示した条件で安定化処理
を行なつたときの排出ガス中の酸素濃度の経時変
化を示す。 第1図中、1はガスフローメーター、2はガス
乾燥器、3は撹拌モーター、4はアルカリ金属担
時物質を入れるフラスコ、5はマントルヒータ
ー、6はサーモカツプル、7はコツク、8は酸素
分析計を示す。またaは酸素ガス、bは窒素ガ
ス、cは乾燥剤、dはベントを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属酸化物、金属塩、炭素化合物または炭素
    材を担体として含み、該担体にナトリウムおよ
    び/またはカリウムを、アルカリ金属換算で表示
    して該担体重量に対して、1ないし15重量%担持
    してなるアルカリ金属担持物質を、25ないし200
    ℃の温度にて乾燥酸素含有ガスで処理して得られ
    る処理物であり、かつ (A) 最高塩基強度がpKa値で表わして35以上であ
    ること、 (B) 水と反応して発生する水素ガスの量が、該物
    質に含有されるアルカリ金属化合物をアルカリ
    金属で換算したときに式 M+H2O〓MOH+1/2H2 (Mはアルカリ金属を表わす)によつて該アル
    カリ金属の全量が水と反応するとしたときの理
    論水素発生量の5%以下であること、 の特性を有するアルカリ金属担持安定化処理物
    質。 2 金属酸化物、金属塩、炭素化合物または炭素
    材を担体として含み、該担体にナトリウムおよ
    び/またはカリウムを、アルカリ金属換算で表示
    して該担体重量に対して1ないし15重量%担持し
    てなるアルカリ金属担持物質を、25ないし200℃
    の温度にて乾燥酸素含有ガスで処理して得られる
    処理物であり、かつ (A) 最高塩基強度がpKa値で表わして35以上であ
    ること、 (B) 水と反応して発生する水素ガスの量が、該物
    質に含有されるアルカリ金属化合物をアルカリ
    金属で換算したときに式 M+H2O〓MOH+1/2H2 (Mはアルカリ金属を表わす)によつて該アル
    カリ金属の全量が水と反応するとしたときの理
    論水素発生量の5%以下であること、 の特性を有するアルカリ金属担持安定化処理物質
    よりなるオレフイン類の異性化反応触媒。
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