JPH0147451B2 - - Google Patents

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JPH0147451B2
JPH0147451B2 JP55080330A JP8033080A JPH0147451B2 JP H0147451 B2 JPH0147451 B2 JP H0147451B2 JP 55080330 A JP55080330 A JP 55080330A JP 8033080 A JP8033080 A JP 8033080A JP H0147451 B2 JPH0147451 B2 JP H0147451B2
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cobalt
butadiene
ester
water
alkanol
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JP55080330A
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JPS567742A (en
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Kumaa Ruudorufu
Shunaidaa Haintsuuarutaa
Taakuriibaa Fuorukaa
Uaisu Furantsuuyoozefu
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BASF SE
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BASF SE
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Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JPS567742A publication Critical patent/JPS567742A/ja
Publication of JPH0147451B2 publication Critical patent/JPH0147451B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/34Esters of acyclic saturated polycarboxylic acids having an esterified carboxyl group bound to an acyclic carbon atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/36Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates
    • C07C67/38Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates by addition to an unsaturated carbon-to-carbon bond

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ブタジエン又はブタジエンを含有す
る炭化水素混合物と一酸化炭素及び低級アルコー
ルとを、第3窒素塩基及びコバルトカルボニルの
存在で温度80〜150℃で高めた圧力下に反応させ
かつそうして得られたペンテン酸エステルと一酸
化炭素及び低級アルコールとを、温度140〜200℃
で高めた温度下に更に反応させてブタンジカルボ
ン酸エステル(以下「アジピン酸エステル」とも
いう。)とすることから成る、ブタンジカルボン
酸エステルの製法に関する。
“ブレチン・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエテ
イ・オブ・ジヤパン(Bull.Chem.Soc.Japan)”
第46巻、第524頁以降(1973年出版)から、ブタ
ジエンからアジピン酸エステルを製造するための
2工程法は公知である、該方法はまずブタジエン
と一酸化炭素及びアルカノールとを、コバルトカ
ルボニル及び窒素塩基、例えばピリジン又はイソ
キノリンの存在で反応させ、触媒を除去せずに、
