JPH0146362B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は横ピロー包装装置に関するもので、よ
り具体的には、原反ロールから引き出された包装
用フイルムを筒状に形成する製袋器、この製袋器
内のフイルムに被包装物を順次送り込む供給手
段、この筒状に形成されたフイルムの両側縁部を
連続的に熱シールする縦シール手段、筒状フイル
ム内に収容された被包装物をこのフイルムと共に
搬送するコンベア手段、被包装物の両端縁部にお
ける筒状フイルムを熱シール・切断する横シール
手段とからなる横ピロー包装装置に関するもので
ある。

＜従来の技術とその問題点＞ 横ピロー包装装置は各種物品の包装に極めて広
く採用されているが、インスタントラーメンのよ
うに移送・包装中に麺屑が発生し易い物の場合に
は、これらの麺屑が物品（インスタントラーメン
など）の前後離れた箇所に位置し、これらの被包
装物相互の間隔を充分に取らないと両者の間をシ
ール・切断する際に麺屑がこの横シール手段に噛
み込まれてしまい、気密シールを得られない不良
包装の原因となつてしまう。従つて、従来前記イ
ンスタントラーメンの如き麺屑が発生し易い物を
包装するための横ピロー包装装置では、被包装物
に対し袋長さを充分すぎる程大きく取つており、
このため包材コストが高くなるだけでなく包装後
の体裁も良くないものとなつていた。

一方、被包装物を搬送する際に所定量毎前後に
分離した状態で行う装置として、例えば実公昭50
−16827号公報に示された自動包装機があつた。
この包装機は、所定数毎収納される被包装物群の
前後端近傍位置に壁板を起立配置させ、被包装物
群の移送にともなつてその壁板も前進移送させる
ようになつている。これにより、被包装物群を所
定数・所定間隔毎に前後に分離した状態で搬送で
きるようになつている。そして、この包装機では
上記壁板が前後の被包装物郡間に２枚、前後平行
に配置されているため、包装フイルムはその２枚
の壁板によつて上方に持ち上げられ、そのフイル
ム断面は略台形状となる。

その結果、この包装機を本願のような麺屑の発
生しやすい被包装物用の包装装置に適用すると、
上記両壁板間に位置する包装フイルム部位は、水
平状態で上方に持ち上げられた状態となり、その
部位に上記麺屑等が位置してしまうと、前後方向
に移動することがなく、面屑がその部位にとどま
つてしまう。そして、その部位は最終的にエンド
シールを施す部位であるため、エンドシール装置
が麺屑を噛んでしまうことになり、そのまま本願
に適用することは出来ない。

本発明は上記のような従来の問題点に鑑みてな
されたもので、その目的はインスタントラーメン
のように麺屑が発生しやすい被包装物を適正な袋
長さで確実にしかも体裁良く包装することのでき
る横ピロー包装装置を提供するにある。

＜問題点を解決するための手段＞ 上記の目的を達成するため、本発明に係る横ピ
ロー包装装置では筒状に形成されたフイルム内に
収容されたインスタントラーメン等のように屑が
発生しやすい被包装物を搬送するコンベア手段と
して筒状フイルム下側を支持する受部材を所定ピ
ツチ毎に前後に所要の間隔を設けて配置するとと
もに筒状フイルムの下側部を山形に持ち上げて支
持する１本の横棒部材を上記受部材間に各配設し
ている。そして、前記横棒部材に隣接して前記筒
状フイルム内における被包装物間の上下フイルム
部分を線状に挟圧する分断手段を設ける。さら
に、製袋器から上記コンベア手段へと移送された
筒状フイルム内の被包装物が前後に隣接する上記
横棒部材間に位置する受部材によつて受承される
ように被包装物の供給のタイミングを調整し、ま
た横棒部材の直前または直後の位置において筒状
フイルムが横シールされるようにコンベア手段の
走行と横シール手段の運動とを同期させてなるの
である。

＜作用＞ 横棒部材が筒状フイルムの下側フイルム部分を
山形に持ち上げるようになる。従つて、この横棒
部材によつて持ち上げられたフイルム内にある被
包装物であるラーメンから発生する麺屑等は、山
形の下側フイルム部分を滑落して前方または後方
の被包装物と合体する。

また、仮に麺屑が大きく横棒部材上に乗つてし
まうことがあつても、該分断装置によつて麺屑は
分断され、前後の麺側へ各々滑り落ちるようにな
る。

＜実施例＞ 以下に本発明の好適な実施例について添附図面
を参照にして説明する。

図には略直方体状に形成されたインスタントラ
ーメン１を包装するために適用された本発明の横
ピロー包装装置を示し、このインスタントラーメ
ン１は麺が極めて脆く、包装のために移送する間
にその一部が麺屑となつて脱落してしまうことが
間々生じる。

