JPH0142220Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動販売機に係り、特に、一般にサー
ペンタインコラムと呼ばれる商品収納装置の構造
に関する。

この種の自動販売機においては、例えば特開昭
56−147288号公報に記載されているように、相対
向した二枚の側板の間に固定した複数枚のシユー
ト板の組み合わせによつて、蛇行しつつ上下にの
びたサーペンタイントラツクを形成している。商
品はそのサーペンタイントラツクに上端から投入
充填され、かつ販売時にはそのサーペンタイント
ラツクに沿つて下方へ転動する。

ところで商品はサーペンタイントラツクに沿つ
て転動する際に各シユート板に衝突することにな
るので、傷つき易いという問題をもつ。特に、ガ
ラスびんを容器として用いた商品を扱う場合、そ
の商品の装填時や搬出作業時の衝撃により、容器
割れが起り易いという問題がある。これは、シユ
ート板が上述のように側板に固定されているた
め、シユート板に対する商品の衝突時の衝撃力が
吸収されることなく大きな衝撃力のまま商品に加
わることに主に起因する。

それ故に本考案は、サーペンタイントラツクで
の商品の転動落下時の衝撃を吸収緩和するように
した自動販売機の商品収納装置の提供を目的とす
る。

本考案によれば、相対向した二枚の側板の間
に、複数枚のシユート板を組み合わせによつてサ
ーペンタイントラツクを形成した自動販売機の商
品収納装置において、該シユート板は該側板に該
サーペンタイントラツクを拡げたり狭めたりする
方向で可動に組みつけ、該サーペンタイントラツ
クの一側に位置したシユート板は第一の連結板で
互いに連結する一方、該サーペンタイントラツク
の他側に位置したシユート板は第二の連結板で互
いに連結し、かつ該第一および第二の連結板を互
いに近づく向きに付勢したばねを設けたことを特
徴とする自動販売機の商品収納装置が得られる。

これによると、商品がサーペンタイントラツク
の一側に位置したシユート板に衝突したときに
は、そのシユート板がサーペンタイントラツクを
拡げる方向の力を受ける。この力は第１の連結板
に加わる。この結果、第１の連結板がばねに逆ら
つて少し移動する。一方、商品がサーペンタイン
トラツクの他側に位置したシユート板に衝突した
ときには、同様に、第２の連結板がばねに逆らつ
て少し移動する。したがつて商品がシユート板に
衝突したときの衝撃はばねによつて効果的に吸収
緩和されることになる。

また上述の如く第１や第２の連結板が移動する
ときには、その移動する連結板に連結されている
他のシユート板も同時に同じ向きに移動すること
になるので、サーペンタイントラツクが所定の形
状を損なわれることはない。

本考案による自動販売機の商品収納装置は、シ
ユート板が衝撃荷重を受けたときに動いてその衝
撃をばねにて吸収するようになつているので、ガ
ラスびんを容器として用いた商品であつても容器
割れのおそれなく取扱うことができる。またシユ
ート板が動くとしても、サーペンタイントラツク
は所定の形状を損うことがなく、したがつて商品
の引掛り等の不具合が起ることもない。

以下図面を用いて本考案の実施例につき説明す
る。

第１図は本考案による自動販売機の商品収納装
置の一実施例を示し、相対向した二枚の側板１，
１′の間に、複数枚のシユート板２の組み合わせ
によつて上下にのびたサーペンタイントラツクを
形成している。シユート板２は弧形に湾曲したも
ので、上端および下端をそれぞれ取付棒３によつ
て側板１，１′に取付けられる。取付棒３は、側
板１，１′の相対向した位置に形成されている長
孔４に挿し通すことで、側板１，１′間に橋渡し
状態に支持される。ここで長孔４はいずれも、サ
ーペンタイントラツクを拡げたり狭めたりする方
向に長く形成され、その結果、取付棒３にしたが
つてシユート板２も長孔４の長くのびた方向にお
いて可動である。ただしそれらの可動範囲が長孔
４によつて制限されることはいうまでもない。

さらにサーペンタイントラツクの一側に位置し
たシユート板２を側板１，１′に取付けている取
付棒３を第一の連結板５で互いに連結し、またサ
ーペンタイントラツクの他側に位置したシユート
板２を側板１，１′に取付けている取付棒３を第
二の連結板６で互いに連結する。第一の連結板５
と第２の連結板６は一方の側板１の外側面に沿つ
てそれぞれ上下にのびている。その上、これらの
第一および第二の連結板５，６間を上部および下
部において蓄勢された引張りコイルばね７によつ
て接続する。同様な構造を他方の側板１′の外側
面にも備える。かくして全てのシユート板２はサ
ーペンタイントラツクを狭めた位置にあり、商品
８の通常の収納および案内作用を果す。

今、商品がサーペンタイントラツクに上方から
装填されたときには、シユート板２に対する商品
の衝撃は、それらが引張りコイルばね７を引き伸
ばしつつ移動することで吸収される。また通常の
搬出作業時にシユート板２に強い衝撃が加わつた
ときも同様である。なおいずれの場合にもサーペ
ンタイントラツクは所定の形状をほとんど損うこ
とはない。

上述では特定の実施例について説明したが、本
考案は各種の変形が施されたものをも含むことは
いうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による自動販売機に商品収納装
置の一実施例の斜視図である。 １，１′……側板、２……シユート板、３……
取付棒、４……長孔、５……第一の連結板、６…
…第二の連結板、７……引張りコイルばね、８…
…商品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向した二枚の側板の間に、複数枚のシユー
   ト板の組み合わせによつてサーペンタイントラツ
   クを形成した自動販売機の商品収納装置におい
   て、該シユート板は該側板に該サーペンタイント
   ラツクを拡げたり狭めたりする方向で可動に組み
   つけ、該サーペンタイントラツクの一側に位置し
   たシユート板は第一の連結板で互いに連結する一
   方、該サーペンタイントラツクの他側に位置した
   シユート板は第二の連結板で互いに連結し、かつ
   該第一および第二の連結板を互いに近づく向きに
   付勢したばねを設けたことを特徴とする自動販売
   機の商品収納装置。