引続いての工程で生成したペンテン酸エステルと
一酸化炭素及びアルカノールとを更に反応させて
アジピン酸とすることから成る。しかしながら、
このような方法を工業的に実施する場合には、触
媒を回収してかつ戻すことが必要である。従つ
て、米国特許第3778466号明細書から公知になつ
た方法では、触媒を含有する残渣が有効生成物の
留去後に更にカルボニル化のために使用される。
しかしながら、例えば4回の使用後には触媒の有
効性は著しく低下することが判明した。このこと
は、一面ではコバルトカルボニル錯体は熱的に不
安定であるために触媒の蒸留によつて害を受けか
つ他面ではカルボニル化の際にカルボニル化に作
用する副生成物が生じ、従つて連続的に排出する
必要があることに起因する。更に、カルボニル化
後に有効生成物を抽出によつて触媒含有残渣から
分離することも提案された。例えばドイツ連邦共
和国特許出願公開第2159139号明細書には、メタ
ノールを含有するカルボニル化混合物を炭化水素
で抽出する方法が開示されている。この方法によ
れば確かに、触媒を害することなく有効生成物を
分離しかつ触媒を含有するメタノール溶液をカル
ボニル化に戻すことができる。しかしながら、こ
の抽出分離は、カルボニル化の際に生成する重合
体ブタジエンのような副生成物を排出させるため
には不適当である。従つて、これらの副生成物は
触媒溶液の多数回の再使用の際に連続的に富化さ
れかつカルボニル化において有害となる。ドイツ
連邦共和国特許出願公開第2741511号(特開昭54
−59219号に対応)明細書によれば、炭化水素、
ケトン又はエーテルが水溶液に変換される触媒流
のための抽出剤として使用される。多数の分離段
を有する抽出塔が必要であることを別にしても、
副生成物を所要の、即ち妨害されない反応進行に
とつて必要である程度に除去することはできな
い。
従つて、戻されるコバルト塩水溶液を、カルボ
ニル化の進行過程に支障を生ぜず、かつ更に抽出
が簡単に行なわれるように処理する課題が生じ
た。
この課題は、ブタジエン又はブタジエンを含有
する炭化水素混合物と一酸化炭素及びC1―〜C4
―アルカノールとを、第3級窒素塩基及びコバル
トカルボニルの存在で80〜150℃で高めた圧力下
に反応させかつ次いで触媒の分離を行なわずに、
得られたペンテン酸エステルと一酸化炭素及び
C1―〜C4―アルカノールとを、温度140〜200℃
で高めた圧力下に反応させてブタンジカルボン酸
エステルを得る反応工程において、 第1工程……コバルト塩水溶液を温度50〜200℃
でかつ圧力50〜500バール下に過剰の一酸化炭
素及び水素で、コバルトカルボニルを含有させ
た活性炭の存在で処理し、 第2工程……得られたコバルトヒドロカルボニル
の水溶液をブタジエン又はブタジエンを含有す
る炭化水素混合物で抽出しかつ水相を分離し、 第3工程……コバルトヒドロカルボニル、コバル
トカルボニル及びブテニルコバルトトリカルボ
ニルを含有するブタジエン又はブタジエン/炭
化水素混合物を過剰の一酸化炭素及びC1―〜
C4―アルカノールと、ブタジエン1モル当り、
pka―値3〜11を有する第3級窒素塩基0.5〜2
モルの存在で温度80〜150で圧力300〜2000バー
ル下に反応させ、 第4工程……得られた反応混合物から該混合物中
に含有される第3級窒素塩基をペンテン酸エス
テル1モル当り0.1〜0.3モルまで並びに過剰の
炭化水素を分離し、反応混合物中に残留するペ
ンテンエステルと過剰の一酸化炭素及びC1
〜C4―アルカノールとを、温度140〜200℃で
かつ圧力100〜400バール下に反応混合物中に存
在する量のコバルトカルボニル及び第3級窒素
塩基の存在で反応させ、 第5工程……残留するコバルトカルボニル、アル
カノール、窒素塩基、ブタンジカルボン酸エス
テル及び副生成物並びに未反応ペンテンエステ
ルを含有する反応混合物を酸化剤で、前記第2
工程で分離した水/酸性溶液の存在で処理しか
つ混合物を、蒸溜によつてブタンジカルボン酸
エステルが得られる有機相と水相に分離しかつ 第6工程……水相を、水と混和しない溶剤を抽出
剤として抽出し、相を分離しかつそうして得ら
れた水相をアルカノール及び第3級窒素塩基の
留去後に前記第1工程に戻す ことによつて、ブタンジカルボン酸エステルを製
造する方法において、上記第6工程における抽出
剤としてC4―〜C5―アルカン―及び/又はアル