この横ピロー包装装置では包装用フイルム２の
原反ロール（図示せず）が機枠の下方部に回転自
在に支承され、ここからフイルム２が上方に引き
出されてガイドローラ３を通つて製袋器４へ導か
れる。この製袋器４ではフイルム２を筒状に形成
するとともにその両側縁部を上部中央で合掌状に
揃える。この製袋器４の進行方向後方にはインス
タントラーメン１の供給コンベア５が設けられ、
このコンベア５上にインスタントラーメン１が所
定間隔毎に載置され、その後方の押送爪６によつ
て順次前方へ送られる。このインスタントラーメ
ン１はコンベア５の前端から製袋器４の後端開口
部内へ送り込まれ、次いで筒状に形成されたフイ
ルム２の内部に収容せられてこれと共に前方へ移
送せられる。

製袋器４の前方には一対の熱シール用ローラー
７−７が上記フイルム２の合掌状に合せられた端
縁部を挟んで配設され、これによつてフイルム２
の上記端縁部が熱シール用ローラー７−７間を通
過するとこの端縁部が熱シールされて筒状とな
る。

また、製袋器４の前方には本発明の要部をなす
コンベア手段８が設けられている。このコンベア
手段８は主として左右一対のエンドレスチエーン
９−９とこの両エンドレスチエーン９−９間に渡
設された受部材たる凹状受枠１０とから構成され
ている。この凹状受枠１０は各チエーンユニツト
に取付けられる程度の小幅寸法としてチエーンが
スプロケツトの周囲を回転する際に支障をきたさ
ないようにする。そしてこの各凹状受枠１０の深
さは被包装物、この実施例の場合はインスタント
ラーメン１の高さの約半分程度とすることであ
る。この凹状受枠１０は小幅であるため、被包装
物１を受承するに充分な数だけエンドレスチエー
ン９−９の長手方向に沿つて並列に配設されて一
群をなし、この凹状受枠１０の群は被包装物であ
るインスタントラーメン１の所定包装寸法間隔に
合致するように設けられている。上記の各群をな
す凹状受枠１０の最後部のものに近接して１本の
直線状の横棒部材１１が左右のエンドレスチエー
ン９−９間に渡設されている。

上記エンドレスチエーン９−９の走行は供給コ
ンベア５によるインスタントラーメン１の間欠的
供給とタイミングが合致するよう調整され、製袋
器４を通過したインスタントラーメン１が両エン
ドレスチエーン９−９間に至ると上記一群の凹状
受枠１０によつて受承されるようになつている。

そして、インスタントラーメン１がこの凹状受
枠１０によつて受承されると、エンドレスチエー
ン９−９は筒状フイルム２の中間高さに位置する
ようになるため、このエンドレスチエーン９−９
に渡設された横棒部材１１が筒状フイルムの下側
フイルム部分を山形に持ち上げるようになる。従
つて、この横棒部材１１によつて持ち上げられた
フイルム内にあるインスタントラーメン１の麺屑
１ａは山形の下側フイルム部分を滑落して前方ま
たは後方のインスタントラーメン１と合体する。

このように、凹状受枠１０によつて受承された
インスタントラーメン１がエンドレスチエーン９
−９の走行に伴つて更に前進すると、回転式の直
線刃を有する分断装置１２ａ，１２ｂ間を通過す
るようになる。この分断装置１２ａ，１２ｂはイ
ンスタントラーメン１の前後端に近接した部分の
筒状フイルム２を細幅に挟圧するためのもので、
好ましくはこの分断刃を加熱しておき、挟圧と同
時に上下のフイルムを予備的に横シールするとさ
らに良い。そしてこの分断装置は、前記横棒部材
１１の直後における筒状フイルム部分を上下から
挟持して横方向に挟圧・（熱シール）するように
エンドレスチエーン９−９の走行と同期せられて
いる。この挟圧・（熱シール）の際、横棒部材１
１の直後の筒状フイルム２の下側部分は山形に持
ち上げられているためこの部分にラーメン屑１ａ
は存在しないためシールは確実に行なわれること
になる。また、仮に麺屑が大きく横棒部材１１上
に乗つてしまうことがあつても、該分断装置１２
ａ，１２ｂによつて麺屑は分断され、前後の麺側
へ各々滑り落ちるようになる。

上記の分断装置１２ａ，１２ｂの前方には、更
に回転式の上下シーラー１３ａ，１３ｂが設けら
れ、これら上下シーラー１３ａ，１３ｂのシール
体１４ａ，１４ｂの中央部には切刃１５と受刃１
６とが設けられている。この上下シーラー１３
ａ，１３ｂは分断装置１２ａ，１２ｂによつて細
幅に挟圧・（シール）された部分に重畳して当該
部分のフイルムを広幅にシールするとともに、こ
のシール部の中央を切断して、その後方部のフイ
ルムから切り離されたインスタントラーメン包装
体１７を得るのである。

