JPH0142723Y2 -

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【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はグリルなどのガス焼成器に関する。

（従来の技術）従来より第７図に示す様に、焼成庫Ａに両側壁
Ｂに長手のガスバーナＣを前後方向に延びて配設
すると共に、両バーナＣ，Ｃの上方に焼き網Ｄを
配設したものであつて、各バーナＣの上下の少な
くとも一方に空気間隙Ｅを備えたものは例えば実
開昭56−23305号公報などで知られている。

（考案が解決しようとする問題点）この場合該空気間隙の大きさなどにより炎を長
くして焼成庫の中央部にまで及ぶ様にする事は出
来るが、炎の長さはバーナの長手方向に於て咯一
様であり、又炎の先端部に於ては熱気が強いもの
の、炎口付近では弱い為焼け具合が不均一になる
という不都合が生じる。

（問題点を解決すべき手段）そこで本考案は焼成庫の両側壁に長手のガスバ
ーナを前後方向に延びて配設すると共に、両バー
ナの上方に焼網を設けたものであつて、各バーナ
の上下の少なくとも一方に空気間隙を備えたもの
に於て、該空気間隙に大きさの差異を前後方向で
交互に設けた事である。

（作用）バーナは空気間隙よりの空気によつて熱焼する
が、該間隙よりの空気流入量は前後方向で交互に
異なるから、バーナの炎の伸びる長さに交互に差
異が生じる。

（考案の効果）本考案は上記構成であるから、バーナの炎の長
さが前後方向に於て交互に異なり、これにより、
焼け具合が炎口より遠い部分も近い部分も広い範
囲に及び焼成分布が良い。

（実施例）第１図乃至第３図に於て、１は焼成庫で、この
例では上半部１ａと下半部１ｂとから構成されて
いて、上半部１ａは支持部材２に固着されている
が、下半部１ｂは支持部材２に着脱自在に備えつ
けられていて、これにより下半部１ｂの掃除・手
入れが容易に出来る。

焼成庫１の両側壁３には長手のガスバーナ４が
前後方向に延びて配設されている。５はバーナ４
の上方に設けられた焼網である。

６は該ガスバーナ４の上方・下方の少なくとも
一方に備えられた空気間隙で、この例ではバーナ
４の上方に上方の空気間隙６１と下方に下方の空
気間隙６２の双方が備えられている。この空気間
隙６１，６２を介してガスバーナ４の燃焼用空気
が流入されてガスバーナ４は燃焼する。

この空気間隙６には大きさの差異を前後方向で
交互に設けている。この例では上方の空気間隙６
１は前後方向で等間隙であるが、下方の空気間隙
６２には閉塞部７が交互に設けてあつて空気間隙
６の大きさの差異を前後方向で交互に生じせしめ
た。尚８はバーナ４の上方の廂である。

これによれば閉塞部７からは空気の流入がない
ので遠方へ飛ぶが、空気間隙６２よりは空気の流
入があつて炎は若干上方へ押し上げられ短かい炎
となる。

第４図乃至第６図に示す他の例では、バーナ４
の上方の間隙６１の前後方向に交互に大きい間隙
６１ａと小さい間隙６１ｂとを設け、バーナ４の
下方では空気の流入がない様にして、空気間隙に
大きさの差異を前後方向で交互に設けた。

これによれば、バーナ４の下方よりの空気の流
入はないので炎は押し上げられる事がないが、バ
ーナ４の上方の空気間隙６１に間隙の大小を交互
に設けたから、小さい間隙６１ｂよりの空気の流
入は大きい間隙６１ａより少なく従つて炎を下向
きにする力は弱く炎の長さに長短が出来る。

尚これらの例に於て、長い炎に対しては対向す
るバーナの炎が短かくなる様に空気間隙に大きさ
の差異を前後方向で交互に設ける際対向する側と
ずらすと良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の裁断正面図、第２図は要部裁
断側面図、第３図は要部斜視図、第４図は他の例
の裁断正面図、第５図は同要部裁断側面図、第６
図は同要部側面図、第７図は従来例を示す図であ
る。１……焼成器、３……側壁、４……ガスバー
ナ、５……網焼、６……空気間隙。

【実用新案登録請求の範囲】