ケンカルボン酸C1―〜C4―アルキルエステルを
使用することを特徴とする方法によつて解決され
た。
この新規方法は、必要抽出工程数が少なくかつ
抽出剤の所要量が著しく少ないという利点を有す
る。更に、本新規方法は、特に触媒を害する副生
成物が従来よりも、例えば前記特開昭54〜59219
号に開示の方法よりも更に完全に除去される利点
を有する。最後に、本新規方法は、ペンタン―又
はペンテン酸アルキルエステルを使用する際に、
製造工程で自然に生成する生成物が抽出剤として
使用されかつ合成において異種の抽出剤を使用す
る必要がないという利点を有する。
第1工程では、コバルト塩水溶液を過剰の一酸
化炭素及び水素で、温度50〜200℃でかつ圧力50
〜500バール下で、コバルトカルボニルを含有さ
せた活性炭の存在で処理する。コバルト塩として
は、水溶性である脂肪酸塩、特に蟻酸塩、酢酸
塩、プロピオン酸塩又は酪酸塩を使用するのが有
利である。特に、蟻酸―及び酢酸コバルトが有利
であることが立証された。有利には、金属として
計算したコバルト0.5〜5重量%、特に前記塩の
形でコバルト1〜3重量%を含有する溶液から出
発する。一般に、前記混合物は一酸化炭素及び水
素を4:1〜1:2の体積比、特に2:1〜1:
1の体積比で含有する。特に、一酸化炭素と水素
のほぼ当量の混合物が有利であることが判明し
た。一酸化炭素と水素から成る混合物を過剰で、
例えば化学量論的に必要な量の5倍量までの過剰
で使用するのが有利である。温度は100〜170℃に
かつ圧力は100〜400バールに維持するのが有利で
ある。
第1工程での処理は、活性炭の存在で行なう。
適当な活性炭の種類は、例えば泥炭の炭、獣炭又
は糖炭である。泥炭の炭が特に有利であることが
立証された。活性炭には、コバルトカルボニルを
飽和するまで含有させるのが有利である。これは
一般に、コバルト塩の水溶液を一酸化炭素と水素
から成る前記混合物と一緒に所定の反応条件下に
活性炭上にそれが飽和するまで注入する、即ち排
出物中にコバルトカルボニル又はコバルトヒドロ
カルボニルが分析によつて検出されるまで注入す
ることによつて達成される。
この処理は一般に、有利に長さ対直径の比が5
〜50:1を有し、活性炭が規則的に固定配置され
ている、いわゆる処理帯域内で実施される。活性
炭1キログラムにつき1時間当り前記塩の形で金
属として計算してコバルト1.5〜15gの含有量に
維持するのが有利である。
こうして得られたコバルトヒドロカルボニル、
未反応コバルト塩及び遊離酸を含有する水溶液
を、消費されなかつた一酸化炭素と水素から成る
混合物と一緒に有利には放圧せずに第2工程に供
給するのが有利である。この工程で、コバルトカ
ルボニル水素はブタジエン又はブタジエンを含有
する炭化水素混合物(これについては、下記に詳
細に説明する)で抽出される。カルボニル化のた
めに必要なブタジエンの全量を抽出のために使用
してもよく又はその一部だけを使用してもよい。
抽出すべきコバルト1グラム原子当りブタジエン
50〜30モルを使用するのが有利である。抽出は向
流又は順流で、抽出技術において採用される装
置、例えば塔又は静的混合機で実施する。抽出過
程では、温度は20〜100℃にかつ圧力は5〜300バ
ールに維持する。引続き、混合物は水相と有機相
に分離される。抽出を例えばラシツヒーリングを
充填した圧力管内で実施する場合には、上部で同
時に有機相と水相への分離が行なわれる。同時
に、併用される一酸化炭素と水素から成る混合物
はガス相として分離される。第2工程を出る有機
相のコバルト含量は、一般に1〜5重量%であ
る。コバルトカルボニルは、水中で不溶であるブ
タジエンとの錯化合物として有機相内に存在する
と見なされる。
次いで、有機相は第3工程において、ブタジエ
ン1モル当り、pka値3〜11を有する第3級窒素
塩基(この場合、該第3級窒素塩基は、有利には
その都度製造されるペンテン酸エステルより低い
沸点を有しているべきである)0.5〜2モルの存
在で過C1―〜C4―アルカノールと温度80〜150℃
でかつ圧力300〜2000バール下で反応せしめられ
る。
カルボニル化のために必要とされる、ブタジエ
ン又はブタジエンを含有する炭化水素混合物の総
量を抽出するために使用しなかつた場合には、所
要量の出発物量を第3工程に付加的に加える必要
がある。この場合、純粋なブタジエンの代りに有
