JPH0143479Y2 - - Google Patents

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JPH0143479Y2
JPH0143479Y2 JP19589084U JP19589084U JPH0143479Y2 JP H0143479 Y2 JPH0143479 Y2 JP H0143479Y2 JP 19589084 U JP19589084 U JP 19589084U JP 19589084 U JP19589084 U JP 19589084U JP H0143479 Y2 JPH0143479 Y2 JP H0143479Y2
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piston
resin
annular body
skirt
skirt portion
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は内燃機関のピストンに関し、さらに詳
しくは樹脂或いは繊維強化樹脂で作られたピスト
ンスカート部を有する分割型のピストンに関す
る。
従来の技術 実開昭57−11244号公報には、アルミ合金鋳物
から成るピストンクラウンと炭素繊維或いはガラ
ス繊維強化樹脂から成るピストンスカート部とが
別体に形成され、ピストンにより一体化されたピ
ストンが開示されている。ピストンスカート部を
樹脂で形成することにより、ピストンの軽量化と
同時にシリンダボアにぶつかる際のスラツプ音の
低減が達成される。又、実開昭55−54545号公報
には、スカート下端部に、ピストン材料より熱膨
脹率が小さく且つ強度の大きな材料からなるリン
グを有するピストンが開示されている。これによ
れば、熱膨脹率の小さいリングをピストンスカー
ト部に取付けることによつて、ピストンスカート
部の熱膨脹を抑制し、ピストンスカート部とシリ
ンダボアとの間の隙間を小さく設定することがで
きるようになつている。
考案が解決しようとする問題点 繊維強化樹脂製ピストンスカート部は、長さ2
〜3mmの短繊維と樹脂を混ぜ合せ、温度を上げて
樹脂を水アメ状にした後で金型内に射出し、圧力
を加えて所定の形状に硬化させるという射出成形
法で作られる。このために、短い繊維が使用され
る。このような短繊維強化樹脂ピストンは従来の
アルミ合金製ピストンに比べて軽量且つスラツプ
音低減効果があるが、逆に剛性が劣るために変形
しやすいという問題点がある。
ピストンスカート部はその本来の目的が運転中
におけるピストンの姿勢を制御するものであり、
スカート部が変形するとシリンダボア内における
ピストンの傾きが大きくなり、そのためにピスト
ンリングの磨耗やオイル消費量の増加等の問題点
が発生する。本考案は樹脂で作られたピストンス
カート部の利点を生かしつつ、上記問題点を解決
することのできるピストンを提供するものであ
る。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するための、本考案による内
燃機関のピストンは、樹脂或いは繊維強化樹脂で
作られたピストンスカート部の内面部に環状に積
層された長繊維束の樹脂含浸により固化された環
状体が鋳ぐるまれていることを特徴とするもので
ある。
実施例 以下本考案の実施例について図面を参照して説
明する。
第1図から第3図において、10は本考案によ
るピストン、12はそのクラウン部、14はその
スカート部を示す。ピストンクラウン部12はア
ルミニウム合金或いはアルミニウム合金をマトリ
ツクスにした繊維強化金属で作られ、一方、ピス
トンスカート部14は樹脂或いは繊維強化樹脂で
作られる。これらはそれぞれ別々に成形して得ら
れるものである。これらのクラウン部12とスカ
ート部14とはピンボス部16において嵌合可能
な形状に形成されており、嵌合した後で前記両者
を貫通するピン穴にピストンピン18が挿入さ
れ、ピストンピン18はスナツプリング20によ
り固定される。このようにして、ピストンクラウ
ン部12とピストンスカート部14とは完全に一
体化される。尚、22は公知のリング溝である。
さらに、クラウン部12にはオイル通路24,2
6が形成されている。
ピストンスカート部14の内面部にはその下端
近い位置に環状体28が鋳ぐるまれている。環状
体28は、第2図に略解して示されるように、炭
素繊維やガラス繊維などの連続繊維(長繊維)3
0にエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フ
エノール樹脂などの樹脂32を含浸させたものを
円筒工具(図示せず)に積層し、定められた形状
で硬化(固化)させた後で円筒工具から抜いて作
られたものである。このようにして作られた固体
