JPH0143393Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、竪型炉の原料装入装置に関するもの
で、特に装入物の分布性の向上を極めて効果的に
行なわんとするものである。

第１図に従来の竪型炉の原料装入装置の一例を
示し説明する。

原料１はコンベアー２より旋回シユート３を介
し、固定ホツパー４に旋回分布され、ゲート弁５
より順次小ベル７、大ベル８を介し竪型炉炉内へ
装入される。ところが原料は、旋回シユートを介
し固定ホツパーへ装入される場合、コンベアーの
影響により特定方向の水平速度成分を有して落下
するために、旋回シユートの排出口位置、例えば
第２図に示すごとくＡ，Ｂの位置でコンベアーか
ら旋回シユートの排出口に至るまでの落下状態が
異なる為、固定ホツパー内の原料分布は、山の形
状及び粒度分布共に不均一となる。

この不均一分布は、原料が順次小ベル、大ベル
を介し炉内へ装入されても解消されることがな
く、炉況の不安定、燃料費の増大などの竪型炉操
業上の重大な障害となる。

原料の不均一分布発生防止策として従来、種々
の流量調整器の考案がなされて来た。第３図にそ
の一例を示し説明する。

旋回シユート３の排出口部に流量調整器１９が
取付けられ、該流量調整器１９はベル駆動用ロツ
ド２２の外側に設けられた駆動用ロツド２３を介
し、流量調整器駆動シリンダー２４に連結され自
在に上下動できる構造となつている。

しかしながら従来の考案には次の問題点があ
る。

装置の設置スペースが大であり装置全体が高
くなる。

装置が故障した場合の保守整備性が悪るい。

シリンダー駆動である為、調整の精度が悪る
い。

上記の問題点により未だ実用に供せるものがな
かつた。

本考案はかかる問題を解消して実用に供せるも
のを提供せんとするものである。

以下本考案の装置を従来の装入装置の旋回シユ
ート部に適用した場合の一例を第４図に示し説明
する。

原料１はコンベアー２より流量調整器１９を設
置した旋回シユート３へ供給され、原料種類毎に
最適状態に設定された流量調整器１９を介し、固
定ホツパー４へ投入される。流量調整器１９は、
旋回シユート３の旋回中に於ても次記説明する如
く任意に駆動可能であるため、原料の変化に応じ
均一な分布を得ることが可能である。又、小量の
原料を装入する場合においても、旋回シユート３
内に全量を貯留させた後にホツパー内に旋回排出
を行ない均一に分布させることも可能である。

第５図に本考案の流量調整器の駆動機構の一実
施例を示し説明する。

旋回駆動装置９は、リングギヤー１０に一体固
定された旋回シユート３を旋回させると共に、リ
ングギヤー１０より順次、ピニオンギヤー１１遊
星ギヤー１２、両歯小ギヤー１３、連結ギヤー１
４、中空両端ギヤー１５を介し、旋回シユート３
に設置され旋回シユート３に対し回転自由に保持
された両歯大ギヤー１７を駆動する。

流量調整器駆動装置２０は、駆動モーター２０
−１とウオームギヤー２０−２と該ウオームギヤ
ー２０−２に歯合するウオームホイール２０−３
とからなり流量調整器駆動装置２０はギヤー１６
より順次遊星ギヤー１２、両歯小ギヤー１３、連
結ギヤー１４、中空両端ギヤー１５、両歯大ギヤ
ー１７を介し旋回シユート３に設置された減速機
１８を経て流量調整器１９を駆動する。

かくしてギヤー比を適正に選択することにより
流量調整器駆動装置２０の停止状態で、リングギ
ヤー１０と両歯大ギヤー１７とを同一回転運動を
行わせ、又、流量調整器駆動装置２０の駆動状態
では、ピニオンギヤー１１より遊星ギヤー１２、
両歯ギヤー１３、連結ギヤー１４、中空両端ギヤ
ー１５、ギヤー１６にて構成される差動機構によ
り両歯大ギヤー１７をリングギヤー１０に対し差
動回転運動させることが可能である。

この差動回転により旋回シユート３の旋回中に
於ても旋回シユート３に設置された流量調整器１
９を減速機１８を介して任意に駆動できる。

開口部からの原料流出量は、公知のごとく開口
部導水口径、原料粒度及び原料の安息角より求め
ることが可能である。又竪型炉に装入する各種原
料は、粒度及び安息角が既知であり、各種原料の
流量特性は流量調整器１９の導水口径を決定する
ことで容易に求めることができ、流量設定により
導水口径を算出することも可能である。この様に
流量を設定することにより流量調整器１９は、原
料種類毎に求められる最適位置に流量調整器位置
検出器２１により設定される（なお、該位置検出
器２１により流量調整器１９の開度が設定値通り
に駆動されているかを検出し適宜補正を行なう。） 本考案は以上のごとく旋回可能なシユートに設
置した原料流量調整器に於て、差動機構を介し原
料流量調整器を駆動させることにより、調整の容
易性、装置のコンパクト化装置の保守整備性、装
置の信頼性を得るものである。なお、本考案は第
５図以外に第６図に示すごとく旋回駆動装置を差
動機構部に並設することも任意に可能である。さ
らには旋回可能なシユートを第５図に示す以外の
場所、例えば竪型炉炉内に設置することも任意に
可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の竪型炉の原料装入装置の説明
図、第２図はコンベアーからの従来型旋回シユー
ト部の原料落下状態図、第３図は流量調整器の従
来の考案例の説明図、第４図は本考案の装置を従
来の装入装置に適用した場合の説明図。第５図は
本考案の実施例を示す説明図。第６図は本考案の
他の実施例を示す説明図である。 １……原料、２……コンベア、３……旋回シユ
ート、４……固定ホツパー、５……ゲート弁、６
……シール弁、７……小ベル、８……大ベル、９
……旋回駆動装置、１０……リングギヤー、１１
……ピニオンギヤー、１２……遊星ギヤー、１３
……両歯ギヤー、１４……連結ギヤー、１５……
中空両端ギヤー、１６……ギヤー、１７……両歯
大ギヤー、１８……減速機、１９……流量調整
器、２０……流量調整器駆動装置、２１……流量
調整器位置検出器、２２……ベル駆動ロツド、２
３……駆動用ロツド、２４……流量調整器用駆動
シリンダー、２５……差動機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排出口部に流量調整器を有する旋回シユートを
   設置した竪型炉原料装入装置に於て、系外に設け
   た上記旋回シユートの旋回用駆動機構と、同じく
   系外に設けた旋回シユートの流量調整器の駆動機
   構とを差動機構を介して連接し、シユートの旋回
   中に於ても流量調整器を駆動し得る如く形成した
   ことを特徴とする竪型炉原料装入装置。