利にブタジエンを含有する炭化水素混合物が使用
できることに留意すべきである。この種の炭化水
素混合物は、ブタジエンの他に3〜5個の炭素原
子を有する飽和炭化水素及び3〜5個の炭素原子
を有する1個のオレフイン様不飽和のオレフイン
を含有する。工業的には、特にブタン又はブテン
の脱水素化において、或は軽ベンジン又は高級炭
化水素成分の熱分解によつてエチレンを収得する
際に副生成物として生成するC4―フラクシヨン
が出発物質として使用される。このような混合物
は、一般にブタジエン40〜60重量%、イソブテン
20〜35重量%、ブテン―110〜25重量%、ブテン
―25〜15重量%、ブタン1〜10重量%及びブチン
0.1〜3重量を含有する。
適当な第3級窒素塩基は、特にN―複素環式化
合物、例えばピリジン(pka 5.3)、メチルピリジ
ン例えば3―ピコリン(pka 6.0)、イソキノリン
(pka 5.4)であり、特に工業的にはピリジンが有
利である。ブタジエン1モル当り第3級窒素塩基
0.6〜1.5モルを使用するのが特に有利であること
が立証された。
適当なC1―〜C4―アルカノールは、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、イ
ソブタノールであり、特にメタノールを使用する
のが有利である。
反応は、温度120〜140℃及び圧力600〜1200バ
ールで有利に行なわれる。ブタジエン1モル当
り、一般に前記カルボニル錯体の形でコバルト
0.01〜0.1グラム原子を使用する。
こうして得られた反応混合物は、未反応ブタジ
エン、場合によりその他の炭化水素、第3級窒素
塩基、コバルトカルボニル錯体、未反応アルカノ
ールと共に、有効生成物として生成したペンテン
酸エステル並びに副生成物例えばバレリアン酸エ
ステル、ビニルシクロヘキサン、ブテニル―及び
ブチルケトン並びにブタジエンの重合生成物を含
有する。
こうして得られた反応混合物から、放圧後に混
合物中に含有される第3級窒素塩基がペンテン酸
1モル当り0.1〜0.3モルまで並びに場合により過
剰の炭化水素が分離される(第4工程)。この分
離は、蒸溜又はその他の分離法、例えば抽出によ
つて行なうことができる。第3級窒素塩基、、場
合により過剰の炭化水素は減圧下での蒸溜によつ
て有利に分離される。この場合、蒸溜塔底内の温
度は、コバルト触媒の分解を回避するために、75
℃を上回るべきでない。併用されるアルコールの
その都度の選択に基いて、同時にまた過剰のアル
コールの一部又は全部が留去される。
反応混合物中に残留するペンテン酸と、過剰の
一酸化炭素及びC1―〜C4―アルカノールとの反
応は、場合により適当な量のアルカノールを新た
に供給した後に温度140〜200℃でかつ圧力100〜
400バール下に反応混合物中に存在する量のコバ
ルト触媒及び第3級窒素塩基の存在で実施する。
この際、温度は150〜180℃に維持するのが有利で
ある。有利にはアルカノールの併用される量はペ
ンテン酸エステル1モル当り1.5〜4モルである。
更に、一酸化炭素に水を数容量%、例えば1〜4
容量%添加するのが有利であることが立証され
た。
触媒、ブタンジカルボン酸エステル、アルカノ
ール、第3級窒素塩基並びにペンテン酸エステル
及び副生成物を含有する反応混合物は、第5工程
で酸化剤によつて水/酸性媒体中で処理される。
酸化剤としては、特に反応混合物を不純化しない
もの、例えば過酸化水素、酸素又は酸素を含有す
るガスが適当である。分子酸素を含有するガス、
特に空気が有利に使用される。酸化剤は、コバル
ト化合物1モル当り少なくとも2酸化当量で使用
される。しかしながら、過剰で使用するのが有利
であり、特に実地には反応混合物1キログラム当
り空気30〜300Nlを使用するのが有利であること
が立証された。
一般的には、反応混合物に対して0.1〜10倍、
有利には0.2〜1倍量の水を使用する。PH値は、
有利には3〜6である。適当な酸性媒体は、第2
工程において生成する、コバルトカルボニル水素
を含有するブタジエンの分離後の水/酸性溶液で
ある。この溶液は、例えば酢酸コバルトから出発
した場合には、未反応酢酸コバルトの他に酢酸を
含有する。必要であれば、付加的に適当な脂肪酸
を加えてもよい。いかなる場合にも、コバルト塩
を溶解状態で保持するために十分な酸が存在する
ように留意すべきである。これと同じことは、使
用すべき水量についても該当する。コバルト溶液