の環状体28がピストンスカート部14の内面部
に鋳ぐるまれたものである。この固体の環状体2
8は非常に剛性が高く例えば炭素繊維強化エポキ
シ樹脂複合材で弾性率が約11000Kg/mm2である。
これに対して、エポキシ樹脂単独の弾性率は300
〜600Kg/mm2であり、従来の炭素繊維強化樹脂
(例えば、炭素短繊維30重量%で強化したポリエ
ーテルエーテルケトン複合材)は1600〜1800Kg/
mm2である。
環状体28はスカート部14の内面部に鋳ぐる
まれているので、スカート部14の外周仕上げ加
工の際に環状体28の長繊維が切れてしまうこと
がなく、従つて、環状体28の剛性はピストンス
カート部14に取付けた後のその後の運転時にも
適切に保持される。さらに、環状体28に使用す
る樹脂はスカート部14のマトリツクス樹脂と同
じにすることができるので、鋳ぐるみ性も良く、
又、炭素繊維を用いれば高剛性、軽量化に適した
ものとなる。
環状体28は丸断面や矩形断面等の所望の断面
形状で得ることができる。しかしながら、ピスト
ンの軽量化を図るためには、ピストンスカート部
14の肉厚をできるだけ小さくし、環状体28の
外周部分がスカート部14の材料中に埋めこまれ
且つ内周部分がスカート部14の内面から突出す
るようにするのが良い。この部分、環状体28の
スカート部14へのアンカー効果を高め且つ高剛
性を得るために、環状体28の断面形状が第3図
に示されるようにT形にされるのが好ましい。同
様に、第4図に示されるように内側に向かつてテ
ーパーを付けた形状とするのも好ましい。
運転中、ピストン往復運動時にピストンスカー
ト部14がシリンダボア内壁に衝突する。この衝
突によつてピストンスカート部14には大きな衝
撃力が加わり、ピストンスカート下端部がスラス
ト、反スラスト方向(ピストンピンに対して直角
方向)に押しつぶされる方向に応力が働く。この
圧縮応力による樹脂製スカート部14の変形をス
カート部内面に鋳ぐるまれた高剛性の環状体28
が受けとめて変形を阻止することにより、ピスト
ンは絶えず安定した姿勢で運動することができ
る。
考案の効果 以上説明したように、本考案によれば、スカー
ト部内面全周に、樹脂含浸させた長繊維環状体を
鋳ぐるんでいるので、ピストンスカート部とシリ
ンダ内壁との衝突による衝撃力を高剛性の環状体
が受けとめることによりスカート部の変形を防ぐ
ことができる。ピストンスカート部も環状体もと
もに同種の樹脂材料を使用することができるので
なじみ性が良く(鋳ぐるみ性が良く)、又、熱膨
脹率も近いことから、運転中にスカート面に繰り
返し熱応力が加わつても鋳ぐるみ部に隙間ができ
たりすることもなく安定な構造が得られる。さら
に、長繊維と樹脂とから形成された環状体は高剛
性で軽量なものであり、従つて軽量でスラツプ音
の少ないピストンが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による内燃機関のピストンの断
面図、第2図は第1図の環状体の構成を説明する
図、第3図は第1図の環状体の斜視図と断面図、
第4図は環状体の他の例の斜視図と断面図であ
る。 12……ピストンクラウン部、14……ピスト
ンスカート部、28……環状体、30……長繊
維、32……樹脂。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ピストンスカート部がピストンクラウン部とは
    別体に形成され且つ該ピストンスカート部が樹脂
    或いは繊維強化樹脂で作られた内燃機関のピスト
    ンにおいて、ピストンスカート部の内面部に環状
    に積層された長繊維束の樹脂含浸により固化され
    た環状体が鋳ぐるまれていることを特徴とする内
    燃機関のピストン。
JP19589084U 1984-12-26 1984-12-26 Expired JPH0143479Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP19589084U JPH0143479Y2 (ja) 1984-12-26 1984-12-26

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JP19589084U JPH0143479Y2 (ja) 1984-12-26 1984-12-26

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JPS61110850U JPS61110850U (ja) 1986-07-14
JPH0143479Y2 true JPH0143479Y2 (ja) 1989-12-18

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