上記実施例では横シール手段を分断装置１２
ａ，１２ｂと上下シーラー１３ａ，１３ｂとの２
段構成としたが、これは分断装置で間欠的に１次
シールすることによつて上下シーラーで２次シー
ルするまでの間に被包装物の前後部のフイルムは
比較的急な山形傾斜面を維持することになり、こ
れによりたとえ１次シールのときに山形傾斜面に
位置していた麺屑があつても、その麺屑は２次シ
ールまでの間に確実に下方に滑落して広幅な２次
シールを確実に行なうことができるようにしたも
のである。

また、上記実施例では筒状フイルムの横シール
を横棒部材１１の直後で行なうようにしたが、横
棒の直前で行なうようにしても良い。もつとも、
この場合には横棒部材１１と一群の凹状受枠１０
との間隔を図示の例の場合よりも広くあける必要
がある。

本願実施例の説明において、筒状フイルムの下
側を支持する部材を凹状受枠とし、その上方にお
いて筒状フイルムの略中央を下側から支持する直
線状の横棒との組合せによる構成を説明したが、
これに限定されるものではなく、例えば支持部材
を直線状の部材となし、その上方位置に横棒を配
して筒状フイルム中央の下方を支持するようにし
ても良い。

＜効果＞ 以上のように本発明に係る横ピロー包装装置に
よれば、筒状フイルム内において１本の横棒部材
によつて所定の間隔を置いて移送される前後の被
包装物間の下側フイルム部分が山形に持ち上げら
れるため、この間に存在する麺屑等がフイルム面
を前方または後方に滑落して前後の被包装物と合
体する。

その結果、被包装物が屑状物等を含む場合であ
つてもこれらの被包装物を比較的挟い間隔で順次
フイルム内に送り込んで、被包装物の前後端に近
いフイルム部分をシール切断することができる。

従つて、包材コストの低下と包装効率を改善す
ることができ、しかも被包装物を比較的緊密に包
装することができるため体裁の良い包装体を得る
ことができる。

さらにまた、本発明では、分断装置にてフイル
ムの横棒部材で山形に持上げられた部位近傍を上
下から挟圧するため、たとえ横棒部材の上に麺屑
等があつたとしても、確実に分断し、麺屑を前方
または後方に滑落して前後の被包装物と合体させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る横ピロー包装装置の概略
側面図、第２図は本発明の装置におけるコンベア
手段の凹状受枠を示す正面図、第３図は本発明の
装置におけるコンベア手段によつて被包装物が搬
送、シールされる状態を拡大して示す側面図、第
４図は本発明の装置におけるコンベア手段及びシ
ール、切断手段を示す側面図である。 １……インスタントラーメン、１ａ……麺屑、
２……包装用フイルム、４……製袋器、５……供
給コンベア、７……熱シール用ローラー、８……
コンベア手段、９……エンドレスチエーン、１０
……凹状受枠、１１……横棒部材、１２ａ，１２
ｂ……分断装置、１３ａ，１３ｂ……上下シーラ
ー、１７……包装体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 原反ロールから引き出された包装用フイルム
   を筒状に形成する製袋器、該製袋器内のフイルム
   にインスタントラーメン等のように屑が発生しや
   すい被包装物を順次送り込む供給手段、この筒状
   に形成されたフイルムの両側縁部を連続的に熱シ
   ールする縦シール手段、該筒状フイルム内に収容
   された被包装物をこのフイルムと共に搬送するコ
   ンベア手段、該被包装物の両側縁部における該筒
   状フイルムを熱シール・切断する横シール手段と
   からなる横ピロー包装装置において、該コンベア
   手段として筒状フイルム下側を支持する受部材を
   所定ピツチ毎に前後に所要の間隔を設けて配置す
   るとともに該筒状フイルムの下側部を山形に持ち
   上げて支持する１本の横棒部材を該受部材間に各
   配設してなる構成となし、かつ、前記横棒部材に
   隣接する前記筒状フイルム内における被包装物間
   の上下フイルム部分を線状に挟圧する分断手段を
   設け、さらに該製袋器から該コンベア手段へと移
   送される該筒状フイルム内の被包装物が前後に隣
   接する該横棒部材間に位置する該受部材によつて
   受承されるよう該被包装物の供給のタイミングを
   調整し、該横棒部材の直前または直後の位置にお
   いて該筒状フイルムが横シールされるように該コ
   ンベア手段の走行と該横シール手段の運動とを同
   期させてなることを特徴とする横ピロー包装装
   置。 ２ 前記分断手段にヒーターを内蔵して分断部に
   おけるフイルムの予備的横シールを行なうことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の横ピロー
   包装装置。