を稀釈しすぎないように保持するには、コバルト
含有水溶液を循環系で処理室に戻しかつ供給量に
等しい極く小さな分流において分離するのが有利
である。
この処理は、温度80〜160℃で有利に行なわれ、
特に温度100〜130℃で実施するのが有利であるこ
とが立証された。その都度の混合度合に基いて、
反応は既に数秒後、繰返して既に数分の1秒以内
で終了する。良好な混合を保証するためには、反
応混合物を酸化剤の同時供給下に、例えば細分し
て水/酸性溶液に供給するのが有利である。
処理後、液相を例えばデカンテーシヨンによつ
て有機相と水相に分離する。有機相から分別蒸溜
によつて未反応ペンテン酸エステルが得られ、こ
れは再びカルボニル化に戻され、更にバレリアン
酸エステル並びにブタンジカルボン酸エステルか
ら成る混合物が得られる。このエステル混合物
は、ジオール又はポリエステルを製造するために
使用することができる。エステル混合物から分別
蒸溜によつて得られるアジピン酸エステルは、ア
ジピン酸、AH―塩、アジポジニトリル及びヘキ
サンジオール―1,6を製造するために好適であ
る。
コバルト塩、場合により幾分かの遊離酸を含有
し並びにアルカノール及び第3級窒素塩基を含有
する水相は、第1工程にコバルトヒドロカルボニ
ルを製造するための出発溶液として戻される前
に、第6工程において水と混和しない溶剤で抽出
される。本発明によれば、第6工程における抽出
剤としてC4―〜C5―アルカン―及び/又はアル
ケンカルボン酸―C1〜C4―アルキルエステルを
使用する。特に65℃以上の沸点を有するエステル
が有利であることが立証された。特に工業的には
バレリアン酸及びペンテン酸エステルが有利であ
ることが判明した。工業的に有利な抽出剤として
は、本発明方法において生成するバレリアン酸ア
ルキルエステル及び/又はペンテン酸アルキルエ
ステルを抽出剤として使用することであることが
判明した。
抽出を実施するためには、当該技術において採
用される全ての方法、例えば順流及び向流抽出及
び装置、例えば脈動塔、静止混合器及びいわゆる
ミキサー・セツトラー(Mixer Settler)が適当
である。一般に、抽出は有機相の分離後に水相が
生じる温度、例えば20〜60℃の温度で実施する。
コバルト塩を含有する水溶液のその都度の容量部
に基いて、一般に前記アルカン―及び/又はアル
ケンカルボン酸アルキルエステルを0.05〜1容量
部、特に0.1〜0.3容量部を使用する。
抽出後、水溶液から蒸溜によつてアルカノール
及び窒素塩基が除去されかつ前述のように再び第
1工程において触媒溶液を抽出するために使用さ
れる。抽出の際に生じる有機相は、酸化処理後第
5工程における反応混合物に戻すのが有利であ
る。それによつて、相分離が簡略化され、ひいて
は抽出されたブタンジカルボン酸エステルが戻さ
れ、従つて特別の後処理が不必要になる。有機相
の後処理の際に生成するアルカン―又はアルケン
酸アルキルエステルは、次いで再び抽出のために
使用される。
バレリアン酸エステルをペンテン酸エステルと
混合して、水との低沸点の共沸混合物及び/又は
水及びピリジンとの共沸混合物として第5工程に
おける相分離後有機相から蒸溜しかつ2相混合物
として抽出のために使用するのが有利である。こ
のためには、抽出剤塔に有機相の他に水及びピリ
ジンを、共沸混合物の組成及び抽出剤の所望量に
合せた量で供給してもよい。このように抽出物の
水相に付加的に供給されるピリジン―水―混合物
は、アルカノールの分離後に水相の後処理におい
て再び生成しかつ第5工程における抽出剤塔の供
給口に戻すことができる。二成分及び/又は三成
分バレリアン酸アルキルエステル―共沸混合物及
び/又はペンテン酸アルキルエステル―共沸混合
物を用いる抽出は、結果においては純粋なバレリ
アン酸アルキルエステル又はペンテン酸アルキル
エステルを用いる抽出結果と相違がない。
次に、実施例で本発明方法を説明する。
実施例 1 活性炭(Norit社製、粒度3〜5mm)600mlを
充填した高圧管に、1時間当りコバルト2+2.5重
量%を含有する酢酸コバルト水溶液180mlを装入
する。この酢酸コバルト水溶液は、第5工程で水
相として生成する。更に、1時間当り一酸化炭素
と水素から成る当量混合物50Nリツトルを供給す
る。この際に、温度を120℃かつ圧力を300バール
に維持する。管の下部から取出される溶液は、コ
