JPH0144097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の利用分野） この考案はシヨルダーベルト上端の位置及び左
右ベルトの取付角度を体格に合せて所望状態に調
整可能とし、最適の状態で使用できるようにした
リユツクザツクに関するものである。

（従来技術） 登山等に使用されるリユツクザツクはその背負
い感が良好で長時間の使用にも疲労感が少なくな
るように種々の改良がなされ、シヨルダーベルト
の幅を広くし内部にクツシヨン材を入れ、或はシ
ヨルダーベルトの上下位置を調整するようにして
使用する者の体格に合せて調整するようにしたも
の等があるが、今一つ、体格に最適状態に調整で
きるものがなかつた。

（考案が解決しようとする問題点） そこで本考案はリユツクザツクを使用する者の
体格に合せて、シヨルダーベルトの取付上下位
置、長さ、肩へ当接する部分のループの大きさを
調整すると共に特にシヨルダーベルトの取付角度
を肩巾の広、狭等に合せて変更可能とすることに
より体に最適の状態に調整し得るようにすること
を目的としたものである。

（問題を解決するための手段） 而してその構成の要旨をシヨルダーベルト上端
のベルト止着金具の上下部に夫々ボルト孔を開設
すると共に、上部のボルト孔は下部のボルト孔を
中心とした円弧状に形成し、該止着金具のボルト
孔に嵌挿したボルトをザツク背負面に固着した上
下方向のガイド孔を有する取付板に、ガイド孔を
介して摺動自在に固着するようにした点に置き
かゝる構成の要旨に附随する相当の設計変更を予
定したものである。

（実施例） 以下本考案の典型的な一実施例について図面に
より説明する。１はリユツクザツクを示し、２は
クツシヨン材よりなる背中マツト３を装入した背
負面であり、背負面２の略中央に一段低い凹部
２′を設け、該凹部２′にシヨルダーベルト４の取
付板５が縫付等により固定されており、該取付板
５は上下方向に長い長方形状をなし、その長さ方
向に沿つて中央部にガイド孔６が開設され、該ガ
イド孔６開設周辺部は取付板５の取付面より浮上
り、取付面との間に空隙７が成形されたものであ
る。８，８は左右のシヨルダーベルト４，４の上
端に止着する止着金具であり、その上部、下部に
夫々ボルト孔８ａ，８ｂが開設されたシヨルダー
ベルト４の幅と略同幅の板体であり、その上端に
はシヨルダーベルト４の袋状止着部が設けられベ
ルト４の上端を挿込んで縫付固定されており、左
右の止着金具８，８のボルト孔８ａ，８ｂを夫々
重合しボルト孔８ａ，８ｂにボルト９，９を嵌挿
して取付板５のガイド孔６に止着することにより
シヨルダーベルト４が取付板５に止着されるよう
になつており、ボルト９，９に螺合したナツト１
０，１０は取付板５と取付面間の空隙７内にあ
り、ボルト９，９と共に所望位置迄摺動させボル
ト９，９を締付けることにより、所望位置に自在
に固定することができるようにしたものである。
又、上、下のボルト孔８ａ，８ｂのうち上部のボ
ルト孔８ａは下部のボルト孔８ｂを中心として円
弧状に開設されており、左右の止着金具８，８を
ボルト孔８ｂを中心として或範囲内で所望角度回
転させることができるようになつている。１１は
シヨルダーベルト４の上部引テープであり、該上
部引テープ１１のシヨルダーベルト４外面への縫
着部上方にはシヨルダーベルト４面へ段状に一定
間隔をおいて縫着したテープよりなる引テープの
調整部１２があり、上部引テープ１１は該調整部
１２のテープとシヨルダーベルト４面間を通り、
背負面２の上部に取付けた係止具１３に係止され
るものであり、シヨルダーベルト４の取付位置変
更による該ベルト４のループ上部の位置及び大き
さの調整を、前記調整部１２の段状のテープの適
宜の段から引テープ１１を引出して係止具１３に
係止することにより可能としたものである。

（作用） 而して本考案のリユツクザツク１は使用する者
の体格に合せシヨルダーベルト４の止着金具８の
ボルト孔８ａ，８ｂのボルトとナツトの螺合を弛
め、止着金具８を所望の位置に移動し、ボルト８
ｂを仮締めし、肩幅に合せて止着金具８，８の開
き角度を調整してボルト孔８ａのボルト９を仮締
した後、上部引テープ１１を調整部１２の段状テ
ープの適合する段より引出し係止具１３に係止
し、前記ボルト９，９を本締め固定することによ
り体格に適応した最良の状態にセツトすることが
できる。

（効果） 以上のように本考案に係るリユツクザツクはシ
ヨルダーベルト上端のベルト止着金具の上下部に
夫々ボルト孔を開設すると共に、上部のボルト孔
は下部のボルト孔を中心とした円弧状に形成し、
該止着金具のボルト孔に嵌挿したボルトをザツク
背負面に固着した上下方向のガイド孔を有する取
付板に、ガイド孔を介して摺動自在に固着するよ
うにしたのでシヨルダーベルトの止着金具を所望
位置に移動し、該ベルトの開き角度を所望角度に
調整固定し、使用者の身長、肩幅、胸厚等体格に
合せてシヨルダーベルトを調整可能であるので、
体形の大小にも適応せしめ長時間の使用にも疲労
感が非常に少なく、又特に大形の体形の者にもシ
ヨルダーベルトの取付角度調整によつて首の付根
付近に圧迫感なく快適に使用できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかゝるリユツクザツクの一実
施例の全体斜視図、第２図はシヨルダーベルトの
止着金具及び取付板付近の平面図、第３図は同断
面図である。 １……リユツクザツク、２……背負面、４……
シヨルダーベルト、５……取付板、８……止着金
具、８ａ，８ｂ……ボルト孔、９……ボルト、１
１……上部引テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヨルダーベルト上端のベルト止着金具の上下
   部に夫々ボルト孔を開設すると共に、上部のボル
   ト孔は下部のボルト孔を中心とした円弧状に形成
   し、該止着金具のボルト孔に嵌挿したボルトをザ
   ツク背負面に固着した上下方向のガイド孔を有す
   る取付板に、ガイド孔を介して摺動自在に固着す
   るようにしたことを特徴とするリユツクザツク。