バルト2+0.65重量%及びコバルトヒドロカルボニ
ルとしてのコバルト1.85重量%、更に相応する量
の酢酸を含有する。この溶液を20バールに放圧し
た後室温で、ブタジエン43重量%(1.57モル)を
含有するC4―フラクシヨン310mlと激しく混合す
る。相分離後、C4―フラクシヨンはコバルトカ
ルボニル化合物の形でコバルト3.7gを含有する。
次いで、このコバルトを含有するC4―フラクシ
ヨンを容積1.9の高圧容器に供給しかつ更に1
時間当りピリジン127ml(1.57モル)、メタノール
127ml(3.14モル)及び一酸化炭素60Nリツトル
を加える。カルボニル化は温度130℃及び600バー
ルで進行する。高圧容器の頂部で取出される生成
物を放圧させる、その際ガス状で過剰の一酸化炭
素の他に過剰のC4―炭化水素が分離される。こ
れは実際にブタジエンを含有していない。触媒を
害しないように、減圧下に、排出物から1時間当
りメタノール約52g及びピリジン100gを留去す
る。蒸溜塔底液は、65℃の最大温度に維持する。
カルボニル錯体としてコバルト3.7g及びペンテ
ン酸エステル165g(1.44モル)を含有する上記
塔底液に、メタノール117ml(2.88モル)及び水
素2容量%を含有する一酸化炭素55Nリツトルと
一一緒に、容積1.7リツトルを有するもう1つの
高圧容器に連続的に下方から供給する。このカル
ボニル化は、温度170℃でかつ圧力150バール下で
実施する。この反応生成物を、第2抽出工程で生
成する水溶液200ml/hと、空気約200Nリツトル
の貫流下に100℃で、ラシツヒリングを充填した
管内で良く混合する。
相分離後、有機相を、水相の後処理から得られ
たピリジン/水混合物(ピリジン約50%)50mlと
一緒に蒸溜塔に供給する。主としてピリジン、バ
レリアン酸メチルエステル、ペンテン酸メチルエ
ステル及びブタンジカルボン酸メチルエステルか
ら成る塔底排出物を、分留する。2相の塔頂排出
物(100ml/h)は、約40%までがバレリアン酸
メチルエステルから、約10%までがペンテン酸メ
チルエステルからかつ夫々約25%までがピリジン
及び水から組成されておりかつこれを直接、長さ
1.5m及び直径30mmの向流脈動塔に圧入する。水
相は、抽出後にもはやブタンジカルボン酸エステ
ルを含有しておらずかつ該水相から一緒にメタノ
ール及びピリジン(水との共沸混合物として)を
蒸溜分離した後2.5%の酢酸コバルト溶液として
200ml/hを第1工程に戻す。更に蒸溜すること
によつて、1時間当り塔頂生成物としてのメタノ
ール30ml及び塔底生成物としてのピリジン/水混
合物90mlが得られる。ピリジン/水混合物1時間
当り50mlを抽出剤塔に戻し、残りの40mlを抽出か
らの有機相と同様に、相分離前の生成物流に戻
す。
このようにして得られた溶液を循環使用する
が、この方法を数十回繰返しても後記比較例に示
すような難溶性コバルト塩の析出による工程の障
害及び触媒のロスは見られず、又前記特開昭54−
59219号公報の開示によれば抽出剤としてシクロ
ヘキサンの使用において25回以上循環使用する場
合には強塩基性イオン交換体を用いて処理する必
要があるが、その必要は全くない。
比較例 実施例1と同様に操作するが、但しバレリアン
酸メチルエステル/ペンテン酸メチルエステル混
合物の代りにシクロヘキサン50ml/hで抽出しか
つ水相の後処理の際に生成するピリジン/水混合
物を完全に相分離前の生成物流に戻す。
この水相は、抽出後になおブタンジカルボン酸
ジメチルエステル0.4%の含有率を示す。第1工
程での触媒形成における上記エステルの部分的ケ
ン化によつて、既に4回の循環後に、ブタンジカ
ルボン酸モノメチルエステル0.6%及びブタンジ
カルボン酸約0.8%の含有率が測定される。次い
で、難溶性のピリジンアジピン酸コバルト及びメ
チルグルタル酸コバルトが析出し、それによつて
導管閉塞及び触媒ロスが生じる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ブタジエン又はブタジエンを含有する炭化水
    素混合物と一酸化炭素及びC1―〜C4―アルカノ
    ールとを、第3級窒素塩基及びコバルトカルボニ
    ルの存在で80〜150℃で高めた圧力下に反応させ
    かつ次いで触媒の分離を行なわずに、得られたペ
    ンテン酸エステルと、一酸化炭素及びC1―〜C4
    ―アルカノールとを温度140〜200℃で高めた圧力
    下に反応させてブタンジカルボン酸エステルを得
    る反応工程において、 第1工程……コバルト塩水溶液を温度50〜200℃
    で圧力50〜500バール下に過剰の一酸化炭素及
    び水素で、コバルトカルボニルを含有させた活
    性炭の存在で処理し、 第2工程……得られたコバルトヒドロカルボニル
    の水溶液をブタジエン又はブタジエンを含有す
    る炭化水素混合物で抽出しそして水相を分離
    し、 第3工程……コバルトヒドロカルボニル、コバル
    トカルボニル及びブテニルコバルトトリカルボ
    ニルを含有するブタジエン又はブタジエン/炭
    化水素混合物を過剰の一酸化炭素及びC1―〜
    C4―アルカノールと、ブタジエン1モル当り
    pka―値3〜11を有する第3級窒素塩基0.5〜2
    モルの存在で温度80〜150℃でかつ圧力300〜
    2000バール下で反応させ、 第4工程……得られた反応混合物から、該混合物
    中に含有される第3級窒素塩基をペンテン酸エ
    ステル1モル当り0.1〜0.3モルまで並びに過剰
    の炭化水素を分離し、反応混合物中に残留する
    ペンテルエステルを過剰の一酸化炭素及びC1
    ―〜C4―アルカノールと、温度140〜200℃で
    かつ圧力100〜400バール下に反応混合物中に存
    在する量のコバルトカルボニル及び第3級窒素
    塩基の存在で反応させ、 第5工程……残留するコバルト触媒、ブタンジカ
    ルボン酸エステル、アルカノール、第3級窒素
    塩基、ペンテン酸エステル及び副生成物を含有
    する反応混合物を酸化剤で、前記第2工程で分
    離した水/酸性溶液の存在で処理しかつ混合物
    を、蒸留によつてブタンジカルボン酸エステル
    が得られる有機相と水相に分離しかつ 第6工程……水相を、水と混和しない溶剤を抽出
    剤として抽出し、相を分離しかつそうして得ら
    れた水相をアルカノール及び第3級窒素塩基の
    留去後に前記第1工程に戻す。 ことによつて、ブタンジカルボン酸エステルを製
    造する方法において、第6工程における抽出剤と
    してC4―〜C5―アルカン―及び/又はアルケン
    カルボン酸―C1〜C4―アルキルエステルを使用
    することを特徴とする、ブタンジカルボン酸エス
    テルの製法。 2 副生成物として生成するバレリアン酸アルキ
    ルエステル及び/又はペンテン酸アルキルエステ
    ルを抽出剤として使用する、特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 3 バレリアン酸アルキルエステルと水から成る
    二成分共沸混合物又はバレリアン酸エステルと水
    及びピリジンから成る三成分共沸混合物を抽出剤
    として使用する、特許請求の範囲第1乃至2項の
    いずれかに記載の方法。 4 ペンテン酸メチルエステルと水から成る二成
    分共沸混合物又はペンテン酸メチルエステルと水
    及びピリジンから成る三成分共沸混合物又はバレ
    リアン酸メチルエステル及びペンテン酸メチルエ
    ステルと水ないしは水及びピリジンから成る二成
    分及び/又は三成分共沸蒸留物を抽出剤として使
    用する、特許請求の範囲第1乃至3項のいずれか
    に記載の方法。 5 第6工程で抽出後に得られた有機相を酸化処
    理した後に第5工程に戻す、特許請求の範囲第1
    乃至4項のいずれかに記載の方法。
JP8033080A 1979-06-20 1980-06-16 Manufacture of butanedicarboxylic acid ester Granted JPS567742A (en)

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EP0021010A1 (de) 1981-01-07
US4310686A (en) 1982-01-12
CA1127179A (en) 1982-07-06
DE3060411D1 (en) 1982-07-01
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